特別展示「ほんのまくら」中央図書館解答

特別展示「ほんのまくら」中央図書館解答
単行本
ほんのまくら
本のタイトル
/文庫
阿形順正は、私のすべてだった。あの
1
単
瞳も、あの声も、ふいに孤独の陰がさす 冷静と情熱のあいだ
あの笑顔も。
No
2015.03.01
著者
所蔵館
江國香織,辻仁成
中央,武蔵野
台
小川糸
全館
2
単
南の島へ向かう船は、にび色に染まる
大海原をゆっくりと進む。左手をかざし
つるかめ助産院
て水平線を見つめると、遠くの空で巨大
な入道雲がうごめいていた。
3
単
夕日が商店街の向こうに沈んでいく。昔
は、高い建物がなくて、もっと空が広く 任侠病院
夕焼けも見られたはずだ。
今野敏
中央,わかぎ
り,武蔵野台
単
あなたは五十二歳。仕事一筋に生きて
来たサラリーマン。若い頃は海外に滞
ストーリーの迷宮
在することが多く、結婚をしたのは四十
五歳のとき。子供はいない。
阿刀田 高
中央,武蔵野
台
4
5
単
6
単
7
単
8
単
9
単
10
単
11
単
12
単
13
単
山の裾に沿って、川は流れている。東
から北へ緩やかに向きを変え、さらに西
から南へと蛇行して町の端をなぞり、ま
た、山裾に身を添わせて流れていく。
東京では 空は しっかり目をつむって
いなければ 見えない 東京では 夢は
しっかりと目をあいていなければ 見え
ない
「帰れー!!」 ご近所中にとどろく音量
で、本日の訪問対象者、東京都世田谷
区尾山台在住、下島絵津子は怒号をあ
げた。
阪急宝塚駅は、梅田(大阪)へ直接向
かう宝塚線と、神戸線へ連結する今津
線とが『人』の形に合流している駅だ。
ちょっと飲みすぎたようだ。師走ともあっ
て酒席がつづいていた。昨夜も一昨夜
も無理はすまいと思って出かけたのに
相当に飲んだ。
初秋のスコットランドは陰鬱な雲に覆わ
れていた。北海から吹き寄せる風はす
でに冷たく、ここが北緯でいえば五十七
度を越え、すでに北極圏が近いことを
体で実感させてくれる。
山梨にある大学病院で院内感染が発
生したと報じられた翌日、仲屋京介は
甲府へ出向くことになった―七月十一
日のことだ。
その日も、片貝耕平の一日は、ごく普通
に始まった。いつもの時間にアパートを
出て、二月の凍てついて埃っぽい空気
の中を歩き、いつもと変わらない満員電
車に押し込まれる。
その年、僕は恋をした。その恋は竜巻
のように僕を襲い、僕を巻き込み、どこ
までも僕を連れて行った。どうしたって、
あらがいようのない恋だった。
かんかん橋を渡ったら あさのあつこ
中央,わかぎ
り,武蔵野台
東京バラード、それか
ら
全館
谷川俊太郎
トッカン 特別国税徴収
高殿円
官
全館
阪急電車
全館
有川浩
私という運命について 白石一文
全館
杉下右京の事件簿
碇卯人
中央
魔法使いの弟子たち
井上夢人
中央,武蔵野
台
ニサッタ、ニサッタ
乃南アサ
全館
ビューティフルライフ
北川悦吏子
中央
1 / 15 ページ
No
14
15
16
17
18
単行本
ほんのまくら
/文庫
十八歳の時、はじめてラブレターを書い
単
た。名前も年齢もわからない、一目惚れ
した女性に宛てたものだった。
ふつうとはちょっと異なっているように見
える恋人どうしがいたとして、周囲は、
あの人たちってかわってるよね、とか、
単
本当に好き合っているのかしら、とか、
まあ好き放題のことを言って、でも最後
には、「ふたりのことだから」と納得する
ことが、よくある。
いつも人はサヨナラを用意して生きなけ
文庫 ればならない 孤独はもっとも裏切るこ
とのない友人の一人だと思うほうがよい
ゼロから何かを生み出す。何かに頼る
文庫 ことなく、自分だけのオリジナルを「形あ
るもの、目に見えるもの」にする。
単
19
単
20
単
21
単
本のタイトル
著者
所蔵館
さよならは小さい声で
松浦弥太郎
中央,武蔵野
台
私たちには物語がある 角田光代
中央,わかぎ
り,わかたけ
サヨナライツカ
辻仁成
全館
考え方のコツ
松浦弥太郎
中央,わかた
け,武蔵野台
あなたは小さいころ、どんな子どもだっ なんで水には色がない
たでしょうか?どんな疑問を持ち、どん の? 大人も知らない世 五百田達成
な視点で世の中を見ていたでしょうか? の中の仕組み
その『少年ジャンプ』は、100人以上の
子どもたちに回し読みされました。その
『少年ジャンプ』は、暗く沈んだ子どもた
ちを笑顔にしました。
ある日、いっぱいになった本棚を見て
「古本屋になろう」と思った 古本屋を
やってみたいと思っている人は、けっこ
う多いだろう。
思想や倫理をもつのは人間のみであ
る。なぜ人間は、こんなやっかいなもの
を抱え込むに至ったのだろうか。
本屋さんで本当にあっ
川上徹也
