ルーテル学院東日本大震災復興支援活動報告 ( 2011年3月 ~ 2014年3月 ) ルーテル学院大学 日本ルーテル神学校 JAPAN LUTHERAN COLLEGE Japan Lutheran Theological Seminary ルーテル学院大学・日本ルーテル神学校 〒181-0015 東京都三鷹市大沢3-10-20 TEL:0422-31-4682 FAX:0422-34-4481 ルーテル学院(ルーテル学院大学)では、東日本大震災において被害にあわ れた方たちを思い起こし、復旧・復興に向けて祈りつつ、支援活動に取り組 んでまいりました。それは、ルーテル教会(日本のルーテル教会と世界の ルーテル教会)との協働を始め、地域行政や社会福祉協議会、数多くの団体 (チャイルドファンドジャパンなど)との協力の内に行われてきたものです。 東日本大震災の発生後、ルーテル教会4教団は「ルーテル教会救援 (JLER)」を設置し、被災地の支援プログラムに取り組み、この働きの一つ として仙台教会に「ルーテル支援センターとなりびと」を設置しました。 ルーテル学院大学では、教員や職員などが取り組んでいる震災における支 援活動の情報を集約し、必要に応じて調整していくために、チャプレンと教 職員による「ルーテル学院大学・日本ルーテル神学校・東日本大震災復興支 援特別チーム」を立ち上げ、学生たちのボランティア活動支援や啓発活動を 中心に行ってきました。 この活動報告書では、支援活動にご協力いただいた被災地の関係諸団体の 皆さますべてをご紹介できておりませんが、支援を通じて関わりを持つこと ができた皆様の協力なしでは前に進むことはませんでした。心より感謝申し 上げます。 復興にはまだ長い道のりが続きますが、わたしたちは、1日も早い復興を 強く祈念しております。 ルーテル学院大学・日本ルーテル神学校 復興支援特別チーム 東日本大震災による被災者支援のため、2011年3月24日、日本福音ルーテル教会・日本ルーテル教団・近畿福 音ルーテル教会・西日本福音ルーテル教会の4教会による「ルーテル教会救援対策本部」(JLER)が組織され ました。本部は、日本福音ルーテル教会の事務局(東京・市ヶ谷)に設置され、世界ルーテル連盟(LWF)に連な る世界中のルーテル教会及び日本の各ルーテル教会の支援を受けながら、救援活動が進められてきました。 震災直後の3月25日に初めての物資支援を行い、以後関係各所と連携し、「物資輸送プロジェクト」を開始。4 月11日より専従スタッフを仙台に派遣し、被災地各地のニーズに柔軟に対応しながら緊急支援物資の配布・提供 やボランティア派遣などを行ってきました。2011年9月からは仮設住宅支援もはじまり、より地域社会のニーズ に寄り添いながら支援活動を続けてきました。 日本、そして世界中の様々な団体と協力・連携しながら… ルーテル学院 民間の団体 チャイルド・ファンド・ジャパン ルーテル社団 救援活動にあたるNPO・NGO ルーテル学院大学・大学院 日本ルーテル神学校 復興支援特別チーム 付属研究所 在学生・卒業生・学校関係者 ルーテル教会 行政・社協 ルーテル教会救援・ルーテル4議長会 被災地の行政 支援センターとなりびと 社会福祉協議会 世界の教会・現地の教会 ボランティアセンター 【チャイルド・ファンド・ジャパン】 ①被災後の子どものこころのケアの手引き発行 【避難者支援】 PROJECT① 味の素スタジアムで炊き出し支援 【被災地支援】 ②被災後の子どものこころのケア支援・事例紹介 【特定非営利活動法人日本ヘルプセンター】 震災後のセルフケアカード配布 【Kids Hurt Too, Hawaii】 PROJECT② 被災地でのボランティア PROJECT③ 被災地でのスタディツアー PROJECT④ 聖歌隊と神学生による奉仕 【コミュニティ人材養成センター】 自殺危機初期介入スキルワークショップ PROJECT⑤ レベッカ・フラナリー氏によるハープボランティア 【包括的臨床死生学研究所(CCTC)】 グリーフワークの視点に基づく援助者に対するプログラム 【学内における支援】 PROJECT⑥ チャリティーコンサート開催 PROJECT⑦ 学園祭(愛祭)による活動 【被災地における関わり・協力】 市川一宏教授・学事顧問(前学長) PROJECT⑧ 学生・教員による被災地支援活動体験報告 【災害後の悲嘆(グリーフ)の理解と対応 ~論文の日本語訳を担当~】 PROJECT⑨ 復興支援募金活動 福島喜代子教授、ジャン・プレゲンズ教授、田副真美准教授 PROJECT⑩ 夏祭りでの支援 【フィリピン大学で東日本大震災被災者を覚えるろうそくの点燈式に参加】 原島博教授 PROJECT⑪ つるしびなの全国巡回展示 【被災地から子ども達が参加したキャンプに協力】 加藤純教授 PROJECT⑫ 齋藤みや子氏によるクヌーテン講演会 PROJECT⑬ 活動時のウィンドブレーカー作成 ボランティア活動時における参加規則及び交通費補助について 入学志願者の検定料免除及び授業料の減免措置 FD(教職員)研修会 被災地(気仙沼)へ支援物資搬送 東日本大震災ルーテル教会救援 ルーテル支援センターとなりびと ルーテル支援センター・となりびと外観(日本福音ルーテル仙台教会) 東日本大震災ルーテル教会救援 ~Japan Lutheran Emergency Relief【JLER】~ 〒980-0004 仙台市青葉区宮町4-4-39 日本福音ルーテル仙台教会内 ルーテル教会救援の現地活動は月に一度 支援活動は宮城県を主に展開してい 月次報告として発行されていました。 ましたが、その拠点となっているのが 「ルーテル支援センターとなりびと」 食事の風景 皆で協力しての自炊 であり、日本福音ルーテル仙台教会の 協力によって、仙台教会内に設置して いました。ここでは、ボランティア (センタースタッフ)派遣、支援物資 輸送、コミュニティ復興支援やボラン ティアの方々の仙台市での滞在先・宿 泊先・食事(自炊)場として活用され、 夕食後のミーティング 本学も、被災地のボランティア活動に ボランティア準備・作業風景 おいて、何度も利用させていただきま した。しかしながら 、この支援セン ターとなりびとも、2014年3月31日を 以って3年に亘る東日本大震災ルーテ ル教会救援活動の終了に伴い、すべて となりびと(仙台教会)内での礼拝 となりびと 活動支援ブログ http://lutheran-tonaribito.blogspot.jp/ の活動を終了しました。 ルーテル学院大学・日本ルーテル神学校 東日本大震災復興支援特別チーム支援活動 気仙沼 石巻線 東北新幹線 気仙沼線 南三陸町 相川保育園 デイケアセンターはまぎく 大川小学校 歩む会(石巻市河南町) 大森仮設団地 雄勝町 仮設追波川多目的団地 石巻市 仙台市 松島町 女川町 石巻市社会福祉協議会 東松島市 すみちゃんの家 石巻港 鶴ヶ谷教会 支援センターとなりびと 牡鹿半島 ●仙台駅 仙台港 仙台空港 東松島青少年の家 ●岩沼駅 亘理町 宮城県内における 主な活動地 避難者への支援 01 PROJECT NUMBER . 味の素スタジアムで炊き出し支援 JAPAN LUTHERAN COLLEGE JAPAN LUTHERAN THEOLOGICAL SEMINARY SPECIAL TEAM FOR RECOVERY SUPPORT 【日 程】 2011.4.25 【参加者】 20名 (学生9名・教員4名・寮母1名・三鷹教会6名) 【場 所】 味の素スタジアム 【支 出】 30,251円 (食材費9,251プロパンガス5,250円・ガスコンロレンタ ル 15,750円) ※教会救援対策本部(JLER)による支援 【概 要】 避難者への炊き出し支援 福島原子力発電所の事故、地震に さん、本学学生、教会より5人のボラ よる被害を受けられた方を対象に3月 ンティア(板橋教会、三鷹教会、本郷 17日~4月中旬頃まで、約700人もの住 教会など)が参加しました。避難生活 民が、東北被災地から調布市の「味の 者 は 2011 年 4 月 25 日 現 在も 50 名 以上 素スタジアム」に非難され過ごしてお 残っており、その約半分の24人の方に られました。私たちは、調布市社会福 水団を食べていただました。水団は東 祉協議会と連絡をとりつつ、水団の炊 北地方の方々にはなじみがあり、ほと 三鷹教会集会所内での仕込み作業 仕込み作業に関わった方々(三鷹教会集会所前) すいとんの完成 避難者へすいとんの配布 味の素スタジアムの受け入れ案内表示 スタジアム内での調理風景 き出しボランティアを行うことを決め、 んどの方がお代わりもしていただけま 日本福音ルーテル教会東教区からも呼 した。この炊き出しの提供を通じて、 びかけられ、学生と教会員が共に参加 避難者の方々とも会話ができ、しばし しました。炊き出しの準備は学内の三 和んだ時間を共にすることができまし 鷹教会集会所の台所で、杉並聖真教会 た。 の北川牧師夫妻の協力のもと行い、学 生に加 えて、教会よ り 4人のボラン ティア(三鷹教会、保谷教会)で行い ました。味の素スタジアムでの炊き出 しには、河田チャプレン、教員、寮母 被災地支援Ⅰ 02 PROJECT NUMBER . 被災地(東松島・石巻)でのボランティア活動 JAPAN LUTHERAN COLLEGE JAPAN LUTHERAN THEOLOGICAL 【日 程】 第1弾 2011.6.1-6.4 【参加者】 7名(教員1名・学生6名) 第2弾 2011.6.29-7.4 【参加者】 8名(教員1名・学生7名) SEMINARY SPECIAL TEAM FOR RECOVERY SUPPORT 第3弾 2011.8.24-8.28 【参加者】 5名(学生5名) ※この他、個人でとなりびとを訪れた学生や、JDF被災地障害者支援セ ンター ふくしま、日本キャンパス・クルセード・フォー・クライスト・在日大韓 基督教会 NCC青年委員会等の活動に20名が参加しました。 【場 所】 宮城県仙台市(石巻・東松島など) 石巻での瓦礫の撤去作業 津波により地上三階まで押し上げられた大型バス 【支 出】 233,076円 【概 要】 宮城県内でのボランティア(砂利ならし、泥かき、瓦礫の片付け等) 大学が実施する復興支援活動の第一弾 このボランティアは2011年6月~9月にか として、仙台でのボランティア活動に参 けて、3回にわたって行いました。 加しました。活動の拠点として、「ルー 「ルーテル支援センターとなりびと」で テル支援センター・となりびと」に受け は、ボランティア活動に必要な備品及び 入れていただき、ボランティアに出掛け 道具(鉄板入り長靴や作業用手袋、ゴー ました。活動内容は主に、東松島のグ グル)など保管し、いつ何時も活動が開 ループホームで砂利ならし等のお手伝い 始できるようにしていただきました。大 や、石巻で泥かきや瓦礫の片付けが中心 学では、被災地へのボランティア参加す でした。また、被災された方達からお話 る際には、必ず所定の書類を揃え申請を をお伺いさせていただく機会もあり、被 するように指導し、ボランティア保険加 災地の惨状を目の当たりにしたことで、 入証明、自己責任としてのボランティア 自分たちが出来ることの小ささを痛感せ 参加の承諾と未成年の場合には保護者の ざるをえませんでしたが、一日も早い復 承諾書を提出してもらい、万全の体制で 東松島での瓦礫や汚泥の撤去作業 一箇所に集められた車や大型家具の瓦礫 興を祈りつつ、一生懸命汗を流しました。 