定期監査等結果の公表(PDF文書)

監査結果公表第7号
定期監査等結果について
地方自治法第199条第1項、第2項及び第4項の規定に基づき、定期監査及び行政
監査を執行したので、同条第9項の規定により、その結果を公表する。
平成23年11月25日
四日市市監査委員
伊
藤
晃
同
廣
田
正
文
同
石
川
勝
彦
同
中
川
雅
晶
政策推進部
第1
監査の概要
1
監査の種類
定期監査及び行政監査
2
監査対象
政策推進部
3
事前調査期間
平成23年4月
4
監査期間
平成23年4月26日から平成23年4月27日まで
5
監査対象年度
平成22年度
6
監査対象事項
財務事務等
7
監査方法
財務事務等が法令等に基づき適正かつ効率的に行われているかなどに重点
5日から平成23年4月11日まで
をおいて、関係帳簿・書類の抽出調査、実査及び監査調書に基づく質問によ
り行った。
第2
監査対象の概要
政策推進部各所属の主な業務内容及び職員数(平成23年4月1日現在)は、次のとおりであ
る。
【政策推進課・中核市推進室】
主要事業の政策調整、総合計画、行政評価、広域行政、広域合併、港湾行政、大学等高等教
育、四日市市土地開発公社、庁議及び特命事項、中核市推進室に関する業務等を所掌する。
(職員15名、うち兼務職員8名)
【広報広聴課】
広報の企画・調整、市政の周知・記録、報道機関との連絡調整・報道資料の調整、市民意識
の把握、市政に対する市民の要望・陳情、その他広報広聴に関する業務等を所掌する。
(職員6名、嘱託職員1名)
【秘書課】
秘書、儀式、ほう賞・表彰(職員表彰を除く)、名誉市民、市長会に関する業務等を所掌する。
(職員5名、うち兼務職員1名)
【東京事務所】
中央官公庁その他各種団体等との連絡、市政に関係ある情報及び資料の収集・調査、物産・
観光の紹介及びそれらの振興上必要な資料の収集、調査等に関する業務等を所掌する。
(職員3名)
第3
監査結果
財務に関する事務の執行及び事務事業の執行並びに行政監査として時間外勤務の状況、原課契
約工事の執行状況、効率性改善への取組状況、各種委員会等の活動状況、負担金の執行状況及び
業務棚卸表の妥当性について監査の結果、次の指摘事項及び意見のとおり、注意、是正又は改善
を要するものなどが見受けられた。今後の事務執行にあたっては、これらに十分留意するととも
に、是正、改善を要するものについてはその措置を講じるよう要望する。
なお、是正、改善等の措置を講じたときは、遅滞なく報告されたい。
- 1 -
1
指摘事項
<各課共通事項>
(1)文書管理について
起案文書(支出負担行為書、支出命令書、支出負担行為書兼支出命令書等の会計書類)の多
くに決裁日等が漏れていた。四日市市文書管理規程第27条に基づき、決裁日等を記入するよ
う改めること。
【是正事項】
上記対象所属∼【政策推進課・中核市推進室】【広報広聴課】【秘書課】
<各課個別事項>
【政策推進課・中核市推進室】
(1)支出事務について
請求書や見積書に日付が漏れたものや請求書の宛先が旧組織名のもので支払手続きをしたも
のが散見された。不備のない請求書等の提出を求めるとともに受領時には十分確認すること。
【注意事項】
(2)契約事務について
浜園旅客ターミナル解体設計に係る資料作成業務委託について、土木分野と建築分野に分割
されて原課契約で執行されていた。一括で契約すれば経費の節減も見込めるので、今後は注意
すること。
【注意事項】
(3)現金等の管理について
駐車券受払簿に取扱者印が漏れていた(4月∼8月)。受払簿には取扱者を確実に記録して、
駐車券を適正に管理するよう注意すること。
【注意事項】
【広報広聴課】
(1)支出事務について
ア
請求者の支払希望日が経過した請求書を受理して支払ったものや、請求書や見積書に日付
が漏れたまま支払手続きをしたものが散見された。不備のない請求書等の提出を求めるとと
もに受領時には十分確認すること。
イ
【注意事項】
前金払で購入すべき市営中央駐車場定期駐車券を通常払で購入していた。今後は前金払と
し、期間満了時には四日市市会計規則第75条に基づき、履行確認を行うよう改めること。
【是正事項】
ウ
用品で購入すべき消耗品を指定業者以外から高い単価で購入していた。発注前には用品一
覧、指定品目一覧を十分確認すること。
エ
【注意事項】
外国語(ポルトガル語)版広報作成業務、定例記者会見等音声ファイル反訳業務委託、市政
情報提供番組制作・放送業務委託において、仕様書で毎月払いと定めているが、数か月分を
まとめて支払っている事例が見受けられた。仕様書に定めた時期に適切に支払を行うよう改
めること。
【是正事項】
- 2 -
(2)契約事務について
印刷物の契約に伴う見積書に日付漏れが散見された。見積書は契約の根拠となるものである
ので、不備のない見積書の提出を求めるよう改めること。
【是正事項】
(3)現金等管理について
ア
駐車券受払簿において、前年度からの繰越枚数が記入されておらず、年間の受入枚数も計
算が誤っていた。正確な受払簿の作成を行うよう改めること。
イ
【是正事項】
回数駐車券の平成22年度から平成23年度への繰越枚数は、所属の払出し実績の1年間
分に上っており、過大である。平成22年10月5日開催の「金券をはじめとする公金取り
扱いの適正管理についての説明会」で指示されたとおりの取り扱いとするよう改めること。
【是正事項】
ウ
郵便切手受払簿の記載内容に転記誤りがあった。取扱者及び出納員はさらなる注意力を持
って点検すること。
【注意事項】
(4)備品管理について
ア
備品ラベルが貼られていないものや、備品台帳に記載された設置場所と異なる場所に設置
されているものが見受けられた。四日市市会計規則第149条に基づき、備品には所定の表
示を行うとともに、備品台帳には正確な設置場所を記入するよう改めること。【是正事項】
イ
委託料により取得した記者会見用バックボードが備品として台帳登録されていなかった。
取得や処分等の保管状況を明確にするために備品として台帳管理を行うよう改めること。
【是正事項】
(5)文書管理について
ア
多くの公文書において鉛筆による記入が散見されるとともに、文書管理システム又は電子
媒体で作成し印刷された文書の修正を修正液(テープ)や紙を貼付して行っているもの、鉛筆
で修正されているものが多数見受けられた。文書事務の取り扱い方法を適正なものに改める
こと。
イ
【是正事項】
執務日誌において、記録事項に不足(天候欄の欠落)が見受けられたので、四日市市役所処
務規程第8条に定める様式に基づき、適正な記録を行うよう改めること。
ウ
【是正事項】
自動車運行日誌において、運転者名や運行前点検結果が記録されていないものが見受けら
れた。四日市市庁用自動車等の管理及び使用に関する規程に基づき、運転者は使用状況を正
確に記録すること。
エ
【注意事項】
給油伝票に責任者印の押印漏れが見受けられた。適切な取り扱いを行うこと。
【注意事項】
(6)職員関係について
ア
臨時職員の雇用に関する決裁において、雇用日数に誤りがあるものや申請日や決裁日が漏
れているもの、通勤届の認定日がないものなどが散見された。雇用手続きに不備がないよう、
適切な事務処理を行うこと。
【是正事項】
- 3 -
イ
復命書の作成が帰庁後1か月経過しているものが見受けられた。四日市市職員服務規程第
8条第2項に基づき、速やかに復命すること。
【注意事項】
【秘書課】
(1)支出事務について
ア
消耗品費の支出において、納品を確認するための証拠書類として納品書が必要であるが、
支出命令書に添付されていないものが見受けられたので注意すること。
イ
【注意事項】
口座払で支出すべき経費を資金前渡により支出した事例があった。今後は資金前渡すべき
経費であるかを十分確認し、適切な支払方法により支出すること。
【注意事項】
【東京事務所】
(1)支出事務について
ア
前金払で支出した定期刊行物やNHK受信料等については、四日市市会計規則第75条の
規定に基づき、契約期間満了後に履行確認を行うよう改めること。
イ
【是正事項】
各種団体に対する負担金について、予算執行伺に財政経営課の合議がないものが見受けら
れた。四日市市予算の編成及び執行に関する規則第27条第1項第7号に基づき、決裁にあ
たり財政経営課の合議を受けるよう改めること。
【是正事項】
(2)文書管理について
執務日誌に職員の出張記録が一部記録されていないものがあったので注意すること。
【注意事項】
2
意
見
<各課共通事項>
(1)時間外勤務の縮減について
時間外勤務が年間360時間を超える職員が見受けられた。また、特定の職員に業務の集中
が見られるので、職員間での応援体制や事務分担の適正化・平準化を図り、職員の健康管理の
面から、なお一層、時間外勤務の縮減に向けた取組みに努めること。
【要望事項】
上記対象所属∼【政策推進課】【秘書課】
(2)負担金について
各種団体に対する負担金(年会費)の見直し等を一部行っているが、まだ、負担金収入を上回
る繰越金がある状況が見受けられるので、負担金が有効に活用されるよう、また、負担金のさ
らなる見直しについて総会等の場において働きかけること。
上記対象所属∼【政策推進課】【広報広聴課】【東京事務所】
- 4 -
【改善事項】
<各課個別事項>
【政策推進課・中核市推進室】
(1)文書管理について
復命書に所感の記入がないものや簡易決裁で処理しているものが散見された。出張先におい
て本市の参考となる事柄があった場合には、積極的に所感又は意見として記録し、今後の事務
執行に役立てるよう改めること。
【改善事項】
【広報広聴課】
(1)主要事業の目標設定について
業務棚卸表は組織の任務目的を明確にし、目的達成に必要な手段を記述したもので、成果・
活動指標の目標年度、目標値を設定し、その達成度によって手段の有効性等の評価を行うもの
である。しかし、目標値の設定にあたり客観性に欠けると思われるものが見受けられるので、
目標値の達成を図るため、課としての具体的な取り組み内容と関連づけた根拠に基づき設定す
るよう改めること。
【改善事項】
(2)広報広聴活動について
ア
広報活動は各種の媒体を通じて行われているが、広報紙、インターネット、ケーブルテレ
ビ、コミュニティFMなど異なる媒体ごとの特性に応じて想定する対象者の範囲や発信する
情報内容の検討を行い、より効果的で市民にとってメリットの高いものとなるよう努めるこ
と。
イ
【要望事項】
広聴活動については、市政アンケートの実施方法やインターネットアンケートモニターの
募集方法などを引き続き検討し、若年者層も含め幅広く市民の意見を聴取できるような体制
づくりに努めること。
【要望事項】
(3)パブリックコメントについて
市民から募集した意見を市の政策形成に反映させ、市民の市政への参画を推進することを目
的としているが、対象となる案件には専門的なものも含まれることから、公表する内容は、基
本的に計画等の案だけでなく、その趣旨、概要などを説明する資料も併せて公表し、市民にと
って分かりやすく、正確かつ十分な情報となるよう努めること。
【要望事項】
(4)1者単独随意契約について
経済性の観点から常にコスト意識をもち、他市の類似例の情報も収集するとともに、作業内
容や作業人員など委託する業務内容に不要な業務が発生していないか、また、毎年同一業者と
契約している場合は年毎の習熟度アップなど効率化が見込めるものはないかなどを精査して、
委託金額の抑制を図ること。
【改善事項】
また、契約交渉力を強化するため、①契約条項を精査できる法的専門能力、②委託業務内容
が妥当であるかを精査する技術・技能的専門能力、③価格交渉を徹底するための原価計算能力
などを備えた人財を早期に養成すること。
- 5 -
【改善事項】
(5)負担金について
三重県都市広報協議会の決算書に添付された監事報告には、毎年監事以外の者が監査し署名
している。不適切であるので協議会に申し入れること。
【改善事項】
(6)文書管理について
復命書に所感の記入がないものが散見された。出張先において本市の参考となる事柄があっ
た場合には、積極的に所感又は意見として記録し、今後の事務執行に役立てるよう改めること。
【改善事項】
【秘書課】
(1)業務棚卸表の指標について
秘書業務はスケジュール管理や来客応対が主であるが、情報収集、文書の整理整頓等を行い、
トップが本来の業務に集中できるようサポートをすることも必要である。秘書課の活動指標と
して、「適切、正確な執務補助」の目標が「適切処理」ということであるが、目標としては、
より具体的なものに改めること。
【改善事項】
【東京事務所】
(1)シティセールスについて
東京事務所では、本市の都市イメージ、知名度の向上のため、本市の魅力をPRするイベン
トを都内で実施しているが、食や特産品の紹介のみならず、環境改善や産業観光などのアピー
ルについても戦略的に取り組むよう努めること。
【要望事項】
また、都市センターホテル1階の市町村紹介コーナーについては、本市のカラーを出すとと
もに、展示がマンネリ化しないよう定期的に内容を変更するなど改めること。
【改善事項】
(2)業務棚卸表の指標について
シティセールス事業を推進するにあたり、地域活性化アドバイザー専任月数を活動指標とし
ているが、業務棚卸表の活動指標についてはその成果が評価しやすいように改めること。
【改善事項】
(3)地域活性化アドバイザーについて
文化・メディア分野や産業分野で2名の地域活性化アドバイザーを委嘱しているが、本市に
ゆかりのある方々との人的ネットワークを広げるとともに、観光大使などシティセールスの核
となる人財を早期に発掘して本市からの情報発信に努めること。
- 6 -
【要望事項】
総
務
部
第1
監査の概要
1
監査の種類
定期監査及び行政監査
2
監査対象
総務部
3
事前調査期間
平成23年5月17日から平成23年6月
6日まで
4
監査期間
平成23年7月
7日まで
5
監査対象年度
平成22年度
6
監査対象事項
財務事務等
7
監査方法
財務事務等が法令等に基づき適正かつ効率的に行われているかなどに重点
1日から平成23年7月
をおいて、関係帳簿・書類の抽出調査、実査及び監査調書に基づく質問によ
り行った。
第2
監査対象の概要
総務部各所属の主な業務内容及び職員数(平成23年5月1日現在)は、次のとおりである。
【総務課】
市議会の召集及び連絡、行政区域の境界、文書の収受・発送・保存、公告式、公印、庁中令
達、選挙管理委員会、教育委員会及び監査委員との連絡、地方公共団体組織認証基盤における
