白老町立国民健康保険病院及び白老町立介護老人保健施設 給食業務委託仕様書 1 総則 白老町立国民健康保険病院及び白老町立介護老人保健施設(以下「甲」という。 )と受託 事業者(以下「乙」という。 )は、標記の給食業務について本仕様書に定めるところにより 業務を遂行する。本仕様書は、患者等の食事提供業務の大要を示すものであり、この定め のない事項または、疑義ある事項で甲が業務の遂行上必要と認めた場合は甲の指示に従っ て誠意を持って対応しなければならない。 2 履行期間 平成28年4月1日から平成31年3月31日まで 3 現病院の概要 (1)病床数 病棟〈2階〉 許可病床58床、稼働病床50床 病院併設型小規模介護老人保健施設〈3階〉 きたこぶし 29床 (2)診療科目 内科、外科、整形外科、小児科、放射線科 (3)病院の種類 一般病院 (4)入院基本料 10対1 (5)入院基本料等加算等 (6)入院時食事療養費 救急医療管理、看護補助、患者サポート体制充実加算等 入院時食事療養費Ⅰ (7)全職員数(非常勤医師以外、委託を含む) 105人(平成27年10月1日現在) (8)1日平均入院患者数 32.2人(平成26年度実績) (9)1日平均外来患者数 123.5人(平成26年度実績) (10)救急体制 救急外来患者に24時間365日対応する救急告示病院 当直体制は医師1名、2階病棟看護職員(補助含む)3名 (11)老健施設〈3階〉 1日平均入所者人数 平均介護度 4 22.03人(平成26年度実績) 2.79(平成26年度実績) 業務の目的 入院時食事療養の基準等(平成6年8月厚生省告示)等の病院給食関係法令に基づき、 治療の一環として患者の病態に応じた適切な食事を提供するとともに、患者等の満足度の 向上を図りつつ、安全で効率的かつ継続的に給食を提供することを目的とする。 5 委託業務区分 委託業務区分については、別表1のとおりとする。 1 6 経費負担区分 経費負担区分については、別表2のとおりとする。 7 業務体制 (1)指導助言者の選任 乙は、医療法施行規則(昭和23年厚生省令第50号)第9条の10第2号に規定する 者を指導助言者として選任し、あらかじめ甲に届出を行うこと。 (2)指導助言体制の整備 乙は、指導助言者が日常的に指導及び助言を行うことができる体制を整備しておくこと。 特に、甲から食事の内容に関して必要な改善措置を求められた場合に対応することができ る体制を整備しておくこと。 (3)受託責任者の配置 ア 乙は、医療法施行規則第9条の10第1号に規定する相当の知識と経験を有し、病院 における食事の提供業務に対して、5年以上の管理栄養士又は栄養士としての経験を有す る者を受託責任者として配置すること。 イ 受託責任者は、平日は必ず常駐させること。また、受託責任者が不在の場合に業務を 代行する者としてその能力を有する副責任者を選任し、あらかじめ甲に届出を行うこと。 (4)受託責任者の業務 ア 受託責任者は、従事者の人事・労務管理、研修・訓練及び健康管理、業務の遂行管理、 施設設備の衛生管理等の業務に責任を負う者であること。また、患者等給食業務の円滑な 運営のために甲と随時協議するとともに、必要な帳票を業務を行う場所に備え、開示でき るように整えておくこと。 エ 受託責任者は、食品衛生責任者を兼務しているか、あるいは食品衛生責任者と密接に 連携することができる者であること。 オ 受託責任者が栄養士である場合は、治療食に関する知識及び技能を有する栄養士とす ること。甲の給食管理者、担当者等と委託業務の円滑な運営のために随時協議し連携をと らなければならない。 (4)従事者の配置 乙は、受託業務を安全かつ確実に遂行するため常に業務量を勘案し、患者等給食業務に 習熟した従事者を適当数配置すること。配置については、次のとおりとすること。 ア 患者等給食の特性を考慮し、管理栄養士又は栄養士の資格を有する者を常勤配置する こと。 イ 調理業務従事者については、栄養士又は受託業務の遂行に必要な人数の専任常勤の調 理師(免許取得者)及び業務の遂行に必要な人数の調理補助員を配置すること。 ウ 調理師については、病院又は高齢者福祉施設の食事提供業務に3年以上従事した経験 2 を有する者を常時1人以上配置すること。 エ 従業員の定着に十分留意し、頻繁な異動や退職のないように努め、日常業務に支障の ないようにすること。 (5)その他 ア 受託責任者・指導助言者・栄養士・調理師・調理員の異動については、事前に書面で 甲に報告しなければならない。 イ 乙は、契約時に、従事者の名簿(氏名・生年月日などの履歴書等)と健康診断書、有 資格者にあっては資格を証明する書類の写しを添付して、甲に提出しなければならない。 また、従事者に異動があった場合も同様とする。 ウ 甲は、委託業務の遂行にあたり、乙の従事者について不適当と認める者がいる場合は、 乙に対しその理由を明示して適正な業務従事者に交替するよう求めることができるものと する。この場合、乙は速やかに是正措置を講じなければならない。 エ 乙は、食品衛生に係わる事故防止のため、あらかじめ食品衛生責任者を指定し、当該 業務の管理監視にあたらせること。 オ 病気等により長期欠勤(14日以上)または、退職等により欠員が生じたときは、甲 に報告するとともに、業務の質の低下を招かないよう速やかに補充すること。 8 業務報告等 (1)乙は、毎日の業務終了後、業務日誌に必要な事項を記入し、受託責任者を経由して 甲に提出すること。なお、業務日誌の様式については、甲の承認を得たものを使用するこ と。 (2)乙は、甲へ月1回の業務報告書による定期報告のほか、必要な都度、業務の進捗状 況等の報告をおこなうこと。 (3)乙は、甲からの資料提供の要求があったときは速やかに提出すること。 (4)乙は、医療監視等の行政監査・指導のあった場合、関係帳票及び関係資料の作成等 について、甲に協力するとともに、甲又は行政官庁等からの指示指導を受けた事項につい ては、速やかに改善すること。 9 標準作業書の常備 乙は、次に掲げる事項を記載した標準作業書を常備し、従事者に周知すること。 ① 適時適温の給食の実施方法 ② 食器の処理方法 ③ 受託業務を行う施設内の清潔保持の方法 10 業務案内書の常備 乙は、次に掲げる事項を記載した業務案内書を常備し、求めに応じて常時開示すること 3 ができるようにすること。 ① 受託責任者、食品衛生責任者、栄養士、調理師の氏名、配置場所等 ② 適切な時刻に適切な温度の食事を提供することの可否、患者がメニューを選択できる 食事を提供することの可否並びにこれらが可能な場合にあっては、その具体的な内容及び 方法 ③ 衛生管理方法、従事者の研修、指導助言体制、緊急時の対処方法等の業務の管理体制 11 その他帳票の整備 乙の受託責任者は、業務を行う場所に次の帳票を備え、何時でも開示できるように整え ておかなければならない。 ① 業務の標準作業計画書 ② 受託業務従事者名簿及び勤務表 ③ 受託業務日誌 ④ 受託している業務に関して行政による甲への立ち入り検査の際、甲が提出を求められ る帳票 ⑦ 甲からの指示と、その対応結果を示す帳票 ⑧ 緊急時対応マニュアル(食中毒・災害時) 12 代行保証 乙は、何らかの事由により受託業務の全部または一部の遂行が困難になった場合に備え、 患者等給食が滞ることがないようあらかじめ代行業者を定めて代行契約を結び、調理でき る施設及び人員を確保すること。代行保証者は次の要件を備えていること。 (1)乙の受託業務の全てを代行する能力を有していること。 (2)患者等給食を代行できる能力が常に担保されていること。 (3)代行業務の内容及び代行業者について甲へ報告し、その連絡体制を明確にすること。 (4)業務再開が可能となった場合は、代行保証に基づく代行を解除すること。 13 従事者の健康管理 乙は、従事者の日常的な健康の自己管理を促し、食中毒の防止と感染症の流行を予防す るため、従事者に対して適切な健康管理を実施することとする。 14 従事者の教育研修 乙は、従事者が患者等給食業務に必要な知識及び技能を修得し、適切に業務を行うこと ができるよう従事者に対し、次に掲げる事項を含めて適切な教育研修を実施するものとす る。 ① 標準作業書の記載事項 4 ② 患者等の秘密の保持 ③ 食中毒と感染症の予防に関する基礎知識 ④ 従事者の日常的な健康の自己管理 15 従業員の採用 乙は、新規に従業員を採用する場合は、可能な限り地元採用を図ること。 16 委託料の支払 (1)委託料の支払いは月払いとする。 (2)乙は各月の業務完了後、各食の食材費契約単価に業務数量を乗じて算出した金額(当 該金額に円未満の端数があるときは、その端数は切り捨てる。)と管理費の合算額を甲に請 求する。