ボランティアに臨みました。 道路の溝に詰まった瓦礫や泥の撤去 床上浸水した住宅の掃除 被災地支援Ⅱ 03 PROJECT NUMBER . 被災地でのスタディツアー JAPAN LUTHERAN COLLEGE JAPAN LUTHERAN THEOLOGICAL SEMINARY SPECIAL TEAM 支援活動は2年目を迎え、被災地以 東松島市「石巻身体障害者歩む会」、 スタディツアー 外では震災関連の報道が減り始め、一 石巻市河南町などへの訪問、石巻・大 【日 部の住民からは「もう震災のことが忘 森団地(仮設住宅)夏祭り準備の運営、 【参加者】 参加者8名 (学生6名、教員2名/河田・原島) れられている」という声も聞こえてき その他様々な場所を現地スタッフの方 【支 日本ルーテル教団(NRK)による支援 ました。そこで、被災地の現状と、と の案内により訪問いたしました。 学 【概 要】 春休みを利用して、学生7名と教員2名(河田 なりびとの活動現場を知り、被災地で 生にとっては1週間程度の短い期間で 見聞きしたことを各地に伝えてもらう はありますが、このスタディツアー活 程】 出】 か」ということを、何度も自問自答し 的として、ルーテル学院大学と「とな ながら考えることができたのではない りびと」が共同で、春休みと夏休みを かと思います。 目的としては、被災地の視察や被災者 訪問などを行い、被災地の今を目に焼 き付けることで、そこから震災の教訓 を学び、いま自分たちに何ができるか けました。このスタディツアーでは、 石巻北上にあるデイケアセンター「は まぎく」や、「石巻社会福祉協議会」、 デイケアセンターはまぎく 巻北上にあるデイケアセンター「はまぎく」 で清掃ボランティア、交流会(お茶会)を行 いました。また、最終日には現地スタッフ鶴 となりびとのキッチンを使用した調理風景 見さんのご案内で被災地見学をしました。 【行 程】 ○大学集合 ○となりびと到着 ○となりびと到着 3/22 (木) ○大学集合 ○夕食調理 ○ミーティング ○ミーティング ○夕食調理 ○大川小学校 ○献花とお祈り ○献花とお祈り 3/23 (金) ○大川小学校 ○デイケアセンターはまぎく ○デイケアセンターはまぎく 春に向けての花壇整備 ○花壇整備 ○コラージュ作成 ○コラージュ作成 ○花壇整備 ることです。また、ツアー出発前には、 ことを十分に学んでからツアーに出か 第1弾 2012.3.22-25 出発前に綿密な打ち合わせを大学で行い、石 を見出しながら、被災地を学び、考え 綿密なミーティングを行い、被災地の SUPPORT ンティア活動を行いました。スタディツアー 利用し、計4回にわたり被災地でのス タディツアーを行いました。具体的な RECOVERY 第1弾 チャプレン・原島博教授)が、被災地でボラ ことで、次への備えとしてもらうこと、 動を通して「私たちにいま何ができる そして被災地復興への新しい試みを目 FOR ○利用者さんとのお茶会 ○利用者さんとのお茶会 3/24(土) ○となりびとスタッフ鶴見さんの案内により石 巻市/東松島市/牡鹿半島など被災地訪問 ○となりびとスタッフ鶴見さんの案内により 石巻市/ 東3/25(日) ○礼拝 ○となりびと出発 ○礼拝 ○となりびと出発 大川小学校・献花とお祈り スタディツアー 第2弾 【日 スタディツアー 第3弾 程】 2012.8.22-26 【日 スタディツアー 第4弾 程】 2013.3.14-17 【日 程】 2013.8.21-25 【参加者】 12名(教員2名/河田・原島、学生10名) 【参加者】 9名(教員1名/河田、学生8名) 【参加者】 9名(教員1名/河田、学生8名) 【支 出】 日本ルーテル教団(NRK)による支援 【支 出】 日本ルーテル教団(NRK)による支援 【支 【行 程】 【行 程】 【行 程】 8/22(水) ○移動・現地集合 ○移動・現地集合 ○ミーティング・夕食調理 ○ミーティング・夕食調理 8/23(木) ○草取り(石巻) ○草取り(石巻) 3/14(木) ○移動・現地集合 ○移動・現地集合 8/21(水) ○移動・現地集合・ミーティング 3/15(金) ○となりびと活動紹介 ○となりびと活動紹介 8/22(木) ○大森仮設夏祭り企画・準備 ○大森仮設夏祭り企画・準備 ○被災地で起きたこと・起きている事の解説 ○被災地で起きたこと・起きている事の解説 ○夏祭り企画「芋もち作り」 ○夏祭り企画 「芋もち作り」 「コーヒー焙煎」 「コーヒー焙煎」 「シャボン玉遊び」準備 「シャボン玉遊び」準備 8/24(金) ○大森仮設で祭りの設営手伝い ○大森仮設で祭りの設営手伝い ○準備終了後に被災地見学 ○準備終了後に被災地見学 出】 日本ルーテル教団(NRK)による支援 ○見学(石巻/大曲/南浜/日和山/渡波/鹿妻等) ○見学(石巻/大曲/南浜/日和山/渡波/鹿妻等) ○石巻社会福祉協議会 ○石巻社会福祉協議会ささえあい総括センター/ ささえあい総括センター/北川進所長の話 北川進所長の話(震災時の社協の働きについて 社協3/16(土) ) ○野蒜地域・宮戸地域見学 8/23(金) ○大森仮設で祭りの設営手伝い ○大森仮設で祭りの設営手伝い ○被災地を見学 ○被災地を見学 8/24(土) ○大森団地夏祭り当日 ○大森団地夏祭り当日 8/25(日) ○仙台教会にて礼拝 現地解散現地解散 ○介護事業所「すみちゃんの家」伊藤寿美子氏 ○野蒜地域・宮戸地域見学 8/25(土) ○大森仮設での夏祭り出店・手伝い ○大森仮設での夏祭り出店・手伝い ○石巻身体障害者/歩む会の及川会長宅(仮設) ○介護事業所「すみちゃんの家」伊藤寿美子氏 8/26(日) ○仙台教会にて礼拝~現地解散 ○仙台教会にて礼拝~現地解散 ○石巻市河南町訪問(身体障碍者が体験したこ ○石巻身体障害者/歩む会の及川会長宅(仮設) とや仮設住宅の問題等について) ○石巻市河南町訪問(身体障碍者が体験したこと ○大川小、雄勝、女川を巡って仙台へ移動 や仮設住宅の問題等について) ○大川小、雄勝、女川を巡って仙台へ移動 2回目となったスタディツアーでは石巻・大森団地(仮設住宅) 今回で3回目となるスタディツアーは、ツアー出発前に事前学習を 最後のスタディツアーは、昨年に引き続き、大森仮説団地での夏 夏祭りの準備に携り、夏祭り当日は、朝5時に起床し、8時から会 行い、3.11に被災地で何が起きたのかを、各行政及び事業所を訪問 祭りに向けての準備をしました。昨年の経験を活かしながら、テントや 場設営を開始し、水ヨーヨー作り、イモ餅、自焙煎珈琲&カフェ、 しながら振り返りました。 ステージの設営など、夏祭りの準備作業を中心に行いました。 シャボン玉遊び等の準備に取り組みました。 コーヒー焙煎作業 芋もちの出店 芋もち作り 参加者の集合写真 すみちゃんの家・伊藤寿美子氏 石巻社会福祉協議会 「歩む会」及川会長宅 参加者の集合写真 夏祭り前日準備 子どもコーナー(シャボン玉) 夏祭りの出店 夏祭りを締めくくる盆踊り 被災地支援Ⅲ 04 PROJECT NUMBER . 聖歌隊と神学生による奉仕 JAPAN 【日 LUTHERAN 程】 【参加者】 COLLEGE JAPAN LUTHERAN THEOLOGICAL SEMINARY SPECIAL TEAM FOR RECOVERY 2011.9.11 河田優・聖歌隊・神学生 【場 所】 宮城県仙台市・東松島青少年の家 等 【支 出】 ルーテル教会ミズリーシノッドと日本ルーテル教団による支援 【概 要】 聖歌隊・神学生による賛美奉仕 震災から半年後の2011年9月11日、仙 詩篇23篇「主はわが牧人」を歌い、亡 台市のJELC鶴ヶ谷教会で東日本大震 くなった方たちに神様の導きと慰めを覚 災を覚える礼拝が行われ、神学生や聖歌 えて祈りました。 JELC鶴ヶ谷教会礼拝賛美 東松島青少年の家 隊が参加しました。神学生は前もって被 災地での泥かきなどのボランティアを行 い、その体験や被災された方々との出会 いを通しての証しを行い、聖歌隊は声を 合わせての讃美をもって奉仕しました。 藤井邦昭牧師と河田チャプレンの司式に より礼拝は進められ、50名を越える参加 仙台市内における瓦礫の撤去作業 者と共に蝋燭に灯った主の復活の火が交 わされ、復興への祈りがあわされました 。また聖歌隊は、その礼拝後に、大きな 被害に遭った2010年度の合宿地「東松島 青少年の家」を訪問しました。たった 数ヶ月前、合宿で過ごした地の変わり果 てた悲惨な有り様に驚き、悲しみつつも 仮設住宅での支援物資配布 SUPPORT 被災地支援Ⅳ 05 PROJECT NUMBER . レベッカ・フラナリー氏によるハープボランティア JAPAN 【日 LUTHERAN COLLEGE JAPAN 程】 第1回 2011.12.18-20 第2回 2012.12.3-5 LUTHERAN THEOLOGICAL SEMINARY SPECIAL TEAM FOR RECOVERY SUPPORT 第3回 2013.12.9-11 【参加者】 R・フラナリー、P・リース、江藤直純、通訳/中山康子、学生6名 【場 所】 相川保育園・デイケアセンターはまぎく・仮設追波川多目的団地等 【支 出】 ルーテル教会ミズリーシノッドと日本ルーテル教団による支援 【概 要】 ハープ演奏による支援 ハーピストで、本学客員教授でもある R・フラナリー氏が、ハープ演奏に仙台を 相川保育園での子どもたちとの関わり 訪れ、主に石巻市北上町の「相川保育園」 はまぎくでの利用者との触れあい 「デイケアセンターはまぎく」「仮設追波 川多目的団地」の3ヶ所で演奏会を開催し ました。クリスマスシーズンということも あり、R・フラナリー氏のご主人であるP・ リース氏がサンタクロースの格好をして登 場しました。このサプライズは、高齢者、 特に子どもたちは大喜びであり、サンタク ロースから素敵なプレゼントが贈られまし 子どもたちへのクリスマスプレゼント た。相川保育園の子どもたちには、お菓子 欧米で活躍するハープ奏者。エール大学 を詰め合わされたプレゼントが渡され、高 音楽修士。カーネギーホール、リンカーンセン 齢者施設デイケアセンターでは、学園祭で ター等で室内楽コンサートを開催。ゲオルグ・ 実施された「おすそわけプロジェクト~支 援物資とメッセージを届けよう~」という 企画で在学生や地域の方から集められた支 援物資とメッセージカードが送られ、大変 喜ばれていました。 ハープコンサートの様子 ショルティ、アーロン・コープランド、オットー= ヴェルナー・ミュラー等が指揮するオーケストラ との共演歴を有する。2009~2013年度まで ルーテル学院大学の客員教授を務め「キリスト 教音楽特講(ハープ)」をご担当いただく。 ピーター・リース氏によるサンタクロース 学内での支援Ⅰ 06 PROJECT NUMBER . チャリティーコンサート開催 JAPAN LUTHERAN COLLEGE JAPAN 【日 LUTHERAN THEOLOGICAL SEMINARY 程】 第1回 2011.06.25 チャリティコンサート 来場者約200名 SPECIAL TEAM FOR RECOVERY SUPPORT 81,179円 (募金) 第2回 2011.12.09 冬フェス’11 来場者約 150名 37,004円 (募金) 第3回 2012.12.21 冬フェス’12 来場者約 150名 13,600円 (グッズ売上) 第4回 2013.12.13 冬フェス’13 来場者約 120名 13,460円 (グッズ売上) 計4回の募金総額145,243円 コンサート(チャペル)の様子 【概 要】 学内でチャリティーコンサート・復興支援グッズの販売等 石巻市・上北町「にっこり手しごと村」 ミサンガ・おじぞうさん 震災から数ヶ月が経ち、多くの学生が被災地 トで本学客員教授でもあるレベッカ・フラナ へボランティア活動へと向かいました。