男性にとっての男女共同参画 男性へのメリットは?

№53
H26年5月号
常総市男女共同参画室発行
新年度が始まり早2か月が過ぎようとし,公私共にお忙しい毎日をお過ごしのことと思
います。
忙しさのあまり仕事ばかりが優先となり,家庭生活とのバランスは崩れていませんか?
ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)とは,「誰もがやりがいや充実感を持ち
ながら働き,家庭や地域などでも子育て期・中高年期といった人生の各段階に応じて多様
な生き方を選択・実現できる」こと。つまりは「自分の人生をどう豊かに生きるか」を考
えることであり,心身の健康・家庭円満にも直結します。少子化対策という観点からも注
目されています。
男性にとっての男女共同参画
男性へのメリットは?
経済分野での女性の活躍は,女性だけでなく日本経済全体,個々の男性にとっても大き
なメリットがあります。
以下,内閣府男女共同参画局のホームページに掲載されているコラムの概要を紹介しま
す。現在「配偶者控除」を見直す動きがあります。男性としても今後ますます「女性が働
きやすい環境づくり」を積極的に進めていかなければなりません。
【出典:内閣府男女共同参画局ホームページ http://www.gender.go.jp/policy/men_danjo/column/merit.html】
少子化対策への効果
現在,日本をはじめ韓国や南欧諸国で少子化が進んでいる。これらの国々では女性の有
職率が低い。若年男性の収入が増えない中,結婚生活や子育ての費用が上昇しているため
である。結婚後の生活費を男性の収入に依存してしまうことが,結婚や出産をためらわせ
る原因となっている。
一方,アメリカや北西ヨーロッパ諸国では「男女がともに経済的に家庭を支え合う」と
いうシステムへの転換が進み,「経済的に自信がない男性」でも女性と共に子どもを育て
る環境が整備されているため,少子化への歯止めがかかっている。
お父さんの小遣いへの影響
日本のサラリーマン男性の小遣いは低
下の一途を辿っており,20年前と比較
すると約 50%の落込みとなっている。
現役男性の収入が減少する中,教育費
などの生活費が削れないため,夫の小遣
いが優先的に削られている結果である。
国際的に見ても,日本の夫の小遣いは,
先進国中で最低水準にある。
表1
平
均
月
額
(
円
)
サラリーマン男性の小遣いの平均月額推移(新生銀行調べ)
80,000
70,000
60,000
50,000
40,000
30,000
20,000
10,000
0
76,000 円
40,600 円
1991
2010
36,500 円
2011
調査時期(年)
39,600 円
2012
夫の小遣いの額には「妻の働き方」が大き 表2 妻の働き方による「その他支出」の額(総務省調べ)
前 提:夫婦とも 60 歳未満の核家族世帯で夫が正社員
く影響することが分かっている。
2008 年調査
総務省の調査によれば,各自の小遣いが含
妻の働き方
「その他支出」平均額
①との比較
まれる「その他支出」の費目は,「夫婦共に
①夫婦ともに正社員
94,403 円
―
正社員」の場合に突出して多くなっている。
②妻が非正規社員
72,834 円
77.15%
国際比較でも,フルタイム同士の共働きの
③妻が専業主婦
62,294 円
65.98%
場合の小遣いは,欧米と比較しても遜色ない。
女性の経済的活躍は,回り回って「小遣い大幅増」という形で男性に返ってくる。
欧米ではフルタイム共働きが多く,日本は正社員で働く妻が少ない(総務省調査では夫
婦の 15%)ことが小遣いの差に表れている。
男女共同参画週間
今年度のキャッチフレーズは『家事場のパパヂカラ』
6/23(月)~ 6/29(日)は
6月23日~29日は内閣府等が主唱する男女共同参画週間で
す。この活動は平成11年6月23日の男女共同参画社会基本法成
立に由来しています。
今年度のキャッチフレーズは『家事場のパパヂカラ』です。この
1週間を機会に,男性職員のみなさんもより積極的に家事に参加し
てみてはいかがでしょうか。
ハーモニーフライトいばらき2013報告会を行いました
県では,茨城県女性団体に運営を委託し,女性海外派遣事業を国際的視野と指導力を持
った地域の女性リーダーの育成を目的とした「ハーモニーフライトいばらき」事業を実施
しています。現在まで31回の実績があり,常総市からも過去に十数名が参加しています。
昨年は常総市から北村篤子さんがスウェーデンとフランスの研修に参加し,5月22日
の女性団体じょうそう事業委員会の総会で報告会を行いました。
その報告の中で,特にフランスの子育て支援を重点にとりあげ,『保育ママ制度』につい
て詳しく教えていただきました。
フランスの『保育ママ制度』概要
研修により自治体が
認定。女性の大きな収
入源となっている。
自治体は施設や指導
員を設置し,保育ママ
をサポート。保護者が
不安を持たないような
助言も行う。