こちら - IT

第五号 発行日2002年4月
−ハイライト−
?? Rational Suite2001A 新バージョン待望の出荷開始!
?? Rational Suite2001A 新機能ハイライト
?? Rational Suite2001A 新機能セミナー開催
?? CMMシリーズ第一弾 「CMM雑感」
Latest News/Products - the software development company Rational
統合開発支援ツール製品新バージョン出荷開始
−Java によるソフトウェア開発の生産性更に向上−
日本ラショナルソフトウェアは、ソフトウェア開発における統合開発支援ツール
「Rational Suite」
の新バージョン「
Rational Suite2001A 日本語版」
を2002 年 4
月 1 日より出荷開始しました。「Rational Suite2001A 日本語版」には、ビジュア
ルモデリングツールやテストツールをはじめとするソフトウェア開発支援ツー
ルが 16 製品含まれており、今回バージョンアップされた主な製品には、
UML(Unified Modeling Language)をベースとしたモデリングツール「Rational
Rose 」、ソフトウェア開発管理製品「
Rational ClearCaseLT」
などが含まれます。
今回のバージョンアップで特にクローズアップされる点は、
Java の統合開発環
境「JavaIDE」を強力にサポートしていることです。「JavaIDE」には、「IBM
Visual Age for Java」、「
Borland Jbuilder」、「
Sun Forte for Java」などが含まれ
ており、「Rational Suite V2001A 日本語版」に含まれる「Rational Rose」の新機
能として、これらのソースコードとオブジェクト指向技術に基づいたビジュアル
モデルを同調させる機能が追加されました。これによりJava 開発者の生産性
が更に向上され、開発期間短縮が可能となります。
「Rational Suite 2001A」新機能ハイライトは
後述頁をぜひご覧下さい。
*1)「Rational Suite」
ソフトウェアの開発チーム間の境界を取り除き、チーム内を結束させる
「UNIFY」、役割に応じて最適化する「OPTIMIZE」、開発環境を簡素化する
「SIMPLIFY」を実現し、ソフトウェアの生産性と品質の向上をもたらす開発統
合支援製品です。
米国ラショナルソフトウェア
−Rational XDE Professional v2002 を発表−
米国ラショナルソフトウェア社は、
2 月 5 日、統合開発環境 Integrated
Development Environments(以下、IDE)でソフトウェアの設計とコード記述の両
方を行える製品「Rational XDE Professional v2002」を発表しました。IDE と設計
ツールは、これまでそれぞれ別々の環境であったため、開発者は異なる設計
環境を行き来しなければならず、ソフトウェアの開発にとって大きな妨げとなっ
ていました。
「Rational XDE Professional」は、業界をリードする Java や Microsoft
VisualStudio .Net 等の IDE における設計と開発の差分をシームレスに統合す
ることによって、ソフトウェアの開発を加速させ る初めての製品といえます。
「Rational XDE Professional v2002」は、主要な統合開発環境であるソフトウェ
ア開発者が、Microsoft VisualStudio .Net や「IBM WebSphere Studio
Application Developer」に対応しています。また、固有の JavaIDE に特化しない
開発者に対する Java 開発環境である『
IBM Eclipse IDE』(エクリプスIDE)の対
応も可能です。「 Rational XDE Professional」は、設計、モデリング技術、特徴
的でカスタマイズ可能なデザインパターン・テンプレートを用いたコード生成を
提供します。
http://msdn.microsoft.com/net/vslaunch/
Rational XDEの発表に伴い、ラショナルソフトウェアでは2002 年2 月14 日に、
Microsoft が行った Visual Studio .NET の製品発表イベントにおいて、ラショナ
ルソフトウェアが擁する3 大メソドロジストの一人、
Grady Booch が Bill Gates
と共に登壇!Rational XDEと、Microsoft Visual Studio .NETとの強力な統合開
発環境をアピール。デモンストレーションを行いました。この模様が米国ラショ
ナルソフトウェアの Webサイト上でビデオとしてご覧いただけます。これは必見
です。日本ラショナルソフトウェアでも、年内中に同製品のリリースを予定して
います。好ご期待を!