しかし、 リー氏にご担当いただいていた「キリスト教音 田中志穂さんによる津軽三味線 学生の中には、復興支援のために被災地へ行き 楽特講(2009~2013年度まで開講)」受講生の たくても、様々な事情により行くことができな 方々も参加していただきました。また、本学卒 い学生も多くいました。そんな学生たちから 業生でありアーティストのMAYUKO さん 「私たちに今できることは何か」「何かできる (クラシックギター)、田中志穂さん(津軽三 ことはないか」と支援を希望する声が多く寄せ 味線演奏家)にもご協力いただき、清らかで美 られ、その思いを形にしたのがチャリティーコ しいメロディがチャペルに響き渡り、被災地へ ンサートでした。このコンサートを開催するに 向けて多くの方の思いが一つになりました。 宮城県気仙沼市の女性グループ 「KEPPAPE」クリスマスカード あたり、まず学生で組織された実行委員会を立 ハープ受講生による演奏 ち上げました。そして学内の音楽団体・サーク ルに参加を呼びかけました。聖歌隊・ラウスア ンジェリカ(ハンドベルクワイア )・楽友会 (吹奏楽)・ナージャ(弦楽アンサンブル)な ど、コンサートの趣旨に賛同してくれた多くの サークルに参加していただくことになりました。 レベッカ先生によるハープ演奏 その他にも、チャペルオルガニスト、ハーピス 「KEPPAPE」ツリーハウス 学内での支援Ⅱ 07 PROJECT NUMBER . JAPAN LUTHERAN 【日 程】 COLLEGE JAPAN 2011年度 2011.11.5-6 活動報告者4名 LUTHERAN THEOLOGICAL 学園祭(愛祭)による活 動 SEMINARY 9,600円 (支援グッズ売上) 4,388円 (募金) 2012年度 2012.11.2-3 活動報告者13名 42,250円 (支援グッズ売上) 2013年度 2013.11.2-3 【概 要】 44,350円 (支援グッズ売上) 愛祭における復興支援活動 ・活動報告会 ・活動パネル展示 ・復興支援グッズ販売等 ルーテル学院大学の学園祭(愛祭)では、活動 援物資とメッセージカードを送る企画を実施しま 報告のパネル展示、ボランティア・スタディツ した。被災地では仮設住宅が建ち始め、避難所か アー活動に行った学生による報告会、「となりび ら仮設住宅や自宅に帰る世帯が多くなってきたこ と」が支援をしてきた先で生産されている物品の とに対して行政から自立とみなされ、支援物資な 販売などの企画を実施しました。パネル展示では、 どがストップし、収入も車もなく買い物にいけな これまでの活動記録と、被災後の子どものこころ い被災者の方々にとって、今が一番支援物資を必 のケアの手引き(日本語版・中国語・韓国語・タ 要としているという現状を知りました。この事態 ガログ語版)と、ウェットティッシュをセットに にとなりびとでは、全国のルーテル教会を始め、 して、実際に配布した震災後のセルフケアカード 地域の方に支援物資を呼び掛け、いただいた品物 を展示しました。活動報告会では、自身で撮影し を利用し仮設住宅でのお茶会やフリーマーケット た写真などを交え、被災地への思いを乗せながら を開催し、集まった品物を配布するプロジェクト メッセージを伝えました。物品販売では、石巻の を行いました。このような経緯から、このプロ 女性メンバーの方が手作りで一つ一つ丁寧に編ん ジェクトに協力したいと考え、愛祭において支援 で作られていた、北上にっこりミサンガ、宮城県 物資を地域の方から頂戴し、その支援物資にメッ 気仙沼市の女性グループ「KEPPAPE」のハウスツ セージカードを添えて現地へ届けたいと考えまし リー、ハートストラップ、歩む会の幸せくるみ、 た。当日は、50を超える支援物資とメッセージ ルーテル市ヶ谷教会員の方が作成されたリストバ カードが集まり 、後日、支援物資とメッセージ ンド、その他現地の海産物等を販売し、グッズの カ ー ドを 持 って 現 地へ 届け ま した ( ※Project5 売上は3年間で計96,200円でした。 2011年度の愛 ハープボランティアにて配布)。 SPECIAL TEAM 復 興 支 援 グ ッ ズ 販 売 ( マ ザ ー リ ー フ に 包 ん で 販 売 し た ミ サ ン ガ ) FOR RECOVERY SUPPORT ボランティア活動パネル展示 活動報告会の様子 祭では、「おすそわけプロジェクト~支援物資と おすそわけプロジェクトで寄せら メッセージを届けよう~」と題して、被災地へ支 れた支援物資とメッセージカード 復興支援グッズ販売 学内での支援Ⅲ 08 PROJECT NUMBER . JAPAN LUTHERAN COLLEGE 被災地の復旧・復興活動は長期 学生・教員によるボランティア活動体験報 告 JAPAN LUTHERAN THEOLOGICAL SEMINARY TEAM FOR RECOVERY SUPPORT 【概 要】 ボランティア報告会 にわたりました。そのために復興 【日 程】2011.6.11 支援チームは学内においてこれま 2011.6.25 【チャリティコンサート】 〃 3名 での取組みを報告しつつ、さらに 2011.7.27 【活動報告会】 〃 10名 活動の必要を訴えてきました。学 2011.11.5.6 【愛祭】 〃 4名 生たちのボランティア報告は、保 2011.12.9 【チャリティコンサート】 〃 4名 護者会、学生総会、愛祭、チャリ 2012.4.11 【スタディツアー報告会】 〃 6名 ティコンサートなど、3年間にわた 2012.11.2.3 【愛祭】 13名 り計8回行われてきました。また、 2013.4.10 【スタディツアー報告会】 〃 【保護者会】 日々のチャペルでの礼拝でも伝え られました。さらに掲示場所を確 SPECIAL 報告者 3名 〃 チャリティコンサートでの報告 活動報告会・80名を越える参加者 7名 計 49名 保し、随時、復旧・復興支援に関 する情報を提供し、啓発を行って きました。報告会は「わたしたち にできること」と題して行われ、 ボランティアに参加した学生全員 自作ポスター展示を交えての報告(学園祭) 2011.7.27活動報告会・河田チャプレン が報告を行い、日本福音ルーテル 教会の立野先生、学外ボランティ ア団体「Air」で活動している学生 などの報告もありました。報告会 は多いときで80名を越え、多くの 方の心に改めて、震災の恐さや復 興支援の関わり方の難しさなどが 伝えられました。 活動報告会・学生による実演 学園祭での報告 09 学内での支援Ⅴ 学内での支援Ⅳ PROJECT NUMBER . PROJECT NUMBER . 復興支援募金活動 JAPAN LUTHERAN COLLEGE JAPAN 夏祭りでの支援 LUTHERAN THEOLOGICAL 【日 程】 2011.6.8 - 2014.3.31 【日 程】 2011.7.13 【概 要】 募金活動 【概 要】 夏祭による支援活動 【募金額】 661.182円 10 【募金額】 SEMINARY 2012.7.18 2011年度・4,935円 11 学内での支援Ⅵ PROJECT NUMBER . つるしびな全国巡回展示 SPECIAL TEAM FOR RECOVERY 【日 程】 2013.4.22-5.10 【概 要】 つりしびなの展示 SUPPORT 2012年度・7,650円 2011年6月8日より、学内において「東日本大震災募金 学生会主催企画「夏祭り」が毎年7月に行われ、2年間に 震災から二年が経過し、被災地の絆の再生を目指すた 活動」を開始しました。お寄せいただいた募金は、被災 わたり復興支援に基づいたテーマのもと行われました。 め、地元ボランティア団体である「河北ボランティア友 地に向かう学生ボランティアの活動費(現地でのボラン 2011年の夏祭りでは、模擬店を出店し、その収益を全額募 の会」の指導とルーテル教会救援の支援により、仮設団 ティア活動装備品等、防塵マスク、長靴、手袋など、現 金に充てました。2012年は「おすそわけ」というテーマに 地に住む方々と共に、2012年8月~2013年2月まで、宮城 地までの交通費補助、他、必要諸経費等々)などに充て 沿い、模擬店のほか、得た収益を被災地で行われているお 県石巻市河北町の三つの仮設団地(河北三反走、追波川河 させていただきました。多 茶っ子サロン(お茶会)等で使用するお菓子を購入し、被 川、飯野川校)集会所で「つるしびな」がつくられました。 くの方々のご協力・ご支援に 災地へ届け、参加者全員で被災地へ祈りをささげました。 その支援の感謝のしるしとして、ルーテル教会救援に より、多大なる義援金を頂 お届けしたお菓子は、何が良いか考え、東京ならではのご 「つるしびな」が贈呈され、これまで様々な支援をいた 戴いたしました。ご協力い 当地お菓子がいいのでは、とのアイデアから「青梅せんべ だいた全国の皆様に、その感想等(被災地を忘れていない、 ただいた皆様、心より感謝 い」に決まりました。 忘れない)を被災地の方々にお届けするため、「つるしび な」の全国巡回展を開催し、夏季期間中にルーテル学院 申し上げます。 大学でも展示を行い、メッセージも募りました。 募金の様子 募金箱 夏祭りを担当した学生会員 礼拝の様子 つるしびな展示 メッセージ台帳 学内での支援Ⅶ 12 学内での支援Ⅷ PROJECT NUMBER . 13 PROJECT NUMBER . 齋藤みや子氏によるクヌーテン講演会 ボランティア活動時における ウィンドブレーカーを作成 JAPAN LUTHERAN 【日 程】 2013.4.24 【概 要】 講演会 COLLEGE JAPAN LUTHERAN THEOLOGICAL TEAM FOR ボランティア活動時(主に秋~冬期用)に使用する、オ ンドブレーカーは、マイクロファイバーで高密度に織り上 げられており、撥水(耐水)機能や防風効果があります。 ディネーターで、精神障碍者当事者グループ「シャ 齋藤みやこ氏 また、裏地には起毛メッシュ素材を使用しているので、透 湿性(蒸れにくい)と保湿性も保つことができるので、ボ リスト教団石巻栄光教会員)を講演者としてお招きし、 ランティアなどの活動時には最適な素材です。色は周りの 東日本大震災を被災された実体験や当時の現状などお 方に「元気を与えたい」というメッセージを込め、明るい 話していただきました。また、講演会冒頭では、とな オレンジを採用し、背中には「ルーテル学院大学・日本 りびとスタッフ佐藤文敬氏より、となりびとの働きや ルーテル神学校・ボランティアスタッフ」とデザインがさ 役割等の説明と紹介がなされました。 れています。このウィンドブレーカーは、復興支援以外の 熱心に聞き入る参加者 斉藤みや子氏・プロフィール 気仙沼市本吉町馬籠出身で、小学校の養護教諭を長く 勤める。石巻栄光教会の信徒であり、その教会の人た ちが中心になって活動している精神障碍者の当事者グ ループ「シャローム石巻」のメンバー。