社会のためにYahoo! JAPANができること

Y a h o o ! J A P A N サ ス テ ナ ビリ ティレ ポ ート2006
社 会 の た め に Y a h o o ! J A P A N が でき ること
発行元
ヤフー株式会社
2006年6月
Printed in Japan
サ ス テ ナ ビリ ティレ ポ ート2006
石油系溶剤を全く使用しないVOC(揮発性有機化合物)
ゼロの大豆油インキを使用しています。
02 経営方針
02 ごあいさつ―持続的成長と企業の社会的責任「これまでの10年」「これからの10年」
0410周年記念事業と企業行動憲章
会社概要
06 会社概要
06 Yahoo! JAPANの10年
08 会社概要
10 お客さまのために
お客さまのために
12 わからないことはいつでもお問い合わせください
14 より安全にインターネットをご利用いただくために
16 インターネットの健全な発展のための連携プレーに取り組んでいます
18 お客さまのニーズを積極的にうかがい 、満足いただけるサービスを目指します
20 ライフラインとして頼りになるYahoo! JAPANでありたい
編集方針
「Yahoo! JAPAN サステナビリティレポート」の発行は、これで2回目です。
22 企業として
今回は、当社の社会的な取り組みについて、前回のレポートに対していただいた皆さまからのご意見・ご提案も参考にさせていただき
企業として
24 適正な企業活動を続けるために
「お客さまのために」
「企業として」
「社会に貢献するために」の3つにセクションを分けて編集しました。
26 フェアプレーヤーであり続けるために
セクションを超えた取り組みについては、どのような視点から取り組んでいるかということを基準に、
主な対象と目的にあたるセクションで紹介しています。
28 株主・従業員を含めたステークホルダーへの説明責任を果たすべく努力しています
また、創業1
0周年を迎えたヤフーがどのように事業やサービスを展開してきたかということを
30 社内環境を大切にしてこそ、質の高いサービスを維持できると考えています
日本のインターネットの発展とあわせて解説しました。
なお、この報告書の中では原則として、
「ヤフー株式会社」を「ヤフー」と表記し、
ヤフーが運営しているインターネットサイトの名称を「Yahoo! JAPAN」と表記しています。
32 社会に貢献するために
■GRI*「サステナビリティ・リポーティング・ガイドライン2002」
社会に貢献するために
参考にしたガイドライン
34 困ったときに、困っている人のために、使ってください
■経済同友会「第15回企業白書」における企業評価基準
36 きっかけがあれば…そんなあなたの「最初の一歩」になりたい
* GRI(Global Reporting Initiative)は、企業の「持続可能性報告」の世界的ガイドライン立案を目的に1997年に設立された国際的な組織です。
38 スポーツから政治まで、
「知りたい」ことのそばにいつも Yahoo! JAPAN
本レポートの対象期間
■2005年4月1日∼2006年3月31日
一部、上記期間以外の取り組みも対象としています。
前回発行日
40 GRIガイドライン対照表
■2005年6月17日
次回発行の予定
■2007年6月
本レポートのお問い合わせ先
目次
■[email protected]
本レポートの内容は、ウェブ上でも公開しています。
http://csr.yahoo.co.jp/
1
サステナビリティレポート2006
ヤフー株式会社
代表取締役社長
井 上 雅 博
持 続 的 成 長と
企業の社会的責任
「これまでの10年」「これ からの10年」
2
サステナビリティレポート2006
ヤフーは今年、創業10周年を迎えま
一方、
「これからの1
0年」では「質的
可能性が期待されています。ここでも、
した。1
996年のサービス開始からの「こ
変化による成長」がより重要になって
インターネットメディアへの信用や信頼
れまでの1
0年」をひとことで言うと、
「量
いきます。日本でのインターネットの普
が、受信者であり発信者でもある利用
的変化による成長」の10年でした。
及率は50%を超え、これまでのような
者にとって重要になっています。
この間、日本のインターネット人口は1
0倍、 量的な市場拡大が望めない一方で、
サービスの提供者としては、よりよ
100倍と増え、たくさんのお客さまから
お客様一人あたりの利用時間、利用頻
いサービスを提供することで市場での
の要求にこたえられるように Yahoo!
度そして利用機会の伸びが、産業とし
競争を勝ち抜くこと、そして企業としては、
JAPANでもアクセスの増大への対応や、 てのインターネットを成長させていくと考
社会から信頼される行動や姿勢を貫く
サービス数の充実を行ってきました。
えています。そこでは、サービスへの信
こと、この両方を実現することで「サービ
この10年でお客さまの層がひろがり、
頼感とともに、そのサービスを提供する
スとしての Yahoo! JAPAN」と「企業と
ブロードバンドや携帯端末の普及など
企業が信頼できる存在であることが、
してのヤフー」を持続的に成長させて
利用状況が多様になっていくなかで、
より強く求められるようになります。
いくことを私たちは目指して行動して
Yahoo! JAPAN では、使い方や利用
また、昨今 web2.
0やテールコンテンツ
います。この行動が、私たちにとっての
環境に関わらずお客さまに満足していた
などの議論が盛んですが、そのなかで、
CSR 活動にほかなりません。
だける品質のサービスを提供することに
今後無数の利用者から発信される大
この報告書では、CSR について
常に努めてきました。この姿勢を変える
量の情報がインターネットというメディア
の私たちの考え方とその活動の一端
ことは今後も決してありません。
の上でよりよく活用されるという新たな
をご紹介します。
3
サステナビリティレポート2006
10周 年 記 念 事 業 と
企業行動憲章
皆 さま へ の お 約 束( 企 業 行 動 憲 章 )
10周 年 記 念 事 業
本年4月、ヤフーでは3つの創業1
0周年記念事業を発表いたしました。いずれも、
「社会とインターネット、社会とヤフー」の
かかわりを軸にした、中長期的な未来に向けての活動です。
このたび、ヤフーの企業としての姿勢や行動基準をあらためて
「皆さまへのお約束(企業行動憲章)
」という形で宣言しました。
皆 さま へ の お 約 束
私たち Yahoo ! JAPAN および Yahoo ! JAPAN グループ会社で構成される
Yahoo ! JAPAN グループは、法律、商慣行、社会倫理などのルールに基づいて
競争市場における企業活動をしています。ルールに違反して勝ってもそれは意義
あるものではなく、ルールにのっとってフェアに戦ってこそ価値があるものと考えて
います。私たちは、お客さま、株主・投資家の皆さま、取引先、地域、従業員をは
10周年を記念して来日した
Yahoo! Inc. 創業者ジェリー・ヤン(右)と
じめとした皆さまから広く信頼され、社会と調和することにより安全で持続可能なイ
ンターネット社会の実現を目指し、フェアプレーの精神をもって行動し、また、企業
の社会的責任を果たすことによって企業価値を高めたいと考えています。
そのために、私たち取締役、監査役、従業員は、それぞれ期待され、求められる
●2つの研究所の設立 ●「Yahoo! 基金」の創設 ●「Yahoo! セカンドライフ」の提供 役割を充分に理解し、皆さまの信頼と共感を得るために適正な企業ガバナンスを
インターネットの将来を予測していく
「インターネットの健全な発展」と「災
人口構成が変化していくなかで、こ
維持し効率的な企業活動を行ってまいります。
ために次の2つの研究所を設立します。
害時の緊急支援」の2つを目的にした
れからライフスタイルの転換期を迎え
また、私たち経営トップは、お客さまの満足と信頼の獲得、公正で自由な競争の確
技術研究所:インターネット分野に
基金を創設します。ヤフーからの拠出と
る世代のお客さまへの提案と、情報
保、立法・行政との健全な関係維持、経営情報の適時適切な開示、従業員の
おいて将来コアになっていく先端技術、
一般からの募金をあわせ、この2つの目
発信を含むお客さまの参加によるサー
尊重、良好な労働環境の確保、地球環境保全への貢献、
「良き市民」としての
つまり「シーズ」を研究します。
的にふさわしい NPO などの団体への
ビスを提供します。
社会貢献活動の実施、反社会勢力との隔絶、地域・文化との調和、国際ルール
生活総合研究所:インターネットが人々
寄付や災害被災地への緊急支援を行っ
の遵守、個人情報の厳重な管理、情報セキュリティの確保、知的財産権の尊重
の生活のなかでどのように使われていく
ていきます。
といったそれぞれの項目について、この憲章の精神を尊重することにより社会的
のか、つまり「ニーズ」を研究します。
責任を果たすことが自らの役割であることを認識し、この憲章の精神を尊重し、
実践していくことを皆さまへお約束いたします。
4
サステナビリティレポート2006
5
サステナビリティレポート2006
*このページでは、本レポートに関連する項目および新たなサービス領域の
起点となる項目のうち、主なものを紹介しています。
会社概要
会社概要
Ya h o o ! J A PA N の10年
インターネットの起源
1996年
コンピュータソフトウェア著作権協会と海賊版対策における協力で合意
2月
「迷惑メール対策」ページ開設
インターネットの原形ともいえる通信ネットワーク
7月
「Yahoo!ニュース」
「Yahoo!天気情報」などの情報提供サービス提供開始
が構築されたのは1969年のこと。米国のUCLA、
一方、日本の通信インフラに目を向けると、個人
第1回Yahoo! JAPANインターネット利用者アンケート実施
スタンフォード研究所等の4 拠点を相互に接続
ユーザーにおいては、1990 年代前半までは時
する通信ネットワークが構築され、プロジェクトを
間課金によるダイヤルアップ接続が中心で、高
4月
ナレッジコミュニティサービス「Yahoo!知恵袋」提供開始
1997年
推進した米国国防総省・高等研究計画局の頭
額な通信費がインターネット普及のネックとなっ
6月
日本音楽事業者協会と肖像権侵害出品対策の協力で合意
文字にちなみ「ARPANet」と名づけられていま
ていました。しかし2001年を境に、Yahoo! BB
7月
「Yahoo!オークション」において郵便物の送付による出品者の住所確認
11月
店頭登録銘柄として株式公開
した。このARPANetは、大学や研究機関など
をはじめとするブロードバンドサービスの急速な
「Yahoo!きっず」公開
を中心とした「学術ネット」の様相を呈していま
拡大により状況が一変します。個人利用者への
(以降毎年複数回、
継続的に実施)
1996年当時のトップページ
7月
Yahoo! JAPAN IDを使用した、
パーソナライズドサービス「My Yahoo!」、
コミュニティサービス「Yahoo!掲示板」、
コミュニケーションツール「Yahoo!