登録分局、訴訟・調停及び不服申立の総括、法令の解釈、条例、規則及び諸規程の制定改廃、
文書の審査、例規集、政策法務委員会、情報公開制度・個人情報保護制度の運用、情報公開・
個人情報保護審査会、公平委員会に関する業務等を所掌する。(職員12名、再任用職員3名)
【人事課】
職員の任用・退職・分限・懲戒、職員の定数・配置、職員の給与・服務、職員の表彰・勤務
評定、退隠料・遺族扶助料、特別職報酬等審議会、臨時的任用職員、職員の福利厚生・保健衛
生、職員の公務災害、市町村職員共済組合に関する業務等を所掌する。
(職員11名、再任用職員1名、嘱託職員5名)
【職員研修所】
研修の企画・実施、研修受講生の指導監督、研修技術の調査・研究・資料の収集、職場研修・
自主研修の指導・援助に関する業務等を所掌する。
(職員4名、再任用職員1名)
【調達契約課】
物品の調達、物品納入業者の登録・指名、物品の賃借契約、物品の指定品目、不用物品の処
分、請負契約、請負業者の登録・指名、印刷物の発注・工事用材料の購入に関する業務等を所
掌する。
(職員8名)
【検査室】
工事の施行検査、工事に供する材料の検査、工事設計内容の審査に関する業務等を所掌する。
(職員4名、再任用職員4名、兼務職員17名)
【IT推進課】
地域・行政情報施策の総合的企画・調整、地域・行政情報システムの調査・研究、適用業務
の開発・処理、情報基盤の整備・維持管理、電子計算機の管理運用、調査統計・業務統計に関
する業務等を所掌する。
(職員13名、再任用職員2名)
- 7 -
【人権・同和政策課】
人権施策の企画・調整、四日市市人権施策推進本部、四日市市差別を無くすことを目指す審
議会、人権施策推進懇話会、四日市市同和行政推進審議会、同和問題の解決、人権擁護委員の
推薦に関する業務等を所掌する。
(職員6名)
【人権センター・人権プラザ小牧・人権プラザ神前・人権プラザ赤堀・人権プラザ天白】
人権施策の推進、四日市市人権施策推進本部専門部会の事業推進、人権プラザの事業の実施、
人権に係る調査・研究、人権擁護委員会、人権相談、相談ネットワーク、人権教育・啓発、人
権のまちづくり、市民活動の支援、人権プラザの運営・事業・維持管理に関する業務等を所掌
する。
第3
(職員21名、再任用職員1名、嘱託職員13名)
監査結果
財務に関する事務の執行及び事務事業の執行並びに行政監査として時間外勤務の状況、原課契
約工事の執行状況、効率性改善への取組状況、各種委員会等の活動状況、負担金の執行状況及び
業務棚卸表の妥当性について監査の結果、次の指摘事項及び意見のとおり、注意、是正又は改善
を要するものなどが見受けられた。今後の事務執行にあたっては、これらに十分留意するととも
に、是正、改善を要するものについてはその措置を講じるよう要望する。
なお、是正、改善等の措置を講じたときは、遅滞なく報告されたい。
1
指摘事項
<各課共通事項>
(1)文書管理について
起案文書(支出負担行為書、支出命令書、支出負担行為書兼支出命令書等の会計書類)に決
裁日が漏れているものが見受けられた。四日市市文書管理規程第27条に基づき、決裁日を記
入して文書を完結するよう改めること。
【是正事項】
上記対象所属∼【総務課】【人事課】【IT推進課】【人権センター】
(2)臨時職員の雇用手続きについて
臨時職員の雇用に関する決裁において、雇用申請書に履歴書が添付されていないもの、雇用
申請日、決裁日、人事課認定日が漏れているもの、通勤届の所属長認定日がないものなどが散
見された。雇用手続きに不備がないよう、適切な事務処理を行うこと。
【是正事項】
上記対象所属∼【総務課】【人事課】【IT推進課】【人権センター】
<各課個別事項>
【総務課】
(1)収入事務について
現金出納簿において、次年度繰越額が明記されていなかった。適正に記入するよう注意する
こと。
【注意事項】
- 8 -
(2)支出事務について
ア
用品で購入すべき消耗品を指定業者以外から高い単価で購入していた。発注前には用品一
覧、指定品目一覧を十分確認すること。
イ
【注意事項】
物品等の購入にあたり、請求書、見積書や納品書に日付が漏れているものが見受けられた。
不備のない請求書等の提出を求めるよう改めること。
【是正事項】
【人事課】
(1)支出事務について
公務災害見舞金の支出に伴う予算流用において、財政経営部長の合議が行われていない事例
が見受けられた。四日市市予算の編成及び執行に関する規則に基づき、予算流用手続きにあっ
ては必要な合議を行うよう改めること。
【是正事項】
【職員研修所】
(1)支出事務について
ア
講師費用弁償の支払証明書に所属長の印漏れが見受けられた。支払証明書の作成にあたっ
ては印漏れなど記入事項に不備がないかを十分に確認すること。
イ
【注意事項】
支出命令書の債権者の住所と証拠書類(領収書)の住所が異なっていた。住所に変更が生
じたときは速やかに債権者登録の変更手続きを行うよう注意すること。
【注意事項】
【調達契約課】
(1)支出事務について
需用費の支出において、納品日の記入のないものや、納品書が保存されていないものが見受
けられた。支出事務に関する一連の書類について受領時には不備がないか確認の上、適切に保
存するよう注意すること。
【注意事項】
(2)金券等の管理について
駐車券受払簿に所属長の確認日が漏れているものが見受けられた。適正に記録するよう注意
すること。
【注意事項】
(3)文書管理について
執務日誌に所属長の決裁印漏れが見受けられた。確実な事務処理を行うよう注意すること。
【注意事項】
【検査室】
(1)旅費の支出について
研修に係る旅費の支出にあたり、額の算定誤りにより過払いとなったものを返還させている
事例が見受けられた。旅費の算定に誤りのないよう留意すること。
- 9 -
【注意事項】
【IT推進課】
(1)支出事務について
ア
請求書に印刷された請求印を使用する場合には、市への登録が必要であるが、未登録の業
者が印刷された請求印を使用している事例が見受けられた。請求書受理時には登録業者であ
るかどうかを確認すること。
イ
【注意事項】
請求書に提出日や代表者名、または代表者印が漏れているものが見受けられた。不備のな
い請求書等の提出を求めるとともに受領時には十分確認すること。
ウ
【注意事項】
委託料において、仕様書に定めた支払時期から遅れて支出しているものが見受けられた。
四日市市会計規則第31条に基づき、適時に支出事務を行うよう改めること。【是正事項】
(2)公印管理について
公印台帳の副本について、公印取扱責任者名の更新漏れが見受けられた。四日市市公印規則
に基づき、適正に管理するよう注意すること。
【注意事項】
【人権・同和政策課】
(1)支出事務について
ア
前金払で支出した寺方児童集会所利用者用駐車場の賃借について、履行確認がなされてい
なかった。期間満了時には四日市市会計規則第75条に基づき、課長決裁による履行確認を
行うよう改めること。
イ
【是正事項】
寺方児童集会所利用者駐車場の借地契約について、「会計事務の手引き」(会計管理室編)
では前金払にあっては、契約書の契約条項に「前金払」についての特約を明記することにな
っているので、賃貸契約書の契約条項を見直すこと。
【是正事項】
(2)財産管理について
大型共同作業場の使用料を算定するため、資産税課から家屋評価証明書をとっているが、そ
の評価証明書の面積と財産台帳上の面積が一致していなかった。大型作業場の入居事業者から
受贈された財産がないかを確認のうえ、財産台帳を精査すること。
【是正事項】
(3)原課契約工事について
原課契約工事の事務取扱としては、見積書は封入して提出することになっているが、その封
筒が保存されていなかった。開封手続きの証拠書類として、見積書と併せて封筒も保存するよ
う注意すること。
【注意事項】
【人権センター・人権プラザ小牧・人権プラザ神前・人権プラザ赤堀・人権プラザ天白】
(1)収入事務について
刊行物複写料の金融機関への払い込みが遅延していた事例が見受けられた。収納した歳入金
については、四日市市会計規則第86条に基づき、即日又は翌日の正午までに収納の手続きを
行うよう改めること。
【人権プラザ神前】【是正事項】
- 10 -
(2)支出事務について
ア
前金払で購入すべき市営中央駐車場定期駐車券を通常払で購入していた。今後は前金払と
し、期間満了時には四日市市会計規則第75条に基づき、履行確認を行うよう改めること。
【人権センター】【是正事項】
イ
支出科目について、講座開催に伴う託児の費用を報償費で支出しているが、委託料から支
出することが適当であるので改めること。
ウ
【人権センター】【是正事項】
地方自治法施行令第161条、四日市市会計規則第64条で定められた資金前渡できる経
費に該当しない事例(第25回人権啓発研究会フィールドワーク参加費)が、資金前渡で支
出されていたので注意すること。
【人権センター】【注意事項】
(3)文書管理について
ア
自動車運行日誌の運転者欄に、姓のみで名の記載されていない事例が見受けられたので、
運転者の氏名を正確に記載するよう注意すること。
イ
【人権プラザ赤堀】【注意事項】
執務日誌を1か月分まとめて供覧しているが、四日市市役所処務規程第8条に定められた
様式に従い1週間分ごとに供覧するよう改めること。
【人権センター・人権プラザ小牧】【是正事項】
(4)契約事務について
ア
人権センターと人権プラザのホームページ管理業務を同一業者におのおの1者単独随意契
約を行っているのは適切ではないので、経費削減も見込まれることから、今後は契約を一本
化するよう改めること。
イ
【人権センター】【是正事項】
業種、委託期間も同じ小牧スポーツプラザの除草業務と樹木伐採業務を同一業者におのお
の1者単独随意契約を行っているのは適切ではないので、経費削減も見込まれることから、
今後は契約を一本化するよう改めること。
【人権センター】【是正事項】
(5)金券等の管理について
車での来所者へのサービスとして、くすの木パーキングの無料駐車券を配布しているが、月
平均20枚程度の使用実績に対し、事前調査時点で181枚保有していた。紛失等の事故につ
ながる危険があり、また予算の効率的な執行の観点からも、使用見込みを勘案して計画的に購
入するなど、保有数量は必要最小限に止めること。
【人権センター】【是正事項】
(6)処務規程について
人権プラザの所管について、組織機構の改正により人権プラザは人権センターの所管となっ
ているが、人権プラザ処務規程では「人権・同和課」のままとなっている。速やかに当該処務
規程を改正すること。
【人権センター】【是正事項】
- 11 -
2
意
見
<各課共通事項>
(1)労務管理の徹底と時間外勤務の縮減について
ア
時間外勤務が恒常化している職場が多く、年間360時間を超える時間外勤務を行ってい
る職員も多く見受けられた。また、特定の職員に業務の集中が見られるため、職員の健康管
理の面から、労務管理の徹底と事務分担の適正化を図り、時間外勤務の縮減に向けた取り組
みに努めること。
【要望事項】
上記対象課∼【総務課】【人事課】【調達契約課】【IT推進課】
【人権センター・人権プラザ】
イ
特に、厚生労働省の定めている過労死の労災認定基準(*)を上回る勤務状況が見受けられる
ため、早急にこれを解消するための対応策を検討すること。
【改善事項】
過労死の労災認定基準:発症前1か月間に概ね100時間以上又は発症前2か月ないし6
か月間に、1か月あたり概ね80時間以上の時間外労働時間を過重業務の評価の目安として
いる。
上記対象課∼【総務課】【人事課】【IT推進課】
(2)負担金について
協会、協議会に対する負担金について、会費収入を上回る繰越金があった。各市町の負担金
が有効に活用されるよう負担金の見直しを総会等の場で働きかけること。
【改善事項】
上記対象課∼【総務課】【検査室】【人権・同和政策課】
<各課個別事項>
【総務課】
(1)職員の法務能力等の向上について
地方分権が加速している中で、自治体職員の政策立案や法務能力の向上が求められている。
法務能力向上のための研修においては、実際の業務の中で基本的な考え方が身につくような研
修に改善すること。また、職員が市民と同じ目線で考え、説明できる能力の向上にも努められ
たい。
【改善事項】
(2)四日市市史のPRについて
旧市史編さん室から引き継ぎを受けた四日市市史(全20巻)については、約2万冊の在庫
が残っている。市史の販売にあたっては、歴史、民俗、生活、自然など発行された各巻の内容
や特色を市民や書店に十分にPRし、市民の購買意欲をかき立てるような宣伝に改めること。
【改善事項】
(3)個人情報の保護について
個人情報の保護に関しては、個人のプライバシー保護を尊重するあまり、地域社会づくりの
阻害要因となっているおそれがある。行政における個人情報の保護に努めることは当然である
が、地域で活動する市民を手助けする観点も重要であるので、保護すべき情報の整理等をし、
- 12 -
市民の視点に立って適正な対応に努められたい。
【要望事項】
【人事課】
(1)職場環境について
時間外勤務の縮減や年次有給休暇の取得について、人事課は全所属を指導・監督する立場で
あるが、人事課そのものが長時間の時間外勤務が常態化し年次有給休暇の取得も少ない状況と
なっている。職員の健康管理の面からも、率先して時間外勤務の縮減や年次有給休暇が取得で
きる職場環境の実現を図ること。
【改善事項】
(2)1者単独随意契約について
1者単独随意契約が多く見受けられるが、真に随意契約が必要な場合を除き、経済性、競争
性の観点から2者以上から見積書を取るなど、常にコスト意識を持って適正な契約事務の執行
に改めること。
【改善事項】
(3)職員数の適正化について
正規職員数の削減が進んだ一方、再任用職員や臨時職員の雇用の増加や業務の外部委託化が
進んできている。このような状況にあって、行政サービスの低下が生じることのないよう、定
型業務と非定型業務の区分や職員間の適切な業務分担を図り、適正な定数管理に努めること。
【要望事項】
(4)効果的な人財活用について
政策推進監については、その位置づけと職務内容の一層の明確化を図り、政策官庁として政
策の方向性をリードできるような環境整備に努めること。また、男女共同参画の観点から、引
き続き女性職員の管理職への積極的な登用に努めること。
【要望事項】
(5)業務の外部委託について
全庁的に業務の外部委託化が進んでいるが、外部委託にあたっては、職員数の減に伴う削減
