長周期振動モニタリングシステムを 用いた橋梁及びビルの計測例 2016.10.27 IMV株式会社 MES事業本部 技術一課 川平 孝雄 Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 1 目次 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. IMV株式会社 会社紹介 開発の背景~老朽化する社会インフラ~ 新開発振動センサモジュール – 坑道でのノイズ密度計測実験 – 産業技術総合研究所での長周期加振実験 長周期振動モニタリングシステム 国土交通省SIPプログラムでの橋梁計測 – 洗掘現象とは – システム取付状態と計測状況 自社ビルのSHM – ビル内配置状況 – 熊本地震時の波形観測 無線化とこれからの課題 Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 1.会社紹介 Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 1.会社紹介(概要) 商 号 IMV株式会社 [英文社名] IMV CORPORATION 会社設立 1957年(昭和32年)4月17日 資本金 4億6481万円 従業員数 242名 年間売上高 91億7,049万円 (2015年9月期 連結) 上場証券取引所 東京証券取引所JASDAQ市場 証券コード 7760 決算期 9月30日 (2015年9月30日現在 連結) Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 1.会社紹介(沿革) 1957 株式会社国際機械振動研究所(旧社名)を設立 1988 東京テストラボ開設 2005 ジャスダック証券取引所に上場 2011 10月、英国に IMV CORPORATION EUROPEAN TECHNICAL CENTRE を開設 (現 IMV EUROPE LIMITED) 11月、タイに IMV (THAILAND) CO., LTD. (子会社)を開設 2012 11月、ドイツに IMV CORPORATION German Sales Office を開設 (現 IMV EUROPE LIMITED German Sales Office) 2013 5月、IMV株式会社 2015 1月、英国にIMV EUROPE LIMITED European Manufacturing Centreを開設 上海代表所を設立 11月、東京テストラボ 上野原サイト 高度試験センターを開設 2016 4月、米国にIMV America, Inc. (子会社)を開設 Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 1.会社紹介(事業) 振動試験装置 メジャリング システム テスト&ソリュー ションサービス Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 2.開発の背景 ~老朽化する社会インフラ~ Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 2.開発の背景(橋梁の老朽化) 国土交通省調査資料より Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 8 2.開発の背景(トンネルの老朽化) 国土交通省調査資料より Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 9 3.新開発振動センサモジュール Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 2.新開発振動センサモジュール <開発コンセプト> 東日本大震災で発生した長周期地震を計測出来る、安価なで高精度 なセンサモジュールを作る。 このセンサを実現する為にクリアしなければならない要素とは ①自己ノイズが少ない事 ②ゆっくりした振動にも十分な感度がある事 しかし、これらを安価なセンサモジュールで実現し、その性能を証明 する事は非常に難しい。 Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 3.新開発振動センサモジュール <産業技術総合研究所での長周期加振実験> 産業技術総合研究所 工学計測標準研究部門 強度振動標準研究グループ との研究で0.04Hzという超低周波での感度確認に成功した。 Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 4.長周期振動モニタリングシステム Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 4.長周期振動モニタリングシステム <HM-0013> 新開発振動センサモジュールを搭載した振動計測装置(有線) <GW-0013> HM-0013のデータとクラウドを繋ぐゲートウェイ <TM-0013-HM> HM-0013を地震監視や常時監視に転用する為の専用表示端末 <UC-0013> HM-0013のデータを簡易的にPCで確認する為の変換装置 <RP-0013> HM-0013の接続ケーブルが長距離になった場合に接続するリピータ Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 5.国土交通省SIPプログラム での橋梁計測 Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 5.国土交通省SIPプログラムでの橋梁計測 <計測対象である橋脚の洗掘現象とは> 橋脚により生じる水理現象 橋脚の洗掘の様子 資料:土木学会関西支部編 川のなんでも小辞典 Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 5.国土交通省SIPプログラムでの橋梁計測 <取付工事> Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 5.国土交通省SIPプログラムでの橋梁計測 <しかし、工事期間中に大洪水> Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 5.国土交通省SIPプログラムでの橋梁計測 <それでも壊れなかった> Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 5.