Volume Forty アーティクル ニュープロダクト トリムフリーVCO製作用のIC(第2部) 3 ESD保護をリードするマキシム社 7 データコンバータ • 低電力400ksps、マルチチャネル、10及び12ビットADC 及びその他 アンプ及びコンパレータ • ディセーブル付の超低歪み単一電源400MHzオペアンプ (MAX1280–87, MAX1080–87) 11 (MAX4265–70) 12 及びその他 アナログスイッチ/マルチプレクサ • ±5Vアプリケーション用に最適化された2ΩクワッドSPSTアナログスイッチ (MAX4677/78/79) 13 及びその他 ケーブルTV IC • 出力66dBmVのアップストリームCATVアンプ システム電源IC • 10Aスイッチを内蔵したハイパワーステップアップDC-DCコンバータ (MAX3509) 14 (MAX1709) 15 (MAX7426/27) 16 (MAX1736) 17 (MAX6338) 17 及びその他 フィルタIC • 超低電力の超小型5次フィルタ バッテリ管理IC • SOT23パッケージの超小型Li+バッテリ充電器 及びその他 監視回路 • 外付部品不要のクワッド電圧モニタ 及びその他 インタフェースIC • 障害検出及び±15kV ESD保護付のトリプルRS-485レシーバ (MAX3097E/98E) 18 及びその他 信号コンディショナIC • 2.4V動作のスマートセンサ用16ビット信号コンディショナ ホットスワップコントローラIC • オートリトライ及びDualSpeed/BiLevel障害保護付の (MAX1462) 19 (MAX4271/72/73) 20 電流制限ホットスワップコントローラ レベルトランスレータ • µMAXパッケージの低電圧SIM/スマートカードレベルトランスレータ (MAX1840/41) 20 (MAX6061–67) 20 (MAX6505–08) 21 (MAX3781) 21 (MAX2240) 22 及びその他 電圧リファレンス • 電流能力5mA、出力コンデンサ不要の低ドロップアウト、20ppm/℃リファレンス 及びその他 温度センサIC • 出力コンデンサ不要の初のSOT23デュアル温度コンパレータ 光ファイバIC • 冗長処理をシンプルにする2.7Gbpsマルチプレクサ/バッファ 及びその他 ワイヤレスIC • BluetoothクラスIアプリケーション用の超小型チップスケールパワーアンプ 及びその他 設計を成功させるには、部品定数が希望の公称発振周波数を 提供するだけでなく、十分な同調範囲、適正なバイアス、 全ての条件における発振器のスタートアップ及び適正な 出力段性能を保証する値になっていなければなりません。 消費電流、スタートアップマージン、周波数同調範囲及び 位相ノイズの間に存在するバランス関係のために、良好な 一次設計においても問題が生じることがあります。 トリムフリーVCO 製作用のIC (第2部) ディスクリートIF VCO設計の大きな短所は、大きなプリント 基板面積を要することです。レイアウトを6mm x10mm 以下に最適化するには、非常な努力を要します。さらに、 プリント基板のレイアウトはVCOの性能と設計精度に 大きな影響を与えます。レイアウトには寄生容量及び寄生 インダクタンスが含まれており、これらが発振周波数に 影響を与えるため、発振器を製作する時にはそのことを 計算に入れる必要があります。寄生要素は、時として 公称発振周波数に望ましくないシフトを起こします。この シフトにより設計の中心合せ誤差が増加するため、こうした 誤差に対応するために同調範囲を広げる必要が出てきます。 集積回路の新しいファミリを使用すると、IFアプリケー ション用のコンパクトな固定周波数の電圧制御発振器 (VCO)が容易に製作できます。 固定中間周波数(IF)に使用するVCOの設計は厄介ですが、 幸いなことにマキシム社のVCO IC(MAX2605∼MAX2609) を使用するとこの設計がシンプルになります。従来の ディスクリートデバイスのVCOと比較すると、マキシム社の 製品は低コストでしかもプリント基板スペースが少なくて 済みます。 従来のIF VCO設計の場合、発振器のコア及び出力バッファ段 はディスクリートのトランジスタ、抵抗、コンデンサ及び インダクタで構成されています(図1)。タンクは、周波数 設定インダクタ、バラクタ、カップリングコンデンサ及び フィードバックコンデンサからなるネットワークで作られ ています。出力段は、出力インピーダンスを特定の負荷 インピーダンスとマッチングさせるためにリアクティブ 素子を使用しています。 MAX2605∼MAX2609 IF VCOファミリはこの状況を 改善します。これら5つのICは、IF周波数範囲45MHz∼ 650MHz範囲における低電力固定及び単一周波数ポータ ブルワイヤレスアプリケーション用に設計されています。 必要な回路の殆どはチップに含まれています。外付は (周波数を決める)タンクインダクタだけです。 正しい外部インダクタンス値を選ぶと、ICが同調電圧範囲 (DC +0.4V∼+2.4V)内のいずれかのレベルで対応する 周波数に同調することが保証されます。このICの同調電圧 入力は、位相ロックループ(PLL)に続くループフィルタ出力 により直接駆動できます。MAX2605∼MAX2609 ICは DC +2.7V∼+5.5Vの電源電圧範囲に対して設計されて おり、電源電圧接続部には特別なレギュレーションを 行わなくても適正動作が可能です。各ICは超小型6ピン プラスチックSOT23パッケージ(図2)で提供されています。 VCC OUT TUNE IND 1 6 OUT+ GND 2 5 VCC TUNE 3 4 OUT- MAX2605–MAX2609 図1. この回路図はディスクリート回路素子で作られたIF VCOを示して います。 図2. MAX2605∼MAX2609 IF VCO ICは、プリント基板スペースが 最小限で済むように設計された6ピン表面実装SOT23パッケージで 提供されています。 3 MAX2605は45MHz∼70MHzで同調し、キャリアから 100kHzにおける位相ノイズは-117dBc/Hzです。その他の デバイスについては、MAX2606が70MHz∼150MHzで 同調し、キャリアから1 0 0 k H zにおける位相ノイズが -112dBc/Hz、MAX2607は150MHz∼300MHzで同調し、 キャリアから100kHzにおける位相ノイズが-107dBc/Hz、 MAX2608は300MHz∼500MHzで同調し、キャリアから 100kHzにおける位相ノイズが-100dBc/Hz、MAX2609 は500MHz∼650MHzで同調し、キャリアから100kHz における位相ノイズが-93dBc/Hzです。 MAX2605∼MAX2609はVCOにおける新しいコンセプト を体現しているため、製品の目標を達成するために根本的 に新しい回路アプローチを必要としました。マキシム社は 信頼性が高く、フレキシブルなColpitts発振器構造をもとに 発振器の方式を考案しました。このトポロジーは、全ての 発振器回路の素子(インダクタを除く)がICに内蔵できる ように改変されています。発振器の殆ど全体をチップに 集積化することにより、良好なVCOとして望ましい動作 目標の全て(適正な発振器スタートアップ、広周波数範囲、 トリムレス動作に必要な同調特性、消費電流の抑制、及び 温度及び電源電圧に依存しないバイアス)が達成されて います。 周波数同調範囲、バイアス、スタートアップ及びその他の 発振器特性はICの中で管理されます。このため、VCO設計 につきものの設計上の頭痛の種が排除されます。バラクタ 及びコンデンサを内蔵しているため、外付同調素子が必要 なくなりIF VCOの設計がシンプルになります。インダク タンス対発振周波数のグラフ(MAX2605∼MAX2609 データシートを参照)により、外付インダクタの選択が さらに容易になります。 チップ外のインダクタを使用することにより、非常に広い 範囲の動作周波数でVCOを使用することができます。 チップ内の容量は同じままですが、外部のインダクタンス値 を変えることによって発振器のタンク回路の共振周波数が 変わります。インダクタのクォリティファクタ(Q)が最小限 であれば、位相ノイズ及びスタートアップ遅延が保証され ます(図3)。 MAX2605ファミリは、RF設計者にとっていくつかの 重要な利点を持っています。これらのICはトリムレスの VCOを作るように設計されているため、外部調整が必要 ありません。デュアルコンバージョン機器において予測 されるシステムIFの範囲に対応するため、これらの製品は 広範囲のアプリケーション周波数をカバーするように設計 されています。さらに、これらの製品はIF VCOのコストを 低減し、最終的な回路のサイズを小さくするためにフレ キシブルな出力インタフェースを備えています。 この新しいアプローチを実地に移すにあたって、図示の 発振器回路を製作するために能動素子と受動素子のIC技術 全てが必要とされていました。特に、プロセス技術に よって高周波トランジスタ、高Qコンデンサ、容量比の 高い高Qバラクタダイオード及びPNP又はPMOS素子を 提供する必要がありました。 VCC VCO IC OUT+ IND BIAS LF AMPLITUDE CONTROL TUNE MAX2605–MAX2609 OUT- GND 図3. このMAX2605∼MAX2609 VCO ICの簡略化回路図は、共振回路を完成するために必要なのが発振周波数を設定する外部インダクタだけである ことを示しています。 4 VCOの希望の公称動作周波数(f NOM )は、IND(ピン1)に おける実効外部インダクタンスによってのみ決定されます (図5の曲線で決定)。 VCOの設計には、全ての仕様と必要条件が全ての動作条件 で保証されるように、様々な性能間で複数の設計反復を 行う等、注意深い広範なコンピュータシミュレーションが 必要です。 希望の動作周波数を得るために必要なインダクタンス値 (L F )は、表面実装技術(SMT)のインダクタンスの標準値 (通常約1.2倍きざみ)の中にない可能性もあります。こう した場合に希望の値を得るには、2つのインダクタLF1及び LF2からインダクタンスを構成する必要があります。LF1 としては、希望の値より低い、その値に最も近い標準値を 選んで下さい。さらに、LF2としてはLF - LF1よりも低い、 その値に最も近い標準値を選んで下さい。LF1は最小Q条件 を満たす必要がありますが、LF2は低コストの薄膜フィルム SMTタイプを使用できます。LF2の値は合計値の20%未満 であるため、Qが低くても全体のQに与える影響は小さくて 済みます。 最後に、発振器が部品の公差に起因する動作周波数の シフトに対応できるだけの周波数同調範囲を持っている ことを保証するために、マキシム社はデバイスの生産試験を 行って周波数リミットを保証しています。これらのリミット は、MAX2605∼MAX2609のユーザに保証付の高及び 低周波数同調リミット(fMAX及びfMIN)を提供します。合格 ICは、0.4Vの同調電圧(VTUNE)において発振周波数(fOSC)≦ fMIN、VTUNE = 2.4Vにおいて発振周波数(fOSC) ≧ fMAXと なっています。温度ドリフトと小さな設計の中心合せ誤差 (<0.5%)を含めた外部インダクタの公差を±2%と仮定 すると、この試験は外部インダクタンスを調整しなくても VCOがインダクタによって選択された動作周波数で常に 同調することを保証します。これにより、トリムレスの VCO設計ができ上がります。 プリント基板トレースを使用して小さなインダクタンスを 形成することにより、全インダクタンスを調整することも 可能です。MAX2608/MAX2609回路の場合、L F2 の インダクタンス値はSMTインダクタを使用するよりも、 グランドに短絡されたプリント基板トレースを使用した方 が正確に得られることがあります。ピンINDにおいて必要な インダクタンス値が確立されると、VCOは部品のばらつき、 動作温度及び電源電圧の全範囲でこの発振周波数に同調 することが保証されます。 MAX2605∼MAX2609のアプリケーションは、非常に シンプルで理解し易くなっています。これは2つの シンプルなステップからなっています。 1) 外部インダクタンスを選択し、取り付けることによって 希望の発振周波数を設定します。 2) 出力段を抵抗素子あるいはリアクティブ素子を使って 負荷にマッチングさせます(図4)。 MAX2605∼MAX2609 VCOは、発振器コアの後に差動 出力アンプを備えています。アンプ段は有用な絶縁機能を 提供しているため、ミキサやPLLプリスケーラ等のIF機能 とのインタフェースがフレキシブルになっています。 VCC C2 1 6 OUT+ R2 LF 2 5 R1 TUNE 3 4 OUTC1 FROM PLL LOOP FILTER OUTPUT TO PLL/MIXER THROUGH A RESISTOR OR CAPACITOR DIVIDER NETWORK 図4. この簡略化回路図はMAX2605∼MAX2609 VCO ICの標準アプリケーションを示しています。 5 MAX2607* REQUIRED INDUCTANCE vs. DESIRED VCO FIXED FREQUENCY 170 MEASUREMENT CONDITIONS VCC = 2.75V, TA = +25¡C, RLOAD = 100W||50W (100W RESISTIVE PULLUP PARALLELED WITH 50W VNA IMPEDANCE), UNUSED OUTPUT TERMINATED IN 50W, PCB PARASITIC SHUNT CAPACITANCE (IND TO GND) = 0.45pF 160 150 THE INDUCTANCE LISTED IS THE PRECISE NOMINAL INDUCTANCE VALVE REQUIRED FROM IND TO GND IN ORDER TO GUARANTEE THE VCO CAN TUNE TO THE DESIRED FIXED FREQUENCY, OVER ALL OPERATING CONDITIONS AND WORST-CASE COMPONENT VALUES (±2% INDUCTOR AND IC PROCESS VARIATION). REQUIRED INDUCTANCE (nH) 140 130 120 110 100 90 EFFECTIVE INDUCTANCE FROM IND TO GND 80 70 60 50 INDUCTOR VALUE MOUNTED ON EV KIT 40 30 150 160 170 180 190 200 *FIGURE FROM MAX2607 DATA SHEET 210 220 230 240 250 260 270 280 290 300 DESIRED VCO FIXED FREQUENCY (MHz) 図5. このプロットは、MAX2607 VCO ICにおいて必要とされる全インダクタンス(LF)を希望の発振周波数(150MHz∼300MHz)の関数として表して います。 