経費と委託費の両方を精査し費用対効果を見極めるとともに、内外合計人員数の増加により非
効率化が生じることのないよう留意すること。また、外部委託により職員の技術・技能の低下
が生じることのないよう、業務上のノウハウの引継書作成の徹底を図ること。
【改善事項】
【職員研修所】
(1)研修の委託契約について
ア
委託に係る見積りについて、委託金額のみが記入された見積書の提出を求めているものが
見受けられたが、委託金額の積算根拠が不明確であるので、講師報償金、交通費、宿泊費、
教材費等の明細が分る見積書の様式に改めること。
イ
【改善事項】
研修の委託については、競争に適さないということで随意契約としているものが多いが、
契約時や業務完了時にその内容についてさらにレベルの高い視点で精査し、また、受講者に
対して、研修後にどれだけ向上したかをチェック、指導するなどし、費用対効果の検証を行
うこと。
【改善事項】
- 13 -
(2)研修機会の充実について
業務繁忙等の理由により、職員は研修を受講しにくい状況にある。各所属長に対し、研修の
重要性を再認識させ、職員が研修に参加できる職場環境の構築について改めて周知徹底し、研
修機会の充実を図ること。あわせて、職員の研修意欲の促進を図る方策も講じていくこと。
【改善事項】
(3)管理職対象の研修について
管理職への昇格前と昇格後に研修を行っているが、特に昇格前に重点を置いて、経営管理、
組織管理、財務論、また、人間的な魅力をアップさせる研修を取り入れるなど、研修内容の強
化改善を図ること。
【改善事項】
(4)技術系職員研修について
技術が進み、資材等も新製品が開発されていく中、技術系職員にとって必要とされる新しい
知識や技術を身につけるための研修が必要である。座学だけでなく、企業等に受け入れを依頼
したり現地派遣をするなど実地で体験できるような研修を取り入れ、技師の技術・技能を磨く
ことができるよう研修内容の改善を図ること。
【改善事項】
(5)接遇研修について
市政アンケートの結果では接遇に対する評価は厳しいものがある。来庁者への挨拶を例に挙
げても、市民サービスという意識が希薄で、上から目線の事務的な挨拶となっている事例もあ
る。挨拶運動や各種研修の中でも接遇に関する研修は行っているが、所属単位等でのふさわし
い接遇についてのマニュアル作成や研修を徹底させ、職員の接遇能力向上を図ること。
【改善事項】
(6)新しい研修メニューについて
現在の研修プログラムの体系に加えて、個人のレベルアップだけでない研修として、課、係
などのチームでのレベルアップ、チーム力の発揮が図られるような、更には、課単位で競い合
い刺激になるような研修を取り入れるなど研修内容の更なる充実に努めること。【要望事項】
【調達契約課】
(1)契約事務について
建設技術センターや自治会館組合へ入札参加資格申請共同受付・審査作業業務で委託料や負
担金を支出しているが、委託契約等の内容、金額について、次の契約時に生かせるよう、精査、
分析を行うこと。
【改善事項】
特に、契約事務全体として、①契約条項を精査できる法的専門能力、②委託業務内容が妥当
であるかを精査する技術・技能的専門能力、③価格交渉を徹底するための原価計算能力の養成・
強化を早急に行うこと。
【改善事項】
- 14 -
(2)技術系職員の配置と契約業務の管理改善について
調達契約課においては、多部局から事業の発注を依頼されるが、業者に的確な業務を行って
もらうため、また、業務委託、保守点検等の分野は専門性が高いので、内容の妥当性の精査、
コスト意識、材料、品質のチェックが重要であるため技術系職員が必要である。再任用の技師
の雇用等、職員配置について改善すること。
【改善事項】
また、購入価格等の検討業務においては、「複数の業者での比較」や「時系列での比較」な
ど、簡便な比較データ管理をするなど、原課が見落としがちな部分をフォローする機能の充実
を図ること。
【改善事項】
(3)総合評価方式入札について
総合評価方式は価格と価格以外の要素を加味して総合的に判断して落札業者を決定する方法
で、工事の品質を確保するという点からも有効な入札の方法ではあるが、評価の過程で恣意性
が働く危険性もあると考えられる。客観的な数字、要件などにより、恣意性が働かないよう配
慮をしているが、職員のコンプライアンスをしっかりと確保すること。
【改善事項】
【検査室】
(1)職員の資質向上及び検査技術の継承について
蓄積された過去の検査結果のデータや検査のノウハウをまとめ、マニュアル化して引き継い
でいくことで、職員の資質の向上を図るとともに、検査技術の継承に努めること。
【要望事項】
【IT推進課】
(1)支出事務について
人事異動に伴って必要となる消耗品の購入にあたり、調達契約課での契約となる10万円を
超える発注を年度末に行い、支払を複数枚の請求書に分割しているものが見受けられた。四日
市市事務専決規程に基づき、適正な購入手続きを行うこと。また、年度末における執行につい
ては、調達契約課とよく協議すること。
【改善事項】
(2)1者単独随意契約について
IT推進課においては、市全体の電子化にかかる業務を総括しており、委託契約においてシ
ステム開発者であるなどの理由で1者単独随意契約を行う事例が多い。
契約にあたっては、原価計算の視点での確認が必要であり、契約金額の妥当性を担保する意
味でシステム開発の作業量など積算根拠を明確にすること。
【改善事項】
(3)国勢調査の作業手順見直しと職員配置について
国勢調査など大きな統計業務などが年間日程に入ると、大幅に時間外勤務が発生する傾向が
見られる。システム担当と統計業務担当で協力できる部分がないのかを検討されたい。
また、統計集計業務の作業手順の見直しや時間外勤務をする必要性もチェックのうえ、それ
でも時間外勤務の短縮が難しいのであれば、人員配置の見直し等を人事課に要求されたい。1
か月に200時間を超える職員がいるため、所属として職員の健康面での配慮を十分に図るこ
- 15 -
と。
【改善事項】
(4)大規模災害に対するリスク管理について
大規模災害が発生すると、データベースや機器の管理とともに、電子情報のバックアップ体
制が大切である。現在、滋賀県内の1箇所のみで住民情報や行政情報をバックアップデータと
して保管しているが、広域的な災害に備えて重要な記録データの保管について十分に研究のう
え、電子情報のリスク管理を行うこと。
【改善事項】
(5)セキュリティ対策について
行政内部システムにおける個人情報に関しては、業務別にアクセス権限を付与された職員の
みが閲覧できるようなシステムになっており、閲覧者は、職員個人別のIDカードを使用する
ことによって、そのアクセスログが記録されているが、個人情報保護の観点から指紋認証など
より高度なセキュリティ対策についても研究すること。
【改善事項】
(6)人財育成について
IT推進課が行う業務は、専門性が高く、その技術革新が日進月歩である。また、委託事業
者の業務履行を確認する業務も多く、システム開発に係る専門研修など業務に関連する必要な
知識の習得に努めるため、計画的な職員の人財育成を図ること。
【改善事項】
【人権・同和政策課】
(1)業務棚卸表の指標について
人権行政の企画及び総合調整の活動指標として、人権・同和政策課と人権センターが市政ア
ンケートの同じ市民満足度を設定しているが、この調査結果を十分に分析できないなど、活動
指標の設定に課題がある。業務の目標値が具体的に把握できる活動指標を設定すること。
【改善事項】
(2)財産管理について
各担当ごとの全点実査による台帳作成後、上位職は、土地・建物・工作物に関して台帳との
員数突合とあわせて、安全管理、品質、稼動状況、事故防止など保安上の問題がないか定期的
な現場での抜き取り実査を徹底すること。また、備品・消耗品などについても、同様の上位職
の抜き取りチェックによる紛失の有無や品質保持の確認などの牽制を行うこと。
なお、実査を行った記録(日時、対象、員数、コメント、上司の確認印など)を文書にして
残すこと。
【改善事項】
(3)スポーツグラウンドの賃借料について
寺方町二区グラウンドについては、自治会所有地を本市が有償で借り入れ、スポーツグラウ
ンドとして整備して周辺自治会とともに無償で使用に供されている。公平性の観点から市民の
理解が得られるよう、引き続き、賃借料の算定や借地規模の適正化を含めてスポーツグラウン
ドの借地のあり方について見直すこと。
【改善事項】
- 16 -
【人権センター・人権プラザ小牧・人権プラザ神前・人権プラザ赤堀・人権プラザ天白】
(1)収入事務について
刊行物複写料として、人権プラザ神前ではコピー代を徴収し、コピーさせているが、他の3
人権プラザではさせていない。公平性の観点からコピー機使用の取扱いを統一するとともに、
徴収基準を作成し、適正な運用を図ること。
【改善事項】
(2)人権プラザの管理について
土地、建物、工作物などの公有財産は、総務部人権・同和政策課と教育委員会人権・同和教
育課がそれぞれ所管しているが、小修繕を含めた施設整備については、人権センター、人権・
同和政策課、人権・同和教育課でその都度担当所属を決めている状況である。財産管理上及び
事務執行上の観点から、責任の所在が極めて不明確であるので、管理区分の明確化を図ること。
【改善事項】
(3)資産管理と委託業務について
ア
教育委員会人権・同和教育課が所管している神前柔道教室施設(土地・建物とも)を人権セ
ンターが任意団体に運営を委託しているのは望ましくないので、教育委員会から使用許可を
得るなど必要な手続きをとること。
イ
【改善事項】
小牧スポーツ広場、小牧緑地公園、赤堀分譲地、赤堀駐車場、天白アスレチック広場は総
務部人権・同和政策課が所管しているが、除草業務や樹木管理業務については所管課と異な
る人権センターが契約している。財産管理上、所管課と委託業務契約課が異なるのは望まし
くないので、財産管理と委託業務の所管区分の明確化を図ること。
【改善事項】
(4)人権学習支援事業補助金について
人権学習支援事業は、市民の人権意識の高揚を図ることを目的とした事業であるが、人権プ
ラザ、人権・同和教育課、その他市職員、教員が補助金受給者の半数以上(15件中8件)を占
めている。本来公費で出張すべきと思われる者もいることから、市民の誤解を生じさせないよ
うに改めること。
【改善事項】
(5)委託事業請負団体の通帳管理について
人権のまちづくり推進事業及び子ども人権文化創造事業において委託契約を締結している各
団体の通帳を各人権プラザにおいて保管・管理しているが、盗難・紛失等における管理責任上、
望ましくないので改めること。
【改善事項】
- 17 -
選挙管理委員会事務局
第1
監査の概要
1
監査の種類
定期監査及び行政監査
2
監査対象
選挙管理委員会事務局
3
事前調査期間
平成23年6月
6日
4
監査期間
平成23年7月
7日
5
監査対象年度
平成22年度
6
監査対象事項
財務事務等
7
監査方法
財務事務等が法令等に基づき適正かつ効率的に行われているかなどに重点
をおいて、関係帳簿・書類の抽出調査、実査及び監査調書に基づく質問によ
り行った。
第2
監査対象の概要
選挙管理委員会事務局の主な業務内容及び職員数(平成23年5月1日現在)は、次のとおり
である。
各種選挙の管理執行、各種選挙人名簿、選挙管理委員会、選挙啓発事業、検察審査会候補者予
定者の選定、裁判員候補者予定者の選定、法等に定める議会の解散・特定公務員の解職請求、選
挙に関する照会・回答に関する業務等を所掌する。
第3
(兼務職員7名)
監査結果
財務に関する事務の執行及び事務事業の執行並びに行政監査として時間外勤務の状況、原課契
約工事の執行状況、効率性改善への取組状況、各種委員会等の活動状況、負担金の執行状況及び
業務棚卸表の妥当性について監査の結果、次の指摘事項及び意見のとおり、注意、是正又は改善
を要するものなどが見受けられた。今後の事務執行にあたっては、これらに十分留意するととも
に、是正、改善を要するものについては、その措置を講じるよう要望する。
なお、是正、改善等の措置を講じたときは、遅滞なく報告されたい。
1
指摘事項
(1)支出事務について
物品の購入等にあたり、請求書、見積書や納品書に日付が漏れているものが見受けられた。
不備のない請求書等の提出を求めるとともに受領時には十分確認すること。
【注意事項】
(2)契約事務について
ア
委託業務に伴う業務完了報告において、履行期間が記入されていないものが見受けられた。
契約期間に業務が完了していることを確認するためにも必要であるので、不備のない書類の
提出を求めるよう改めること。
イ
【是正事項】
看板等製作業務にかかる委託契約において、仕様書を添付することなく、予算執行伺、支
出負担行為書が作成されている事例が見受けられた。看板の表示内容、形状、品質、納期な
- 18 -
どを明記した仕様書を添付するよう注意すること。
ウ
【注意事項】
土地の賃貸借契約において、借用の対象となる地籍及び面積が確定していないものが見受
けられた。地籍や地目、面積は賃借料の根拠となるものであるので、不動産登記簿等で確認
したうえで契約書に明記するよう改めること。
【是正事項】
(3)文書管理について
起案文書(支出負担行為書、支出命令書、支出負担行為兼支出命令書等の会計書類)におい
て、決裁日が漏れていた。四日市市文書管理規程第27条に基づき、決裁日を記入するよう改
めること。
2
意
【是正事項】
見
(1)業務棚卸表の指標について
選挙人名簿の調製、裁判員・検察審査会候補者の選定について、活動指標を設定しているが、
すべて活動実績が内部的業務となっている。名簿登載者数、候補者選定人員などの活動指標も
含め指標設定を見直すこと。
【改善事項】
(2)投票率の向上について
各地区の行事で選挙啓発を行っているが、イベントに参加し啓発グッズを配布するだけでは
なく、市民に選挙への関心を持ってもらうことが大切である。若年層や女性などターゲットを
絞った働きかけや投票所の駐車場整備など、投票率向上への具体的施策展開を図られたい。
また、郵便投票については、対象者への十分な周知とともに、機会をとらえて制度の積極的
な広報の充実を図ること。
【改善事項】
(3)大規模投票区の解消について
市内には、有権者6,000人を超える投票所が11箇所あるが、適切な規模をよく検討のうえ、
今後、計画的に大規模投票所の解消に努め、有権者の便益を高められるよう図られたい。
