被災経験からエネルギーと通信を考える

学 部: エネルギーインテリジェンスコース 電磁理論講座
大学院: 電気エネルギーシステム専攻(2012年度~)電磁理論講座
山口・遠藤(恭)研究室
2011年度 研究室見学
震災後、一番うれしかったことは?
・・・やっと家族と連絡が取れたとき。
・・・初めて電気がついたとき。
私たちが担う電気・情報技術の重要性を強く認識しました
安心・安全な社会の実現
~災害時でも健康で安全な生活を送るために~
震災後の山口・遠藤(恭)
研究室の目指すところ
• 安心・安全な発電技術
• 家庭と社会インフラへの電気の安定供給
• 災害時の通信の確保(携帯が制限なく使えるように!)
• 診断・治療 支援技術
※学科Web: 「東北大学電気・情報系の目指すもの」から (作製担当: 山口正洋)
被災経験からエネルギーと通信を考える
2011.10.14 日刊工業新聞 科学技術面
1. エネルギー
緊急時に役立つ発電シート
そして
微小電力を高効率で変換する
ワンチップDC-DCコンバータへ
これまで見捨てられていた微小なエネルギーを新たに有効活用。同時に激しい国際競争
にあるDC-DCコンバータ型エネルギー変換チップを独自アイデアと実績で開発する。
緊急時へ十分に備えると、平常時は過剰設備となり非現実的。緊急時と平常時をうまく
使い分けるデバイス・システム構築が不可欠である。本提案による発電シート+ワンチッ
プDC-DCコンバータは、平常時にはハンカチの如く軽く小さく負担にならない。またワン
チップDC-DCコンバータは発電シートだけでなく、コンピュータや情報端末など競争力のあ
る広範な応用ターゲットを持つ。
緊急時通信に役立つ自然エネルギー連携ワンチップPOL
工学研究科 山口正洋
動機:被災直後の安心・安全確保のための小容量非常
電源の必要性
・情報通信機器用電源(携帯電話等)
・非常用照明電源(LED照明等)
第1ステージ:フレキシブル圧電シートによる非常用小容量発電機の開発
手法と特徴:
◇新規開発圧電材料(有機材料、高分子単結晶透明性材料等)を利用。
(最高性能:圧電定数d33=300pC/N。市場製品の10倍(保有技術)
◇震災時の加圧に強く可搬性に優れたフレキシブルシートを手で叩き、足で踏むと
発電可能。折畳んで持運び可能。
研究課題
◇発電効率向上:圧電定数d33=300pC/Nの安定特性達成(添加元素選択、製法
改良で解決)
◇発電体から発電機への機器開発:フレキシブル電子回路開発、高電圧比
(100V→5V以下)の小型DC-DCコンバータ
圧電体利用発電素子における供給電力増大化の文献調査
文献1
1)
ピエゾ素子と並列にインダクタを接続することで、発振回路
となるように組んだ回路(SSHI回路)。
スイッチ制御により、ピエゾ素子から発生する電圧が逆転す
る瞬間のみ発振させることで、逆転にかかる時間の短縮を
図り、取り出せる電力の効率を上げる。
文献2
2)
MOSFETをダイオードに並列に繋げ、双方向スイッチング
回路を作り、出力のアクティブな制御を行う回路。
これにより力率の改善が可能であるが、各MOSFET制御用
のコントローラーが必要。
文献3
3)
整流回路に、一般的に用いられる全波整流回路(Full
Bridge 回路)ではなく、半波2倍電圧整流回路(Voltage
Doubler 回路)を用いた回路。
取り出すことのできる最大電力に変わりはないが、電圧は
約2倍になるため、小電流で同等の電力を取り出すことがで
き、そのためダイオード中での消費電力を低減化できる。
Switching
Circuit
Controller
Switching
Circuit
緊急時通信に役立つ自然エネルギー連携ワンチップPOL
工学研究科 山口正洋
第2ステージ:インダクタ内臓ワンチップPOL(Point-Of-Load)の開発
手法と特徴:
◇微粒子型高周波磁性材料により低損失・高電力密度マイクロインダクタを開発
(東北大の磁性材料技術)
◇マイクロインダクタ、半導体スイッチング素子、半導体制御回路等によりワンチップ