各アプローチに必要な設計時間を比較すると、大きな違い があることがわかります。従来のディスクリートアプ ローチは設計が大作業になり、ディスクリートIF VCOの 開発が完了するまで何週間もかかることがあります。 堅牢性に富む生産可能な設計が完成するまでには数週間 かかるのが普通です。一方、MAX2605∼MAX2609の 方は、VCOを数分で設計して、その日の午後に確認と試験 を行うことができます! 出力はシングルエンド又は差動でもかまいませんが、 最大限の出力パワー及び最低限の高調波出力は差動出力 モードで達成できます。両方のオープンコレクタ出力 (OUT-及びOUT+)には、コレクタ電圧(VCC)へのプルアップ 素子を必要とします。出力段にはプルアップ抵抗又は インダクタを使用します。プルアップ抵抗は出力への インタフェースとして最も単刀直入な方法であり、動作 周波数が低かったり、電圧スイングが大きくなくても 構わないアプリケーションにおいて好適です。 MAX2605∼MAX2609は周波数同調範囲、バイアス及び スタートアップの問題を解決するため、VCO設計に通常 伴う難しさを完全に排除します。作業としては、希望の 発振周波数と出力負荷に基づいて外部インダクタンス値を 選ぶことがだけが必要です。この作業は、MAX2605∼ MAX2609データシートに記載されているグラフから希望の インダクタンス値を読取ることにより簡単に達成されます。 動作周波数が負荷抵抗/容量ネットワークの3dB帯域幅 よりも高い場合や出力パワーの電圧スイングを大きくする 必要がある場合は、リアクティブパワーマッチングが 必要になります。マッチングネットワークは、シャント インダクタと直列コンデンサによるシンプルな回路です。 出力段のDCバイアスを提供するために、OUT-及びOUT+ とVCCの間にインダクタが接続され、コンデンサがOUT及びOUT+と負荷の間に接続されます。インダクタ及び コンデンサの値は、動作周波数と負荷インピーダンスに 基づいて選択されます。出力は従来の差動出力と同じ ように印加されます。制限条件は、VCC へのプルアップ 抵抗が必要なことと 、OUT- 及びOUT+ における電圧 スイングにリミットがあることです。 部品のコストとしては、MAX2605∼MAX2609は従来の ディスクリートIF VCOと同程度です。製造面では、部品 点数が少なくて部品当たり¥10の節約になるため、より 安くIF VCOが得られることがあります。 6 他の場合には、ゲートオキサイド層や埋め込まれた層の 目に見えない故障を調べるためにメタライゼーションや その他の層を注意深く取り除く必要があります。ESD衝撃 が機器のコアにまで侵入することもあります。ちょうど 雷のように、ESDはエネルギーが消散するまで回路の中を 走ります。そして、しばしば予期しない結果を引き起こし ます。 ESD保護を リードする マキシム社 工場内及び現場における機器故障が静電放電(ESD)に起因 していることは、稀ではありません。こうした故障は一見 他のタイプの故障のように見えることが多いため、追跡 することは楽ではありません。例えば製造時において、 最終試験における歩留りの低下の原因がまず部品やサブ アセンブリの不良に求められ、その後で(さらに調査した 結果)、OEM製造又は試験プロセスにおいてその部品が ESDにさらされたことが判明することがあります。 高電圧はどこから来るか? 2つの物質を機械的に引き離すと、静電的な電荷が生じ ます。他の面では中性の物質でも、その表面は多かれ 少なかれ電気的に二重層になっています。すなわち、 外側の層に電子の大半があって、それが物質の内部の 正電荷と平衡を保っている状態です。物質によっては表面 電荷の極性が逆のこともあります。表面電荷が反対の物質 同士が接触すると、電子が移行することによって片方の 物質に正味の負電荷が残り、他方には正味の正電荷が残り ます。摩擦電気発生と呼ばれるこの効果は、静電気の発生と 移行の基礎となる現象です。 早期の現場故障及び工業用機器の取付後の問題については、 取付時のESDに起因していることが多々あります。最も たちの悪いESD損傷は、機器の性能を悪化させるが(少なく とも始めは)動作に明らかな影響を与えないものです。 こうした損傷は直ちに不規則又は非直線的動作を生じ ますが、何ヶ月あるいは何年間もはっきりした故障に ならないことがあります。 表1 に示す摩擦電気列を見ると、ガラスやナイロンが 正の端にあり、シリコン及びテフロンが負の端に位置して います。物質の導電性も表面電荷の蓄積能力に影響します。 多くの物質においては、導電性(あるいは表面抵抗性)は 湿度に強く依存します。湿度が低いと導電性が低くなり、 電荷の移動を防ぐので局在電荷が残りやすくなります。 本記事では、製品をESDから保護する方法について説明 します。エレクトロニクス業界で必要とされている標準 試験方法についてまず概説し、ESD保護のためのいくつかの 一般的な技法を紹介した後、マキシム社の特許取得ESD 保護デバイスの一部について説明します。注意深い設計で これらのデバイスによって製品の品質を改善し、コストの 削減及びメーカとしての評判の保持を計ることができます。 表1. 摩擦電気列 損傷の可能性 顕微鏡写真(図1)に、競合他社のRS-232インタフェース ICが15kV(一般的な試験レベル)のESD衝撃を受けた後の 損傷が示されています。この場合は、オーバストレスに よってチップ上のメタライゼーションが蒸発してしまった ため、一見して明らかな大規模な故障になっています。 DIELECTRIC FAILURE & CONTACT SPIKING AIR (MOST POS.) FUR SEALING WAX ORLON HANDS LEAD HARD RUBBER SARAN ASBESTOS SILK NICKEL, COPPER POLYURETHANE RABBIT FUR ALUMINUM BRASS, SILVER POLYETHYLENE GLASS PAPER GOLD, PLATINUM PVC MICA COTTON SULFUR HUMAN HAIR STEEL ACETATE, RAYON SILICON NYLON WOOD POLYESTER WOOL AMBER CELLULOID KEL-F (CTE) TEFLON (MOST NEG.) 現実の世界では、人々が環境と相互作用することによって 高電圧の静電気が生成されます。ある人がフォーマイカ (合成樹脂)のテーブルの前のプラスチックの椅子に坐って いるとします。そしてウールのズボンと靴下、革靴、綿の シャツ及び絹のネクタイを着用しているとします。これ だけの摩擦電気性物質が混在していると定量的な分析は できませんが、かなりの電荷の蓄積が起きそうであるこ とは予想できます。様々な状況における帯電した人体の モデルがいくつか使用されています。最も一般的なモデル (図2)の場合、100pFの容量が15,000Vまで充電され、 1,500Ωの直列抵抗を持っていると仮定されています。 RUPTURED PASSIVATION ELECTROTHERMAL MIGRATION SPLATTERED ALUMINUM 図1. この顕微鏡写真には保護のないRS-232レシーバのESD損傷が 示されています。 7 TERMINAL C R1 R2 S1 TERMINAL A 1500W REGULATED HIGH-VOLTAGE SUPPLY S2 C1 DUT SOCKET 100pF CHARGE TO 15kV SHORT TERMINAL B CURRENT PROBE (NOTE 6) TERMINAL D 図2. 放電されると、この回路(ヒューマンボディモデル)は立上がりが 非常に速い15kV/1.5kΩ(10A以上の)電流ピークを生成します。 COMPONENT HUMAN BODY MODEL (MIL-STD 883, METHOD 3015.7) MACHINE MODEL (IC-121, EIAJ) IEC 1000-4-2 R1 (Ω) 1M TO 10M 1M 50M TO 100M R2 (Ω) 1500 ± 1% 0 330 C1 (pF) 100 ± 10% 200 ± 5% 150 図3. 図に示されているように、異なる部品定数を代入するとヒュー マンボディモデル、マシンモデル及びIEC 1000-4-2モデル (人間が金属物体を握っている)として知られる放電回路が得られ ます。 試験方法及び規格 集積回路のESD感受性の試験方法として一般に使用されて いる2つの方法は、次節で概説する最終製品の試験用に 修正されています。一番古い方法であるMIL-STD-883の 3015.7法はICのパッケージ化と取り扱い上必要な注意 事項を理解するために開発されました。この方法はパッ ケージのピンを他のピンのグループに対してテストして、 故障が発生する最低の電圧に基づいてそのデバイスを クラス分けします。 これら2つの試験はIC用です。この他に、機器の露出した インタフェースに対する試験があります。例えば、コネクタ を通じて外界に露出しているICピンは、ICがケースの中の プリント基板に取り付けられていてもESDにさらされる 可能性があります。その他の基板上の回路に接続されて いるピンがESDにさらされる可能性は低くなっています。 このクラスのICの場合、3015.7(ピンの組み合わせを テスト)のような試験方法は、入出力(I/O)ピンのESD 感受性を適切に表すことができません。マシンモデル及び 3015.7法は任意のピンの最低電圧障害に基づいて定格を 定めているため、I/Oピンが必要とする高レベルの内部 ESD保護を正しく評価できない恐れがあります(一部の メーカはこうした保護を提供しています)。I/Oピンが ±15kVに耐え、非I/Oピンが±2kVで故障するようなデバイス もあり得ます。上記の試験方法で得られるESD定格は、 この場合±2kV以下となってしまいます。しかし、幸いな ことに、今日ではI/Oピンの定格を測定するためのより よい方法が存在します。 この試験で印加される信号は、ヒューマンボディモデル (図2)と呼ばれる回路からの電流波形です。このモデルは、 人体に標準的な容量とソースインピーダンスをシミュ レートしています。この時、回路レイアウトが非常に重要 です。これは、実際にICに印加される波形が試験のための 接続とプリント基板に伴う寄生インダクタンス及び容量 にも依存するためです。この結果生成される電流波形は、 人間がICなどの物体に触れた時に生じるESDを表して います。 もう1つの方法は、RとCの値が上記と異なるだけですが、 日本電子機械工業会(EIAJ)によって開発されました。この 方法はIC-121と呼ばれており、マシンモデル(図3)と 呼ばれる回路を基にしています。この方法は、ICがICを 取り扱う機械と接触する時に生成されるものと似た電流 波形を印加します。可動部品に蓄積する電荷によって 生じるESDイベントを模倣することにより、この波形は マシンアセンブリ中にみられる静電放電をシミュレート します。 新しいI/Oポート用ESD試験 I/Oポートは他の機器との通信を可能にします。ICのI/O ポートは、そのICを持つシステムの外付機器へのアクセスを 可能にする論理的なピングループを形成しています。 これらのピンは、オペレータがシステムにケーブルを着脱 する時に静電放電等の悪条件にさらされます。外部インタ フェースICのI/Oピンに理想的なESD感受性試験は以下の 通りです。 この2つの方法は相補的であるため、どちらか一方だけを 選ばないようにして下さい。ESDは、製造中、プリント 基板のアッセンブリ中及び最終製品が使用されている間の いつでもICに影響を与える可能性があるため、ヒューマン ボディモデルとマシンモデルの両方に基づく試験により、 製造中及び製品となってからの厳しい環境に対するICの 耐性を保証することができます。 • 実際の機器におけるESDイベントをシミュレートする ような方法でのみI/Oピンを試験する。 • 人体が生成する静電放電をモデル化したテスト波形を 印加する。異なる回路モデルが異なる振幅、立ち上がり/ 立下がり及び移行パワーの値を指定する。 8 • 電源が投入された状態及び投入されない状態の両方で IEC 1000-4-2モデルは、150pFの容量が15kVまで充電 されていると定めています。露出されたピンに1500pFの 容量が追加されると、試験電圧の1/10(1.5kV)が最大充電 電圧になります。このレベルはICのESD保護定格より低い ため、これで良しと考えるわけです。この方法は広く 用いられていますが、物理的な状況を単純化しています。 この方法は、回路レイアウトに細心の注意を払えば、ある 程度の保護を提供することができます(但し、回路の動作が この方法に必要な容量あるいは寄生インダクタンスに影響 されないと仮定した場合)。レイアウトへの敏感さを強調 するために、プリント基板の1cmのトレースは約7nHの インダクタンスを持っていることを考えて下さい。立上がり 時間1nsの30A(IEC 1000-4-2の波形、図4)が7nHに印加 されるとグランド経路の1cm毎に210Vの電圧スパイクが 発生します。 ICをテストする。 • 破壊的あるいは永久的な故障だけでなく、ラッチアップ (瞬間的な動作喪失)も含めてIC故障を定義する。ラッチ アップを故障機構と考えるのは、もしラッチアップした ことがわからなかった場合、信頼性の問題やシステムの 不良動作につながるためである。 I/OポートのESD感受性試験に機器メーカが利用するように なってきている方法(両方共上記の必要条件を満たして います)が2つあります(図3)。第1の方法は、MIL-STD883の3015.7法の修正版です。この方法は、前述の方法と 同じ回路モデルと波形を使用しますが、デバイスのI/O ピンにだけESDパルスを印加します。この方法の意図は、 システム内の基板上で動作しているICがさらされる障害 電流をシミュレートすることにあります。第2の方法は、 世界規格となったIEC 1000-4-2です。この方法では、 3015.7法よりも高い容量及び低い抵抗を使用します。 IEC 1000-4-2は、最終機器のインタフェースの試験に 普遍的に適用されています(表2)。