【要望事項】
(4)選挙立候補申請書類の簡素化等について
選挙立候補者が選挙管理委員会への提出書類が多岐にわたり各立候補者が苦慮していると聞
いている。誰もが立候補できるよう提出書類の簡素化に加えて、実情を踏まえた公費負担基準
の見直しについて、三重県選挙管理委員会を通じて国に働きかけられたい。
- 19 -
【要望事項】
公平委員会事務局
第1
監査の概要
1
監査の種類
定期監査及び行政監査
2
監査対象
公平委員会事務局
3
事前調査期間
平成23年6月
6日
4
監査期間
平成23年7月
7日
5
監査対象年度
平成22年度
6
監査対象事項
財務事務等
7
監査方法
財務事務等が法令等に基づき適正かつ効率的に行われているかなどに重点
をおいて、関係帳簿・書類の抽出調査、実査及び監査調書に基づく質問によ
り行った。
第2
監査対象の概要
公平委員会事務局の主な業務内容及び職員数(平成23年5月1日現在)は、次のとおりであ
る。
職員の勤務条件に関する措置の要求の審査・判定・必要な措置、職員に対する不利益処分の不
服申し立てに対する裁決・決定に関する業務等を所掌する。
第3
(兼務職員4名)
監査結果
財務に関する事務の執行及び事務事業の執行並びに行政監査として時間外勤務の状況、原課契
約工事の執行状況、効率性改善への取組状況、各種委員会等の活動状況、負担金の執行状況及び
業務棚卸表の妥当性について監査の結果、次の指摘事項及び意見のとおり、注意、是正、改善を
要するものなどが見受けられた。今後の事務執行にあたっては、これらに十分留意するとともに、
是正、改善を要するものについてはその措置を講じるよう要望する。
なお、是正、改善等の措置を講じたときは、遅滞なく報告されたい。
1
指摘事項
特になし
2
意
見
(1)負担金について
三重県公平委員会連合会等の負担金について、会費収入を上回る繰越金があった。各市町の
負担金が有効に活用されるよう負担金の見直しを総会等の場で働きかけること。【改善事項】
- 20 -
上下水道局
第1
監査の概要
1
監査の種類
定期監査及び行政監査
2
監査対象
上下水道局
3
事前調査期間
平成23年6月20日から平成23年6月21日まで
4
監査期間
平成23年7月12日から平成23年7月13日まで
5
監査対象年度
平成22年度
6
監査対象事項
財務事務等
7
監査方法
財務事務等が法令等に基づき適正かつ効率的に行われているかなどに重点
をおいて、関係帳簿・書類の抽出調査、実査及び監査調書に基づく質問によ
り行った。
第2
監査対象の概要
上下水道局管理部及び技術部各所属の主な業務内容及び職員数(平成23年6月1日現在)は、
次のとおりである。
(管理部)
【総務課】
諸規程の制定・改廃、公印の管守、文書の収受・発送・整理保存、職員の人事・給与・勤務
条件・福利厚生・安全衛生、臨時的任用職員、労働組合、庁内取締・宿日直、広報広聴、日本
水道協会・日本下水道協会、(社)地域資源循環技術センター・三重県農業集落排水事業連絡
協議会、議会、監査、組織・事務改善、職員研修等、情報公開・個人情報保護、棚卸資産の収
納・保管、災害対策、物品の購入・修繕、工事等の入札・契約、庁舎営繕、車両の使用・管理、
企業用財産の取得・管理・処分、契約の履行状況、水路・管渠等の使用・加工許可・使用料賦
課、水路・管渠等に係る道路・河川等の占用継続申請に関する業務等を所掌する。
(職員17名、再任用職員1名、嘱託職員2名)
【経営企画課】
経営計画・企画、統計・調査、計画決定・認可申請、都市下水路指定、開発行為指導、雨水
排水対策事業計画統括、広域水道事業促進協議会、流域下水道事業連絡調整、下水道事業運営
委員会、水道水源保護施策、財政計画・資金計画、予算の調整・決算、出納取扱金融機関・現
金・有価証券等の出納・保管、水道料金、下水道使用料・受益者負担金、企業債・一時借入金、
固定資産台帳、業務状況・事業統計、会計システム運用・調整に関する業務等を所掌する。
(職員13名、再任用職員1名)
【お客様センター】
事業収入等の調定・収納・還付・滞納・欠損処分、納入通知書等の発行、上下水道料金等の
口座振替事務、水道料金システムの運用管理・調整、業務統計連絡調整、電話交換、生活保護
世帯に係る下水道使用料の減免申請、水道使用の開始・休止等、使用水量の用途・計量の認定、
水道使用の監視・取締り、量水器の点検、計量事務・徴収事務委託、水道料金等の滞納に係る
給水停止、コミニティ・プラント・農業集落排水施設に係る使用料の調定、収納及び滞納整理、
漏水等に係る下水道使用料の減免申請、給水装置工事事業者の指定・指導、給水工事申請受付・
- 21 -
審査・監督・検査、関係図書データ入力・保管、違反給水装置工事の取締、貯水槽水道施設調
査・指導、開発区域内の給水計画・配水計画、行政区域外給水、量水器取替等に関する事務を
所掌する。
(職員12名、再任用職員6名、嘱託職員2名)
【生活排水課】
水洗化普及促進、排水設備・除害施設等の設置申請受付・審査・指導・検査、排水設備工事指
定業者の指定・指導、排水設備の設計・工事施行の指導、排水設備設置助成等、下水道受益者
負担金調定賦課・口座振替事務等、公共下水道事業の供用開始、浄化槽台帳、補助金申請、三
重県浄化槽普及促進協議会、浄化槽の設置届・指導等、浄化槽保守点検業者の登録・指導等に
関する事務を所掌する。
(職員11名)
(技術部)
【施設課・水質管理室・水源管理センター・日永浄化センター】
水道施設の修繕・建設改良・新設に係る電気機械設備工事の設計・施行、主管工事の監督及
び竣工検査、水源管理センター・水質管理室の作業計画・連絡調整、水源施設統計、給水栓・
水道施設の水質検査及び水質管理、水質検査データの管理、水質検査用薬品の管理・保管、水
道水質の検査依頼、水源施設の運転・維持管理・修繕工事の設計・施行監督、薬品・油脂の管
理・保管、浄化センター・ポンプ場の修繕・建設改良・新設に係る電気機械設備工事の設計・施
行、コミニティ・プラント施設・農業集落排水処理場の修繕・建設改良・新設に係る電気機械設
備工事の設計・施行、浄化センター・ポンプ場の作業計画、浄化センター・ポンプ場の運転管
理・維持修繕・電気機械設備・器具の管理等を所掌する。
(職員44名、再任用職員1名)
【水道建設課】
水道施設整備計画、水道施設の建設改良・新設に係る土木工事等の設計・施行、主管工事の
監督・竣工検査、占用調整会議、水道施設管理情報システム、工事積算基準、開発区域内配水
計画、鉛給水管解消事業等を所掌する。
(職員14名、再任用職員3名)
【水道維持課】
配水細管に係る建設改良更新工事の設計・施行、主管工事の監督・竣工検査、配水管の洗管
作業計画、道路・河川等の占用物件の管理、占用調整協議会、竣工図面の整理・管理、水道施
設管理情報システム、水道工事用資材・関連工法調査研究、消火栓に係る会計負担金、受託工
事・関連配水細管改良工事の設計・施行、既設管に係る改良工事の設計・施行、修繕工事・維持
管理に係る工事の設計・施行、水源施設の修繕に係る土木工事の設計・施行、配水管の維持管理・
修繕、管末残留塩素・水圧の測定、漏水防止の調査・計画、直営工事に係る資機材の管理、修
繕の受付、水道管の現場立会い、道路等関連工事による給水管等の移設工事の設計・施行等を
所掌する。
(職員27名、再任用職員3名)
【下水建設課】
公共下水道・都市下水路・コミニティ・プラント施設・農業集落排水施設の建設改良・修繕に
係る土木工事の設計・工事施行・維持管理、補助事業の申請、主管工事の監督及び竣工検査、
事業補償、公共下水道台帳及び都市下水路台帳の整備保管、資材の管理、下水道工事に係る水
道管移設工事の設計・施行等を所掌する。
- 22 -
(職員37名、再任用職員5名)
第3
監査結果
財務に関する事務の執行及び事務事業の執行並びに行政監査として時間外勤務の状況、原課契
約工事の執行状況、効率性改善への取組状況、各種委員会等の活動状況、負担金の執行状況及び
業務棚卸表の妥当性について監査の結果、次の指摘事項及び意見のとおり、注意、是正又は改善
を要するものなどが見受けられた。今後の事務執行にあたっては、これらに十分留意するととも
に、是正、改善を要するものについてはその措置を講じるよう要望する。
なお、是正、改善等の措置を講じたときは、遅滞なく報告されたい。
1
指摘事項
<各課共通事項>
(1)文書管理について
ア
起案文書(支出負担行為書、支出命令書、支出負担行為兼支出命令書等の会計書類)に決
裁日が漏れているものが散見された。四日市市文書管理規程第27条に基づき、決裁日を記
入するよう改めること。
【是正事項】
上記対象所属∼【生活排水課】【施設課】【水道建設課】
イ
支出負担行為書の予算差引簿、自動車運行日誌等について、訂正印がないなど記入事項の
訂正方法が適正でない事例が見受けられた。適正な方法で訂正するよう注意すること。
【注意事項】
上記対象課所属∼【お客様センター】【水道維持課】
(2)臨時職員の雇用手続きについて
臨時職員の雇用に関する決裁において、決裁日や雇用申請の認定日、総務課の確認印が漏れ
ているものが散見された。雇用手続きに不備がないよう適切な事務処理を行うこと。
【是正事項】
上記対象所属∼【総務課】【経営企画課】【お客様センター】【施設課】
【水道建設課】【水道維持課】【下水建設課】
<各課個別事項>
【総務課】
(1)契約事務について
庁舎に関する全ての保守点検業務で、前年度契約と契約先、内容(仕様)及び契約金額が同一
のまま1者単独随意契約で行っていた。四日市市物品調達等に関する運用基準では、業者選定
は原則として競争入札で行うこととなっているので、経済性、競争性の観点から適正な執行に
改めること。
【是正事項】
【経営企画課】
特になし
- 23 -
【お客様センター】
特になし
【生活排水課】
特になし
【施設課・水質管理室・水源管理センター・日永浄化センター】
特になし
【水道建設課】
特になし
【水道維持課】
(1)契約事務について
ア
バックホー点検業務について、2台を同一期間で同一業者に別々に1者単独随意契約を行
っていた。経費削減も見込まれることから、今後は契約を一本化するよう改めること。
【是正事項】
イ
水道用地除草業務委託において、(社)四日市市シルバー人材センターとの契約を公営企業
法施行令第21条の14第1項第2号により1者単独随意契約で締結しているが、シルバー
人材センターから役務の提供を受ける場合には、同施行令第21条の14第1項第3号を適
用するよう定められているので、今後の契約時には適切な理由により契約するよう注意する
こと。
【注意事項】
(2)文書管理について
自動車運行日誌に所属長の確認印が漏れているものが見受けられたので注意すること。
【注意事項】
【下水建設課】
特になし
2
意
見
<各課共通事項>
(1)目標管理の設定について
課別の業務棚卸表の目標設定の見直しとあわせて、係別、個人別に簡便で身近な改善事項な
どの年間目標値を設定し、部内で月次進捗を確認することにより、職場モラルの改善や自己啓
発を促進するなど、目標管理の取組み・工夫を実践すること。
上記対象課∼【各課共通】
- 24 -
【改善事項】
(2)委託契約について
業務委託契約の中で、特に1者単独随意契約にあっては、同一業者と長期継続して契約して
いるため、契約内容・方法・金額等について検討が十分でないもの、契約の相手方の見積書を
そのまま契約金額としているものなど、委託金額を精査する必要がある。そのため、①契約条
項を精査できる法的専門能力、②委託業務内容が妥当であるかを精査する技術・技能的専門能
力、③価格交渉を徹底するための原価計算能力などを備えた人財を早期に養成すること。
【改善事項】
上記対象課∼【各課共通】
(3)財産管理について
土地・建物・設備に関して台帳との員数突合とあわせて、安全管理、品質、稼動状況、事故
防止など保安上の問題がないか上位職による定期的な現場での実査を徹底すること。また、備
品・薬品・消耗品などについても台帳を整備し、上位職の抜き取りチェックによる紛失の有無
や品質保持の確認などの牽制を行うこと。
なお、実査を行った記録(日時、対象、員数、コメント、上司の確認印など)を文書にして
残すこと。
【改善事項】
上記対象課∼【各課共通】
(4)労務管理の徹底と時間外勤務の縮減について
ア
時間外勤務について、年間360時間を超える職員が多く見受けられた。職員の健康管理
の面から、上下水道局全体で労務管理の徹底と業務の効率化、省力化を図り、時間外勤務の
縮減に向け改善すること。
【改善事項】
上記対象課∼【総務課】【経営企画課】【お客様センター】【生活排水課】
【施設課・日永浄化センター】
【水道建設課】【水道維持課】【下水建設課】
イ
特に、厚生労働省の定めている過労死の労災認定基準(*)を上回る勤務状況が見受けられる
ため、早急にこれを解消するための対応策を検討すること。
【改善事項】
*過労死の労災認定基準:発症前1か月間に概ね100時間以上又は発症前2か月ないし6か月間に、1
か月あたり概ね80時間以上の時間外労働時間を過重業務の評価の目安としている。
上記対象課∼【総務課】【水道建設課】
<各課個別事項>
【総務課】
(1)接遇向上と技術研鑽の研修について
職員の接遇向上について、職員研修所が主催する接遇研修に加え、職場研修や外部研修等に
も取り組んでいるが、依然として市政アンケートの結果では、全庁的に接遇に対する評価は厳
しいものがある。特に、上下水道局の業務は、サービス業であり、また技術職が中心の職場で
あるので、お客様への接遇の向上と職員の技術の研鑽が極めて重要である。引き続き、接遇の
レベルアップと技術の習得・向上に向けた研修の充実を図ること。
- 25 -
【改善事項】
(2)下水路使用料について
ア
滞納者の現状把握のために平成23年度から現地調査及び訪問活動を行うことは評価でき
るが、占用物件の全件調査は予定されていない。使用料賦課の公平性の観点から、また行政
財産の保全の観点からも早急に全件調査を行うこと。
イ
【改善事項】
滞納整理を進めるには、各担当者の能力(知識、経験、判断)によるところが大きいため、
徴収手続きを具体的に示した「滞納整理マニュアル」を整備すること。
【改善事項】
また、滞納整理をするにあたっては、目標や年間計画など、滞納整理方針を策定して、よ
り計画的に実施すること。
【改善事項】
(3)負担金について
日本水道協会三重県支部に対する負担金については、毎年、年会費の合計額を超える繰越金
