IPC ノルディックスキー バイアスロン&クロスカントリースキー規則

国際パラリンピック委員会
IPC ノルディックスキー
バイアスロン&クロスカントリースキー規則
©著作権:国際パラリンピック委員会、2011
IPC ノルディックスキー・ルール
IPC ノルディックスキー・ルールは、IPC 公認バイアスロン及びクロスカントリ
ースキーのすべての競技大会に適用される。これらのルールは、IPC スポーツ総
会にてノルディックスキーのために決定され支持されてきた。後述のルールは、
IPC ノルディックスキーに関して、現在唯一有効なルールであり、これ以前のも
のは、いかなるものも無効である。
このルールブックは、次の FIS(国際スキー連盟)/IBU(国際バイアスロン連合)
ルールブックが発行されるまで有効である。新しい FIS/IBU ルールは新版が発
行された時に効力を発し、IPC ノルディックスキー・ルールに反映される。
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目
次
ページ
IPC クロスカントリースキー・ルール・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
IPC バイアスロン・ルール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46
2
目
次
第1章
100 IPC クロスカントリースキー・ルール
第2章
100 IPC ノルディックスキー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
222 競技用具・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
クロスカントリー競技・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
A.
302
303
304
305
306
307
組織・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
競技役員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
ジュリーとその任務・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
技術代表(TD)の役割・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
費用の支給・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
レース代表(RD)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
チームキャプテン・ミーティング(TMC)
・・・・・・・・・・・・・・ 14
B.
311
312
313
314
315
316
317
318
320
クロスカントリー・コース/公認/技術的定義/準備/競技会場・・・・・・16
競技形式及びプログラム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
クロスカントリー競技コースの説明・・・・・・・・・・・・・・・・17
公認コース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
技術的定義・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
コース準備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
コース標識・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
給水所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
コース保護・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
クロスカントリー競技会場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
C. 競技及び選手・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22
331 選手参加要件・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
332 健康診断・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・22
333 公式エントリー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
334 グループ分けの方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
335 補欠選手及び遅延エントリー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
336 ドロー/スタートリスト作成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25
337 スタート・ナンバー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26
338 トレーニング及びコース・インスペクション・・・・・・・・・・・・26
340 競技大会での選手・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27
341 競技大会での役員及びその他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29
342 スキー・マーキング・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
3
D. スタート、計時、フィニッシュ及びリザルト・・・・・・・・・・・・ 30
351 スタート・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
352 計時・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32
353 フィニッシュ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32
354 リザルト計算・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・33
355 リザルト公表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34
F. リレー競技・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34
371 組織・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34
372 テクニカル施設及び準備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・35
373 コース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
374 リレー中継・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
375 色分け・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37
376 競技及び選手・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37
377 計時及びリザルト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39
378 失格・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39
H. 失格、抗議、制裁、上訴・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39
390 スタート不許可・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・39
391 ペナルティ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40
392 失格・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41
393 抗議・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41
394 上訴権・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・43
IPC バイアスロン・ルール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46
1
総則・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・46
3
コース及び関連事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・48
4
用具及び衣類の検査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・51
5
トレーニング及びゼロイング・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52
6
スタート規則・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・53
7
スキー規則・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・54
8
射撃規則・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・55
9
競技タイム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・59
9.5 懲戒ルール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・60
4
100
IPC ノルディックスキー
100.1
このルールは、現 FIS ICR ルール及び IPC ハンドブックに基づく。ル
ールナンバーは FIS ルールに従う。変更は各シーズンの開始前に IPC
ウェブサイトで告知されなければならない。www.paralympic.org
222
競技用具
222.1
選手は、FIS/IPC ルールに則った用具を使用し IPC 競技に出場する。
選手は自分が使用する用具について責任を負う。(スキー、ビンディ
ング、スキー靴、スーツ、ポール等)選手は自分が使用する用具が
FIS/IPC 仕様であること、一般的安全基準を満たした上で使用できる
ことを確認する義務を負う。
222.2
競技用具とは、選手が競技で使用する用具のすべてをいう。これは技
術的な機能をもつ用具だけでなく衣類等も含む。それらの競技用具全
体で機能的なひとまとまりとみなす。
222.3
新しく開発されたすべての競技用具は、原則として IPC ノルディック
STC の承認を得なければならない。この IPC の承認は、新技術開発を
導入することによる健康状態の悪化や事故のリスク等の増加につい
て何ら責任を負うものではない。
222.4
次シーズンのための新製品導入は、11 月 1 日以前に IPC ノルディッ
ク STC に提出されなければならない。新製品導入の初年度は、次シー
ズンのための仮承認のみが許可され、その後の競技シーズンの前まで
に最終承認を受けなければならない。
222.7
ノルディック・シットスキーは、一対のクロスカントリースキーまた
はローラー付装置(夏競技用)に座面を取り付けた用具である。ノルデ
ィック・シットスキーは、一対のクロスカントリースキーまたはロー
ラー付装置(夏競技用)に、競技中には調節できない固定の座面を取り
付けた用具である。スキーとの接続部を含めシットスキーのどのよう
な部分にも、スプリングや弾力性のある物を使用することは認められ
ない。スキーとの接続部は堅く固定されなければならない。臀部が接
触する座面とスキー底面間の最大許容高は、40cm(荷重のない状態の
クッションの厚味も含む)である。シットスキー選手は、競技中常に
シットスキーに着席する、これは選手の臀部が座面と常に接触し続け
ることを意味する。(IPC ノルディック・スキー・クラス分けハンド
ブック参照)座面での臀部の動きを防ぐために、伸縮性のない物で股
関節を座面に固定しなければならない。
5
クロスカントリー競技
A.
組織
302
競技役員
302.1
競技役員の任命
302.1.1
IPC任命役員:
・ 冬季パラリンピック大会(PWG)及び世界選手権大会(WCH):技術代
表(TD)、TDアシスタント(Ass TD)2名、IPCレース代表(RD)、指名
ジュリー1名。IPCリザルト・スーパーバイザー、クラス分け委員
及びバイアスロン委員については、必要であればIPC NS STCによ
り任命される。
・ ワールドカップ(WC)でのIPC TD、IPCリザルト・スーパーバイザー、
IPCクラス分け委員はIPC NS STCにより任命される。
・ IPC公認各国競技大会は、NSAがIPC NS STCの協力のもとTDを任命
する。
302.1.2
開催国スキー連盟(NSA)任命役員:
・ WC:開催国アシスタントTD
302.1.3
大会組織委員会任命役員
組織委員会は、その他の全役員を任命する。同委員会委員長もしくは
副委員長は対外的に同委員会代表であり、同委員会の議長を務め、大
会の前後はIPCと密接に協力し合うものとする。
同委員会の中から、競技運営資格のある競技委員長を1名任命し、競
技技術面を監督しなければならない。競技役員は、決められた任務を
果たすに十分な能力のある資格者からなる。1名の役員に割り当てら
れる任務は1つのみとする。また役員はユニフォーム、腕章もしくは
バッジなどで容易に識別できるようにする。
302.1.5
大会組織委員会は、TDに対して準備の進み具合や変更が行われるべき
か否かなど、定期的に報告しなければならない。
302.2
競技委員長任命の競技役員
302.2.1
競技役員は:
・ 競技セクレタリー
・ コースチーフ
・ 計時計算・データ処理チーフ
・ 会場チーフ
6
・ 管理保安チーフ
競技委員長は、必要に応じてその他の役員を任命する。
302.3
競技役員及びその任務
302.3.1
競技委員長:
・ 競技全体に対する責任を負う。
・ TDに準備状況や変更等について絶えず連絡をする。
・ 競技の組織運営に責任を負う全役員が、IPCノルディック・ルール
に則って競技運営を行うに十分な資格を有することを確認する。
・ 競技役員の職務状況を監督する。
・ チームキャプテン・ミーティング(TCM)の議長を務め、またジュ
リーの一員であるとともに組織委員会の代表としてTDとの連絡調
整を行う。
・ 競技の管理及び保安面の責任を負う。
・ テレビ放映及びメディア報道のために最適な環境を整える。
302.3.2
競技セクレタリー:
・ 競技委員長の指示に従う。
・ 競技技術面におけるあらゆる事務の責任を負う。
・ スタート、計時、計算、ドロー及び各チェックポイント(関門)
に必要なすべての書類を用意する。
・ エントリーが正しく行われているかチェックする。
・ 各選手のクラス分けやポイントをチェックする。
・ TCMの準備をする。
・ スタートリストを用意し配布する。