マキシム社のアナログ スイッチ及びRS-232/RS-485インタフェースICは、 外付部品なしでこれらのESD規格に適合することに注意 して下さい。 抵抗保護 抵抗保護はインタフェースピンと直列に付加されます。 この抵抗はピーク電流を制限し、過渡的なパワーを散逸 させます。コンデンサ保護の場合と同じく、回路動作が このインピーダンスの増加に悪影響を受けないように 注意する必要があります。また、抵抗そのものがESDに 影響されることがあることも注意しなければなりません。 金属フィルム抵抗は半導体のメタライゼーションと似た 方法で製造されているため、半導体と似たESD感受性を 持っている場合があります。これらの直列抵抗の寄生 容量も問題になります。狭いスパイクは、僅か数ピコ ファラッドの容量を通過してIC入力に大混乱をきたす 場合があります。 表2. IEC 1000-4-2の4つの電圧範囲の分類 IEC 1000-4-2 MAX TEST VOLTAGE, MAX TEST VOLTAGE, COMPLIANCE CONTACT DISCHARGE AIR GAP DISCHARGE LEVEL (kV) (kV) 1 2 3 4 2 4 6 8 2 4 8 15 I ESD保護方法 100% 90% インタフェースをESD損傷から守るのは設計者の仕事です。 業界ではいくつかの方法が提供されており、そのいずれも が長所と短所を持っています。ESD対策は多くの誤解と 迷信に包まれていますが、以下の説明はそうした誤解の 一部を解くことを意図しています。 1 AT 30ns 1 AT 60ns コンデンサ保護 この方法は、大量生産のコンシューマ及び自動車用機器で よく見られます。これは、シンプルなシャントコンデンサ を入力とグランドの間に接続することによって入力ピンを 保護します。十分な値のコンデンサであれば、そのICピンの ESD定格を超えることなくESD放電を吸収するだろう という考え方です。ESD定格が2kVのICピンが外界にさら される例を考察して見ましょう。 10% 30ns 60ns t tR = 0.7ns TO 1ns 図4. このESD波形のパラメータ(立上がり時間、ピーク電流、30nsに おける振幅及び60nsにおける振幅)はIEC 1000-4-2によって定め られています。 9 ケーブルは、電話機の中ではなく、ケーブルの中にRS-232 インタフェースを含んでいるのが普通です。ですから、この アプリケーションのESD保護はインタフェースICのRS-232 側だけでなく、ロジック側にも必要です。MAX3237Eは この問題に対する解決法を提供する唯一のICです。この ICは(モデムのような)完全5トランスミッタ/3レシーバ インタフェースを提供します。マキシム社はこのダブル ESD保護機能を備えたRS-232インタフェースICをPDA クレードル及びその他の電話構成用にも発売する予定です。 抵抗・コンデンサ保護 このアプローチは上述したR保護技法とC保護技法のハイ ブリッド型です。インタフェース毎に2つの部品を使用 すると、プリント基板の面積を消費すると共にコスト高 及び信頼性の低下につながります。RCネットワークは、 フェライトビーズ又はフィードスルーとの組み合わせで EMIの抑圧に使用されます。 MOV及びTransZorbTM保護 RS-485インタフェース メタルオキサイドバリスタ(MOV)又はシリコンアバラン シェサプレッサ(TransZorb)をI/Oピンに付けると、非常に 有効な場合があります。これらは高価なことが多く、 かさばったり、インタフェースに望ましくない容量が 加わってしまうことがあります。コンデンサ保護の場合 と同じく、これらのデバイスもグランドへの低インダク タンス(短)経路を必要とします。 マキシム社はまた、ESD保護付RS-485インタフェースの トップメーカでもあります。こうしたデバイスにおける ESD保護の先頭を切ったマキシム社は、この分野で17の 製品を提供しており、さらに多くの製品が開発中です。 昨年注目されたのがMAX3095/MAX3096の導入です。 これは、マキシム社の頑強なESD構造及び低電力動作 特性を定評ある26LS32クワッドレシーバのピン配置で 提供したものです。昨年は、さらに3 . 3V ESD保護付 RS-485インタフェースICのフル製品群が発売されました。 MAX348_Eファミリにおけるマキシム社の新機軸としては、 ESD保護、超低ユニット負荷、スルーレート制限及び 低電力特性等が挙げられます。 ESD保護を強化するためのレイアウトの指針 • 標準的なアナログレイアウト技法に従い、全てのバイ パス及びチャージポンプコンデンサをICのできるだけ 近くに配置して下さい(特にインタフェースICの場合)。 • プリント基板にグランドプレーンを含めて下さい。 • 保護デバイス又はICをI/Oポートのできるだけ近くに アナログスイッチ 配置して下さい。 マキシム社は、アナログスイッチとマルチプレクサの ESD保護の価値を認識した最初のICメーカです。アナログ スイッチとマルチプレクサは、ESD保護を必要とする多く のアプリケーションにおいて外部システムへのインタ フェースとして使用されます。まず、ESD保護付スイッチ 及びマルチプレクサのシリーズが発売されました。この シリーズは、いくつかの±15kV ESD保護付低電圧ICを 含んでいます。例えば、4051ピン配置の8対1 CMOS アナログマルチプレクサ(MAX4558)、4052ピン配置の 4対1 CMOSアナログマルチプレクサ(MAX4559)、 4053ピン配置のトリプルSPDTスイッチ(MAX4560)、 及び4 0 6 6ピン配置のSPST CMOSアナログスイッチ (MAX4551)です。 マキシム社の内部保護付IC マキシム社は内部ESD保護付のICの開発に多大な努力を 傾注してきました。RS-232及びRS-485インタフェース ICをはじめとして、これらの保護付デバイスの中には いくつかのアナログスイッチ及びスイッチデバウンサの MAX681_ファミリが含まれています。これら全ての製品 が、I/Oピンに直接印加されたIEC 1000-4-2 ESDに耐え ます。マキシム社は、これがシステム内のESDを抑制する 最良の方法であると考えています。すなわち、堅牢性に 優れ、入手しやすく、外部面積が不必要であるほか、殆どの 代替方法と比べて経済的です。 マキシム社は様々なESD保護付RS-232インタフェース ICを提供しています。この中にはドライバとレシーバの 全ての有用な組み合わせが入っています。マキシム社の AutoShutdown TM 機能を取り入れた超低電力RS-232 デバイスもこの中に含まれています。今年、ESD保護付 RS-232インタフェースデバイスにいくつかの新しい工夫 が導入されています。例えば、超小型SOTパッケージに 収められた完全ESD保護付シングルRS-232レシーバ及び トランスミッタ(MAX318_シリーズ)は、小型ポータブル 機器の解決策です。 第2 のシリーズは±1 5 kV ESD付のSOT23パッケージ デバイスで、例えばシングルSPST-NOスイッチ(MAX4568)、 S P S T - N C ス イ ッ チ ( M A X 4 5 6 9 ) 及 び SPDT ス イ ッ チ (MAX4561)が含まれています。 さらに、データケーブル用のユニークなESD保護付インタ フェースも発売が予定されています。セルラ電話のデータ 2) Electrostatic Discharge Control(静電放電対策)、 Owen J. McAteer, McGraw Hill. 1989. ISBN 0-07-044838-8。 参考文献 1) マ キ シ ム 社 エ ン ジ ニ ア リ ン グ ジ ャ ー ナ ル V o l . 2 5 「I/OポートのESD保護」 。 TransZorbはGeneral Semiconductor Industries, Inc.の商標です。 AutoShutdownはMaxim Integrated Productsの商標です。 10 NEW PRODUCTS 低電力400ksps、 マルチチャネル、 10及び12ビットADC MAX1280∼MAX1287(12ビット)及び MAX1080∼MAX1087(10ビット)アナログ ディジタルコンバータ(ADC)は、1、4及び 8チャネルのオプション、及びサンプリング レート400kspsを提供します。これらの デバイスのシリアルインタフェースは、 外 付 ロ ジ ッ ク な し で S P I TM、 Q S P I TM及 び MICROWIRE TMデバイスに直接接続します。 ポータブルデータ収集とバッテリ駆動アプリ ケーションに最適なこれらのADCは、低電力 動作(100kspsにおいて1.5mA)、優れた動的 性能(SINAD >70dB)及び高速性(400ksps)を 小型パッケージの8ピンSOPに収めています。 こ れ ら の ADCの ア ナ ロ グ 入 力 は 、 ユ ニ ポーラ/バイポーラ及びシングルエンド/差動 動作をソフトウェアで設定できます。フル スケールアナログ入力範囲は、内部+2.5V リファレンス又は外部から印加される1V∼ VDDの範囲のリファレンス電圧によって設定 されます。これらのADCは+2.7V∼+5.5Vの 範囲のアナログ電源で動作し、400kspsに おいて消費電流が僅か2.5mAです。ソフト ウェアパワーダウンモードにより、100ksps において消費電流を1.5mAにまで低減でき ます。さらに低いデータレートにおいては、 消費電流が10µA以下にまで低減します。 ±1℃の温度センサを 含む12及び 10ビットADC MAX1298/MAX1299及びMAX1098/ MAX1099は、追加回路なしで電圧、ローカル 温度及びリモート温度を測定する能力を持った 初の12及び10ビットADCです。各デバイス はローカル温度測定用の精度±1℃のセンサ、 及びリモート温度測定用のダイオード接続 トランジスタの使用を可能にする信号調整 回路を備えています。 アナログ入力はシリアルインタフェースを 通じて温度測定、シングルエンド電圧測定 及び完全差動電圧測定用に設定できます。 温度検出モードにおいては、内部バイアス 電流が内部センサ又は外部ダイオード接続 トランジスタのいずれかを通ります。温度 測定に追加回路を必要としません。 MAX1099/MAX1299は+3Vの単一アナ ログ電源で動作し、MAX1098/MAX1298は +5Vの単一アナログ電源で動作します。自己 消費電流は僅か250µAで、低サンプリング レートにおいてはソフトウェアパワーダウン モードにより消費電流をさらに10µA以下に まで低減できます。どの製品も16ピンSSOP パッケージで提供されており、価格は ¥330(1,000個以上)からとなっています。 入手可能な最小の SOT23デュアル 8ビットDAC MAX5222は2つのバッファ付電圧出力、 8ビットDACを3 x 3mm 8ピンSOT23に収めて います。これにより、8ピンSOPパッケージの 相当品と比べて基板面積が70%削減されます。 MAX5222は2.7V∼5.5V単一電源で動作し、 超低消費電力と小型サイズを特長としている ためポータブル及びバッテリ駆動アプリケー ションに最適です。消費電流は1mA以下で、 シャットダウンモードにおいては1µA以下に 低減します。シャットダウン中はリファレンス 入力ピンがREFピンから切断されるため、 システムの消費電力がさらに削減されます。 MAX5222の3線シリアルインタフェースは、 最大25MHzのクロックレートを可能にします。 シリアル入力シフトレジスタは、16ビット長 (DAC入力データが8ビット、DAC選択と シャットダウン制御が8ビット)です。DAC レジスタはチップセレクトの正エッジで独立 あるいはパラレルにロードできます。いずれの DAC出力も、グランド又はVDDから100mV 以内までスイングしつつ、1mAのシンク/ソース が可能です。価格は¥160(1,000個以上)から となっています。 VDD DIN REF SCLK CS 16-BIT SHIFT REGISTER VOUTA MAX1280∼MAX1287及びMAX1080∼ MAX1087 ADCは8ピンSOPパッケージ及び 1 6及び2 0ピンTSSOPパッケージで提供 されており、価格は¥480(1,000個以上) からとなっています。 DAC LATCH A DAC A DAC LATCH B DAC B VOUTB SPI/QSPIはMotorola, Inc.の商標です。 MAX5222 MICROWIREはNational Semiconductor Corp. の商標です。 GND パラレル インタフェースの オクタル13ビット 電圧出力DAC MAX5270は、8つの13ビット電圧出力 DAC及び3対の独立した差動リファレンス 入力を1つのモノリシックチップに内蔵して います。+4.096V∼GNDのリファレンス 電圧に対して出力電圧のフルスケール範囲が 0V∼+8.192Vとなっています。出力アンプ は10,000pFまでの容量性負荷を安定に駆動 し、大きな桁上がり遷移でも出力グリッチの 大きさは僅か30mVです。本デバイスは、 11 低出力ノイズ(120nV/√Hz)及び低DCクロス トーク(75µV)特性も備えています。 MAX5270は、WR、CS及びDACアドレス ピンA0∼A2の制御下で、外部バスから8つの 入力レジスタのうちの1つに13ビットパラ レルロードデータを受け取ります。DAC出力 は、DACレジスタに新しいデータが入った 時に更新されます。各DAC出力は利得2の アンプでバッファされます。このアンプには、 SYSGNDピンを通じて外部DACオフセット 電圧を挿入できます。 MAX5270は省スペースの44ピンMQFP パッケージで提供されていて、価格は ¥2,760(1,000個以上)からとなっています。 NEW PRODUCTS ディセーブル付の 超低歪み単一電源 400MHz オペアンプ MAX4265∼MAX4270は、広帯域幅で 超低歪みを維持しつつ100Ω負荷を駆動する 能力を持った単一電源、電圧フィードバック オペアンプです。スプリアスフリーダイナ ミックレンジ(SFDR)は5MHz以下において -88dBcを超え、100MHzにおいて-59dBcと いう優れた特性を示しています(MAX4269)。 これらのデバイスは、+4.5V∼+8Vの単一 電源又は±2.25V∼±4.0Vのデュアル電源で 動作します。入力電圧ノイズ密度は僅か 8nV/√Hzであるため、低歪みと広帯域幅を 必要とする高性能通信及び信号処理アプリ ケーションに最適です。 ユニティゲイン安定アンプです。シングル MAX4266とデュアルMAX4269アンプは、 最小安定利得+2V/Vで最大350MHzの帯域幅 を提供します。