があるので、引き続き、事業内容や会費の見直し等を働きかけること。
【改善事項】
【経営企画課】
(1)組織体制について
平成22年4月から、経営企画課長が企業出納員を兼務する組織体制となっているが、内部
牽制の観点や適正な業務処理量からすれば、兼務体制には課題がある。したがって、企業出納
員の任命について早急に人事当局と協議し、適正な措置を講じること。
【改善事項】
(2)受水費の見直しについて
本市の水道水源は、地下水を原水とする自己水源のほか、年間総配水量の37%を木曽川用
水系、三重用水系及び長良川水系からの受水によって賄っている。平成22年度は木曽川用水
系、三重用水系ともに単価の引き下げがなされ収益性の改善につながったが、引き続き、県と
責任水量や契約単価等について協議を行い、最も効率的かつ効果的な受水に努め、受水費を含
めた費用の削減を図ること。
【要望事項】
(3)各種計画等の策定について
四日市市生活排水処理アクションプログラムをはじめ、多くの計画等を外部委託で策定して
いる。業務の効率化から外部委託もやむをえないが、調査業務のみを外部委託し、計画そのも
のは職員が作成するなど、各種計画等の策定を職員のスキルアップの機会としても活用された
い。
【要望事項】
【お客様センター】
(1)未収金の管理について
未収金の収納率向上策としてコンビニエンスストアでの納付や口座振替の利用促進に加え、
平成15年度からは、滞納整理・収納業務を民間委託化して収納率の向上を図っているが、一
方で、徴収不能による欠損処分額は年々増加の傾向にある。引き続き、公平性を確保した欠損
処分に留意するとともに、職員個々の徴収目標を明確にするなど徴収体制の強化に努め、収入
の確保を図られたい。
【改善事項】
- 26 -
(2)業務棚卸表の指標について
業務棚卸表において「水道料金の収納率を向上する」ための活動指標として「停水の執行件
数」としている。組織の目的とその目的を達成するための目標を具体的に記述した業務棚卸表
の趣旨からして活動指標としては適正な指標ではないので、新たな活動指標の設定に改めるこ
と。
【改善事項】
【生活排水課】
(1)補助金の交付について
合併処理浄化槽設置整備事業補助金について、浄化槽法に基づき年1回の法定検査を行うこ
とを補助金交付の条件としているが、法定検査の受検率が低いなか、交付条件が遵守されてい
ない事例が見受けられる。引き続き、法定検査の受検率の向上に努めるとともに、補助金の効
果の観点から、交付条件が完全に履行されるような方策を講じること。
【改善事項】
(2)未収金の管理について
滞納整理を進めるには、各担当者の能力(知識、経験、判断)によるところが大きいため、徴
収手続きを具体的に示した「滞納整理マニュアル」を整備する必要がある。また、滞納整理を
するにあたっては、目標や年間計画など、滞納整理方針を策定して、計画的に実施すること。
【改善事項】
【施設課・水質管理室・水源管理センター・日永浄化センター】
(1)水質検査について
水道事業は、水の安定的な供給を通じて、市民の快適な暮らしを支えており、水源地、配水
池や給水栓等の水質検査を定期的に実施している。今後、より一層水質の安全性の確保に努め、
市民が安心して水道水が飲めるよう、水質情報の提供にも努めること。
【要望事項】
(2)配水施設等の耐震化について
配水池等の耐震化については、災害時におけるライフラインとしての役割を確保することが
極めて重要となっている。平成22年度からスタートした第2期水道施設整備計画に基づき、
計画的な整備を図ること。
【改善事項】
(3)契約事務について
水質毎日検査員の選任については、市内全域から均等に検査員を選任するため、四日市消費
者協会に推薦を依頼し契約を行っているが、口頭により推薦を受けているだけで、文書で保存
されていなかった。文書管理の観点から、書面にて推薦に関する文書(依頼文書、推薦文書)を
取り交わすよう改めること。
【改善事項】
【水道建設課】
(1)鉛給水管布設替について
家庭等に引き込む給水管の一部に使用されている鉛管の取替については、平成14年度から
計画的に事業が進められているが、まだ、未処理のものが多く残っている。その取り替えには
- 27 -
多額の費用と期間が見込まれるが、水道水の安全性に対する市民の期待に応えるべく、引き続
き、更新計画に基づき、計画的かつ早期に鉛給水管の解消に努めること。
【要望事項】
【水道維持課】
(1)漏水防止について
有収率の低下は、経済的価値のある水道水の損失であるとともに、貴重な水資源が無駄にな
る。また、漏水、メータの不感等による場合は、施設効率が高くても収益につながらないこと
となるため、引き続き、漏水調査や修繕の推進など漏水防止策に努め、より一層の有収率の向
上に努められたい。
【要望事項】
【下水建設課】
特になし
- 28 -
危機管理監
第1
監査の概要
1
監査の種類
定期監査及び行政監査
2
監査対象
危機管理監
3
事前調査期間
平成23年7月
4
監査期間
平成23年8月16日
5
監査対象年度
平成22年度
6
監査対象事項
財務事務等
7
監査方法
財務事務等が法令等に基づき適正かつ効率的に行われているかなどに重点
8日
をおいて、関係帳簿・書類の抽出調査、実査及び監査調書に基づく質問によ
り行った。
第2
監査対象の概要
危機管理室の主な業務内容及び職員数(平成23年6月1日現在)は次のとおりである。
【危機管理室】
危機管理対策に係る企画・調整、防災会議、地域防災計画、国民保護協議会及び国民保護計
画、水防、防災に係る応援協定、災害対策本部、防災訓練・防災意識の普及、防災情報及び災
害情報の収集・提供、自主防災組織の整備・促進、水難救助・漂流物・沈没品に関する業務等
を所掌する。
第3
(職員6名、兼務職員9名)
監査結果
財務に関する事務の執行及び事務事業の執行並びに行政監査として時間外勤務の状況、原課契
約工事の執行状況、効率性改善への取組状況、各種委員会等の活動状況、負担金の執行状況及び
業務棚卸表の妥当性について監査の結果、次の指摘事項及び意見のとおり、注意、是正又は改善
を要するものなどが見受けられた。今後の事務執行にあたっては、これらに十分留意するととも
に、是正、改善を要するものについてはその措置を講じるよう要望する。
なお、是正、改善等の措置を講じたときは、遅滞なく報告されたい。
1
指摘事項
(1)支出事務について
需用費の支出において、納品を確認するための証拠書類として納品書が必要であるが、支出
負担行為兼支出命令書に納品書が添付されていないものや、請求書、納品書に日付の記入のな
いものが散見されたので注意すること。
【注意事項】
(2)金券等の管理について
駐車券受払簿の月末残高の確認において確認日の記入漏れが見受けられたので、必要事項に
記載漏れがないよう注意すること。
【注意事項】
- 29 -
(3)契約事務について
ア
三重県防災無線機器取り外し委託業務において、仕様書に定める履行確認のための証拠書
類(業務完了報告書)が提出されていなかったので、業務完了時の確認の根拠を証する書類
を添付するよう改めること。
イ
【是正事項】
見積書に代表者名、代表者印が漏れていたので、書類の受領時には、不備がないかどうか
を十分にチェックするよう注意すること。
【注意事項】
(4)文書管理について
ア
起案文書(支出負担行為書、支出命令書、支出負担行為兼支出命令書等の会計書類)の多
くに決裁日等が漏れていた。四日市市文書管理規程第27条に基づき、決裁日等を記入する
よう改めること。
イ
【是正事項】
公印台帳の副本において、公印管守者、公印取扱責任者の更新がなされていなかった。四
日市市公印規則第8条第3項に基づき適正な管理を行うよう改めること。
【是正事項】
(5)臨時職員の雇用手続きについて
臨時職員の雇用に関する決裁において、雇用申請日、決裁日、人事課認定日が漏れているも
の、通勤届の所属長認定日がないものなどが見受けられた。雇用手続きに不備がないよう、適
切な事務処理を行うこと。
2
意
【是正事項】
見
(1)予算の流用について
予算の執行について、多くの流用が見受けられた。予算の流用は、予算執行上、やむを得な
い場合に限り限定的に認められるものであるので、今後は計画的かつ効果的な予算執行に心が
け、流用は必要最少限に止め、安易な流用は厳に慎むこと。
【改善事項】
(2)委託契約について
業務委託契約の中で、特に1者単独随意契約にあっては、同一業者と長期継続して契約して
いるため、契約内容・方法・金額等について検討が十分でないもの、契約の相手方の見積書を
そのまま契約金額としているものなど、委託金額を精査する必要がある。そのため、①契約条
項を精査できる法的専門能力、②委託業務内容が妥当であるかを精査する技術・技能的専門能
力、③価格交渉を徹底するための原価計算能力などを備えた人財を早期に養成すること。
【改善事項】
(3)防災倉庫・水防倉庫の維持管理について
各地区に設置されている防災倉庫・水防倉庫の日常点検や備蓄品の品質保全等については、
各地区自治会等に業務委託しているが、市においても定期的に備蓄品と台帳を照合すること。
また、上位職の抜き取りチェックによる紛失の有無や品質保持の確認などの牽制を行うなど、
引き続き、防災倉庫・水防倉庫の適正な点検・確認に努めること。
なお、実査を行った記録(日時、対象、員数、コメント、上司の確認印など)を文書にして
- 30 -
残すこと。
【改善事項】
(4)自主防災隊について
自主防災隊の活動について、図上訓練など時代に即応したソフトな訓練を行っている地区も
あれば、毎年同じような訓練を行っている地区があるなど、活動に地域差が見受けられる。先
進都市の事例や積極的に活動している地区の状況を他の地区にも情報を提供するなど、自主防
災隊の活動のレベルが更に向上するよう、人財の育成も含めて、側面からの支援に一層努力す
ること。
【要望事項】
(5)職員の非常参集システムについて
職員の非常参集システムは、職員の安否や登庁の可否・時間等を簡易に確認できるシステム
であり、迅速な職員参集をサポートするための重要な情報伝達手段であるが、職員全員が登録
していないのが現状である。危機管理の観点から、職員の非常参集手段としては有効なシステ
ムでもあるので、できる限り、全職員が登録するよう強く要請されたい。
【要望事項】
(6)「危機管理」と「リスクマネジメント」について
特に、東日本大震災後、市民の「危機管理」に対する関心が非常に高くなってきており、行
政への期待も大きい。災害が発生した場合、被害や影響を最小限にとどめるための対策を迅速
に実施することが行政に求められており、日頃から最悪の事態を想定した危機管理の体制を築
いておくことが重要である。加えて、より有効な危機管理(クライシスマネジメント)を期す
るための、日常での「リスクマネジメント」の徹底も重要と考える。危険分散や損失回避など、
「リスクマネジメント」の視点に立っての関係部局の連携強化、指揮命令系統の再構築、備蓄
品の計画的な配備、自主防災組織の育成・指導や市民への広報啓発など、より積極的に取り組
んでいくことを要望する。
【要望事項】
*「危機管理」(クライシスマネジメント)とは、既に起こった事故や事件に対して、そこから受けるダ
メージを出来るだけ減らそうという発想である。
一方、「リスクマネジメント」とは、行政活動に伴う様々な危険を最小コストで食い止める経営管理
活動であり、これから起こるかもしれない危険に対して、事前に対応しておこうという行動である。
(7)時間外勤務の縮減について
時間外勤務について、年々減少傾向にはあるが、年度末に東日本大震災があったこともあり、
依然として月平均30時間を超えたり、年間500時間を超える職員も見受けられた。職員の
健康管理の面から、業務の効率化、省力化を図り、時間外勤務の縮減に向けた取り組みを講じ
られたい。
【要望事項】
- 31 -
消防本部
第1
監査の概要
1
監査の種類
定期監査及び行政監査
2
監査対象
消防本部
3
事前調査期間
平成23年6月16日
4
監査期間
平成23年8月17日
5
監査対象年度
平成22年度
6
監査対象事項
財務事務等
7
監査方法
財務事務等が法令等に基づき適正かつ効率的に行われているかなどに重点
をおいて、関係帳簿・書類の抽出調査、実査及び監査調書に基づく質問によ
り行った。
第2
監査対象の概要
消防本部各所属の主な業務内容及び職員数(平成23年5月1日現在)は、次のとおりである。
【総務課】
諸規程の制定・改廃、組織制度の研究・企画、職員の定数・配置・服務・給与・保健衛生・
福利厚生・研修、予算・決算、庶務、消防長会、消防統計、消防施設・装備の管理・調査研究、
給貸与品の支給に関する業務等を所掌する。
(職員10名、再任用職員1名)
【消防救急課・防災教育センター】
警防・救助業務の計画・運用、警防・救助技術の研究・指導、消防及び水防訓練計画、警防
本部、火災等の原因・損害調査、消防広域応援、高速道路連絡協議会、土地開発の事前協議、
医療機関等との連絡調整、消防団、自主防災組織の育成・指導、防災教育・応急手当の普及啓
発、防災に関する相談・指導、防災講演会・講習会に関する業務等を所掌する。
(職員22名、再任用職員2名、嘱託職員3名)
【予防保安課】
火災予防運動・査察、特定事業所の届出・異常現象、建築物の消防同意事務、防火管理講習、
消防用設備の指導・検査、危険物施設の許可・承認・認可・届出・完成検査等に関する業務等
を所掌する。
(職員16名、再任用職員1名)
【情報指令課】
災害の受付・出動指令、通信統制、消防情報の収集・伝達、消防通信の調査研究・運用管理、
消防通信施設等の整備保全・運用管理に関する業務等を所掌する。
(職員15名)
【中消防署・中央分署・西分署・港分署】
業務の計画・管理・調整、施設装備の保守点検、防災教育、警防計画、災害の警戒・防御活
動、消防団員の教育訓練、火災等の原因・損害調査、防火管理の届出、救急活動、救助訓練、
応急手当の普及啓発、船舶及び沿岸火災・水上災害の警戒防御活動、水難救助活動に関する業
務等を所掌する。
(職員109名、再任用職員1名、嘱託職員1名)
【北消防署・朝日川越分署・北西出張所】
業務の計画・管理・調整、施設装備の保守点検、防災教育、警防計画、災害の警戒・防御活
動、消防団員の教育訓練、火災等の原因・損害調査、防火管理の届出、救急活動、救助訓練、
- 32 -
応急手当の普及啓発に関する業務等を所掌する。