・ 大会資料(招待状、チーム連絡、リザルト一式)を準備し配布する。
・ TDの承認の下、TCM及びジュリー・ミィーテング議事録を作成し配
布する。
・ 可能な限り早急に非公式リザルトを発表し、公式リザルトには失
格があれば失格も含め記載し配布する。
・ 抗議があった場合は、速やかにジュリーに届ける。
302.3.3
コースチーフ:
・ 競技委員長の指示に従う。
・ コース公認要件について精通していなければならない。
・ コース準備に必要な機器の取り扱いに通じ、いかなる雪質でも最
良のコース準備を行うことができる。
・ 適切なラインでトラックを設置し、カーブや下りでは状況に合わ
せてトラックを設置したり、しなかったりしなければならない。
・ スキーテストエリア、ウォーミングアップ用トラック、コース標
識及びフェンス、気温測定、救急所、給水所、中間計時所等設置
の責任を負う。
7
・ コースを最良の状態に整えるべく、コース係や前走者に指示をす
る。
・ 最終選手のスタート後、最低2名の後走者又はスノーモービルで
コースを回らなければならない。
・ TDや競技委員長と協力して、IPC基準を満たすコースを設定する責
任を負う。
302.3.4
計時計算・データ処理チーフ:
・ 競技委員長の指示に従う。
・ 計時に関わる役員らに対する指示や調整の責任を負う。
・ 手動計時係、電子計時係、中間計時係及び計算係らの作業を監督
する。
・ ホスト放送局と中間計時位置を調整する。
・ 会場チーフとともに、スタート係、フィニッシュ審判員、フィニ
ッシュ管理係等の作業を調整する。
・ データ処理業務を監督し、メディアへの情報のサポートを行う。
302.3.5
会場チーフ:
・ 競技委員長の指示に従う。
・ 競技会場内でのあらゆる活動の責任を負う。選手のスタート地点
への移動、スキーマーキング、コマーシャル標示、フィニッシュ
時のマーキング・チェック、フィニッシュ・エリアからの移動、
ドーピングテスト係のサポート等を含む。
・ 競技会場のフェンス、コース標識、掲示板を設置する。
・ 計時チーフとともにスタートライン及びフィニッシュラインの配
置を調整する。
・ コースチーフとともに会場内の全コースの準備について調整する。
・ 管理保安チーフとともに、競技会場への効率的なアクセスを確保
し、選手、コーチ、サービススタッフ、報道陣らの管理を行う。
・ フィニッシュ・エリア内にミックスゾーンを設ける。
302.3.6
管理保安チーフ:
・ 競技委員長の指示に従う。
・ 会場チーフやコースチーフと連絡調整を行う。
・ 競技委員長やTDとともに管理係の適切な配置を決定する。
・ 特に[314、340、341]について各管理係に指示を与える。
・ 各管理係に、管理カードその他必要な用具を与えて配置する。
・ 競技終了後は、すべての関連情報や管理カードを回収し、どのよ
うな事でもジュリーに報告する。
・ PWG、WCH、WC大会では、保安面、コースへのアクセス、コース沿
いのアクセス、チーム準備エリアと競技エリア内のアクセスの責
任を負う。
8
・ 各ポスト1カ所当たり最低2名の管理係を配置する。管理係の人数
及び配置は、選手、コーチ、その他役員へ知らせることなしに決
定する。各ポイントに配置された管理係は、選手の違反や通過を
記録する。その際ビデオ装置を利用しても良い。競技終了後、管
理係は管理保安チーフにルール違反をすべて報告し、ジュリーの
前でそれを証言する。
302.3.7
その他の競技役員:
302.3.7.1
メディアチーフ:
・ 競技委員長、コースチーフ、会場チーフ、管理保安チーフととも
に、報道関係者、メーカー、競技役員等のためにメディア・エリア、
ミックスゾーン内に適切な場所を設置する義務を負う。これはミ
ックスゾーンのレイアウト、カメラマン、ジャーナリスト、解説
者等の配置を含む。プレス会場やメディア関連インフラ設備を提
供しなければならない。
・ 新聞、ラジオ、TVなどの報道関係者への関連情報の公表、 競技
エリア内での放送の責任を負う。
302.3.7.2
メディカルチーフ:
・ 治療及び応急処置を行い、近接する医療機関へ患者を速やかに搬
送するすべての責任を負う。
・ 検査及び処置のための施設を確保する責任を負う。
303
ジュリーとその任務
303.1
ジュリー・メンバー
303.1.1
すべての冬季パラリンピック大会(PWG)、世界選手権大会(WCH)では、
次の役員がジュリーの任務につく:
・ IPC TDは、ジュリーの長を務める
・ IPC TDアシスタント(CC)
・ IPC TDアシスタント(BT)
・ IPC レース代表
・ 競技委員長
・ IPC NS 技術委員会により任命されたジュリー
303.1.2
WCでは、ジュリーは次のように構成される:
・ ジュリーの長はIPC TD(IPCノルディックSTCが指名)
・ 開催国TD、BTまたはCC(IPCノルディックSTCまたはNSAが指名)
・ TCMで指名される外国メンバー2名
すべての種目について、クラス分け係または指名された者は、クラス
分けに関する必要事項について明確な情報をジュリーに伝える。
303.1.3
9
303.2
ジュリーの任務
303.2.1
ジュリーは、IPCルールに従って競技が組織・運営されるようにしな
ければならない。ジュリーの任務は、任命を受けた時点に始まり、最
終競技の抗議に対する結論を決定した時点で終了する。
303.2.2
ジュリーは、次の点を明確にし、決定しなければならない:
・ 競技の延期、中断及び中止。コース中の最低気温が-20℃以下
を記録した場合、ジュリーは競技を延期又は中止する。競技を妨
げる気象条件下(例:強風、高湿、豪雪、高温)では、参加国のチ
ームリーダーや競技に責任を負う医師と相談の上、競技の延期又
は中止を決定する。
・ スタート時間に遅れた選手の理由が不可抗力によるものかどうか
を決定する。
・ 補欠選手を出場させるか、遅延エントリーを受け付けるかどうか
を決定する。
・ 抗議を受け付けるか、処罰又は失格の発表をするかどうかを決定
する。
・ 選手又はコーチに対して処罰を与えるかどうかを決定する。
・ スタート順を変更するかどうか、さらに特殊な場合のスタート方
法を決定する。[334]参照。
・ IPCNSルールで定められていない事項についての決定。
303.2.3
競技会場において、特に公式トレーニング中及び競技中では、投票権
のあるジュリー・メンバーは、口頭による注意や当該大会への認定を
取り消す権限を持つ。
303.2.4
ジュリーの下した決定は、投票の過半数をもって可決される。同数の
場合議長が決定する。
304
技術代表(TD)の役割
304.1
権限
304.1.1
IPC TDは、IPCの代表として大会組織委員会に対応し、競技がIPCル
ールに則った開催であることを保障する。TDは、競技中とその前後に
おいて、IPCが任命したアシスタントTD及びNSAが任命した開催国TD
の両者を指揮する責任を負う。TDはジュリーの任務を組織化する責任
を負う。
10
304.2
任命
304.2.1
IPC TDは、すべてのPWG及びWCHにおいて開催国以外の国の者でなけれ
ばならない。
304.2.2
WCH及びWCでは、TDとRDはIPCノルディックSTCにより任命される。WC
では、NSAがIPC TDの監督指揮のもと任務を遂行する開催国TDを任命
しなければならない。
IPC NS STC は、PWGのTDとRDを最終的に任命するIPC管理委員会に対
して公式な推薦を行う。
304.3
競技前のTDの任務
304.3.1
TDは、公式トレーニングの前までに競技会場に到着し、トレーニン
グ及び大会に向けた準備が適切に行われているかどうかを確認し、必
要な場合は改善するよう勧告しなければならない。
304.3.2
TDは競技前に次の事項を行う:
・ 任命された時点から、OCとの接触を始める。
・ 競技大会前の夏にPWG及びWCH会場を視察する。
・ IPCノルディックSTCへ競技大会の準備進捗状況を報告する。
・ 公式トレーニングが[338]に従って行われることを確認する。
・ 選手の宿舎、食事、移動の状況が満足なものかどうか確認し、必
要に応じて改善するように勧告する。
・ 雪不足、その他の不可抗力による悪条件の場合、大会組織委員会
の提案を受け、予備コースの使用または公認コースの一部変更等
を決定する。
・ コースを適切に準備するための機器が十分に用意されていること
を確認する。
・ 参加チームに配布される、必要な情報が記載されたあらゆる文書
(必要な技術的データがすべて明確に記載されたコース・プロフィ
ールやコース使用計画、招待状等)を確認する。
・ 競技委員長、コースチーフとともに、コースの準備時期、トラッ
クの最適なラインや幅、安全面での対策について決定する。
・ 競技委員長とともに競技会場のレイアウトを調べ、スタート及び
フィニッシュ・エリアがジュリーや競技役員、コーチ等にとって
適切な環境かどうか、また選手にとってスタート、フィニッシュ
地点へのアクセスが適切に管理されているかを確認する。
・ ジュリー・ミィーテング及びTCMの準備を行う。
・ エントリー、グループ分け、ドローの手順、スタートリストやリ
ザルトの迅速な作成方法について競技セクレタリーと協議する。
・ 各チームに伝えられる情報が正確かどうか内容を確認する。
11
・ コンピューター式ドローが行われる場合、本番の前にテストを行
う。
・ 競技委員長とともに議題を準備する。
・ TCMの監督を行う。
・ 全般的情報を提供し、ルールの変更を明確にする。
・ グループ分け及びドローを監督し、ジュリー・ミィーテングの日
時と場所を決定する。
・ 応急処置所の設置と医療体制を監督する。
・ コース内や制限区域への出入りの許可・認定を検討する。
・ 大会組織委員会が有効なルールブックやパーセンテージ・リスト、
確定クラス分けリストを所持していることを確認する。
・ 大会組織委員会とともに、関門の配置場所を調整する。
・ 損害賠償保険の確認。
TDは、コースをスキーで滑り、コースの準備状況を自分自身でチェ
ックして判断する。 この任務は他のジュリー・メンバーに代行させ
てもよい。
304.4
競技中のTDの任務
304.4.1
TDは競技中、次の事項を行う:
・ 最初の競技開始2時間前、もしくは悪天候の場合はそれよりも早
く会場に到着する。
・ 競技会場に到着後、競技委員長とコースチーフから状況を聞き、
最終的な準備の詰めを行う。
・ 競技用具やメーカーのコマーシャル標示がルールに則ったものか
どうか確認する。
・ 競技委員長と連絡を取る必要のある時以外は、常に競技会場で待
機する。
・ 大会運営に影響するあらゆる点を監督し、問題が生じた場合、現
場に出向き対処する。
・ 他のジュリー・メンバーと無線で定期的に連絡を取る。少なくと
も競技委員長及びコースチーフとは常に連絡を取るようにしなけ
ればならない。
304.5
競技終了後のTDの任務
304.5.1
TDは競技終了後、次の事項を行う:
・ 競技委員長、コースチーフ、管理保安チーフ及びその他の役員か
ら最終報告を受ける。
・ ジュリーとともに、あらゆる必要な決定を行う。
・ 競技セクレタリーから非公式リザルトリストを受け取り、ともに
それを確認する。
12
・ 公式ウェブサイトを含む発表される公式リザルトを確認する。
304.5.2
競技終了後10日以内に、IPC TDは、IPC本部、大会組織委員会、開催
国スキー連盟に競技や技術面での準備、組織、運営について文書にて
詳細に報告しなければならない。
304.5.3
失格及び制裁を課した場合、抗議の過程を十分に説明した証拠書類を
提出しなければならない。
305
費用の支給
305.1
大会組織委員会の要件
305.1.1 TDは、任命期間中、無料の宿舎及び食事とともに旅費(高速税を含む)
の支給を受ける権利がある。このルールは、大会への旅費だけでなく、
認められた視察にも適用される(列車=ファーストクラス、長距離航
空運賃=ツーリストクラス又は1kmあたり運賃0.40 ユーロか同等)。
更に任務期間中と同様に、移動期間中も1日あたり60ユーロの日当が
支給され、また報告書等の郵便料金も支払われる。二重請求(例:最
終レース日と同日に帰宅した場合に、任務日と移動日として合計2日
請求)は認められない。任務への往復の移動中に宿泊が必要な場合、
正当な理由だと認められれば別途支給される。自家用車での最高支給
額は、航空運賃エコノミークラスの料金を超えることはできない。
305.1.2
上記の支給は次の通り行う:
・ WCHでは、IPC TD、IPC TDアシスタントCC、IPC TDアシスタントBT、
IPCレース代表、一定のジュリー・メンバー
・ WCでは、IPC TD、アシスタントTD
・ その他の国際大会では、TD
・ PWGでの技術役員への支給額はIPC方針による
306.
IPCレース代表(RD)
RDは、IPCによって、最も高いカテゴリーの競技大会(PWG及びIPC WCH)
のために指名される。IPC RDは、IPC TD資格を有していなければなら
ない。
306.1
RDの主要任務
・ 国際パラリンピック委員会の権益を代表する。
・ IPC WCH及びPWGでのジュリー、組織委員会への技術的支援。
・ PWG及びWCH会場でのインスペクションの計画・実施。
・ 大会組織委員会との契約が適正に履行されているかを、すべての
面において監督する。
・ コース及びタイミング&リザルトシステムを確認する。
13
・ ホスト放送局に対してIPC代表として接触し、レースの確定スケジ
ュール及び不測の事態への対処を決定する。
・ 準備状況を監督する等の、大会組織委員会の援助を行うために、
最初の競技開始の少なくとも8日前には競技会場へ到着する。
・ 大会がIPC規則&ガイドラインに沿って適切に運営されているか
監視し、必要に応じてIPC NS STCに報告する。
・ 情報やアドバイスを提供することにより、すべてのジュリー役員
の調整・支援を行う。
・ 競技ジュリーを務める。
・ TIM(チーム情報会議)及びTCMの準備等、大会組織委員会を支援
する。
・ 競技用具及びウエアのブランド名/広告等のチェックを行う。
307
チームキャプテン・ミーティング(TCM)
307.1
手順
307.1.1
各競技前にTCMを行う。
TCMは競技1日前に開催されなければならない。
307.1.2
TCMの日時及び場所は、大会プログラムに記載されていなければなら
ない。TD及び競技委員長は、TCMに出席する各チーム代表者と役員の
人数を決める。
307.1.4
PWG及びWCHでは、出席するチームの座席を表示する。
307.1.5
PWG、WCH、WCでのTCMは、開催国の言語と英語で行う。補助として通
訳を準備する。
307.1.6
競技委員長は、TCMの議長を務める。
307.1.7
TCMでは、ジュリーへ要望がある場合、投票による多数決で決定する。
各チーム1票とする。
307.1.8
必要に応じてジュリーは、TCMを中断し、要望内容について決定を下
した後、同TCMにその結果を伝える[303.2.2]。
307.2
アジェンダ(会議事項)
307.2.1
TCMのために書面にしたアジェンダを配布する。このアジェンダは、
競技セクレタリーが競技委員長及びTDとの協力のもとに準備する
[304.3.2]。
14
307.2.2
すべての国際大会では、通常次の項目がアジェンダに含まれる:
・ 点呼
・ 組織委員会の紹介
・ ジュリーの紹介、必要に応じてジュリーの任命
・ 天気予報
・ 選手のエントリー又はグループ分けの確認[333、334]
・ ドロー[336]
・ 競技会場の説明(入口、スキーマーキング、スタート、フィニッシ
ュ、リレー中継ゾーン、更衣テント、出口等)
・ コースの説明(入口、プロフィール、分岐点、中間計時所、給水、
保安面、コース標識等)
・ コースの準備状況
・ スキーテストのための時間、場所及び規則
・ トレーニングの時間とコース
・ TDからの全般的情報
・ 大会組織委員会からの全般的情報
307.2.3
TCMで議論されたすべての内容や勧告を議事録にまとめなければなら
ない。
15
B.