POLを実現(高電力密度化)
インパクトと波及効果:
◇自然エネルギーを利用したエナジーハーベスティング機器全般に適用可能。自然
エネルギー利用促進に貢献。
◇ 0.45V/335A(151W)クラス次世代MPU電源システムのキーデバイスへ(世界的
競争力)。
◇大幅なMPU省エネで、非常用基地局電源等の長時間確保に貢献。低炭素化社会
fの実現全般に貢献。
研究課題
◇インダクタンス密度100nH/mm2以上、ESR 0.1Ω以下のマイクロインダクタの開発
◇ワンチップPOLの実装技術
◇多数個POLの最適制御技術の開発
オンチップ超高周波スイッチングDC-DCコンバータの研究(コンセプト)
本インダクタで達成可能な電力密度を明確化し、プロセス・実装法とともに試作を通して実証する
研究開発ターゲット
■ プロセス技術・実装法の指針構築
・スパッタ薄膜材料・・モノリシックプロセス
・微粒子系薄膜材料・・印刷プロセス
・集積化プロセス・・コンタミ、応力、熱履歴
■ ワンチップ化に必要な設計技術開発
・半導体デバイスやキャパシタとの集積化
に適した高インダクタンス密度電磁設計
・材料とプロセスに基く低損失設計
(諸外国に対する優位性確保)
■ 多機能電源システムへの展開
・バックコンバータ方式POL電源を前提と
したインダクタのDC重畳超小型化設計
・インターリーブ制御における動作安定化
および低損失化技術
・所要電力に応じた最適材料・プロセス・
構造の指針構築
●
日本発 高性能インダクタ開発へのシナリオ
B)
c (c’)
(d)
b’
0 b
高インダクタンス・低損失新材料
I (H)
e
数値解析的DC重畳超小型化設計法
島田,山口他,J.MSJ 34, 220(2010).
平成22年度日本磁気学会論文賞受賞
従来研究の成果
インダクタ
キャパシタ
ワンチップ
統合設計
新制御
方式
ネット
ワーク化
事業展開
システム・事業化要求に基づくインダクタ設計・開発
世界最先端の現状
【課題】低損失化、多機能電源システムへの展開、低価格化等
従来研究の成果
■ 多機能電源システムの開発が必要
■ マイクロインダクタの必要条件明確化
諸外国の動向(日本に先行)
■ MPU用POL電源の試作が進展
■ モノリシックマイクロインダクタの
インダクタンス値は実用域に近い
Intel によるスパイラル型インダクタ(0.2μH, 1.7μH/mm2)
D. S. Gardner, et al, IEEE Trans. Magn., 45, 4760 (2009).
材料開発(東北大の強い分野)・・・磁性微粒子
(a) [Pt]=0
Particle size
size
Particle
= 0.2~2.0mm
=0.2~4.0mm
(b) [Fe]/[Pt]=6.6x103
磁場中合成による鎖状アモルファス
Fe-B-P微粒子
Particle size
= 0.2~0.4mm
Particle size
= 0.2~0.3mm
Hc=5.0 Oe,σ=144 emu/g
(c) [Fe]/[Pt]=6.6x102
Particle size
= 0.1~0.5mm
Hc=8.8 Oe ,σ=144 emu/g
Hc=4.9 Oe ,σ=143 emu/g
(d) [Fe]/[Pt]=200
Particle size
= 0.05~0.4mm
Hc=11.3 Oe,σ=96 emu/g
島田,山口他,J.MSJ 34, 220(2010).
平成22年度日本磁気学会論文賞受賞
設計上の課題:透磁率-電磁界 連成解析
解決状況
課 題
1
B
6
7
2
B1
B1’
B2
B2 ’
0
8
3
マイナーループ
4
mmajor
mminor
初磁化曲線を
メジャーループ
として扱う
H
5
解析条件とモデル
モデル寸法 : 5 X 5 X 0.4 mm3
コイル材料 : Cu
磁性材料 : 汎用Mn-Znフェライト
電磁界解析 : Maxwell 3D ver. 11 (Ansoft Co.)