(職員76名、嘱託職員2名)
【南消防署・西南出張所】
業務の計画・管理・調整、施設装備の保守点検、防災教育、警防計画、災害の警戒・防御活
動、消防団員の教育訓練、火災等の原因・損害調査、防火管理の届出、救急活動、救助訓練、
応急手当の普及啓発に関する業務等を所掌する。
第3
(職員58名、嘱託職員2名)
監査結果
財務に関する事務の執行及び事務事業の執行並びに行政監査として時間外勤務の状況、原課契
約工事の執行状況、効率性改善への取組状況、各種委員会等の活動状況、負担金の執行状況及び
業務棚卸表の妥当性について監査の結果、次の指摘事項及び意見のとおり、注意、是正又は改善
を要するものなどが見受けられた。今後の事務執行にあたっては、これらに十分留意するととも
に、是正、改善を要するものについてはその措置を講じるよう要望する。
なお、是正、改善等の措置を講じたときは、遅滞なく報告されたい。
1
指摘事項
<各課共通事項>
(1)文書管理について
起案文書(支出負担行為書、支出命令書、支出負担行為兼支出命令書等の会計書類)に、決
裁日等が漏れているものが見受けられた。四日市市文書管理規程第27条に基づき、決裁日等
を記入するよう注意すること。
【注意事項】
上記対象所属∼【消防救急課】【予防保安課】
<各課個別事項>
【総務課】
特になし
【情報指令課】
(1)文書管理について
勤務日誌において、文書を修正液(テープ)で修正された箇所が見受けられた。適正な文書
事務の取り扱いをするよう注意すること。
【注意事項】
【消防救急課・防災教育センター】
(1)契約事務について
印刷物請負契約に係る請書において、訂正箇所に訂正印のないものが見受けられた。契約事
務にあたり適正に執行するよう注意すること。
【注意事項】
【予防保安課】
(1)補助金事務について
四日市市防火協会運営費補助金において、四日市市補助金等交付規則第13条に定められて
- 33 -
いる補助事業等実績報告書の添付がないまま、補助金の交付手続きがなされていた。今後、補
助金の交付にあたっては、補助事業等実績報告書の提出を求めるよう改めること。【是正事項】
【中消防署・中央分署・西分署・港分署】【北消防署・朝日川越分署・北西出張所】【南消防署・
西南出張所】
特になし
2
意
見
<各課共通事項>
(1)コスト意識の向上について
主要事業の評価において、経済性についての自己評価が低く、その意識が十分とは言いがた
いと思われる。救急車出動一回あたりの経費を算出している例にならい、他の部門でもサービ
ス単位ごとの経費を試算する取り組みなどを通じて、消防本部全体として原価意識を持ち、資
源の効率的活用と一層のコスト削減に努めること。
【要望事項】
上記対象所属∼【総務課】【消防救急課】【予防保安課】【情報指令課】
(2)現金等の管理について
各団体の預金通帳や印鑑を同じ場所に保管している事例があった。また、小口現金の保管や
手数料の収納事務も行っていることから、上司が随時実査を行うなど内部牽制体制を再点検し、
より厳重な管理を行い事故防止の一層の徹底に努めること。そして、実査を実効あるものとす
るため、「上司による牽制チェック体制が機能する実査方式のマニュアル化」と「実査記録を
残すための様式の統一設定」を行うよう改善すること。
【改善事項】
上記対象所属∼【総務課】【消防救急課】【予防保安課】
(3)労務管理の徹底と時間外勤務の縮減について
時間外勤務について、年間360時間を超える職員が見受けられた。職員の健康管理の面か
ら、事務分担の適正化を図り、時間外勤務の縮減に努めること。
【要望事項】
上記対象所属∼【総務課】【消防救急課】
<各課個別事項>
【総務課】
(1)予算の編成及び執行管理について
ア
予算執行において多くの流用が見受けられた。予算編成にあたっては前年度決算等過去の
実績も参考にするとともに、PDCAサイクルを認識し、綿密な事業計画に基づいて十分な
精査を行い、適切な予算の編成及び執行管理を行うこと。
イ
【改善事項】
予算の効率的な執行のため各所属長に予算執行権を持たせ予算を一部配分したことにより、
予算管理に対する意識が向上したことや、四日市市環境マネジメントシステムの温室効果ガ
ス算定用実績報告シートを各所属に送付しガス、電気使用量の意識づけを図る取り組みにつ
いては評価できる。引き続き適正な予算執行に努めることとあわせて、不正防止の牽制機能
- 34 -
を働かせるよう努めること。
【要望事項】
(2)業務棚卸表の指標について
活動指標について、目標数値がなく具体性に欠けると思われるものが見受けられるので、他
課からの意見を参考にするなどして業務棚卸表を見直し、具体的な指標や数値目標を設定する
こと。
【改善事項】
(3)委託契約について
委託業務における交渉能力が非常に重要になってきていることから、①契約条項を精査でき
る法的専門能力、②委託業務内容が妥当であるかを精査する技術・技能的専門能力、③価格交
渉を徹底するための原価計算能力などを備えた人財を早期に養成すること。
【改善事項】
(4)財産管理について
建物、工作物等の公有財産及び消防車両をはじめとする高額な物品を多数管理しているが、
これらはすべて市民の税金を使って取得したものであり、より効率的な使い方をすることが求
められていることを十分意識して、適切な財産の保全管理を行うこと。
なお、実査を行った記録(日時、対象、員数、コメント、上司の確認印など)を文書にして
残すこと。
【改善事項】
(5)原課契約工事について
業者の見積金額の妥当性について十分に精査するよう努めること。また、工事金額が10万
円未満の場合は業者選定を1者とすることができるが、見積金額の妥当性を検証し競争性を確
保するため、できるだけ2者以上の業者を選定すること。
【改善事項】
【消防救急課・防災教育センター】
(1)救急車の適正使用の啓発について
救急車の出動回数が3年ぶりに増加しており、これに伴い搬送先の医療機関の負担も増すこ
とが懸念される。救急車と医療機関の連携をより一層密にするとともに、救急車の適正使用に
関する啓発はホームページや広報よっかいちへの掲載にとどまらず、リーフレットの作成、配
布を行うなど、市民にとってより効果的な情報発信とすること。
【要望事項】
(2)防災訓練について
例年実施している訓練内容を改めて見直し、訓練参加者が真剣に取り組めるよう危機管理室、
消防本部、消防団などがそれぞれ役割分担と協力をする中で、地域の防災大学修了者の積極的
な活用を図るとともに、災害弱者を対象にした取り組みも含めた内容の訓練とすること。
【改善事項】
(3)消防団等について
ア
消防団員や市民防災隊員が研修や先進地への視察に参加した場合は、参加者がその内容を
地元の団員等に伝達講習しているが、とりまとめた報告書が広く市民にも周知できるような
- 35 -
方策を検討するよう努めること。
イ
【要望事項】
消防団員の年齢構成をみると、30歳以下の団員割合は9%を切っており、新たな団員の
確保が急務と思われる。従来からの団員募集活動だけにとどまらず、いろいろな角度からの
団員の確保策を検討するよう努めること。
【要望事項】
(4)救急ワークステーションについて
救急業務の高度化に伴い救急救命士再教育の場としての救急ワークステーションについては、
消防内部で理念、スキームを明確にし、関係機関との連携を図りながら、設置を進めるよう要
望する。
【要望事項】
【予防保安課】
(1)防火思想の普及啓発について
防火思想の普及啓発について、特に毎年火災原因の上位にランクされるものについては、従
来からのホームページや広報よっかいちへの掲載にとどまらず、具体的な防火対策のより一層
の市民への周知徹底につながるような方策を検討するよう努めること。
【要望事項】
【情報指令課】
(1)通信業務の共同運用の推進について
通信業務は、消防事務を受託している市町を含めると三市四町が対象となっている。共同運
用の更なる円滑化と効率化を図るため、警防活動の各種基準の統一化など各市町の消防団との
連携の取り組みに努めること。
【要望事項】
【中消防署・中央分署・西分署・港分署】【北消防署・朝日川越分署・北西出張所】
【南消防署・西南出張所】
(1)コンビナート防災訓練について
コンビナート事業所には、共同防災隊や自衛消防隊を組織化した事業所もあるが、コンビナ
ートでの火災消火活動は、通常の消火活動とは異なる面が多い。石油等化学物質の知識や圧縮
泡消火システムの使用など特別な知識と技術が必要となる。また、最近では、震災による津波
など想定外の事態が発生した場合に備え、合同訓練や図上訓練も必要である。コンビナート事
業所との連絡を密にして緊急時に協働して活動できる体制を整えられたい。
【改善事項】
(2)放火防止の取組みについて
火災発生件数はここ数年横ばいで推移しているが、放火又は放火の疑いが最も多い出火原因
である状況が続いていることは懸念されるところである。放火を未然に防止し市民の安全を守
るため、「家屋の周辺はなるべく明るく保ち、可燃物を置かない。」といった対策の周知徹底
に引き続き努めるとともに、必要に応じ関係機関等とも適切に連携し、放火をさせない環境づ
くりの取り組みに努めること。
【要望事項】
(3)技術技能の継承と職員の資質向上について
団塊世代の大量退職を受けて、コンビナート火災消火、救急、警防、救助などの活動につい
- 36 -
てまとめたマニュアルに基づく若手職員の育成のための指導研修体制を引き続き強化するとと
もに、業務上必要となる特殊技能資格の取得機会を確保することなど全体的なレベルアップを
図り、各消防署にバランスのとれた形で職員が配置できるように努めること。
【要望事項】
(4)朝日町、川越町との連携行動要領について
朝日川越分署の設置からかなりの年数が経過しているが、朝日町、川越町の消防分団との連
携行動要領が確立されていない。各町消防団の技術レベルに差があり、各業務におけるレベル
を踏まえての調整が必要であり、早期に両町と協議し、連携行動要領の作成や合同訓練を実施
できるような体制を整えること。【北消防署・朝日川越分署・北西出張所】
- 37 -
【改善事項】
会計管理室
第1
監査の概要
1
監査の種類
定期監査及び行政監査
2
監査対象
会計管理室
3
事前調査期間
平成23年7月
4
監査期間
平成23年8月18日
5
監査対象年度
平成22年度
6
監査対象事項
財務事務等
7
監査方法
財務事務等が法令等に基づき適正かつ効率的に行われているかなどに重点
8日
をおいて、関係帳簿・書類の抽出調査、実査及び監査調書に基づく質問によ
り行った。
第2
監査対象の概要
会計管理室の主な業務内容及び職員数(平成23年5月1日現在)は次のとおりである。
現金・有価証券・物品の出納及び保管、小切手の振出し、現金・財産の記録管理、指定金融機関・
指定代理金融機関及び収納代理金融機関、決算の調製、用品の選定、支出命令の審査、支出負担
行為の確認、会計実地検査の実施及び自己検査の確認、定期支払、税務署への源泉所得税の払込
み等の会計事務を所掌する。
第3
(職員12名、再任用職員1名)
監査結果
財務に関する事務の執行及び事務事業の執行並びに行政監査として時間外勤務の状況、原課契
約工事の執行状況、効率性改善への取組状況、各種委員会等の活動状況、負担金の執行状況及び
業務棚卸表の妥当性について監査の結果、次の指摘事項及び意見のとおり、注意、是正又は改善
を要するものなどが見受けられた。今後の事務執行にあたっては、これらに十分留意するととも
に、是正、改善を要するものについてはその措置を講じるよう要望する。
なお、是正、改善等の措置を講じたときは、遅滞なく報告されたい。
1
指摘事項
(1)臨時職員の雇用手続きについて
臨時職員の雇用に関する決裁において、雇用申請日、決裁日、人事課認定日あるいは、通勤
届の所属長認定日が漏れているものなどが見受けられた。雇用手続きに不備がないよう、適切
な事務処理を行うこと。
2
意
【是正事項】
見
(1)資金管理運用方針等について
一般会計・特別会計、各公営企業会計の毎月末現金預金残高をみると、会計全体で約300億円
の資金収支残高が計上されている。資金の預託状況をみると、債券や定期預金等の運用により、
- 38 -
一定の利息収入を計上しているものの、一方、支出面では公債費で多額の利子を負担している。
市全体で市債残高の償還財源に充当できる余裕資金が発生していないか、その活用方法はな
いか、各会計や基金の収支状況を精査のうえ、会計管理室、財政経営課等において市で保有す
る資金の会計間貸借や適正規模基準等を含めた資金管理の運用制度や方針の再検討をすること。
【改善事項】
(2)美術工芸品の取り扱いについて
本市には、本市ゆかりの作者の作品や作者の地元であるという観点から財産として保管する
価値の高い作品など貴重な美術工芸品を多数所蔵しているが、その価値にふさわしい展示や保
管状態での管理がなされているとはいい難い状況にある。これらの美術工芸品は本市への特別
の思いを持った方々からの寄贈を受けたものが数多くあり、寄贈者のこうした思いを尊重する
とともに、本市との関わりにおいても大切な作品であるとの認識を持って、作品の保全や展示
に努められたい。市全体の現状を調査するとともに、美術工芸品の取り扱いについて統一した
運用ができるよう基準づくりに取り組むこと。
【改善事項】
(3)財務会計システムの更新について
財務会計システムは7年前に更新されたが、今後、更新にあたっては規則等を十分反映させ
たシステムが望まれる。財政経営部等とも協議のうえ、各所属の事務負担が軽減されるようシ
ステムの更新を研究されたい。
【要望事項】
(4)負担金について
三重県都市会計管理者協議会の負担金について年会費を上回る繰越金があった。各都市の負
担金が有効に活用されるよう研修事業の拡充を本市から提案しているが、会計事務に対する重
要性が高まる中、研修事業の充実に努めるとともに、その見直しについても総会等の場で働き
かけること。
【改善事項】
- 39 -
議会事務局
第1
監査の概要
1
監査の種類
定期監査及び行政監査
2
監査対象
議会事務局
3
事前調査期間
平成23年7月15日
4
監査期間
平成23年8月18日
5
監査対象年度
平成22年度
6
監査対象事項
財務事務等
7
監査方法
財務事務等が法令等に基づき適正かつ効率的に行われているかなどに重点
をおいて、関係帳簿・書類の抽出調査、実査及び監査調書に基づく質問によ
り行った。
第2
監査対象の概要