シングルMAX4267とデュ アルMAX4270は、最小安定利得+5V/Vで 300MHzの帯域幅を提供します。その他の 特長としては、スルーレート900V/µs及び 出力駆動能力±45mA等が挙げられます。 省電力をさらに徹底するため、これらの アンプは消費電流を低減して出力をハイイン ピーダンス状態にする低電力ディセーブル モードを備えています。MAX4265/ MAX4266/MAX4267は省スペースの 8ピンµMAXパッケージで提供されており、 MAX4268/MAX4269/MAX4270は16ピン QSOPで提供されています。価格は¥260 (1,000個以上)からとなっています。 MAX4265(シングル)及びMAX4268 (デュアル)は利得帯域幅積が最大400MHzの 超小型8ピンSOT23 パッケージの デュアル800kHz オペアンプ MAX4402は超小型8ピンSOT23パッケージ に内蔵され、回路当たりの消費電流が僅か 320µAで800kHzの利得帯域幅積を実現した デュアルレイルトゥレイルオペアンプです。 帯域幅や利得精度を維持しつつ、低電力特性 を必要とする省スペースのポータブル及び バッテリ駆動アプリケーションに最適です。 +2.5V∼+5.5V単一電源で動作します。 本製品の特許取得の出力構造は、110dBの オープンループ利得を維持しつつ、2kΩ負荷 を両電源電圧から55mV以内に駆動する能力 があります。MAX4402は全高調波歪み AVOLが120dBで 2kΩ負荷を駆動する 1.8Vレイルトゥレイル I/Oオペアンプ MAX4292/MAX4294(デュアル/クワッド) オペアンプは、レイルトゥレイル®入出力を 備えています。これらのオペアンプは +1.8V∼+5.5V単一電源で動作し、1∼2セル 低電力ポータブルアプリケーションに最適 です。電源除去比が100dBと高いため、単一 0 . 0 0 9 %を達成し、400pFまでの容量性 負荷に対してユニティゲイン安定です。 MAX4402は省スペースの8ピンSOT23 及びSOPパッケージで提供されており、温度 範囲は自動車用(-40℃∼+125℃)のものが 用意されています。価格は¥60(100,000個 以上)からとなっています。 のリチウムイオン(Li+)セル又は2∼3セルの NiCd、NiMH又はアルカリ電池で直接駆動 した場合、セル電圧が下がってきても大きな 出力誤差を生じません。 MAX4292/MAX4294は回路当たりの 消費電流が僅か100µAですが、120dBの オープンループ利得を達成しています。 利得帯域幅積は5 0 0 k H zで2 kΩの負荷を 駆動し、100pFまでの容量性負荷に対して ユニティゲイン安定です。優れたオープン ループ利得、優れた負荷駆動能力及び400µV の入力オフセット電圧により、これらの 12 5MHzにおいて -87dBcのSFDRを 達成した3V/5V、 250MHz ADC バッファアンプ MAX4285∼MAX4288及びMAX4387/ MAX4388は、省スペースの6ピンSOT23 パッケージに内蔵された単一電源250MHz オペアンプです。単一3V/5V動作、広帯域幅、 -87dBcの低SFDR(5MHz)及び6nsの高速 セトリング時間(0.1%)を特長とするこれらの オペアンプは、通信及び計測分野の様々な 高速単一電源ADCアプリケーションのプリ アンプ及びドライバとして最適です。 これらのアンプは+2.85V∼+6.5V単一 電源又は±1.425V∼±3.25Vデュアル電源で 動作し、入力同相範囲はグランドを含んで います。大信号-3dB帯域幅が200MHzで、 スルーレートが350V/µs及び出力電流駆動 能力が最大100mAです。さらに、MAX4285/ MAX4286/MAX4288/MAX4388は、消費 電流を低減して出力をハイインピーダンス 状態にする低電力ディセーブルモードを備えて います。このため、これらの製品は多重化 アプリケーションに最適となっています。 ディセーブル付のMAX4285/MAX4286 シングルアンプは、省スペースの6ピンSOT23 及び8ピンSOPパッケージで提供されて います。M A X4 2 8 7 / M A X4 3 8 7デュアル アンプは8ピンµMAX及びSOPパッケージ、 MAX4288/MAX4388デュアルアンプ(ディ セーブル付)は10ピンµMAX及び14ピンSOP パッケージで提供されています。価格は ¥110(1,000個以上)からとなっています。 アンプはリファレンスバッファとして最適 となっています。 MAX4292は、省スペースの8ピンµMAX 及びSOPパッケージで提供されています。 MAX4294は、超小型14ピンTSSOP及び SOPパッケージで提供されています。価格 は回路当たり¥ 3 0 (クワッド、5 0 , 0 0 0個 以上)からとなっています。 レイルトゥレイルは日本モトローラの登録商標 です。 NEW PRODUCTS レイルトゥレイル I/O動作の 5MHz SOT23 オペアンプ ±5Vアプリケーション用 に最適化された 2ΩクワッドSPST アナログスイッチ MAX4321は、5MHzの利得帯域幅積及び 優れたDC精度に加えて、出力及び両入力に おけるレイルトゥレイル動作を兼ね備えた オペアンプです。+2.4V∼+6.5V単一電源 又は±1.2V∼±3.25Vデュアル電源動作時に、 自己消費電流が僅か650µAです。(通常は 最低+ 1 . 8 V又は±0.9Vまで動作します。) MAX4321は、最大500pFの容量性負荷に 対してユニティゲイン安定で、250Ω負荷を 電源電圧の200mV以内まで駆動する能力を 持っています。入力がオーバドライブされても 出力に位相逆転を起こしません。 MAX4677/MAX4678/MAX4679は、 ±5V電源動作時にRONが2Ω(max)のクワッド アナログスイッチです。RON のチャネル間 マッチングは0 . 3Ω(max)以内で、全信号 範囲内において平坦(0.4Ω max以内)です。 各スイッチはレイルトゥレイルアナログ信号 に対応しており、オフリーク電流は+25℃に おいて0.1nAです。低歪みアプリケーションに 最適なこれらのスイッチは動作電力が小さく、 高信頼性でしかも基板面積が小さいため、 自動化試験機器において ( メカ式リレーに 比べて)好適です。 入力同相電圧範囲がレイルトゥレイルで あるため、MAX4321は低電圧、単一電源 アプリケーションに最適です。入力オフセット 電圧が低く(±1.2mV)、スルーレートが高い (2V/µs)ため、高精度、低電圧データ収集機器 の信号調整段に最適です。 MAX4677は4つのNCスイッチ、MAX4678 は4つのNOスイッチを備えています。 MAX4679はNCとNOを2つずつ備えており、 ブレーク・ビフォ・メークスイッチングを 保証しています。これらのスイッチは+2.7V∼ +11V単一電源又は±2.7V∼±5.5Vデュアル 電源で動作し、ディジタルカードアプリケー ション及びシングルエンド75Ω機器に最適 です。いずれの製品も、独立のロジック電圧 入力(+2.7V < VL < V+)を備えているため、 ロジックとアナログ電源を独立させることが できます。 LMC7101の低電圧、ピンコンパチブル アップグレード製品であるMAX4321は、 帯域幅が5倍、スルーレートが2倍、入力電圧 ノイズ密度が約半分となっています。5ピン SOT23パッケージで提供されており、温度 範囲は拡張工業用(-40℃∼+85℃)のものが 用意されています。価格は¥60(1,000個 以上)からとなっています。 過/低電流保護を 容易にする 超小型パッケージの 電流検出アンプ/ コンパレータ/ リファレンス MAX4373/MAX4374/MAX4375は、 ハイサイド電流検出アンプ、リファレンス 及び1∼2つのコンパレータを超小型(3mm x 5mm) µMAX(MSOP)パッケージに内蔵した マイクロパワーデバイスです。ユーザが スレッショルドを設定できるようにリファ レンス及びコンパレータを含めることにより、 これらのICは過/低電流保護回路の設計を MAX4677/MAX4678/MAX4679は 1 6ピンDIP及びTSSOPパッケージで提供 されており、価格は¥230(1,000個以上) からとなっています。 非常にシンプルにします。出荷時トリミング された利得と外部検出抵抗の組み合わせに より、ユーザは測定電流を広範囲に選択 できます。出荷時トリミングされた利得 としては、+20V/V(Tバージョン)、+50V/V (Fバージョン)及び+100V/V(Hバージョン) が用意されています。 MAX4373T/F/Hは単一の電流スレッショ ルドを設定します。MAX4374T/F/H及び MAX4375T/F/Hは、コンパレータを1つ 追加しているために複数のスレッショルド 及び過/低スレッショルドが可能になって います。第2のコンパレータはシステム電源 の監視に使用することもできます。いずれの デバイスも2.7V∼28V電源で動作し、僅か 60µAの消費電流で200kHzの帯域幅(A V = 13 ±15kVのESD保護を 提供する SPDT/SPST SOT23 アナログスイッチ MAX4561及びMAX4568/MAX4569は、 低電圧ESD保護付アナログスイッチです。 MAX4568のノーマリオープン(NO)入力、 MAX4569のノーマリクローズ(NC)入力及び MAX4561の単極/双投(SPDT)入力は、±15kV までのESDに対してラッチアップ及び損傷 から保護されています。COM入力は±2.5kV まで保護されています。 これらのスイッチは+2V∼+12V単一電源 で動作します。いずれも5Vでオン抵抗(RON) が70Ω(3Vで120Ω)です。チャネル間マッ チングは2 Ω(max)以内、全信号範囲内に おける平坦性は4Ω(max)以内です。これらの スイッチはレイルトゥレイルアナログ信号に 対応しており、オフリーク電流は+25℃で 僅か0.5nA(+85℃で5nA)です。 5V電源動作時にディジタル入力のロジック スレッショルドが0.8V∼2.4Vであるため、 TTL/CMOSロジックレベルとのコンパチ ビリティが保証されます。MAX4561は6ピン SOT23パッケージで提供され、MAX4568/ MAX4569は5ピンSOT23パッケージで提供 されています。価格は¥100(1,000個以上) からとなっています。 561 4 MAX +20V/V)を達成しています。回路構造に より、電源電圧と無関係に0V∼28Vの入力 同相電圧範囲が可能です。グランド検出入力 は直線性を維持し、入力同相電圧がグランド に近い時に出力位相が逆転するのを防ぎます。 この機能は、パワーアップ及びパワーダウン の瞬間及びある種の入力障害条件時に有用 です。 MAX4373T/F/Hは、省スペースの8ピン µM A X 及 び S O P パ ッ ケ ー ジ で 提 供 さ れ て います。MAX4374T/F/HとMAX4375T/F/H は、10ピンµMAX及び14ピンSOPパッケージ で提供されています。価格は¥150(1,000個 以上)からとなっています。 NEW PRODUCTS オン抵抗4Ω以下の 低電圧高速 SPST/SPDT アナログスイッチ MAX4641及びMAX4651ファミリは、 +1.8V∼+5.5V単一電源で動作するアナログ スイッチです。デュアル単極/単投(SPST) MAX4641/MAX4642/MAX4643、単極/ 複投(SPDT)MAX4644及びクワッドSPST MAX4651/MAX4652/MAX4653スイッチ は、5V電源動作時にR ON が4Ω(max)です (3V電源で8Ω)。シングルSPST MAX4645/ MAX4646は、5V電源動作時にRONが2.5Ω で す 。 い ず れ の 製 品 も チ ャ ネ ル 間 の RO N マッチングが0.6Ω以内で、全信号範囲に わたって1Ω以内の平坦性を持っています。 これらのスイッチは、tON = 18ns(typ)及び tOFF = 12ns(typ)の高速スイッチング特性を 備えています。オフリーク電流は+25℃で 0.1nA以下となっており、自己消費電力は 0.01µW以下です。クロストーク-100dB 以下(1MHz)、オフアイソレーション-80dB 以下( 1 M H z )及びTHDが0 . 0 1 8 %という 優れたAC特性を備えています。 MAX4641は2つのノーマリオープン(NO) スイッチ、MAX4642は2つのノーマリ クローズ(NC)スイッチ、MAX4643は各々 を1つずつ備えています。MAX4645はNO スイッチ、MAX4646はNCスイッチです。 MAX4651は4つのNCスイッチ、MAX4652 は4つのNOスイッチ、MAX4653は各々を 2つずつ持っています。MAX4641ファミリは、 いずれも小型8ピンµMAXパッケージ又は 6ピンSOT23(MAX4644/MAX4645/ MAX4646のみ)又は5ピンSOT23 (MAX4645/MAX4646のみ)で提供されて おり、価格は¥ 8 0 ( 1 , 0 0 0個以上) からと なっています。MAX4651ファミリのデバイス は全て16ピンSOP又はTSSOPパッケージで 提供されており、価格は¥150(1,000個 以上)からとなっています。 SC70パッケージの 10Ω、SPST CMOS アナログスイッチ MAX4594∼MAX4597は、+2.0V∼+5.5V 電源で動作する単極/単投(SPST)CMOSアナ ログスイッチです。MAX4594/MAX4596 スイッチはN O、M A X 4 5 9 5 / M A X 4 5 9 7 スイッチはNCです。MAX4596/MAX4597 のピン配置は、SC70パッケージで最高の オフアイソレーションを提供するように 最適化されています。 各スイッチは、RON(5V動作)が10Ω(max) 及びアナログ信号範囲内の平坦性が1.5Ω (max)です。いずれも低リーク電流(オフ リーク0.5nA)、オフアイソレーション-80dB (1MHz)、チャージインジェクション5pC(max) 及び高速スイッチング(t ON = 35ns max、 t OFF = 40ns max)といった特長を備えて います。MAX4594∼MAX4597スイッチは 5ピンSC70パッケージで提供されており、 価格は¥ 7 0 ( 1 , 0 0 0個以上) からとなって います。 COM 1 5 V+ 4 IN NO 2 GND 3 MAX4594 オン抵抗が5Ωの 広帯域クワッド 2:1アナログ マルチプレクサ MAX4674は、4つの2:1マルチプレクサ/ デマルチプレクサを含む低電圧CMOSアナログ スイッチです。