励磁電流 : I = 1 A , ΔI = 0.1 A
印加磁界強度(負荷電流)は一定でも、
透磁率(インダクタンス)は様々に異な
る値を持つ
→小形化のための詳細設計には
新しい解析手法が不可欠
→Jiles-Atherton型ヒステリシスモデルと
有限要素法電磁界解析を連成
Relative permeability
2500
Cuboid 1&5
Cuboid 3
Cuboid 6
Cuboid 7
2000
Cuboid 8
Cuboid 2&4
1500
0
1
2
3 4 5 6 7
Calculation times
8
9
研究開発の進め方と社会貢献
11
明確な実用化ターゲット
次世代グリーンオフィスネットワーク機器用多機能電源システム
共同研究機関との綿密な
連携に基づく立案
実用化計画、見通し及びシナリオ
低炭素化社会への貢献
省エネルギー効果量
省エネルギー効果(原油換算)
63万kL/年 ・・・2025年
86 万kL/年 ・・・2030年
※本ページの内容について知りたい人は、研究室を尋ねて下さい。
2. 通 信
LTE級RFICのノイズ問題解析・対策を通して
緊急時の無線通信確保に貢献
日本では昨年末から新たにサービスが始まったLTE(Long Term Evolution, or 3.9G)。その
無線通信の心臓部RFICはもはやアナログ単独チップではなく数百万ゲートものデジタル
回路を混載したミクストシグナルチップとなる。そのデジタルからアナログへのノイズ問題
は感度抑圧を生じ深刻である。その先端的な解析ツールの開発と新たな対策法を構築を
通して、緊急時の無線通信確保に貢献する。
これも緊急時へ十分に備えると、平常時は過剰設備となり非現実的。緊急時と平常時を
うまく使い分けるデバイス・システム構築が不可欠。LTEは双方に適したシステムである。
被災地からの声
宮城県南三陸町
南三陸町ホームページより編集
http://www.town.minamisanriku.miyagi.jp/
2月末日現在 人口17,666人
3月11日
東北地方太平洋沖地震発生。東日本大震災。
3月23日現在 千人を超える町民の方々の安否がわからず、
一万人の町民が避難生活
6月26日現在 搬入遺体数 542体、避難人員3,645人
6月26日撮影
仙台
被災地からの声
宮城県南三陸町
南三陸町ホームページより編集
http://www.town.minamisanriku.miyagi.jp/
2月末日現在 人口17,666人
3月11日
東北地方太平洋沖地震発生。東日本大震災。
3月23日現在 千人を超える町民の方々の安否がわからず、
一万人の町民が避難生活
6月26日現在 搬入遺体数 542体、避難人員3,645人
仙台
南三陸町震災復興基本方針(素案)p.11 更新:平成23年6月27日より
情報通信網整備による行政、生活水準の向上
南三陸町ホームページより編集
http://www.town.minamisanriku.miyagi.jp/
■ 情報通信手段が失われた教訓を生かし、携帯電話基地局の機能停止の防止を要望
するとともに、携帯電話不感区域の解消を図ります。
■ 自治体クラウドの導入を推進し、環境への配慮と住民情報の保護の両立を目指します。
佐藤仁 町長との面会(6月26日:復興市にて)
東北大 我々は、災害のときにはまず音声通話を確保することが
最重要と考えています。この方向性は正しいですか?