クロスカントリー・コース/公認/技術的定義/準備/競技会場
311
競技形式及びプログラム
311.1
競技の距離及びコースの長さ
シットスキー
シットスキー
LW 10-12
LW 10-12
LW 2-9
BI-3
LW 2-9
BI-3
男子
女子
男子
男子
女子
女子
800m
800m
1200m
1200m
1200m
1200m
LW 10-12
LW 10-12
LW 2-9
BI-3
LW 2-9
BI-3
男子
女子
男子
男子
女子
女子
10km
5km
10km
10km
5km
5km
シットスキー
シットスキー
CC 長距離
シットスキー
LW 10-12
LW 10-12
男子
女子
CC 長距離
立位
LW 2-9
BI-3
LW 2-9
BI-3
男子リレー
LW 10-12
LW 2-9+ BI-3
全選手
CC スプリント
予選 (全選手)
準決勝(ベスト 8)
決勝 (ベスト 4)
CC 中距離
女子リレー
800m (+/-200m)
800m (+/-200m)
1200m (+/-300m)
1200m (+/-300m)
1200m (+/-300m)
1200m (+/-300m)
1
1
1
1
1
1
立位
立位
立位
立位
2.5km
2.5km
5km
5km
5km
5km
4
2
2
2
1
1
15km
12km
シットスキー
シットスキー
3.0km
3.0km
5
4
男子
男子
女子
女子
20km
20km
15km
15km
立位
立位
立位
立位
5km
5km
5km
5km
4
4
3
3
男子
男子
女子
4km
5km
2.5km
シットスキー
2.0km
2.5km
2.5km
2
2
1
立位
立位
立位
立位
立位
シットスキー
311.2
PWG、WCH、WCのプログラム
311.2.1
原則として、WCでは毎年2種のテクニックの競技数を均等に行わなけ
ればならない。選手権大会も同様とする。
311.3
PWG及びWCH
311.3.1
男子立位:
男子シットスキー:
男子リレー:
女子立位:
女子シットスキー:
1200m、10km、20km
800m、10km、15km
[376.1.2.5]参照
1200m、5km、15km
800m、5km、12km
16
女子リレー:
CCスプリント
[376.1.2.3]参照
附則Ⅰ参照
311.4
WC
ワールドカップのシーズン・プログラムは、毎年IPC STCで決定され
る。同プログラムは、通常上記の競技形式に従って構成される。距離
とテクニックは、毎年決定される。IPCノルディックスキーの更なる
発展を促すため、テスト競技をWCプログラムに組み込むことができる。
312
クロスカントリー競技コースの説明
競技コース設計に関連するすべてのルールとガイドラインは、このル
ールブックの附則IPCノルディックスキー公認ガイドによる。
313
コース公認
競技コース設計に関連するすべてのルールとガイドラインは、このル
ールブックの附則IPCノルディックスキー公認ガイドによる。
附則Ⅴ:IPCノルディックスキー公認ガイド
314
技術的定義
314.1
クラシカル・テクニック
314.1.1
クラシカル・テクニックには、ダイアゴナル、ダブル・ポーリング、
滑走を伴わない開脚登行、滑降、ターン等の技術がある。シングル、
ダブルいずれのスケーティングも認められない。ターン・テクニック
は、方向転換のためのステップとプッシュからなる。
314.2
フリー・テクニック
314.2.1
フリー・テクニックは、クロスカントリースキーのすべてのテクニッ
クが含まれる。
315
コース準備
315.1
シーズン前の準備
315.1.1
岩、石、根、切り株、灌木等の障害物を除去する。コースは、雪量
が少ない場合でも競技ができるように、冬になる前に準備されなけれ
ばならない。コース上に水はけの悪い部分があれば改善しておく。夏
の間の準備では、大会時に約30cmの積雪があれば開催できるよう考慮
して行う。特に下り坂及びバンクが必要なカーブには注意を払わなけ
ればならない。
17
315.2
競技への全般的準備
下り坂や下り坂直後の急カーブは避けなければならない。クラシカ
ル・トラックでは、滑走が容易に行われなければならない。鋭角なカ
ーブは避けなければならない。カーブでは、選手が難なくトラックを
滑走できるように設計されなければならない。カーブの直径は最低
30mであることを推薦する。
315.2.1
コースは機械器具を使用して、完璧に仕上げなければならない。重機
を使用する場合は、できる限り地形の起伏を保つため、元の形状を損
なわないようにする。
315.2.2
コースは、公認マニアルや競技形式に則った幅で準備されなければ
ならない。選手が支障なくスキーができるように準備する。コースが
坂を横切っている場所では、適切な整備ができるよう、十分な幅を確
保しなければならない。
315.2.3
コースは公式トレーニングの開始前に完全に準備され、キロ表示等の
正確な標識が設置されていなければならない。テスト用トラックにも、
競技コースと同様の準備をする。
315.2.4
選手全員が競技中に同じ条件で競技ができることを保障しなければ
ならない。降雪や吹雪時には、十分な数の力量のある前走者や装備さ
れたパトロールが、一定の状況を維持するために巡回できるよう準備
する。行動計画は予め用意しておく。
315.2.5
滑走性を増すために、雪に施すあらゆる人為的手段は認められない。
例外として雪面を固めるための化学物質の使用は許可される。
315.3
クラシカル・テクニック競技の準備
315.3.1
クラシカル個人競技のシングル・トラック(IPC 2)は、競技コース上
に最適なラインで設置されなければならない。カーブ以外でのトラッ
クは、通常、コース中央に設置する。カーブでは、トラックをスムー
ズに滑れる場合のみトラックを設置する。鋭角すぎるカーブやスピー
ドが出過ぎてトラックに留まれないようなカーブでは、トラックを設
置しない。適切なコース準備やトラック設置の決定は、レベルの高い
選手の最高速度を考慮して行う。カーブでは、トラックとフェンス間
を滑走する危険性を避けるため、トラックはフェンス寄りに設置する。
315.3.2
トラックの設置は、スキーをコントロールし滑走できるように、ビン
ディングのいかなる部分にも、トラックが接触することで側面からブ
レーキがかからないようにしなければならない。2本のトラックの間
18
隔は、各トラックの中心から中心の間が17〜30cmとする。トラックの
深さは、硬く凍結している場合でも2〜5cmとする。
315.3.3
トラックを2セット以上設置する場合は、各セットのトラック間の中
心から中心までの距離を最低1.20mとする。
315.3.4
最後の直線100mをフィニッシュ・ゾーンとする。このゾーンの始ま
りは、色のついたラインで明確に標示されなければならない。通常、
フィニッシュ・ゾーンは、トラックも設置された3レーンに分かれて
いる。これらは明確に標示され、はっきりと目につくようにし、かつ
滑走の妨げにならないようにする。
315.4
フリー・テクニック競技の準備
315.4.1
フリー個人競技のコースは、コース幅は最低4mとし、よく踏み固め
られなければならない。コースの片側には、クラシカルの選手のため
にトラックを1セット設ける。下り坂でのトラックは、コースの適切
なラインに沿って設置する。
315.4.2
最後の直線100mをフィニッシュ・ゾーンとする。このゾーンの始まり
は、色のついたラインで明確に標示されなければならない。フィニッ
シュ・ゾーンの幅は最低9mとし、トラックも設置された3レーンに分
かれている。これらは明確に標示され、はっきりと目につくようにし、
かつ滑走の妨げにならないようにする。
315.4.4
立位選手と座位選手が同じコースを使う場合、可能な限りクラシカル
のトラックを2セット設置しなければならない。
316
コース標識
316.1
コースの標識は、選手がコースの進行方向に迷うことがないよう明確
に標示しなければならない。PWG及びWCHでは、標識の色を決めコース
説明書に記載する。
316.2
キロ標識は、コースに沿って累積距離を標示しなければならない。PWG
及びWCHでは、1km毎に標識を設置しなければならない。他の大会でも
可能な限りこれを行う。しかし最後の5kmについては、1km毎の標識の
設置が義務づけられている。
316.3
コースの分岐点や交差点には、はっきりと目につく表示で標識を設置
し、使用しないコースはフェンスで遮断しなければならない。
19
316.4
Bクラス選手のホールディング・ゾーンは、ジュリーが決定し、始ま
り(緑)終わり(赤)によりゾーンが明確に区別できるように、はっきり
と目につく標示/旗等による標識を設置しなければならない。
317
給水所
317.1
ロケーション
317.1.1
15Km以上のコースでは、給水所を少なくとも1ヶ所設置しなければ
ならない。
318
コース保護
318.1
PWG及びWCHでは、観客が競技を妨害する可能性のあるコースのすべて
の場所の両側にフェンスを設置しなければならない。
320
クロスカントリー競技会場
320.1
競技会場
320.1.1
PWGとWCHのクロスカントリー競技会場では、適切に設計されたスタ
ート及びフィニッシュ・エリアを設けなければならない。
320.1.2
競技会場を機能的に分割し管理するため、必要に応じてゲート、フェ
ンス、標識などを用いる。次の事項に留意し準備する:
・ 選手が何度も通過できること。
・ 選手、役員、報道関係者、サービススタッフ、観客等が容易に目
的とするエリアに移動できること。
・ インターバル、パシュート、マス、リレーのスタートに十分なス
ペースを確保し、フィニッシュも条件に沿った長さとする[315]
320.1.3
選手は、支障なく次のエリアに出入りできなければならない。
・ チームの準備エリア(ワックスキャビン)
・ スキーテストエリア及びウォーミングアップ用トラック
・ スキーマーキング及び用具管理場所
・ ウォーミングアップ用衣服の保管場所
・ スタート地点
・ 周回コース、リレー中継ゾーン(出口も含む)
・ フィニッシュ地点
・ フィニッシュ後のスキー・コントロールエリア
・ ケアエリア(更衣や軽飲食のためのテント等)
・ 出口
20
320.2
作業条件
320.2.1
競技役員及びジュリーのために適切な作業環境を確保しなければな
らない。コーチ、役員、報道関係者、サービススタッフには、スター
トやフィニッシュを妨害することなく作業できるスペースを競技会
場内に確保しなければならない。これらのスタッフの競技会場への出
入りには許可証を必要としなければならない。
320.2.2
計時及び計算係は、スタート及びフィニッシュが良く見渡せる建物内
に位置しなければならない。
320.2.3
電子計時装置を使用する場合、スタートゲートではスタートライン上
に、また写真判定装置はフィニッシュライン上に設置しなければなら
ない。中間ラップタイム計時装置は、スタートまたはフィニッシュ脇
に設置し、スタート地点は最低でも4m幅を確保しなければならない。
320.2.4
PWG及びWCHでは、IPC役員、ジュリー・メンバーには、競技エリア直
近の会場を見わたせる作業室を確保しなければならない。
320.2.5
メディカルチーフ用として、競技エリアの近くに暖房設備の整った部
屋を用意する。
320.3
その他の施設
320.3.1
ウォーミングアップ用トラックは、直接競技会場に通じていなければ
ならない。選手、コーチ、役員が競技会場からコースに出入りできる
トラックを設けなければならない。これらのトラックはフェンスで仕
切られ、特別許可証を保有する者だけが通行できなければならない。
320.3.2
PWG及びWCHでは、競技会場直近のチーム準備エリア内にワックスキ
ャビンを設置しなければならない。用具メーカーは、このエリア内で
スペースまたはキャビンを借りることができる。キャビンには暖房装
置を設置し、強制換気等により十分な換気が行わなければならない。
320.3.3
競技会場の近くに選手用のトイレ(車椅子利用)と洗面所を設けなけ
ればならない。競技会場から容易にアクセスできなければならない。
320.4
情報提供施設
320.4.1
気温・雪温の気象情報掲示板を、競技会場内とワックスキャビン付近
に設置しなければならない。気温・雪温を掲示する時間は次の通り:
スタート前2時間、スタート前1時間、スタート前30分、スタート
時、スタート後30分、スタート後1時間
21
320.4.2
気温観測は、競技会場内また極端な気温が予測される地点(最低地点、
最高地点、風の強い地点、日陰、日当たりの良い地点)で行わなけれ
ばならない。
320.4.3
掲示板には中間計時及び非公式リザルトを掲示しなければならない。
320.4.4
競技や重要な情報のアナウンスのためにスピーカーを使用しなけれ
ばならない。
320.4.5
選手、トレーナー、観客等への情報提供の際、開催国の言語に加えて
少なくとも1言語(英語、フランス語、ドイツ語)を使用しなければな
らない。Bクラス選手のために、TDの判断によりアナウンスの音量を
必要に応じて変更しなければならない。
C.