東日本大震災 では、自宅が床下浸水し、自動車などは廃車となる被 SPECIAL リジナルのウィンドブレーカーを作成しました。このウィ クヌーテン講演会にて、石巻ボランティア・コー ローム石巻」メンバーである、齋藤みや子氏(日本キ SEMINARY となりびと・佐藤文敬氏 害を受ける。震災後、となりびとのスタッフと出会い、 地元のボランティアとして個人的に活動を行い、とき には外部からのボランティアを自宅に泊めたりするな ど、様々な支援団体のコーディネートにご尽力され、 現地のニーズと多くの支援をつなぐ活動し現在に至る。 講演会の様子(参加者約200名) ボランティア活動時にも使用しています。 RECOVERY SUPPORT 学外諸団体との協働 及び 本学教員・付属機関(施設)による活動 大学としての取り組み 被災者を対象にした減免措置 及び ボランティア参加学生への対応 J A P A N L U T H E R A N C O L L E G E J A P A N L U T H E R A N T H E O L O G I C A L ボランティア活動時における参加規則及び交通費補助について 本学教授会において、学生のボランティア活動時における授業の公欠扱い、及び参加規 本学教授会において、学生のボランティア活動時における授業の公欠扱い、及び参加規 則について承認しました。 則について承認しました。 【活動対象】 東日本大震災に関わり、被災地(宮城県、福島県、岩手県)で行うボランティア活動を 対象とする。ただし、活動参加前に大学に対し所定の様式で申請し、かつ、活動参加後に 大学が指定する活動報告を行ったものに限る。但し、公欠は原則として1つの授業につき 1回までしか認めない。 【申し込みについての注意事項(参加条件)】 ①ボランティア保険(天災プラン※地震や津波等の災害時も補償対象)への加入。 ②未成年の場合は保護者の同意を得ること。 S E M I N A R Y S P E C I A L T E A M 2012~2014年度入試に際し、東日本大震災で被災された受験生に対する入学検定料の免除措 【概 要】 【1】入学検定料の免除措置 全入試カテゴリーに於いて入学検定料を全額免除。 【2】対象者 ①災害救助法適用地域に住居 ②警戒区域・計画的避難区域・緊急時避難準備区域に住居 ③その他、物的及び人的被害を被った方 【3】授業料の減免措置 被災程度(物的・人的)に応じた授業料の減免措置を修業最短 期間に渡り実施。 【4】被災程度に応じた減免等 FD研修会 ⑤活動は自己責任で参加するものとし、活動によって学生自身が損害・傷害を被った 2011年4月5日に、教職員全員によるFD研修 場合、その補償は学生自身が加入するボランティア活動保険において行われ、大学 会が行われ、東日本大震災を覚えての礼拝と はその損害・傷害を一切補償しないことに留意すること。 「私にできること」のアンケートを実施しまし た。また研修会では、これまでの東日本大震災 る活動をする場合には、学生1人あたり上限4,000円の交通費を補助する(募金から支 出)。交通手配は学生自身が行う(大学を通さないでとなりびとで活動する場合、又 は「となりびと」以外での活動をする場合においても補助する場合がある) S U P P O R T 置及び入学決定者に対する授業料の減免措置を講じました(2014年度時点で、採用実績2名)。 ④活動参加後に大学が指定する活動報告会において報告を行うこと。 復興支援特別チームが管理する東日本大震災に関わるボランティア及びそれに属す R E C O V E R Y 入学志願者の検定料免除及び授業料の減免措置 ③指定された申請書を出発1週間前に大学に提出すること。 【交通費補助】 F O R に関連しての取組みが紹介され、参加者にはこ れから自分たちに何ができるのかをアンケート を通して回答いただきました。 教会との取り組み 被災地(気仙沼)へ支援物資搬送 J A P A N L U T H E R A N C O L L E G E J A P A N L U T H E R A N T H E O L O G I C A L 【日 程】 2011.3.28 【参加者】 教員1名(河田チャプレン)・神学生 【場 所】 宮城県気仙沼市・石巻市・亘理町 など 【支 出】 ルーテル教会救援対策本部(JLER)による支援 【概 要】 支援物資の搬送 2011年(平成23年)3月11日14時46分18 し、宮城県の気仙沼、石巻、亘理町に水、 秒。宮城県牡鹿半島の東南東沖130キロ 米、バナナ、カップラーメン、レトルト メートル、仙台市の東方沖70キロメート 食品などを搬送しました。その搬送物資 ルの太平洋の海底を震源とする東日本大 を受け取り、被災者に配ったのは、曹洞 震災が発生しました。地震の規模はマグ 宗が取り組んでいる国際ボランティアグ ニチュード9.0。発生時点において日本周 ループ「シャンティ」であり、まさに宗 辺における観測史上最大の地震でした。 派を超 えた取り組みが なされ、宝鏡 寺 この未曾有の大震災直後でありながらも、 (宮城県気仙沼市川原崎)を支援物資の ルーテル教会をはじめ世界の教会から、 倉庫として使用させていただきました。 多額な献金を日本のルーテル教会に送ら また、非常に危険な状態の中、いつもの れました。その献金はまず被災者にとっ 数倍も掛けて運転し、物質搬送に協力し て必要な物資の購入のために用いられま てくださったトラック運転手も段ボール した。その支援物資搬送作業に同行する ひと箱 に自分の上着 、 また家族から 預 ボランティアが急遽ルーテル学院にも求 かった支援物質などを詰め込んで、被災 められ、河田チャプレンと神学生が参加 地にそっと置いてきていたことが印象的 しました。この神学生は日本福音ルーテ でした。 ル教会 仙台教会出身の 神学生であり 、 真っ先にボランティア参加の意志を示し てくれました。大型トラック三台に分乗 S E M I N A R Y S P E C I A L T E A M F O R R E C O V E R Y S U P P O R T 学外諸団体との協働Ⅰ チャイルド・ファンド・ジャパン ①被災後の子どものこころのケアの手引き発行 J A P A N L U T H E R A N C O L L E G E J A P A N L U T H E R A N T H E O L O G I C A L S E M I N A R Y S P E C I A L T E A M F O R R E C O V E R Y S U P P O R T ルーテル学院大学は、特定非営利活 動法人チャイルド・ファンド・ジャパン と協働して上記『被災後の子どものここ ろのケアの手引き』(監修・執筆 ルー テル学院大学臨床心理学科・谷井淳一教 授、加藤純教授)を発行しました。本手 http://www.luther.ac.jp/news/110411/index.html 監修・執筆:臨床心理学科 谷井淳一教授・加藤純教授 2011年4月25日に印刷製本版が完成。26日より希望者に配布開始。 2012年12月19日現在で17,000部を印刷し、15,530部を配布(うち大 ●日本語版 ●英語版 船渡市での配布数は282部)。 被災地で暮らす外国人のために翻訳版の希望が寄せられ、英語版を ジェームス・サック先生の監修のもと作成し、さらに、中国語訳、 引きは、チャイルド・ファンド・ジャパ ハングル訳、タガログ語訳をそれぞれ1,100部製本。10月1日以降、 ン の 加 盟 団 体 で あ る Child 希望者に配布を開始。配布実績は2012年12月19日現在で、英語版 International( 発 行 当 時 Fund Christian Children’s Fund)が、2001年9月11日に 米国で発生した同時多発テロ後1周年に 向けて作成した“Remembering Septemer 664部、中国語版393部、ハングル語版370部、タガログ語版340部。 配布先からは「非常に読みやすい、活用していきたい」という感想 が寄せられました。 『被災後の子どものこころのケアの手引き』目次 11th:A Manual for Caregivers”をもと にしたものです。チャイルド・ファン 第1章 被災後のこころのケア ド・ジャパンのボランテイアの皆さんが 子どものこころのケアに関する長期的展望 翻訳し、ルーテル学院大学が監修して訳 私の個人的な被災体験 どのような対応が必要か 震災1周年に向けて何をすべきか を整え、東日本大震災の状況に合わせて 一部加筆しました。この手引きは、被災 された子どもを支援される方々(特に教 第2章 子どもたちの回復力の構築を助ける 育関係、福祉関係のみなさま)および保 家族にできること 護者による中長期的な子どものこころの 学校でできること ケアのために活用していただくためのも 地域ができること 子どもがさらに支援を必要とするとき プログラム活動例 英語オリジナル版について の で あ り、 2011 年 4 月 11 日 に 両法人 の ホームページにアップロードされました。 学外諸団体との協働Ⅰ チャイルド・ファンド・ジャパン ②被災後の子どものこころのケアの支援 ※本学教員の活動Ⅳ J A P A N L U T H E R A N C O L L E G E J A P A N L U T H E R A N 臨床心理学科の先生方を中心に、外部 ド・ファンド・ジャパンの支援を受け、 NO 宮城県、岩手県でワークショップおよび 1 講演「被災後の子どものこころのケア」 2 臨床心理相談センター相談員の方を交え、 大船渡市私立大船渡保育園にて保護者対 月日 宮城県(仙台) 谷井・田副・作田 ●保育士 ●子どものケア(心理・医療)・自立訓練 岩手県 谷井 ●岩手アウトドアチャレンジ実行委員会および関係者 ●被災地でのキャンプ実施上、注意点 3 2011/8/6/7 岩手県 (青少年交流の家) 加藤 ●岩手しぜんとあそぼキャンプinテンパーク 学生リーダー ●グリーフケア研修 ●キャンプへアドバイザーとして参加 4 2011/9/17-19 岩手県(少年自然の家) 加藤 ●岩手県キャンプ協会インストラクター養成講習参加者。 ●被災者の心理 ・傾聴とその留意点・インス トラクターの役割 ・カウンセリングの実際 5 2011/10/1 宮城県(登米市) サック・高城 6 2011/11/5 岩手県(盛岡) 谷井 ●ガールスカウト岩手県支部で開催する東北 ●北海道地区成人研修 ●おとなと子どものこころのケア 岩手県 (青少年交流の家) 加藤 ●岩手しぜんとあそぼキャンプinテンパーク学生リーダー ●8月6-7日のキャンプの秋企画 大船渡保育園 白井・米良・長田 ●大船渡保育園の保育士 ●大船渡保育園に子どもを預けている保護者 ●個別相談 ●保育士への「こころのケア」の講義 ●個別相談 ●保育士のお茶っこ会 2011/5/6 2011/12/12 ました。 