Xilinx ChipScope Proと Agilent FPGAトレース・ポート・ アナライザを使用したFPGAデバッグ Product Overview FPGAを使用したシステムの、 より効果的なデバッグ 大規模で高速のFPGAも、Agilentの強力 なFPGAトレース・ポート・アナライ ザなら迅速かつ正確にデバッグできま す。AgilentとXilinx社は共同で、Xilinx 社のChipScopeと、Agilentトレース・ ポート・アナライザを組み合わせた高 付加価値ソリューションを提供してい ます。 図1. E5904Bオプション500 FPGAトレース・ポート・アナ ライザとXilinx ChipScope Proツールを組み合わせると、よ り強力なインサーキット・デバ ッグ環境を作ることができます。 目次 機能および利点 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 2 他のソリューションとの比較 . . . . . . . . 4 仕様およびオーダ情報 . . . . . . . . . . . . . . 5 サポート、サービス、アシスタンス . . 8 機能および利点 デバッグの難問を解決 最先端のFPGAが含まれるシステムの デバッグは、非常に難しい場合があり ます。トレースを捕捉するには、内部 ノードがFPGAピンに接続されていな ければなりません。クリティカルな内 部FPGAノードには従来のロジック・ アナライザのプロービングでは容易に アクセスできない場合があります。デ バッグに使用できるピン数が限られて いる場合もあります。十分なイベン ト・データを捕捉するためには大容量 トレース・メモリが必要となる場合が あります。 主な利点 低価格なFPGAトレース・ポート・ア ラナイザにより、ChipScope Proツール で使用できる機能が拡張され、バグを 効率的に見つけることが可能になりま す。このソリューションを使用すれば、 次のことが可能です。 AgilentとXilinx社は、より優れたソリ ューションを用意しました。このソリ ューションはXilinx FPGAを幅広くサ ポートしており、以下の強力な機能を 組み合わせたものです。 • FPGA内部のイベントでのトリガ 大容量トレース トレース・ポート・アナライザを使用 するには、ChipScope Proツールを使用 してFPGAにデバッグ・コアを追加し ます。このコアには、以下が含まれて います。 • Xilinx Integrated CONtrol(ICON) • 通常必要な数よりも少ないピン数で の効率的なデバッグ • 大容量データ・トレースの収集(各 収集チャネルにおいて、最大2Mス テート) • 最大200MHzのステート・トレース • Xilinx Integrated Logic Analyzer (ILA)Pro • Agilentトレース・コア(ATC) このデバッグ・コアを使用すれば、 ChipScope Proユーザ・インタフェース との通信が可能になり、測定を設定し たり捕捉したトレースをChipScope Pro ビューワで表示したりできます。 • 高速JTAGケーブル通信 • Agilent FPGAトレース・ポート・ アラナイザ • Agilentトレース・コア • Xilinx ChipScope Proツール FPGA TPA FPGA JTAG LAN ILA PRO ATC テスト MUX プローブ・ ポイント ChipScope Pro トレース 図2. LANをベースとするAgilentトレース・ポート・アナライザ(TPA)は、JTAGを介してターゲットFPGAと通信します。Agilent トレース・コア(ATC)により、少ないピン数でトレース情報を収集することができます。Agilentトレース・ポート・アナライザは、 捕捉されたトレースをLANを介してChipScope Proに出力し、表示します。ユーザ定義のテストMUX回路は必要に応じて使用します。 2 機能および利点(続き) Agilentトレース・コア(ATC) ChipScope Proの各ライセンスには、 FPGAデザインに挿入できるAgilentト レース・コアが付属しています。トレ ース・データの収集に使用できるFPGA のピン数に応じた、様々なコアが用意 されています。 このコアでは、時分割多重化を使用し てデバッグのピン数を減らすことがで きます。内部FPGA回路の速度が遅い 場合には、ピンの圧縮レベルは高くな ります。