CBAA 2009 参加報告 2009/6/11 佐藤和信 2009 年 5 月 27 日から 29 日迄の 3 日間(27 日は夜の Reception のみで実質は 2 日間)、カ モントリオールで、CBAA(Canadian Business Aviation Association) 48th Annual ナダ Convention, Trade Show, and Static Display(以降 Annual Convention)が開催されそれ に参加したのでその概要を報告する。 (翌 30 日に IBAC 49th GB(Governing Board,理事会) が同じくモントリオールで開催されそちらにも出席したが、GB の概要については別途報 告) CBAA の Annual Convention は上記数字からもわかるように今年が 48 回目であるが、今 年はカナダにおける動力飛行 100 周年にあたる記念の年であることから例年よりも盛大に 行われ、それに合わせて 28 日夜には ICAO 幹部を招待しての IBAC International Dinner が、又 30 日には IBAC GB が行われた。 例年より盛大とは言っても、NBAA Annual Convention や EBACE に比べるとはるかに こじんまりしたものであるが、NBAA の力を借りずに行われており、今後日本においても 独自の Show 等を開催する場合の参考になるものであった。 概要は以下の通り。 1.スケジュールの概要 5 月 27 日(水)夜 歓迎レセプション 5 月 28 日(木) 午前 オープニングセレモニー&記念講演(市内のホテル) 午後 Trade Show & Static Display 開幕 (空港の Skyservice 社(FBO)の ハンガー及びその前のスポットで実施) 夜 IBAC International Dinner (空港の Bombardier 社工場ハンガーで実施) 5 月 29 日(金) 午前&午後 前日に引き続き Trade Show & Static Display 昼食時、最後に月面を歩いた宇宙飛行士 Cap.(Gene)Eugene Cerman による記念講演 (アポロ 17 号月往復の旅)があった。 2.Opening セレモニ-講演の概要 CBAA Chairman, Doung Ware 及び同 President&CEO Sam Barone による開会宣言 と歓迎挨拶の後下記の記念講演が行われた。 (1)Celebrating Canadian Aviation Canada Aviation Museum の Director General 、Mr. Tony Smyth による カナダ航空100年の歴史の紹介。 (2)Industry Overview and Market Forecast Teal Group Corporation 社 Analysis 担当 VP, Mr. Richard Aboulafia による ビジネス航空業界の現状と将来予測に関する講演。 「記録的な成長から予測不能な領域へ」という副題が付けられていたようにやや 悲観的な論調、又 Bombardier 社という主要メーカーを抱えるカナダの立場と して製造を中心にする話(予想)であった、要点は下記の通り。 ・2008 年に入ってから余剰中古機数は大幅に増加に転じ、2009 年に入ってから 中古機の価格も大幅に下落している。 ・9/11 の後を除き、ビジネス機の製造はほぼ世界の GDP の伸びに並行して伸びて きたが、今後は GDP の伸びの予測を含め色々な Case が考えられ予想がしにく い。 ・色々な Case が考えられるが、ビジネスジェット機の製造は、2008 年をピーク に向こう 3 年は下落が続き増加に転じるのは 3 年後位、2008 年と同じ生産機数 /年に戻るのは 10 年後位になる可能性もある。 ・それでも向こう 10 年間のビジネスジェット機の Delivery 機数は 10000 機 近くにはなる。 3.Trade Show 及び Static Display の概要 Trade Show と Static Display は空港(トルドー国際空港(元のドルバル国際空港、以前 長距離国際線用に使用されていたミラベル国際空港は現在貨物専用空港となっており、 人口 300 万強のモントリオール市は現在このトルドー国際空港を、国際、国内定期便、 GA, Bombardier 社の三つで共同使用している。 )にある Skyservice 社(FBO)のハンガ ー2棟とその前の Spot を使用して開催された。 (Skyservice 社の並びには他にも幾社 かの FBO が存在) ・Trade Show 約50社(事前資料では47社(Static Display のみの会社を除く)がハンガー内に ブースを開いていた。ビジネスジェット機メーカーの屋内ブースはなく(メーカーで はヘリコプターメーカーの Eurocopter Canada とエンジンメーカーの P&W Canada だけがブースを出していた)、カナダ国内の FBO、整備会社、運航会社等を中心とした 全てこじんまりした展示であった。入場者数は CBAA の情報では 820 名。 ・Static Display 屋外に 展示されていた機体は固定翼機とヘリコプターを合わせて20機(他に カナダの Vintage 機(De Havilland の複葉機等)をハンガー内に展示) 、 内ビジネスジェット機は下記の8機だけであった。 Bombardier Challenger 605 Cessna Citation Mustang Dassault Falcon Falcon 2000EX Embraer Legacy 600 Gulfstream Citation XLS Phenom 100 G150 Hawker Beechcraft Hawker 4000 (注)Citation XLS はカナダの運航会社(Fractional Ownership)による展示、 他は航空機メーカーによる展示 屋外展示 屋内展示 4.IBAC International Dinner の概要 28 日夜 ICAO 幹部(ICAO Council President Mr. Robert Kobeh Gonzalez, ANC 委員長 Mr. Omari Nundu 等)を招待しての IBAC International Dinner が、IBAC 及び CBAA 主催、Bombardier 社後援で空港にある Bonbardier 社 Global Express 最終組み立て工場のハンガーで開かれた。(使用されたハンガーは空調も完備し、ハン ガー内には Global Express も展示されて非常に綺麗に Arrange されていた。) IBAC Dir.General Mr.Don Spruston の歓迎挨拶の後、ICAO 側から Mr.Gonzalez が IBAC とは今後とも密接な関係を続けていきたい旨挨拶した。 5.その他 Opening Ceremony 等が行われた市内の Hotel と、空港の会場(Skyservice 社、 Bonbardier 社)との間にも頻繁に専用バスを走らせたりして、規模は大きくはないが全 体としては大変よく運営されていたとの印象であった。 以上
© Copyright 2024 Paperzz