対象 プログラム内容 S U P P O R T 9 2012/2/7 大船渡保育園 米良・分島 10 2012/3/6 大船渡保育園 加藤・分島 ●大船渡保育園に子どもを預けている保護者 ●大船渡保育園の保育士 ●および大船渡市保育会に所属する市内9つの保育園の主任保育士、保育士 ●個別相談 ●保育士のお茶っこ会 11 2012/5/10 岩手県(盛岡) 加藤 ●(社)岩手県青少年育成県民会議と会員25団体 ●「被災後の子どものこころのケア」について の講演 12 2012/6/19 大船渡保育園 赤崎保育園 米良・分島 ●大船渡保育園の保育士 ●大船渡保育園に子どもを預けている保護者 ●赤碕保育園の保育士 ●個別相談(保護者、保育士対象) ●講習会(保育士対象) 13 2012/8/20 大船渡保育園 明和保育園 長田・加藤 ●大船渡保育園の保育士 ●大船渡保育園に子どもを預けている保護者 ●明和保育園の保育士 ●個別相談(保護者、保育士対象) ●講習会(保育士対象) 14 2012/9/13 大船渡保育園 加藤・米良 ●大船渡保育園の保育士 ●大船渡保育園に子どもを預けている保護者 ●個別相談(保育士、保護者対象) 15 2012/10/23 大船渡保育園 盛保育園 米良・分島 ●大船渡保育園の保育士 ●大船渡保育園に子どもを預けている保護者 ●盛保育園の保育士 ●個別相談(保護者、保育士対象) ●講習会(保育士対象) ●大船渡保育園の保育士 ●大船渡保育園に子どもを預けている保護者 ●猪川・赤崎・末崎・明和保育園の保育士 ●個別相談(保育士、保護者対象) ●講習会(保育士対象) ●大船渡保育園の保育士 ●大船渡保育園に子どもを預けている保護者 ●保育士との懇談及び個別相談 16 2012/12/3 大船渡保育園 加藤・米良 ルーテル教会救援」の資金援助を受けて、 17 2013/5/20 大船渡保育園 加藤・米良 18 2013/7/23 大船渡保育園 米良・分島 19 2013/9/17 大船渡保育園 加藤・米良 20 2013/2/20 大船渡保育園 米良・長田 支援 ●宮城県被災地の外国出身の母親、子ども、その支援者(人口およびニーズの多い ●子どものこころのケアについて 順に中国人、韓国人、フィリピン人) ●大船渡保育園に子どもを預けている保護者 ●大船渡保育園の保育士 ●および大船渡市保育会に所属する市内9つの保育園の主任保育士 ※プログラムNO.17-20は「東日本大震災 大船渡保育園を訪問しました。 R E C O V E R Y 2011/7/17 8 かった」と評価する回答が多く寄せられ F O R 2011/6/25 7 と気づきにつながった」、「参加してよ T E A M 講師 を対象に研修会を実施しました。事後ア う回答が過半数となり、「保育士の学び 「被災地から子ども達が参加したキャンプに協力」と一部内容が重複しています。 S P E C I A L 地域 象の個別相談、市内私立保育園の保育士 ンケートでは、「今後に生かせる」とい S E M I N A R Y 子どものこころのケア ワークショップ・プログラムの実 績 講師の先生のご協力のもと、チャイル を実施しました。また、2011年11月より、 T H E O L O G I C A L チャイルド ファンド ジャパン 東日本大震災ルーテ ル教会救援 被災後の子どものこころのケアの支援・事例紹介 被災地の子どものこころとからだのケ 被災地域の小学生を招いた ア 岩手県キャンプ協会の講習会で 岩手でのキャンプに協力 についてのワークショップ開催 グリーフ・ケア研修に協 力 2011年6月25日(土)仙台市市民活動サポートセンター 2011年8月6日(土)~7日(日)、岩手県滝沢村・国立岩 2011年9月17日(土)から19日(月)、盛岡市立区界高原 にて、チャイルド・ファンド・ジャパンとルーテル学院 手山青少年交流の家 で「岩手しぜんとあそぼキャンプ in 少年自然の家にて、岩手県キャンプ協会が主催する「キャン 大学の協働事業である第1回目の「被災後の子どものここ テンパーク」がおこなわれ、被災地域の小学生29名が参加 プインストラクター養成講習会」が開催されました。社団法 ろとからだのケアについてのワークショップ」が開催さ しました。7月17日(日)当日に先立ち、スタッフ向けに 人日本キャンプ協会が共催し、チャイルド・ファンド・ジャ れました。保育園の先生を中心に22名の参加者がありま キャンプにおけるグリーフケアについて本学臨床心理学 パンとルーテル学院大学が協力しました。キャンプインスト した。午前中は、本学社会福祉学科の原島博教授による 科・谷井淳一教授が事前研修を担当しました。キャンプ当 ラクターを目指す参加者5名、紫波町で町起こしや絵本の朗 「協働事業の趣旨」の話の後、臨床心理学科・谷井淳一 日は、本学臨床心理学科・加藤純教授が参加し、子ども達 読に携わっているボランティア5名と、キャンプ協会スタッ 教授が「子どものこころの問題の捉え方」という講義を にすばらしい関わり方をしていた大学生リーダー達を臨床 フが参加しました。19日の午前と午後、キャンプにおけるグ 行い、そのあと参加者に自己紹介を兼ねて一言ずつ「こ 心理士として見守り支援に携わりました。 リーフ・ケアについての講義と演習を本学臨床心理学科加藤 の研修に期待すること」を話していただきました。午後 【日程】8/6(土)~7(日) 純教授が担当しました。ギャンプインストラクターの役割、 は、獨協医科大学の作田亮一教授による「災害後に見ら 【内容】テント設営・ネイチャーゲーム・野外菓子作り、 傾聴の基本、被災した子どもの心理やキャンプ中の関わりの れやすい子どもの身体症状と行動変化」の講義、本学臨 キャンプファイア、テント片付け・乗馬・絵馬作り 留意点などについて、ロールプレイやディスカッションを交 床心理学科の田副真美准教授による 「自律訓練法の体 【主催】岩手県キャンプ協会 ・岩手県レクリエーション協 えて学びました。気温が15度に下がる中、参加者の熱意で充 験」の実習を行いました。最後に実施したアンケートか 会・岩手県ネイチャーゲーム協会・盛岡YMCAガールス 実した研修になりました。 らは、全般的に満足した参加者の方からの感想が寄せら カウト日本連盟岩手県支部・日本ボーイスカウト岩手連盟 れました。 【共催】乗馬とアニマルセラピーを考える会「馬っこパー ク・いわて」、国立岩手山青少年交流の家、公益財団法人 ボーイスカウト日本連盟 【協賛】全国乗馬倶楽部振興協会 、チャイルド・ファン ド・ジャパン 谷井教授の「今日の体調チェック」 田副准教授の「自律訓練法の体験」 キャンプの様子 養成講習会の様子 被災後の子どものこころのケアの支援・事例紹介 岩手県保育園での「子どものこころのケア」 海外出身ママとママを支援する 人たちのための学びの会を宮城で実施 2011年10月1日(土)、宮城県登米市で「海外出身ママとママを支援する人たちの 臨床心理学科では、東日本大震災で大きな被害を被った岩手県大船渡市の保育園 ための学びの会~大震災後、子供達の心とどう向き合うか?」 というタイトルの で、2011年12月から「子どものこころのケア」の活動を行ってきました。これは、 ワークショップが開催され、本学からはジェームズ・サック教授と高城絵里子専任 チャイルド・ファンド・ジャパンとの協働事業のひとつとして、2013年2月まで継続 講師が講師として参加してきました。中国、韓国、フィリピン、タイ出身のママた して行われました。「子どものこころのケア」となっていますが、内容としては、 ちと、海外出身ママを支援する人たち、さらに子どもたちやパパたちも来場し、総 保護者と保育士さんの個人面接と保育士さん方のミーティング、それにストレスを 勢40人以上の参加者で大賑わいのワークショップとなりました。ワークショップで 乗り切るための講習など主に、子供を見守る側の心のケアを中心に進めました。初 は、まず、海外出身のママたちとそれぞれの震災後の状況を分かち合い、続いて 回は2011年12月12日に実施し、訪問者は本学からは白井幸子教授(現:ルーテル学 「子どものケアとセルフケア」について、サック教授と高城専任講師とが通訳を介 院大学名誉教授)、臨床心理相談センターの相談員の長田律氏、米良哲美先生が参 してお話をしました。また、本学がチャイルド・ファンド・ジャパンと協働して4 加しました。 月に発行した『被災後の子どものこころのケアの手引き』の中国語、韓国語、タガ ログ語版がこの日に合わせて発行さ れ、参加者の皆さんにも届けられま した。海外出身ママたちは、日本で 生活することによるストレスに震災 のストレスも加わって大変な思いを していらっしゃることと、それでも 子育てと復興に奮闘されている様子 がよく伝わってきました。そんなふ 各国語訳『こころのケアの手引き』 主任保育士さんとのお茶を飲みながらのミーティング うにここまで一生懸命がんばってき たママたちが、このワークショップ で同郷のママたちと日ごろの思いを 打ち明けあい、自身のストレスや子 育てについて振り返りながら、少し 息抜きできたことの意義は大きかっ たようです。 サック教授の講義「子どもとのコミュニケーション」 保育士さんたちとの記念写真 講習の風景 学外諸団体との協働Ⅱ 特定非営利活動法人日本ヘルプセンター 震災後のセルフケアカード配布 J A P A N L U T H E R A N C O L L E G E J A P A N L U T H E R A N T H E O L O G I C A L S E M I N A R Y S P E C I A L T E A M F O R R E C O V E R Y S U P P O R T ルーテル学院大学は、特定非営利 活動法人日本セルプセンターと協働 して『震災後のセルフケアカード』 の配布しました。このカードは、震 災後の悲嘆(グリーフ)に関する基 本的な考えと、セルフケアの大切さ をわかりやすくよびかけた、3つ折の 名刺サイズカードです。被災地でも c c ある宮城県内の障害者授産施設へ発 注をして、専用のウェットティッ シュとセットにして、被災された方 に広く配布していただけるよう1万 個を用意しました(※『震災後のセ ルフケアカード』は、本学HPもし くは下記URLから自由にダウンロード できます)。被災者(避難所で生活さ れている方に限らず、身近な方や大 切なものをなくされた方々)へ配布し てくださる方も募り配布しました。 特定非営利活動法人 みやぎセルプ協働受注センター 〒981-1102 宮城県仙台市太白区袋原五丁目12-1 仙台ワークキャンパス内 セルフケアカードに記載されている 相談先は、本学付属研究所の「人間 ※このプロジェクトにかかる費用は、アメリカ・ドイツ等海外の教会からの「ルーテル 成長とカウンセリング研究所 教会救援」へ寄せられた寄付金でまかなっています。 (PGC)」になっており、電話相談の 対応を行いました。 震災後のセルフケアカード http://www.luther.ac.jp/news/110609/dl/card.pdf 学外諸団体との協働Ⅲ Kids Hurt Too , Hawaii J A P A N L U T H E R A N C O L L E G E J A P A N L U T H E R A N T H E O L O G I C A L Kids Hurt Too , Hawaiiは、ハワイで10数年に渡 2012年6月26日には、Kids Hurt Too , Hawaiiの り、子どものグリーフサポートを専門として シンシア・ホワイト氏(Executive Director)を本学に 活動を続けてきた団体です。東日本大震災発 お迎えし、「子どものグリーフサポートと被災地にお 生後、ルーテル学院大学は 、Kids Hurt Too, けるネットワーク活動」について、講演をしていただ Hawaiiの人びとが、日本で活動をすることを きました。