た心温まる物語
中央
ぼくはオンライン古本
屋のおやじさん
中央
続編はFのみ
所蔵
北尾トロ
人はなぜ働かなくては
小浜逸郎
ならないのか
22
単
レジ待ちの行列、進む
私は、人を観察するのが好きである。そ
のが早いのはどちらか
して、人の行動を勝手に推理したり、予
内藤誼人
するどく見抜き、ストレ
測したりするのも好きである。
スがなくなる心理術
23
単
つながる勇気 アドラー
共に生きる―。忘れかけていた感覚を
心理学がよくわかる動 岩井俊憲
今、取り戻そう。
物たちのフォトブック
24
単
25
26
文
単
27
単
28
単
卵を割った瞬間に、チャイムが鳴った。
薄茶色の殻から、とろりと透明な白身や
まるい黄身と一緒に、音までこぼれ出
てきたかのようだった。
春が二階から落ちてきた。
とどきますか、とどきません。
クリスマスはとっくに終わったのに、ジョ
ン・レノンの『ハッピークリスマス』を口ず
さみながら、シェービングクリームをサ
ンタクロースの白髭のように塗りたくっ
た。
私の名を、どうか聞いてくださいます
な。
中央
中央
中央,わかぎ
り,武蔵野台
中央
ぱりぱり
瀧羽麻子
中央,武蔵野
台
重力ピエロ
勝手にふるえてろ
伊坂幸太郎
綿矢りさ
全館
全館
家族写真
荻原浩
中央,わかた
け,武蔵野台
六条御息所 源氏がた
林真理子
り
2 / 15 ページ
中央,わかた
け,武蔵野台
No
単行本
ほんのまくら
/文庫
本のタイトル
著者
所蔵館
切り裂きジャックの告
白
中山七里
全館
小路幸也
中央,わかた
け,武蔵野台
三島由紀夫
中央,武蔵野
台
単
ぼく、わたし、おれ、わし。我輩、拙者、
俺様。英語ではIだけですませる一人称
おれのおばさん
が、日本語にはいまあげただけで七つ
もある。
佐川光晴
全館
単
同じ所に腰をかけているのに、少しず
つ、少しずつ上へと昇っていく。高橋健
四龍海城
太郎は海岸沿いの岩場から足元を見
下ろした。
乾ルカ
全館
34
文
神様が、たまにはサエない僕らに、
ちょっとしたプレゼントでもしてやろうか
たったひとつの恋
と気まぐれを起こしたような、気持ちの
いい朝だった。
北川悦吏子
中央,武蔵野
台
35
単
先進国に生まれた人は、親の世代より
世界を見る目が変わる ジェシカ・ウィリア
長生きする見込みが大きく、その子供
全館
50の事実
ムズ
たちはさらに長い生涯を期待できる。
36
単
いま、情報があふれています。
単
チャップマン塗料店で働くウィリアム・
ジョーンズ少年の一日は、正面ドアを押
指紋を発見した男 ヘン
し開けて店のなかに元気よく駆けこみ、
中央,わかた
リー・フォールズと犯罪 コリン・ビーヴァン
ドアにつけられた鈴の音を聞きながら
け,武蔵野台
科学捜査の夜明け
店内に漂う塗料の匂いを吸いこむこと
ではじまっていた。
単
あなたは音楽会の前売り切符を、何日
か、それとも前評判のよいものは何週
間か前に買っておく。例えばオーケスト オーケストラの職人た
ラの音楽会だとしよう。開演五分前の ち
チャイムが鳴り、あなたは指定席に座
り、わくわくしながら待つ。
29
単
30
単
31
文
32
33
37
38
七月三日午前五時五分、東京都現代
美術館前。 古姓俊彦は息を弾ませな
がら、
ちらりと東の空を見た。東雲色の空は
さっきよりもますます白みを帯びてい
る。
もうすぐ陽が昇る。
ハナはとっても好奇心の強い子。夏休
みになると私の家にやって きて、古いタ
ンスの引き出しを開けたり、納戸の奥に
しまい込ん だ私のものを引っ張り出し 蜂蜜秘密
て
いつも訊くの。 「ひいおばあちゃま、こ
れはなぁに?」
……羽仁男は、目をさまして、まわりが
ひどく明るいので、天国にいるのかと
思った。しかし後頭部にきつい頭痛が 命売ります
残っている。天国で頭痛がするわけは
あるまい。
日本に生まれてよかっ 永六輔,ケン・ジョ 中央,武蔵野
た!
セフ
台
3 / 15 ページ
岩城宏之
中央,武蔵野
台
単行本
ほんのまくら
/文庫
人間のすべては心で動いている。心の
状態によって、何が見え、何が感じられ
るかということはまったく違ってくる。そ
39
単
の事実は、普通に想像されるレベルを
はるかに超えているのではないかと思
う。
時折、ふと頭をよぎることがあります。
「中学、高校と各年代の日本代表に選
40
単
ばれなかった僕が、なぜ日本代表に選
ばれるのか」
No
本のタイトル
著者
所蔵館
上昇思考 幸せを感じる
長友佑都
ために大切なこと
中央,武蔵野
台
心を整える。 勝利をた
ぐり寄せるための56の 長谷部誠
習慣
全館
単
政治に関するテレビ番組や新聞記事を 聞かないマスコミ答え
面白いと思ったことがありますか?
