(「禁忌」「重要な基本的注意」「相互作用(併用禁忌)」に追記)

―医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読み下さい。―
使 用 上 の 注 意 改 訂 の お 知 ら せ
2 0 0 4 年 7 月
丸 石 製 薬 株 式 会 社
アボット ジャパン株式会社
血圧降下剤(ニトロプルシドナトリウム注射液)
毒薬・指定医薬品・要指示医薬品注)
R
ニトプロ○
注
NITOPRO○INJ.
R
注)注意−医師等の処方せん・指示により使用すること
謹啓 時下益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は、弊社医薬品につきまして格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、この度、標記の弊社製品につきまして、
〈使用上の注意〉を改訂致しましたのでお知らせ申し上げます。
なお、改訂添付文書を封入した製品がお手元に届くまで若干の日時を要しますので、今後のご使用に際しましては、下記内容をご参照下さいま
すようお願い申し上げます。
謹白
−記−
1.改訂内容(改訂箇所抜粋(自主改訂:
部)
)
改 訂 後
改 訂 前
【禁忌(次の患者には投与しないこと)
】
(1)∼(6) 略
(7) ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する勃起不全治療剤(クエン酸シ
ルデナフィル、塩酸バルデナフィル水和物)を投与中の患者[併用によ
り降圧作用が増強され、過度に血圧を低下させることがある。
](「2.
重要な基本的注意(4)」
「3.相互作用(1)」の項参照)
【使用上の注意】
2.重要な基本的注意
(1)∼(3) 略
(4) 本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する勃起不全治療剤(クエン酸
シルデナフィル、塩酸バルデナフィル水和物)との併用により降圧作用が増
強し、過度に血圧を低下させることがあるので、本剤投与前にこれらの薬剤
を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後に
おいてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。
(
「禁忌(7)」
「3.
相互作用(1)」の項参照)
3.相互作用
(1) 併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
ホスホジエステラーゼ 併用により、降圧作用 本剤は cGMP の産生を
5阻害作用を有する勃 を増強することがあ 促進し、一方、ホスホ
る。
起不全治療剤
ジエステラーゼ5阻害
クエン酸シルデナフ
作用を有する勃起不全
ィル(バイアグラ)、
治療剤は cGMP の分解
を抑制することから、
塩酸バルデナフィ
両剤の併用によりcGMP
ル水和物(レビト
の増大を介する本剤の
ラ)
降圧作用が増強する。
【禁忌(次の患者には投与しないこと)
】
(1)∼(6) 略
(7) クエン酸シルデナフィルを投与中の患者[併用により降圧作用が増強さ
れ、過度に血圧を低下させることがある。
](「2.重要な基本的注意(4)」
「3.相互作用(1)」の項参照)
【使用上の注意】
2.重要な基本的注意
(1)∼(3) 略
(4) 本剤とクエン酸シルデナフィルとの併用により降圧作用が増強し、過度に
血圧を低下させることがあるので、本剤投与前にクエン酸シルデナフィル
を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後
においてクエン酸シルデナフィルを服用しないよう十分注意すること。
(
「禁忌(7)」
「3.相互作用(1)」の項参照)
3.相互作用
(1) 併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