議事課の主な業務内容及び職員数(平成23年5月1日現在)は次のとおりである。
【議事課】
議会費の予算・決算・経理、議員の報酬・費用弁償・諸給与、政務調査費、議員共済会、議
会・協議会、委員会・公聴会、議事日程・諸般の報告、発言通告、各種調査・資料の収集、法
令・議案その他事案の調査研究、議員提出議案、議会報、市議会モニター、市議会ホームペー
ジ、議会中継、その他広報広聴に関する業務等を所掌する。
第3
(職員14名、嘱託職員1名)
監査結果
財務に関する事務の執行及び事務事業の執行並びに行政監査として時間外勤務の状況、原課契
約工事の執行状況、効率性改善への取組状況、各種委員会等の活動状況、負担金の執行状況及び
業務棚卸表の妥当性について監査の結果、次の指摘事項及び意見のとおり、注意、是正又は改善
を要するものなどが見受けられた。今後の事務執行にあたっては、これらに十分留意するととも
に、是正、改善を要するものについてはその措置を講じるよう要望する。
なお、是正、改善等の措置を講じたときは、遅滞なく報告されたい。
1
指摘事項
(1)支出事務について
給油伝票に責任者の押印漏れが見受けられた。給油伝票には確実に責任者が押印するよう注
意すること。
【注意事項】
(2)金券等の管理について
駐車券受払簿について、記載枚数を訂正するにあたり訂正印が漏れている箇所が見受けられ
た。適正な文書管理を行うよう注意すること。
- 40 -
【注意事項】
(3)臨時職員の雇用手続きについて
臨時職員雇用申請書及び添付書類(通勤届、宣誓書など)に日付漏れが散見された。雇用手続
きにあたり、適切な事務処理を行うよう注意すること。
【注意事項】
(4)文書管理について
ア
自動車の運行記録を独自様式の自動車運行月報により所属長に報告がなされていた。四日
市市庁用自動車等の管理及び使用に関する規程第16条に基づき、運転者は運行の都度自動
車運行日誌に記載して所属長に報告するよう改めること。
イ
執務日誌が整備されていなかったので、四日市市役所処務規程第8条に定められた別記様
式に基づき記録するよう改めること。
2
意
【是正事項】
【是正事項】
見
(1)業務棚卸表の作成について
議会のサポートが主たる業務であるため活動指標について設定し得ないとして業務棚卸表を
作成していないが、業務の遂行ならびに業務評価を行うためには、具体的な数値目標とそれに
対する成果の把握が必要である。下記に例示するものを参考にして目標達成のための手段とし
て具体的な取組項目を再度洗い出し、業務棚卸表の作成、その活用によって、より積極的な議
会サポートにつなげるよう努めること。
・議会の政策形成機能の充実に対しては
①法務政策形成能力向上研修の受講回数または総受講時間
②議員からの調査、情報収集依頼に対する回答までに要する期間
③議員への提出議案に対する提案件数
・市民への議会情報の提供に対しては
①市議会ホームページ上の議会中継アクセス数、議事録アクセス数
②市議会モニターを除く議会傍聴者数
【改善事項】
(2)議会の政策形成機能充実のためのサポートについて
本市の議会は、全国に先駆けた議会基本条例の制定、また通年議会や文書質問など政策立案、
発議に関する機能強化を積極的に行っている。そこで、議会事務局には議会、議員の力を最大
限に発揮させるため、従来のような議会運営、行政課題等に係る様々な調査・研究活動だけで
なく、政策形成に対するサポートを行うことが求められている。事務局職員の議会事務への対
応及び研修体制について、さらなる充実を図るよう要望する。
【要望事項】
(3)政務調査費の効果的執行について
地方自治法及び四日市市議会政務調査費の交付に関する条例の規定により、議員の調査研究
に資するための経費の一部として支給しているが、執行率が低調である。議会をサポートする
事務局として、情報収集能力を高め、先進都市の政務調査費の使途状況などを調査し、その結
果を情報提供することで政務調査費の活用に資するよう改めること。
- 41 -
【改善事項】
(4)議会図書室について
議会図書室は、議員の調査研究に資するため地方自治法に基づき設置が義務づけられている
が、現状は倉庫と化している。事務局からは議員ラウンジに図書室機能の一部を持たせている
との説明があったが、本来、図書室とオープンスペースとしてのラウンジとでは求められる機
能は違う。地方自治法の趣旨に則り、その機能を十分に発揮できるように、議員と積極的に意
見を交わし、整備、充実を図ることを要望する。
【要望事項】
(5)予算の編成と流用について
議会運営費等の予算執行において、当初予算額と決算額に大きな差異があるとともに、一部
に予算流用が見受けられた。予算の編成にあたっては綿密な事業計画に基づく十分な精査を行
い、計画的かつ効率的な予算執行を心がけ、流用は必要最少限に止め、安易な流用は厳に慎む
こと。
【改善事項】
(6)1者単独随意契約について
1者単独随意契約にあっては、同一業者と長期継続して契約しているため、契約内容・方法・
金額等について検討が十分でないもの、契約の相手方の見積書をそのまま契約金額としている
ものなどが多く、同一業者への継続契約年数の制限や委託金額を精査する必要がある。そのた
め、①契約条項を精査できる法的専門能力、②委託業務内容が妥当であるかを精査する技術・
技能的専門能力、③価格交渉を徹底するための原価計算能力などを備えた人財を早期に養成す
ること。
【改善事項】
(7)物品の管理について
政務調査費で購入する備品については、その適正な管理のため各会派がリスト化したところ
であるが、取得価格が2万円未満のため備品とはならないデジタルカメラやICレコーダーと
いった長期使用の見込まれる物品についても、台帳や点検の仕方における具体的な例を示し、
適正な管理を行うこと。
【改善事項】
(8)時間外勤務の縮減について
時間外勤務について、所属平均が年々増加しており、年間360時間を超える職員も見受け
られた。また、特定の職員に業務の集中が見られることから、職員間での応援体制や事務分担
の適正化、平準化を図り、職員の健康管理の面から、時間外勤務の縮減に努めること。
【要望事項】
(9)負担金について
年間の会費収入を上回る繰越金を持つ団体や多額の特別会計、別会計として基金を持つ団体
が見受けられた。負担金の支出にあたっては、各団体の事業が効果的に実施されているか、効
率的に運営されているか等の視点から、事業報告書、決算状況などを分析し、支出する負担金
の見直しを含めてその効果を検証すること。
- 42 -
【改善事項】
商工農水部
第1
監査の概要
1
監査の種類
定期監査及び行政監査
2
監査対象
商工農水部
3
事前調査期間
平成23年6月
4
監査期間
平成23年8月23日から平成23年8月24日まで
5
監査対象年度
平成22年度
6
監査対象事項
財務事務等
7
監査方法
財務事務等が法令等に基づき適正かつ効率的に行われているかなどに重点
8日から平成23年6月13日まで
をおいて、関係帳簿・書類の抽出調査、実査及び監査調書に基づく質問によ
り行った。
第2
監査対象の概要
商工農水部各所属の主な業務内容及び職員数(平成23年5月1日現在)は、次のとおりであ
る。
【商業勤労課・観光推進室】
商業動向の調査研究・施策の企画立案、大規模小売店舗の立地、商店街振興、商業の近代化
及び高度化、産品の流通・振興、商業関係諸団体、中小企業に対する融資相談、すわ公園交流
館、労働事情の調査研究・施策の企画立案、雇用・就労、勤労者の福祉厚生、労働関係団体等
との連絡調整、勤労者・市民交流センター、観光振興の調査研究、施策の企画立案、観光資源
の創出・保護及び振興、宮妻ヒュッテ、まつり・花火大会等観光事業の実施、産業観光、観光
関係諸団体に関する業務等を所掌する。
(職員15名、嘱託職員1名)
【工業振興課・産業基盤整備推進室】
工業動向の調査研究・施策の企画立案、企業及び研究所の誘致及び立地、新規産業の創出、
工業振興に関する経営相談、工業の近代化・高度化、中小企業の情報化、地場産業の振興及び
育成、三重北勢地域地場産業振興センターとの連絡、貿易及び物産関係諸団体、産業基盤整備
推進室、鈴鹿山麓リサーチパーク、企業立地にかかる基盤整備及び企業誘致に関する業務等を
所掌する。
(職員7名、再任用職員1名)
【農水振興課・食肉センター・食肉地方卸売市場・農業センター】
農水産業の振興、農地の有効利用の調査研究・企画立案、農水産業関係の融資、農業経営基盤
の強化促進、農業担い手の育成、地産地消及び食育、農政審議会、三泗鈴亀農業共済事務組合
との連絡、北勢地方卸売市場、農業振興地域整備計画、遊休農地対策、農畜水産物の生産振興・
出荷流通、食の安全・安心、水田農業推進協議会、戸別所得補償交付金、農作物の災害・鳥獣
被害対策、林業・治山・林道事業、地域森林計画、漁港及び海岸保全区域の管理、土地改良団
体の指導、土地改良関係の補助・融資、土地改良事業の施行及び換地計画の認可、地籍調査事
業、ふるさと・水と土保全基金、土地改良事業及び災害復旧事業の実施、農業用施設工事の実
施、土地改良工事の技術指導、農業水利、三重用水土地改良区、漁港整備及び海岸保全事業の
実施、食肉センター・食肉市場、農業センター、茶業振興センター・ふれあい牧場に関する業
務等を所掌する。
(職員25名、再任用職員3名、嘱託職員1名)
- 43 -
【けいりん事業課】
競輪事業の調査研究、競輪開催に係る予算・決算・開催収支報告、関係諸団体との連絡調整、
入場券の発行、入場料の収納、施設及び物品の維持管理、施設の使用、施設の改善計画、事故
防止・交通安全対策・周辺対策、競輪開催の企画・準備、宣伝広報の企画・実施・ファンサー
ビス、車券の発売、的中車券の支払、車券の検収・調査及び未払調査、未払的中車券の支払、
臨時場外設置に伴う渉外・受託・委託に関する業務等を所掌する。
第3
(職員5名)
監査結果
財務に関する事務の執行及び事務事業の執行並びに行政監査として時間外勤務の状況、原課契
約工事の執行状況、効率性改善への取組状況、各種委員会等の活動状況、負担金の執行状況及び
業務棚卸表の妥当性について監査の結果、次の指摘事項及び意見のとおり、注意、是正又は改善
を要するものなどが見受けられた。今後の事務執行にあたっては、これらに十分留意するととも
に、是正、改善を要するものについてはその措置を講じるよう要望する。
なお、是正、改善等の措置を講じたときは、遅滞なく報告されたい。
1
指摘事項
<各課共通事項>
(1)支出事務について
ア
物品の購入にあたり、見積書や請求書に代表者印や日付が漏れているものが見受けられた。
不備のない請求書等の提出を求めるとともに受領時には十分確認すること。
【注意事項】
上記対象所属∼【工業振興課・産業基盤整備推進室】【農水振興課・農業センター】
イ
各種補助金の交付事務において、補助事業等実績報告書に領収書等証拠書類の添付を求め
ているが、内訳明細の記入がない領収書が見受けられた。領収書は補助対象事業であること
を確認するための重要な証拠書類であるので、不備のない領収書の提出を求めるよう改める
こと。
【是正事項】
上記対象所属∼【商業勤労課・観光推進室】【農水振興課】
(2)現金等の管理について
駐車券受払簿において、払出先(用件)が記入されていなかった。受払簿には、払出先(用
件)も含めて必要事項を記入するよう改めること。
【是正事項】
上記対象所属∼【農業センター】【けいりん事業課】
(3)臨時職員の雇用手続きについて
臨時職員の雇用に関する決裁において、通勤届の申請日や人事課の確認印が漏れているもの
が見受けられた。雇用手続きに不備がないよう、適切に事務処理を行うこと。
【是正事項】
上記対象所属∼【商業勤労課・観光推進室】【農水振興課・農業センター】
(4)文書管理について
公印台帳の副本において、公印管守者や公印取扱責任者の更新に関する記録がなかった。四
- 44 -
日市市公印規則第8条第3項に基づき、適正な管理を行うよう注意すること。
【注意事項】
上記対象所属∼【農業センター・食肉センター・食肉地方卸売市場】【けいりん事業課】
<各課個別事項>
【商業勤労課・観光推進室】
(1)支出事務について
コンベンション事業推進補助金の交付事務において、証拠書類として宿泊証明書の添付を求
めているが、宿泊施設の証明印が漏れているものや証明日の記入がないものが見受けられた。
宿泊証明書は補助対象事業の内容を確認するための重要な証拠書類であるので、不備のない証
拠書類の提出を求めるよう改めること。
【是正事項】
(2)文書管理について
起案文書(支出負担行為書、支出命令書、支出負担行為書兼支出命令書等の会計書類)に決
裁日等が漏れているものが見受けられた。四日市市文書管理規程第27条に基づき、決裁日等
を記入するよう改めること。
【是正事項】
【工業振興課・産業基盤整備推進室】
(1)契約事務について
提出された委託業務完了届において、完成日の記載誤りの事例が見受けられた。提出された
文書についてチェックを徹底すること。
【是正事項】
【農水振興課・食肉センター・食肉地方卸売市場・農業センター】
(1)支出事務について
年度末の同日に同一業者から総額10万円を超える消耗品を購入しているが、伝票が分割さ
れていた。10万円以上の物品の購入については調達契約課での契約と定められているので、
適切な購入手続きを行うよう改めること。
【農業センター】【是正事項】
(2)文書管理について
ア
駐車券受払簿に取扱者名の記入漏れや残数の訂正印漏れが見受けられた。
るよう改めること。
イ
【農水振興課】【是正事項】
車両台帳において、様式の片面のみ複写して使用しているため、定められた様式により整
備すること。
ウ
【農業センター】【注意事項】
車両台帳が整備されていなかった。当該車両の前所管所属である管財課から取り寄せたう
えで、適切に台帳整備すること。
エ
適正に記録す
【食肉センター・食肉地方卸売市場】【是正事項】
支出負担行為兼支出命令書に決裁日が漏れているものが見受けられた。四日市市文書管理
規程第27条に基づき、決裁日を記入するよう改めること。 【農水振興課】【是正事項】
オ
自動車運行日誌において、給油伝票との給油日の不整合や運転者欄に姓のみで名の記入さ
れていない事例が見受けられたので、適正かつ正確に記録するよう改めること。
【農水振興課】【是正事項】
- 45 -
【けいりん事業課】
特になし
2
意
見
<各課共通事項>
(1)労務管理の徹底と時間外勤務の縮減について