ページャー
(現:Yahoo!メッセンジャー)」、
エンターテイメントサービス「Yahoo!
ゲーム」を提供開始
1999年
9月
定額・低額でのブロードバンド普及により、日本
トプロバイダがサービスを開始し、一般企業など
のインターネット人口は爆発的に増大しました。
も広く利用できる通信ネットワークへと発展。そ
また、大容量コンテンツの通信が可能になること
の後、1993年に誕生した米国・クリントン政権
で、情報メディア、広告媒体としてのインターネッ
が提唱した「情報スーパーハイウェイ構想」によ
トの価値も大きく向上してきました。さらには、ブロー
り、インターネットは個人でも手軽に利用できる
ドバンドに先行して普及した携帯電話端末によ
通信インフラとして整備されていったのです。
るインターネット利用も着実に増え続けており、
を導入
地方自治体とともにインターネット公売を開始
8月
情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)の認証を取得
9月
日本雑誌協会と著作権侵害出品対策の協力で合意
Yahoo! JAPANスポーツ応援プロジェクト開始
「Yahoo!ポイント」サービス提供開始
10月
1日あたり10億ページビューを突破
11月
日本動画協会と海賊版対策の協力で合意
12月
インターネットをより安全で快適に利用するためのガイド「Yahoo!セキュ
インターネット募金開始
eコマースサービス「Yahoo!ショッピング」
「Yahoo!オークション」提供開始
各種コンテンツの利用者層や利用シーンをひろ
チャリティーオークション開始
初のインターネットデータベースサービス
「Yahoo!」誕生
げています。Yahoo! JAPANでは、Yahoo!モバ
AC(公共広告機構)の公共広告を本格展開
イルのサービス提供によって、コンピュータや携
レッドリボン啓発活動に参画
帯端末といった端末の違いや携帯電話の機種
地震速報の掲載を開始
ちょうどその頃、スタンフォード大学電気工学科
の違いなどに縛られることなく、Yahoo! JAPAN
1998年当時のトップページ
携帯電話向けサービス「Yahoo!モバイル」提供開始
リティセンター」を公開
企業として
2000年
6月
したが、1990年には米国で初の商用インターネッ
「情報管理対策本部」
(現:情報セキュリティ本部)設置
7月
1日あたり1億ページビューを突破
の博士課程でともに学んでいた、デビッド・ファ
サービスをシームレスに利用できることを目指し、
2005年
9月
「Yahoo!オークション」においてエスクローサービスを導入
イロ(David Filo)とジェリー・ヤン(Jerry Yang)
提供サービスを拡大していきます。
2月
有料ダウンロード型音楽配信サービス「Yahoo!ミュージックダウンロード」
11月
「Yahoo!オークション」パトロールチーム設置
が個人的な目的で始めたのが「Yahoo!」でした。
5月
チーム・マイナス6%に参画
年
ち望んでいたデータベースへとYahoo!を進化
「Yahoo!オークション」を有料化し、
本人確認と「Yahoo!オークション補償
させ、インターネット上に散在する無数の情報
制度」を導入
9月
を効率よく探し、評価し、整理することが可能と
商用ブロードバンドサービス「Yahoo! BB」提供開始
なる独自のソフトウェアを開発したのです。そし
有料のサービスやコンテンツ料金の引き落とし先情報を安全に保管する
4月
プライバシー保護方針の非営利認定機関である「TRUSTe認証機構」が
て1995年4月には米国Yahoo! Corporation
(現 Yahoo! Inc.)を設立、本格的なサービス
を開始しました。
サービス「Yahoo!ウォレット」の提供開始
定めるライセンス契約基準に合格し、
「TRUSTeマーク」を取得
5月
「Yahoo!オークション」の落札システム利用料の課金開始
11月
検索連動型広告「スポンサーサイト」を販売開始
「Yahoo! JAPAN」スタート、
そしてポータルサイトへ
日本においても、1992年にインターネット接続サー
ビスが 開 始されていました。そして米 国で
2003年
1月
4月
Yahoo! Corporationがサービスを開始した翌
国内初の個人間クレジットカード支払いサービス「Yahoo!ペイメント
(現:
年の1996年1月、急成長をみせる日本のインター
Yahoo!かんたん決済)」を提供開始
ネット利用者へ同等のサービスを提供すべく、
「Yahoo!ボランティア」公開
米国Yahoo! Corporationとソフトバンク株式
7月
有料会員サービス「Yahoo!プレミアム」提供開始
9月
「情報セキュリティ規定」を制定するとともに、
「情報セキュリティ宣言」を
会社が共同でヤフー株式会社を設立。同年 4
月1日、国内初の日本語による商用インターネッ
行い、
グループ全体で情報セキュリティに取り組むことを表明
10月
ト検索サービス「Yahoo! JAPAN」がスタートし
東京証券取引所市場第一部へ上場
ピンクリボン啓発運動に参画
11月
「Yahoo!オークション」で知的財産権利者向けプログラム「知的財産権
保護プログラム」開始
12月
動画コンテンツサービス「Yahoo!動画」提供開始
ました。そして、サイト検索サービスにとどまらず、
2003年当時のトップページ
オンラインイベント「Yahoo!ライブトーク」提供開始
6月
「Yahoo!ニュース」や「Yahoo! 天気情報」、
7月
ビスに加え、
「Yahoo!掲示板」や「Yahoo!グルー
プ」などのコミュニティサービス、
「My Yahoo!」
オークション事業者3社で知的財産権侵害品排除のための自主ガイド
や「Yahoo!カレンダー」などのパーソナライズド
ライン策定
サービス、
「Yahoo!ショッピング」や「Yahoo!オー
情報管理対策本部から情報セキュリティ本部へ組織改編
Yahoo! JAPAN文学賞を創設
化してきました。同時に、
「多くのお客様が毎日
9月
「Yahoo!災害情報」公開
集まる場所」としての利点を生かし、インターネッ
11月
「Yahoo!オークション」において不正利用検知モデルを導入
トを生かした社会貢献活動への協力やインターネッ
12月
権利者・権利者団体とともに「インターネット知的財産権侵害品流通
防止協議会」を設立
ト公売の実施などにも取り組んできました。そして
。
2006年には、
「Yahoo! 360 」のサービス提供
2006年
開始により、ソーシャルネットワークサービス、ソー
シャル・メディアといわれる新たなサービス群の
1月
産業技術総合研究所とインターネットセキュリティ技術の共同研究開始
2月
「Yahoo!みんなの政治」公開
3月
「Yahoo!災害情報」で、災害発生時の情報を素早くお伝えする緊急
開発と提供にも踏み出しています。お客さまが何
ソーシャル・ネットワーキング・サービス「Yahoo! 360°
(仮称)」提供開始
かをしたいとき―何をするにも、いつでもどこで
もYahoo! JAPANがお役に立てるように――お
災害速報サービスの提供開始
客さまの生活をより豊かに、便利に、価値あるも
Yahoo! JAPANサービス提供開始10周年記念会見を行い、
総合研究
のへと推進する「ライフ・エンジン」をYahoo!