+5V単一電源で動作し、RON は4Ω(max)と低くなっています。電源電圧 範囲は+1.8V∼+5.5Vです。チャネル間の R ON マッチングは0.4Ωで、全信号範囲に おけるRON 平坦性は0.8Ωです。オフリーク 電流は+25℃において僅か0.5nA(max)です。 MAX4674はレイルトゥレイル信号に 対応し、高速動作(tON = 18ns、tOFF = 6ns) を提供します。1MHz信号に対するクロス トークは-114dBで、オフアイソレーション は-67dBです。パッケージは16ピンQSOP、 TSSOP及びナローSOPです。価格は¥180 (1,000個以上)からとなっています。 14 出力66dBmVの アップストリーム CATVアンプ MAX3509は、CATVアップストリーム アプリケーション用のプログラマブルパワー アンプです。周波数範囲は5MHz∼65MHz、 単一電源動作で、1:1トランスを通じて最大 66dBmVのQPSKを生成します。可変利得は、 3線シリアルデータバスを通じて1dBきざみ で制御されます。 送信ディセーブルモードにおいては、 MAX3509はハイアイソレーション状態に なり、全てのアナログ機能をシャットダウン してTDMA機器のバーストの合間の消費電力 と出力ノイズを最小限に抑えます 。( 送信 ディセーブルモードは消費電流を7.8mAに 低減します。)このモードに出入りする時の トランジェントは、フルゲインで公称25mV に抑えられています。 パワーダウンモード(シャットダウン)に おいては全ての回路がディセーブルされ、消費 電流が1µA以下に低減します。MAX3509は 20ピンTSSOP-EPパッケージで提供され、 温度範囲は拡張工業用(-40℃∼+ 8 5℃)の ものが用意されています。価格は¥590 (1,000個以上)からとなっています。 RONが4Ωの 高速4チャネル アナログ マルチプレクサ MAX4634は、R ON が4Ω(max)の高速 (tON = 30ns、tOFF =13ns)、低電圧(1.8V∼ 5.5V電源)の4チャネルアナログマルチプレ クサです。スイッチ間のRON マッチングは 0.3Ω(max)、全信号範囲のR ON 平坦性が 1Ω(max)です。+25℃におけるオフリーク 電流は僅か0.1nA(max)で、各スイッチが V+∼グランドのアナログ信号に対応します。 全てのディジタル入力は0.8V及び2.4Vの スレッショルドを持っているため、TTL/CMOS コンパチビリティが保証されています。 MAX4634は10ピンµMAXパッケージで 提供されており、価格は¥ 1 2 0 ( 1 , 0 0 0個 以上)からとなっています。 NEW PRODUCTS MAX1709ステップアップDC-DCコン バータは、このタイプのハイパワーデバイス の省スペース性の新しい基準を設定して います。22mΩ、10AパワーMOSFETを 小型16ピンナローSOPパッケージに内蔵した 本製品は、3.3V∼5V電源動作時に最大4Aの 出力電流(20W)を供給できます。0.7V∼5V 範囲の入力を受け付け、固定3.3V又は5V、 又は1.25V∼5Vの可変出力を生成します。 MAX1792は、電源電圧2.5V∼5.5Vで 動作し、ドロップアウト電圧が130mVと低く、 負荷電流500mAを保証した低ドロップアウト リニアレギュレータ(LDO)です。出力電圧は 高精度(±1%)です。固定電圧1.5V、1.8V、 2 . 5 V、3 . 3 V又は5 V、あるいは外付抵抗 分圧器による可変1.25V∼5.0Vが提供されて います。 フルパワーを必要としないアプリケー ション用として、MAX1709はプログラマ ブルソフトスタート及び電流制限機能により、 ユーザが外付部品をスケールダウンして サイズ及びコストの削減を可能にしています。 M A X 1 7 0 9は低自己消費電力( < 1 m W )に よってバッテリ駆動機器における動作時間を 延ばしています。従来のオン/オフロジック 制御に加えて、2つのオン/オフ制御入力に よってモメンタリ押しボタンスイッチを 利用したシンプルなプッシュオン/プッシュ オフ制御が可能です。 スイッチングノイズスペクトルを600kHz の基本周波数とその高調波に制限すること により、MAX1709の固定周波数PWM動作 はポストフィルタリングで容易にノイズを 低減できます。ノイズスペクトルをさらに 厳しく制限する場合は、クロックを350kHz∼ 1MHz範囲の外部周波数に同期させることが できます。 内部PMOSパストランジスタにより、 消費電流が80µAと低く、しかも負荷と無関係 です。このため、本デバイスは電子手帳 (PDA)、セルラ電話、コードレス電話、ベース ステーション及びノートブックコンピュータ 等のポータブルバッテリ駆動機器に最適と なっています。 その他の特長としては、タイムアウト期間 4msのアクティブロー、オープンドレイン リセット出力(出力が安定化範囲から外れた ことを表示)、0.1µAシャットダウンモード 及び短絡及びサーマル過負荷保護機能等が 挙げられます。MAX1792は、超小型1.3W 8ピンパワーµMAXパッケージ(下部に金属 パッド付)で提供されています。価格は¥150 (1,000個以上)からとなっています。 VIN = 2.5V TO 5.5V IN NC CIN 低消費電流 2µAの12V、 低ドロップアウト リニアレギュレータ MAX1725/MAX1726は、最大限のバッ テリ寿命が要求される低電力アプリケー ション用に超低消費電流(2µA)と低ドロップ アウト電圧を提供するリニアレギュレータ です。PNPを使用した設計と異なり、 VOUT OUT IN COUT 3.3mF OUT 1mF MAX1792 推奨部品を含む実装済みの評価キットに より、設計時間を短縮できます。MAX1709 は拡張工業用(-40℃∼+85℃)温度範囲の ものが用意されており、価格は¥440 (1,000個以上)からとなっています。 低ドロップアウト及び 低消費電流を提供する 1Aリニアレギュレータ RRST 100kW ON SHDN RST SET GND OFF MAX1793は内部PMOSパストランジスタ により消費電流が僅か125µAと小さいため、 バッテリ駆動機器に最適となっています。 シャットダウン電流は0.1µA、出力ノイズは 僅か115µVRMSです。その他の特長としては、 内蔵リセット出力、低電力シャットダウン 及び短絡及びサーマル過負荷に対する保護 機能等が挙げられます。MAX1793は1.5W、 16ピンパワーTSSOPパッケージ(高さ僅か 1.1mm、SOT223パッケージよりも30% 小型)で提供されています。価格は¥ 1 9 0 (1,000個以上)からとなっています。 DROPOUT VOLTAGE vs. LOAD CURRENT 300 250 200 150 100 50 0 TO mC MAX1725/MAX1726は動作範囲全域 (ドロップアウトを含む)を通じて2µAの超低 消費電流を維持するPMOSパス素子を備えて います。低消費電力にもかかわらず出力精度 が高く(1.5%)、僅か1µFの出力コンデンサ で良好な負荷過渡応答を示します。 MAX1725/MAX1726レギュレータは 入力電圧範囲が広い(2.5V∼12V)ため、9V バッテリ又は2セルのLi+で駆動される機器用 に最適です。これらのレギュレータはバッ テリ逆挿入、短絡及び高温に対する保護機能 15 MAX1793は2.5V∼5.5V電源で動作し、 210mVの低ドロップアウト電圧で1Aの負荷 電流供給能力を保証したLDOです。高精度 出力電圧(±1%)は固定5V、3.3V、2.5V、 2 V、1 . 8 V又は1 . 5 V 、あるいは外付抵抗 分圧器による可変電圧が可能です。 MAX1793 toc07 500mAにおける ドロップアウトが 130mVのµMAX リニアレギュレータ DROPOUT VOLTAGE (mV) 10Aスイッチを 内蔵したハイパワー ステップアップ DC-DCコンバータ 0 200 400 600 800 1000 1200 LOAD CURRENT (mA) を備えています。出力電流は20mAまでが 保証されています。 MAX1725の出力は外部抵抗分圧器を使用 することにより、1.5V∼5Vの範囲で可変 です。MAX1726は、出荷時に出力が1.8V、 2.5V、3.3V又は5Vに設定されています。 いずれも超小型5ピンSOT23パッケージで 提供され、価格は¥110(1,000個以上)から となっています。 NEW PRODUCTS CDMAハンドセット用 の超小型パワーIC MAX1798/MAX1799は、CDMAセルラ/ PCSハンドセット専用に設計されたシステム 電源です。本製品は様々なCDMAチップ セットとコンパチブルになっています。各IC は、5つの低ノイズLDO、出力電圧の制御 及びプログラミング用のシリアルインタ フェース、リセットタイマ(140ms min)、 ウォッチドッグ入力、オプションのプッシュ オン/プッシュオフ電源コントロール及び バイブレータモーター及び/又はLED駆動用の 2つの大電流オープンドレイン出力を備えて います。これら2つのデバイスは、シリアル インタフェースだけが異なります。MAX1798 は3線SPIインタフェースとコンパチブル、 M A X 1 7 9 9は2 線I 2 C TM インタフェースと コンパチブルになっています。 メインレギュレータ出力(LDO1)は定格が 300mAで、他の4つは定格が150mAです。 いずれも高精度、高チャネル間アイソレー ション、低ノイズ及び低ドロップアウト電圧 超低消費電流と POKを備えた LDO MAX8880/MAX8881は消費電流が3.5µA と非常に小さいにもかかわらず、最大200mA を供給する能力を持っています。これらの 低ドロップアウトデバイスは最大12Vの入力 で動作し、自動バッテリ逆挿入保護機能を 備えているため、バッテリが長寿命である ことを必要とするアプリケーションに最適 です。 消費電流が小さいため、スタンバイ期間の 長いアプリケーションにおいてバッテリ寿命 を延ばすことができます。PNPを使用した 設計とは異なり、これらの製品は動作範囲 全域及びドロップアウト中も超低消費電流 を維持します。また、出力短絡、バッテリ 逆挿入及びサーマル過負荷に対する保護機能 も備えています。内部パワーOKコンパレータ (POK)は、出力が安定化範囲を外れた場合に 表示します。 MAX8880の出力は外部抵抗分圧器を使用 することにより、1.25V∼5Vの間で可変 です。MAX8881は、出荷時設定の1.8V、 2.5V、3.3V又は5Vの固定出力電圧を提供 します。いずれも超小型6ピンSOT23パッ ケージで提供されています。価格は¥110 (2,500個以上)からとなっています。 特性が最適化されています。定格出力電流 の2/3において、ドロップアウト電圧は LDO1が75mV、LDO2∼LDO5が50mVです。 各出力電圧は独立にイネーブル、ディセー ブル及び(1.8V∼3.3V範囲の3 2レベルの うちの任意レベルに)設定できます。さらに 保護を強めるため、各LDOは独立の電流制限 及びサーマル過負荷回路を備えています。 MAX1798/MAX1799のパッケージは2.1W の省スペース20ピンTSSOPパッケージで提供 されており、拡張工業用(-40℃∼+85℃) 温度範囲のものが用意されています。この パッケージにより、これらのデバイスは CDMAハンドセットアプリケーション用と して最もコンパクトなものになっています。 価格は¥290(1,000個以上)からとなって います。ソフトウェア及び実装済みの評価 キット(MAX1799EVKIT)により、設計時間 を短縮することができます。 I2CはPhilips Corp.の商標です。 1Aを供給する MicroCap 低ドロップアウト リニアレギュレータ MAX8869は2.7V∼5.5V入力で動作し、 200mVのドロップアウトで1Aの負荷電流 供給能力を保証したLDOです。出力電圧レベル (精度±1%)は出荷時設定の5V、3.3V、2.5V、 1.8V及び1.0V固定、あるいは外付抵抗分圧器 を使用した0.8V∼5V可変です。 内部MicroCap TM技術により、僅か1つの 1µF出力コンデンサを使用して安定性が実現 されています。内部PMOSパストランジスタ は1Aにおいて200mVという非常に低い ドロップアウト電圧を提供し、バッテリ駆動 機器の他にもネットワーク及びテレコム ハードウェアにおける使用に適しています。 その他の特長としては、ソフトスタート能力、 低電力シャットダウン、短絡保護及びサーマル シャットダウン保護等が挙げられます。 M A X 8 8 6 9は1 .7 W、1 6ピンTSSOPパッ ケージ(高さ僅か1.1mm、SOT223より30% 小型)で提供されています。価格は¥ 2 1 0 (1,000個以上)からとなっています。 MicroCapはMaxim Integrated Productsの商標 です。 16 超低電力の 超小型5次フィルタ MAX7426/MAX7427は、8ピンµMAX 及びDIPパッケージの5次スイッチトキャパ シタ・ローパスエリプティックフィルタです。 マキシム社独自のµMAXパッケージは8ピン DIPよりも80%小型で、入手可能な最小の 5次スイッチトキャパシタフィルタを提供 しています。これらの製品は5V(MAX7426) 又は3V(MAX7427)の単一電源で動作し、 消費電流は僅か0.8mAです。シャットダウン 中、自己消費電流は0.2µAまで低下します。 これらのフィルタは低コスト、小型サイズ 及び低電力特性により、ポストDAC又は アンチエイリアシングフィルタリングを必要 とする低コストポータブル機器に最適です。 MAX7426/MAX7427は、急峻なロール オフと遷移比1.25を示し、37dBのストップ バンド除去比を提供します。コーナー周波数 は1Hz∼9kHz(MAX7426)又は1Hz∼12kHz (MAX7427)の範囲でクロック同調可能です。 クロッキングは、外付コンデンサを使用した セルフクロッキングと外部クロッキング (カットオフ周波数の高精度制御用)の2つの 方法が可能です。オフセット調整ピンは出力 オフセット( 4 mV typ)をゼロにするため、 あるいは出力にDCレベルシフトを導入する ために使用できます。 MAX7426/MAX7427は、民生用(0℃∼ + 7 0℃)及び拡張工業用(-40℃∼+ 8 5℃) 温度範囲のものが用意されています。価格 は¥90(100,000個以上)からとなって います。 NEW PRODUCTS SOT23パッケージの 超小型Li+バッテリ 充電器 MAX1736は、シングルセルLi+バッテリ用 のスタンドアロン充電器です。