業務数量とは、甲の食事箋オーダーシステムによって集計される一ヶ月の合計食 数とする。 (3)濃厚流動食や栄養補助食品のみを提供したものについては、業務数量から除き、濃 厚流動食や栄養補助食品の購入実績を甲に請求する。食事と濃厚流動食や栄養補助食品を 併用している場合、食事は業務数量として算定し、濃厚流動食や栄養補助食品は購入実績 を甲に請求する。なお、濃厚流動食及び栄養補助食品の品目は甲が指定する。 (4)非常食の経費は給食材料費に含むものとする。非常食の品目は甲が指定し、甲の管 理栄養士と協議のうえ変更できるものとする。 (5)トロミ剤の経費は、乙が負担するものとし、原則として、甲が指定するものを使用 する。 (6)給食材料の大幅な価格高騰等、委託料の支払額に影響を与えるような事由が発生し た場合は、委託料の金額について甲乙双方において協議して変更するができることとする。 17 提案の遵守 乙は、契約を前提として甲に提出した提案内容について、甲と協議のうえこれを遵守し なければならない。 18 指示事項 (1)受託者(受託者(以下「乙」という。 )は、業務の遂行にあたっては、関係法令を遵 守するとともに、甲の実施する患者等給食サービスの向上に係る事業に積極的に協力しな ければならない。 (2)乙は、食品衛生責任者を置き、大量調理施設衛生マニュアル(厚生労働省通知)に 基づいた任務にあたらせなければならない。なお、食品衛生管理者は、患者等給食受託責 任者が兼任することができる。 (3)給食材料は、甲が指定する品目については、甲が指定する地元著町内業者から購入 5 することとし、全体の購入額の概ね50%以上とすること。 (4)乙及び従業員は、業務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後に おいても同様とする。 (5)乙は、地震・火災等の災害の発生により甲からの緊急出動要請を受けた場合は、こ れに応じ、復旧に必要な活動に協力しなければならない。 (6)乙は、休日に火災等非常事態が発生した場合は、速やかに甲に連絡すること。 (7)乙は、甲が実施する消防訓練及びその他甲が必要と認めた事業に協力しなければな らない。 19 契約の解除 甲は、乙が本仕様書に記載されている事項を誠実に履行しないと認めた場合は、乙に通 知し、契約を解除することができる。 20 業務の引継ぎ (1)乙は、契約日までの期間に、給食業務を前受託事業者から給食業務を引継ぐものと する。 21 個人情報保護の取扱い等 (1)定義 本仕様書で「個人情報」とは、乙が受託業務を遂行するにあたって、甲より預託された 又は知りえた喫食者に関する情報(氏名、年齢、傷病名、嗜好等)であって、当該情報に 含まれる氏名、年齢等によって個人を識別できるもの(当該情報だけでは識別できないが、 他の情報と容易に照合することができ、それによって個人を識別できるものを含む)をい う。 (2)目的外利用の禁止 乙は、給食業務を受託するにあたって、甲から預託された喫食者の個人情報は、甲から 受託した受託業務の目的のみで使用するものとし、この利用目的の達成に必要な範囲を超 えて取扱わないものとする。ただし、以下に定める場合はこの限りでない。 ① 本人の同意がある場合 ② 法令に基づく場合 ③ 人の生命、身体又は財産の保護のために必要な場合で、本人の同意を得ることが困難 な場合 ④ 公衆衛生の向上又は児童の健全な育成推進のために特に必要な場合で、本人の同意を 得ることが困難な場合 ⑤ 国の機関もしくは地方公共団体又はその委託を受けたものが法令の定める事務を遂行 することに対して、本人の同意を得ることにより当該業務の遂行に支障を及ぼすおそれが 6 ある場合 (3)安全管理義務 乙は、甲から預託を受けた個人情報を厳重に管理し、保持する義務を負う。 (4)従事者の監督 乙は、その従事者に個人情報を取り扱わせるにあたっては、個人情報の安全管理が図ら れるよう、当該従事者に対し必要かつ適切な監督をおこなう。 (5)複写、複製の禁止 乙は、甲から預託を受けた個人情報について、複写、複製をしてはならない。ただし、 甲に事前に書面により承諾を受けた場合は、甲の承諾した数量のみ複写、複製することが できる。 (6)個人情報の返却及び消去 ア 乙は、甲から申し出があった場合、もしくは業務遂行の終了後、乙に当該個人情報の 保持の必要がなくなったときは、甲から預託を受けた個人情報(それらの複製物及び改変 物を含む。 )を直ちに返却し、又は乙の責任のもとに当該個人情報を廃棄するものとする。 イ 乙は、個人情報を廃棄する場合には、裁断するなどして個人情報を復元できないよう にして廃棄する。 (7)履行状況の点検 甲は、必要があると認めたときは本仕様書の履行状況について点検することができる。 (8)報告義務 乙は、個人情報の漏洩等の事故が乙又は乙の委託先において発生した場合又は発生の可 能性が高いと判断した場合、直ちに甲に報告し、甲の指示を受けなければならない。 (9)損害賠償 本仕様書の存続期間内又は期間後に、乙の役員及び従事者が甲から預託を受けた個人情 報を漏洩し、又は不正使用した場合、乙はその責に任じ、これにより甲に損害を与えた場 合は、甲は損害の賠償を請求できるものとする。ただし、甲の責めに帰すべき事由による ときはこの限りではない。 (10)個人情報の返却及び消去・報告義務に基づく義務は、委託契約終了後も残存する。 7 (別表1) 委託業務区分 区分 業務内容 甲 病院給食運営の総括 ○ 栄養管理委員会の開催、運営(受託責任者等の参加) ○ 院内関係部門との連絡・調整 ○ 献立表作成基準の作成(治療食を含む) ○ 献立表の作成 栄 養 管 理 ○ 献立表の確認 ○ 食数の指示・管理 ○ 食事箋の管理 ○ 嗜好調査・喫食調査等の企画・実施(受託責任者等の参加) ○ 検食の実施・評価 ○ 関係官庁等に提出する給食関係の書類等の確認・提出・保管管理 ○ 上記書類の作成 ○ 作業仕様書の作成(治療食の調理に対する指示を含む) 作業仕様書の確認(治療食の調理に対する指示を含む) △ ○ ○ ○ 作業計画書の作成 ○ 作業実施状況の確認 ○ 調理 ○ 盛付け ○ 配膳前の点検 ○ 配膳 ○ 下膳 ○ 食器洗浄消毒 ○ 食器の保管 ○ 管理点検記録の作成 ○ 管理点検記録の確認 材 料 管 理 ○ ○ 上記以外の給食関係の伝票整理、報告書の作成・保管 調 理 作 業 管 理 乙 ○ 食材の調達 ○ 食材の点検 ○ 食材の保管・在庫管理 ○ 食材の出納事務 ○ 食材の使用状況の確認 ○ 8 施 設 整 備 管 理 給食施設、主要な設備の設置・修理 ○ 給食施設、主要な設備の管理 ○ 調理器具、食器、備品等の確保 ○ 調理器具、食器、備品等の保守・管理 仕様食器の確認 業 務 管 理 衛 生 管 理 研 修 労 働 衛 生 管 理 そ の 他 管 理 ○ ○ ○ 勤務表の作成 ○ 業務分担・職員配置表の提示 ○ 業務分担・職員配置表の確認 ○ 衛生面の遵守事項の作成 ○ 食材の衛生管理 ○ 施設・設備(調理器具・食器・備品等)の衛生管理 ○ 衣服・作業者等の清潔保持状況等の確認 ○ 保存食の確保・確認 ○ 納入業者に対する衛生管理の指示 ○ 衛生管理簿の作成 ○ 衛生管理簿の点検・確認 ○ 緊急対応を要する場合の指示 ○ 調理従事者等に対する研修・訓練 ○ 健康管理計画の作成 ○ 定期健康診断の実施 ○ 健康診断結果の保管 ○ 健康診断実施状況等の確認 ○ 検便の定期的実施 ○ 検便結果の確認 ○ 事故防止策の策定 ○ 町立病院管理栄養士との業務打合せ ○ 緊急・非常時における調理員等の確保、給食提供 ○ 調理員等の募集と配置 ○ 危機管理マニュアルの作成 ○ 9 (別表2) 経費負担区分 区分 甲 厨房設備費、修理・補充 ○ 厨房用什器備品、修理・補充 ○ 食器 ○ 光熱水費 ○ 残食・廃棄物処理費 ○ 乙 通信費(食材購入事務に係わる電話、ファクスの設置・使用料) ○ 情報処理費(献立発注用パソコン) ○ 栄養事務室備品(事務机、従業員用ロッカー) ○ 定期清掃(グリストラップ、床みがき) ○ 検食(毎食2食) ○ 特殊医療食材(とろみ剤・濃厚流動食・栄養補助食品・水分補給剤等) ○ 施設消毒費(防虫防鼠・害虫駆除・消毒) ○ 備蓄用非常食 ○ 食札用紙 ○ 厨房内消耗品費(洗剤、石鹸、ハンドタオル、スポンジ、タワシ、ラップ、ホ ○ イル、手袋、ごみ袋、消毒用アルコール、使い捨てマスク他) 事務用消耗品費(受託者側で使用するもの) ○ 食材料費 ○ 労務費 ○ 健康診断費 ○ 検便費(5月~10月のみ月2回、他は月1回、年18回) ○ その他営業付帯経費(損害賠償保険費、求人広告費等) ○ 10
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