機関「Yahoo!ラボ」の設立、
「Yahoo!基金」の創設、
団塊世代などを
JAPANは目指していきます。
対象とした提案参加型新サービス「Yahoo!セカンドライフ」の提供
開始を発表
提供サービスを次々に加え、お客さまが、どんな
ば解決に一歩近づけるような「ポータルサイト」
送信ドメイン認証技術「Domainkeys」を導入し、
迷惑メールやフィッ
シング対策を強化
「Yahoo!ファイナンス」などをはじめとする情報
ことでも、まずYahoo! JAPANのサイトを訪れれ
Yahoo! JAPANサービス上での不正利用者再登録制限を強化
津波速報の掲載を開始
Yahoo! JAPANのコンテンツは、情報提供サー
クション」などのeコマースサービスと、年々多様
2001年当時のトップページ
「Yahoo!オークション」の出品システム利用料の課金開始
生活を豊かにする
「ライフ・エンジン」を目指して
2006年のトップページ
4月
内部統制室を設置
5月
「皆さまへのお約束」
(企業行動憲章)
を策定し、
公表
お客さまが好みの音声番組をパソコンにダウンロードし、
携帯音楽プレー
ヤーなどで楽しむことができるサービス「Yahoo!ポッドキャスト」提供開始
としての機能充実を推し進めてきたのです。
6
サステナビリティレポート2006
7
サステナビリティレポート2006
社会に貢献するために
2002年
3月
提供開始
1994 年には、多くのインターネット利用者が待
2001
5月
お客さまのために
お客さまのために
1月
国内初の商用検索サイトとして「Yahoo! JAPAN」のサービス開始
1998年
企業として
2004年
4月
9月
社会に貢献するために
ひろがる利用シーン、
ひろがる提供サービス
(2006年3月31日現在 )
● 社名 ヤフー株式会社
● 英文社名
Yahoo Japan Corporation
● ホームページ
http://www.yahoo.co.jp/
● 本社所在地
〒106-6182
東京都港区六本木6-10-1
六本木ヒルズ森タワー
● 主な事業内容
● 主な連結子会社
1996年1月31日
● 設立
7,032百万円
● 平均年齢
33歳
● 役員 代表取締役社長 井上 雅博
取締役会長 孫 正義
取締役 ジェリー・ヤン
取締役 梶川 朗
取締役 喜多埜 裕明
監査役(常勤) 須江 澄夫
監査役 桐渕 利博
監査役 佐野 光生
監査役 金野 志保
企業として
1,940人
株式会社アルプス社
株式会社インディバル
株式会社インフォプラント
トライクル株式会社
株式会社ニューズウォッチ
株式会社ネットジーン
株式会社ネットラスト
株式会社バックス
ファーストサーバ株式会社
株式会社ブライダルネット
ユニセプト株式会社
ワイズ・インシュアランス株式会社
ワイズ・エージェンシー株式会社
ワイズ・スポーツ株式会社
● 売上高
● 事業別売上構成比(2005年度)
(百万円)
200,000
173,695
全社共通・本社
16.9%
BS事業部 2.9%
リスティング事業部
28.5%
ショッピング事業部
9.2%
150,000
117,779
100,000
75,776
メディア事業部
10.6%
46,693
50,000
Yahoo! BB事業部
11.2%
29,759
0
2001
2002
2003
2004
2005(年度)
● 営業利益
● 総資産(年度末)
(百万円)
(百万円)
82,133
80,000
150,000
130,244
60,187
60,000
100,000
41,211
40,000
24,072
社会に貢献するために
10,406
代表取締役社長 CEO
0
2001
取締役 CFO
CSO
CCO
47,774
29,218
2002
2003
0
2005(年度)
2004
2001
2002
2003
2004
社会に貢献するために
取締役会
82,410
50,000
20,000
取締役 COO
190,974
200,000
100,000
● 組織(2006年4月1日現在)
監査役会
オークション事業部
20.7%
企業として
● 資本金
● 従業員数
インターネット上の広告事業
イーコマース事業
会員サービス事業
その他事業
お客さまのために
お客さまのために
会社概要
会社概要
会社概要
2005(年度)
CTO
● ページビュー(PV)と利用者数(各年度3月末時点)
ソーシャルネット
事業部
モバイル事業部
地域サービス
事業部
管理本部
情報セキュリティ
本部
(万ブラウザ/万ID)
(百万PV)
12,000
35,000
11,072 33,132
ライフスタイル
事業部
ショッピング事業部
オークション
事業部
経営企画本部
業務監査室
30,000
10,000
8,378
26,057
25,000
8,000
メディア事業部
検索事業部
会員サービス
事業部
カスタマーサポート
本部
*1
内部統制室
6,319
20,000
20,523
*2
6,000
15,000
4,754
サービス統括部
広告本部
8
サステナビリティレポート2006
システム統括部
コマース営業本部
事業推進本部
マーケティング
本部
4,000
CEO = Chief Executive Officer
CFO = Chief Financial Officer
COO = Chief Operating Officer
CSO = Chief Security Officer
CCO = Chief Compliance Officer
CTO = Chief Technology Officer
2,000
12,609
3,480
10,000
7,684
549
0
月間ユニークブラウザ数
(単位:万ブラウザ)
2001
770
2002
1,069
1,310
1,580
5,000
月間Yahoo! JAPANアクティブユーザーID数
(単位:万ID)
月間総ページビュー
(単位:百万PV)
*1 3月中に当社サービスにアクセスした利用者数
*2 3月中にログインしたYahoo! JAPAN ID数
※売上高・営業利益・事業別売上構成比・総資産は連結ベースです。
※財務情報の詳細については投資家情報ページもご参照ください。
2003
2004
2005
0
http://ir.yahoo.co.jp/
9
サステナビリティレポート2006
10年前 、日本初の 商用検索サイトとし
て 誕 生し た Yahoo! JAPAN 。こ の
10年 間を 支 えてきてくださった の は
Yahoo! JAPANの お 客 さまで す 。
お客さまへのサポートの充実、迷惑メー
ル対策、サービスの持続的な提供など。
ヤフ ーとして 、お 客さまの た めにでき
ることをこれからも考え続けます 。
お 客さまの た めに
10
サステナビリティレポート2006
企業として
組織の再編成で
サポート体制をさらに強化
疑問が解決するまで
サポートいたします
初心者の方にもわかりやすい
ヘルプページを設けています
お客さまへのサポートを行うCS 本
CS 本部お客様センターコマースチー
インターネットサービスの利用中、そ
「Yahoo! JAPAN ヘルプセンター」
部では、お客さまに安心して利用してい
ムは、顧客に対するサービス提供や課
の場で解決できないことがあると煩わし
は、Yahoo! JAPAN 各サービスのヘ
ただくことを目標に、フィッシング対応、
題解決のための体制構築・運営を表
く感じるものです。Yahoo! JAPAN で
ルプページの内容を一か所にまとめ
詐欺対応、情報セキュリティ対策、ヘ
彰する「優秀 IT ユーザ・サポート表彰
は、お客さまのそういった煩わしさを軽
たものです。よくある質問に対する回
ルプページを通じたサポート、メール対
制度」
(社団法人企業情報化協会主催)
減するため、スムーズに疑問を解決す
答や、操作に行き詰まったり不明な
応によるサポートなど、さまざまな取り組
において、
「Best Cont act Center
るためのヘルプページへのリンクを、
点があった場合に参考となる情報を
みを行っています。オークションに不正
of The Year 2
005 優秀賞」を受賞し
Yahoo! JAPAN 上のすべてのサービ
揃えています。
出品などがないかをチェックする「オー
ました。
スページの右上に掲載しています。また、 さらに「Yahoo! JAPAN How-To」
クションパトロール」、動画機能を使っ
*
2005年度は COPC-2000 規格
各種のサポートページも設け、サービ
では、Yahoo! JAPAN のサービスだ
た違反映像の配信をチェックする「チャッ
にもとづくCOPC 登録コーディネーター
スごとに発生するお客さまの疑問にこ
けでなく、インターネット全般について
ト画像パトロール」
、ファイナンスカテゴ
資格を取得するほか、組織の再編成
たえています。
のヘルプも提供しています。
リでの違反利用などをチェックする「掲
を行い、後方支援チームとして、業務
インターネットを使い始めたばかり
示板投稿パトロール」などを24時間態
推進・業務管理・運用支援・情報管理・
のお客さまにもわかりやすく解説して
勢で行っています。また、ブログなどで
業務企画・品質管理の6チームを設置
いるだけでなく、中上級者の方にも役
の個人情報掲載の状況をガイドライン
しました。常に最善の体制を保つサポー
立つヒントや情報も盛り込んでいます。
にもとづいて管理するといったパトロー
ト部隊として、これからもお客さまの満
ルも常時行っています。
足度の向上と、効率のよいオペレーショ
®
ンを目指していきます。
お客さまからの幅広いご要望にお応えできるよう、全社
一丸となってよりよいサービスとサポートを提供すべく、
さらに取り組んでいきます。
社会に貢献するために
24時間パトロールで
安心をお届けします
企業として
社会に貢献するために
お客さまのために
お客さまのために
会社概要
会社概要
わ からないことは い つでも
お 問 い 合わ せください
全般的な質問は「Yahoo! JAPANヘルプセンター」へ。
各サービスごとの ヘ ルプ ページのリンク一 覧や、
五十音順に整理された用語集などを用意しています。
* COPC-2000 ® 規格は米国国家経営品質賞(マルコム・ボルドリッジ賞)の基準をもとに、
コールセンター業務に特化して 1996 年に策定された国際的な品質保証規格です。
12
サステナビリティレポート2006
13
サステナビリティレポート2006
「悪用されにくい仕組み」
づくりはもちろん 、
トラブルから身を守るための
情報提供を積極的に
行っています
「Yahoo!オークション」では、誰も
スの導入も予定しています。
不正利用者の行動パターンをモデル
また、
「Yahoo! オークション」ペー
化し、不正利用の検知に応用するもので、
ジ上に掲出した「7つのチェックポイント」
これにより、さらに効率的なパトロール
「Yahoo!