組込みおよびリアルタイムソフトウェア開発分野
−業界初完全なライフサイクルソリューション−
今回のライフサイクルソリューションの特長は、モデルによる開発とテストツー
ル『Rational Rose RealTime』と包括的なコードベースの自動化テストおよび実
行時分析ツール『
Rational Test RealTime』との統合により、カバレッジの実行
結果を UML モデルで提供し、設計レベルにおける実行時分析の実施とテスト
が可能となったことで、ソフトウェア開発の生産性の向上とソフトウェアの品質
の向上が実現されます。また、これら2 製品は、ウィザードを利用することによ
り、開発者が必要なチップやコンパイラなどの開発部品の選定、および設定を
より容易に行えるようになります。さらに、『Rational Test RealTime』とソフトウ
ェア構成管理ツール『
Rational ClearCase』、アクティビティ管理と障害管理ツー
ル 『Rational ClearQuest 』、チームベースの要求管理ツール『Rational
RequisitePro』との統合により、要求事項やテストアセットを完全に追跡するこ
とが可能になります。これにより組み込みソフトウェアの開発チームは開発プ
ロセスにおける全ての側面を効果的に管理することが可能となります。
Latest News/Others - the software development company Rational
統合開発支援ツール製品新バージョン出荷開始
−Java によるソフトウェア開発の生産性更に向上−
NTT コムウェア株式会社、日本ラ
ショナルソフトウェア株式会社、株
式会社コンポーネントスクエア3社
は、IT 専門家向けの Web サイト
「@IT」内に「Development Style」
をいう新コーナーの運営を共同で
サポートしていく事を発表しました。
オブジェクト指向に基づくソフトウ
ェア開発技術に関する、最新の動
向や情報を提供するオープンな専
門コーナーで、ソフトウェア開発業
界のキーパーソンによる「キーマ
ンズ・コラム」、Java によるオブジェ
クト指向開発に必要なUML知識を
開設する「Java オブジェクト・モデ
リング」、Java を使用した開発プロ
セスを考える「開発プロセス入門」、
日本ラショナルが情報提供する開
発方法論及びプロジェクトマネジメントの課題などを取り上げる「Rational
Edge」等のコンテンツで構成されています。このサイト運営は、昨年 11 月共同
で「OOT コミュニティー」設立の発表を行った具体的な展開としての活動となり
ます。「Development Style 」
サイトにご興味のある方はぜひご覧下さい。
http://www.rational.co.jp/services/oot.html
Rational Unified Program 契約企業続々!
−顧客要求にマッチしたサービスを提供−
Rational Unified Partner Program(以下 RUPP)とは、いくつかの異なるタイプの
「パートナー」に対する一つのまとめられたプログラムの総称です。
このプログラムには、
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
社員数 100 名以上の大規模システムインテグレーター
社員数 100 名未満の小規模システムインテグレーター
ラショナル社製品の開発およびインテグレーションを行う
テクノロジーパートナー
システムベンダー、大規模 ISV を対象とした戦略アライアンスパートナー
ラショナルユニバーシティーの教育/トレーニングコースを実施する
教育/トレーニングパートナー
エンドユーザーへの付加価値販売を行うリセラー
社 員 数 100 名以上のシステムインテグレーターを対象とした
テストビューロー
などがあげられます。RUPP のパートナー企業様には、ラショナルと共同で市
場開拓に向けたマーケティング活動にご参加いただきます。例えば、セミナー
の共同開催、展示会でのスペースご提供、製品情報のいち早いご提示など。
ご興味のある企業様はぜひご連絡ください。詳細なご説明を差し上げます。
ご連絡先:マーケティング部 担当/松岡 03-5642-9100㈹
NEWS RELEASE
システム設計開発の日本総合システム株式会社と
組込み製品の SI パートナー契約を締結
日本総合システム株式会社(以下 日本総合システム)は、情報処理システム
の設計開発やパッケージソフトウェアの開発販売を手掛けています。2000 年
秋より様々なシステム開発に、日本ラショナルのリアルタイム開発環境である
「Rational Rose RealTime」を使用してきました。その結果、同製品は日本総合
システムの主要ターゲットの一つである半導体メーカーにおける設計が可能
であることから、「Rational Rose RealTime」
の SI パートナーとして今回の契約
に至ったものです。このパートナー契約により、日本総合システムは半導体瀬
製造業の中でも、組み込み型ソフトウェアのニーズが高い携帯電話業界や、
家電製品に組み込まれると期待される次世代インターネット標準である「Ipv6」
対応向けへの需要を見込み、そ れぞれにあわせたソリューションとコンサルテ
ィングサービスを提供します。
株式会社コンポーネントスクエア
EJB コンポーネントの流通促進を目的にパートナー契約締結
EJB コンポーネントの e マーケットプレイスを運営する株式会社コンポーネント