国土交通省SIPプログラムでの橋梁計測 <取付状況> GW-0013でデータ をクラウドへ 上部用計測器 下部用計測器 橋脚上下に取り付けられた振動計測器の振動レベルを比較する事で 洗掘の状況を常時モニタリング Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 5.国土交通省SIPプログラムでの橋梁計測 <これまでの結果> 本研究の中間報告は下記JSTのホームページよりダウンロード 出来ます。 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP) 「インフラ維持管理・更新・マネジメント技術」各研究開発課題の概要 http://www.jst.go.jp/sip/k07_kadai_dl.html 振動モード解析に基づく橋梁の性能評価システムの開発 川合 忠雄(大阪市立大学 工学研究科 教授) 国土交通省 Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 6.自社ビルのSHM Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 6.自社ビルのSHM <SHMとは> SHMとはStructure Health Monitoringの頭文字をとった略語 で、日本語では構造ヘルスモニタリングと呼ばれている。 SHMは、ビル等の構造物に対しセンシング技術を活用して、そ の健全状態をモニタリングする取り組みである。 弊社では、構造物の振動データを計測する事で 「地震前後の構造物の健全状態の確認」 「地震発生時の構造物の状態把握」 を検知し、2次災害の防止や避難対策への活用を目指している。 Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 6.自社ビルのSHM <IMV大阪本社4号館への取付> ゲートウェイ 5階用計測器 4階用計測器 2階用計測器 1階用計測器 Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 6.自社ビルのSHM <クラウドでの計測画面> Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 6.自社ビルのSHM <熊本地震での振動検知> 5F X Data 10 Vibration Amplitude(gal) 8 6 4 2 0 -2 -4 -6 -8 -10 0 10 20 30 40 50 time(sec) 10 5F X Data 1 4F X Data 0 Amplitude(gal) Vibration Amplitude(gal) Vibration 10 10 8 -1 10 6 4-2 10 2 -3 100 -2 -4 10 -4 -6 -1 0 10 -8 -10 0 10 10 1 frequency(Hz) 10 20 30 40 50 time(sec) 4F X Data 1 10 1F X Data 0 Amplitude(gal) Vibration Amplitude(gal) Vibration 1010 8 -1 10 6 -24 10 2 -3 10 0 -2 -4 10 -4 -6 10 -8 -10 -1 0 0 10 10 10 20 30 Vibration Amplitude(gal) time(sec) 10 1 10 0 10 -1 10 -2 10 -3 10 -4 1 frequency(Hz) Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 1F X Data 40 50 7.無線化とこれからの課題 Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 6.無線化とこれからの課題 <無線版SHMシステムイメージ> Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 7.無線化とこれからの課題 <SHMシステムを無線化(SmartMeshIP化)するメリット> ・設置工事費が最小限で済む ・無線の繋がりが強固 (波形データよりもアラートを伝える事が大事) ・置き場所を選ばない ・装置の接続数が有線より多い (手軽に計測ポイントが増やせる) ・全ての機器がバッテリ内蔵なので停電に強い ・低消費なので電気代が安い Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. 7.無線化とこれからの課題 <これからの課題> ・通信インフラ業界との連携 ⇒SIMの契約を始め、ルータから先のサービスを常に模索しています。 ・構造物に対する設置計画と設置工事 ⇒メンテナンスも含めて、工事のプランニングが一番大変です。 ・振動以外の計測方法とのコラボレーション ⇒ひずみ計測や画像検査など、専門領域に捕らわれないパッケージ化が 必要かもしれません。 ・業界を超える連携 ⇒地方公共団体との実証フィールド実験、大学や各種研究機関との検査手 法開発、金融関連機関との地震保険割引制度等の連携強化 ・IoT開発パートナーは常に募集中 ⇒機器を動かす為のAPI等は、順次公開しています。 合わせて振動解析のアルゴリズムも協力できるかもしれません。 もちろん計測の引き合いはいつでもお待ちしております。 Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. IMV-SHMロゴマーク このIMV-SHMロゴマークは、IMV新型加速度センサモジュール を応用した全ての製品で使用可能です(協力会社、OEM含む)。 本発表内容の一部は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議の 「SIPインフラ維持管理・更新・マネジメント技術」によって実施されました。 本発表内容の一部は、「大阪市イノベーション創出支援補助金」にて実施されました。 31 Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved. ご清聴ありがとうございました。 32 Copyright © IMV CORPORATION 2016 All right reserved.
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