AutoCAD 2002 - Amazon Web Services

AutoCAD 2002
ネットワークライセンス管理（FLEXlm
ライセンス管理（FLEXlm）
FLEXlm）
２００１年１２月
オートデスク株式会社
サポート・サービス部
www.autodesk.co.jp
www.autodesk.co.jp
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
目次
1. 概要･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 5
1-1. 動作環境（サーバ）･･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 5
1-2. FLEXlm の主な利点･･･････････････････････････････････････････････････････････････････ 5
1) 複数のネットワークインターフェースカードのサポート････････････････････････････････････ 5
2) ライセンスサーバのオーソライズに関する安定性の向上･･･････････････････････････････････ 5
3) サーバ破損後の既存のライセンスの使用･････････････････････････････････････････････････ 5
1-3. FLEXlm の基礎････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 6
1) FLEXlm の動作･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 6
2) FLEXlm ライセンスサーバの構成要素･･････････････････････････････････････････････････ 6
1-4. ホスト ID ･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 7
1-5. オーソライゼーションコード･････････････････････････････････････････････････････････････ 7
1-6. ライセンスファイル･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 8
1-7. シングルサーバ、分散サーバ、冗長サーバ･･････････････････････････････････････････････ 8
２．インストール･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 9
2-1. クライアント展開ディレクトリへのインストール･･･････････････････････････････････････････････ 9
2-2. オーソライゼーションコードの申請･･････････････････････････････････････････････････････ 15
2-3. ライセンスファイルの作成･･････････････････････････････････････････････････････････････ 16
2-4. AdLM の起動･････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 16
2-5. クライアントマシンへのインストール･････････････････････････････････････････････････････ 20
2-6. AutoCAD の起動･･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 25
3. LMTOOLS.EXE および LMUTIL.EXE ･･････････････････････････････････････････････････ 25
3-1. LMTOOLS の起動････････････････････････････････････････････････････････････････････ 26
3-2. ホスト名、ホスト ID 等システムの設定の確認･････････････････････････････････････････････ 27
3-3. プログラムのバージョンの確認･･････････････････････････････････････････････････････････ 28
3-4. サーバの起動、停止およびライセンスファイルの再読み込み････････････････････････････ 29
3-5. サーバの状態の表示･･･････････････････････････････････････････････････････････････････ 30
3-6. サーバの状態の診断･･･････････････････････････････････････････････････････････････････ 31
3-7. ライセンスファイル、デバッグログファイルの設定･･･････････････････････････････････････ 32
4. デバッグログファイル･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 33
4-1. デバッグログファイル内のメッセージ･･･････････････････････････････････････････････････ 34
5. オプションファイル････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 34
5-1. オプションファイルの作成･･････････････････････････････････････････････････････････････ 35
5-2. オプションファイルの構文･･････････････････････････････････････････････････････････････ 35
5-3. オプションファイルの詳細および使用例･････････････････････････････････････････････････ 36
1)
EXCLUDE ･････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 36
2 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