町 長 (一瞬唖然)もちろんです。通信が一番大事です。役場
は3日目から衛星電話3台で何とか外部と連絡できまし
たが、町民は全く連絡手段がありませんでした。音声が、
そして固定ではなく携帯こそが大事です。
高速・高品質な無線通信実現のためのICチップレベルの
低ノイズ化技術 ~東日本大震災を踏まえた研究開発の意義~
山口正洋
1.高速・大容量無線通信技術の確実な開発推進の必要性
地震発生時点から、無線通信の輻輳を最小化し、音声着呼の確保、保身と安否確認、避難・生活情報
および行政連絡等を確実に提供するため、LTEによる高速・大容量無線通信技術の確実な開発推進を
改めて急ぐ必要がある。
着呼の確保
地震発生
地震発生時からの
無線通信の必要性
(被災者の実感)
-1分
1分
3分
音声発呼
集中
保身と安否確認
震源・震度分布・
津波予測・火災等
1時間
パケット
集中(1)
避難・生活情報および行政連絡等
津波・火災等被災情報
避難所・ライフライン等
1か月
パケット
集中(2)
緊急地震速報・・・警告音と震源位置情報(現状技術で実施可能)。
2.大規模災害時の通信ネットワークを確保するLTE
無線帯域が広く(周波数利用効率が
良い)、かつIP化されているため、トラ
ヒックの集中による輻輳を低減できる。
基地局の設置・運用を自動化する
SON(右図、Self Organizing Network)
の適用により、壊れない無線通信ネット
ワークが構築可能で、基地局の増減に
フレキシブルに対応できる。
15
携帯電話システムの進化・発展
携帯端末の変遷をみると・・・
2004
1999
1994
おサイフケータイ
iモードサービス
端末買上げ
登場
開始
制度開始
2007
スマートフォン
登場
スマートフォンの急伸(世界出荷台数)
(Units in Million)
Vendor
2010
Units
Shipped
2010
Market
Share
2009
Units
Shipped
2009
Market
Share
Year-overyear growth
Nokia
100.3
33.1%
67.7
39.0%
48.2%
RIM
48.8
16.1%
34.5
19.9%
41.4%
Apple
47.5
15.7%
25.1
14.5%
89.2%
Samsung
23
7.6%
5.5
3.2%
318.2%
HTC
21.5
7.1%
8.1
4.7%
165.4%
Others
61.5
20.3%
32.6
18.8%
88.7%
Total
302.6
100.0%
173.5
100.0%
74.4%
87.2%, Q4 2010
2010年: 伸び率74%/年, 3億台突破
Ref) IDC Worldwide Quarterly Mobile Phone Tracker, January 27, 2011.
(Press release: 07 Feb 2011)
17
LTEが高速・大容量無線通信を支える
現行3G(2009.6 HSPA)・・・ 7.2Mbps
LTE (2010.12, ドコモXi)・・・75 Mbps(屋外37.5Mbps) 10倍
LTE フル規格・・・・・・・・・・ 326.4Mbps 45倍
ADSL:高速版(フル規格)・・ 8Mbps
UQ WiMAX・・・・・・・・・・・・・ 40Mbps
光インターネット*・・・・・・・・・200Mbps
•フレッツ 光ネクスト ファミリー・ハイスピードタイプ
18
LTEが高速・大容量無線通信を支える
LTEの用途
現行3G(2009.6 HSUPA)・・・ 7.2Mbps
LTE (2010.12, ドコモXi)・・・75 Mbps(屋外37.5Mbps) 10倍
LTE
フル規格・・・・・・・・・・ 326.4Mbps 45倍
■携帯電話、ノートパソコン(モデムカード)による従来型
※HSUPA: High Speed Uplink Packet Access
のホームページ、ビデオメール等に留まらない
ADSL:高速版(フル規格)・・ 8Mbps
■ヘルスケア、エネルギー、自動車、農業・・・
UQ高福祉・低炭素化社会を支えるバックボーンとなりうる
WiMAX・・・・・・・・・・・・・ 40Mbps
光インターネット*・・・・・・・・・200Mbps
•フレッツ 光ネクスト ファミリー・ハイスピードタイプ
19
LTE級RFICチップにおけるEMC設計の重要性
1. チップ内で最高1.2~1.4Gbpsの伝送速度が必要
2. RF回路の制御用および受信部のADコンバータ用等に大量の
高速デジタル回路をRFICとワンチップ化する必要があり、デジ
タルからアナログへのノイズ結合が深刻化。
3. RFCMOS 65nmプロセス(←0.18μmから)
RX In
Main path
RX In
Diversity path
LNA+MIX M
BB Filter+PGA M
RX-ADC M
DC-offset
Cal
Clock:104MHz(2G)
41.6MHz/34.67MHz
LNA+MIX D BB Filter+PGA D
LOG-DIGIF
LOG-RX(DF)
ADC M
LPF
RX-ADC D
RX
FIFO
8B10B
(enc)
LVDS_RX
Decimation
Filter
Digital-PGA
RX
FIFO
8B10B
(enc)
LVDS_RX
ADC D
LPF
LVDS
Decimation