スクエア(以下 コンポーネントスクエア)は、昨年9月「
テクノロジーパートナー
契約」を締結しました。同時にラショナルはコンポーネントスクエアの主催する
EJB コンポーネントの e マーケットプレイスの会員として参加することを決定し
ました。この契約により日本ラショナルは、コンポーネントスクエアが運営する
e マーケットプレイス上でEJB コンポーネント流通を実現するために、日本ラシ
ョナルの「
Rational Rose 」に関する技術情報を開示するとともに、米国ラショナ
ルソフトウェア社が提唱している Reusable Assets Spesification/RAS を提供す
ることにより、ソフトウェア開発業界全体の更なる生産性向上を目指していき
ます。コンポーネントスクエアは、ソフトウェア開発の生産性向上を目的として、
日本で初めてとなるEJBコンポーネントの流通を中心とした会員せいの e マー
ケットプレイスを運営しています。コンポーネントを e マーケットプレイス上で流
通させることにより、「コンポーネント」の買い手は自社のソフトウェア開発にお
ける期間短縮と生産性向上を実現します。更にEJB はハードウェアや OS、ア
プリケーションサーバー、データベースサーバーシステムなどに依存しないた
め、企業間の合併、提携により複数のプラットフォームでのアプリケーション構
築やシステムのメンテナンスをサポートします。
サピエント株式会社 テクノロジーパートナー契約を締結
e ビジネス企業のシステム構築を協力体制の下に展開
セピエント株式会社(以下 セピエント)は、最先端のビジネス戦略からインタ
ーネットを活用した Webサイトの制作・
デザイン・システム構築など、e ビジネス
企業を総合的にサポートするコンサルティング会社です。同社では既に日本
ラショナルの開発ツール「Rational Rose」を導入して、顧客に提供するWeb サ
イトを設計していますが、今回の契約により日本ラショナルはセピエントに対
する技術支援を強化し、両社強力体制の下、セピエントの顧客企業システム
構築を強力にサポートしていきます。
http://www.rational.co.jp/partner/index.html
Products - the software development company Rational
RationalSuite2001A
待望の新バージョン遂に登場!
お待たせしました!Rational Suiteの新バージョン 2001A が約 1 年ぶりのバー
ジョンアップを迎えます。本リリースは米国で出荷された2001 をスキップしてい
るため、日本のユーザー様にとっては 2 世代分の大型バージョンアップとなり
ます。限られた紙面ではありますが、
Rational Suite2001A の新機能ハイライト
をご紹介します。
Rational Unified Process
・
・
・
・
・
Rational Rose RealTime および Rational QualityArchitect に関する新しい
ツールメンター
用語“ワークフロー”を“作業分野”に変更
XP 技術に関する新しいホワイトペーパー
ユーザービリティーに関する新ロードマップ
ナビゲーションボタンの更新により使用性、ビジュアル性を改善
Rational ClearQuest
・
・
・
・
ユーザーインターフェースが日本語化
セキュリティモデルの大幅な改善
Web 機能の改善
Rational SoDA との統合
新
新 Rational ClearCase LT
Rational ClearCaseLT は、ソフトウェア構成管理のリーディングツールである
Rational ClearCase のサブセットです。スナップショットビューをサポートした単
一サーバーでの使用が可能で、小規模ワークグループでの構成管理ツール
として活用していただく事ができます。
Rational RequisitePro
・ 品質の重視
このリリースでは特に顧客の要求を取り入れることに重点を置き、大幅な品質
の向上と障害の修正が行われました。
・ MicrosoftWord とリンクされたファイルを要求テキストへ
Rational RequisitePro のドキュメントには、要求テキストとして MicrosoftWord
のリンクファイルを含めることができます。リンクされたファイルを変更すると、
要求の追跡可能性や階層関係はサスペクトとしてマークされます。
新
新 Rational PurifyPlus
Rational PurifyPlus は従来の Rational Purify, Rational Quantify, Rational
Purecoverage を統合した新製品です。1ライセンスで3製品の機能を使う事が
可能となりました。個々の製品も機能の充実が図られています。
Rational Purify
・ Java アプリケーションでのメモリ使用をプロファイルする機能が追加。
・ Java オブジェクトの詳細も報告。関するに割り当てられたメモリを更に詳
細に分析し、関数を構成するオブジェクトおよび異なるオブジェクト間の
関係を確認
Rational Quantify
Rational PureCoverage
・ XML 形式のパフォーマンスデータ読込、表示が可能
Rational Robot
・
・
・
・
・
Borland Delphi のサポート
Oracle Forms6.0 のサポート
Netscape の記録/再生
新プロトコルのサポート:DCOM