ない政治家
池上彰
中央,わかぎ
り,武蔵野台
42
単
忘れてもよい。忘れっぽくても、よい頭
はよい頭である。それどころか、新しい
忘却の整理学
ことを考えるには忘却の助けが必要で
ある。
外山滋比古
全館
43
単
人はいつか父と母を失い、孤児になる。 親の家を片づけながら リディア・フレム
中央,わかぎ
り,武蔵野台
44
単
小さい頃からずっと「家」に興味があっ
た。
中央,武蔵野
台
45
単
人は忙しい生活から解放されたとたん
に、その時間をただ漠然と過ごしてしま 退屈のすすめ
いがちである。もったいない。
五木寛之
全館
46
新書
なぜ、人は城に行くのか。その答えは
様々である。
城を攻める城を守る
伊東潤
中央,わかた
け,武蔵野台
47
単
杉本鉞子は、過去に生き、現在に生
き、そして未来に生きた人である。
鉞子 世界を魅了した
内田義
「武士の娘」の生涯
中央,武蔵野
台
単
武蔵野の西のはて、JR五日市線の終
点五日市町は、間近になだらかな山々
献身 萩原タケの生涯 森禮子
が迫った、秋川渓谷の出入口に位置す
る昔の宿場町である。
中央,武蔵野
台
49
単
肌を焼く強烈な日差しから逃れるため、
わたしはネズミのようにもぞもぞとブ
ルーシートの屋根がつくる日陰に潜り 雪男は向こうからやっ
込んだ。双眼鏡をのぞき込み、目の前 て来た
に広がる雪の山々に目を凝らしたが、
それらしきものは何も見えない。
中央,わかぎ
り,武蔵野台
50
単
ゴキブリは携帯電話ほどの大きさだっ
理系の子 高校生科学
中央,わかた
た。最優先扱い郵便で生きたまま、送ら
ジュディ・ダットン
オリンピックの青春
け,武蔵野台
れてきたものだ。
51
単
みんなでお酒を呑みながら、ご飯を食
べながら、魅力的で、ユニークな間取り 間取り図大好き!
図スライドショーを見て、愉しむ。
間取り図ナイト
中央,わかた
け,武蔵野台
ルー(Loo)、ジョン(john)、ダニー
(dunny)、プリヴィ(privy)・・・・ごくあり
ふれた物に与えられた、たくさんの名
前。
モーナ E.グレ
ゴリー
中央,わかぎ
り,武蔵野台
41
48
52
ゼロから始める都市型
坂口恭平
狩猟採集生活
世界の変なトイレ
4 / 15 ページ
角幡唯介
No
単行本
ほんのまくら
/文庫
本のタイトル
著者
所蔵館
53
単
野草は種類にもよりますが、花、葉、
芽、茎、場合によっては根まで、いろん 野草で楽しむ散歩術
なところを食べることができます。
岡本信人
中央,武蔵野
台
54
単
太陽と水と土から、なにかをつくり出す
東京農業人
よろこび。
Beretta
中央,武蔵野
台
55
単
静かなヒノキ山にチェーンソーのエンジ 今日も森にいます。東
青木亮輔
ン始動音が響き渡る。
京チェンソーズ
中央,武蔵野
台
56
単
巨大な釜は一升炊きだ。それが三つあ
キャベツ炒めに捧ぐ
る。
井上荒野
全館
57
単
だからさあ、というのが中野さんの口癖
古道具中野商店
である。
川上弘美
全館
58
単
さて、都さんのことを話そう。
北村薫
全館
59
単
夕方からぱらつきはじめた雨は、日付
ボーナス・トラック
が変わるころには本降りになっていた。
越谷オサム
中央,わかぎ
り
60
単
東京大学医学部小児科は、日本の小
子どもの頃、本当はこ 東大小児科だよ
児科でいちばん長い歴史を持っていま
中央
んなことを考えていた り編集部
す。
61
単
正月、久しぶりで≪魔笛≫のLDを取り たとえ世界が不条理
だして見ていたら、政治学者丸山真男 だったとしても 新・音
さんのことが思いだされてきた。
楽展望
吉田秀和
中央
62
単
このドファララ物体を手に取ってくださっ
たあなたさまに、心より感謝いたしま
ドファララ門
す。
山下洋輔
中央
63
単
この本は、文楽観劇のド素人であった
私が、いかにしてこのとんでもない芸能 あやつられ文楽鑑賞
にはまっていったかの記録である。
三浦しをん
中央,わかぎ
り,わかたけ
64
単
この店の女主人も、私と同じ下町育ち
なので、よく出かけて行く。
新しいもの古いもの
池波正太郎
中央
65
単
黒田佐織は大掃除を欠かさない。
今日のごうちそう
橋本紡
中央
66
単
「……絶対、間に合わない。間に合うは
ずがない。ああ、もうおしまいだチクショ 小説 ロボジー
ウ!」
矢口史靖
中央,武蔵野
台
67
単
寝室の窓が、ザアッと大きな音を立て
た。
森沢明夫
中央,わかぎ
り,わかたけ
68
単
その店は、大阪難波の宗右衛門町のど
こなもん屋馬子
こかにある。
田中啓文
中央,わかぎ
り
米澤穂信
中央,わかた
け,武蔵野台
藤沢周
中央,わかぎ
り,わかたけ
西加奈子
中央,わかぎ
り,わかたけ
69
単
70
単
71
単
飲めば都
虹の岬の喫茶店
警告 この先では、不穏当かつ非倫理
的な出来事が発生し得ます。それでも
インシテミル
良いという方のみ、この先にお進みくだ
さい。