セキュリティセンター」で
正しい知識と対策を紹介
など、利用者の方がトラブルから身を
が可能になりました。
インターネット上には、個人情報の
守るために役立つ情報をわかりやすく
また本年1月には独立行政法人 産業
漏洩や悪用、コンピュータウイルスやネッ
解説・提供しています。
技術総合研究所と、インターネットに
トストーカーなど、さまざまな脅威が存
おけるセキュリティ強化技術の共同開
在しています。
発を開始することに合意しました。
これらの脅威に対する最も効果的
JAPAN IDごとに保護者が設定を行い、
解説しています。またセキュリティに関
子どもが有害サイトや不適切なサイト
するニュースを掲載して、最新の事例
を見たり使ったりすることがないように
を紹介しています。
制限することができます。
Yahoo! JAPANでは、
「Yahoo!きっ
での補償制度を設けているほか、随時、 今後もこうした開発を積極的に行い、
な対策は、利用者一人ひとりがセキュ
り厳格な本人確認を行うため、
2004年
捜査機関との連携、情報交換を行い、 より安全なインターネット社会の実現を目
リティに関する正しい知識をもち、万
Yahoo! JAPAN では、子どもたち
7月より開始していた「郵送住所確認」
悪用した人物の特定に協力しています。 指します。
一のトラブルに備えておくことです。
に安心して見せることのできるホーム
Yahoo! JAPAN では、お客さまが
ページだけを集めた「Yahoo!きっず」
犯罪から身を守り、インターネットを安
を開設しています。
全に楽しく利用されることを願い 、
また、Yahoo! JAPAN のサービス
「悪用されにくい仕組み」を継続的に
てしまったお客さまには最高50万円ま
(配達記録郵便の送付による出品者
の住所確認)を発展させ、指定配送
など)の提示が必要になる「配送本人
新たな2つの試みで
より安全な
インターネットの実現を
確認」を導入予定です。
2
0
0
5年、
「Yahoo!オークション」におけ
ページを開設してインターネット利用
さらに、出品者と落札者との間にト
る不正利用対策の新たな試みとして、犯
時の注意点をお伝えしています。
ラブルが発生した場合、トラブル当事
罪捜査にも活用されるデータマイニン
この中では、インターネットの利用
とって有害または不適切なサイトの閲
者が主体性をもって円滑に解決する
グの技術を応用した「不正利用検知
が初めてのお客さまでもすぐに個人情
覧規制などができるフィルタリングサー
報の保護対策がとれるよう、効果的な
ビスです。このサービスでは、Yahoo!
業者への本人確認資料(運転免許証
ことを支援する、アドバイザリーサービ
14
サステナビリティレポート2006
モデル」の導入を開始しました。これは
「Yahoo!セキュリティセンター」という
「Yahoo! オークション」では、
トラブルを避けるためのポ
イントをわかりやすく紹介するページを設けています。
ず」や「Yahoo! あんしんねっと」の
提供により、子どもたちとその保護者
の方々が安心してインターネットを楽
しめる環境づくりを目指します。
社会に貢献するために
拡充しています。出品者についてはよ
「Yahoo!きっず」や
「Yahoo!あんしんねっと」で
子どもたちの正しい
インターネット利用を促進
が安心して利用できるサービスを目指し、 これらの取り組みに加え、被害にあっ
社会に貢献するために
方法を10項目にまとめてわかりやすく
企業として
企業として
お客さまのために
お客さまのために
会社概要
会社概要
より安 全にインターネットを
ご利用 い ただくた めに
開始 10 周年を記念し、
「Yahoo! あん
しんねっと」の無料提供を開始しました。
「Yahoo!あんしんねっと」は、子どもに
インターネットを安全に利用するための注意点やセキュ
リティに効果的な対策を紹介し、利用者の方ができる
ことからすぐに始めていただけるようになっています。
15
サステナビリティレポート2006
権利者の方々とともに
権利の保護に取り組んでいます
ヤフーでは著作権や商標権などの
ヤフーでは、知的財産権の権利者
的財産権侵害品流通防止協議会」
行政機関と連携し
安全性向上のための働きかけや
話し合いを行っています
知的財産権を侵害する行為を固く禁
の方からの通知にもとづき、権利を侵
を設立しました。関連の省庁をオブザー
インターネットには、個人情報の悪
研究会などにも参加し、インターネット
止しています。これらを発見した場合
害している出品物を削除するなどの措
バーに迎え、官民一体となってさらな
用やウイルス、詐欺行為、フィッシン
上に存在する違法・有害情報を排除
や利用者の方などからご指摘をいただ
置をとる「Yahoo!オークション知的
る推進策を検討しています。
グなど、利用者の安全を脅かすものが
するための施策について積極的に提
いた場合には、確認のうえ、迅速に
財産権保護プログラム」を実施するな
ヤフーは、これからもお客さま、権利
多く存在しています。
案を行っています。
削除措置や該当者への利用制限措
ど、知的財産権保護に注力してきました。 者の方々、行政機関とともに、知的
ヤフーではこれらに対応するためにさ
また、警視庁をはじめとする全国47
置をとっています。
昨年度からは、インターネット業界
まざまな施策を行っています。しかし、イ
都道府県警察本部とも連携を密にし、
また、音楽 CD のコピー、タレント
のリーダーとしてさらにこの問題に対し
ンターネット上では既存の法律が想定し
実際の捜査に迅速に協力することは
の生写真など著作権や肖像権を侵害
積極的に取り組んでいます。具体的
ていない事件も発生しており、その防
もちろん、全都道府県の警察学校に
する商品をオークションに出品すると、
には、他のインターネットオークション
止や取り締まりには、時代に即した法
専門の人員を派遣し、インターネット
権利侵害と知らなくても、法律上問題
事業者とともに「インターネットオークショ
整備など、政府その他の行政機関との
上で発生する犯罪の傾向などについ
となる場合があります。ヤフーでは、その
ン自主ガイドライン」を作成しその運
連携が不可欠であると考えています。
て講演する活動を行っています。
ような事態を招かないよう、
「知的財
用を開始しています。これにより、イン
そのためヤフーは、警察庁主催の「総
ヤフーは今後も行政機関と連携し
産権保護ガイド」に著作権、肖像権、
ターネットオークション上からの権利侵
合セキュリティ対策会議」、および総
てインターネットの安全性の向上を目
パブリシティ権、商標権などについて
害品撲滅に向けての対策を行い著し
務省主催の「インターネット上の違法・
指していきます。
の情報を提供し、正しい知識と理解
い成果を上げています。また、これに
の普及に努めています。
加えて、2005年12月には主な権利者・
権利者団体とともに「インターネット知
16
サステナビリティレポート2006
財産権の保護に取り組んでいきます。
知的財産権保護ガイドページでは、知的財産権につい
てクイズ形式などでわかりやすく解説。知らずに違法行
為を行ってしまうことのないよう学んでいただくための取
り組みです。
社会に貢献するために
知的財産権の侵害を
防止するために
企業として
会社概要
お客さまのために
企業として
お客さまのために
社会に貢献するために
会社概要
インターネットの 健全な
発 展 の た め の 連 携プレ ー に
取り組んで います
有害情報への対応に関する研究会」
において民間委員をつとめるほか、そ
の他の関連公益法人が開催している
「第5回日米金融テクノロジーセミナー」でインターネッ
ト上
の決済サービスとセキュリティについて講演。セミナーや
講演の機会を通じて、Yahoo! JAPAN のサービスと法制
度のかかわりについて理解の促進をはかっています。
17
サステナビリティレポート2006
会社概要
お客さまのために
女性・主婦層が増加傾向
1996年に実施した第1回アンケートでは13%だった女性の利用
者が、2005年の第18回調査では51%になりました。また、1996
年には40%を専門・技術職が占めていましたが、2005年では技
術職が15%にとどまり、事務職系17%、販売・サービス職・労務
職14%など利用者の職種の多様化が見られました。加えて主婦
層の増加も著しく、現在はインターネットがさまざまな人に幅広
く利用されている状況がうかがえます。
よりよいサービスへの第一歩は、お
どの利用実態調査をリサーチ専門部
客さまの声を聞くこと―。本当に満
署が行っています。第1
8回(2
0
0
5年度)
足していただけるサービスを提供する
の利用者アンケートでは6万7702票の
ためには、お客さまのニーズを的確に
貴重な回答をいただきました。さらに
企業として
企業として
アンケートからうかがえる日本のインターネット利用者像について、データを交えて一部ご紹介します。
お客さまのために
2回実施してきました。インターネットに
アクセスする場所やその方法、目的な
ブロードバンド利用者が8割以上
1996年時点ではダイヤルアップ接続のシェアが66%強を占め
ていましたが、2005年には ADSL を利用してアクセスしてい
把 握することが 必 要であると考え、 「顧客満足度調査」を、さまざまなお
る利用者が54%となっており、光ファイバー回線や CATV など
ヤフーでは積極的にご意見をうかが
客さまを対象に一定の頻度で行って
を含めると8割以上の利用者がブロードバンドを利用しているこ
う機会を設けています。
います。
とがわかります。定額・低額で提供されるブロードバンドが、常
社会に貢献するために
社会に貢献するために
1996年から毎年行っている Yahoo! JAPAN インターネット利用者アンケート。
ンターネット利用者アンケート」を年に
企業活動は
お客さまのニーズを
知ることから始まります
時接続や動画配信の視聴など、インターネット利用を拡大・変
リサーチの結果は、少しでも早くサー
化させています。
ビス改善に生かされるよう、各部門・サー
定期的なリサーチで
サービスの改善に
取り組んでいます
ドバックしています。
モバイル端末を利用したアクセスの増加