競技及び選手
331
選手参加要件
331.1
IPCノルディックスキーWC及びWCHでは、選手は競技大会開始前に15
歳以上でなければならない。
332
健康診断
332.1
健康状態
332.1.1
各国スキー連盟は、エントリーした選手の健康状態に責任を負う。競
技大会の医師は、トレーナーまたは選手の要請があった場合のみ健康
診断を行う。
332.2
クラス分け
332.2.1
クラス分けに関するすべてのルールとガイドラインは、このルールブ
ックの附則として添付されているIPCノルディックスキー・クラス分
けガイドに記載されている。
附則IV:IPCノルディックスキー・クラス分けガイド
333
公式エントリー
333.1
IPCNS公式エントリーフォームを使用しなければならない。
333.2
公式エントリー情報受理
22
333.2.1
TCMの2時間前に、競技セクレタリーは公式エントリー及びグループ
分けを受け取り点検しなければならない。
333.2.1.1
PWG及びWCHでは、TCMの2時間前に、競技セクレタリーは公式エン
トリー及びグループ分けを受け取り点検しなければならない。WCでは、
公式エントリー及びグループ分けは競技開始前のTCMで確定する。
333.2.2
ドローの2時間前までに、チームからグループ分けに関する書面での
要請がなければ、競技セクレタリーはすでに提出された書面のエント
リー順に行う。
333.3
グループ分け
2011/12 シーズンでは、グループ分け及びドローは行われない。スタ
ート順は、IPCNS ポイントにより決められる。
ディスタンス競技のインターバル・スタートは、最新 IPCNS ポイント
の逆順で行う(最終スタートはポイント 1 位の選手)
。WC 総合リーダ
ーは、常に最終スタートを行う。
個人スプリント予選でのスタートは、最新 IPCNS ポイントの順に行う
(ポイント 1 位の選手が最初にスタート)。WC 総合リーダーは、常に
最初にスタートを行う。
333.3.1
各チームリーダーは、自チームのグループ分けを申請することができ
る。チームリーダーは、ドロー前に自チーム選手を各グループに均等
に分けなければならない。1カ国当たりの参加選手数がグループ数よ
り多い場合、これらの選手をチームリーダーの選択により、1グルー
プにつき1名振り分けることができる。反対にチームの選手数がグル
ープ数より少ない場合にも同ルールが適用される。
例:
チーム名:
グループ:
Ⅰ
Ⅱ
チーム A
エントリー数 4
2
2
チーム B
エントリー数 3
2
1
チーム C
エントリー数 1
1
全レースで次のようにグループ分けをする:
シードグループ、グループ I、グループ II
通常のグループ・スタート順
個人競技:グループ I、グループ II、シードグループ
スプリント及びパシュート競技:
23
シードグループ、グループ I、グループ II
ジュリーは、特別な状況(気象・雪・コース等)によりスタート順の
変更を決定することができる。選手のグループ分けは、ドロー中に変
更できない。スタート番号は、各グルーブ内でドローされる。
334
グループ分けの方法
334.3
シードグループは、競技開始時の WC ランキングリストの各カテゴリ
ー(LW10-12、LW2-9、B1-3)トップ 1/3 の選手からなる。シーズン最
初の競技では、前シーズンの最終ランキングリストが使われる。シー
ドグループは、ジュリーの決定により最も有利な位置でスタートする。
シードグループ以外の全選手は、ルール[333.3.1]に則って、グル
ープ分けされスタート番号がドローされる。
334.4
すべての B クラスでは、選手とガイドがチームとなる。従って各レー
スのスタート前には、各視覚障害選手のガイドの氏名がエントリーフ
ォームに記載されてなければならず、ガイドは、すべてのルールが適
用される選手とみなされる。
334.5
ガイドは、視覚障害選手の安全上の責任を負う。ガイドは、視覚障害
選手を同じトラックで先導するか後ろからついて行くか、または平行
するトラックを伴走する。
334.6
全競技には、次の 3 つのカテゴリーがある。
LW 10 - 12、 LW 2 - 9、 B 1 - 3
334.7
これら 3 つのカテゴリーが統合して行われる時は、パーセンテージ制
が使われる。各選手は、各自のクラスまたは個別パーセンテージによ
る自分のパーセンテージを所持する。
334.8
パーセンテージ制
パーセンテージは変更されることがある。有効なパーセンテージは、
各シーズン前にノルディック STC により NPC に配布されるか、IPC ウ
ェブサイトからダウンロードできる。www.paralympic.org
334.9
カテゴリー数は、男女別に各 3 クラスである(B クラス、LW 立位クラ
ス、LW 座位クラス)
。スタート番号は各グループでドローされる。
335
補欠選手及び遅延エントリー
335.1
例外
24
335.1.1
ドロー後の PWG、またチーム・エントリーに制限のある WCH では、当
初の選手が不可抗力(ケガ、病気等医師により証明された場合)によ
って競技に出場することができない場合で、ジュリーが補欠のエント
リーを許可した時、補欠選手が交代して出場できる。遅延エントリー
は認められない。ウォーミングアップ中の事故の場合で、事故がスタ
ート前2時間以上であることを主催者指定の医師または医療サービ
スにより報告及び証明された時、ジュリーは補欠選手を認めることが
できる。
335.1.2
その他の国際競技大会では、特別な配慮が必要とされる場合、ジュリ
ーはその選手に出場の許可を与えることができる。遅延エントリーを
行った選手のスタート時間は、他の選手より有利なものであってはな
らない。遅延エントリー選手が2名以上の場合、スタート順はドロー
によって決められる。
335.1.3
スタートリストに記載されているにもかかわらず、病気その他の理由
で出場不能となった選手については、チームキャプテンがスタート
30 分前までに競技セクレタリーに報告をしなければならない。
336
ドロー/スタートリスト作成
336.1
原則
336.1.1
ドローは、マニュアル方式とコンピューター方式で行う。
336.1.3
競技が後日に延期された場合、ドローも再度行われなければならない
[217.6]。
336.1.4
ジュリー監督下であれば、TCM 前にドローを行ってもよい。
336.2
マニュアル方式ドロー
336.2.1
この方式では、各グループの選手数により決まる連続した数字から1
つの番号を各選手に割り当てる(例えばグループに 23 名の選手がい
る場合、このグループの選手は 1 から 23 までの数字から 1 つの番号
を割り当てられる)
。最初のランダム・セレクションでは、この 1 か
ら 23 までの数字のひとつを引く。その一方で、そのグループに割り
当てられるスタート番号もドローされる(例えば選手数 23 名のグル
ープⅡの場合、45 から 67 のビブで出場)
。この番号が最初のランダ
ム・セレクションで番号が決まった選手のスタート番号となる。いず
れのランダム・セレクションでも、通常は相当する数字が書かれたボ
ールを中が見えない箱か容器に入れ手で引く。2 つのボールが引かれ
た後、選手の名札を最初のグループ毎の掲示板から、スタート順の掲
25
示板へと移す。
336.3
コンピューター方式ドロー
336.3.1
コンピューター式ドローは、ジュリー・メンバー1名が立ち会い、手
続きが適切に行われることを監督しなければならない。
336.3.2
この方式では、選手の名前及びグループをコンピューターに入力する
必要がある。モニターには、次の4つの段階が表示されるようにプロ
グラムする。
1. 登録選手リストとグループ内の連続番号がモニターに表示され
る。
2. コンピューターがランダムに選択した 1 名の選手名がモニターに
表示される。
3. コンピューターがランダムにこの選手のスタート番号を選択す
る。スタート番号と選手名がモニターに表示される。
4. この選手を含むスタート順のリストがモニターに表示される。
337
スタート・ナンバー
337.1
デザイン
337.1.1
スタート・ナンバーは、前後いずれからも容易に識別できるようにす
る。いかなる場合も選手にとって障害となってはならない。サイズ、
形、着用方法の変更は認められない。主催者は適切なスタート・ナン
バーを用意する責任を負う。スプリント、パシュート及びマススター
トでは、スタート・ナンバーを左右両側にもつける。
337.1.2
シットスキー選手は、スレッジの両側にもスタート・ナンバーをつけ
ることを推薦する。
337.1.3
ガイドは、ガイドを意味する「G」が印刷された黄色/オレンジ色のビ
ブを着用する。
338
トレーニング及びコース・インスペクション
338.1
トレーニングの機会
338.1.1
選手には、競技中と同様の状態に整備されたコースでのトレーニング
及びインスペクションの機会が与えられねばならない。可能であれば、
競技2日前にはコースを開放しなければならない。特殊な状況下では、
ジュリーはコースを閉鎖するか、一部または一定時間使用を制限する
ことができる。
26
340
競技大会での選手
340.1
選手の責任
340.1.1
選手は、すべてのトレーニングや競技中において、コース状態、 視
界、混雑状況などを考慮して行動しなければならない。
340.1.2
選手は、スタート地点へ集合し正確なスタート時間にスタートする責
任を負う。選手はスタートからフィニッシュまで標識で示されたコー
スを滑走し、すべての関門を通過し、他の選手に対してフェアな態度
で接しなければならない。選手は、全距離を自分の力だけで滑走しな
ければならない。ペースメーカーや押してもらう等、他者からの補助
を受けてはならない。
340.1.1.1
誤コース
もし選手が誤ったコースへ進んだ場合は、誤った地点までコースに沿
って戻らなければならない。そのために選手が正しい進行方向の反対
へ向かって進まなければならない場合、他選手を妨害したり危険にさ
らすことのないようにし、その全責任はコースを誤った選手にある。
このことにより他選手と接触したり時間的に有利にならない限り、コ
ースを誤ったことに対するペナルティーは課されない。
340.1.2
すべての競技においてポールは取替えることが許される。片方のスキ
ーまたは両方のスキーは、次の場合にのみ取替えることができる。
1. スキーやビンディングが破損した場合。試合終了後、これらの用
具の破損をジュリーに証明しなければならない。
2. スキー交換ボックスが設置されている競技。
どのような場合においても、選手はスキー交換をトラックの外で行わ
なければならない。選手はチーム役員またはガイドにより、これを補
助してもらうことができる。
競技中、選手のスキーにワックスを塗ったり削ったりクリーニングを
行うことは禁じられている。例外:クラシカル・テクニックでは、選
手はスキーから雪や氷を取り除いたり、必要に応じてワックスを塗っ
てもよい。選手は誰からの補助も受けずにトラックの外でこれを行わ
なければならない[340.13]参照。
340.1.3
インターバル・スタート競技において、追い越される選手は指定され
たゾーンを除き最初の要求でコースを譲らなければならない
[340.1.4]参照。これはクラシカル・テクニックのダブル・トラッ
クの場合でも適用され、またフリー・テクニックの場合、追い越され
る選手はスケーティング走法を控えて譲らなければならない。また追
27
い越す時には、選手はお互いに妨げにならないようにする。
340.1.3.1
長距離競技においてスキー交換ボックス(ピットボックス)が設
置されている場合、選手は次の規定に基づきピットボックス・エリア
を通過する際、いつでもスキーを交換できる:30Km 以下の競技では
最高 3 回
340.1.3.2 ジュリーはスキー交換ボックスのレイアウトを決めなければならな
い。
340.1.4
標識で指定されたレーンのあるゾーンに一旦進入した選手は、他の選
手を追い越す時以外は、そのトラックに留まらなければならない。
ガイドを伴う B クラス選手:選手とガイドは同じレーンを滑走しなけ
ればならない。
340.1.4.1
すべての競技において妨害とは、身体の一部またはスキー用具を
使い、他の選手に対して故意に邪魔すること、ブロックすること(ベ
ストラインを通らず進行を妨げること)、突っ込む、押すこと等をい
う。追い越しを行う時、選手はいかなる妨害を引き起こしてはならな
い。一般的に追い越す選手が、どのような障害でも避ける責任がある。
妨害とならない正しい追い越しを行う責任は追い越す選手側にある。
追い越す選手は、前の選手を追い越す時には適切なラインで滑走して
追い越す選手の前に出なければならない。
340.1.5
リレー競技では周回遅れの選手は競技を中止しなければならない。
しかしリザルトには順位がつけられる。
340.1.6
選手は、競技役員の指示に従わなければならない。
340.1.7
選手は、IPC メディカル及びクラス分けルールのすべてを満たしてい
なければならない。
340.1.8
B1 選手のためのガイドは必須事項である。B2、B3 選手のためのガイ
ドも認められている。ガイドが事故に遭うか、(選手に)ついていくこ
とができない場合、選手はガイドを変更することができる。
340.1.9
安全上の理由から、[316.4]記載のようにトラックに明確に標示さ
れたホールディング・ゾーンでは、ガイドは B クラス選手(片腕また
は片方のストック)を支えることが認められている。
340.1.10
ガイドは、音声のみによって行う。ガイドと選手間の無線通信は認
められる。ガイドは拡声器を使用することもできる。これ以外のいか
なるコミュニケーション手段も認められない。拡声器使用により他選
28
手の妨げになってはならない。
340.1.11
競技中はガイドと視覚障害選手との身体的接触は認められない(例
外のホールディング・ゾーンについては[IPC316.3.1]参照。例え下
り坂の場合でも、選手をつかんだり、引き上げたり、引き寄せるるこ
とは禁じられている。選手が転倒をした時は、ガイドまたは役員が選
手にスキーやポールを手渡しても良い。
340.1.12
IPC 公認競技では、B1 クラスのすべての選手は、IPC ノルディック
STC によって承認された、選手自身の不透明な眼鏡を着用しなければ
ならない。選手は見えないように、この眼鏡を着用しなければならな
い。もし B1 クラス選手の眼鏡が承認されない場合、IPC ノルディッ
ク STC は眼鏡(準備されていれば)を大会期間中提供する。
340.1.13
競技中に雪の状況が変化したために、視覚障害選手がワックスの変
更を希望するならば、ガイドはワックスを塗ってもよい。LW 5/7 ク
ラス選手は、チーム役員によってサポートしてもらうことができる。
340.1.14
LW10-12 クラス選手が転倒した場合、役員によってトラックへ戻し
てもらうことができる。その場合、同じ場所から競技を続けなければ
ならない。
340.1.15
LW10-12 選手は、競技中スレッジを操縦またはブレーキをかけるた
めに、足の片方または両方を使うことは認められない。
341
競技大会での役員及びその他
341.1
任務
341.1.1
TD は競技前・競技中及び競技終了後を通じて、コース、競技会場、
チーム準備エリアの秩序を保つため、必要に応じて役員、メディア関
係者、サービス・スタッフ、その他選手以外の人員に対する特別規則
を設けることができる。
341.1.2
コースの秩序や管理のために次の原則を適用する:
・ スタート前5分から後走者が通過するまで、競技役員、コーチ、
許可を受けた者及びすべての選手以外の者は、コース内をスキー
で移動することは認められない。これらの人々は、コースの側の
決められた場所にスキーを履かずに立っていなければならない。
・ 中間計時や情報を選手に知らせる場合、役員、コーチ、その他の
者は、選手の横を 30mを超えて併走してはならない。
・ 上記の行為を行う場合、役員その他の者は選手を妨害してはなら
ない。
29
341.1.3
TV 撮影の便宜のため及び安全上の理由から、選手が競技をしている
箇所以外のコースを部分的に閉鎖する場合がある。ジュリーは、競技
前や競技中に選手によってスキー・テストやウォーミングアップを競
技コース上で行うことを制限できる。しかし特別なビブを着用した選
手やサービス・スタッフは、競技コースでスキーをすることが認めら
れる場合もある。
341.1.4
競技コース内でのワックス・テストやウォーミングアップは、常に競
技の進行方向と同じでなければならない。競技コースでテストを行う
いかなる者も、コース上の他者の安全やコース整備について配慮すべ
きである。競技中は、スキーテスト用電子計測装置をコースで使用で
きない。
341.2
メディカル及び技術的クラス分け制及びパーセンテージ制の評価や
開発研究:IPC ノルディック STC には、すべての IPC 大会におけるメ
ディカル及び技術的クラス分けの間、またトレーニングや競技中、必
要に応じて選手を記録するためにビデオ撮影を許可する権限がある。
342
スキーマーキング
342.1
手順
342.1.1
スキーマーキングは、主催者の要請が事前にない限り行われない。
コントロールの目的のため、スタート前に両方のスキーにマーキング
を行う。選手は、スタートビブを着用し時間内に公式マーキング所へ
自ら行かなければならない。
D.