当日は、約180名の方の参加(本学学生 支援しました。本団体による活動の中心を を含む)を得て、講演会が行われました。トラウマと 担っているのは、団体のエグゼクティブ・ は何か、どのように対応する必要があるのか、グリー ディレクターであるシンシア・ホワイト氏、 フとは何か、どのように対応すると良いか、子どもの 伊藤正裕氏です。 トラウマやグリーフへの対応についてご講義いただ S E M I N A R Y S P E C I A L T E A M F O R R E C O V E R Y S U P P O R T 2012年6月26日「子どものグリーフサポートと被災地におけるネットワーク 活動」について講演の様子(ルーテル学院大学にて) きました。トラウマ体験した人や、子どものグリーフ 【活動時期】 ワークになぜ、プレイセラピー、アートセラピー、そし 2011年8月、11月 て、グループセラピーが適切で必要であるかという 2012年6月、11月 ことが非常によくわかる内容の講演でした。Kids 2013年6月、11月 Hurt Too , Hawaiiはその後、東松島市、釜石市、 ※合計6回の来日、被災地における滞在日 盛岡市などで講演し、被災地で子どものグリーフサ 数42日以上で、累計300名以上の子どもとそ ポートグループを継続的に行うためのファシリテー の家族に、グリーフサポートに関する情報提 ター養成講座等を提供しました。 供や、ネットワークづくり、サポートグルー プのファシリテータートレーニングなどを提 供しました。 シンシア・ホワイト氏 プロフィール Kids Hurt Too , Hawaii のエグゼクティブディレクター。教育学修士(M.Ed.)。グリーフとト ラウマを抱える子供達に29年関わってきた実績を持ち、阪神・淡路大震災の際も日本で ボランティアのトレーニングや、被害を受けた子供達の心のケア、親と死別した子供達に 関する調査などに携わった。大学や福祉・医療機関で子供達のグリーフ・トラウマケアに 関わる関係者へのトレーニングにも力を注いできた。オレゴン州ポートランドにある「ダギ ーセンター」(The National Center for Grieving Children and Families)で7年に渡りトレー Kids Hurt Too , Hawaiiのホームページ http://www.grievingyouth.org/wordpress/ ニングディレクターを務め、インターナショナルシンポジアムではアメリカ全土にとどまらず 世界中の関係者のトレーニングに関わった。Kids Hurt Too , Hawaiiの設立者の一人。 本学付属機関 ・施設の活動Ⅰ コミュニティ人材養成センター ~自殺危機初期介入スキルワークショップ~ J A P A N L U T H E R A N C O L L E G E J A P A N L U T H E R A N T H E O L O G I C A L S E M I N A R Y S P E C I A L T E A M F O R R E C O V E R Y S U P P O R T 【概 要】 福島県からの招へいを受けて、本学付属機関 当日は、福祉・保健・医療の相談 のルーテル学院大学コミュニティ人材養成セン 援助の専門職及び、企業の人事担当 コミュニティ人材養成センターは、本学の社会貢献・地域連携活動の拠点とし ターが提供する「自殺危機初期介入スキルワー 者、精神保健ボランティア、民生委 て、コミュニティにおける「人に関わる人材」の養成活動を展開することを目的 クショップ」を開催しました。 員、保健協力員など多職種の参加を 経て開催され、所用時間6時間15分 【日 程】 の、実践的な研修を行いました 2011/11/7 2011/12/8~9 事業を実施しています。 ●人に関わる専門職に対する研修 福島県いわき市 (※2011~2012年度は震災後のセル 福島県田村市 フケアカード(ウェットティッシュ ●地域の行政、関係機関・団体との連携事業 ●地域の関係機関・施設等における本学学生の実習・体験活動等の調整 2012/10/14 宮城県涌谷町 付き)提供)。自殺危機初期介入ス 2012/11/5 福島県いわき市 キルワークショップは、2009年より 2012/11/25~26 福島県田村市 全国各地で開催され、2014年3月末 2013/11/7 現在で340回以上開催され、受講者 福島県いわき市 2013/12/5-6 に、2009年度に本学附属機関として設置されました。具体的には、以下の4つの 福島県田村市 受講者数合計 400名 【講 師】 ルーテル学院大学 総合人間学部 社会福祉学科 教授・福島喜代子 ほか 数は6,900人を超えています。 ●地域づくりに関わる活動者の養成 コミュニティ人材養成センターHP http://www.luther.ac.jp/guide/affiliate/human/index.html 自殺危機初期介入スキル研究会HP http://jisatsu-kainyu-ken.blogdehp.ne.jp/ 本学付属機関 ・施設の活動Ⅱ 包括的臨床死生学研究所(CCTC) ~グリーフワークの視点に基づく援助者に対するプログラム~ J A P A N L U T H E R A N C O L L E G E J A P A N L U T H E R A N T H E O L O G I C A L 包括的臨床死生学研究所は、ルーテル創立100周年を記念して、大学院付属の研究所とし て2009年に設立され、臨床死生学に基づく包括的研究活動を重視し、対人援助者に対する 包括的養成プログラムの開発をすることを目的としています。本研究所では、喪失と悲嘆 S E M I N A R Y S P E C I A L T E A M F O R R E C O V E R Y S U P P O R T CCTCが出来ること ~支援者支援に特化した取り組み~ 作業に関する介入モデル構築の研究、対人援助トレーニングの提供、プログラム評価やト レーニングの効果検証、ネットワーキング形成、国際的協働による研究体制の構築などを 行っています。 CCTCには毎年30人前後の対人援助の研究 会の職員と傘下事業所のスタッフ、みやぎ心の 者と実践者が研究所研究員として、人の尊厳を ケアセンター職員(精神保健福祉士)、大船渡 第一に、研究活動を行っている。そうした当研 市の民間事業所仮設住宅団地の支援スタッフ。 究所の特性を生かして、震災直後の直接的な ③避難した先での困難を抱えた被災者をはじ 援助ではなく、被災地における支援者=援助の めとする関係者の支援にあたる地域の支援者 担い手である対人援助職へのサポートプログラ (包括支援センター職員、MSW等)である。2011 ムを展開してきた。3年で述べ453名の支援者 年4月に検討を開始してから2014年3月23日ま (ここでは高齢者福祉、臨床心理、医療、精神保 での3年間に24回実施し、被災地へ訪問は15 健福祉分野の専門職)への支援活動を実施した。 回で複数回の訪問地も4箇所に及んだ。 具体的には被災地で利用者・家族の相談にあ たる相談員やケアスタッフで①外部からの支援 者:日本医療社会福祉協会MSW、福島県、京 都府、大分県のMSW協会、日本社会福祉士会 会員、武蔵野赤十字病院関係者DMAT,当研 究員、②被災地での援助活動に参加した現場 スタッフの人々:避難所スタッフ、東北3県と近 隣のMSW協会会員、大船渡市社会福祉協議 会の職員、生活支援相談員、みやぎ宅老連絡 支援者支援に有効だった援助技術と 関係機関との協働 その根拠となる理論 主に対人援助者(専門職)に対して行った支 に踏み込まず、傷つけず、他者も自身をも、「人 CCTCならではの支援者支援の活動が効を 援者支援のプログラムは「グリーフワーク・スー の尊厳を護る」という意味での環境をもたらした。 奏した背景には、多くの関係機関団体の存在 パービジョンプログラム」で、リフレクティング・ 「今ここで」のグリーフワークであり、SW実践で が大きい。まず最初に、ルーテル学院大学は チーム・アプローチ(RTA)を中心に3時間のセッ あった。セッション後半には、グリーフワーク理論 東日本大震災における支援活動の一環として、 ションを3名の講師(福山和女所長、照井秀子、 (喪失・悲嘆概念)をポーリン・ボス著『「さよなら」 チャイルド・ファンド・ジャパンとの協働事業に 御牧由子、森朋子研究員の組み合わせ)で実施 のない別れ 別れのない「さよなら」~曖昧な喪 取り組んだ。CCTCはその一翼を担い、2年間 した。本プログラムの目的は支援者の職業的喪 失~』(2005)をプレゼントし、グリーフについて解 に渡って、支援者支援活動を展開した。チャ 失へのサポートの提供であるが、具体的には① 説。また「慰めのハート」の意義を伝え、被災地 イルド・ファンド・ジャパンが資金面、関係機関 対象者の支援に活性化を図るためのサポート、 の高齢者の方の手作りのハートを選んでもらっ との調整等に当たり、石巻の福祉避難所では ②対人援助の専門家としての疲弊に対するサ た。別のプログラムでは「認めの手紙」の交換を 日本医療社会福祉協会と、大船渡市では大 ポートである。 2011年は誰もが駆り立てられるよ 参加者同士で行うなど、有形のプレゼントは視 船渡市社会福祉協議会や民間団体(株)ジャ うに援助に向かったが、多くの支援者は専門職 覚的にも、体感をもてた意味でも効果的であっ パンクリエイトとの三者協働が実現した。それ であるがゆえに、「何かできることをしたい」との た。*「慰めのハート」とはレイチェル・ナオミ・ とは別にルーテル教会救援よりの依頼により、 強い思いで被災地での活動を行っていた。しか リ ー メ ン の 著 書 「 MY GRANDFARTHER ’ S みやぎ宅老連絡会という現地で高齢者サービ しあまりの大きな物心両面の喪失の前に、無力 BLESSINGS」 のなか の一章であ る「HOLDING スを展開する被災団体との協働で現場の切実 感と焦燥感に自信をなくしていた。リフレクティン ON TO THE HEART」このプログラムの成果は な声に対応できた。更に日本社会福祉士会 グ・チーム・アプローチによって、被災者だけで (1)専門家としての自己価値の確認(2)人と関 や京都府社会福祉士会、大分県MSW協会、 なく彼ら自身が役割や意義を喪失していたこと 係する交互作用から発生する諸課題の取り組み 武蔵野日赤病院等の関係団体との協働により に気づき、他者に認めてもらうことで、グリーフに 方の理解と確認(3)人の尊厳(自己、他己)の保 各地で支援者支援プログラムが実現したこと ある自分をそれでいいのだと受け止められるとい 持の必要性の確認(4)個別対応の重要性の再 は、被災地が東北3件にあっても、支援者は うことを体験した。つまり支援活動で起こったこと 確認(5)生活場面のもろもろの喪失がもたらす 全国にいて、取り組み続けている専門職や関 は、専門職がアイデンティティ、役割、生き様、 影響性の理解と云うことができる。 係スタッフ自身が支援を求めていることを実感 他者との関わりのそれぞれの価値や意義を見 させられた。このようにさまざまな実践組織との 失った状態(グリーフ)に陥っていたということで 協働なしには、このプログラムは実現しなかっ あり、直面したことを理解するプロセスがこのプロ たと考えると、これからの活動にも、多くの他 グラムの効果であつた。