プロトコルのアップグレード
?? Microsoft SQL Server 2000
?? Oracle8.1 (API 記録のみ)
?? SQL Server7, SQL Server2000 用の DB-LIB, ODBC API
Rational Rose
●Rational Rose 本体の新機能と拡張機能
・ シーケンス図上の生成インジケータ
・ シーケンス図上の破棄インジケータ
・ シーケンス図での新種類のメッセージサポート
・ ログ ウィンドウの統合
・ Rational Rose の新しい内部エディタ
●Rational Rose ANSI C++新機能と拡張機能
Rational Rose ANSI C++は、C++プログラミング言語をサポートするための、最
新 Rose 言語アドインです。
Rational Rose ANSI C++にはさまざまな利点がが
るため、Rose C++で作成したモデルを Rose ANSI C++に変換することをお勧
めします。Rose ANSI C++は大規模プロジェクトの取扱に優れており、特に拡
張性と言語サポートが強化されています。また、ユーザーインターフェースも
徹底的に見直されており、簡単に理解して使いこなすことができます。
(Rose ANSI C++機能)
クラス、テンプレート、名前空間、継承、クラスメンバ関数など、全ての C++構
成体の設計、モデリング、および視覚化が可能です。特定ベンダーの C++コン
パイラに制約されることなく、C++言語をサポートします。
(広範なプレームワークのサポート)
C++ソースコードの自動生成およびリバースエンジニアリングが可能です。デ
フォルトのコンストラクタ、デストラクタ、およびクラスメンバのパターンを使用し
た、ユーザー制御によるコード生成が可能です。別途インポートを行わずに、
Rose からワンステップでリバースエンジニアリングを実行できます。
スタイルシートメカニズムにより、生成されるコードのカスタムフォーマットも可
能です。簡潔かつ完全なラウンドトラップエンジニアリングがサポートされてい
るため、何回繰返しを経てもモデルと生成される C++コードを同期化できます。
ファイルまたはクラスをプロジェクトに割り当てられたら、コンテキストメニュー
コマンドから簡単にプロジェクト全体のフォワードエンジニアリングまたはリバ
ースエンジニアリングを実行できます。インプレース更新メカニズムにより、モ
デルおよびコード間の相違が検出され、これらの一貫性を保つために必要な
変更のみが行われます。
(ファイルのバッチ/ロード)
[ANSI C++仕様]ダイアログボックスの[ファイル]ページ[バッチロード]機能では、
コンポーネントに追加するファイルの一覧を任意に記述したファイルを指定で
きます。一方[ファイルの追加]を選択すると、標準ファイル選択ダイアログボッ
クスが表示され、マウスを使って追加するファイルを個別に選択するか、同じ
ディレクトリ内の複数ファイルを同時に選択します。[ファイルの追加]によるフ
ァイル追加は、ディレクトリまたはサブディレクトリ単位でしか行うことができま
せん。
(プログレス バー/キャンセル)
フォワードエンジニアリングおよびリバースエンジニアリングの実行時に、プロ
グレスバーが表示されるようになりました。このプログレスバーには処理にか
かるおおよその残り時間が表示されます。プログレスバーの横に表示される
[キャンセル]ボタンをクリックすると、コード生成またはリバースエンジニアリン
グ操作をキャンセルできます。[キャンセル]をクリックすると、進行中のリバー
スエンジニアリング操作またはコード生成操作全てが終了します。操作をキャ
ンセルしても、既に完了した操作が取り消されることはありません。
Products - the software development company Rational
(マクロ)
[マクロ]タブでは、コードのリバースエンジニアリング時に展開されるマクロを
事前定義します。マクロは[ANSI C++ 仕様]ダイアログボックスの最終ページ
に表形式で入力します。各 ANSI C++コンポーネントには、マクロとそれに関連
付けられた値のリストが個別に定義されます。定義できるマクロの数に制限は
ありません。
(自動同期)
自動同期モードでは、ANSI C++ クラスのモデルまたはコード変更を行うと、
その変更のほとんどはもう一方に自動的に反映されます。モデルへの変更は、
変更が行われると同時にフォワードエンジニアリングされます。コードへの変
更はいったん記憶され、ユーザーがRose に付属のソースコードエディタで C++
ファイルを保存した時点でリバースエンジニアリングされます。
●Rational Rose とRational ClearCase の新機能と拡張機能
Rational ClearCase アドインは Rational Rose とRational ClearCase バージョン
管理システムを緊密に統合するためのアドインです。このアドインは、これま
で汎用の Version Control アドインによって提供されていた ClearCase の機能
に置き換わるものとして開発されました。ClearCase アドインはVersion Control
アドインとは異なり、ClearCase との通信にMicrosoft SCC API を使用しません。
これにより、更にClearCase に特化したカスタマイズが可能となりました。
●Rational Rose CORBA の新機能と拡張機能