2) EXCLUDEALL ･･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 37
3) GROUP ･･････････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 37
4) HOST_GROUP ･･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 37
5) INCLUDE ･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 38
6) INCLUDEALL ･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 38
7) LINGER ･････････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 39
8) MAX ･････････････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 39
9) MAX_OVERDRAFT ･････････････････････････････････････････････････････････････････ 40
10) NOLOG ･････････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 40
11) REPORTLOG ･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 40
12) RESERVE ･･････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 40
13) TIMEOUT ･･････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 41
14) TIMEOUTALL･･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 41
6. シングルサーバの設定････････････････････････････････････････････････････････････････････ 42
7. 分散サーバの設定･････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 42
7-1. ADSKFLEX_LICENSE_FILE ････････････････････････････････････････････････････････ 42
7-2. 環境変数 LM_LICENSE_FILE ･･･････････････････････････････････････････････････････ 43
7-3. クライアントマシンでの設定････････････････････････････････････････････････････････････ 43
7-4. 分散サーバの設定での注意事項･･･････････････････････････････････････････････････････ 44
8. 冗長サーバの設定･････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 45
8-1. 動作環境･････････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 45
8-2. ライセンスファイルおよび Master サーバ･････････････････････････････････････････････ 45
8-3. licpath.lic ファイルの修正･･････････････････････････････････････････････････････････････ 45
9. UDP を使用する方法･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････ 46
10. SAMreport-Lite ･････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 46
10-1. SAMreport-Lite 用のライセンスファイルの取得････････････････････････････････････････ 46
10-2. Java™ 2 Runtime Environment のインストール･･････････････････････････････････････ 50
10-3. SAMreport-Lite のインストール･･･････････････････････････････････････････････････････ 52
10-4. SAMreport-Lite の使用･･････････････････････････････････････････････････････････････ 56
10-5. SAMreport-Lite 使用時の注意点･････････････････････････････････････････････････････ 61
10-6. SAMreport（別売）について･･･････････････････････････････････････････････････････････ 62
11. AutoCAD 2000i の AdLM（Élan）と AutoCAD 2002 の AdLM（FLEXlm）の主な違い･･･････ 62
12. その他（FAQ）････････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 63
12-1. AutoCAD 2000i 以前の AdLM（Élan）と AutoCAD 2002 の AdLM（FLEXlm）を同一サーバ
上にインストールできますか？･･･････････････････････････････････････････････････････････････ 63
12-2. 複数の製品（例：AutoCAD 2002 と AutoCAD Mechanical 6）のライセンスを同一サーバ上で
管理することはできますか？･････････････････････････････････････････････････････････････････ 63