表面が鈍い鉛色になると半熟卵にな
ブエノスアイレス午前
る。
零時
とおいとおい、空のむこう、雲をこえて、
かぜをすりぬけて、そのもっともっとむこ きいろいゾウ
うに、一頭のゾウがすんでいました。
5 / 15 ページ
No
単行本
ほんのまくら
/文庫
本のタイトル
著者
所蔵館
72
単
段ボールに寝ていたら、いきなり蹴飛ば
ヤッさん
された。
原宏一
中央,武蔵野
台
73
単
数年ぶりに弟に会う。弟は、高校を卒業
猛スピードで母は
するとすぐに先輩を頼って上京した。
長嶋有
全館
74
単
耳慣れているサイレンだけれど、自分
のために鳴っているのを聞くのは初め
てだった。
中島たい子
中央,わかぎ
り,武蔵野台
75
単
傘をさして歩いている。だが、雨は降っ
秘密結社にご注意を
ていない。
新藤卓広
中央,武蔵野
台
76
単
どうしてこうも、パラフィン紙ってやつは 私は古書店勤めの退
言うことを聞かないのだろう。
屈な女
中居真麻
中央,武蔵野
台
77
単
とにかくとしよりの運転だから、手が
滑ったり目がかすんだりし、うっかり心
中にでもなり兼ねないとこころして、助
手席に乗った。
大道珠貴
全館
78
単
今さらかるたでもないだろうと、僕もたし 村上かるた うさぎおい
村上春樹
かに思うんです。
しーフランス人
中央,わかぎ
り,武蔵野台
79
単
女がすべてわかっているということがわ
からない、と文麿は言う。女と言っても
妻の超然
ただの女だ、知らない人間ではなく自分
の妻だ。
絲山秋子
全館
80
単
おとうさん おかあさんとであってくれて
ありがとう。おかあさん おとうさんをあ 鞄屋の娘
いしてくれてありがとう。
前川麻子
中央
81
単
日比谷交差点の地下には、三つの路
線が走っている。
パーク・ライフ
吉田修一
中央,わかた
け
82
単
大人が、子供たちの小さな異常にまっ
たく気付かなかったというわけではな
い。
想い出あずかります
吉野万理子
中央,わかた
け,武蔵野台
83
単
夜は雨になるとの予報も出ていたのだ
が、運のよいことにそれは外れて、空に
会えなかった人
は実際、だまされたように皓々とした月
さえ昇っていたほどだった。
由井鮎彦
中央,わかぎ
り,武蔵野台
84
単
飲酒運転でひき逃げですか?それはい
スマドロ
つ?それで、相手の方は?
悠木シュン
中央,武蔵野
台
85
単
これより私は、或る個人的な回想を録
そうと思っている。
平野啓一郎
中央,わかぎ
り,武蔵野台
86
単
堤防に沿って伸びる遊歩道の、運河に
面した手すりのところでいっとき寒々と
滞っていた影がまたつと動いて、それは
ことによったらわたしであったかもしれ 花腐し
ず、そのわたしかもしれないものの輪郭
はいつの間にか子どもの姿になってい
た。
松浦寿輝
中央,武蔵野
台
87
単
「こんな不味いメシが食えるかああっ」
中山七里
中央,武蔵野
台
漢方小説
しょっぱいドライブ
日蝕
要介護探偵の事件簿
6 / 15 ページ
No
単行本
ほんのまくら
/文庫
本のタイトル
著者
所蔵館
88
単
あばらやに行こう、といいだしたのは翔
ナミヤ雑貨店の奇蹟
太だった。
東野圭吾
全館
89
単
三十歳、奇妙な年齢だ。知らないふりを
三〇代が読んだ「わだ
するには歳をとりすぎているし、それで
堀切和雅
つみ」
いて、たぶん、心はまだ新しい。
中央
90
単
家族が離れ離れになったのは、私が一 パリデギ 脱北少女の
黄晳暎
二歳の時だった。
物語
中央,武蔵野
台
91
単
花嫁は笑顔を見せる。いじめっ子も笑
顔を見せ、高学歴の堅物でさえ笑顔を 微笑みのたくらみ
見せる。
92
単
一日の大半を本や漫画を読んで過ごし
本屋さんで待ちあわせ 三浦しをん
ております。
全館
93
単
だから清の墓は小日向の養源寺にあ
る。
斎藤美奈子
中央
94
単
みなさん「きょうは笑って帰りたい」と思
われているかもしれませんが、期待は 笑いの力
ずれになると思います。
河合隼雄他
中央,武蔵野
台
95
単
二〇〇四年六月のある朝のこと。
人類が消えた世界
アラン ワイズマ
全館
ン
96
単
あーあ、なんでこんなに悩みが多いん
だろう……
心が軽くなる哲学の教
小川仁志
室
97
単
この世は、理不尽・不条理で満ち満ちて 少々オカシクないです
富田和彦
います。
か?
中央,武蔵野
台
98
単
幸福って、なかなか手にすることができ 「お金持ち」よりも幸せ ロバート シュ
ないものですよね。
になれる方法
ラー
中央
99
単
まずは、あなたの「思考停止度」をチェッ いま、すぐはじめる地
クしてみましょう。
頭力
細谷功
中央,武蔵野
台
100
単
朝霧の乳白色が生まれたての太陽を
優しく包みこみ、歩くと霧吹きで顔を吹
かれたようになる爽やかな朝である。
白洲次郎占領を背負っ
北康利
た男
中央,武蔵野
台
101
単
「名前のない人」という絵本をご存知だ
人の痛みを感じる国家 柳田邦男
ろうか?