Rational Rose CORBA アドインを使用すると、Rose モデル エレメントから
CORBA 互換 IDL コードへのフォワードエンジニアリングや CORBA IDLコード
からRational Roseモデルへのリバースエンジニアリングを行う事が出来ます。
Rational Rose CORBA では CORBA2.3 仕様に対応するために、値型の使用が
実装されています。値型を使用すると参照ではなく、値によってオブジェクトを
渡せるようになるため、オブジェクトの主な目的がデータのカプセル化やある
オブジェクトのコピーを明示的に作成したい場合には特に便利です。次の 2 つ
の CORBA ステレオタイプで、この拡張機能が使用されています。
・CORBA Value
・CORBA Fixed
●Rational Rose Data Modeler の新機能と拡張機能
Rational Rose Data Modeler は、UML(統一モデリング言語)表記法を使用する、
データベースのモデル化および設計のためのツールです。Data Modeler を使
用すると、UML オブジェクトモデルを論理モデルとして、データモデルを物理モ
デルとして扱うことが可能となり、さらにデータモデルとデータベース間の同期
を維持することが容易となります。Data Modeler は、データモデル、オブジェク
トモデル、およびデータベースまたは DDL ファイル間のラウンドトリップエンジ
ニアリングをサポートしています。
(Microsoft SQL Server2000)
更に、Data Modeler で Microsoft SQL Server2000 がサポートされるようになり
ました。これには SQL Server2000 の以下の機能が含まれています。
・Instead of トリガ
・BigNT データ型
・Cascade 参照整合性オプション
・ストアド プロシージャ ファンクション
(データモデル エレメントと仕様)
Data Modeler では、以下の新しいエレメントの仕様を作成・
編集・削除・利用が
可能です。
・ビュー
・テーブルスペース
(データストレージのモデリング)
Data Modeler で、DB2, Oracle, SQL Server を対象としたデータ記憶モデリング
がサポートされるようになりました。
(ビューのモデリング)
Data Modeler で、データモデル内ビューのモデリングがサポートされるように
なりました。
(ストアドプロシジャーに関する機能強化)
Data Modeler で Oracle パッケージがサポートされるようになりました。
(リバースエンジニアリングに関する機能強化)
Data Modeler で Unicode でエンコードされた DB2, SQL Server DBMS の DDL
ファイルのリバースエンジニアリングが可能となりました。
●Rose Java アドイン
(コメントに関するサポートの強化)
Javadoc タグをより細かく容易に制御できるようになりました。更にユーザー定
義タグも容易に制御できます。
(デフォルトでの改行生成)
クラス パスに関するサポート強化−クラス パスを容易に定義できるようにな
りました。また自動検索機能が利用可能となりました。
(IBM Visual Age for Java, Visual Cafe, Forte for Java, JBuilder 統合)
エディタに関するサポートの強化−新しい内部エディタ、またはサポート対象
の IDE のいずれかを使用できます。
自動同期機能−モデルとコードの同期を自動的にとることが可能です。
●Rational Rose J2EE の新機能と拡張機能
本リリースの Rose Java には J2EE 関連の以下の新機能および拡張機能が組
み込まれています。
(EJB2.0 のサポート)
メッセージドリブン Bean がサポートされるようになりました。
(Rose Java でのデザイン パターンのサポート)
モデルにデザイン パターンを適用するとき、Rose Java はそのデザインパタ
ーンの個々の構成要素に対応する新規クラスおよびコンポーネントとして追加
します。Rose Java は新規の Rose エレメント
(クラス、メソッド、パッケージ、関
係など)を論理ビューに配置します。追加または更新された個々のクラスにつ
いては、コンポーネントをコンポーネントビューに追加します。コンポーネント名
は、論理ビューのクラス名の横に括弧で囲んで表示されます。モデルをふぉら
オードエンジニアリングして Java コードを生成するとき、RoseJava はデザイン
パターンの構成要素に対応するクラスについて、コード本体が入ったメソッドと
(ユーザー作成用の)コード本体が入っていないメソッドを生成します。
Rose Java では、「The Gang of Four」と呼ばれる Eric Gamma, Richard Helm,
Ralph Johnson, Jhon Vissides の共著による「Design Patterns, Elements of
Reusable Object-Oriented Software」(ISBN0-201-63361-2)(邦訳:本位田 真
一・吉田和樹 監訳「オブジェクト指向における再利用のためのデザイン パタ
ーン」(ソフトバンク パブリッシング)に紹介されている以下のデザインパター
ンをサポートしていきます。
生成に関するパターン
・ Abstract Factory