安価な電流 制 限 AC ア ダ プ タ で 駆 動 さ れ る 本 製 品 は 、 ゲーテッド制御方式の外部PFETスイッチを 使用して動作するため、発熱のあるリニア モードレギュレータを使用した回路と違って 充電回路全体が低温に維持されます。本製品 は、セルラ/PCS電話のハンドセット及びPDA やポータブルディジタルオーディオプレーヤ 等の低電力ハンドヘルド機器に収まります。 MAX1736は、バッテリレギュレーション 電圧の精度が0.5%よりも良くなっています。 また、充電シーケンスを安全に制御する完全 状態マシンと死にかけの電池を高速充電の 前に充電する予備充電回路を備えています。 バッテリレギュレーション電圧に達すると、 セルはヒステリシス式アルゴリズムでトップ オフ充電されます。このアルゴリズムは直列 抵抗に起因する誤差を排除しつつ、セルを 完全充電します。 様々なACアダプタ及びその他の入力電源を 使用できるように、MAX1736は4.7V∼22V の広入力電圧範囲で動作します。また、 自動的に入力電源の存在を検出し、入力電源 が除去されると自動的にパワーダウンする ことによってバッテリからの電流の漏れを 最小限に抑えます。単一のENABLEピンを 使用して、オプションのマイクロコント ローラ(µC)によるシンプルな充電制御が可能 です。 類似のLi+充電器で、LEDドライブ、内部 安全カウンタ及びサーミスタ温度監視機能を 備えたものとしては、M A X 1 6 7 9 ( 8ピン µMAXパッケージ)があります。MAX1736は 超小型6ピンSOT23パッケージで提供されて おり、温度範囲は拡張工業用(-40℃∼+85℃) のものが用意されています。価格は¥190 (1,000個以上)からとなっています。推奨 外付部品を使用した実装済みの評価キット (MAX1736EVKIT)により設計時間を短縮 できます。 Li+バッテリを充電する スタンドアロン スイッチモード コントローラ MAX1737は、直列の1∼4セルのLi+電池 を充電するスイッチモードコントローラです。 本製品は、安定化充電電流及び充電電圧 (バッテリ端子における全電圧誤差僅か±0.8%) を提供します。外部Nチャネルスイッチ及び 同期整流器が、最大28Vの入力電圧に対して 高効率を提供します。調整可能なタイム リミットに達すると、内蔵安全タイマが自動 的に充電を停止します。 電圧設定点と充電電流のレギュレーション は、2つの制御ループによって達成されます。 この2つが協力して、電圧と電流レギュレー ションの遷移を滑らかに行います。入力電源 の過負荷状態を防ぎ、低コストACアダプタ の使用を可能にするために、もう1つの制御 ループが電源からの全供給電流を監視、制限 します。 バッテリ電圧レギュレーションのリミット はセル当たり4.0V∼4.4Vの間に設定され、 セル数はピンストラップで1∼4に設定され ます。外部サーミスタがバッテリ温度を監視 して、この温度が許容範囲外になると充電を 止めます。 評価キット(MAX1737EVKIT)により 設計時間を短縮できます。MAX1737は 省スペースの2 8ピンQSOPパッケージで 提供されています。価格は¥350(1,000個 以上)からとなっています。 SOT23の低電力 ウォッチドッグタイマ MAX6369∼MAX6374は、マイクロプロ セッサ(µP)の動作を監視し、コード実行エラー を検出することによってシステム信頼性を向上 させるために設計されたウォッチドッグタイマ 監視回路です。システムが適正に動作して いない時、これらのデバイスはµPをリセット するか、あるいは割込みをかけることによって 障害条件を知らせます。消費電流が5µAと低い ため、バッテリ駆動アプリケーションに最適 となっています。 これらのウォッチドッグタイマは、24種類の ピン選択式タイミング組み合わせを提供して います。ウォッチドッグタイムアウト期間は 17 外付部品不要の クワッド電圧モニタ MAX6338は、テレコミュニケーション、 ネットワーク機器、ストレージ機器、高級 プリンタ及びコンピュータにおいて、複数の 電圧システムを監視するために設計された クワッド電圧モニタです。監視されている 電圧が予め設定されたスレッショルドよりも 低く低下すると、対応するオープンドレイン 出力がアクティブロー信号によってシステム にそのことを知らせます。入力電圧がスレッ ショルドよりも高くなると、モニタは信号の 発生を止めます。 今日のアプリケーションに見られる標準的な ロジックレベルに合せて、様々な電圧スレッ ショルド及び公差が用意されています。これ らのプリセットスレッショルドとしては、 +5.0V、+3.3V、+3.0V、+2.5V、+1.8V 及び-5Vが挙げられます。これら以外の電圧 を監視するために、ユーザ可変オプションも あります。+ 5 .0 V、+ 3 .3 V、+ 2 .5V及び +1.8Vは、外付部品を追加しなくても監視 できます。 内部トリミングされたスレッショルド及び V CC への弱い内部プルアップにより、外付 部品の必要性が最小限になっています。他の デバイスのインタフェースを容易にするため に、4 つの独立なオープンドレイン出力を 0V∼+ 5 . 5 Vの外部電圧でオーバドライブ することができるようになっています。 MAX6338は2.5V∼5.5Vで動作し、消費 電流は僅か2 5µAです。小型1 0ピンµMAX パッケージで拡張温度範囲のものが提供され ています。価格は¥310(1,000個以上)から となっています。 1ms∼60sの範囲で調整できるため、殆どの システムに使用できます。システムの初期化が 完全に終わるのを待つために、スタートアップ 遅延によってパワーアップ又はウォッチドッグ タイムアウト期間の変更時にウォッチドッグを ディセーブルします。スタートアップ遅延は 1ms∼60sの範囲です。 MAX6369∼MAX6374は8ピンSOT23パッ ケージで提供されており、外付部品を必要と しません。このため、ハンドヘルド機器及び その他のスペースの制限された機器に最適です。 その他のアプリケーションとしては、埋込制御 機器、工業用コントローラ及び自動車機器等が 挙げられます。価格は¥120(2,500個以上) からとなっています。 NEW PRODUCTS 初めての チップイネーブル ゲーティング付 バックアップ バッテリリセットIC、 SOTパッケージ ディジタル機器用のµP監視回路IC MAX6365∼MAX6368は、全温度範囲にわたり ±2.5%のリセットスレッショルド精度で2.5V∼ 5.0V範囲の電源電圧を監視します。VCCが リセットスレッショルドよりも低く低下すると リセットが発生し、VCCがリセットスレッショ ルドよりも高くなった後も少なくとも150ms の間リセットが保持されます。VCCがリセット スレッショルドよりも低く低下した上にバッ テリバックアップ電圧よりも低くなった場合は、 出力は自動的にVCCからバックアップバッテリ に切り換えられてシステムRAM及び/又はリアル タイムクロック(RTC)を駆動します。チップ イネーブルゲーティングは、こうした条件下 においてRAMデータの書込み保護を行います。 こうしたデバイスにチップイネーブルゲー ティングを付けてSOTパッケージ(従来のパッ ケージより70%小型)で提供されるのは、これら の製品が初めてです。パッケージが小さくて 消費電流が低い(10µA)ため、ポータブルアプリ ケーションに最適です。全てのデバイスはプッ シュプルアクティブローリセット出力、オー プンドレインアクティブハイリセット出力又は オープンドレインアクティブローリセット出力 付で提供されています。その他の機能としては、 マニュアルリセット入力(MAX6365)、ウォッチ ドッグ入力(MAX6366)、バッテリオン出力 (MAX6367)及び補助リセット入力(MAX6368) が挙げられます。これらの製品は8ピンSOTパッ ケージで提供され、消費電流は僅か10µAです。 価格は¥240(2,500個以上)からとなっています。 ポータブル機器に 最適な超小型 超低電力SC70 電圧ディテクタ M A X 6 3 7 5∼M A X 6 3 8 0は、バッテリ、 電源及び安定化システム電圧を監視する電圧 ディテクタです。各ディテクタは、高精度 バンドギャップリファレンス、コンパレータ 及び指定されたトリップスレッショルド電圧 を設定するための内部トリミング抵抗を備え ています。外付部品や調整を必要とせずに +2.5V∼+5.0Vの公称システム電圧を監視 できるため、これらの製品は優れた回路信頼 性と低コストを提供します。 これらの電圧ディテクタは、出力ロジック 構成とプリセット電圧スレッショルドが互い に異なっています。MAX6375/MAX6378 (プッシュプル)及びMAX6377/MAX6380 (オープンドレイン)は、アクティブロー出力 を持っています。MAX6376/MAX6379は、 アクティブハイプッシュプル出力を持ってい ます。MAX6375/MAX6376/MAX6377は、 2.20V∼3.08Vの範囲(約100mVきざみ)の 電圧スレッショルドを提供します。MAX6378/ MAX6379/MAX6380は、3.30V∼4.63V の範囲(約100mVきざみ)の電圧スレッショ ルドを提供します。 超低消費電流(500nA)のMAX6375/ MAX6376/MAX6377はポータブル機器に 最適です。これら6製品は、いずれも超小型 SC70パッケージで提供されています。価格 は¥120(2,500又は10,000個以上)からと なっています。 障害検出及び ±15kV ESD保護付の トリプルRS-485 レシーバ MAX3097E/MAX3098Eは、モーター 制御アプリケーション用のトリプルRS-422/ RS-485レシーバです。各レシーバは、 レシーバ入力における障害条件を警告する 独立の警報出力を持っています。この警報は、 レシーバ入力が短絡、オープン、同相範囲外、 あるいは差動電圧が低い時に発生します。 MAX3097EとMAX3098E(A及びBグレード) は、差動障害スレッショルドの精度が異なって います。また、これらのデバイスは遷移速度 が遅い場合でもエラーフリーの障害検出を 保証するコンデンサ設定式遅延警報出力を 備えています。 MAX3097E/MAX3098Eは3.0V∼5.5Vの 単一電源で動作し、最大32Mbpsまでのデータ 転送を保証します。厳しい国際ESD規格に 適合するように、レシーバ入力はIEC 10004 - 2 エ ア ギ ャ ッ プ 放 電 法 で ±1 5 k V 、 IEC 1000-4-2接触放電法で±8kV、ヒューマン ボディモデルで±15kVまでのESDから保護 されています。 MAX3097E/MAX3098Eは省スペースの 16ピンQSOP、SOP及びDIPパッケージで 提供されており、価格は¥ 4 4 0 ( 1 , 0 0 0個 以上)からとなっています。 ENCODED SIGNALS A, A, B, B, Z, Z MAX3097E MAX3098E RECEIVER OUTPUTS ALARM OUTPUTS DSP 8 MOTOR マニュアルリセットを 備えた新しいSC70 パワーオンリセットIC MAX6711/MAX6712/MAX6713は、µP及び ディジタル機器において2.5V∼5Vの電源電圧 を監視するµP監視回路です。これらの監視回路 は超小型4ピンSC70パッケージ(SOTパッケージ の半分のサイズ)で提供されており、外付部品と 調整を排除することによってコストを削減して います。各デバイスには、デバウンス付の マニュアルリセット入力も含まれています。 これらのICは、全温度範囲において2.5%の リセットスレッショルド精度を備えています。 電源電圧がデバイスのスレッショルドよりも 低く低下すると、デバイスはリセット信号を 発生し、VCCがリセットスレッショルドよりも 高く回復してからも少なくとも140msの間 (あるいはマニュアルリセットの発生が止まる まで)リセットを維持します。MAX6711は プッシュプルのアクティブローリセット出力、 MAX6712はプッシュプルのアクティブハイ リセット出力、MAX6713はオープンドレイン のアクティブローリセット出力を持っています。 これらのICは消費電流が僅か12µAで、リセット 出力は1.0Vまで有効です。 価格は¥120(2,500又は10,000個以上) からとなっています。 18 MAX547 12-BIT D/A MOTOR DRIVER MOTOR CONTROLLER NEW PRODUCTS MAX3171/MAX3172レシーバ入力は、 終端処理のない動作を可能にする1 0µsの デグリッチ回路を備えています。いずれの デバイスも、バスがアイドル状態であるか又は 入力がオープン又は短絡状態の時にロジック ハイ出力を保証する新のフェイルセーフ レシーバ入力を備えています。MAX3170、 MAX3171/MAX3173及びMAX3172/ MAX3174は28ピンSSOPパッケージで提供 されており、完全3素子チップセットの価格 は¥2,250(1,000個以上)からとなって います。 * 開発中。 本チップセットは+3.3V単一電源で動作する ため、低電圧機器内で動作することができます。 MAX3170は、高速クロック及びデータ信号 チップ内部には、RISC µP、EEPROM、 16ビットADC、12ビットDAC、プログラマ ブルゲインアンプ(PGA)、温度センサ及び 補助オペアンプが含まれています。調整され た出力を生成するために、DSPは数値化入力 信号、温度センサ出力及び内部EEPROMが 記憶しているユーザ設定のキャリブレーション 係数を組み合わせます。結果は、12ビット ディジタルワード及び内部12ビットDACが 生成する比率式アナログ電圧の両方の形で 得られます。未使用のオペアンプは、アナログ 出力のフィルタリング用又は2線4∼20mA トランスミッタを作るために使用できます。 トランスミッタの低ドロップアウト出力は、 460kbpsで3kΩ/1000pFの負荷を駆動する 時に±3.7V(min)のRS-232コンパチブル出力 レベルを提供します。+5V及び-5Vの電源 電圧は外部から供給する必要があります。 M A X 3 3 1 4 EのSHDN入力を使うと、外部 信号によってトランスミッタをディセーブル してスリーステート状態にすることができます (レシーバはアクティブのままです)。この時 消費電流は1mAに低減します。MAX3314E は8ピンµMAX及びSOPパッケージで提供さ れており、価格は¥150(1,000個以上)から となっています。 16ビットADC、2ビットPGA及び3ビット 粗オフセットDACからなる高精度フロント エンドは、差動信号に対する分解能が最低 1µVとなっています。 