測定に適したコアを選択して、 ChipScope ProのCore InserterまたはCore Generatorを使用してデザインに挿入し てください。ピンの圧縮レベルは、以 下が関係します。 • 被測定回路の速度 最大内部FPGAクロック・ドメイン 周波数およびトレースの深さ 使用可能な内部プローブ・ポイント数 500Kステート時に最大50MHzまで 11 27 43 59 75 1Mステート時に最大100MHzまで 5 13 21 29 37 2Mステート時に最大200MHzまで 3 7 11 15 19 必要なFPGAピン数 4 8 12 16 20 表1. 構成可能なAgilentトレース・コアは、様々なデバック・ニーズに適応できます。 LAN ILA Pro JTAG ICON JTAG コントローラ ChipScope Proが 動作するPC • 関連I/Oドライバの最大速度 • プロービングされる内部ノード数 • リアルタイム・トレースの深さ コアをデザインに挿入した後、ChipScope Pro Analyzerソフトウェアでトリガ条件 を設定します。Agilentトレース・コア への入力クロックは、フリー・ラン(ゲ ーティングされていない)でなければ なりません。FPGAトレース・ポート・ アナライザがリアルタイム・トレー ス・データを捕捉して、トレース・バ ッファが一杯になると停止します。こ の捕捉されたトレースは、解析のため にLANを介してChipScopePro Analyzer へエクスポートされます。 ATC付き ILA Pro デバッグ・コア付き Xilinx FPGA トレース・ ピン トレース 捕捉 システム Agilent FPGA トレース・ポート・アナライザ 図3. AgilentおよびXilinx社のソリューションを組み合わせた接続ブロック図。1つの FPGA上で、JTAGコントローラは、ILA Proコア複数およびATCコア付きのILA Proひ とつと通信できます。 3 他のソリューションとの比較 ターゲット・システムとの接続 高速測定に必要な信号忠実度を維持す るために、Agilentはピン配列情報を提 供しています。開発工程の早い段階で ターゲット・システム上に低プロファ イルのMictorコネクタを配置すれば、 デバッグに必要なボードのスペースも 最小限ですみます。 • LANによるFPGA構成のダウンロー ドおよびChipScope Proとオンチッ プ・デバッグ・コア間の通信が可能。 他の方法との比較 AgilentのLANべースFPGAトレース・ ポート・アラナイザは、強力な高速リ アルタイム・トレースと高性能ケーブ ルを組み合わせた手の平サイズの測定 器です。Xilinx社のChipScope Proとト レース記録用のFPGAブロックRAMを 使用した場合に比べて、以下の利点が あります。 • デバッグ専用のピン数が少ない • 外部メモリを使用することにより、 内部FPGAブロックRAMを本来の デザインのために使用できます。 Agilentのロジック解析 AgilentのFPGAトレース・ポート・ア ナライザを使用すれば、インサーキッ ト・デバッグで問題を解決することが できます。 • 大容量トレースが可能(最大2Mステ ート)。 従来のロジック解析トレース・システ ムと比較して、FPGAトレース・ポー ト・アナライザ・ソリューションは以 下の点が異なります。 • 非常に低コスト • ベンチ上の必要スペースが非常に 少ない • FPGA JTAGポートと通信できる高 性能チャネルを提供 LAN FPGAトレース・ ポート・アナライザ ChipScope Proが 動作するPC ターゲット接続 ターゲット・システム 電源 インサーキット・デバッグを補うもの として、Agilentの16700シリーズおよ び1680/1690シリーズ・ロジック・アナ ライザは、より複雑な問題を解決する 豊富な機能を備えています。これらの LANベースのロジック・アナライザに は、リモートからアクセスできます。 高性能のステートおよびタイミング測 定機能を持ち、この他にもプロトコ ル・トリガ/デコード、シリアル解析、 トリガ条件が満たされた場合の電子メ ール通知などの機能もあります。 ロジック・アナライザはFPGAトレー ス・ポート・アナライザが使用する同 じMictorコネクタに接続できます。 Xilinx ILAまたはILA Proを使用して捕 捉されたトレース・ファイルは16700 シリーズ・ロジック・アナライザにイ ンポートすることができます。