参加会議:IMO ISRWG2 (第2回シップリサイクル中間作業部会) 会議期間:平成 19 年 5 月 7 日~11 日 会議場所:英国ケンジントンクローズホテル、ロンドン 海技研からの参加者 成瀬 健:生産技術研究グループ(写真:左) 主な貢献 成瀬は、今次会合に際し、日独共同提案(MEPC 56/3/2)として IMO に提出されている、新条約に付 属する「有害物質一覧表(インベントリ)作成ガイ ドライン」の原案作成に貢献した。 また、本条約における有害物質の使用禁止・制限 を定める条約付録1等の提案(MEPC 56/3/1)にも 貢献した。 主な審議結果 本会合は、2009 年までの採択を目指すシップリサイクル新条約の審議の進展を図るため、7 月に 開催される MEPC 56 に先駆けて開催されたものである。時間上の制約から、条約案の逐条審議を 最優先としたため、インベントリを含む各ガイドラインについて実質的な審議は行われなかった。 条約案の審議において、最重要項目のひとつである通報要件(規則 25)について、船主と再資源 化国政府との間の事前同意を求めるデンマーク案は支持が得られず、14 日以内に異議を唱えれば、 船舶の再資源化の開始を阻止できるとする再資源化国の権利についても、IMO にその旨通知しなけ れば、本権利は認められないとする米国提案が受け入れられた。 日独提案のインベントリガイドライン案について、審議は行われなかったものの、議場外で、ド イツによる本ガイドライン案のプレゼンテーションが行われた。全体として、日独の作業は高く評 価されたものの、米国、ギリシャおよび ICS 等の海運業界から、新造船のインベントリについて、 運航時に船主が管理すべき文書量が膨大になるのではないか、また、再資源化施設が作業を行う際 に利用できる情報のみに限定すべき等の懸念が表明された。 次回会議予定 MEPC の次回会議(MEPC 56)は 2007 年 7 月 9 日~13 日にロンドンにて開催される予定。
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