ヤフーでは、サービスをご利用にな
今後もヤフーは、ステークホルダー
1996年にはインターネットに接続できる端末はパソコンがほと
るお客さまから、常時カスタマーサポー
の皆さまのご意見を取り入れ、より使
んどでしたが、現在では携帯電話からインターネットを利用する、
トを通じてご意見をいただける体制をとっ
いやすく、より便利なサービスを提供
あるいはパソコンと携帯電話の両方からインターネットを利用
ています。また定期的な調査としては、
していきます。
10年間にわたり「Yahoo! JAPANイ
会社概要
お 客さまの ニ ー ズを
積極的にうか が い 、
満足 い ただ ける
サ ービスを目指します
Y a h o o ! J A P A N インタ ー ネット利 用 者 ア ン ケ ート
ビスなどの担当部署に迅速にフィー
お客さまにご協力いただいたアンケートの結 果は、
1996 年に実施した第1回から最新のものまで公開して
います。
するという回答が増えており、2005年のアンケートでは、約5割
の利用者が携帯電話からもインターネットを利用していると回
答しています。
注:数値は四捨五入して掲載しています。
18
サステナビリティレポート2006
19
サステナビリティレポート2006
情報管理体制を
徹底強化するため
新たな部署を設置しました
Yahoo! JAPAN の閲覧数は、現在
複数の地域に独立稼動するデータセ
ヤフーが保有するお客さまの情報は、 グループ子会社4社の認証が追加され
では1日あたり12億ページビューを超え
ンターを分散配置することにより、万が
すべてに優先して守るべきものだと考
ました。
る水準になっています。また、ニュース
一、地震などの災害によってデータセン
えます。
2005年度のもっとも大きな改革とし
や天気予報、地震などの災害に関する
ター群のうちどこか一部が被災しても、
ヤフーでは、お客さま情報保護に関
て、情報セキュリティ本部の設置があ
情報や、メールやカレンダーなどお客さ
ライフライン系サービスの提供に影響が
する具体的な対策として、サービス提
げられます。従来の情報管理対策本
まの日常生活に密接に関わる「ライフラ
及びにくい体制を整えています。
供上必要な情報以外はお客さまから
部が緊急対策的組織であったのに対し、
イン」となるサービスを提供しています。
そのほか、サイバーテロの脅威に対
お預かりしない、お預かりした個人情
情報セキュリティ本部は、中長期的に
これらの「ライフライン」サービスは、
しても、ネットワークの強化、サーバー
報は物理的に隔離する、個人情報デー
セキュリティ強化に取り組むために構
非常時にこそお客さまに安定して提供
の分散化、アタックテストの実施など
タベースへのアクセス対象者を必要
築されました。
すべきサービスとヤフーでは位置づけ
を通じて、その対策を進めています。
最小限の人数に限定する、アクセス
このようなヤフーの活動を広く知って
ています。そのため、サービスを提供
の状況を常時監視する、などを徹底し
いただくため、2005年12月には、経済
するソフトウェアやお客さまの大切な
ています。また、
2
0
0
4年8月、ヤフーおよ
産業省が主催する「情報セキュリティガ
情 報を保持するデータセンターの設
び子会社全体で情報セキュリティマネジ
バナンスシンポジウム」に参加しました。
*
メントシステム(ISMS)の認証を取得し、 当日は「安心・安全なビジネスの創造
置場所を選定する際には、災害対策
や停電対策の設備が整った施設であ
ることを最優先事項としています。また、
20
サステナビリティレポート2006
社会に貢献するために
自然災害が起きても
サービスが停止することのないよう
データセンターを分散させています
企業として
会社概要
お客さまのために
企業として
お客さまのために
社会に貢献するために
会社概要
ライフラインとして
頼りになるYahoo! JAPAN
でありた い
お客さまのライフラインとなるサービスを安定して提供す
るために、ヤフーは災害に強いシステム構築を積極的
に推進しています。
以降、公的な第三者機関から定期的な
を目指して」と題し、弊社代表取締役
審査を受けています。2005年度には、 社長井上雅博が講演を行いました。
*情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)…英国規格協会が発行した情報セキュリティの国際規格である「BS
7799-2:2002」
、日本国内規格である「ISMS 承認基準(Ver.2.0)
」などがあり、ヤフーグループはその両方の認証
を取得しています。 情報資産を安全に取り扱うヤフーの姿勢と方針を広く
社会に向けて宣言した「情報セキュリティ宣言」
。
21
サステナビリティレポート2006
創業から10年 、ヤフ ー は大きく変 化し
てきました 。社会から信頼される企業
であり続 けるた めに 、私 たちはさまざ
まな企業活動を推進して います 。公正
な企業活動を行い 、企業価値を向上さ
せ て い くた め の ヤ フ ー の 経 営 姿 勢・
管理体制と活動をご紹介します。
企業として
22
サステナビリティレポート2006
11
サステナビリティレポート2006
企業として
適正な企業活動に
内部監査は不可欠です
内部統制は企業価値を
高めるためのインフラです
装と運用を推進しています。また2008
ヤフーでは、法定監査としての監査
2006年4月から、同じく社長直属の
の適用が予定されているため、財務
役(全員が社外監査役)による業務
独立した組織として内部統制室を新
報告にかかわる内部統制の整備・運
監査および会計監査、監査法人によ
設しました。ヤフーにおける業務の有
用をさらに徹底し、監査法人による内
年度からはいわゆる日本版 SOX 法
効性や効率性、財務報告の信頼性
部統制監査にも十分対応できる態勢
よる内部監査を行っています。公正な
を高め、法令遵守を徹底することを主
を整えています。
企業活動を行い、社会的責任を果た
な目的としています。統制環境、リス
していくためには、内部監査が不可
ク管理、職務分離、チェック・承認手続、 社外有識者の意見を
欠であるとヤフーは考えます。業務監
報告、監視・点検、監査などの管理
経営に反映しています
査室は、社長直属の独立した組織で
機能がスムーズかつ適切に業務に組
ヤフーでは、弁護士や大学教授な
あり、各事業部門や管理部門からの
み込まれるよう、社内の各組織に対し
どの有識者に委員として参加していた
独立性を厳格に担保しています。実
支援・指導を行います。
だき、事業の運営や新規サービスなど
際の業務遂行時には、被監査部門
2006年5月より施行された新会社
にかかわる課題を討議する「アドバイ
の協力を得て、スムーズに監査を行え
法においては適正な内部統制システ
ザリーボード」を開催しています。各委
るシステムを確立しています。
ムの構築が求められており、ヤフーでも、 員の意見や討議の内容は、ヤフーの
株 主 総 会
選任・解任
選任・解任
選任・解任
監査
監 査 役 会
監
査
連
携
取 締 役 会
会計監査
監 査 法 人
監督
代 表 取 締 役
業務監査室
内
部
監
査
助言
ア
ド
バ
イ
ザ
リ
ー
ボ
ー
ド
社会に貢献するために
る会計監査とは別に、業務監査室に
取締役会で決議された内部統制基本
● コーポレートガバナンス体制図
*
企業として
社会に貢献するために
お客さまのために
お客さまのために
会社概要
会社概要
適正な企業活動を
続 けるた め に
内部統制構築支援
内部統制室
事業部
事業部
事業部
子会社
子会社
子会社
各本部・統括部
経営に生かされています。
方針に従い速やかな内部統制の実
24
サステナビリティレポート2006
*日本版 SOX 法…米国のサーベインズ・オクスリー法(SOX 法)に倣って、企業内容等開示制度の充実と企業の
内部統制強化を求める日本の法規制のこと。具体的には、2006 年 3月 13日に金融庁が国会に提出した「金融
商品取引法」を指し、内部統制報告書の作成・開示と監査法人による監査証明を求めている。
25
サステナビリティレポート2006
法令遵守の精神が
健全な企業の
基盤となります
法令の知識と精神の教育に
さまざまなアプローチで
取り組んで います
ヤフーは、事業の継続と社会的責
法令遵守を徹底させるためには、従
任という面から、公正な企業活動を行
うことを徹底しています。法令遵守は、
内部通報制度とは、法令違反や、
匿名で行うことも可能な内部通報制
業員一人ひとりへの教育が不可欠です。 的に取り上げ、専門的な追加教育を
不正行為などのコンプライアンス違
度などにより、従業員が安心感と緊張
ヤフーでは、入社時にコンプライアンス
反の可能性がある場合、適切に対
感をもって仕事ができるよう、よりよい
ヤフーの従業員全員が、法令に関す
応できる窓口に、従業員が直接通報
体制づくりを目指していきます。
企業がもっとも大切にするものであり、 (法令遵守)に関する研修を実施して
部門ごとに関係の深いテーマを重点
行っています。
健全な企業の根幹をなすものとヤフー
います。各部門に配属されたあとも、
る正しい知識をもち、法令遵守の精
する仕組みを指します。2002年、日
は考えています。
全従業員を対象に、個人情報保護、
神を高められるよう、さまざまな研修活
本経団連が「企業行動憲章」を改
動を実施していきます。
訂し、
「企業倫理ヘルプライン(内部
企業活動にまつわる契約については、 セクシャルハラスメント、贈収賄、知的
すべての契約書を法務部門でチェック
財産権など、テーマを絞ったコンプライ
通報制度)」の導入を奨励したことも
しています。契約内容が法律に触れ
アンス教育を四半期ごとに行っています。
あり、少しずつ導入の動きが広がって
たり、他者の権利を侵害したりしてい
さらに、学んだ知識やマインドの浸透
います。
ないかを、厳重に確認する体制を整え
具合を測るため、全従業員を対象とし
ヤフーでは、内部通報制度を2003
ています。また、行政機関との連携を
たテスト形式のeラーニングなどを取り入れ、
年度から設置・運用しています。社
通じ、社会のルールにマッチしたより
従業員へのコンプライアンス教育が実