スタート、計時、フィニッシュ及びリザルト
351
スタート
351.1
スタート方法
351.1.1
個人競技のスタートは、通常30秒インターバルで行う。TDは選手が公
平な条件でスタートできるよう、スタート間隔の変更を許可すること
ができる。
351.1.2
IPCスタート順
TDは、可能な限り追い越しが行われなくてもよいように、スタート順
を決定する。原則として男子は女子の前にスタートする。
351.1.3
すべての選手が同じトラックを使用する場合、異なるクラスの推薦ス
タート順は次の通りである。
30
男子
女子
男子
男子
女子
女子
LW 10 - 12
LW 10 - 12
B 1 - 3
LW 2 - 9
B 1 - 3
LW 2 - 9
351.2
個人競技スタート手順
351.2.1
スタート合図は、スタート5秒前から「5-4-3-2-1」とカウントダウン
し「ゴー」でスタートする。合図は音声または聞きとることのできる
シグナルでもよい。
351.2.2
選手は、足/胸 (LW 10-12) がスタートラインより後方になるように
し、スタートの合図まで静止していなければならない。ポールは動か
さず、スタートラインまたはスタートゲートの向こうに位置させる。
351.2.3
手動計時が行われる場合、スタートが早過ぎた選手はスタートライン
まで戻り、再スタートしなければならない。この選手のスタート時間
は、スタートリストに記載されている通りである。
351.2.4
電子計時が行われる場合、選手はスタート信号の3秒前から3秒後の間
であれば、いつでもスタートしてよい。スタート信号の3秒超前にス
タートすれば、不正スタートとなり、その場合はスタートまで戻り、
電子スタートゲート外のスタートラインを延長したラインから再ス
タートしなければならない。3秒超の遅延スタートの場合、スタート
時間は、スタートリストに記載されている通りである。
351.2.5
遅延スタートの選手は、他の選手のスタートを妨げてはならない。
351.2.6.1.1 電子計時及び手動計時の両方で行われる場合で、ジュリーが選手
の遅延スタートを不可抗力と認めた場合は、選手の実際のスタート時
間が記録される。
351.5.1
インターバルまたはパシュートスタート競技(附則I IPC CCスプリン
ト360.3.8参照)では、不正スタートを行ったいかなる選手でも、レー
ス役員またはジュリー・メンバーによりスタートラインへ戻すことは
行われない。これらのスタート違反はジュリーに報告され、ジュリー
は適切な措置を決定しなければならない。通常スタートが早過ぎる違
反の場合、選手の最終リザルトに最低15秒のペナルティを加算するこ
とが認められている。(フィニッシュ時間-公式スタート時間+ペナル
ティ)
31
352
計時
352.1
手順
352.1.1
すべてのIPC公認競技では、電子計時機器が使用されなければならな
い。電子計時では、バックアップのため、また2つの異なるシステム
によりリザルトを確認するために常に手動計時も行う。
352.1.2
リザルト計算のため、すべてのスタート及びフィニッシュ時間は、少
なくとも 1/100秒まで計時する。各選手の所要タイムは、フィニッシ
ュ時間からスタート時間を差し引くことにより決まる。各選手の最終
リザルトは、計算された所要タイムから1/10秒未満を切り捨てて確定
する。
例えば、38:24.38の場合、38:24.3となる。
352.1.3
PWG、WCH、WCのスプリント及びパシュート予選では、スタート及びフ
ィニッシュ時間は1/1000秒まで計時し、所要タイムは、1/100秒の精
度で確定する。
例えば、3:22.388は、3:22.38となる。
352.1.4
トランスポンダーを使用する場合、トランスポンダーの着用は選手の
義務である。
352.1.5
電子計時機器が一時的に故障した場合、手動計時が使われ、電子計時
と手動計時の間で発生する平均時間差を修正する。競技中に度々もし
くは完全に電子計時機器が故障した場合は、すべての選手に対して手
動計時で計時する。手動計時がリザルト計算に使用される場合は、実
際のスタート時間が使われなければならない。
352.2
中間計時
352.2.1
中間計時は、10kmコースでは1回、15/20kmコースでは1~2回行わなけ
ればならない。
353
フィニッシュ
353.1
手順
353.1.1
手動計時の場合、選手の最初の足(LW 10-12 胴) がフィニッシュラ
インを超える瞬間に計時される。
32
353.1.2
電子計時の場合は、ビームが遮られた瞬間に計時される。ビームや写
真撮影の測定ポイントは、スタートゲートのバリアと同じ高さでなけ
ればならない。(約60cm)
353.1.3
フィニッシュの審判は、選手のゴール順のリストを記録する責任を負
い、計時チーフにこのリストを渡す。リレー競技での写真判定に関し
ては[377.2.3-377.2.4]参照。
353.1.4
コントロール・ライン(レッドゾーン)は、フィニッシュラインの後
方12〜15メートルに標示される。このラインの後方でフィニッシュ・
コントロール係は、少なくとも片方のスキーがマーキングされたスキ
ーで選手がゴールしたかどうかを確認しなければならない。選手はコ
ントロールラインまでスキーを外すことは認められない。[206.5]
違反はジュリーに報告される。
353.1.5
すべてのBクラスでは、ガイドではなく選手がスタートやフィニッシ
ュラインを超えた時に、クロノメーターは作動する。ガイドのタイム
は記録されてはならない。
353.1.6
写真判定による選手の順位は、その選手の前足のつま先がフィニッシ
ュラインの垂直線上を超えた順に確定する。
LW 10-12:写真判定において胴がゴールした選手が先である。
ゴール時に転倒した場合は、外部からの援助なしに、選手の身体のす
べての部分がフィニッシュラインを超えればゴールが確定する。
写真判定により順位が決定できなければ、当該選手は同順位となる。
354
リザルト計算
354.1
手順
354.1.1
リザルトは、スタートとフィニッシュ時間のタイム差により計算され
る。クラスが統合された場合、リザルトはリアルタイムと各選手のパ
ーセンテージにより計算されなければならない。
リザルト(算出タイム)は 1/10 秒未満を四捨五入する。
354.1.2
2 名以上の選手が同タイムの場合、リザルトリストは同順位となり、
スタート番号の小さい選手が先に記載される[219.2]
。
CC スプリント及び BT パシュート競技では特別ルールが適用される。
附則 IPC CC スプリント競技フォーマット、附則 IPC BT パシュート競
技フォーマットを参照。
33
355
リザルト公表
355.1
手順
355.1.1
非公式リザルトは、競技終了後速やかに配布し、公式掲示板に掲示す
る。その際発表時間も記載する。
355.1.2
公式リザルトには、選手の最終順位、スタート番号、クラス、パーセ
ンテージ、中間タイム、リアルタイム、算出タイム、デルタタイムを
記載しなければならない。スキーテクニック、選手数、途中棄権選手
名、失格選手名、コースの技術的詳細(距離、HD、MC、TC、天候、温
度データ)
、ジュリーの構成も記載する。
デルタタイム(Δ):他選手が勝者のリザルト(算出タイム)とタイ
になるためには、どのくらい速くスキーをしなければならないかとい
うタイム(リアルタイム)である。
DELTA = ri – (w/pi)
ri : リアルタイム(選手 i)
w : 勝者の算出タイム
pi : パーセンテージ(選手 i)
355.1.3
アルファベットを使用しない国の場合でも、情報やリザルトはアルフ
ァベットで表示されなければならない。
355.1.4
TD による確認の後、競技セクレタリー及び TD は、公式リザルトリス
トに署名しリザルトリストが正しいことを証明する。
355.1.5
各選手のパーセンテージは、エントリー、スタート、リザルトのすべ
てのリストに記載されなければならない。
355.1.6
非公式及び公式スタート、リザルトリストには、各視力障害選手のガ
イドの名字と名前のイニシャルも記載する。
F.
リレー競技
371
組織
371.1
基本ルール
371.1.1
リレー競技の組織は、次の追加事項の他は、他のクロスカントリー競
技と同様である。
371.2
特別役員
34
371.2.1
競技チーフは、マススタート及びリレー中継のチーフ(そのアシスタ
ントを含む)を指名し、リレー競技を開始し、リレー中継ゾーンでの
中継が[376.8.1]に則っていることを確認する。チーフのアシスタ
ントの内の 1 名は選手をリレー中継ゾーンへ招集し、他の 1 名は不正
な中継があった場合、選手を呼び戻しやり直しをさせる。
371.2.2
ジュリーは、マススタート及びリレー中継の監督として、ジュリー・
メンバーの中から 1 名をリレー審判として任命する。
372
テクニカル施設及び準備
372.1
スタート
372.1.1
スタートライン
リレーのスタートラインは、矢じり形のグリッドで準備する。1 番は
矢じり形の中央、偶数番号は右側、奇数番号は左側に位置する。
公正なスタートのために、地形や雪の状況により必要であれば変更す
ることができる。
372.1.2
スタート準備
リレー競技でのマススタートでは 100m の平行なトラックがなければ
ならない。各選手はその間トラックから出ることを禁じられている。
その後トラックが競技コースへと合流するゾーンがある。それにより
コースが混雑することになってはならない。
372.2
スタート位置
372.2.1
リレー第 1 走者の選手は、スタートラインからスタートする。スター
35
ト番号 1 番は中央のトラック、2 番はその右、3 番は中央のトラック
の左・・・等に位置する。平坦でない地形のスタートラインは、各ス
タート選手が同じ条件でスタートできるように設定しなければなら
ない。ナンバー標識をトラックの右側に設置しなければならない。
372.2.2
PWG 及び WCH では、1 カ国につき 1 チームがエントリーできる。他の
大会では、1 カ国につき 2 つの公式チームがエントリーできる。各国
の第 1 チームは、第 2 チームの前のスタート・グリッドに位置する。
非公式チームは、最も後方のスタート位置となる。
373
コース
373.1
距離
373.1.1
リレーの距離は、女子 2.5km、男子座位 4km、男子立位 5km である。
373.1.2
リレー第 1 走者の距離は、競技会場のレイアウトにより、他の走者と
+/-5% の違いがあってもよい。
373.2
クラシカル・テクニック
373.2.1
原則として、リレーコースには 1 セットのトラックを設置する。
373.3
フリー・テクニック
373.3.1
コースは、必要に応じて可能な限り広く設定しなければならない。準
備については[315.3.1]参照。
374
リレー中継
374.1
手順
374.1.1
リレー中継ゾーン
36
リレー中継ゾーンは、スタートとフィニッシュ近くの平坦な場所また
はなだらかな上り斜面に位置し、明確に標示をしロープ等で区切らな
くてはならない。
375
色分け
375.1
スタート・ナンバー
375.1.1
リレー各走者のスタート・ナンバー毎に別々の色が使用される。
PWG 及び WCH では、次の通りである。
第 1 走者=赤、第 2 走者=緑、第 3 走者=黄
376
競技及び選手
376.1
リレーチーム
376.1.2
チーム構成
ノルディック STC は、競技を実施する上で十分な数の参加国を確保す
るために、リレーの構成を変更する権限が与えられている。変更は、
各シーズン前に行われる。
376.1.3
チーム構成
376.1.3.1
PWG 及び WCH では、1 カ国につき 1 チームがエントリーできる。他
のすべての大会では、1 大会につき各国 2 チームがエントリーできる。
376.1.3.1.1 女子 3×2.5km
リレーは、シットスキー・トラックを使用する:クラシカル 2 走とフ
リー1 走からなる。少なくとも各チーム 1 名の選手は、グループⅠ所
属でなければならない。B1 選手のガイドは、シットスキー選手との
接触の危険性を避けるために、選手を支えても良い。
376.1.3.2
女子リレーのグループ分け
グループ I
B 1
LW 3
LW 5/7
LW 10-12
グループ II
B 2
B 3
LW 2
LW 4
LW 6/8
LW 9
37
376.1.3.3
男子リレー
4km(座位)
、5km(立位 Cl)、5km(立位 FT)
合計パーセンテージ:最大 288%
376.2
エントリー
376.2.1
リレー競技のエントリーは、TCM の 2 時間前までに提出されなければ
ならない。最終決定の選手名と走順は、スタートの 2 時間前までに提
出されなければならない。
376.3
ドロー
376.3.1
スタート番号は、通常ドローにより決められる。PWG 及び WCH では、
前回の PWG 及び WCH の順位によりスタート順が決まる。この方法は、
他競技でも採用することができる。
376.4
遅延エントリー
376.4.1
PWG 及び WCH では、ドロー後の遅延エントリーは認められない。他競
技大会では、ジュリーが遅延エントリーについて決定する。
[335.1.1]
参照
376.5
スキーマーキング
376.5.1
スキーマーキングに色を使用する場合、PWG 及び WCH ではリレー各走
者の色が決められている。
1 走 = 赤、 2 走 = 緑、 3 走 = 黄[375.1.1]
376.6
スタート手順
376.6.1
スタートは、マススタートで行う。
376.7
スタートの合図
376.7.1
スターターは、合図がすべての選手に良く聞こえるように、スタート
地点に位置する。
376.7.2
マススタートの手順については、FIS 国際競技ルール(ICR)
[351.3.4]
参照。
376.7.3
不正スタートがあった場合、スタートラインより 100m 前方に立つス
ターターのアシスタントは、スターターの合図に応えて進路を塞ぎ、
スターターは再スタートを準備する。
38
376.8
中継
376.8.2
中継ゾーンのフィニッシュラインを選手の全身が通過した時に、次の
走者がスタートできる。スタートが早過ぎた選手はスタートラインに
戻り、再スタートを行わなければならない。B1-3 選手はスタートが
できるまで、進行係がホールドする。進行係は、フィニッシュした選
手を中継ゾーンから出して、スタートする選手の妨げにならないよう
にする。
377
計時及びリザルト
377.1
基本的ルール
377.1.1
計時及び計算は、他のクロスカントリー競技と同様に行う。
次の追加事項及び[351-355]参照。
377.2
計時
377.2.1
各走者の区間タイムは、選手が区間タイムのラインを通過したときに
計時される。これは次走者のスタート時間でもある。
377.2.2
リレーチームの総合タイムは、スタートからチームの最終走者がフィ
ニッシュラインを通過するまでのタイムである。最終走者がフィニッ
シュした順によりリザルトリストが決定する。
377.2.3
PWG 及び WCH では、ビデオカメラ 1 台をフィニッシュラインの側で使
用することができる。
378
失格
378.1
次の事項を追加した上で、他のクロスカントリー大会と同じルールが
適用される[390]参照。
次の場合、ジュリーはチームを失格とする。
・ 同じ選手が複数区間を走る。[376.1.3.1.1、376.1.3.3]参照
・ 中継を正しく行わず、且つやり直しをしない。[376.8]参照
H.