時間外勤務が恒常化している職場があり、年間360時間を超える職員も多く見受けられた。
また、特定の職員に業務の集中が見られるため、各所属長は係間での応援体制や事務分担の適
正化、平準化を図るとともに、職員の健康管理の面から、労務管理の徹底と業務の効率化、省
力化を図り、時間外勤務の縮減に向けた取り組みに努めること。
【要望事項】
上記対象課∼【商業勤労課・観光推進室】【けいりん事業課】
(2)負担金について
各種団体への負担金について、負担金収入を超える繰越金があるものが見受けられた。負担
金の支出にあたっては、各種団体の事業が効果的に実施されているか、効率的に運営されてい
るか等の視点から、その見直しを含めて検証すること。
【改善事項】
上記対象課∼【商業勤労課・観光推進室】【農水振興課】【けいりん事業課】
<各課個別事項>
【商業勤労課・観光推進室】
(1)業務棚卸表の指標について
商業勤労課では、業務棚卸表の活動指標として、障害者雇用率などの指標で目標を掲げてい
るが、この数値については、課の事務事業で直接改善できるものではない。職員の努力によっ
て、目標や成果が達成できるような指標を設定して、所属としてミッションが明確になるよう
にすること。
【改善事項】
(2)中小企業支援策について
中小企業における円滑な資金の調達を支援するため、運転資金や設備資金を融資しているが、
これらの利用件数は、中小企業の資金状態や投資意欲が反映されたものであり、これからの施
策の展開に役立つので、使途別の利用件数を把握のうえ、中小企業の支援を図ること。
【改善事項】
(3)障害者の雇用について
本市の障害者雇用率については、三重県の平均を下回っており、少しでも障害者雇用率が改
善するよう福祉部とも連携のうえ、事業主への働きかけを行い、雇用機会の拡大を図り、目標
を達成できるよう努力されたい。
【要望事項】
(4)観光資源について
宮妻峡、水沢地区の茶畑、大四日市まつり、花火大会、コンビナートの夜景クルーズなどの
既知の観光資源のPRを行ってきたが、市内にはそれ以外にも東海道など歴史街道、旧四日市
- 46 -
港の潮吹き堤防など国・県・市指定の重要文化財が多数存在する。本市の歴史や自然環境を掘
り起こしたり周辺環境を整備することで、点として存在する観光スポットを線から面へとネッ
トワーク化するとともに、本市の魅力ある観光資源を有効活用した積極的な情報発信を行うな
ど、観光のあり方について見直しを図られたい。
【改善事項】
(5)ディア四日市について
市が資本金の約1/3を出資している「株式会社ディア四日市」は、24時間営業の実施や
経費の削減など経営改善に取り組んでいるが、地下駐車場の建設資金として借り入れた中小企
業高度化資金の償還など依然として厳しい経営環境に置かれている。国道1号線下の地下駐車
場の管理が、(財)駐車場整備推進機構から公募された特定目的会社に承継されることから、経
営改善に取り組んでいるディア四日市にとって不利な契約とならないよう本市としても支援に
努めること。
【要望事項】
【工業振興課・産業基盤整備推進室】
(1)補助金について
企業に対して、補助金、負担金を支出しているが、投資効果がどの程度か、その結果によっ
て追加補助、または縮減、打ち切りをするなどを的確に判断する必要がある。そのために補助
等の適正度をチェックする効果計算書を作るなど、マニュアル化し、その投資効果の調査、検
証を行うこと。
【改善事項】
(2)臨海部コンビナートについて
四日市コンビナートをめぐる操業環境が厳しさを増している中、臨海部コンビナート立地企
業と行政が一体となった協議会を立ち上げたが、企業空地の活用方法など、課題を早急に見出
し、活性化に向けた取り組みをされたい。
【要望事項】
(3)民間研究所立地奨励金について
企業の新たな研究のため奨励金を支出しているが、研究した結果が、本市での生産に結びつ
くように奨励金支出の条件づけを行うなど、奨励金の投資効果を本市が得られるよう、制度の
見直しを行うこと。
【改善事項】
(4)地場産業の振興について
地場産業の中では主に萬古焼に補助金を支出するなど産業振興の支援の取り組みをしている
が、その他の地場産業についても、目標、方針を定め、公平な産業振興に取り組むこと。
【改善事項】
(5)職員の知識の向上について
企業からの経営相談業務については、三重県産業支援センターのコーディネーター、大学等
関係機関の専門家につなぐなどの役割をしているということであるが、本市職員もある程度の
知識は必要と考える。また、負担金も多く支出しており、企業の会計、複式簿記についても知
識は必要である。本市として積極的な施策の取り組みを行うためには、情報収集やノウハウの
- 47 -
蓄積が不可欠であり、業務上必要な知識、理解度の向上のための体系的研修を構築すること。
【改善事項】
【農水振興課・食肉センター・食肉地方卸売市場・農業センター】
(1)主要事業の評価について
主要事業の実績において、有害鳥獣対策事業や種苗放流事業など予算の投資効果が十分に上
がっていない事業が多く見受けられる。一つの事業に的を絞って重点的・集中的に予算を投入
するなど投資効果を常に念頭においた事業の実施をすること。特に有害鳥獣対策事業や種苗放
流事業など長期的に継続して取り組む必要のある事業については、その効果を十分に検証しな
がら事業を実施するとともに、事業を継続するか否かを判断するため事業効果を数値で示す方
法も検討すること。
【改善事項】
(2)1者単独随意契約について
1者単独随意契約にあっては、随意契約の理由が明確でないものや、同一業者と長期継続し
て契約しているため、契約内容・方法・金額等について検討が十分でないもの、契約の相手方
の見積書をそのまま契約金額としているものなど、委託金額や契約方法を精査する必要がある。
そのため、①契約条項を精査できる法的専門能力、②委託業務内容が妥当であるかを精査する
技術・技能的専門能力、③価格交渉を徹底するための原価計算能力などを備えた人財を早期に
養成すること。
【改善事項】
(3)原課契約工事について
原課契約工事の発注にあたって、見積金額と設計金額及び契約金額が全く同額であるなど、
契約方法や契約金額を精査する必要がある工事が見受けられる。契約金額や見積金額が妥当で
あるかを精査する能力を早期に養成すること。
【改善事項】
(4)食肉センター施設の適正な管理について
施設内の設備や機械の故障は、稼働率や安全性に対する影響が大きいので、日常の適正な管
理が極めて重要となる。消費者に安心な食肉を安定的に提供し、衛生的かつ効率的な作業環境
を確保するため、施設の適切な維持管理について、引き続き改善を進めること。【改善事項】
(5)農業センターの活性化について
農業センターの当初の設立趣旨は専業農家の技術指導であったが、時代の変化に伴い、昨今
では農業に興味のある市民のニーズに応えるのも農業センターの新しい役割となってきている
一方で、施設が十分に活用されていないのが現状である。今後は、市民菜園や農業体験講座な
ど市民ニーズに対応しながら、農業従事者や関係団体と連携して農業に触れ合う場の充実を図
り、農業の担い手の育成や農業センターの活性化につながるような改善に取り組むこと。
【改善事項】
(6)市民菜園設置事業について
市民菜園設置事業の運営について、地元の運営協議会と管理委託契約を交わしているが、委
- 48 -
託先からの口頭による申出を受け、水道器具等の設置を行っている。費用の負担区分など運営
上疑義が生じないよう、委託契約書には維持管理の範囲について明確な規定に改めること。
【改善事項】
【けいりん事業課】
(1)収益向上策の取組みについて
ア
入場者数の規模に見合ったコンパクトな施設運営を図るなど経費節減のための取組みは進
められているが、競輪開催業務の包括外部委託についても、委託業務と委託金額についての
精査・見直し努力を継続すること。また、損益分岐点管理などより高度な経営管理につなげ
るよう積極的な取り組みを行うこと。
イ
【改善事項】
ファンの高齢化等により全国的に車券売上額及び入場者数の減少が続いている。明るく快
適な場内環境を実現し、若者や女性、家族連れなどの競輪場への新規の集客を図るとともに、
外国人客の誘致方策についても検討に努めること。
ウ
【要望事項】
国においてもJKA交付金の見直しや今後の競輪の活性化策などについて議論がなされて
いる中で、最新情報の収集に努めながら、競輪事業の存続発展に資するような制度見直し等
について関係機関への働きかけること。
エ
【要望事項】
競輪場の現有資産を有効に活用し、公営ギャンブルとしての車券的中への関心だけではな
く、迫力ある競技を直接観戦するという臨場感などより高い付加価値をファンに提供できる
ようなアイデアに基づく事業展開を図るよう努めること。
【要望事項】
(2)四日市競輪開催連絡協議会について
四日市競輪開催連絡協議会へは円滑な競輪開催を目的に本市から負担金を支出しているが、
協議会支出の大半は協力金や交際費である。「四日市市の交際費及び食糧費の執行の基準」な
どに準拠した形で支払い基準に関する内規も定められているが、協議会収入の大半が本市から
の負担金であるので、交際費の適切な執行を図ること。また、同協議会の事業内容や支出を見
ると本市が支出すべきものも見受けられるので、同協議会の存廃も含めて負担金のあり方を見
直すこと。
【改善事項】
- 49 -
農業委員会事務局
第1
監査の概要
1
監査の種類
定期監査及び行政監査
2
監査対象
農業委員会事務局
3
事前調査期間
平成23年6月
4
監査期間
平成23年8月23日
5
監査対象年度
平成22年度
6
監査対象事項
財務事務等
7
監査方法
財務事務等が法令等に基づき適正かつ効率的に行われているかなどに重点
8日から平成23年6月
9日まで
をおいて、関係帳簿・書類の抽出調査、実査及び監査調書に基づく質問によ
り行った。
第2
監査対象の概要
農業委員会事務局の主な業務内容及び職員数(平成23年5月1日現在)は、次のとおりであ
る。
農地法に基づく農地の権利移動・農地転用、農業経営基盤強化促進法に基づく農地利用権設定
等促進、租税特別措置法に基づく農地の相続税・贈与税の納税猶予の特例、農地等の利用関係の
調整、農業・農業者に関する事業の啓発宣伝、農業者年金等に関する業務等を所掌する。
(職員7名、再任用職員2名)
第3
監査結果
財務に関する事務の執行及び事務事業の執行並びに行政監査として時間外勤務の状況、原課契
約工事の執行状況、効率性改善への取組状況、各種委員会等の活動状況、負担金の執行状況及び
業務棚卸表の妥当性について監査の結果、次の指摘事項及び意見のとおり、注意、是正又は改善
を要するものなどが見受けられた。今後の事務執行にあたっては、これらに十分留意するととも
に、是正、改善を要するものについてはその措置を講じるよう要望する。
なお、是正、改善等の措置を講じたときは、遅滞なく報告されたい。
1
指摘事項
(1)収入事務について
歳入金の金融機関への払い込みが遅延していた事例が見受けられた。収納した歳入金につい
ては、四日市市会計規則第86条に基づき、即日又は翌日の正午までに収納の手続きを行うよ
う改めること。
【是正事項】
(2)契約事務について
見積書に日付が漏れているものが見受けられたので、見積書の提出を求めるにあたっては、
日付漏れなどがないか確認のうえ、受領するよう注意すること。
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【注意事項】
(3)金券等の管理について
駐車券受払簿において、駐車券の購入日と駐車券受払簿の受入日が不一致であるものが多数
見受けられた。駐車券受払簿には、駐車券の受払の事実に基づいて記帳するよう注意すること。
【注意事項】
(4)文書管理について
起案文書(支出負担行為書、支出命令書、支出負担行為書兼支出命令書等の会計書類)の多
くに決裁日等が漏れていた。四日市市文書管理規程第27条に基づき、決裁日等を記入するよ
う改めること。
2
意
【是正事項】
見
(1)農業委員会事務局のあり方について
農業委員は地域の代表として、豊かな経験を生かし、様々な角度から農業経営の視点に立っ
て農業振興を進めていく必要がある。事務局は、農地部会、農業振興部会の相乗効果がどのよ
うに出ているかを検証し、農業委員会の機能の充実を図ること。また、農業委員会の会議とし
て、テーマを決めて結論を出すような運営への転換を図ること。
【改善事項】
(2)農地の利用権設定について
認定農家をはじめ新規就農者や参入企業の農業生産活動により、農地の集積は図られている
が、農業を取り巻く情勢は厳しく、高齢化、後継者不足により離農の事実もある。離農された
場合には農地の引継ぎが行えるよう認定農家などに積極的に働きかけ、規模拡大に向けた利用
権設定を進めること。
【要望事項】
(3)認定農家の増加促進について
後継者不足、耕作放棄地増加防止のため、農業経営の視点に立って、認定農家数の増加の促
進に努めるとともに、農業の質を高め、やりがいを感じるような農業振興を力強く進める取り
組みを行うこと。
【要望事項】
(4)耕作放棄地の増加防止について
耕作を一旦放棄すると農地を復元するにも大変な労力を要する。魅力ある農業のPR、農業
の米づくり以外の選択肢を提案するなど、地域社会の中での農業委員の働きかけにも刺激を与
えながら、耕作放棄地の増加を防止するよう努めること。
【要望事項】
(5)遊休農地の復元について
農地パトロール等の調査をしながら遊休農地復元の促進を図っているが、山間等の小規模農
地については、復元をするのか、里山などとして保全したほうがいいのかも検討した上で、農
地の集約について目標を定めてさらなる取組みを要望する。
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【要望事項】
(6)農業協同組合との協力体制について
農家をバックアップする方策については、農業振興部会において、具体的な取組みができる
ようテーマを設け本音で話し合う機会をつくり、その方向づけを農業協同組合に提案し、本市
の農業振興のために積極的な協力体制を構築すること。
【改善事項】
(7)負担金について
三重県農業会議に負担金を支出しているが、有用な会の活動を本市の農業に還元できるよう
具体的な要求を働きかけること。
【改善事項】
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