中央,わかぎ
り,わかたけ
102
単
豪雨が降ったり、竜巻がおこったり雪が
日本がもし100人の村
少なかったり最近の天気はどうも変で
池上彰
だったら
す
中央
103
単
中学校に通う長女の担任は生徒たち
世界がもし100人の村
に、毎日メールで学級通信を送ってくだ
池田香代子
だったら
さるすてきな先生です。
全館
104
単
今はパン屋で元気に働いている私です
養老孟司 太田
が、以前はダイエットに振り回され、普 人生の疑問に答えます
光
通の生活ができませんでした。
中央,武蔵野
台
単
昨日、ロンドンのセシル・コートという古
書店の並ぶ一角で、飾り窓の中にケネ 風がページを…池澤夏
池澤夏樹
ス・グレアムの「柳吹く風」(The Wind
樹の読書日記
in the Willows)の初版を見た。
中央
105
名作うしろ読み
7 / 15 ページ
マリアン ラフラン
中央
ス
中央
No
単行本
ほんのまくら
/文庫
本のタイトル
著者
所蔵館
高瀬毅
中央,わかぎ
り,武蔵野台
106
単
なぜ、人は本屋に足を運ぶのだろう
本の声を聴け ブック
か?買いたい本があれば、いまはたい
ディレクター幅允孝の
ていの本はアマゾンなどのネット書店で
仕事
買えるはずだ。
107
単
十年前、一本のドキュメンタリーを観て
いなかったら、僕はいまごろ偉大なピア 楽器たちの図書館
ニストになっていたかもしれない。
キム・ジュンヒョク 中央
単
私の住まいは長年にわたって、ケニア
の北部辺境州にあった。そこはケニア
山からアビシニア(現在のエチオピア)
との境界まで、およそ三十一万平方キ 野生のエルザ
ロに及ぶ広大な半乾燥地域で、イバラ
の茂る叢林がどこまでもはてしなく続い
ていた。
ジョイ・アダムソン 中央
109
単
私が人から職業を聞かれ「ジャイアント
パンダ(以下、パンダと略します)の飼
育員をしています」と答えると、たいてい パンダ飼育係
の方は「へぇ、珍しいですね」と驚かれ
ます。
阿部展子
中央
110
単
古びたアルバムの中にある、一葉のス
ペンギン、日本人と出
ナップ写真をぼくはしげしげと見てい
会う
た。ややセピアがかった白黒写真だ。
川端裕人
中央,わかぎ
り
111
単
ルーカスはベッドに横になったまま、点
滅しているポケットベルの発光ダイオー 永遠の七日間
ドをちらっと見た。
マルク・レヴィ
中央,武蔵野
台
112
単
小さい頃からずっと憧れていた高校に
あっさり断られた。野球をやり始めたこ
ろ、その高校が甲子園に出ていて、テレ 甲子園だけが高校野
ビから映し出されるその高校の選手た 球ではない
ちのはつらつとしたプレー、必死さ、笑
顔に魅了されたんだ。
岩崎夏海
中央
113
単
「ツヨシ、海はスープだな。この小さなプ
ぼくは「しんかい650
ランクトンやたくさんの生物がまざった、
0」のパイロット
生きもののスープなんだ」
吉梅剛
中央
単
今、私たちは、情報がとても多い時代に
生きています。この情報化社会では、
知識やデータはすぐに手に入り、統計 迷いながら、強くなる
や確率、マーケティングなどが、驚異的
なスピードで進化を遂げています。
羽生善治
中央
単
皆さんは、宇宙と言われたらどんな言
葉を連想しますか?天の川、月や太陽
体感する宇宙
や土星などの星、無重力……。いろい
ろな言葉が出てくると思います。
竹内薫
中央
108
114
115
8 / 15 ページ
No
単行本
ほんのまくら
/文庫
本のタイトル
著者
所蔵館
よしもとばなな
全館
単
もう亡くなってしまった大好きな映画監
督、市川準さんが撮った「ざわざわ下北 もしもし下北沢
沢」という映画がある。
117
単
天才というのは、ただ階段を隠すだけ
だ。階段をあけっぴろげに見せた人は 奮い立たせてくれる科
夏川賀央
努力家だと言われ、見せなかった人は 学者の言葉90
天才だと言われる。
118
単
赤ちゃんなのか子供なのかわからない
ような幼いときから、ソーネチカは本の ソーネチカ
虫だった。
リュドミラ・ウリツ 中央,武蔵野
カヤ
台
単
しばらく間を置いてから書くといい。じっ
くり思い出して、物語をみつけるんだ。
ホエール・トーク
英語とジャーナリズム担当のシメット先
生がいった。
クリス・クラッ
チャー
中央
単
夕方のテレビニュースで、飛行機事故
のニュースが繰り返し流されていた。成
田空港で、中国から可燃性の液体を運 黒蜜
んできた貨物飛行機が、着陸に失敗し
て炎上した。
小池昌代
中央,武蔵野
台
単
日本の椅子は疲れる。学校、職場、飲
食店、車や飛行機、長距離列車の座席
椅子と日本人のからだ 矢田部英正
にしても、長時間ストレスもなく坐ってい
られたためしがない。
122
単
あたしの名前はミナ。あたしは夜が大好
き。夜、世界が眠っているときにひとり
ミナの物語
起きていると、なんでもありって気がす
る。
123
単
作家、上林暁(一九〇二~一九八〇)