失格、抗議、制裁、上訴
390
スタート不許可
すべての IPC ノルディックスキー競技のスタートを許可されない選
手は次の通りである。
39
390.1
公序良俗に反する名称やシンボルが付いた衣類や用具を身につけて
いる場合[206.7]またはスタートエリアでスポーツマンとしてのマ
ナーに反する場合[205.5]
390.2
用具[222]及び広告マーク[207]に関して IPC/FIS ルールに違反す
る場合
390.3
IPC が求める健康診断を拒否する場合[221.2]
390.4
選手が競技をスタートした後に、当該選手のこれらルールへの違反
が、ジュリーによって認められれば、ジュリーは選手に対して制裁を
行わなければならない。
391
ペナルティ
次のような選手はジュリーによりペナルティが課される。
391.1
用具の広告について定めたルールに反している[207.1]
391.2
スタートナンバーに認められない変更をする[337.1.1]
391.3
ルールに則った公式スタートナンバーを着用しない、または所持しな
い[337.1.1]
391.4
スキーマーキングのルールに違反する[342.1.1、342.1.3、342.1.4]
391.5
スタート手順のルールに違反する[351.2.2-351.2.5、351.5]
391.6
スキーテスト及びウォーミングアップのルールに違反する[341.1.3、
341.1.4]
391.7
競技中、選手の義務のルールに違反し、スポーツマンらしからぬ行動
をする[340.1-340.1.15]
391.8
交 換 ボ ッ ク ス に 関 す る ル ー ル に 違 反 す る [ 364.4.4 -364.4.7 、
376.8.1]
391.9
リレー競技で各走の区間を超えてコースを滑走する[376.3.1.1、
376.1.3.3]
391.10
レッドラインを通過する前にスキーを外す[206.5、353.1]
391.11
公式セレモニーへ、スキーを持って行く[206.6]
40
392
失格
ジュリーは、ミーティングにより選手の失格について決定しなければ
ならない[223.3.3]参照。
すべての関連証拠を慎重に検討し、選手には弁明の機会を与えなけれ
ばならない[224.7]参照。
ジュリーは競技のレベル及び選手の年齢も考慮しなければならない。
392.1
失格に至る例
偽った競技に参加する。
392.2
人または物の安全を脅かしたり実際に傷害または損害を与えた場合。
392.3
指定された全コースを滑走しなかった場合[340.1.2]
392.4
適切なテクニックで滑走しなかった場合[314.1.1]
392.5
故意に妨害をした場合。
392.6
リレー競技での複数の区間への出場[376.1]
392.7
同一シーズンに書面による警告を 2 回受けた場合(強制失格)。
シーズン中に下された書面による警告は、WSC 及び OWG の期間中は有
効とはならない。
WSC または OWG 期間中の書面による警告は、そのシーズン終了まで有
効である。
392.8
失格後、訂正されたリザルトリストには、選手名と失格(DSQ)が明
示され、当該選手のタイムは記載されない。
393
抗議
393.1
抗議の種類
393.1.1
選手の出場または競技用具について。
393.1.2
コースまたはその状態について。
393.1.3
競技大会での他選手または役員について。
393.1.4
計時・リザルトについて。
393.1.5
失格を除くジュリーの決定について。
例外[360.7.1、361.8.1]
上訴手順[225.3]
41
393.1.6
競技後の記載の誤りまたは IPC/FIS ルール違反について。
393.2
提出場所
これらの抗議は、次のように提出する。
1.1.1 抗議は[331.1-377.2.4、389.1.1]による。提出場所は、公
式掲示板または TCM で発表される。
1.1.2 記載の誤りまたは IPC/FIS ルール違反についての競技後の抗
議は、競技 1 ヵ月以内に選手の所属する NSA を通して IPC オフィスへ
書留郵便にて送付しなければならない。
393.3
提出期限
393.3.1
選手の出場について
・ドロー前。
393.3.2
コースまたはその状態について
・ 公式トレーニング終了後、遅くとも 15 分後まで。
393.3.3
競技大会での他選手、他選手の用具または役員が規則に従わない行為
について
・ 最終選手がフィニッシュした後 15 分以内。
393.3.4
計時について
・ 非公式リザルトリストが配布されて 15 分以内。
393.3.5
ジュリーの決定について
・ 非公式リザルトリストが配布されて 15 分以内。
393.3.6
競技後の記載の誤りまたは IPC/FIS ルール違反について
・ 競技の 1 ヵ月以内。
393.4
抗議方法
393.4.1
抗議は、書面で提出する。
393.4.2
抗議は、詳細に証明されなければならない。証明のためには、いかな
る証拠でも添付して提出しなければならない。
393.4.3
抗議を行う場合は、CHF100 または他の有効な通貨で相当額を供託し
なければならない。この供託金は、抗議が認められれば返還される。
返還されない場合は、スポーツ発展のために IPC の口座へ入金される。
393.4.4
ジュリーによる決定が発表される前に、抗議者は抗議を取り下げるこ
42
とができる。この場合、抗議供託金は返還される。
393.4.5
時間内に提出されない抗議、また抗議供託金が支払われない場合、抗
議は受理されない。
393.5
許可
次による抗議の提出が許可されている。
・ 各国スキー連盟
・ チームキャプテン
393.6
ジュリーによる抗議の調停
393.6.1
ジュリーは、抗議に対処するために、予め決められ公表された場所と
時間に協議を行う。
393.6.2
抗議についての投票には、ジュリー・メンバーのみが参加する。TD
は、協議の議長を務める。協議の議事録は、すべての投票ジュリー・
メンバーが署名し保管されなければならない。決定は出席ジュリーだ
けでなく、投票権のあるジュリーの多数決によりなされる。同数の場
合は TD の票により決定される。
証拠を公平に評価する原則が保持される。決定の基本となるルールは
規律が維持されている公平な協議による適用や解釈が行われること
が保障されることである。
393.6.3
決定は、協議後直ちに公表時間を記載し、公式掲示板に発表されなけ
ればならない。
394
上訴権
394.1
IPC スポーツ職員は、上訴書を受領後、IPC 法務・倫理委員会(LEC)
議長にその事実を報告し、LEC 議長は 3 名からなる上訴委員会(BoA)
を立ち上げ BoA 議長を任命する。
394.2
BoA は、議長により任命された委員 2 名に加え、BoA に対して助言や
指導を行う投票権のない IPC STC アルペンスキー議長(欠席の場合は
副議長)からなる。
394.3
上訴について利害対立関係のある者、あると見られる者、また上訴人
と対立している者、その他証人を含め上訴に関係する者は BoA メンバ
ーに任命されない。BoA は、独自の裁量において審理のために IPC コ
ンサルタントを招聘することができる。
43
394.4
IPC 任命スポーツ職員は、BoA 立ち上げ後直ちに BoA メンバーの身元
及び BoA との連絡のために電子メールアドレスをすべての関係者へ
通知しなければならない。
394.5
書面による通知が必要とされる違反によりペナルティが課された者
は、上訴を決定したとする最初の連絡から 24 時間以内に、書面によ
る上訴書を IPC 任命職員に提出することにより、BoA に対してペナル
ティについての上訴を行う権利が発生する。
394.6
上訴書は、上訴人の所属する NPC またはナショナルスキー連盟(NSF)
によって承認されねばならず(上訴人がそのような組織である場合で
も、それぞれの立場をもって上訴人として署名することが求められ
る)、また上訴を裏付けるための上訴の詳細な理由、信頼のおける証
拠、法的及び他の根拠を提示しなければならない。上訴書には、連絡
のために電子メールアドレス、携帯電話または他の電話番号を記入し、
日付及び上訴人の署名がなければならない。
394.7
上訴書を受領後、上訴議長は、直ちに上訴書を確認し、その内容、時
期、送付方法等が上訴ルールに則っているかどうかを判定する。
394.8
上訴書がこれらのルールに応じていない場合、上訴議長は、上訴を却
下する決定を書面で行い、可能な限り素早く上訴人に通知する。最初
の通知は口頭で行う場合がある。新たな上訴書は、決められた制限時
間内であれば上訴を行うことができる。
394.9
上訴書がこれらルールに則っていれば、議長は、BoA メンバー、上訴
に係わる決定を行ったジュリーの議長及び関係すると考えられる者
に上訴書を配布する。当該ジュリー議長及びすべての関係者は、上訴
書に対する回答を 24 時間以内に提出するように求められる。
上訴手順
394.10
上訴についての裁定は、通常上訴書を受領後 72 時間以内に決定され
なければならない。
394.11
すべての上訴とその回答は、上訴を裏付けるまたは関連するいかなる
証拠を含め、英語による書面で提出されなければならない。
394.12
BoA は、日付、時間、場所及び詳細な上訴手順を決定しなければなら
ない。事前に関係者への通知を行っているにもかかわらず関係者が欠
席したと議長が判断すれば審理は進められる。
394.13
BoA メンバーは、裁定が発表されるまで上訴についての守秘義務、ま
た審理中は他の BoA メンバーとのみ協議することが求められる。議長
44
は、すべての関係者から合理的に必要と考えられる追加の証拠の提出
を要請することができる。
394.14
上訴人は、IPC 職員に上訴書を提出する時には、€300(または同額の
他の通貨)を上訴費用として支払わなければならない。
394.15
BoA の裁定は、審理の終わりに口頭で発表され、その時点から有効と
なる。裁定は、その根拠とともに IPC STC に書面により提出され、関
係者、関係する NPC、NSF、上訴されたすべてのジュリー・メンバー
に配布される。その上で裁定の書面は、
IPC オフィスにて閲覧できる。
394.16
これらのルールまたは IPC ハンドブックのいかなる規定に係わらず、
BoA の裁定は IPC を含め関係者全員に対する最終結論であり、再上訴
や異議申し立てはできない。
45
IPC ノルディックスキー・ルール&規則
バイアスロン
2011/2012
IPC バイアスロン・ルール
IPC 及び IBU の総合技術ルールは、すべての IPC 公認競技に適用される。
このルールは現 IBU ルール及び IPC クロスカントリースキー・ルールに基づく。
ルールナンバーは IBU ルールに則っている。ルールの改訂版はシーズン開始前
に IPC ウェブサイト上で発表される。www.paralympic.org
1.