内の取締役・監査役に対して行う通
公正な企業活動を目指しています。
践に生かされるようなトレーニングプロ
報と、社外の弁護士に対して行う通
グラムを組んでいます。
報の2つの経路を設け、いち早く確実
顧客情報を扱う部門では情報セキュ
リティに関する法令の研修を行うなど、
26
サステナビリティレポート2006
コンプライアンス研修後、知識の確認・定着のために
全従業員が取り組む「こんぷラーニング」
。イントラネット
を活用した eラーニングです。
社会に貢献するために
社会に貢献するために
注目が高まる
内部通報制度を
いち早く設置しました
企業として
企業として
お客さまのために
お客さまのために
会社概要
会社概要
フェア プレ ー ヤ ー で
あり続 けるた めに
にコンプライアンス違反に関する情報
をキャッチする仕組みを確立しています。
「企業行動憲章」は、お客さまをはじめとするすべての
ステークホルダーへのお約束です。
27
サステナビリティレポート2006
企業価値の
向上を目指すとともに
利益配当を実施しています
わかりやすく説明した資料を別途作
直近の経営状態を、スライドなどを使
成し、郵送によりお届けしています。
用して視覚的かつ詳細に説明し、当
半期ごとに作成している「株主通信」
社についての理解をより深めていただ
ヤフーは、経営・財務情報等の高
ヤフーは証券取引法および東京証
ヤフーは、事業の拡大と企業財務
においては、事業戦略などについての
けるようにしています。また、経営方針
い透明性を維持することにより、ステー
券取引所の定める規則に沿って、正
の強化、インターネットおよび社会へ
社長インタビュー、サービス説明のコ
やサービス内容などに対する意見をい
確かつ公平な適時開示を行っています。
の貢献などによって企業価値を高める
ラムなどを通じ、当社についてより具
ただく場ともなっています。
ことができると考えています。そのため、 それに加え、各事業の主要データをま
ことにより、株主の皆さまへの利益還
体的なイメージをもっていただけるよう
サービスをご利用になるお客さまをは
とめた月次開示資料、四半期の説明
元を行うことを重要課題としています。
工夫しています。専門用語をなるべく
じめ、株主、取引先企業、従業員など
会補足資料などを作成・開示してい
その基本方針として、毎期確実な利
使わず、レイアウトにも配慮し、より多
のすべてのステークホルダーに対し、
ます。これらを含めたすべての開示資
益を生み出すよう努めるとともに、企
くの株主に受け入れていただけること
財務情報を含む企業情報を正確、公
料は当社ホームページ上に掲載し、
業体質の強化および将来への内部
を目指しています。また、決算発表後
平かつ迅速に開示することを心がけて
常時閲覧していただけます。また、四
留保を中心に据えながら、業績に応じ
に発送する「四半期レポート」は、数
います。
半期決算発表日当日に開催している
た弾力的な利益配当を実施しています。 値の記載だけでなく、グラフを挿入し
決算説明会の模様は、当社ホームペー
配当を開始した2005年3月期および2
たり、詳細な説明を付記することによ
ジ上でライブ中継を行い、後日オンデ
006年3月期については、連結当期純
り親しみやすい資料にするよう努めて
マンド配信を行うことにより、さらに詳
利益の10%程度を配当性向の目処と
います。
細な説明を望むステークホルダーの
しています。
さらに、毎年6月に行われる株主総
皆さまの要望に応えています。
ヤフーは、正確、公平かつ迅速な
会の終了後には株主を対象とした経
適時開示に努めていますが、株主の
営近況報告会を開催しています。ここ
皆さまに対しては、開示情報をさらに
では企業の考え方や財務内容に加えて、
会社概要
お客さまのために
クホルダー との間に信頼関係を育む
四半期に一度従業員に向け、経営陣による決算説明
会を開催。すべての従業員が共通の目的意識をもつこ
とで、個人個人のモチベーションも高まります。
社会に貢献するために
ホームページを利用して
詳細な情報も
開示しています
「株主通信」
「四半期レポート」などにより、ヤフーに対す
る理解を深めていただけるよう努めています。
*ステークホルダー…サービス利用者から株主や従業員まで、企業活動を行ううえで関わるすべての関係者のこと。
28
サステナビリティレポート2006
企業として
企業として
お客さまのために
正確、公平かつ迅速に
開示することを
心がけています
*
社会に貢献するために
会社概要
株主・従業員を含 め た
ステ ークホ ルダ ー へ の
説明責任を果 た す べく
努 力して います
29
サステナビリティレポート2006
従業員一人ひとりが行動で示す
環境問題への危機意識
ス“保護(まもる)くん”を活用。機密
ネレーションを導入しているなど、省エ
保持とリサイクルを両立し、森林資源
ネルギー性能が高いという点を評価し
ヤフーでは障がい者雇用についても、 2005年度からは従業員の安全衛生
環境問題は、国境や世代を超え、
の保護に貢献しています。回収実績
て入居を決定しました。さらに、エネル
発揮するためには、個人の成果や成
ハンディキャップの有無ではなく、個
管理の一環として、管理本部に健康
すべての企業、個人が真剣に考えな
は毎月の実績レポートで確認しており、 ギー節約をはかるため、定時消灯運
長を公平に評価することが大切です。
人の能力と意欲を重視します。従来
推進センターを設置しました。産業医
くてはならない重要課題です。2005年
2005年度は、紙リサイクルの成果と
動を実践しています。
ヤフーでは、成果主義にもとづく、フェ
から障がい者の方々の雇用機会拡大
や看護職が急病者の対応や心身の健
5月に政府の地球温暖化対策推進本
して年間800本相当の森林伐採抑制
また、ヤフーでは、独自に「グリーン
アな人事評価を実施しています。従
に努めてきた結果、2006年6月に法
康管理にあたるほか、病気や休職明け、
部(本部長 : 小泉純一郎内閣総理大
に寄与しました。従業員全員が環境
調達基準」を設定。サーバーや PC
業員は四半期ごとに、上司と相談した
定雇用率を達成することができました。
妊娠中など特別な健康状態の従業員
臣)が推進する国民的プロジェクト「チー
への問題意識を共有し、具体的な行
から事務用品にいたるまで、基 準をク
動に移すことが大切だと考えています。 リアした環境負荷の低い製品を調達
成果主義にもとづいた
公平な人事評価を実施
個人の能力と意欲を尊重した
障がい者と健常者の協働の推進
従業員一人ひとりが最大限に力を
従業員と家族の幸福を守る
安全衛生管理
「障害者職業生活相談員」の資格取
に対して健康配慮がきめ細かく行われ
ム・マイナス6%」がスタートし、ヤフー
に対して、実際にどれだけの成果を出
得者が、障がい者の採用、仕事や生
るよう体制を整備し、関係部署と協力
もプロジェクトに参画しました。夏場は
したのかという実績が、本人の賞与
活上の相談を行っており、サービス企
して従業員の健康維持と快適な職場
社内空調の設定温度の変更を実施し、 ペーパーレス化と
や昇給などに反映されます。つまりヤフー
画やウェブデザイナー、カスタマーサポー
環境づくりをサポートしています。
の評価制度では、自主性を重んじ、そ
れぞれがやり遂げた具体的な成果を
しています。
「チーム・マイナス6%」の特設サイト
グリーン調達を推進しています
ト、スタッフ部門などさまざまな職種で
を開設して温暖化防止の呼びかけを
使用済みパソコンやディスプレイを
障がいをもつ従業員が活躍しています。
行いました。
はじめ、データセンターの使用済みサー
評価した上で、報酬を決定するのです。 今後もさらに、障がい者と健常者がと
また、ヤフー社内では、ゴミを、ペッ
バーも、メーカーの協力を得てリサイ
もに実力を発揮できる職場づくりを推
トボトル、缶、ビンなど14種類に分別
クルしています。さらに、業務のオンラ
進していきます。
して収集しています。使用済みの機密
イン化や社内会議室に常備したプロジェ
文書処理についても、シュレッダーや
クターの活用によって、配布資料を削
焼却にかけてしまうと再生紙化できな
減し、ペーパーレス化を進めています。
くなるため、専門のリサイクルサービ
本社オフィスは、大規模ガスコージェ
“Pay for Performance”
“Be Fair
to People”― ヤフーが理想とする
人事はこの2つの言葉に集約されてい
ます。
30
サステナビリティレポート2006
産業医と看護職が従業員の健康を守る「健康推進セ
ンター」
。きめ細かい対応により、誰もが安心して働ける
職場環境づくりをめざして2005年度に新設しました。
社会に貢献するために
上で自ら目標を設定します。その目標
企業として
会社概要
お客さまのために
企業として
お客さまのために
社会に貢献するために
会社概要
社内環境を大切にしてこそ 、
質 の 高 い サ ービスを維 持
できると考えて います
ペーパーレス化への取り組みの一環として、会議室に
常設されたプロジェクター。資料印刷を極力控え、森林
資源の保護に貢献しています。
31
サステナビリティレポート2006
人 生や 生活 のさまざまな場面で 、少し
でも人々のお役に立てたら―
ヤ フ ー は イン タ ー ネットを 活 用し た
社 会 貢 献 活 動を 積 極 的 に 行ってきま
し た 。10周年を機に 、新たな取り組 み
を 加 えて 社 会 貢 献 活 動 の 一層の充実
を 目 指しま す 。私 た ち が 現 在 行って
いるさまざまな取り組みを紹介します。
社会に
貢献 するた めに
32
サステナビリティレポート2006
11
サステナビリティレポート2006
災害情報の充実
防災知識の普及を目指し
常設サービスを開始
日本に根づきはじめた
ボランティア精神を
お客さまと育んでいきたい
ボランティアの魅力を
深く知っていただくための
工夫を重ねています
ヤフーでは、災害が発生したとき、
緊急時の災害情報表示機能に加え、 やすく解説したコラムや、防災グッズ
ヤフーは、2003年に「Yahoo !ボラ
「Yahoo!ボランティア」では、福祉・
ティアに携わる人々に、より多くの有
Yaho o! JAPAN ならびに Yaho o!