アプリ ケーション・ノート(関連カタログを 参照)に、16700シリーズ・ロジック・ アナライザの測定結果と時間相関させ る方法が記載されています。 接続なし1 接続なし1 接続なし1 接続なし1 接続なし1 TDO 接続なし1 TCK TMS TDI 接続なし1 ATD15 ATD14 ATD13 ATD12 ATD11 ATD10 ATD9 ATD8 1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 2 4 6 8 10 12 14 16 18 20 22 24 26 28 30 32 34 36 38 接続なし1 接続なし1 ATCLK 接続なし1 接続なし1 Vref 接続なし1 ATD19 ATD18 ATD17 ATD16 ATD7 ATD6 ATD5 ATD4 ATD3 ATD2 ATD1 ATD0 1 これらのピンは、完全に接続なしで なければなりません。 図4. JTAG制御とトレース捕捉用のMictorコネクタをデザイン・インすることで信号忠実度が確保され、ターゲット・システムへ の接続が容易になります。推奨ピン配列を上に示します。このピン配列は、E5904B #060 PPC 405トレース・ポート・アナラ イザまたはIBM PPC RISCTraceが使用されている場合は、Virtex II Pro PowerPC(PPC)コアからのトレース収集もサポート しています。 4 仕様とオーダ情報 仕様 サポートされているFPGA Virtex-II、およびVirtex-II Pro 2X Agilentトレース・コア(ピン数削減用)は1 DCMと1 GBUFが必要 4X Agilentトレース・コアは1 DCMと2 GBUFが必要 Spartan-II、Spartan-IIE、Virtex、およびVirtex-E Agilentトレース・コア(ピン数削減用)のデザインには以下が必要。 入力クロックはDDL宛パッド経由でルーティングする必要があります。 2X Agilentトレース・コアでは、クロック周波数が最大FCKINLFに制限されます。 4X Agilentトレース・コアでは、クロック周波数がFCKINLF/2に制限され、 DLLの出力は隣接DLLの入力にする必要があります。 Chip Scope Proのサポート バージョン5.1i以上 ケーブル LANを介したホストPC/ワークステーションとの通信 最大30MHzのJTAG TCKレート、最大10Mビット/sのダウンロード速度 FPGA構成の高速ダウンロード FPGAブロックRAMをトレース・データの保存に使用した場合には、 ILA Proトレース・データのJTAGからChipScope Proへの高速アップロード ターゲットからの電源不要 JTAGスキャン・チェーン上で複数のXilinxデバイスおよびXilinx製でないデバイスをサポート、 長いスキャン・チェーンはバッファリングする必要があります。 FPGAトレース・ポート・アナライザの特性 最大2Mのトレース・ステート。タイム・タグが有効の場合、メモリは50%に減少。 最大200MHzのステート速度 1.8V∼3.3Vのロジック・レベルをサポート 分解能9nsのタイム・タグ FPGAトレース・ポート・アナライザ1台当たり1つのタイムベースをサポート インターネットで入手可能な『ユーザーズ・ガイド』には、ターゲット要件、設計における注意事項、このソリューションに関連する他の事項を記載して あります。 オーダ情報 Agilentモデル/部品番号 カバー ミクタ 説明 E5904B #500 FPGAトレース・ポート・アナライザ: トレース機能、高性能ケーブル、Mictorコネクタ付きケーブル、 ChipScope Proとの互換インタフェース 1252-7431 38ピンMictorコネクタ1個 E5346-44701 1.57mmまでのプリント基板厚用Mictorコネクタ・カバー*1個 E4346-44704 3.157mmまでのプリント基板厚用Mictorコネクタ・カバー*1個 E5346-44703 4.318 mmまでのプリント基板厚用Mictorコネクタ・カバー*1個 * Mictorコネクタ・カバーがプローブとコネクタ間の張力を緩和します。 Xilinx ChipScope Proツール 説明 Xilinx社またはXilinx代理店に直接ご注文ください。 