総則
1.1.1
FIS/IPC ルールは、障害を考慮したトラック準備及び特別なスキー技
術に関しての基本的ルールである。
1.1.2
次の要件を満たす選手のみが IPC バイアスロン競技に出場する資格
がある。
選手は自分自身でライフルを背負い、照準を定め、引き金を引くこと
が、身体的にできなければならない。選手がマガジンなしのプライベ
ート・ライフルを使用している場合、指名されたアシスタントは、ラ
イフルに装填することを補助することができる。選手が射撃ポジショ
ンにあるときのみライフルは装填されなければならない。IPC バイア
スロン・ルール[8.5.2]
1.2
IPC任命役員:
・ 冬季パラリンピック大会(PWG)及び世界選手権大会(WCH):技術代
表(TD)、TDアシスタント(Ass TD)2名、IPCレース代表(RD)、指名
ジュリー1名。IPCリザルト・スーパーバイザー、クラス分け委員
及びバイアスロン委員は、必要であればIPC NS STCにより任命さ
れる。
・ ワールドカップ(WC)では、TD、IPCリザルト・スーパーバイザー、
クラス分け委員はIPC NS STCにより任命される。
・ IPC公認地域競技大会では、NSAがIPC NS STCとの協力のもとTDを
任命する。
46
1.3
競技種目
1.3.1
競技説明
1.3.1.1
個人競技:
競 技
BT 短距離
クラス
LW 10-12
LW 10-12
LW 2-9
BI-3
LW 2-9
BI-3
性別
男子
女子
男子
男子
女子
女子
距離
7.5km
6.0km
7.5km
7.5km
6.0km
6.0km
LW 10-12
LW 10-12
LW 2-9
BI-3
LW 2-9
BI-3
男子
女子
男子
男子
女子
女子
12.5km
10km
12.5km
12.5km
10km
10km
BT 中距離パシュ
ート
2 day パシュート
ペナルティループ
150m
4 射撃
LW 10-12
LW 10-12
LW 2-9
BI-3
LW 2-9
BI-3
男子
女子
男子
男子
女子
女子
12.5km
10km
12.5km
12.5km
10km
10km
BT 長距離
LW 10-12
LW 10-12
LW 2-9
BI-3
LW 2-9
BI-3
男子
女子
男子
男子
女子
女子
15km
12.5km
15km
15km
12.5km
12.5km
ペナルティループ
150m
2 射撃
BT 中距離
ペナルティループ
150m
4 射撃
ペナルティ 1 分
4 射撃
シットスキー
シットスキー
立位
立位
立位
立位
シットスキー
シットスキー
立位
立位
立位
立位
シットスキー
シットスキー
立位
立位
立位
立位
シットスキー
シットスキー
立位
立位
立位
立位
コース
2.5km
2.0km
2.5km
2.5km
2.0km
2.0km
ループ
2.5km
2.0km
2.5km
2.5km
2.0km
2.0km
5
5
5
5
5
5
2.5km
2.0km
2.5km
2.5km
2.0km
2.0km
5
5
5
5
5
5
3.0km
2.5km
3.0km
3.0km
2.5km
2.5km
5
5
5
5
5
5
3
3
3
3
3
3
1.3.1.2
BT パシュート競技フォーマットは附則 II に記載されている。
IPC バイアスロン・パシュート競技フォーマット
1.3.1.3
スプリントリレー
BT スプリントリレー・フォーマットは、付録 II に記載されている。
IPC バイアスロン・スプリントリレー競技フォーマット
1.3.2
IPC ノルディックスキー・スポーツ技術委員会(IPC NS STC)は、PWG、
WCH、WC でのバイアスロン競技にどの種目を含めるべきかを決定する
権限が与えられている。
47
1.3.3
IPC ノルディック STC は、タイムペナルティの代わりに、競技中のペ
ナルティループの使用を決定する権限が与えられている。
3.3
コース及び関連事項
3.3.12
ペナルティループ
ペナルティループが使われる競技では、射場の直後にペナルティルー
プを設置しなければならない。ループの幅は少なくとも 6m、長さは
ループ内周が 80m/150m の楕円形でなければならない。
3.3.12.1 ペナルティループは、コースと同じ水平面のエリアに配置し、ペナル
ティループに入らなければならない選手が、コースとペナルティルー
プ間の余分な距離を滑走する必要のないように設置しなければなら
ない。
3.4
射場
見本は、IPC ノルディックスキー・オーガナイザー・マニュアル参照
3.4.1
全般
射場は、バイアスロン競技中に全射撃が実施される場所である。射場
は、競技会場の中央エリアに設置し、標的と射座のいずれをも観客の
大多数が見られるようにしておかなければならない。射場は平坦かつ
水平でなければならず、両側面と標的の背面を十分な安全確保のため
に囲まなければならない。射場は、コース、競技会場及びその周辺エ
リアに関する安全性を厳正に考慮したうえで設計し配置されなけれ
ばならない。射撃方向は、競技中の太陽光の状況を考慮すると通常北
向でなければならない。射場は「ホールディング・ゾーン」である。
3.4.1.1
射場は、開催所在地の法規すべてに適合していなければならない。
3.4.2
仕様及び構成
3.4.2.1
射撃距離
射座前端と標的間の距離は、10m(+/-1m)でなければならない。
3.4.2.2
射撃ポジション
a) LW 10-12 選手は、すべての IPC バイアスロン種目において伏射
と座射のどちらかを選ぶことができる。
座射の場合、肘が接触する面を最大厚味 2cm の圧縮素材で覆ってもよ
い。肘が接触する面は、くぼみ状ではならない。肘の接触面または覆
われた素材がくぼみ状になることは認められない。
b) LW 2-9 及び B 1-3 選手は、伏射で射撃することが義務づけられ
ている。
48
3.4.2.3
入口及び出口
トレーニング中及び競技中ともに、選手は必ず射場の左側から入り、
右側から出て行かなければならない。
3.4.2.4
水平
射座面と標的が立っている地点の面は、可能な限り同じ水平面になる
ように設定されなければならない。射座と標的の立っている地点の面
は、双方間の地表面より少なくとも 30cm 高い位置でなければならず、
積雪状況によっては更に高くしなければならない。
3.4.2.5
射場内の構成
射場の後方には、射撃ライン前端から 12m-15m 幅で、射場の横幅に沿
ってフェンスで仕切られたエリアを設置しなければならない。このエ
リアは、選手、役員、ジュリー・メンバーのための場所である。しか
し TV カメラ・クルーのような他の者でも、TD が認めた場合は入るこ
とができる。そのエリアのすぐ後には、各チーム 3 名のスタッフ用に
フェンスで囲まれた最低 2m 幅の別のエリアを設置しなければならな
い。このエリアは、チームスタッフが標的や射座を良く見ることがで
きるように設置されなければならない。B クラス選手が射撃を行って
いる間に、その選手のガイドが待機するゾーンを標示しなければなら
ない。
3.4.3
射座
射座は、射場後方の選手が伏せたり立ったりして射撃を行うエリアの
ことである。射座は、完全に雪で覆われ、堅く固められ、滑らかに仕
上げ、かつ凍結していない状態にして、選手が競技中に使用するすべ
てのエリアは平坦でなければならない。
3.4.3.1
射撃レーン
射座は、選手 1 名のみで射撃をする射撃レーンに分けられている。B
クラス選手のすべての射撃レーンは 3m 幅でなければならない。LW 選
手の最小幅は 2.75m である。
(WC において調整不可能な場合、すべて
2.75m のレーンでも認められる)。レーン幅の標示は、射座前端から
後方へ 1.5m 地点まで、射座の両側に赤い板を雪面と同じ高さになる
ように雪に差し込むことで示さなければならない。射座から標的まで
の各レーンの両側は、レーンを明確に示し、かつ射撃を妨害しない旗、
棒または同様の物で標示しなければならない。左右両端のレーン外側
から隣接する安全な路肩までは 3m なければならない。この距離は、
射座から標的まで同じでなければならない。
3.4.3.2
射撃マット
伏射及び立射の射撃のために、射座の各射撃レーンの前部にマットが
設置されなければならない。マットは 150cmx150cm、厚さ 1~2cm で、
49
表面がざらざらした滑らない合成繊維か天然繊維でなければならな
い。
3.4.4
標的
バイアスロンのトレーニングと競技では、メタル製と紙製の主に 2 種
類の標的がある。競技にはメタル標的のみを使用し、紙標的はライフ
ルのゼロイングのためにだけ使われる。トレーニングでは紙及びメタ
ル標的が使われる。
3.4.4
PWG、WCH での射場には、射撃レーンが B クラスのために最低 12 レー
ン、LW クラスのために 12 レーンがなければならない。WC での射場に
は、射撃レーンが B クラスのために最低 10 レーン、LW クラスのため
に 10 レーンがなければならない。
3.4.4.1
同一競技ではすべての選手のために、同種の標的を設置しなければな
らない。
3.4.4.2
標的の整備
標的は、メーカーの指示に従い、良く整備し調整しておかなければな
らない。
3.4.4.3
標的の配置
標的は、射座前端と平行で、水平な直線上に設置しなければならない。
また標的は、あらゆる方向に対して水平でなければならない。標的の
中心の延長線が、射撃レーンの中央になるように標的を設置しなけれ
ばならない。標的は射撃レーンの直角線上から 2%以上横に逸れては
ならない。
3.4.4.4
標的の背面
標的の背面は、標的の下端から上端の 1m 上まで白色でなければなら
ない。
3.4.4.5
LW クラスの射撃は、機械式標的を使用する。黒点は直径 15mm とする。
標的(黒)は直径 35mm であるが、IPC ノルディックスキー技術委員
会はリザルトに基づき標的の直径を変更することが認められている。
変更は、各シーズン前に行われる。標的は白板上に 5 個配列し、地上
43cm(+/-5cm)の高さに配置する。
3.4.4.6
B クラスの射撃は、直径 28.0mm の標的を使用する。IPC ノルディック
STC は、リザルトに基づき標的の直径を変更することが認められてい
る。変更は、各シーズン前に行われる。黒点に命中した時は次のよう
に表示される。
1) 点灯(役員、ガイド、トレーナー、観客のため)
50
2)
選手のイヤホンの信号音
3.4.5
ナンバリング及び標識
見やすく設置されたナンバーは、右側から順に 1 番から始まり、射撃
ポイントやそれに対応する標的は同じ番号でなければならない。PWG
及び WCH での射撃レーンは、射座前端の左右にナンバーを設置しなけ
ればならない。射座のナンバー標示は、射手を映すテレビ放送を妨げ
ないように、20cm-30cm 以内の高さで、幅は 3cm 以上でなければなら
ない。標的のナンバー標示は、高さ 40cm、線の太さが 4cm で標的の
すぐ上に設置されなければならない。
3.4.5.1
出入口の境界
射場の出入口の位置は、左右両端の射撃レーン外側から 10m に明確に
標示されなければならない。これらの標示は、射場の情報禁止ゾーン
の外側の端を意味し、チーム競技での入口標示はチームが一団となっ
て通過しなければならない地点を示す。
3.4.6
ウィンドフラッグ(風旗)
競技と公式トレーニングでは、3 レーンおき射座から 5m 地点に、ウ
ィンドフラッグを設置しなければならない。旗の上端を標的の下端と
同じ高さにし、標的までの照準ラインの妨げとなってはならない。
3.4.8
ライフルラック(銃架)
射場には、競技及びトレーニングに参加しているチームのプライベー
ト・ライフルのためのラックを適切に設置しなければならない。
LW クラスの各射撃レーンには、ライフルを置く特別なライフルレス
トを設置しなければならない。
3.4.9
射場のビデオカメラ
PWG 及び WCH では、射場での全選手のあらゆる行動を完全に記録でき
るように、ビデオカメラ 1 台を設置しなければならない。
3.4.10
B クラス選手が使用するいかなる音声拡声器も、射場では使用できな
い。
4.2
用具及び衣類の検査
4.2.2.2
自分のライフルを使用する選手は、公式トレーニングや競技前のゼロ
イングを行う間に、ライフルのチェックを受けマークキングしてもら
わなければならない。チェックを受けないライフルの使用は認められ
ない。
51
5
トレーニング及びゼロイング
5.1
全般
選手やチームスタッフは、競技の準備を行うための時間や施設を与え
られなければならない。このため主催者は、競技前の公式トレーニン
グ時間の確保、スキーテスト設備、ライフルのゼロイングや選手のウ
ォームアップができるように準備しなければならない。
5.1.1
例外
特別な状況では、競技ジュリーは全施設を閉鎖するか、または施設で
のトレーニングを特定場所や時間に制限できる。
5.1.2
トレーニングを行う権利
IPC 競技に登録する選手は、公式トレーニングで競技施設を使用する
ことができる。公式トレーニングを行うすべての選手は、トレーニン
グビブを着用しなければならない。
5.1.3
トレーニングの種類
公式トレーニングとは、主催者が施設を提供しなければならないトレ
ーニング時間をいう。公式トレーニング時間中の施設は、競技と同じ
状況で準備されていなければならない。
非公式トレーニングとは、公式トレーニング以外の施設でのトレーニ
ングを主催者が認めた時間であるが、その施設は競技と同様に準備す
る必要はない。主催者は、大会プログラム中に、できるだけ多くの非
公式トレーニング時間を認めなければならない。
5.2
公式トレーニング
5.2.1
全般
PWG、WCH、WC では、競技施設はインスペクションやトレーニング(公
式トレーニング)のために、最初の競技前に少なくとも 1 回、競技と
同じ時間、同じ状況で使用できるように準備しなければならない。そ
れ以降の各競技においても、競技プログラムまたは他の状況で行えな
い場合を除いて公式トレーニングが行えるようにしなければならな
い。
5.2.1.1
スキートレーニング
競技コースでの公式トレーニングは、競技時間と同じ時間に行え、コ
ースは可能な限り競技のために滑らかにされ、必要な標示やフェンス
またはバリケードが設置されていなければならない。
5.2.1.2
射撃トレーニング
52
競技前日の射撃トレーニングは、できれば競技日と同じ時間に設定さ
れなければならない。トレーニングは、競技日のゼロイング時間と同
じ時間に始まり、決められた射撃レーンで紙標的を用いる。25 分後
からトレーニング時間の終了までメタル標的が使われ、射撃レーンを
自由に選択することができる。主催者は、可能であればこの時間にも
紙標的を準備しておかなければならない。
5.3
ライフルのゼロイング
5.3.1
時間及び標的
競技開始前、主催者はすべての選手に射場において 45 分間、ライフ
ルのゼロイングまたはライフルのテストをする機会を与えなければ
ならない。時間は最初の競技開始 1 時間前に始め、遅くとも 10 分前
には終了しなければならない。B クラス選手の各「試射」は 5 発また
は 2 分間に限られている。参加選手が少数の場合、ジュリーはゼロイ
ングの時間を短くすることができる。バイアスロン「1day パシュー
ト」競技選手は、決勝の前に再びゼロイングをする権利がある。決勝