クエン酸シルデナフィ 併用により降圧作用を
増強することがある。
ル
(バイアグラ)
機序・危険因子
本剤は cGMP の産生を
促進し、一方、クエン
酸シルデナフィルは
cGMP の分解を抑制す
ることから、両剤の併
用により cGMP の増大
を介する本剤の降圧作
用が増強する。
2.改訂の概要
○ 勃起不全治療剤 レビトラ○錠(塩酸バルデナフィル水和物)の発売に伴い、
「禁忌」
、
「重要な基本的注意」
、
「相互作用(併用禁忌)
」の記載を
R
変更致しました。
〈改訂理由〉
R
R
)は、クエン酸シルデナフィル(バイアグラ○
)と同じ作用(
「3.作
新たに発売された勃起不全治療薬 塩酸バルデナフィル水和物(レビトラ○
用機序」参照)を有し、クエン酸シルデナフィルと同様の相互作用が予想されるため、注意事項に追記致しました。
また、同じホスホジエステラーゼ5阻害薬であるクエン酸シルデナフィルと硝酸薬の併用により、複数の死亡例が報告されており、本邦でも「医
薬品等安全性情報 No.149(厚生省医薬安全局、平成 10 年 8 月)
」等での注意喚起が行われておりますことから、ニトプロ注の投与前にはホスホ
ジエステラーゼ5阻害薬を服用していない事を十分確認し、また、ニトプロ注の投与中及び投与後においてホスホジエステラーゼ5阻害薬が投
与されないよう十分注意して頂きますようお願い申し上げます。
3頁以降にに改訂後の「使用上の注意」全文を記載しておりますので、ご参照下さい。
R
ニトプロ○
注−1
3.作用機序
ニトロプルシドナトリウム(SNP)は、血管内皮の有無に関わらず、容量血管と抵抗血管の両血管平滑筋を直接弛緩させることにより作用しま
す。その機序は、SNP より遊離した一酸化窒素(NO)がグアニル酸シクラーゼを活性化させて cGMP を産生し、これが筋小胞体の Ca2+−ATP ポン
プを活性化して細胞内の Ca2+濃度を低下させるためと考えられています。
一方、ホスホジエステラーゼ5(PDE5)阻害薬は、cGMP を分解する PDE5 を阻害することにより、cGMP の分解を抑制します。
以上より、両剤を併用すると SNP の降圧作用が増強され、過度に血圧を低下させる可能性があります。
血管平滑筋細胞
PDE5
GTP
PDE5阻害薬
シルデナフィル
バルデナフィル
阻害
SNP
NO
sSC
合成
分解
cGMP
5’-GMP
sSC:可溶性グアニル酸シクラーゼ
血管平滑筋の弛緩
血圧の低下
4.参考症例(バイエル薬品提供資料より)
男性健常人(40∼70 歳)を対象とした、塩酸バルデナフィル水和物(20mg)とニトログリセリン(NTG)舌下投与との相互作用による血圧の変
化を検討する目的で実施された臨床薬理試験で、重篤な低血圧が2例報告されています。
[外国症例]
患者
性・
年齢
男性
66 歳
副作用
合併症
経過及び処置
転帰
なし
低血圧、めまい
塩酸バルデナフィル水和物を午前 4:06 に服用。その4時間後に NTG を舌下投与。NTG 舌下投与前の坐位血圧値は
126/78mmHg(脈拍 81/分)であった。NTG 舌下投与6分後の坐位血圧値は 89/40mmHg(脈拍 92/分)であり、その1
分後(午前 8:13)にめまいを訴えたため、午前 8:14 仰臥位をとったところ、1分後には改善した。仰臥位をとっ
ていた間、血圧値は 73/38mmHg(脈拍 70/分)まで低下した。午前 8:31 まで仰臥位を続け、再び坐位とし、血圧値
は 108/69mmHg(脈拍 79/分)であった。症状は認められなかった。心電図では異常は認められなかった。
翌日、塩酸バルデナフィル水和物を午前 7:06 に服用。その1時間後に NTG を舌下投与。NTG 舌下投与前の坐位血圧
値は 100/65mmHg(脈拍 86/分)であった。NTG 舌下投与6分後、症候性低血圧とともにめまいを訴えた。仰臥位を
とったが、血圧値は 88/50mmHg(脈拍 76/分)であった。そのまま、20 分間、仰臥位を続け、仰臥位血圧値の最低