12-3. クライアントアプリケーションが異常終了した場合、サーバはライセンスを解放しますか？･･･ 64
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AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
12-4. サーバが停止した場合、どうなりますか？･･･････････････････････････････････････････････ 64
12-5. チェックアウトはどれくらいの速さで起こるのですか？････････････････････････････････････ 64
12-6. FLEXlm のライセンス管理はネットワークに高い負荷を与えますか？･･････････････････････ 64
12-7. FLEXlm は ATM、ISDN、Token-Ring において動作しますか？････････････････････････ 65
12-8. FLEXlm を WAN 上で使用する場合、性能を向上させるにはどうすればよいですか？････ 65
12-9. 複数のネットワークインターフェースカードが装着されている場合、ホスト ID はどのようになり
ますか？･･･････････････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 65
12-10. 複数のベンダの製品に異なるバージョンの FLEXlm が組み込まれている場合、これらのバ
ージョンを一緒に使用する上で注意すべきことはありますか？･･････････････････････････････････ 66
12-11. 2 つの企業から FLEXlm のライセンスファイルを受け取った場合、結合しなければならない
のですか？････････････････････････････････････････････････････････････････････････････････ 66
12-12. ライセンスファイルを結合した方がよいのはどのような場合ですか？･････････････････････ 66
13. 現時点で判明している問題点･･････････････････････････････････････････････････････････････ 67
13-1. 代替のサーバを指定してもライセンスを取得できない････････････････････････････････････ 67
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AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
1. 概要
オートデスクは、AutoCAD 2002 のネットワークライセンス管理として、GLOBEtrotter Software の
FLEXlm を新たに採用しています。
FLEXlm は、AutoCAD のこれまでのバージョンで使用されていた Élan のライセンスマネージャに代わ
るものです。大規模ユーザが FLEXlm を利用すると、ネットワークライセンス管理に対する既存の投資
を活用するとともに、信頼性を向上させ、サポートをより充実させることができます。また、FLEXlm は小規
模なユーザのネットワーク環境もサポートしています。本書は FLEXlm の技術とその動作について、詳し
く説明するものです。
1-1. 動作環境（サーバ）
動作環境（サーバ）
OS
： Windows NT 4.0（SP5 以上）
Windows 2000
※ 何れも Server Edition 推奨
※ Windows 9x（Windows 98／Windows ME）はノンサポート
ネットワークインターフェースカード（NIC）必須
プロトコル： TCP/IP （TCP（規定値）および UDP をサポート）
※ 冗長サーバを使用する場合は、TCP を使用する必要があります。
1-2. FLEXlm の主な利点
1) 複数のネットワークインターフェースカードのサポート
Élan では、複数のネットワークインターフェースカードが装着されたサーバはサポートされません
でした。しかし、FLEXlm ではそれがサポートされます。
2) ライセンスサーバのオーソライズに関する安定性の向上
FLEXlm は、ネットワークインターフェースカードの MAC アドレスをオーソライズに使用してい
ます。オーソライズに使用されているネットワークインターフェースカードがコンピュータに装着され
たままであれば、ネットワークプロパティの変更を行なっても再オーソライズが必要となることはありま
せん。
3) サーバ破損後の既存のライセンスの使用
サーバが何らかの理由により破損した場合、ネットワークインターフェースカードに問題がなけれ
ば、それを代替のサーバに装着することにより既存のライセンスを使用することができます。
5 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
1-3. FLEXlm の基礎
1) FLEXlm の動作
FLEXlm はクライアント/サーバ型のアプリケーションツールキットです。FLEXlm のソフトウェア
( クライアント ) がライセンスサーバにライセンスを要求すると、ライセンスが認証または拒否されま
す。
FLEXlm の主な構成要素は以下のとおりです。
1.
lmgrd
2.
ライセンスファイル
3.
ベンダデーモン
4.
ライセンス管理ツール（lmtools、lmutil)
ユーザは、ライセンスサーバにするコンピュータ上に lmgrd とベンダデーモンをインストールしま
す。ライセンスファイルとデーモンを適切な場所に置き lmgrd を起動します。デーモンは通常、コン
ピュータ起動時に（Windows の場合はシステムサービスとして）起動されますが、ユーザが手動で
起動することもできます。
ネットワーク版の AutoCAD 2002 が起動すると、ライセンストークン要求が FLEXlm ライセンス
サーバに送信されます。ライセンスが有効であれば認証され、AutoCAD 2002 がワークステーション
上で動作を開始します。ライセンスが認証されると、AutoCAD セッションとライセンスサーバの間で
「ハートビート」が確立されます。ハートビートは 1 分間に 1 回実行されます。AutoCAD セッション
が終了すると、ライセンストークンはライセンスサーバに返され、ハートビートが終了します。