ELIMINATE COSTLY COMPONENTS OP AMP マキシム社は、500以上のセンサ特有の 機能ブロックを含む専用のセルライブラリを 使用して、大量生産アプリケーションに伴う 特殊な必要条件を満たすためにMAX1462を 迅速にカスタム化することができます。 MAX1462は省スペースの9mm x 9mm 48ピンTQFPパッケージで提供されており、 価格は¥800(1,000個以上)からとなって います。 19 TEMP SENSOR EEPROM AMP OUT 12-BIT DAC MAX1462は圧力センサ、湿度センサ及び スマートバッテリ等のハンドヘルド低電力 アプリケーションに最適です。本製品は自動車、 工業用及び医療用アプリケーションのために 容易に修正できます。MAX1462に組み込まれ ている試験機能は、従来のセンサ製造における 予備テスト、キャリブレーション、補償及び 最終テスト作業を自動化し、統合するように 設計されています。マニュアルキャリブレー ション法を排除することにより、本デバイス は製造コストを著しく削減します。 2.4V RISC µP 低電力MAX1462は、広温度範囲にわたって ディジタルでセンサ出力を補正する能力を 持ったスマートセンサ用の高度集積化 1 6 ビット信号コンディショナです。本製品は 2.4Vで動作し、消費電流は僅か310µAです。 M A X 3 3 1 4 E は 、 ±5 V 電 源 動 作 の E I A / TIA-232規格適合トランシーバです。トラン スミッタ1個及びレシーバ1個をフロースルー 構 造 で 備 え て お り 、 IE C 1 0 0 0 - 4 - 2 エ ア ギャップ放電法で±15kV、IEC 1000-4-2接触 放電法で±8kV、ヒューマンボディモデルで ±15kVまでのESDから保護されています。 16-BIT ADC 2.4V動作の スマートセンサ用 16ビット 信号コンディショナ ±15kVまでの ESD保護付、1µA、 460kbps、RS-232 コンパチブル トランシーバ MUX MAX3170、MAX3171/MAX3173*及び MAX3172/MAX3174*は、マルチプロトコル チップセットを形成します。このチップセット は、単一のコネクタで多くの異なるプロトコル とのコンパチビリティを必要とするスイッチ 及びルーター等のネットワークアプリケー ションに最適です。本チップセットは、V.10、 V.35、V.28(RS-232)及びV.11(RS-449/ V.36、EIA530、EIA530-A、X.21)等の プロトコルとコンパチブルなピン選択又は ソフトウェア選択式DCE及びDTEポートを 提供します。これらの規格の他にも、これらの デバイスは社外の試験所によって適合性試験 が実行、確認されており、NET1、NET2、 TBR-1及びTBR-2テレコミュニケーション 規格とコンパチブルになっています。 (V.11又はV.35モードにおいて最大10Mbps、 V.28モードにおいて最大240kbps)を伝送 するための3Tx/3Rxトランシーバです。 MAX3171/MAX3173も3Tx/3Rxトラン シーバですが、こちらは低速度の制御信号を 伝送します。MAX3172/MAX3174は、 MAX3170と共に使用するように設計された 5つの終端処理ネットワークと制御信号伝送用 の第4のトランシーバを含んでいます。 PGA V.10、V.11、V.28 及びV.35プロトコル 対応の完全3.3V マルチプロトコル チップセット AND SAVE SPACE WITH... MAX1462 ANALOG OUT DIGITAL OUT NEW PRODUCTS オートリトライ及び DualSpeed/BiLevel 障害保護付の電流制限 ホットスワップ コントローラ MAX4271/MAX4272/MAX4273 ICは、 集積化3V∼12Vホットスワップコントローラ の完全ファミリです。これらのデバイスを 使用すると、通電中のバックプレーンに回路 カードを着脱することができます。回路カード の放電したフィルタコンデンサは、通電中の バックプレーンに対して低インピーダンスを 呈します。このため、バックプレーンから 大きなインラッシュ電流が流れて回路カード のコネクタや部品が焼けたり、バックプレーン の電源電圧が一時的に低下してシステム リセットが生じたりします。これらのホット スワップコントローラは、基板を差し込んだ時 の電流を所定のリミットに制御することに より、こうした問題を防ぎ、システムが 安全に安定化することを可能にします。 スタートアップサイクルが完了すると、 2つの内蔵コンパレータが短絡、負荷グリッチ 及び過電流条件に対するDualSpeed/BiLevelTM 保護を提供します。これらのICは障害を検出 すると負荷を切り離します。障害からの回復 は、ラッチ解除(MAX4271)、オートリトライ (MAX4272)又はプログラム法(MAX4273) によって行われます。 その他の特長としては、外部N-FETへの ゲートドライブを提供する内部チャージ ポンプ、スタートアップ電流レギュレー ション及び電流グリッチ保護等が挙げられ ます。オープンドレインの状態出力が障害 条件を表示します。 MAX4271(ラッチ付障害保護)及び MAX4272(オートリトライ障害保護)は 省スペースの8ピンSOPパッケージ、MAX4273 (フル機能)は1 6ピンQSOP及びSOPパッ ケージで提供されています。全ての製品は 拡張工業用(-40℃∼+85℃)温度範囲で特性が 測定されている他、絶対最大定格が15Vで あるために基板除去時の誘導性キックバック への保護が強化されています。価格は¥240 (1,000個以上)からとなっています。 DualSpeed/BiLevelはMaxim Integrated Productsの商標です。 µMAXパッケージの 低電圧SIM/ スマートカード レベルトランスレータ MAX1840/MAX1841は、SIM及びスマート カードポートに対し、レベルシフト機能及び 静電放電(ESD)保護を提供するSIM/スマート カードレベルトランスレータです。これらの 素子は、リセット及びクロック信号用の2つ の一方向性レベルシフタ、シリアルデータ ストリーム用の双方向性レベルシフタ及び 全てのカードコンタクト用の±1 0 kV ESD 保護機能を統合しています。 MAX1840は、カードの挿入及び取り外し を簡便化するSHDN制御入力を備えています。 MAX1841は、オープンドレイン出力なしの 僅か1µFの 出力コンデンサで 動作するPCI適合 NIC用の3.3V スマートレギュレータ MAX1810は、イーサネットネットワーク インタフェースカード(NIC)、モデムカード 及びその他の周辺部品相互接続(PCI)部品に 適合する機器との使用に適しています。 MAX1810は、5V主電源、5Vスタンバイ 電源又は3.3V補助電源から無中断の3.3V/ 500mA(max)を供給します。主及びスタン バイ電源の両方が4.1Vよりも低く低下すると、 内部スイッチがPCI機器の3.3V補助入力を MAX1810の出力に接続します。この内部 スイッチは抵抗が小さいため(僅か0.18Ω)、 補助電源からの電圧降下が最小限で済み ます。 電流能力5mA、 出力コンデンサ不要の 低ドロップアウト、 20ppm/℃、SOT23 リファレンス MAX6061∼MAX6067は、3端子直列 モード高精度電圧リファレンスのファミリ です。出力コンデンサなしで動作するため、 基板スペースを節約できます。出力/負荷コン デンサが存在する場合は、最大1µFに対して 安定に動作します。これらの新しい7 つの デバイスは、出力電圧が1.250V、2.048V、 20 システムコントローラをサポートするための システム側データドライバを備えています。 ロジック電源電圧はコントローラ側で1.4V∼ 5.5V、カード側で1.7V∼5.5Vです。全消費 電流は1.0µAです。MAX1840/MAX1841は、 どちらかの電源が除去された場合に自動的に シャットダウンします。MAX1840/MAX1841 とMAX1686H安定化チャージポンプ(出力 0V、3V、5V)と組み合わせることによって、 完全SIMカードインタフェースが得られ ます。 MAX1840/MAX1841はGSM試験規格 11.11及び11.12に適合しており、超小型 10ピンµMAXパッケージ(高さ僅か1.09mm、 面積は8ピンSOPの半分)で提供されています。 価格は¥190(1,000個以上)からとなって います。 メイン及びスタンバイ入力は、優れた ライン及び負荷レギュレーションを備えた CMOSリニアレギュレータを通じて3.3V出力 を生成します。安定性は、1µFセラミック 出力コンデンサによって保証されています。 短絡時の出力電流は900mAに制限されてい ます。サーマル過負荷保護機能は、チップ 温度が+170℃を超えるとMAX1810をターン オフします。出力から任意のアクティブで ない入力又は低電圧入力への逆電流を防ぐ 特殊回路も備えています。 MAX1810はコンパクト、ハイパワー (放熱能力0.9W)8ピンSOPパッケージで提供 されていて、温度範囲は拡張工業用(-40℃∼ +85℃)のものが用意されています。価格は ¥160(1,000個以上)からとなっています。 2.500V、3.000V、4.096V、4.500V及び 5.000Vとなっています。いずれも出力温度 係数に2つのグレード(20ppm/℃又は 30ppm/℃)があり、初期精度のグレードは 0.2%及び0.4%です。 これらの製品は自己消費電流が小さく (90µA)、しかも電圧の変動による影響を殆ど 受けません。このため、これらのSOT23電圧 リファレンスはバッテリ駆動機器に最適と なっています。M A X 6 0 6 1∼M A X 6 0 6 7 リファレンスは高精度電圧レギュレータ として使用することが可能で、負荷電流は5mA のソース、2mAのシンクが可能です。価格 は¥170(1,000個以上)からとなっています。 NEW PRODUCTS 入手可能な最小サイズ の3ピンSC70 電圧リファレンス LM4040/LM4041は、シャントモード 2端子高精度電圧リファレンスです。スペース の厳しいポータブルアプリケーションに最適な 本製品は、超小型3ピンSOT23パッケージと 比べても面積が40%小さな3ピンSC70パッ ケージに収められています。 高度な設計により、任意の容量性負荷に 対する安定性が保証されています。さらに、 外付安定化コンデンサの必要性が排除されて いるため、使い方が簡単です。LM4041-1.2 の場合、最小動作電流は6 0µA、最大は 12mAです。 高級(Aグレード)部品が+ 2 5℃において ±0 . 1 %以内の精度になるように、リファ レンス電圧はウエハソート中に融合及び ツェナーザップ技法によりトリミングされて います。各デバイスが4つのグレード(A、B、 C及びD)で提供されています。最高のA グレードは初期精度が0.1%、Bグレードは 0.2%、Cグレードは0.5%となっています。 いずれの製品も、-40℃∼+85℃の範囲で 100ppm/℃の温度係数が保証されています。 低コストのDグレードデバイスは初期精度が 1%、温度係数が150ppm/℃です。 LM4041は固定ブレークダウン電圧 1.225V、LM4040はブレークダウン電圧が 2.048V、2.5V、3.0V、4.096V及び5.0V のバージョンがあります。価格は¥60 (1,000個以上)からとなっています。 冗長システムをシンプル にする2.7Gbpsマルチ プレクサ/バッファ MAX3781は、冗長高速シリアルデータ 経路に使用されるデュアルマルチプレクサ/ バッファです。このデュアル部品の各半分が、 複製出力経路を生成する1:2バッファ及び2つ の入力データ経路のどちらかを選択するため の2:1マルチプレクサを提供しています。この 能力により、本デバイスは、2.7Gbpsまでの シリアルバックプレーン及びシステム相互接続 アプリケーションにおいて冗長性を実現する ために最適となっています。 フレキシブルな相互接続 を可能にするデュアル 3.3V、622Mbps、4:2 クロスポイントスイッチ MAX3640は、OC-12(622Mbps)データ レート用の3.3Vデュアル経路クロスポイント スイッチです。本製品は、バックプレーンを 通じて最小限のジッタ蓄積で622Mbpsの LVDS信号を伝送できます。重要なデータ ストリームに信号経路の冗長性を与えること ができるため、SONET/SDHバックプレーン、 ディジタルクロスコネクト及び高速パラレル リンク用に最適となっています。 MAX3640の各経路は入力バッファ、マルチ プレクサ、2 x 2クロスポイントスイッチ及び 全出力ジッタが低いため(僅か15ps)、データ の整合性が維持されます。信号出力レベルは、 最低200mVの出力に対して1600mV(typ)です。 MAX3781は3.3V電源で動作し、未使用の バッファ出力をディセーブルするパワーダウン モードを備えています。 MAX3781デュアルマルチプレクサ/ バッファはコンパクト48ピンTQFPパッケージ で提供されており、全てのポートに50Ω伝送 ラインでコンパチブルなオンチップ終端処理 が施されています。価格は¥800(1,000個 以上)からとなっています。 出力ドライバを備えています。4つの出力 チャネルは、試験又はファンアウト用に冗長 出力を備えています。4つの出力チャネルが 選択から外されると、出力ドライバはパワー ダウンして消費電力が165mW低減するという ユニークな省電力機能付です。4つの出力 チャネルがイネーブルされている時の消費 電力は僅か257mWです。完全差動構造に より、クロストーク、信号スキュー及び ジッタ蓄積が最小限に抑えられています。 MAX3640はランダム出力ジッタが僅か 2.8psRMSで、確定的出力ジッタは42psです。 MAX3640は48ピンTQFPパッケージで 提供されており、0℃∼+85℃の温度範囲に おいて3.3V電源で動作します。価格は ¥1,230(1,000個以上)からとなっています。 評価キットが入手可能です。 SONET SOURCE A MAX3869 LASER DRIVER OPTICAL TRANSCEIVER 2.5Gbps MAX3831 4-CHANNEL INTERCONNECT MUX/DEMUX MAX3640 CROSSPOINT SWITCH SONET SOURCE B 622Mbps 622Mbps MAX3866 TIA AND LA 外付部品不要の 初のSOT23デュアル 温度コンパレータ MAX6505∼MAX6508は、業界をリード する温度スイッチ製品群の中で最も新しい デュアルサーマルコンパレータファミリです。 