また、被災者としても支 関係機関との連携協働が欠かせない。更なる 援者としても2重の喪失を体験した現地スタッフ 課題に向けてCCTCとしても柔軟に対応でき には、短時間のプログラムが、彼らの深い内面 る体制を維持していきたいと考える。 2011年度の活動 ①包括的臨床死生学研究所のホームページに被災地支援 の研究員活動を掲載し、被災地の支援状況を伝えた。 ②支援者支援のグリーフワーク・プログラムを実施。 【プログラム実施者】 ・福山和女所長・御牧由子特別研究員・照井秀子事務局長 2013年度の活動 2012年度の活動 チャイルド・ファンド・ジャパンとの協働支援 ルーテル教会救援活動との協働3回 ・プログラム3回 ・対象数47名 ・対象数45名 ・ 宮城県仙台他(みやぎ宅老連絡会の事業所のスタッフ) ・大船渡(大船渡市社会福祉協議会、生活支援相談員)18名 1回目13名、2回目13名、3回目21名 ・大船渡(ジャパンクリエイトの職員で仮設住宅団地の支援員) 1回目15名、2回目12名 新潟県老人福祉協議会研修 ・対象者90名 【チャイルド・ファンド・ジャパンとの協働支援プログ ルーテル教会救援活動との協働 ラム】 ・対象数10名 ・期間:7月~11月までに10回 ・宮城県東松島(みやぎ宅老連絡会の2事業所のスタッフ)9名 ・対象数:185名 ・宅老事業所代表者との面談1名 みやぎ心のケアセンター定例研修会 ・京都(京都社会福祉士会会員) 1回10名 ・対象数37人 ・大船渡(大船渡市社会福祉協議会、生活支援相談員)1回12名 ・仙台(みやぎ心のケアセンター職員・精神保健福祉士等)37人 調布市地域ケアの輪研修 ・ 調布(社会福祉士、介護福祉士、医師、看護師、ほか)48名 大分県医療ソーシャルワーカー協会研修 ・ 対象者68名 【郡山】 福島県MSW協会 研修1回 100名 グリーフワーク1回15名 護師、PTほか)90名 ・ 対象者48名 ・石巻(日本医療社会福祉協会MSW)5回述べ40名 ・東京(武蔵野市包括支援センター職員)1回8名 ・新潟県燕三条(施設職員、生活相談員、ケアワーカー、看 京田辺市役所障害福祉課主催研修会 【東京】 ケアマネジャー他 1回24名 ・対象数70名 【東京】 当研究員 1回7名 ・京都(地域住民と保健、医療、福祉の専門職)70名 グリーフワーク・プログラムの外部評価 インタビュー(CFJ)照井秀子 東京(MSW,生活支援員他) 1回23名 ・ 別府(大分県、鹿児島県、宮崎県MSW、他)68名 本学教員の活動Ⅰ 被災地おける関わり・協力 【市川一宏教授・学事顧問(前学長)】 J A P A N L U T H E R A N C O L L E G E J A P A N L U T H E R A N T H E O L O G I C A L 2012年度 石巻市社会福祉協議会 第二次地域福祉活動計画策定委員会 S E M I N A R Y S P E C I A L T E A M F O R R E C O V E R Y S U P P O R T 各種講演・学会・シンポジウム アドバイザーに就任 石巻市が策定した石巻市地域福祉計画 会の三社のパートナーシップのもと、石 【2013年度】 と連携し、地域福祉事業を継続的・安定 巻市における地域福祉の向上が図られる 被災地における民生委員児童委員活動 的に行うことができるようにするため、 よう石巻市社会福祉協議会地域福祉活動 誰もが安心して暮らせる福祉のまちづく 計画策定に、市川一宏教授が委員会アド りを推進し、住民、行政、社会福祉協議 バイザーとして協力しました。 全国民生委員大会 日本キリスト教社会福祉学会 岩手県民生委員児童委員会長・副会長研修会 【2014年度】 2014年度 陸前高田市民生委員児童委員研修会 石巻市ボランティアセンターアドバイザーに就任 石巻市地域福祉フォーラム 震災からの地域の再生コミュニティのあり方を 民生委員児童委員活動全国民生委員大会 考える 2014年6月1日より、市川一宏教授が石 巻市ボランティアセンターのアドバイ ザーに就任しました。同センターは、石 アセンターの体制を強化したもので、河 北新聞にも取り上げられました。 宮城県社会福祉協議会会長・事務局長会議 日本キリスト教社会福祉学会 21世紀キリスト教社会福祉実践会議合同仙台大会 巻市社会福祉協議会が従来のボランティ 岩手県民生委員会長・副会長研修会 石巻市社協の高橋会長より辞令交付 石巻市地域福祉フォーラムでの講演 本学教員の活動Ⅱ 「災害後の悲嘆(グリーフ)の理解と対応」論文の 日本語訳を本学教員が担当 【福島喜代子教授・ジャン・プレゲンズ教授・田副真美准教授】 J A P A N L U T H E R A N C O L L E G E J A P A N L U T H E R A N T H E O L O G I C A L S E M I N A R Y S P E C I A L T E A M F O R R E C O V E R Y S U P P O R T 【概 要】 この論文”Managing Grief After Disaster”は、米国National Center for PTSDのホームページに掲載されているもので ■論文の日本語訳ダウンロード 「災害後の悲嘆(グリーフ)の理解と対応」 す。東日本大震災後、2011年3月25日に、執筆者Dr. M. Katherine Shear(コロンビア大学大学院社会福祉学専攻 1、ホーム画面TOPICS 精神医学教授)ご本人の許可を得て、全文をルーテル 学院大学で日本語に翻訳し、本学のホームページにて 2、東日本大震災への本学関連の支援について 提供することにしたものです。 3、「災害後の悲嘆(グリーフ)の理解と対応」論文の日本語 訳 【日本語訳:ルーテル学院大学】 社会福祉学科 教授・福島喜代子 臨床心理学科 准教授・田副真美 教授・ジャン・プレゲンズ http://www.luther.ac.jp/news/110331/index.html 【論文の構成】 悲嘆(グリーフ)の過程 悲嘆(グリーフ)の経験 Traumatic Grief(外傷性悲嘆) 死別体験のもたらす好ましくない結果 死別を複雑化する(複雑性悲嘆となる)危険因子 死別を体験した者への治療や支援 専門家の役割(災害後、初期の段階における悲嘆 死別体験の複雑化に対する治療戦略 に関する専門家の役割) 原文は以下のWebsiteをご覧ください。 米国NATIONAL CENTER FOR PTSDのホームページ http://www.ptsd.va.gov/professional/pages/mana ging-grief-after-disaster.asp 本学教員の活動Ⅲ フィリピン大学で東日本大震災被災者を覚える 蝋燭の点燈式に参加 【原島博教授】 J A P A N J A P A N L U T H E R A N L U T H E R A N C O L L E G E C O L L E G E J A P A N J A P A N L U T H E R A N L U T H E R A N T H E O L O G I C A L S E M I N A R Y S P E C I A L T E A M T H E O L O G I C A L S E M I N A R S P E C I A L T E A M 「2011年8月7日~15日にかけてフィリピ ミナーの中間にあたる8月11日に、東日本 ン大学社会福祉地域開発学部主催による 大震災後5か月を覚えて、フィリピン大学 地域防災管理セミナー(Community-Based の学生、教職員が被災地の復興を願い、 Disaster Management Seminar)が開催さ ろうそくを灯してお祈りをささげてくだ れました。フィリピンにおいても台風に さり、一緒になって祈りと支援を捧げて よる大規模な災害、火山噴火など日本と 下さっているフィリピンの方々に対して 類似した災害が頻繁に発生していること 短い報告と感謝のメッセージを伝えまし から“防災とレジリエンスの文化を築 た」 F O R F O R R E C O V E R Y R E C O V E R Y S U P P O R T S U P P O R T く”と題した研修会が行われました。こ のセミナーに本学の原島博教授が招待参 加して、3.11の東日本大震災の事例 支援による感謝の意を伝える原島博教授(フィリピン大学・パルマホール前) 報告を行いました。ちょうどルーテル学 院大学の学生ボランティア活動を実施し た直後でもあり、現場から見た被災地の 状況、人びとの避難所での生活での暮ら しの様子、半壊家屋に暮らす方々の生活 課題、障害者世帯、高齢者世帯、また多 くのものを一瞬に失った人々の心の問題、 原発のリスクなど多様な課題が発生して いること、そしてそれらへの取り組みや 支援の方向性について報告しました。セ 被災者へのお祈りと、蝋燭の点灯式の様子(フィリピン大学・パルマホール前) 本学教員の活動Ⅳ 被災地から子ども達が参加したキャンプに協力 【加藤純教授】 ※学外諸団体との協働Ⅰ「チャイルドファンドジャパン・被災後の子どものこころのケアの支援」と一部内容が重複しています。 J A P A N L U T H E R A N C O L L E G E J A P A N L U T H E R A N T H E O L O G I C A L アウトドアチャレンジ岩手 しぜんとあそぼキャンプ in テンパーク S E M I N A R Y S P E C I A L T E A M F O R R E C O V E R Y S U P P O R T いきるちからキャンプ 2012年8月10日(金)~12日(日)、ガールスカウ 学科・加藤純教授を臨床心理士として派遣しま チャイルド・ファンド・ジャパンの支援を受けて 星空観察、雪遊び、乗馬体験、野外調理、伝統 2011年8月と11月に参加した「アウトドアチャレン 芸能「虎舞」作りなどを楽しみました。ルーテル ト「いきるちからキャンプ2012」が開催されました。 した。8月9日に心のケアに関する事前研修を担 ジ岩手しぜんとあそぼキャンプ in テンパーク」に 学院大学の教員は、学生ボランティアリーダー 福島県、宮城県、岩手県から小学生と中学生、 当し、キャンプ期間中は、医師1名、看護師3名 は、2012年度以降も主催者に経費を負担してい への事前研究を担当し、キャンプ中は子どもへ 約140名が参加しました。グループリーダーやプ と共に健康サポートチームの一員としてキャンプ ただき、参加を続けています。内容は、釜石市、 の関わりに工夫が必要な場面でリーダーをサ ログラムの準備や進行などを担当したのは、全 参加者の体と心の健康を支えました。「いきるち 大船渡市など岩手県沿岸部から小学生4~6年 ポートしました。 国から集まったガールスカウトの会員など約70 からキャンプ」には2013年8月9~11日にも研究 名でした。ルーテル学院大学は、東日本大震災 費により参加しました。 