FLEXlm ライセンスサーバは受動的で、自分からアクションを起こすことはありません。したがって、
不必要なネットワークトラフィックを発生させません。
2) FLEXlm ライセンスサーバの構成要素
１．フィーチャー
ライセンス管理を必要とする機能のことです。各製品のフィーチャー名は以下のとおりです。
AutoCAD 2002
： 41100ACD_2002_0F
AutoCAD Mechanical 6
： 40400AMECH_PP_6_0F
Autodesk Mechanical Desktop 6
： 40900MDT_PP_6_0F
AutoCAD Map 5
： 40300MAP_5_0F
Architectural Desktop R3.3
： 40100ARCHDESK_3_3F
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AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
２．クライアント
ライセンスを要求したり受け取ったりするアプリケーションプログラムです。
３．デーモン
バックグラウンドで常に動作させておくプロセスで、通常はネットワーク内の他のプロセスからの
要求に応答するよう設計されています。Windows NT 上では、デーモンは「サービス」と呼ばれ
ます。
４．ベンダデーモン
要求されたフィーチャーに対するライセンスを配布するデーモン ( サービス ) です。ベンダ
デーモンは、GLOBEtrotter Software が提供する FLEXlm ライブラリを使用して、ソフトウェ
アプロバイダが作成したものです。オートデスクのベンダデーモン名は adskflex です。
５． lmgrd
クライアントプロセスを適切なベンダデーモンに導くデーモンプロセス（ライセンスサーバ）
です。lmgrd がライセンスをオーソライズまたは配布することはないため、同じ lmgrd をすべ
てのベンダのすべてのアプリケーションで共有することができます。lmgrd 自体はユーザの要
求をほとんど処理しませんが、これらの要求をベンダデーモンに転送します。
６．ライセンスファイル
ソフトウェアと一緒に配布されるファイルで、指定したフィーチャーの使用や動作を可能にしたり
制限したりします。
1-4. ホスト ID
ネットワークインストール実行時、サーバホスト名とサーバホスト ID を入力する必要があります。サー
バホスト名は FLEXlm が動作しているコンピュータ名で、サーバホスト ID はサーバのネットワークイ
ンターフェースカードの MAC アドレスです。サーバホスト ID は lmtools.exe を使用して取得できます。
1-5. オーソライゼーションコード
オーソライゼーションコードの申請を行うと、オートデスクより E-mail にてオーソライゼーションコードが
送付されます。
以下に、FLEXlm のオーソライゼーションコードの例を示します。
SERVER servername 0090960CA380
USE_SERVER
VENDOR adskflex port=2080
INCREMENT 41100ACD_2002_0F adskflex 1.000 permanent 5 ¥
VENDOR_STRING=commercial:permanent SUPERSEDE DUP_GROUP=H ¥
ISSUED=9-aug-2001 ck=174 SN=220-00000004 SIGN=F69DFC4E6354
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AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
1-6. ライセンスファイル
ライセンスファイルは Élan のライセンスファイルとは異なり、ユーザがオートデスクより送付されたオーソ
ライゼーションコードを元に手動で作成します。
1-7. シングルサーバ、分散サーバ、冗長サーバ
1)
シングルサーバ
シングルサーバでは、ライセンス管理は 1 台のサーバで行われます。1 つのライセンスファイ
ルに、サーバ上の使用可能なライセンスのすべてが含まれます。1 台のサーバですべてのライ
センス管理が行われるため、この設定ではメンテナンスが最小限ですみます。
2)
分散サーバ
分散サーバを使用すると、あるサーバに障害が発生した場合、そのサーバのライセンスを使
用することはできなくなりますが、残りのサーバにあるライセンスに余りがあれば、それを使用
することができます。
クライアントマシンの環境変数を設定し、分散サーバプールの他のサーバからライセンスを自
動的に取得するよう設定が必要です。
3)
冗長サーバ
冗長サーバでは、3 台のサーバを使用して 1 つのライセンスファイルを認証することができます。
1 台のサーバがマスターとして機能し、それに障害が発生した場合に他の 2 台がライセンスの発
行を行います。この環境設定を使用すると、少なくとも 2 台のサーバが機能している限り、システ
ムはライセンスの管理および発行を継続します。
※ Élan では、３台，５台，７台，・・・と奇数台であれば冗長サーバを構築できましたが、
FLEXlm では３台のみです。
※ 冗長サーバを使用する場合、すべてのサーバが同じサブネットに存在し、一貫したネットワ
ーク通信を行う必要があります(低速、不規則、またはダイヤルアップ接続はお勧めできま
せん)。
※ 冗長サーバは TCP のみサポートしています。（UDP をサポートしていません。）
※ 冗長サーバは、Windows NT 4.0 Server Edition または Windows 2000 Server
Edition が必要です。 Windows 98 、 Windows ME 、および Windows NT/2000
Workstation はサポートされていません。
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AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
２．インストール
2-1. クライアント展開ディレクトリへのインストール
以下は、サーバマシンでのインストール作業の例です。
1)
AutoCAD 2002 の CD-ROM を CD-ROM ドライブにセットします。
※ このとき、AutoRun が実行され、［AutoCAD 2002 セットアップ］ウインドウが表示された場
合は、［キャンセル］ボタンをピックしてセットアップを中止しください。
2)