・ Prototype
・ Singleton
構造に関するパターン
・ Adapter
・ Bridge
・ Composite
・ Decorator
・ Facade
・ Flyweight
・ Proxy
振る舞いに関するパターン
・ Chain of Responsibility
・ Command
・ Iterator
・ Observer
・ State
・ Strategy
・ Template Method
・ Visitor
●Rational QualityArchitect
Rational QualityArchitect は、Enterprise Java Beansや COM などの技術を利
用して構築されたミドルウェア コンポーネントをテストするための強力な統合
ツール群です。
Rational Quality Architect は Rational Rose と組み合わせて使
用し、Rose モデル内のコンポーネントおよび相互作用テスト スクリプトを生成
します。生成されたテスト スクリプトは使用している開発環境から直後、また
は Rational TestManager から編集および実行が可能です。
Products - the software development company Rational
テスト対象のコンポーネント内の個々のメソッドまたは、関数を単体テストする
テストスクリプトを生成できます。統合されたコンポーネント集合において、ビ
ジネスロジックを作動させるテイストスクリプトも生成可能です。スクリプトは
Rational Rose の相互作用図から直接、または Session Recorder を使用して
IVE コンポーネントから生成できます。テスト対象のコンポーネントによって呼
び出されるほかのコンポーネント群から特定のコンポーネントを切り離し、隔
離された環境でテストするためのスタブを生成できます。Rational
PureCoverage を通じてコードカバレッジを追跡でき、またRational
TestManager を通じてモデルレベルのカバレッジを追跡できます。
●教育/トレーニング
●Rose WebGain TOPLink ウィザード
Rational Rose Webgain TOPLink ウィザードは、データモデリングの最終ステッ
プであるデータアクセスを支援します。このウィザードは Webgain 社の
TOPLink 製品と統合され、永続的なランタイム環境を対象にテーブルから
Java クラスへの詳細なデータアクセスマッピング作成を支援します。
Rational Suite2001A のリリースに伴い、ラショナルユニバーシティーに新たな
4コースが開講します。
●Rose Visual C++新機能と拡張機能
本バージョンの Rational Rose による MIDL サポートは、全バージョンの Rose
よりも高度になっています。Rational Rose2000 で作成したモデルに、本バージ
ョンのコードの更新ツールを使用すると、MIDL プロジェクトを表す既存のコン
ポーネントについて「MIDL」というステレオタイプの付いた新しいコンポーネン
トが自動的に追加されます。「coclass」または「
Interface」というステレオタイプ
の付いたモデルクラスは「
MIDL」コンポーネントに自動的に割り当てられます。
□「Rational Rose を用いた J2EE 分析設計」 (1日)
e コマース市場の成長に伴い、短期間での多階層システム開発/変更といった
過酷な状況下、Rational Rose, J2EE が注目されています。特にRational Rose
は短期間での複雑なコード作成に非常に有効です。本コースでは J2EE アー
キテクチャの実装に関する知識を向上し、Rational Rose の実践的な使用方法
を習得していただきます。Rational Rose を使用した J2EE システムのモデリン
グ方法、リバースエンジニアリングやラウンドトリップエンジニアリング方法、ア
プリケーションを実行する J2EE 環境についても深く理解することができます。
更に、ソフトウェア開発プロジェクト内で発生する障害や変更依頼を、Rational
ClearQuest で効率よく管理するための概念と適用手順、およびカスタマイズ方
法をハンズオン形式でトレーニングしていきます。
<新製品の記事に関するお問合せ>
日本ラショナルソフトウェア株式会社
マーケティング部プロダクトマーケティング
電話:03-5642-9100㈹ 担当/渡辺
Rational Suite2001A
Information
●イベント情報
スケジュール等詳細情報は
http://www.rational.co.jp/services/ru/index.html をご覧下さい。
□「Rational ClearQuest 基礎」 (1日)
ソフトウェア開発の複雑化、品質の向上、リリースサイクルの短縮化と開発現
場への要求が増す中、プロジェクトのライフサイクルを通じて効果的にバグや
不具合、機能追加/変更といった「変更依頼管理」を一貫して行う事が必要不
可欠になってきました。開発チームメンバー全員を結束させ一元化された「変
更依頼管理」
徹底させる製品、それがRational ClearQuestです。このコースで
は Rational ClearQuest を通じ、「変更依頼」を追跡/管理する方法について学
習します。
□「Rational ClearQuest 管理」 (3日)