値は 97/57mmHg(脈拍 75/分)であった。坐位に戻すと、坐位血圧値は 113/60mmHg(脈拍 82/分)となった。心電図
では虚血性変化は認められなかった。
回復
併用薬:Nitrostat(ニトログリセリン)
患者
副作用
性・
年齢
合併症
経過及び処置
低血圧、めまい、発汗
塩酸バルデナフィル水和物を午前 12:01 に服用。その8時間後(午前 8:00)に NTG を舌下投与。NTG 舌下投与前の
坐位血圧値は 116/67mmHg(脈拍 74/分)
であった。
NTG 舌下投与4分後、
症候性低血圧が発現。
坐位血圧値は 77/38mmHg
(脈拍 90/分)であり、頭部ふらふら感(めまい)と発汗がそれぞれ1分間及び4分間発現した。仰臥位を 22 分間
とり、その間の仰臥位血圧値の最低値は 79/46mmHg(脈拍 65/分)であった。NTG 舌下投与 30 分後、坐位血圧値は
男性
なし
103/65mmHg(脈拍 75/分)であった。心電図では異常は認められなかった。
67 歳
翌日、塩酸バルデナフィル水和物を服用。その4時間後、NTG を舌下投与。NTG 舌下投与前の坐位血圧値は 118/69mmHg
(脈拍 80/分)であった。NTG 舌下投与6分後、低血圧(坐位血圧値は 90/55mmHg、脈拍 88/分)が発現。症状は認
められなかった。仰臥位を 18 分間とり、その間仰臥位血圧値の最低値は 75/43mmHg(脈拍 68/分)であった。坐位
に戻すと、血圧値は 89/51mmHg(脈拍 80/分)となり、徐々に正常に戻った。1時間後、坐位血圧値は 100/60mmHg
(脈拍 72/分)であった。心電図では異常は認められなかった。
併用薬:Nitrostat(ニトログリセリン)
R
ニトプロ○
注−2
転帰
回復
【使用上の注意】全文(改訂後)
(改訂箇所→自主改訂:
【警告】
(1) 本剤の投与により過度の低血圧が急激にあらわれることが
あり、場合によっては死に至る可能性があるので、必ず血圧
を連続的にモニター(観血的動脈圧測定等)しながら、慎重に
投与すること。
(
「用法・用量に関連する使用上の注意(1)(2)」
「8.過量投
与」の項参照)
(2) 本剤の過量投与によりシアン中毒があらわれることがあり、
場合によっては死に至ることがあるので、血圧、心拍数、心
電図の他に血液ガス及び酸塩基平衡が常時測定できる十分
な設備が整った施設において、慎重に投与すること。
(
「禁忌(3)」
「用法・用量に関連する使用上の注意(4)」
「8.
過量投与」の項参照)
【禁忌(次の患者には投与しないこと)
】
(1) 脳に高度な循環障害のある患者[脳循環が抑制されるおそれ
がある。
]
(2) 甲状腺機能不全の患者[代謝物のチオシアンにより甲状腺機
能が低下する場合がある。
]
(3) レーベル病(遺伝性視神経萎縮症)、たばこ弱視あるいはビタ
ミン B12 欠乏症の患者[シアンの解毒処理能力が低下してい
る場合がある。
]
(
「警告」
「用法・用量に関連する使用上の注意(4)」
「8.過
量投与」の項参照)
(4) 重篤な肝機能障害のある患者[肝循環が抑制されるおそれが
ある。
]
(5) 重篤な腎機能障害のある患者[腎循環が抑制されるおそれが
ある。
]
(6) 高度な貧血の患者[血圧低下により貧血症状(めまい等)を悪
化させるおそれがある。
]
(7) ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する勃起不全治療剤
(クエン酸シルデナフィル、塩酸バルデナフィル水和物)を
投与中の患者[併用により降圧作用が増強され、過度に血圧
を低下させることがある。
](「2.重要な基本的注意(4)」
「3.相互作用(1)」の項参照)
【用法・用量に関連する使用上の注意】
(1) 本剤の血圧降下作用は強く、また、個人差も見られるので、
必ず血圧と心拍数を連続的に監視しながら投与速度に注意
し、慎重に投与すること。なお、外国では血圧のモニターを
怠った患者において過度の低血圧が強くあらわれることに