CD-ROM の¥Netsetup¥support¥AdLM フォルダにある lmtools.exe を実行します。
3)
［System Settings］タブを選択し、Computer/Hostname（ホスト名）と Etnernet Address（ホ
ストＩＤ）を確認します。（セットアップ実行時およびオーソライゼーションコードの申請時に必
要となります。）
4)
セットアップファイルをインストールするフォルダ（クライアント用の展開ディレクトリ）を作成しま
す。（例：C:¥ACAD2002INST）
5)
上記で作成したフォルダを共有します。
6)
CD-ROM の netsetup フォルダにある setup.exe を実行します。
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AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
7)
［クライアントおよび Autodesk ライセンス管理をインストール］を選択し、［次へ］ボタンをピック
します。
8)
［Autodesk ライセンス管理ファイルを今すぐインストール］を選択し、［次へ］ボタンをピックしま
す。
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AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
9)
クライアント用の展開ディレクトリの位置として、手順 5) で共有したフォルダを指定し、［次へ］ボ
タンをピックします。
10) 手順 3) で確認したサーバホスト名（Computer/Hostname）とサーバホスト（Etnernet
Address）を入力し［次へ］ボタンをピックします。
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AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
11) クライアントインストレーションパスを入力し、［次へ］ボタンをピックします。
12) ［標準インストール］を選択し、［次へ］ボタンをピックします。
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AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
13) シリアル番号と CD キーを入力し、［次へ］ボタンをピックします。
14) パーソナル情報を入力し、［次へ］ボタンをピックします。
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AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
15) 掲示板の位置を入力し、［次へ］ボタンをピックします。
16) セットアップの内容を確認し、［次へ］ボタンをピックします。
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AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
17) セットアップが開始されます。
18) ［完了］ボタンをピックしてセットアップを終了します。
2-2. オーソライゼーションコードの申請
以下にオーソライゼーションコードの申請方法の概略を示します。詳細は、「はじめにお読み下さ
い」の１１ページを参照してください。
１）
ユーザ登録を行います。
２）
以下の情報を準備します。
・
製品シリアル番号
・
製品名
・
ライセンス数
・
ユーザ ID（ご存知の方のみ）
・
ご登録ユーザ名（法人の場合は会社名とご担当者名、個人の場合はお名前）
・
ライセンスファイル送付先の電子メールアドレス
・
連絡先電話番号、連絡先ご担当者
・
サーバ形態（シングル、分散サーバ、冗長サーバのいずれか）
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AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
３）
・
サーバホスト名
・
ホスト ID 番号
上記情報を以下のアドレスまで電子メールにて送付します。
[email protected]
４）
オートデスクより電子メールにてライセンスファイルが送付されます。
【オーソライゼーションコードの例：シングルサーバおよび分散サーバ】
SERVER servername 0090960CA380
USE_SERVER
VENDOR adskflex port=2080
INCREMENT 41100ACD_2002_0F adskflex 1.000 permanent 5 ¥
VENDOR_STRING=commercial:permanent SUPERSEDE DUP_GROUP=H ¥
ISSUED=9-aug-2001 ck=174 SN=220-00000004 SIGN=F69DFC4E6354
【オーソライゼーションコードの例：冗長サーバ】
SERVER servername1 0090960CA380 27005
SERVER servername2 0090960CA381 27005
SERVER servername3 0090960CA382 27005
USE_SERVER
VENDOR adskflex port=2080
INCREMENT 41100ACD_2002_0F adskflex 1.000 permanent 5 ¥
VENDOR_STRING=commercial:permanent SUPERSEDE DUP_GROUP=H ¥
ISSUED=9-aug-2001 ck=210 SN=220-00000004 SIGN=67B9FCB86080
2-3. ライセンスファイルの作成
任意のエディタ（例：メモ帳）を使用して、送付されたオーソライゼーションコードをカット＆ペーストし、ライ
センスファイルを作成します。このとき、ファイル名は任意の名前を使用できますが、拡張子は.lic また
は.dat にしなければなりません。（例：ACAD2002.lic）
2-4. AdLM の起動
1)
ライセンスファイルを AdLM をインストールしたフォルダにある License フォルダにコピーしま
す。（例：C:¥Program Files¥AdLM¥License¥ACAD2002.lic）
2)