Rational ClearQuest を使用した、変更依頼を効率よく管理するための概念お
よび適用手順、カスタマイズ方法をハンズオン形式でトレーニングします。
□「Rational RequisitePro 基礎」 (1日)
Rational RequisitePro を使用した要求の定義/管理を行う方法を、演習を含め
ながら学習していきます。本コースを受講いただくと、Rational RequsitePro の
構造が理解でき、Rational Unified Process が推奨するソフトウェア開発のベス
トプラクティスにツールを適用させていくことが出来るようになります。プロジェ
クトの構築と要求文書の追加など具体的な例を通じてツールの機能を体験し
ていきます。
今回特集した新着情報だけではお伝えできない 製品の魅力を弊社技術担
当者がじっくりとご紹介します。必ずや皆様のビジネスを強力にバックアップす
る製品、機能が見つかる事でしょう。お忙しい中恐縮ではございますが、ぜひ
「What’s New ! Rational」セミナーにご参加ください。
日時:4月26日(金)
13:00∼17:30(受付開始 12:30)
場所:
弊社セミナールーム5F
定員:
先着 60 名様 (
参加無料)
セミナーのお申込/詳細説明は、
http://www.rational.co.jp/events/whatnewseminar.html をご覧下さい。
(注意事項)
1、 主な内容等詳細なコース説明については弊社 Web サイトを必ず
ご確認ください。
2、 各コースには受講いただく前提知識が設けられている場合があります。
3、 ラショナルユニバーシティーは有料の教育/トレーニングコースです。
<ラショナルユニバーシティのお問合せ>
日本ラショナルソフトウェア株式会社
マーケティング部ラショナルユニバーシティー
電話:03-5642-9100㈹ 担当/安間
The Buzz - the software development company Rational
Rational News Letter
今号の The
Buzz
特集 CMM について語る
--------------おさらい---------------------------------「CMM って何だっけ?」
---------------寄稿第一弾-----------------------------「CMM 雑感」
ソニー株式会社
ネットワーク&ソフトウェアテクノロジーセンター
ソフトウエア品質保証部 担当部長
中村 淳氏
--------------------------------------昨年の11月27日、日本ラショナルソフトウェア主催の「Rational Educational
Seminar Part.1 CMM への挑戦 成功事例セミナー」が開催されました。ご記
憶に残っていらっしゃる方も多い事ではないでしょうか?実際に企業の中でプ
ロセス改善活動を行った方をスピーカにお招きし、アセスメントプロセスについ
てご紹介いただきました。会場は定員を大幅にオーバーし、活 発な質疑応答
が繰り広げられました。日本ラショナルではその後も CMM を主題にした活動
を企画しており、その先駆けとして本紙ではCMM特集第一弾をお送りします。
質問1)
「ところで・・・・・・
CMM って何だっけ?」
CMM(
Capability Maturity Model)
カ ー ネ ギ ー メ ロ ン 大 学 に あ る SEI(Software Engineering Institute) の
W.Humphery 氏を中心としたグループが、1889 年にソフトウェア開発組織の
“能力”を判断する5段階の尺度を発表。
レベル1−初期レベル(Initial)
レベル 2−反復可能なレベル(Repeatable)
レベル 3−定義されたレベル(
Defined)
レベル 4-管理されたレベル(Managed)
レベル 5-最適化するレベル(
Optimizing)
CMM とは一言で言えば、「
プロセスの能力を成熟させるためのモデル」です。
上記に述べた 5 段階のレベルをどうやって引き上げていくのかという時に、そ
れに相応しい取組みのテーマ(プログラム)を提唱しています。ちなみに、レベ
ル1 からレベル2 に引き上げるための取組み項目には、6 項目が含まれます。
1) 要求管理
2) プロジェクト計画
3) プロジェクトの追跡と監視
4) 外注管理
5) 品質保証への取り組み
6) 構成管理(変更管理含む)
これらのレベルの判定は、
100 余りの質問に答える形で行われます。CMM の
主張はそのプロセスレベルに相応しくないテーマに取組んでも効果は上がら
ないという考え方に基づいています。レベル 1 の状態のまま何をやっても上手
くはいきません。一刻も早い段階でレベル2へ引き上げる取組みに着手しなけ
れば、事態は悪化するばかりです。上記に述べた6 つの項目をご自身の開発
組織では実施されていますか?
現在米国 国防総省(DoD)が、SEI のこの研究資金を出していることもあり、
現在では国防総省のソフトウェア入札企業の条件として、「レベル 3」以上であ
ることが義務づけられています。CMM のレベル付けは SEI および公認の組織
が行っており、有効期間は1年程度です。日本の企業(製造業)が米国の取引
先からCMM レベルの提示を求められるケースも増えており、我が国で盛んな
「ISO」の認証よりも厳しい状態です。特に米国への輸出の比重が多い日本の