より非可逆性の虚血性障害や、場合によっては死亡に至る可
能性があると報告されている。
(
「警告」
「用法・用量に関連する使用上の注意(2)」
「8.過
量投与」の項参照)
(2) 本剤の投与により血圧が低下し過ぎた場合には減量または
投与を中止すること。また、速やかに血圧を回復させたい場
合には昇圧剤を投与すること。
(
「警告」
「用法・用量に関連する使用上の注意(1)」
「8.過
量投与」の項参照)
(3) 高齢者では本剤の血圧低下作用が強くあらわれることがあ
るので、低用量から投与を開始するなど、患者の状態を観察
しながら慎重に投与すること。
(
「5.高齢者への投与」の項参照)
(4) 本剤の過量投与によりシアン中毒を生じるおそれがあるの
で、血圧や心拍数の他に、心電図、血液ガス及び酸塩基平衡
をモニターし、シアン中毒を疑わせる異常(耐薬性の出現、
代謝性アシドーシスの進行、静脈血酸素含量の上昇及び心電
図 ST-T 波変化など)が観察された場合には直ちに本剤の投
与を中止し、シアン中毒に対する治療を行うこと。シアン中
毒の治療には日局 チオ硫酸ナトリウムの静脈内投与、日局
亜硝酸アミルの吸入または亜硝酸ナトリウム注)の静脈内投
与等が有効であり、
特に亜硝酸剤投与後にチオ硫酸ナトリウ
ムを投与する併用療法の効果が高いので、
本剤の使用に際し
てはこれらの薬剤をあらかじめ用意し、救急処置の準備を
部)
しておくことが望ましい。また、硬膜外麻酔等施行時の局所
麻酔薬の副作用や全身麻酔覚醒時の症状の中には、頭痛、め
まい、嘔気、嘔吐等のように、シアン中毒時の自覚症状と類
似するものがあるので、これらの症状が現れた場合も血液ガ
ス及び酸塩基平衡等を観察し、シアン中毒を疑わせる場合は
同様の処置を行うこと。血中シアン濃度の上昇には個人差が
あり、特に肥満においては高値を示すことがあるので、肥満
患者においては投与速度に注意し、慎重に投与すること。な
お、外国ではニトロプルシドナトリウムの過量投与によるシ
アン中毒の死亡例も報告されており、また、500μg/kg 以上
のニトロプルシドナトリウムを 2μg/kg/分より速く投与す
れば、体内における解毒処理能力を越えてシアンが生成され
ることが知られているため、投与速度とともに投与量にも注
意すること。
(
「警告」
「禁忌(3)」
「1.慎重投与(10)」
「8.過量投与」
の項参照)
「注)亜硝酸ナトリウムについては医薬品として市販されて
いない。
」
【使用上の注意】
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1) 頭部外傷または脳出血による血腫などの頭蓋内圧亢進症の患
者[頭蓋内圧を上昇させる。
]
(2) 甲状腺機能の低下した患者[代謝物のチオシアンにより甲状
腺機能が低下する場合がある。
]
(3) 心機能障害のある患者[冠循環が抑制されるおそれがある。
]
(4) 肝機能障害のある患者[肝循環が抑制されるおそれがある。
]
(5) 腎機能障害のある患者[腎循環が抑制されるおそれがある。
]
(6) 著しく血圧の低い患者[血圧低下をさらに悪化させるおそれ
がある。
]
(7) 高齢者(
「5.高齢者への投与」の項参照)
(8) 小児(
「7.小児等への投与」の項参照)
(9) 本剤の添加剤カルバゾクロムスルホン酸ナトリウムに対し過
敏症の既往歴のある患者
(10) 極度な肥満の患者[血中シアン濃度が上昇するおそれがあ
る。
]
(
「用法・用量に関連する使用上の注意(4)」の項参照)
2.重要な基本的注意
(1) 低血圧を必要とする手術では ECG、導尿等により、心機能や
腎機能を監視すること。
(2) 呼吸抑制があらわれることがあるので、呼吸管理に注意する
こと。また、本剤の投与により動脈血酸素分圧(Pao2)が低下
することがあるので、本剤の投与中は Pao2 または動脈血酸素
飽和度(Sao2)の監視を行い、必要に応じて吸入酸素濃度(FIO
2)の調節を行うこと。なお、Pao2 低下時に酸素吸入が行われ