ヤフーでは、2005年9月より、常設サー
情報も提供しています。また、アスベ
ンティア」をスタートしました。それから3
ボランティアに関連するニュースやコ
益な情報を提供できるよう工夫を重ね
モバイルの各サービスページで情報を
ビスとして「Yahoo!災害情報」を開
ストの被害が大きな社会問題となった
年。ボランティアへの関心は、ますます
ラムを集めたコーナーを設け、より魅
ていきます。
速報する「災害情報表示機能」を運
始しました。地震、津波、台風などの
ことを受け、その対策情報も掲載しま
高まっています。
「Yahoo!ボランティア」
力的な内容を目指しています。2006
用しています。
「日本国内で震度3以
自然災害や、大規模な事故が発生し
した。
「『Yahoo!災害情報』は頼りに
は、NPO(非 営 利 団 体 )や各種ボ
年3月には、連載コラム「プチボラしよ
上の地震が発生した」という情報が
たときには、リアルタイムで災害速報
なる」とお客さまに思っていただけるサー
ランティア団体の情報を掲載し、ボラ
う!」がスタートしました。ボランティア
気象庁から送られてきた場合、通常は
を流し、発生状況や被害状況をお知
ビスを目指しています。
ンティア活動をしたいと考えるお客さ
に携わる人たちの素直な気持ちがつ
バナー広告が表示されているスペー
らせします。災害がないときには、表
まを応援してきました。団体にとって
づられたコラムは、多くのお客さまの
スの一部を利用して、発生時刻、震源、 示枠内に「現在、災害速報はありま
は活動 PR をはじめ、イベントやボラ
共感を集めています。
最大震度を1分間表示します。同じく、
せん」と表示されます。
「Yahoo!災害
ンティア募集の告知を行える場として
「Yahoo!きっず」のボランティアコー
気象庁から「津波に関する警報が発
情報」は、災害時のためだけのサービ
機能しています。大勢の人が集まると
ナーでは、子どもを対象に「ボランティ
表された」という情報を受け取ったと
スではなく、災害・防災に関する知識
いうYahoo! JAPANの特性を最大限
アとはなにか」
「ボランティアにおける
きも、画面上部のスペースを利用して、 啓発も大きな目的としています。日ごろ
に生かし、お客さまと団体をつなぐ架け
心がまえ」を、楽しくわかりやすく紹介
警報が発表されていることを表示します。 から防災について考え、知識を蓄積し
橋でありたいと願っています。
しています。
2005年度には、震度速報機能を高
ておくことが、緊急時の冷静な行動に
団体登録にあたっては、活動実績
これからも、より利便性の高いデー
速化し、よりスピーディーな情報提供
つながるからです。そこで、災害時の
や会計情報などを詳細にご記入いた
タベースの構築を目指すとともに、ボ
が可能になりました。
対策や非常時にとるべき行動をわかり
だくことを条件としています。
ランティアに関心のある人々やボラン
34
サステナビリティレポート2006
「Yahoo!災害情報」では、最新の災害情報、災害時
のアドバイス、中央省庁・地方自治体へのリンク集など、
いざというときに役立つ情報を提供しています。
社会に貢献するために
地震・津波の発生時には
サービスページに
速報を表示します
企業として
会社概要
お客さまのために
企業として
お客さまのために
社会に貢献するために
会社概要
困ったときに 、
困って い る人 の た めに 、
使ってください
「Yahoo!ボランティア」のインターネット募金活動が
評価され、日本赤十字社より感謝状を贈られました
(2006年2月)。
35
サステナビリティレポート2006
会社概要
お客さまのために
企業として
多大なご協力により
大きな成果をあげています
てられています。参加団体の増加に
な発展を推進するための取り組みとし
「Yahoo !オークション」では、社会
チャリティーオークションでは毎年の
ヤフーではお客さまにパソコン上の
より、お客さまの社会的関心に沿っ
ては、違法サイトのパトロールや、子
貢献活動の一環としてチャリティーオー
実績をすべて公開し、お客さまと情報
壁紙 をご購入いただき、その購入金
た募金が可能となりました。
「Yahoo!