When I'm 64 64歳
の晩年の闘病を献身的に助けたのは、
三木卓
になったら
妹の睦子さんだった。
中央
124
単
私の妻の郷里は、私たちがいま暮らし
ている都会から、新幹線でおよそ一時
間行ったところにあります。
身の上話
佐藤正午
全館
125
単
世代論を語りたい。と言うと、そんなも
のはくだらない、世代論なんて無意味
だ、と言葉を返す人もいるかもしれな
い。
昭和の子供だ君たちも 坪内祐三
中央
126
単
「賛成多数。よって本法案(この法案)は 多数決とジャンケン も
可決されました」テレビのニュースで、よ のごとはどうやって決 加藤良平
くそんな場面を見ませんか。
まっていくのか
116
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中央
中央
デイヴィッド・アー 中央,わかぎ
モンド
り
中央,わかた
け,武蔵野台
No
単行本
ほんのまくら
/文庫
本のタイトル
著者
所蔵館
銀座Hanako物語
椎根和
中央
単
二〇〇八年一一月三日の文化の日、
すでに年金暮らしをしている柿内扶仁
子はいつものように新聞を開いた。
単
「物理の曲芸飛行」は、一九六八年の
暗くてわびしいある夜に始まった。その 犬も歩けば物理にあた ジャ-ル・ウォー
中央
ころ私はメリーランド大学の大学院生で る
カー
あった。
単
今年もまた桜が咲きました。当たり前の
ことのようだけれども、この当たり前の
暮らしの哲学
ことが、年々歳々、深く感じられるように
なるのは、どういうわけなのでしょうね。
池田晶子
中央,わかぎ
り,武蔵野台
単
ぼくは、小学校のころ学校に行かなかっ
た。戦時教育下に、いわば登校拒否の 世界を、こんなふうに
ぼくが過ごした場所は、まだ東京のそこ 見てごらん
かしこに残る原っぱだった。
日高敏隆
中央,わかた
け
単
広く西洋でも、また江戸時代・明治・大
正時代からこの方今日まで、わが国で
も、自由奔放な猫は、せせこましい人間 吾輩のご主人
とはかけ離れた「霊力」を、持つ存在と
考えられてきた。
原口緑郎
中央
単
子供の頃、庭続きの隣に住んでいた祖
父がよく、「きれいなお月様が出ている
科学の扉をノックする
から、外に出て見なさい」と、誘いに来
た。
小川洋子
中央,わかぎ
り,わかたけ
単
古代から現代までの日本人は、数とど
のように付き合ってきたのだろうか。古
きを訪ねてみると、驚いたことに縄文時 「数」の日本史
代の中期からその痕跡をたどることが
できる。
伊達宗行
中央
134
単
地図の上には、自然が造り上げた個性
に富むさまざまな地形が描かれ、また
その上に人間が太古の昔から築いてき
日本地図のたのしみ
た多種多様の構造物-何千年前の神
殿から、先月開通したなかりの高速道
路まで-が表現されている。
今尾恵介
中央
135
単
ずっと、自分の頭にいくらかひけ目を覚
えて生きてきました。記憶力のよい人が 自分の頭で考える
いるからです。
外山滋比古
中央,わかぎ
り,武蔵野台
136
単
「話が下手だね」「センスが悪いね」「営
業に向いてないね」そんな一言を言わ
平凡から非凡へ
れて、ずっと気にしてしまった経験はな
いでしょうか。
堀川一晃
中央
137
文
もし、ほんとうにぼくの話を聞く気がある
のなら-いや、どうしても聞いてほしい 猫たちの聖夜
んだ-
アキフ・ピリンチ
中央
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単行本
ほんのまくら
/文庫
一九九五年六月三日、東京・中目黒の
自衛隊幹部学校で開かれた軍事史学
138
文
会。講堂を埋める自衛官や研究者ら約
三百人の視線が壇上に注がれていた。
少年たちの陰惨な事件が、日本では相
次いで起こっている。しかし、僕が毎年
139
文
訪れている東南アジアでは、全くこのよ
うな事件は起こっていない。なぜだろう
か。
名前をヨーゼフ・キュゼラークといった。
一七九五年、ウィーンの生まれ。死んだ
140
文
のは一八三一年である。三十六年の生
涯だった。
No
141
文
142
文
143
文
144
文
145
文
146
文
147
文
148
文
149
文
150
文
本のタイトル
著者
沈黙のファイル「瀬島
龍三」とは何だったの
か
共同通信社社会
中央
部
パラサイトの教え
藤田紘一郎
中央
モーツァルトの息子
池内紀
中央
西川勢津子
中央
猫の森の猫たち
南里秀子
中央
チャイコフスキー・コン
クール
中村紘子
中央
みんな山が大好きだっ
山際淳司
た
中央
この本をお読み頂く前に、私がいかなる
場所で生まれ育ち、戦中戦後をどう過
ごし、どんな土地で主婦の暮らしをした 花も実もある話
かを知って頂かないと、よくご理解頂け
ないのではないかと思います。
私がもし旅先で死んでしまったら、うち
の猫はどうなるの?猫の将来を考える
と、ひとり暮らしの高齢者が猫と暮らす
のは難しい?