前のゼロイング時間は、最低 20 分、最大 30 分である。
5.3.2
ライフルのゼロイングは、射場だけで行われ、紙標的だけを使用する。
ゼロイング中に紙標的を取り替える必要がある場合でも、取り替えに
要した時間をゼロイングに当てられた時間から差し引くことはでき
ない。
5.3.4
ゼロイングの紙標的の位置
ゼロイングの紙標的は、射撃ポイントからの距離や高さが競技用標的
と同じになるように設置しなければならない。
6
スタート規則
6.1
スタートの種類及びインターバル
6.1.2
個人競技
すべての個人競技は、シングルスタートのみで通常 30 秒インターバ
ルで行われる。しかし競技に最適であれば、45 秒または 1 分のイン
ターバルが認められる。TD は主催者と協議を行い、状況に適したス
タートのインターバルを決定する。スタートのインターバルが 30 秒
の場合、選手数に適した十分な標的を準備しなければならない。
53
7
スキー規則
7.1
全般
IBU 罰則ルール適用[IBU 7]参照→ペナルティ行使
7.1.1
全般的スキールール
選手は、定められた競技コースの全距離を、標示されたコースに正確
に従い、正しい順序及び方向でスキーをしなければならない。選手は、
スキー、ポール及び選手自身の筋力以外の推進力を用いてはならない。
あらゆるスキーテクニックが認められている。すべての IPC バイアス
ロン種目の競技中は、全ライフルを射場に置いておかなければならな
い。
7.1.3
誤コース
選手がコースを誤った場合、誤ってスキーをしたコースに沿って誤っ
た地点へ戻らなければならない。そのために選手が正しいスキー方向
の逆方向へスキーをしなければならない場合、他の選手を妨害したり
危険にさらすことのないようにすることは当該選手に全責任がある。
コースの誤りに関して、他の選手への妨害がなく、またタイムが有利
にならない限りペナルティは課されない。
7.1.5
ペナルティループでのスキー
射撃ペナルティが課される全競技では、選手は射撃ラウンド終了後直
ちに標的を外した回数分をスキーでペナルティループを回らなけれ
ばならない。
7.1.5.2
ペナルティループについての責任
選手は、射撃ラウンド終了後直ちに必要とされる回数をスキーでペナ
ルティループを回る責任がある。ペナルティループを後で回ることは
認められない。
7.1.5.3
ペナルティループの誤り
主催者の誤りまたは標的の故障により、選手がペナルティループを多
く回りすぎた場合、競技ジュリーは適切な差し引きタイムを決定しな
ければならない。
7.3
用具交換、修理、補助
7.3.3
ライフル修理及び弾薬
ライフル修理の補助は、射場で役員またはコーチにより行われること
のみが認められる。
54
8
射撃規則
8.1
全般
8.1.1
射撃ルール
トレーニング及び競技中の全射撃は射場で行う。競技では、選手は競
技コースの定められた各コースを完走した後に射撃を行わなければ
ならない。
8.1.1.2
各選手は、各射撃ラウンドでは必ず射撃ステーションで立ち止まり、
ラウンド毎に 5 発の射撃を行わなければならない。
8.1.2
銃器は、通常の外観で 5 発または 1 発クリップのエアライフルまたは
CO2 ライフルで、国際射撃連合(U.I.T)ルールの仕様に沿ったもの
であれば、どのような種類でも良い。
8.1.3
B クラスの射撃システムは、組織委員会によって準備されなければな
らない。LW クラス選手は選手自身のライフルを準備する責任がある。
8.1.4
IPC ノルディック STC は、主催者の用意する射撃システムと互換性が
ある B クラス選手自身のライフルの使用を許可する権限が与えられ
ている。
8.1.5
照準器
A) LW クラス
1. ライフルやライザー等に矯正レンズは装着してはならない。射手
は、矯正眼鏡を使用することができる。
2. どのような照準器であっても、レンズやレンズシステムが付いて
いなければ認められる。整色フィルター(色)は、ライザーの穴
に装着することができる。
3. テレスコープをライフルに装着することは禁じられている。
4. 拡大レンズを除くプリズムまたはミラーは、左目で見る右利き射
手、またはその逆の場合に使用することができる。
8.1.7
IPC ノルディック STC は、ヨーロッパ選手権、世界選手権及びパラリ
ンピックでの B クラスの射撃システムとして、より適切だと考えられ
るシステムを認可する権限をもつ。この射撃システムは、その後評価
を受け適切であればスポーツフォーラムにより採用される。
公認システム:
EKO AIMS BEKO-射撃システム・ソルトレークシティ版 2002
EKO AIMS B - 射撃システム・バンクーバー版 2010
(Mt.Washington 2007/2009 にて使用)
55
B クラス選手は、サポートにライフルを置かずに、IBU ルール[8.3.1]
に則って腹臥位により射撃を行わなければならない。
8.1.8
コーチは、選手が TD の指示により選んだレーンにおいて、選手に選
手のライフルとサポートを渡さなければならない。ライフルを渡す間、
ライフルはアンローディングでなければならない。
8.2
競技の種類毎の特定ルール
8.2.1
射撃レーンの選択
パシュートのスタートについては、附則 II を参照:
IPC バイアスロン・パシュート競技フォーマット
スプリント・リレー競技:チームのスタート番号が標示された射撃レ
ーンを使用しなければならない。
個人競技
LW クラス:選手はレーンを選択することができる。
B クラス:競技中に射撃のために射場に入る選手は、最も遠いレーン
を使用しなければならない。射場では、前の選手が最も左のレーンを
使用している場合を除き、ほとんどの場合、前の選手の直ぐ左隣のレ
ーンを使用する。
8.2.3.3
B クラス選手が一旦射撃ステーションに誘導されたら、レースガイド
は標示されたラインの後方まで下がらなければならない。
8.2.3.4
射場では、ガイドは選手にスキーガイドのために話すことのみが認め
られている。
8.3.
射撃ポジション
8.3.1
伏射
伏射の場合、選手は次に従わなければならない。ライフルは、手、肩、
頬のみに接触してもよい。ライフルを支持している腕の手首の下側は、
地面(雪面)から明らかに離れていなければならない。他方の腕は、
肘から最大 10cm 以内まで地面に接触していてもよい。
座位で射撃を行う LW 10-12 選手の場合、肘はスレッジまたは身体に
触れることが認められる。
8.3.2.1
スキーを外すことの禁止
トレーニングやゼロイングを含め、射撃中はスキーの片方または両方
を外したり、またスキーの下にいかなる物も置くことが禁じられてい
56
る。
8.3.3
射撃レーンでの位置
選手は射撃中、射撃レーンを標示する 1.5m の赤線やその延長線上か
ら、身体や用具の一部がはみ出ないように確実に行わなければならな
い。通常、ポールは外さなくても良い。ポールが他のレーンを妨げて
いる場合、役員は選手に取り外しを警告することができる。
8.3.4
警告
射場役員が、選手に射撃ポジションまたは射撃レーンでの位置がルー
ルに従っていないことを警告した場合、選手は直ちに修正しなければ
ならない。
8.4
射撃補助具
8.4.1
射撃スリングの使用
射撃スリングの使用は認められる。
8.4.1.2
LW クラス 5/7 及び 6/8 のライフル・サポート
選手は、標示されたゾーン(バランスポイント前後 5cm)間でライフ
ルがサポートに接するようにしなければならない。ライフル・サポー
トを使用している LW 6/8 選手は、両腕/両手でライフルに触れること
は認められない。
サポート(スプリング)は、直立を維持
し押したり引いたりすることは認めら
れない。
8.5
安全規則
8.5.1
全般
射撃は、公式に許可された時間に、射場で実施する場合のみ認められ
ている。ライフルにより人を危険に晒したり、他の人に危険であると
思わせる行動は禁じられている。射場で射撃が実施できる間は、いか
なる者も射撃ラインの前方へ出ることは許されない。
8.5.2
ローディング及びアンローディング
ライフルの銃口が標的の方向を指している時のみ、ローディング及び
アンローディングができる。ライフルに弾丸が入ったマガジンを装填
することは、ローディング手順の一部である。選手がマガジンなしの
プライベート・ライフルを使用している場合、コーチはライフルに装
填するのを手伝うことができる。ライフルは、選手が射撃ポジション
にある時のみ装填される。
57
8.5.3
射撃の照準
全射撃は、標的(紙または競技用)のみに照準を合わせ、発射しなけ
ればならない。標的に照準を合わせようとしない選手は失格となる。
8.6
不発、弾丸紛失、ライフル破損
8.6.2
ライフルの破損
修理や交換の必要があるライフル(組織委員会提供)のために、B ク
ラス選手のロスタイムがあった場合、タイム調整が行われる。スプリ
ント・リレー及びパシュート競技の決勝ではタイム調整は行われない。
B) パーソナル・ライフル
ライフルの破損(パーソナル・ライフル)
修理や交換の必要があるライフル(パーソナル・ライフル)のために、
選手のロスタイムがあった場合でも、タイム調整は行われない。
8.6.2.1
予備ライフル
競技中のライフルの破損や技術的な理由での故障により、競技が続行
できなくなった場合、用具チェックで検査を受けた予備ライフルに交
換してもよい。
8.6.2.2
ライフル交換手順
射撃中、選手が手を上げることにより、ライフルの交換が必要である
ことを示す。
8.6.3
タイム調整なし
プライベート・ライフルの修理や交換、予備マガジンや弾丸を得るた
めのタイム調整は行われない。
8.6.4
射場役員の対応
すべての射場役員は、予備弾やライフル交換のために選手が手を上げ
ることに油断なく注意を払っていなければならない。射場役員は、緊
迫感をもって反応し素早く動いて、弾丸や交換ライフルを最小時間で
渡すことが要求される。
8.7
標的エラー及び故障
8.7.1
標的の誤セット
選手がリセットされていない標的に面した場合、この標的は直ちに正
しくセットされなければならない。
8.7.2
標的の故障
標的が作動しない場合、選手を他の標的に誘導しなければならない。
58
8.7.3
他の選手による誤射及び標的命中
選手が射撃を行っている標的に他の選手が射撃した場合、誤った選手
は直ちに競技を中止しなければならない。標的板が落ちなかった場合、
選手は射撃を続けることができる。他の選手の射撃が標的板に命中し
た場合、直ちに標的はリセットされ、その後選手は射撃を続ける。
8.7.3.1
標的がリセットされる前に、命中数とその位置を記録しておかなけれ
ばならない。
8.7.3.2
選手が自分の射撃レーンではない標的へ誤射を行った場合でも、その
標的に対して他の選手が射撃を行っていなければ、当該選手は競技を
中断することなしに続けることが認められている。但し当該選手の命
中数は、正しい標的への数だけである。
8.7.4
タイム調整及び責任
選手自身の過失でない B クラス射撃システムの問題、標的エラーや標
的故障のために、選手にロスタイムが発生した場合、競技ジュリーは
適切なタイム調整をする。
8.7.4.1
選手のエラー
選手が誤射のようなエラーを起こしたり、使用中及びリセットされて
いない標的を選択することは、選手自身の責任でありタイム調整は行
われない。
8.7.5
射撃得点
主催者は、競技中の全射撃の射撃得点システムを適切な場所に設置し
なければならない。競技での各射撃は、関係者でない 3 名または方法
によって監視されなければならない。
8.7.6
標的への最終命中数の評価は、コントロール委員会により決定され、
抗議は受け付けない。
9.2
競技タイム
競技タイムは、競技の間の経過タイムであり、それに基づいて競技リ
ザルトの順位が決定される。タイムには、常に競技ジュリーにより裁
定された全ペナルティの加算または増減をした調整タイムが含まれ
る。
パーセンテージ制は、クラス統合時のみ使用される。クラス統合がな
ければ、タイムはパーセンテージで計算されない。クラス統合時にパ
ーセンテージ制を用いる場合、ペナルティは、パーセンテージ制によ
るタイム計算の後に加算される。
59
9.2.1
個人競技
すべての個人競技での選手のタイムは、スタートとフィニッシュ間の
経過タイムに、課された射撃ペナルティの時間を加算したものである。
9.2.2
リレー競技
スプリント・リレーでのチーム各メンバーの競技タイムは、スタート
から中継地点、中継地点から中継地点、中継地点からフィニッシュま
での経過タイムである。
リレーチームの総合タイムは、第 1 走者のスタートから最終走者がフ
ィニッシュする間の経過タイムである。中継ゾーンに到着する選手の
タイムは、選手がタイミング・ラインを通過した時がフィニッシュで、
それと同時に次走選手のタイムの計時が開始される。
9.2.2.1
リレーチームのリザルトの順位は、競技ジュリーがタイムペナルティ
を課したり、またタイム調整を行う場合を除き、最終走者のフィニッ
シュ順により決定されなければならない。
9.4
競技リザルト
9.4.1
通常、リザルトは競技での選手またはチームのパフォーマンスの記録
である。主催者は、用紙にリザルトを記載し配布する責任を負う。PWG、
WCH では、リザルトは英語で表記されなければならないが、同じリザ
ルトを 2 言語以上で表記してもよい。暫定及び最終リザルトは、次の
情報を含まなければならない。
公式リザルトリストには、選手の最終順位(B クラスのガイド名を含
む)、スタート番号、クラス、パーセンテージ、中間タイム(% +ペナ
ルティ)、タイム(%)、ペナルティ、リザルト、リアルタイム、「デル
タタイム」が含まれていなければならない。出場選手数、途中棄権選
手名、失格選手名、コースの技術的詳細:距離・HD・MC・TC・天候・
気温データ、ジュリー構成。
リザルト例は、IPC ノルディックスキー・オーガナイザー・マニュア
ルを参照。
9.5
懲戒ルール(IBU 懲戒ルール参照)
最も共通な事項:
9.5.1
30 秒ペナルティ
パシュート競技では、選手が公式に指定されたスタート時間の 3 秒以
内前にスタートした場合は、選手にタイムペナルティとして 30 秒が
課される。
60
9.5.2
1 分ペナルティ
次の場合、選手またはチームに 1 分のペナルティが課される。
・ 追い越しをする選手の最初の要求に対してコースを譲らない。
・ フェアプレーの原則、またはスポーツマンシップの要件に欠ける
が非常に軽い違反の場合。
9.5.3
2 分ペナルティ
次の場合、選手またはチームに 2 分のペナルティが課される。
・ 選手が各伏射・立射直後に、射撃ペナルティによるペナルティル
ープを回らなかった回数 1 回毎。
・ リレー、マススタートまたはグループスタート時に、スタートラ
インより設置されたスタートトラック上で、スケーティング・テ
クニック(片足または両足を横にける)を用いる。
・ 個人、スプリント、パシュート、マススタート競技において、選
手が 5 発すべての射撃を終える前にスキーを再開した場合、射撃
をしていない回数 1 発毎。またリレー競技において全標的に命中
していないのにもかかわらず、8 発すべての射撃を終えずにスキ
ーを再開した場合、射撃をしていない回数 1 発毎。
・ フェアプレーの原則、またはスポーツマンシップの要件に欠ける
が軽い違反の場合。
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