Filter
Digital-PGA
10B8B
CRC
DC-offset
Cal
LVDS_TX
Digital
Interface
L coupling
IC Chip
(Dig-RF v4.0 IF)
RX-PLL
RX-DCO
Div
4GHz
Digital
LV-PLL
synthesizer
Divider
Ring
Analog
synthesizer
Clock:1.248MHz
RX BusReg
Control
TX BusReg
Control
TX-IQDAC
3G
Tx out
Balun
DAC
Clock:69.3MHz
TX-DCO
3G/LTE TX
TX-DCO 3G
Div
4GHz
TX-PLL
D
A
C
AMPADAC
synthesizer
2G/2.5G
Tx out
RX part
TX part
CPU part
Balun
Div
2G/2.5G-TX
(AM)
(PM)
R, C, L coupling
AFCDAC
DAC
TCXO
3T/LTE
TX
3G/LTE TX
2G/2.5G TX
DigRF part
REFCLK
Drv
LOG-TX(DF)
2G/2.5G
/3G/LTE
FIFO
Clock:26MHz
InternalHPB-bus
MPU (H8S)
BSC
ROM (8K+48K)
CPU
RAM (88K+4K)
INTC
TIMER
TX-DCO GSM
2GHz
Analog Block
PLL/Clock
Digital Block
Ref) S. Tanaka, IC chip level low noise technology workshop,
CEWS-1-5, (Feb. 2011, in Japanese)
20
ICチップ上のノイズ結合メカニズム
Air
Si
H
×
Digital
H
×
Analog
伝導電流 i
抵抗性結合
(R結合)
Digital
H H=B/μ
0
×
Analog
D
変位電流
t
容量性結合
(C結合)
Digital
Analog
磁束(密度) B
誘導性結合
(L結合)
D
・・・伝導電流、変位電流とも磁界をつくる
rotH  i 
t
■微細化・高速化の進展によりL結合を含む総合的検討が必要
総務省:高速・高品質な無線通信実現のためのIC
チップレベルの低ノイズ化技術の研究開発
無線通信システムの通信性能解析
RF回路のノイズ応答解析
ICチップレベルの低ノイズ化と
通信品質の解析
ICチップレベルの低ノイズ化の
技術開発と評価
ウ)RFノイズ結合
ボードレベル解析
(NEC)
高速移動体通信における
通信性能の解析
イ)RFノイズ結合 イ)ノイズモデルの
チップレベル解析
インタフェース
(神戸大)
(ルネサス)
エ)ノイズ対策基板技術の
評価・実証に関する研究
(東北大、NTTドコモ)
RFノイズ結合の物理素過程の解析
ア)高分解能RF
電磁界プローブ
(東北大) イ)RFノイズ結合
テストチップ
(神戸大、ルネサス)
ノイズとRF回路の干渉と
ノイズ低減のモデリング
RF
ウ)ノイズ低減
磁性薄膜
(東北大)
RFICチップ
ノイズ低減インタポーザ
パッケージ
ウ)ノイズ低減
磁性薄膜
(NEC)
システムレベルシミュレーションによる
ノイズ対策と通信性能改善の評価
イ)ノイズエミュレーション
とノイズモニタリング
(神戸大)
ノイズ測定制御システム(FPGA)
プリント基板(FR4)
22
23
発展展開:暗号LSIへのサイドチャンネルアタック
と新対策法への展開
y
1 mm
Point2
Point1
Point4
Point3
x
O
Number of correct estimation
16
12
10
8
6
4
2
0
Point2
Point4
Point 1
Point 2
Point 3
Point 4
Power
14
0
0.5
1.0
1.5
2.0
Number of traces
2.5
3.0
×104
誤り率 (x-方向磁界信号より)
Point1
Point3
Point3
T. Sugawara, H. Torizuka, N. Homma, A. Satoh, T. Aoki
and M. Yamaguchi, “DEMA using Magnetic Field Acquired
from a Very Close Point,” SCIS 2009 (2009)
• 暗号鍵情報は局在している
• 電磁波攻撃は電力線攻撃より脅威
※青木・本間研究室との共同研究です
以下、研究室紹介です
山口遠藤研究室
研究テーマ紹介
1. SPMによる高速微小磁気信号計測技術の開発
3. RF集積化電磁ノイズ抑制体
0.8
Lock -in
Amplifier
0.6
phase-locking
Detector
Circuit
Laser
PSD
Coplanar
waveguide
Probe tip
Hex = 400 Oe
200 Oe
0 Oe
ADC
Cantilever
F
Ploss /Pin
Reference Synthesizer
Output
0.4
er
HF Synthesizer 1
Agilent AFM
RF probe
HF Synthesizer 2
MFM探針を用いた測定原理
V. Wittpahl et al.,
Microelectron. Reliabil. 39 (1999) 951.