ていない場合は投与を中止し、速やかに酸素吸入を行うこと。
(3) 投与終了後は、患者の血圧が完全に回復するまで管理を行う
こと。
(4) 本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する勃起不全
治療剤(クエン酸シルデナフィル、塩酸バルデナフィル水和
物)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を低下さ
せることがあるので、本剤投与前にこれらの薬剤を服用して
いないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与
後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意するこ
と。
(
「禁忌(7)」
「3.相互作用(1)」の項参照)
R
ニトプロ○
注−3
3.相互作用
(1) 併用禁忌(併用しないこと)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
ホスホジエステラ 併用により、降圧作
ーゼ5阻害作用を 用を増強すること
有する勃起不全治 がある。
療剤
クエン酸シルデ
ナフィル(バイア
グラ)、塩酸バル
デナフィル水和
物(レビトラ)
機序・危険因子
本剤は cGMP の産生
を促進し、一方、ホ
スホジエステラー
ゼ5阻害作用を有
する勃起不全治療
剤は cGMP の分解を
抑制することから、
両剤の併用により
cGMP の増大を介す
る本剤の降圧作用
が増強する。
(2) 併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
吸入麻酔剤
血圧低下が増強さ 吸入麻酔剤の降圧
(セボフルラン等) れることがあるの 作用及び圧反射機
で、本剤の用量を調 能の抑制作用によ
節するなど注意す ると考えられる。
ること。
筋弛緩剤
筋弛緩剤の作用時 機序は不明である
(臭化パンクロニ 間を延長すること が、動物実験で臭化
ウム)
があるので、筋弛緩 パンクロニウムの
モニターを充分に 作用時間の延長が
行うこと。
認められている。
降圧作用を有する 血圧低下が増強さ 他の降圧作用を有
薬剤(塩酸ニカルジ れることがあるの す る 薬 剤 と の 相
ピン、塩酸プラゾシ で、本剤の用量を調 乗・相加作用による
ン、塩酸エスモロー 節するなど注意す ものと考えられる。
ル等)
ること。
4.副作用
総症例 547 例中 78 例(14.3%)に副作用が認められている。
(承認
時)
(1) 重大な副作用
1) 過度の低血圧(0.1∼5%未満)があらわれることがある。こ
のような副作用があらわれた場合には、減量または投与を
中止するなどの適切な処置を行うこと。また、速やかに血
圧を回復させたい場合には昇圧剤を投与すること。
2) 本剤の投与を中止した場合に、急激な血圧上昇等のリバウ
ンド現象(0.1∼5%未満)があらわれることがある。このよ
うな副作用があらわれた場合には、必要に応じて降圧剤を
投与するなど適切な処置を行うこと。特に、手術時の異常
高血圧の救急処置に用いる場合に起こりやすいので注意す
ること。
(2) その他の副作用
5%以上または頻度不明
0.1∼5%未満
頻脈、不整脈、心電図
循環器
異常
Pao2低下
呼吸器
(「2.重要な基本的注意
(2)」の項参照)
ビリルビン上昇、
肝 臓
AST(GOT)上昇、
ALT(GPT)上昇 等
その他
代謝性アシドーシス
5.高齢者への投与
75歳以上の高齢手術患者に対する安全性は確立していない。
75歳未満の手術患者を対象にして行われた臨床試験において、手
術時の低血圧維持における主投与速度の平均は高齢者(65歳以上)
で1.14μg/kg/分、非高齢者で1.45μg/kg/分と高齢者で遅かった。
また、手術時の異常高血圧の救急処置においても、主投与速度の
平均は高齢者で0.65μg/kg/分、非高齢者で1.36μg/kg/分と高齢
者で遅かった。このように、高齢者では降圧維持に必要な投与速