どもやシニア向けのインターネット教室
クションを1999年から実施しています。
を共有しています。年間落札総額は
額全額を募金する「インターネット募金」
ボランティア」のインターネット募金で
などを行うNPO への資金助成があげ
慈善事業の支援を目的とし、落札代
年々増加し、2005年には1億5855万
を行っています。2004年に発生した
は集計金額と使途をレポートしてい
られます。
金は全額、チャリティー団体を通して、 9652円となりました。インターネットの
新潟県中越地震の被災者支援のた
ます。お客さまからお預かりした善意
災害支援については、被災地の救
国内外のさまざまな支援活動、福祉
特性である、個人と個人を結びつける
めに立ち上げられたこの活動は、多く
と募金が、どのようなかたちで実を結
援と復興のために義援金寄付などを
活動に活用されています。
力が生かされ、チャリティーオークショ
のお客さまのご協力により、その規模
んだのかを公正に報告することも、ヤ
行います。
チャリティーオークションには、各団
ンでは 、善意のコミュニケーションが
を拡大してきました。
フーの大切な役割です。
体のご協力のもと、スポーツ選手や
成り立っているのです。
芸能人のサイン入り商品といった、プ
今後も、ヤフーは、お客さまの期待
レミアム性の高いアイテムが出品され
に応えられるチャリティーオークション
支援募金は、災害が発生した際に特
さらなる社会貢献を目指し
新たに「Yahoo!基金」を設立
ています。また、テレビや雑誌と連動
を開催していきます。
別設置します。2005年には、パキスタ
ヤフーの創業10周年を機に、新た
した企画性の高いオークションも人気
ン地震緊急募金、台風14号災害被
に「Yahoo ! 基金」の設立を決定しま
を集め、チャリティーオークションの年
災地支援募金などを行いました。定
した。ヤフーからの資金拠出とお客さ
間落札総額の増加に貢献しています。
常募金は、福祉、環境、国際協力を
まからの募金の合計によって運用され
はじめ、さまざまな分野の団体に寄付
る本基金は「インターネット社会の安全
現在の募金は「緊急支援募金」
「定
常募金」から成り立っています。緊急
されます。具体的には、ユニセフ募金、 で健全な発展」と「災害被災地への
「インターネットの安全かつ健全な発展」
「災害被災地
の復興支援」
。社会的関心の高い2つの問題に取り組
むための「Yahoo! 基金」
。
社会に貢献するために
インターネット社会の安全かつ健全
善意の心をつなぐ
チャリティーオークション
企業として
そのほかにも幅広い社会活動に役立
お客さまのために
赤い羽根募金、あしながさん奨学金、 速やかな支援」のために使われます。
緊急支援が必要な被災地に
各ボランティア団体に
お客さまの募金を届けます
*
社会に貢献するために
会社概要
きっか けが あれ ば…
そんなあなた の
「 最初 の 一歩 」になりた い
チャリティーオークションでは、国内のみならず、海外の
著名人からの出品協力も増えています。
*壁紙…パソコンのデスクトップ背景に貼りつけて表示する画像。
36
サステナビリティレポート2006
37
サステナビリティレポート2006
HIV、エイズに関する正しい知識の
布雅之さんなどにサポーターになって
ていただくために、さまざまなサービス
なるよう、今後一層のサービス充実を
普及と、HIV 感染予防を訴えるレッド
「 Y a h o o ! み ん な の 政 治 」を
開 設しまし た
を用意しました。
「今日のニュース」では、 はかっていきます。
いただき、講習会に参加していただい
リボン運動には、2004年度から協力
近年、インターネットの主な利用者
最新の政治ニュースを紹介。
「議案ピッ
ヤフーは、インターネットメディアな
たことも、スポーツ愛好者にとってよい
しています。2005年度の特集ページ
とされる、20∼30歳代の政治離れが
クアップ」では、注目の議案が、今ど
らではの告知活動、お客さまが参加
思い出となったことでしょう。
へのアクセスは前年度比3倍を記録。
顕著になっているといわれます。国政
のような経過をたどっているかを、継
確実な成果を上げています。
選挙における投票率も年々低下傾向
続して追いかけます。
「国会議員検索」
会社概要
お客さまのために
います。
にあります。このような状況のなか、ヤ
では、各国会議員のプロフィールや活
フーは、2006年2月に「Yahoo! みん
動記録、議案に対する賛否のコメント
なの政治」を開設しました。政治に関
を掲載。また、テレビや新聞で気になっ
手団を応援、JOC(日本オリンピック
2003年度よりヤフーは、乳がんの
する情報を幅広い年齢層のお客さま
た政治用語や選挙用語は、用語解説
委員会)、JPC(日本パラリンピック
早期発見・早期診断・早期治療の
に公正に提供し、国民の政治理解、
でチェックすることができます。
委員会)のオフィシャルパートナーとして、 重要性を訴えるピンクリボン運動を応
投票率の向上に貢献することを目的と
読み物は、楽しく読めるだけではな
支援活動を行いました。
援してきました。運動の目的や重要性
しています。
く、政治への問題意識をもっていた
一般のスポーツ愛好者へのサポー
を訴えるとともに、検診可能な病院情
だける内容を目指しました。政治ガイ
トにも力を入れています。2005年度は、 報の提供、運動への参加の呼びかけ
前年度に続き「スポーツ応援プロジェ
を続けたところ、当初多くの人が知ら
クト」を実施。アマチュアスポーツ団
なかったピンクリボン運動が、3年目に
体から各スポーツへの熱い思いを募り、 して、認知率70%を達成し、多くのお
トップアスリートによる特別講習会をプ
客さまのご理解とご協力を得ることが
レゼントしました。スポーツライターの
できました。
38
サステナビリティレポート2006
社会に貢献するために
多くの人が知らなかった
文化・スポーツのジャンルにおいては、 ピンクリボン運動の
認知率が70%に
オリンピック、パラリンピックの日本選
企業として
企業として
乙武洋匡さん、元プロ野球選手の掛
お客さまのために
トップアスリートと
スポーツ愛好者
どちらの夢も応援します
できるプロジェクトを積極的に行って
社会に貢献するために
会社概要
ス ポ ー ツ から政治まで 、
「 知りた い 」ことの そ ばに
い つもYa hoo ! J APAN
文化、スポーツ、福祉、環境への理解が、成熟した社
会の基盤となります。ヤフーは、さまざまなプロジェクトを
これからも推進していきます。
私 た ち の 生 活と
政治は不可分です
み ん な が そう気 づ い たら
社 会 はきっと変 わりま す
ド「マンガでわかる!日本の政治」では、
「Yahoo! みんなの政治」では、日
治への関心が芽生え、その気持ちが
ごろから政治への関心と知識を深め
日本をよりよい社会に変える原動力と
27歳の国会議員新人秘書を主人公に、
若者の目から見た政治を描いています。
お客さま一人ひとりのなかに、政
政治の動きをリアルタイムで発信し、政治の仕組みに
関する情報を提供しています。
39
サステナビリティレポート2006
GR Iガ イドライン 対照表
1. ビジョンと戦略
項目
統括的方針およびマネジメントシステム
指 標
記載ページ
持続可能な発展への寄与に関する組織のビジョンと
1.1
報告書の主要要素を表す最高経営責任者
3
(または同等の上級管理職)の声明
組織が任意に参加、
または支持している、
3.14
外部で作成された経済・環境・社会的憲章、原則類や、
報告組織の概要
2.1
主な製品やサービス
2.2
8
適切な場合には、
ブランド名も含む
2.3
6∼9
報告組織の事業構造
主要部門、製造部門子会社、系列企業および
2.4
2.5
事業所の所在国名
8
2.6
企業形態(法的形態)例:株式会社、有限会社など
8
2.8
組織規模
報告書に関する問い合わせ先、
記載情報の報告期間(年度/暦年など)
表2
前回の報告書の発行日
表2
「報告組織の範囲」
(国/地域、製品/
サービス、部門/施設/合弁事業/子会社)
前回の報告書以降に発生した重大な変更
(規模、構造、所有形態または製品/サービス等)
8
4.
報告書作成に際しGRIの原則または規定を
適用しない旨の決定の記述
正確性、網羅性、信頼性を増進し
5.
関わる認証状況
GRIガイドライン対照表
GRI報告書内容の各要素の所在をセクション
および指標ごとに示した表
組織の活動の経済・環境・社会的側面に
パフォーマンス指標
総売上
表2
HR10
報復防止措置と、実効的な秘密保持・
苦情処理システムの記述
● 顧客の安全衛生
製品・サービスの使用における顧客の安全衛生の保護に
PR1
関する方針、
この方針が明白に述べられ適用されている
範囲、
またこの問題を扱うための手順/プログラムの記述
9、28
報告組織が使用することを許されたかもしくは受け
入れた、
社会的、
環境的責任に関する自主規範の遵守、
製品ラベル、
あるいは受賞
統治構造とマネジメントシステム
3.6
経済・環境・社会と他の関連事項に関する各方針の、
監督、実施、監査に責任を持つ組織構造と主務者
PR8
8
25
組織の使命と価値の声明、組織内で開発された
3.7
行動規範または原則、経済・環境・社会各パフォー
2∼4
マンスにかかわる方針とその実行についての方針
3.8
取締役会への株主による勧告ないし指導のメカニズム
29
ステークホルダーの参画
3.9
3.12
主要ステークホルダーの定義および選出の根拠
ステークホルダーの参画からもたらされる
情報の活用状況
40
サステナビリティレポート2006
12、14∼17、
20∼21
12、16∼17、
20∼21
● 製品とサービス
構造と統治
組織の監督に責任を持つ主要委員会を含む
27
社会的パフォーマンス指標:製品責任
24∼25
PR6
組織の統治構造。取締役会の下にある、戦略設定と
9
社会的パフォーマンス指標:人権
関する追加情報報告書を入手できる方法
3.1
40
● 懲罰慣行
報告書利用者が、個別施設の情報も含め、
3.
21
● 顧客
保証するための方針と組織の取り組み
2.22
14∼16、18∼21、
24∼28、30
経済・環境・社会的マネジメントシステムに
3.20
EC1
25
持続可能性報告書に必要な、
2.20
プログラムと手順、具体的項目
経済的パフォーマンス指標
報告書の概要
2.17
経済・環境・社会的パフォーマンスに関わる
3.19
(P1の左側のページ)
2.12
2.14
取り組み
表2
2.11
2.13
26
社会的影響を管理するための報告組織としての
4.1
報告書の範囲
電子メールやホームページのアドレスなど
自己の活動の結果、間接的に生じる経済・環境・
3.17
8
18∼19、
28∼30
ステークホルダーのリスト、特質、報告組織との関係
2.10
12∼21、31、
34、36
方針とシステム
8∼9
合弁企業の記述
2.9
上流および下流部門での影響を管理するための
8
報告組織の名称
16、17
提言団体の会員になっているもののうちの主なもの
3.16
組織概要
16、31、
35∼36
各種の提唱(イニシアチブ)
産業および業界団体、
あるいは国内/国際的な
3.15
2.
24∼25
いるのか、
また、採用している場合はその方法の説明
3
戦略に関する声明
1.2
組織が予防的アプローチまたは予防原則を採用して
3.13
28
12∼13、
18∼19、28
顧客満足度に関する組織の方針、手順/
マネジメントシステム、遵守システムの記述
12∼13、
18∼19
● プライバシーの尊重
PR3
消費者のプライバシー保護に関する方針、
手順/マネジメントシステム、遵守システムの記述
21