企業にとっては注意が必要でしょう。CMM が公表されたことで、ソフトウェア開
発が成功しない原因が「プロセスの未熟さ」にあると指摘された訳ですが、だ
からといってこれに取組むだけでエンジニアのスキルが向上する訳でもありま
せん。あくまでも CMM とは別に技術面でのスキルアップに取組む必要があり、
取組み自身も個人にゆだねるものではなく、企業レベルで組織的にバックアッ
プしていく体制が今後必要になることは間違いありません。
●特集 CMM について語る
「CMM 雑感」
ソニー株式会社 ネットワーク&ソフトウェアテクノロジーセンター
中村 淳氏
略歴:
富士ゼロックス株式会社に在籍中、米国ゼロックスとの共同プロジェクト
に参画し、プロジェクト管理の重要性を痛感。
1992 年よりおおよそ2 年間部門
長スタッフとしてプロジェクト推進レビューを主催。その後CMMのフレームワー
クをベースにした社内 SPI 活動に従事。2000 年 12 月に公式アセスメント
(CBI-IPI)を実施、Level-3 の達成を確認。現在はソニー株式会社に在籍。
最近、私立の中学を受験する小学生が増えていると聞く。我が家でも先日、
三女が私立中学を受験しなんとか合格することが出来た。近所の公立中学が
頽廃してきており、きちんと勉強をしたいという本人強っての希望を優先した
(女房の陰謀という説もある)。本人と一緒に家族で合格の喜びを味わう一方
で、支出の面から頭が痛い。なぜ学校が頽廃してきたのか?さまざまな立場
からさまざまな原因が挙げられると思うが、故松下幸之助はその具体的な解
決策として「
教員の給料を上げろ」と説いた。10 年ほど前に PHP 文庫で読ん
だ内容であったが、我が子を私立中学へ送りだすことによってその先見を私
自身が実証することとなった。これまで三人の娘と接してきて、国語・算数・英
語等に関しては数え切れないほど質問されたが、倫理・道徳についてはほと
んどなかった。「意地の悪い同級生と学校まで一緒に行かないといけないの
だけど、どうすれば良いの?」といった類の相談が 2,3 回あっただけである。
教育の三大要素として、知育・体育・道徳が挙げられる。私見ではあるが、学
校頽廃の原因は家庭ならびに学校教育の場から徳育がなくなりつつあること
にその根本があるのではないかと心配する。閑話休題・・・・・
ところで、上記に述べた一連の事象とCMM の前提とするソフトウェア組織の
問題構造には共通点が非常に多いと考えるのは私だけであろうか?突き詰
めていくと、それは倫理に関する問題として浮かびあがってくる。94 年秋に「ソ
フトウェアプロセス成熟度の改善」を読み、以降 CMM をベースとした改善活
動を推進してきて、除々にそう考えるようになってきた。人間は社会性の動物
である。相互の依存関係の中で生活を営んでおり、倫理とはその基盤となる
普遍的な約束事である。大規模ソフトウェア開発の特徴は、基本的には言語
という目に見えない無形物を扱う点、数十人から数百人規模といった開発者
による、ある意味では社会的な活動といった点の大きく2 点あるように思う。大
人数が集まる一品仕上げのエンジニアリングという点では、大型船舶の造船
や高層ビルの建築等、似たような活動があるが、大人数による大規模な無形
物の開発という点では、近年になって人類が取組みだしたソフトウェア開発と
いう世界のみではなかろうか?ソフトウェアのような無形物の特徴は、有形物
(ハードウェア)の世界とは異なり、特に完成に至るまで、その実態が万人の
目に見えない、逆にいえば、わかる人がごく少数に限られるという点にある。
また、目に見えないことによるもうひとつの問題は、致命的な問題が潜在化し
やすい点である。ソフトウェア開発においては、その顕在化のためにテストと
称する莫大なリソースの投入を行う必要がある。大規模ソフトウェア開発とい
う無形物の開発には、有形物を作るときとは異なった困難さを伴うことを認識
しておく必要がある。この無形物の一連の開発活動で求められるものが、人
間の社会的な活動をいった側面における、各開発者の規律であるように思わ
れる。規律とは、「個人の生活や集団における秩序や維持するためのきまり
やけじめ」である。作業の進め方に秩序のある技術者と場当たり的な技術者
の混合した集団が物作りを行うと、出来上がった成果物の品質は場当たり的
な技術者の品質レベルに落ちてしまう。このような例は枚挙に暇が無いほど、
様々な分野で経験されている。規律のレベルの異なる人たちが集まって、規
律のある無形物(ソフトウェア)の世界を作ろうとする、違和感を覚えるのは私
だけであろうか?エンジニアリングの世界では、それぞれの開発活動が見積
もられ、誰が・いつ・どこで・何を・どのような作業のやり方で実施するのかを関
係者が理解しておくことが極めて重要になる。その中で特にどのように作業を
進めるのか(プロセス)が一番大切になってく
る。一定の品質を確保できるプロ
セスの成果物と、確保できないプロセスの成果物とでは、その成果物を入力し
て使用する後工程の作業者負荷が大きく違ってくるからである。つまり、プロ
セスとして定義されていない作業の見積は、例外的な場合を除いて実績値と
一致することはなく、むしろ大きな乖離を生じる。このような事実が帰納して、
私の頭の中にプロセス=規律という言葉が増幅されてきたのかもしれない。
「ソフトウェアシステムの品質は、使用したプロセスの品質に支配される」とは、
CMM の生みの親である Whatts Humphrey の言葉である。本草稿の中で、我
が家の娘たちの品質を横目で睨みながら、この言葉を反芻してみた。
品質の向上にはお金がかかる。