度が非高齢者に比べて遅く、本剤の血圧低下作用が強くあらわれ
R
ニトプロ○
注−4
やすいと考えられるので、低用量から投与を開始するなど患者の
状態を観察しながら慎重に投与すること。
また、手術時の低血圧維持の臨床試験において、高齢者にPao2低
下等の副作用発現率が高い傾向が認められているので注意するこ
と。
6.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
(1) 妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦ま
たは妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が
危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
(2) 動物実験(ラット)で、乳汁中に移行することが報告されて
いるので、授乳中の婦人には授乳を中止させること。
7.小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児、幼児または小児に対する安全性は
確立していない(臨床試験は16歳以上の手術患者を対象としてお
り、承認時では臨床成績は得られていない)
。
8.過量投与
徴候、症状:外国において、過度の低血圧が強くあらわれたりシ
アン中毒が発現することが報告されている。シアン中
毒はその徴候として、耐薬性の出現、代謝性アシドー
シスの進行、静脈血酸素含量の上昇及び心電図ST-T波
変化などがあらわれる。
(「警告」
「禁忌(3)」
「用法・用量に関連する使用上の
注意(1)(2)(4)」
「1.慎重投与(10)」の項参照)
処
置:直ちに本剤の投与を中止し、必要に応じて過度の低血
圧の場合には昇圧剤の投与、シアン中毒の場合はシア
ン中毒に対する治療を行うこと。シアン中毒の治療に
は日局 チオ硫酸ナトリウムの静脈内投与、日局 亜硝
酸アミルの吸入または亜硝酸ナトリウム注)の静脈内投
与等が有効であり、特に亜硝酸剤投与後にチオ硫酸ナ
トリウムを投与する併用療法の効果が高いので、本剤
の使用に際してはこれらの薬剤をあらかじめ用意し、
救急処置の準備をしておくことが望ましい。
「注)亜硝酸ナトリウムについては医薬品として市販さ
れていない。
」
シアン毒性の回避:ニトロプルシドナトリウムの代謝物として生
成されたシアンはさらにチオシアンに代謝されて解毒
されるが、ニトロプルシドナトリウムを2μg/kg/分よ
り速い投与速度で投与する場合は、総投与量が500μ
g/kg以上になると体内における解毒処理能力を越えて
シアンが生成されることが知られている。シアン毒性
を回避するため、投与速度が2μg/kg/分を越える場合
には総投与量が500μg/kg以上とならないように注意
すること。
(
「警告」
「用法・用量に関連する使用上の注意(4)」の
項参照)
9.適用上の注意
(1) 調製方法:本剤は強力な降圧作用を有するので、必ず希釈し
て用いること。また、調製後は速やかに使用し、残液は廃棄
すること。
なお、本剤との配合試験の結果、下記に示す輸液は配合が可
能であった。
5%ブドウ糖注射液、生理食塩液、20%マンニットール注射
液、マルトス−10、ポタコールR、低分子デキストランL注、
ソリタ−T1号、ソリタ−T3号、ソリタ−T4号、ヘスパ
ンダー
(2) 投与時:本剤の投与には必ず注入ポンプ(インフュージョン
ポンプ)を使用すること。一時的な大量注入により過剰な低
血圧が生ずる危険を防ぐため、インフュージョンチューブは
屈曲しないように適度な長さのものを使用し、また、三方活
栓を介して本剤を投与する時は、注射部位からできるだけ近
位に三方活栓を設置すること。投与終了後はインフュージョ
ンチューブの残存液にも注意すること。
(3) アンプルカット時:本品はワンポイントカットアンプルであ
るが、アンプルカット部分をエタノール綿等で清拭してから
カットすることが望ましい。