モスクワの六月は、気まぐれである。暑
いとなると殊のほか暑く、寒いとなると
殊のほか寒い。
男にとって“幸福な死”と“不幸な死”が
あるとすれば、山における死は明らか
に前者に属するのではないかと思う。
都会のまん中に住んでいても、春にな
ると花の便りの気になるのが日本人で ことばの四季
ある。サクラ前線が話題になる。
私の生家は宮城県の農家であった。北
海道で小学校に入るまで六年間をここ
で過ごしただけだったのだが、先祖
つぶれた帽子
代々宮城産なので、県では私を宮城出
身として扱ってくれている。
所蔵館
外山滋比古
中央
佐藤忠良
中央
七年ぶりに見る吉岡は、眼鏡をかけて
いる。老けてじじむさくなっていたが、そ ジョゼと虎と魚たち
れよりもメガネにいちばんびっくりした。
田辺聖子
中央
バスクラリネットの死を知ったトロンボー
ンとアルトサクソフォンは、ちょっとした ブラバン
パニックに陥った。
津原泰水
中央
辛永清
中央
山本文緒
中央
「今日はまあ、なんていいお天気なんで
しょう。お宅の庭はいつ見てもきれい
安閑園の食卓
ね、丹精してよくばらが咲いているこ
と!」
マリはスポイルされた子供だ。僕だって
まだ十二歳で、大人から見れば甘った
れの子供なのかもしれないけれど、僕 落下流水
が七歳の時はマリほどわがままではな
かったと思う。
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No
単行本
ほんのまくら
/文庫
151
文
152
文
153
文
本のタイトル
(旧制)中学校時代の同級生だったK君
が、こんなことを言った。「老いなど感じ
たことはなかったのだがね。外を出歩く
時、女房はいつもおれの後ろからつい 縁起のいい客
てきていたのに、この頃はおれの前を
歩くようになった。足がおとろえてきてい
るんだな」
よほど遠い過去のこと、秋から冬にか
けての短い期間を、私は、変な家庭の 第七官界彷徨
一員としてすごした。
「ほらいけ大介!」それくらい飲めなくて
男がつとまるかっつうの!」頭の中に、 ひとめあなたに
昨日の残滓がたっぷり残った朝だった。
私は、オルセンナでも最も古い家系の
一つに属している。子供の頃はサン・ド
メニコ街の古い屋敷と、ゼンタ河のほと
シルトの岸辺
りの荘園とを行き来しながら、何事もな
い、静かで満ち足りた日々を送った思
い出がある。
ミソジニー。「女性嫌悪」と訳される。「女
ぎらい」とも。ミソジニーの男には、女好 女ぎらい ニッポンのミ
きが多い。「女ぎらい」なのに「女好き」 ソジニー
とはふしぎに聞こえるかもしれない。
著者
所蔵館
吉村昭
中央,武蔵野
台
尾崎翠
中央
新井素子
中央
ジュリアン・グラッ
中央
ク
154
文
155
文
156
単
音楽と人間の心を考えるはずのこの本
なぜ猫は鏡を見ない
が、どうして「なぜ猫は鏡を見ないか?」
か?
という問いから始まるのか?
157
単
人は何か悩みがなければ本を手には
心と身体(からだ)に響
取らないでしょう。あなたはどうですか。
合田正人
く、アランの幸福論
でも、読む人だけではありません。
158
単
159
単
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単
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単
162
単
163
単
東京都心のコンビニ。中国人留学生の
アルバイトが早口で客に値段を告げ
る。ごく当たり前の風景になった。
ゲーテの「ファウスト」は今日、人々にそ
う好まれる作品ではなくなりつつあるか
もしれない。しかし老年にせよ、壮年に
せよ、青年にせよ、いったんそれを繙い
たとしたらどうか。
島根県に「子どもの本屋さん」という本
屋さんがある。その名のとおり、児童書
が専門の本屋さん。
食べ物の記録で、もっとも多いのは贈
答の記録であるように思う。
激震のあとに待ち受けていたのは「明
日の朝刊は制作不可能」の報せだっ
た。百年以上重ねてきた紙齢は絶えて
しまうのか?社員たちの闘いが始まっ
た。
数年前のあるとき-いつだったか、正
確には覚えていないが-、腰を落ち着
けて本を読むのが難しくなってきたこと
に気づいた。
上野千鶴子
中央,わかぎ
り,武蔵野台
伊東乾
中央
中央
ニッポンに生きる
共同通信社取材
中央
班
プライドの社会学
奥井智之
中央
日本語ほど面白いもの
柳瀬尚紀
はない
中央,わかた
け
信長のおもてなし
中央
江後迪子
河北新報のいちばん長
河北新報社
い日
全館
それでも、読書をやめ デヴィッド・L.
ない理由
ユーリン
中央
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単行本
ほんのまくら
本のタイトル
/文庫
午前十一時から営業をはじめているの
に、客はひとりもあらわれなかった。木
曜日はいつもこんな調子だからべつに
164
単
雪沼とその周辺
驚きはしなかったが、夜の九時をまわっ
たところで見切りをつけて、壁面照明の
電源をすべて落とした。
No
著者
所蔵館
堀江 敏幸
中央,わかた
け,武蔵野台
岸見一郎
中央,わかた
け,武蔵野台
誰かが足りない
宮下奈都
全館
さよなら妖精
米澤 穂信
中央,わかぎ
り,わかたけ
奇跡の自転車
ロン・マクラーティ
中央,わかた
け
時間とは何か
池内了
中央
ますます眠れなくなる
宇宙のはなし
佐藤勝彦
中央,わかぎ
り
地図のワンダーランド
堀淳一
中央,武蔵野
台
暦の語る日本の歴史
内田正男
中央
単
世紀や年がかわったからといって急に
生活が変わるものではありません。とは
「生きもの」感覚で生き
いえ、大晦日に大掃除をして、年越しそ
中村桂子
る
ばを食べると気持ちが改まるように、生
活のなかでの区切りは大切です。
中央
単
私にとって身近な植物というと、まず月
桂樹を挙げてみたくなる。わが家の庭
の片隅にこんもり生いしげっていて、い 幻想植物園
まも書斎の窓ごしに見える木だからで
ある。
中央
単
植物はあなたを見ている。このことにつ
いて考えてみよう。植物は「植物にとっ 植物はそこまで知って ダニエル チャモ 中央,わかぎ
て可視的な環境」をいつもモニタリング いる
ヴィッツ
り
している。