これらのICは、入手可能なもっとも小型で 最も低電力のデュアル温度スイッチです。 2つの温度コンパレータを単一のチップに 統合することにより、各デバイスは信頼性を 高める温度制御、保護及び警報機能のシス MAX3876 CDR テムへの導入を容易にします。温度スレッ ショルドは出荷時に設定されているため、 温度トリップポイントの設定用に外付部品を 必要としません。各デバイスは、温度が 出荷時設定のトリップ温度を超えるとALARM を発生します。MAX6505/MAX6506は WARN出力も備えています。WARN出力は、 ユーザによってALARMトリップ温度の5℃、 10℃、20℃又は30℃下に設定されます。 MAX6507/MAX6508は、2つのロジック 出力OK及びOVERも備えています。OKは、 デバイスの温度が出荷時に設定された トリップ温度の上側及び下側の範囲内 21 PARALLEL DATA OUTPUT 収まっているかどうかを表示します。OVER は、温度が上側のトリップ温度を超えた時 にトリップします。 MAX6505/MAX6507の出力はオープン ドレイン、MAX6506/MAX6508の出力は プッシュプルです。4つのデバイス全てが 6ピンSOT23パッケージで提供されており、 +2.5V∼+5.5V電源で動作します。価格は ¥100(1,000個以上)からとなっています。 NEW PRODUCTS 2.125Gbps/ 1.063Gbps動作の 3.3Vクワッドポート バイパスIC MAX3752は、4 つの直列に接続された ポートバイパス回路(PBC)及びクロックと データリカバリ(CDR)を提供するリピータで 構成されたクワッドポートバイパスICです。 本製品は3 . 0 V∼3 . 6 V単一電源で動作し、 ファイバチャネルアービトレーテッドループ トポロジー用に設計されています。 これらのポートバイパス回路は、最大4つの ファイバチャネルLポートの接続を可能にし ます。各Lポートは、PBC選択入力を制御する ことによってイネーブル又はバイパスする ことができます。必要なLポートの数が4つ より多い場合は、クワッドPBCをカスケード 接続して追加できます。外付部品点数を減らす ため、全ての信号入出力は75Ω伝送ラインと コンパチブルな内部終端抵抗を備えています。 MAX3752はファイバチャネルジッタ公差 条件を満たしており、高周波ジッタが0 . 7 ユニット間隔(UI)までのデータ信号を再生 できます。リピータが必要でない時は、ディ セーブルして消費電力を低減できます。完全 集積化位相ロックループ(PLL)により、周波数 ロック表示が提供されます。このPLLは外部 リファレンスクロックを必要としません。 MAX3752は2.125Gbps又は1.063Gbps 動作用に最適化されています。パッケージは 48ピンTQFP-EP(露出パドル付)で、価格は ¥1,350(1,000個以上)からとなっています。 45MHz∼650MHzの アプリケーションに 適した超小型VCO MAX2605∼MAX2609は、セルラ電話、 ワイヤレスLAN、コードレス電話等のIF及び RFアプリケーション等、45MHz∼650MHz の固定発振器周波数を必要とする機器用に 設計された超小型VCOファミリです。最大 15個の部品と長い設計時間を要するディス クリート設計と違って、MAX2605∼ BluetoothクラスI アプリケーション用の 超小型チップスケール パワーアンプ MAX2240は、Bluetooth無線機用に特別に 設計された初めてのパワーアンプ(PA)です。 また、本製品はBluetoothクラスI無線機用に 入手可能なPAの中で最も小型です。この 2.4GHz、100mWデバイスはピッチ0.5mm、 9ピン(3 x 3アレイ)ウルトラチップスケール パッケージ(UCSP)で提供されています。こ れはRFICパッケージの最新技術です。この パッケージは、競合他社製品の8ピンMSOP パッケージと比べて面積が僅か16%です。 出力パワーが+20dBmであるため、ユーザは 無線リンク範囲を100メートルまで拡張で きます。このため、ノートブックPC、セルラ 電話等、変化する環境で使用されるBluetooth デバイスに最適です。 MAX2240は、HomeRF、802.11 FHSS 等の2.4GHz専用ISMバンド無線機アプリ ケーションにも適しています。ユニークな ディジタルパワー制御機能により、ユーザ は伝送パワーを4つの6dBステップで最低 +4dBm以下にまで低減できます(Bluetooth パワークラスI規格の条件)。MAX2240は 50Ω入力マッチングを内蔵しているため、 外付部品点数及び必要な基板スペースが さらに削減されています。 MAX2240は2.7V∼5.0V単一電源で 動作し、消費電流は僅か105mAです。1µA 低電力シャットダウンモードにより消費電力 を低減し、バッテリ寿命を延ばすことが できます。価格は¥220(1,000個以上)から となっています。完全実装済みの評価キット (MAX2240EVKIT)により設計時間を短縮 できます。 MAX2609は使い方がシンプルで、発振 周波数設定用の外部インダクタを1つ必要と するだけです。 MAX2605∼MAX2609 VCOはバラクタ、 コアトランジスタ、バイアス回路、カップ リングコンデンサ及び差動出力バッファを 超小型6ピンSOT23パッケージに集積化し ているため、使いやすく、小型で、しかも 低コストになっています。内部バラクタの 同調範囲は、全温度範囲におけるスタート アップと適正動作を保証するために出荷時 22 可変利得と 高直線性を提供する デュアルバンド SiGe LNA/ミキサIC MAX2320∼MAX2324及びMAX2326/ MAX2327は、低消費電流における低ノイズ 及び高直線性の新しい業界標準を設定する 高性能レシーバフロントエンドSiGe ICです。 特長としては、LO周波数ダブラ(MAX2321)、 LO分周器(MAX2326)、LO出力バッファ、 デュアル低ノイズアンプ(LNA)用の可変利得 設定及びハンドセットのスタンバイ時間を 延ばす低電流ページングモード等が挙げられ ます。 いずれのデバイスも+2.7V∼+3.6Vの単一 電源で動作し、スタンバイ電流は0.1µAです。 1 つ が セ ル ラ 周 波 数 、 1 つ が PCS 周 波 数 、 そして4つがセルラとPCSの両方の周波数で 動作します(マキシム社の「製品選択ガイド」 を参照して下さい。)大きな干渉信号が存在 する時の相互変調及び交差変調を最小限に 抑えるため、各デバイスは入力3次インター セプトポイント(IIP3)の高いLNAを備えて います。このLNAは低利得モードにおいて バイパスされます。これは、低電流において 高いカスケードIIP3を提供するためです。 各デバイスがページング用の低電流、高利得 モードを提供しています。 セルラ及びPCSバンド用の内部 CDMA ミキサは高直線性及び低ノイズ特性を持ち、 差動IF出力を備えています。低電流用に設計 されたFMミキサは、シングルエンド出力を 備えています。いずれのデバイスも、20ピン TSSOP-EP(露出パドル付)で提供されており、 温度範囲は拡張工業用(-40℃∼+85℃)の ものが用意されています。価格は¥370 (1,000個以上)からとなっています。 試験済みです。これらのデバイスは、動作 周波数によって2.1mA∼3.7mAの電流を 消費し、位相ノイズが-112dBc/Hz∼ -107dBc/Hz(キャリアから100kHzのオフ セット)となっています。価格は¥110 (1,000個以上)からとなっています。 NEW PRODUCTS 広帯域WLL設計を シンプルにする 1.8GHz∼2.5GHz ダイレクト コンバージョン レシーバ MAX2700/MAX2701 ICは、広帯域ワイヤ レスローカルループ(WLL)機器用に設計 された初めてのダイレクトコンバージョン レシーバです。(この構造は、IF SAWフィルタ、 RFダウンコンバータ及びIF VCO部品を排除 することによって単一チップへの集積化を 可 能 に し て い ま す 。) ダ イ レ ク ト コ ン バ ー ジョン(ゼロIF)構造は、今日のスーパーヘテロ ダイン機器に通常見られる1∼2回の周波数 ダウンコンバージョンを排除することに よって、コストと部品点数を削減します。 また、これらの製品はシステム信頼性と 製造歩留り(WLL加入者機器のコスト低減の ための2 大要素) を改善します。これらの 製品をMAX2720/MAX2721ダイレクトI/Q トランスミッタと組み合わせると、1.8GHz、 1.9GHz、2.1GHz、2.3GHz及び2.4GHz 周波数帯域(チャネル帯域幅50MHz以上)に おいて動作するWLL機器のための完全チップ セットが形成されます。 MAX2700は1.8GHz∼2.1GHz帯域の 動作用に最適化されており、MAX2701は 2.1GHz∼2.5GHz帯域用に最適化されて います。いずれのレシーバICも3つのメイン ブロック(LNA、直交ダウンコンバータ及び ベースバンド可変利得アンプ(VGA))を含んで います。このLNAは利得が17dB、雑音指数 が2.3dB、入力IP3が+4dBm(2.4GHz)です。 (IP3が高いと、高レベルのRF干渉に起因 する利得圧縮と交差変調を最小限に抑える ことができます。) 直交ダウンコンバータは、外部LOで駆動 される2つの直線性の高いダブルバランスト ミキサ、選択可能なLOダブラ及び広帯域LO 直交発生器からなっています。ダブルバラン ストミキサは、高入力IP2、IP3及び最小付加 ノイズをめざして最適化されています。 MAX2701は、ミキサ入力IP2が+38dBm、 IP3が+6dBmです。入力IP2が高いため、 帯域内のAM変調高レベル干渉信号に起因 する感度の減少を最小限に抑えることが できます。 各チャネルの2つのベースバンドVGAが、 全最大利得80dB及び60dB以上の利得制御 能力を提供します。ベースバンドの段間に 接続されている外部ローパスフィルタが 必要なチャネル選択性を提供します。 MAX2700/MAX2701には、振幅/利得補正 ループが内蔵されています。このループに より、IとQチャネルの間の振幅マッチングが 0.7dB以下であることが保証されます。 MAX2700/MAX2701は、双方向MMDS 及 び 2 . 4 G H z ISM 広 帯 域 機 器 に も 適 し て います。いずれのICも、高周波性能を最適化 する露出パドル付の小型48ピンTQFPパッ ケージで提供されています。価格は¥610 (1,000個以上)からとなっています。完全 実装済みの評価キット(MAX2700/ MAX2701EVKIT)によって、設計時間を 短縮できます。 0.5メートル以下の 精度と5nsの タイミング分解能を 提供する GPSレシーバIC になっています。全てのフィルタロスを 含めて、全レシーバ利得は100dB以上で、 自動利得制御範囲が5 0 d B以上あります。 MAX2740は外付部品点数が最小限で済み、 ユニークな周波数プランによってジョイント GPS/GLONASSレシーバに好適となって います。 MAX2740 GPSレシーバICは、業界で 最高のタイミング分解能(5ns)及び最善の 位置精度(0.5メートル以下)を提供しています。 標準的なGPSレシーバはタイミング分解能 が300ns、位置精度が1メートル以上です。 MAX2740を装備したRF専用マルチチップ モジュール及びいくつかの完全モジュール が、Parthus, Ltd.から発売されています (www.parthus.comを参照)。MAX2740は、 高周波性能を最適化する露出パドル付の 小型48ピンTQFPパッケージで提供されて います。価格は¥1,710(100個以上)からと なっています。 MAX2740は、アンテナからディジタイザ 入力までを含む完全GPS/GLONASSレシーバ です。本製品は、レシーバ感度を高くして チャネル内妨害電波に対する耐性を強化する マルチレベルディジタイザが使用できるよう 可変IP3及び 利得ステップ制御機能を 提供する超小型 900MHz SiGe LNA 900MHzのMAX2642/MAX2643は 超小型のSiGe LNAです。初めて超小型6ピン SC70パッケージ(僅か2.0mm x 2.1mm)で 提供されたこれらの製品は、6ピンパッケージ に最も多くの機能(可変IP3、利得ステップ 制御及び低電力シャットダウン)を内蔵して います。可変IP3及び利得ステップ制御により、 ユーザは消費電流を浪費することなくレシーバ の直線性を最大限に高めることができます。 5mAにおいて、これらのデバイスのNF及び IP3(1.3dB、0dBm)はH P MGA-87563 GaAs PHEMT(1.9dB、-7dBm)及びInfineon BGA427 Si BJT(2dB、-5dBm)よりも優れて います。 MAX2642/MAX2643 LNAは僅か5mAの 電流で利得17dB、雑音指数1.3dB及び入力 IP3 0dBmを提供します。BIASピンに接続さ れている抵抗を変更することにより、IP3を -11dBm∼+1dBmの範囲で調整できます (この時消費電流は2mA∼6mAの範囲で変化)。 この能力により、ユーザは消費電流を浪費 することなく必要なIP3を得ることができ ます。MAX2642利得ステップ制御範囲が 13dBと広いため、LNAのダイナミックレンジ を拡張しやすくなっています。MAX2643の 利得は固定のままです。MAX2643はロジック 制御でシャットダウンし、MAX2642はBIAS ピンを切り離すことによってシャットダウン します。いずれのアンプも出力マッチングを 内蔵しているため、外付部品点数が少なく なっています。 M A X 2 6 4 2 / M A X 2 6 4 3は、セルラ及び コードレス電話アプリケーション、PMR/ SMR、8 6 8 M H z / 9 0 0 M Hz ISM及び汎用 バッファ又はドライバアンプに最適です。 いずれのデバイスも2.7V∼5.5V単一電源で 動作します。価格は¥110(1,000個以上)から となっています。完全実装済みの評価キット (MAX2642/MAX2643EVKIT)によって設計 時間を短縮できます。 VCC 47pF VCC RBIAS BIAS GAIN CONTROL L1 RF OUTPUT RF INPUT C1 23 MAX2642
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