2. LSI電磁放射の可視化
0.2
LSIへの磁性膜集積化
w/o film
0
0.05 0.1
0.5 1
5
Frequency [GHz]
10
50
高周波における磁性体の損失を利用して、GHz帯電磁ノイズを抑制
4. ワンチップDC-DCコンバータ用インダクタ
新規インダクタ用磁心材料
オンチップ化マイクロ磁界プローブ
によるLSIチップの近傍磁界測定
インダクタ設計方法
電磁理論分野
山口・遠藤(恭)研究室
パートナー紹介
■海
外
CSIC(西)・Delft工科大(蘭)・INRiM(伊)・嶺南大(韓)
高麗大(韓)・漢陽大(韓)・東北大(華,瀋陽)など.
■学
外
企業
:ルネサスエレクトロニクス(株) ・NEC(株)生産技術研究所・NECトーキン(株)
(株)リコー・シャープ(株)・日本電産コパル電子(株)・(株)東栄科学産業
パイオニア(株)・(株)東栄科学産業など.
大学
: 神戸大学大学院工学研究科・東京工業大理工学研究科・静岡大電子工学研究所など.
財団/機構 :(財)電気磁気材料研究所・情報ストレージ研究推進機構
宮城県産業技術総合センター・みやぎ産業振興機構など.
■学
内
電子工学科,電気通信研究所,情報科学研究科(2群),材料科学総合学科
多元物質科学研究所,ナノメカニクス専攻など.
進路紹介
パナソニック株式会社
(株)日立製作所
NECトーキン(株)
ローム(株)
東北経済産業局
三菱総合研究所
ヤフー株式会社
モバイル事業部
(株)リコー
富士通(株)
ソニーエリクソン(株)
三菱重工業
綜合警備保障(株)
東北大学大学院情報科学研究科
公益財団法人鉄道総合技術研究所
電磁理論分野
トヨタ自動車(株)
本田技研工業(株)
スズキ自動車(株)
(株)東芝
日本電気(株)
大日本印刷(株)
三菱電機(株)
専門学校生
山口・遠藤(恭)研究室
発表/表彰実績
 平成23年度電気学会優秀論文発表賞受賞
室賀翔さん
(D3)
 平成23年度日本磁気学会学生講演賞(桜井講演賞)受賞
室賀翔さん
三束芳央さん

(D3)
(OB)
学会への参加風景
電磁理論分野
山口・遠藤(恭)研究室
研究室での生活
EVENT CALENDAR
4月 : 花見
6月 : 工学部運動会
7月~ : 4年生試験休み、院試激励会
8月 : 大学院試験
10月 : 芋煮会、駅伝
11月 : 日中韓学生ワークショップ
12月 : 研究室配属(3年生)歓迎会
忘年会
3月 : 卒業論文提出、卒業生送別会
電磁理論分野
山口・遠藤(恭)研究室
先輩からのメッセージ
興味のある方は
プレハブE-2(D20) 1階103へ♪
見学はアポ無しでも夕方からでもOK!
電磁理論分野
山口・遠藤(恭)研究室
キーワード!!
巨大でかつ微小に分散した
マイクロ・ナノエネルギーシステムの効率化
高周波 × 磁性体 × スピン工学
高周波ノイズ抑制
携帯電話
LTE
磁界プローブ
磁性ナノドット
ハードディスク
強磁性共鳴
微粒子
GHz
暗号LSI
DC-DCコンバータ
グリーンエレクトロニクス
電磁理論分野
山口・遠藤(恭)研究室