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単
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単
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単
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かつて1000年の都と謳われた古都の
はずれに、世界はどこまでもシンプルで
嫌われる勇気
あり、人は今日からでも幸せになれる、
と説く哲学者が住んでいた。
鈍色に変化した煉瓦造りの古い一軒家
は、昔はきっと赤かったのだろう屋根に
蔦を這わせて建っていた。
家を出る前に思いつき、もう一度だけ電
話をかけることにした。このところ呼び
出し音ばかりで、相手が出ることもなく
なった。
両親のフォード・ワゴンが、メイン州ビッ
ドフォード郊外で、US九五号線の中央
分離帯のコンクリートに激突したのは、
一九九〇年八月のことだった。
昔、聖アウグスティヌスは時間について
聞かれたとき、「聞かれない間はよくわ
かっているのに、聞かれるとどう答えて
いいかわからない」と返答したそうで
す。
誰にでも、眠れない夜ってありますよ
ね。そんな夜には、宇宙のことを考えて
みるのもいいかもしれません。
この図はいったい、なんなのでしょう
か?海の上をイルカが飛んでいます
ね。イルカに乗っかっているのはビール
のジョッキを抱え、パイプをくわえたおじ
さん。
大正の末から昭和の初めにかけてそれ
まで麻布にあった東京天文台は、都内
の灯火を避けるとともに、より広い敷地
を求め郊外の三鷹に移った。
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巖谷國士
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単行本
ほんのまくら
/文庫
所蔵館
駅路を造ったのも、維持したのも、駅家
を経営し駅馬を飼育したのも、駅路の 日本の古代道路
沿線に住む農民だった。
近江俊秀
中央
単
レオナルド・ダ・ヴィンチ作「聖アンナと
聖母子」の、聖アンナのそれは優しい微
絵の中の人生
笑を画集でみつめながら、決って私は
大きな溜息をつくのだった。
太田 治子
中央
単
毎週土曜日の午後、私は歩いて十分ほ
どのところにある一軒の家に向かう。そ
日日是好日
の家は古くて、入り口には大きなヤツデ
の鉢植えが置いてある。
森下典子
中央,武蔵野
台
単
村長は五十がらみの男で、部屋のまん
なかであぐらをかいて座っていた。横で バルザックと小さな中
は、土間に直接掘ったいろりのなかで 国のお針子
石炭が焚かれている。
ダイ・シージエ
中央,武蔵野
台
単
まだ若い男が、正味三十秒とかからな
い大事件に巻き込まれると思っていた
第四の手
だきたい。中年にさしかかってもいない
時期に左手を失うものである。
ジョン・アーヴィン 中央,わかた
グ
け
単
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単
183
単
184
単
186
著者
単
181
185
本のタイトル
供述によると、ペレイラがはじめて彼に
会ったのは、ある夏の日だったという。
陽ざしは強いが風のあるすばらしい日
で、リスボンはきらきらしていた。
ぼくはテレビを見るのをやめた。突然決
心して、これからはどんな番組も見な
い、スポーツ番組さえ見るまいと誓っ
た。
週に、二、三日は居酒屋へ行く。行くと
決まって梯子酒となるから、実際に訪れ
る居酒屋の数は、毎週六-七軒にもなる
だろうか。
世の中には食の情報があふれている。
いかにもおいしそうな食品のCM。ひん
ぱんに食べるシーンが登場するドラマ、
映画、小説、マンガ。
供述によるとペレイラ
は…
アントニオ・タブッ
中央
キ
テレビジョン
ジャン=フィリッ
プ・トゥーサン
中央,わかた
け,武蔵野台
居酒屋ほろ酔い考現学 橋本健二
中央
昭和の洋食平成のカ
フェ飯
中央
阿古真理
単
テレビを見ていると、私はしばしば当惑
してしまう。私たちの社会は科学の上に
不運の方程式
成り立っているのに、科学に対する
人々の態度は矛盾に満ちている。
ピーター・J.ベン
中央
トリー
単
微生物が気になる。微生物という呼称
に、科学的な定義はじつはない。「顕微
気になる科学
鏡でなければ見えない位小さな生き物」
という程度に理解してほしい。
元村有希子
中央,武蔵野
台
小谷野 敦
中央
柏木博
中央
187
単
188
単
どうも最近、気になっていることがある。
週刊誌のインタビューでも部分的に話し
たし、こんど出す本にも少し書いたから 片思いの発見
重複するのだが、少し詳しく書いてみよ
うと思う。
日本の近代の作家(文学者)たちは、住
日記で読む文豪の部
まいや部屋をどのように設え、どのよう
屋
に使っていたのだろうか。
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単行本
ほんのまくら
本のタイトル
/文庫
毛筆で書かれた上手な字を見ているの
189
単
は気分がいい。文字であるから先ず読 虹を見た夕暮
もうとするのは当然である。
No
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単
191
単
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単
手紙はおもしろい。ある人生の一地点
から別の地点に届けられる一連の言
葉。
手紙の力
生まれ育った文京区弥生二丁目(当時
は弥生町三番地)は、東京大学の本郷
キャンパスとその飛び地のような浅野 クルマのない生活
キャンパス(浅野地区)にはさまれた、
ほそ長い小さな地区だ。
自転車に乗りはじめていつの間にか八
年たつ。乗りはじめたのは三十年勤め 自転車ぎこぎこ
た大学を退職するすこし前だった。
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著者
所蔵館
串田孫一
中央
片山一弘
中央
今泉みね子
中央
伊藤礼
中央