ChipScope Pro Coreジェネレータ www.xilinx.com/chipscope ChipScope Pro Coreインサータ ILA Pro(Integrated Logic Analyzer) IBA Pro(Integrated Bus Analyzer) ChipScope Pro Analyzer(トリガの設定と捕捉されたトレース・データ表示用のインタフェース) Agilentトレース・コア(デバッグに必要なFPGA出力ピン数を減らす時分割多重化コア) 5 6 7 www.agilent.com www.agilent.co.jp サポート、サービス、およびアシスタンス アジレント・テクノロジーが、サービスおよびサポートにおいてお約束できることは明確です。リ スクを最小限に抑え、さまざまな問題の解決を図りながら、お客様の利益を最大限に高めることに あります。アジレント・テクノロジーは、お客様が納得できる計測機能の提供、お客様のニーズに 応じたサポート体制の確立に努めています。アジレント・テクノロジーの多種多様なサポート・リ ソースとサービスを利用すれば、用途に合ったアジレント・テクノロジーの製品を選択し、製品を 十分に活用することができます。アジレント・テクノロジーのすべての測定器およびシステムには、 グローバル保証が付いています。製品の製造終了後、最低5年間はサポートを提供します。アジレ ント・テクノロジーのサポート政策全体を貫く2つの理念が、「アジレント・テクノロジーのプロミ ス」と「お客様のアドバンテージ」です。 アジレント・テクノロジーのプロミス お客様が新たに製品の購入をお考えの時、アジレント・テクノロジーの経験豊富なテスト・エンジ ニアが現実的な性能や実用的な製品の推奨を含む製品情報をお届けします。お客様がアジレント・ テクノロジーの製品をお使いになる時、アジレント・テクノロジーは製品が約束どおりの性能を発 揮することを保証します。それらは以下のようなことです。 ● 機器が正しく動作するか動作確認を行います。 ● 機器操作のサポートを行います。 ● データシートに載っている基本的な測定に係わるアシストを提供します。 ● セルフヘルプ・ツールの提供。 ● 世界中のアジレント・テクノロジー・サービス・センタでサービスが受けられるグローバル保 証。 お客様のアドバンテージ お客様は、アジレント・テクノロジーが提供する多様な専門的テストおよび測定サービスを利用す ることができます。こうしたサービスは、お客様それぞれの技術的ニーズおよびビジネス・ニーズ に応じて購入することが可能です。お客様は、設計、システム統合、プロジェクト管理、その他の 専門的なサービスのほか、校正、追加料金によるアップグレード、保証期間終了後の修理、オンサ イトの教育およびトレーニングなどのサービスを購入することにより、問題を効率良く解決して、 市場のきびしい競争に勝ち抜くことができます。世界各地の経験豊富なアジレント・テクノロジー のエンジニアが、お客様の生産性の向上、設備投資の回収率の最大化、製品の測定確度の維持をお 手伝いします。 電子計測UPDATE www.agilent.com/find/emailupdates-Japan Agilentからの最新情報を記載した電子メールを無料でお送りします。 Agilentの電子計測ソフトウェアおよびコネクティビティ Agilentの電子計測ソフトウェア、コネクティビティ製品、ソリューション、ディベロッ パ・ネットワークにより、PC標準ベースのツールを使用して測定器をコンピュータに接 続する時間を減らすことができ、接続ではなく仕事に集中することができます。詳細につ いては、www.agilent.com/find/connectivityをご覧ください。 関連カタログ カタログ・タイトル カタログ・タイプ カタログ番号 Agilent 1680/1690 シリーズ・ロジック・アナライザ Brochure 5988-2675JA 16700シリーズロジック解析システム Product Overview 5968-9661J ロジック解析システム用プロービング・ソリューション Application Note 5968-4632J Xilinx ChipScope ILAとAgilent 16700シリーズ ロジック解析システムを使用したFPGAロジック検証 Application Note 5988-0643JA Agilent E5904Bオプション60 IBM PowerPCシリーズ 400マイクロプロセッサ用トレース・ポート・アナライザ Brochure 5988-5254JA October 4, 2002 5988-7352JA 0000-00DEP
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