生30~100名が参加し、自然に親しむゲーム、 ルーテル教会救援の補助を受けて、臨床心理 【日 時】 2011年 / 8月6日~7日 11月5日~6日 【主 催】 (公社) ガールスカウト日本連盟 2012年 / 11月3日~4日 【共 催】 ガールスカウト岩手県連盟 ガールスカウト宮城県連盟 ガールスカウト福島県連盟 2013年 / 2月9日~11日 11月2日~4日 【後 援】 文部科学省 ・ 国立花山青少年自然の家 ・ 岩手県 ・ 宮城県 ・ 福島県教育委員会 2014年 / 1月11日~13日 (2014年11月1日~3日) 子どもの心と身体の成長支援ネットワーク ・ 東日本大震災支援全国ネットワーク 【場 所】 国立岩手山青少年交流の家 ガールスカウトアメリカ連盟支援事業子どもゆめ基金 【主 催】 アウトドアチャレンジ岩手県実行委員会(構成団体=岩手県キャンプ協会/岩手県レクリ (独立行政法人国立青少年教育振興機構)助成活動 エーション協会/岩手県シェアリングネイチャー/盛岡YMCA/ガールスカウト日本連盟岩手県 支部/日本ボーイスカウト岩手連盟/日本国立岩手山青少年交流の家) 復興支援活動・収支報告 <収入(募金)> 661,182 ■年度別 <支出> 586,724 ■年度別 年度 期間 金額 年度 期間 金額 2011年度 2011年6月9日~2012年3月31日 599,400 2011年度 2011年6月9日~2012年3月31日 249,710 2012年度 2012年4月1日~2013年3月31日 61,782 2012年度 2012年4月1日~2013年3月31日 192,371 2013年度 2013年4月1日~2014年3月31日 0 2013年度 2013年4月1日~2014年3月31日 661,182 ■項目別 144,643 計 586,724 ■項目別 収入項目 内容 常設募金箱による募金 金額 支出項目 内容 152,237 学園祭 活動報告用備品、材料費等 金額 5,423 個人名義募金 10名 130,911 スタディツアー活動 交通費補助、活動備品等 107,951 団体名義募金 4団体 180,466 チャリティーコンサート コンサート企画準備費等 学内イベント等での募金 保護者会、愛祭、チャリティコンサート等 197,568 ボランティア活動 交通費補助、活動装備品等 661,182 被災地支援グッズ 被災地支援グッズ仕入れ代等 支援金関係 CFJプロジェクト、障碍児就労支援施設建設費 その他の支出 備品等 4,118 233,076 77,540 48,000 110,616 計 586,724 <差額> 収入 661,182 支出 586,724 募金残額 74,458 (単位:円) 臨床心理学科 江口 慧 学生の感想文 活動歴 2012年度・夏のスタディツアー ※学年は活動当時のものです 被災地の目に見える問題と 目に見えない問題 被災地に行き、自分にはいった 分を保てるか、さ迷う子どもの行 い何が出来るか、どう人と接すれ 動を、自分の子ではないからこそ、 ばいいか不安がありました。現地 言うことを聞かない、反抗してい には目に見える問題と、目に見え ると親戚の方は思い込んでしまう 今回、初めてのボランティア活動 まで・この高さまで津波が来たのか ない問題が混在していました。当 のかもしれません。震災後、孤児 へ参加しました。私は不安な気持ち とおもうと呆気にとられる。悲しい 日は、大森仮設住宅のお祭りの手 が暮らせる面倒を見てくれる施設 でいっぱいだった。自分が行ったと ことに、となりびとの活動は201 伝いをやらせて頂きました。そこ が、5か所作られているそうです。 ころで何ができるのか? 力仕事は得 4年3月で一旦の終わりになるらし で気づいたことは、家を失うとい そこで、働く人が必要になること 意じゃないのに、足を引っ張るだけ い。これからは、ルーテル学院が生 うことは、繋がりが無くなるとい を教えて頂きました。このことか じゃないのかと。でも、実際にボラ 徒たちが考えて、新たなボランティ うことです。つまり、目に見える ら、人と人が支え合うことは大切 ンティアにいってそんなことはな ア活動をしていく必要があるだろう 問題として、心の支えがなくなる ですが、一人の人間が一人の人間 かった。自分にあった仕事、それを と思う。震災から三年経とうが、十 ということです。今まで自分を支 を支えるということは、負担に こなすこと。その仕事は大変で、最 年経とうが、町は故郷は完全に治る えてくれるものがあったから、頑 なっているのかもしれません。誰 張れたのに持ち物にも、愛着が か身近に専門家が子どもの話を聞 初はとまどってばかりだったけど わけではないし、形だけなおっても、 あったものが震災で消えて、安心 くだけでなく、親の話、子どもを やっていくうちにお客さまの笑顔が 人の心も良くしなければならないと できるものがない中、今も生活を 預かっている親戚の方の話や、相 自分の自信になっていった。また、 思った。 送っている事実に出会いました。 談に乗ってくれる機関が必要だと そういう中、お祭りは人との繋が 感じました。私たちの身近な問題 も、私にとって大きなことだった。 りを作るものであり、公園が少な でも、子どもを育てられない親は 被災前の写真と比較して、被災後の くなった中、子どもにとって、笑 存在するので、その問題にも同じ 現状をリアルに見て、感じる、ここ 被災地を実際に自分の目で見ること 顔になれるものだったと思います。 ようなことが言えます。私は、将 目に見えない問題としては、親戚 来身近な相談役として、カウンセ の方が虐待を行うケースが他人が ラーを目指したいと思いました。 子どもを預かるケースより、多い 最後に、ルーテルの学生は恵まれ といいます。「きっと、どうして ているなと思いました。このよう こんなにやっているのに、この子 な貴重な体験をさせて頂き、ボラ は言うことを聞かないの」と震災 ンティアの機会を作って頂いた皆 後、自分をどう受け入れれば、自 様に、心から感謝いたします。 社会福祉学科 二之湯 祐紀 活動歴 2013年度・夏のスタディツアー 臨床心理学科 野元 宏昭 参加歴 2012年・夏のスタディツアー 2013年・春のスタディツアー 2013年・夏のスタディツアー 社会福祉学科 佐藤 瑛 参加歴 2012年・夏のスタディツアー 2013年・春のスタディツアー 2013年・夏のスタディツアー 私は東日本大震災での慰霊碑に 仮設住宅に戻る親子が近くを通り 向かった時、なにを祈ればいいか ました。母親とまだ小さな兄弟で 分かりませんでした。「どうか安 した。兄弟は洗い物をしている私 らかに」、「清らかに」、「来世 に気づいて、「シャボン玉楽し では‥」、出てくる言葉はどれも かった!」と大声で言ってくれま 嘘の様に感じました。私はあの3.11 した。家に入るまで、その兄弟は の津波や地震の恐怖は分かりませ 口々にその言葉を言ってくれ、私 ん。口では少しは分かると言えて に手を振ってくれました。その時 も、その実、何一つ分かることが 私は、心の中でストンと何かが落 出来ません。震災時、私は東京に ちました。言葉では上手く書けま 居たのですから、私が「分かる」 せん。慰霊碑に何を祈ればいいか とは言えない気がしてた。ボラン 分からない私でも、とりあえずは ティア中、私は慰霊碑に向かって 今していることは間違ってないん 何を思えば良かったのかずっと考 だ、と思えました。その時はたま えていました。けれど、言葉は出 たま、私一人だったので危うく泣 ず、何も持って無い自分が浮き彫 きそうになりました。3.11に、私は りになりました。4日目の活動で 何か力になれることはないかと思 お祭りの運営のお手伝いをした時、 いました。私の周りの友達も同じ 私は子供たちと遊ぶシャボン玉店 気持ちでした。しかし、まだ私た を担当しました。お祭り中、子供 ちは高校生でした。しかし、今は たちもすごく楽しんでくれている 違います。やれることがあります。 みたいで、へとへとになりながら あの時感じた気持ちをなかったこ も気力を振り絞って接しました。 とにしないで、ボランティアに参 無事にシャボン玉店も終わり、屋 加してもらえたら、こんなに嬉し 外の水道で用具を洗っていると、 いことはないです。 今回で、3回目となった仙台での 同様、子どもたちが喜んでもらえる 活動。前回は、スタディーツアーの ものができそうだと、とても嬉しく 参加で、前々回は今回と同様に大森 思いました。次の日には、前日準備 仮設での夏祭りのお手伝いをやらせ のために大森仮設へ向かいましたが、 ていただきました。今年の夏祭りで そこでは去年出逢った方と再会する は、去年プロからの借り物を使って ことができました。同じ場所で似た シャボン玉遊びを行っていたものを、 内容のことをするときの懐かしさを 道具を一から自分たちで作って 、 感じるのは、継続して行けることの シャボン玉遊びを行うといった提案 醍醐味なのかなと感じました。お祭 を受けました。知らされるのが少し りで現地の方による獅子舞や盆踊り 急だったのもあり、メンバーが集ま などに参加し、私たちは、あくまで れない中、メールでのやり取りで計 お手伝いであって、現地の方々がや 画を立て行いました。現地に行って るその土地ならではのものに勝るも から、本格的に作業をすることにな のはないということを再確認しまし り、成功するかどうか不安がありな た。なにより、その土地のまとまり がらの出発となりました。事前に用 を感じるからです。これは、復興と 意してあった材料でやってみました はなんなのか、復興に近づいている が、失敗が続き、朝からやっていた のかといった疑問を解決するヒント にも関わらず昼を過ぎてしまいまし になったように思います。最後に、 た。そこで、方法を一から調べ直し、 毎回お世話になっている、となりび 買い出しもし直した結果 、大きな とのスタッフさんや、現地の方々、 シャボン玉ができる液を作ることに 今回一緒に時間を共有し行動した 成功しました。あの時は、本当にハ 方々、本当にありがとうございまし イタッチする気分で、これで、去年 た。 「微力だが、無力ではない。」 2011年3月11日に起こった痛ましき東日本大震災から3年間にわたり、ルー テル学院(ルーテル学院大学大学院・日本ルーテル神学校・付属研究所)は、復興支援 に向けての支援活動を続けてきました。その働きは決して大きなものではありません でしたが、私たちの教育や研究の専門性が生かされたものでした。ボランティアに出 かけた一人の学生が言いました。「私たちは微力だが、無力ではない。」私たちは ルーテル学院で教え、学ぶ者として、自分たちにできることを与えられた使命として 活動を続けたのです。 ルーテル学院の建学の精神は「キリストの心を心とする」であり、助けを必要とす る方たちのもとに出かけて「仕える者となる」ことを使命としています。それはキリ ルーテル学院大学・日本ルーテル神学校 ストご自身がご自分の命を捧げるほどの愛を与え、自ら仕える者としての歩みを全う 東日本大震災復興支援特別チーム されたからです。またキリストは、出会う人たちの「心」を自分の「心」とされまし た。悲しみや痛みを共に担い、喜びを共に分かち合ったのです。 「私たちは微力だが、無力ではない。」キリストに遣わされた私たちの働きが神様 の祝福にあることを願います。また思いを同じくし、私たちの活動を支えてくださっ た多くの団体や個人の皆様に深く感謝します。ルーテル学院復興支援チームとしての 活動はこれで区切りをつけられますが、これからもなお「キリストの心を心とする」 学校として、被災された方々の支援に取り組んでまいります。 チャプレン 河田 優
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