［スタート］－［プログラム］－［オートデスクライセンス管理］－［ツール］－［lmtools.exe］を選
択し、LMTOOLS を起動します。
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AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
3)
［Configuration Services］をチェックします。
4)
［Configure Services］タブを選択します。
5)
［Service Name］として任意の名前を入力します。（例：ACAD2002）
6)
［Path to the lmgrd.exe file］の［Browse］ボタンをピックし、lmgrd.exe を選択します。（例：
C:¥Program Files¥AdLM¥lmgrd.exe）
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AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
7)
［Path to license file］の［Browse］ボタンをピックし、ライセンスファイルを選択します。（例：
C:¥Program Files¥AdLM¥License¥ACAD2002.lic）
8)
［Path to the debug log file］の欄に、デバッグログファイルの位置を入力します。（例：
C:¥Program Files¥AdLM¥Log¥ACAD2002.log）
※ このとき、指定された.log ファイルが存在しない場合は新たに作成され、既に存在する場合
は既存のものに上書きされます。また、.log ファイルを置くフォルダ（例：C:¥Program
Files¥AdLM¥Log）は実際に存在するフォルダでなければなりません。）
9)
［Use Services］をチェックします。
［Use Services］をチェックすることにより、AdLM がサービスとして動作します。
10) ［Start Server at Power Up］をチェックします。
［Start Server at Power Up］をチェックすることにより、OS 起動時に AdLM が自動的に起動
されます。
11) ［Save Service］ボタンをピックします。
12) ［はい］ボタンをピックします。
13) ［Start/Stop/Reread］タブを選択します。
18 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
14) ［Start Server］ボタンをピックします。
15) ［Server Status］タブを選択します。
16) ［Perform Status Enquiry］ボタンをピックします。
19 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
17) リストボックスの表示を確認し、AdLM が起動したことを確認します。
-------Status
-------Flexible License Manager status on Mon 8/13/2001 10:22
[Detecting lmgrd processes...]
License server status: 27000@nakanote
License file(s) on nakanote: C:¥Program Files¥AdLM¥License¥ACAD2002.lic:
nakanote: license server UP (MASTER) v7.1
Vendor daemon status (on nakanote):
adskflex: UP v7.2
Feature usage info:
Users of 41100ACD_2002_0F:
(Total of 1 license available)
2-5. クライアントマシンへのインストール
以下は、クライアントマシンでのインストール作業の例です。
1)
クライアント展開ディレクトリに作成された setup.exe を実行します。
2)
［次へ］ボタンをピックします。
20 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
3)
ソフトウェア使用許諾契約の内容を確認し、同意する場合は［同意する］ボタンをピックし、［次
へ］ボタンをピックします。
4)
シリアル番号および CD キーを確認し、［次へ］ボタンをピックします。
21 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
5)
ユーザ情報を確認し、［次へ］ボタンをピックします。
6)
［標準］がチェックされていることを確認し、［次へ］ボタンをピックします。
22 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
7)
インストール先フォルダを確認し、［次へ］ボタンをピックします。
8)
［次へ］ボタンをピックします。
23 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
9)
セットアップが開始されます。
10) ［完了］ボタンをピックしてセットアップを終了します。
24 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
2-6. AutoCAD の起動
クライアントにて AutoCAD を起動すると、クライアント展開ディレクトリへのインストール時に以下のダイア
ログにて指定したサーバのライセンスを使用します。（以下の例では、サーバ NAKANOTE のライセンス
を使用します。）
上記にて指定した内容が、AutoCAD をインストールしたフォルダの licpath.lic ファイルに以下のように書
き込まれています。
SERVER NAKANOTE 0090960ca380
USE_SERVER
ライセンスを取得するサーバを変更したい場合は、licpath.lic ファイルのサーバホスト名およびホスト
ID を変更してください。
3. LMTOOLS.EXE および LMUTIL.EXE
FLEXlm が提供するライセンスサーバ管理ユーティリティは、lmtools.exe および lmutil.exe の 2 つで
す(英語版が提供されます)。これらのツールは、既定値では C:¥Program Files¥AdLM フォルダに格
納されています。
Lmtools.exe は Windows のグラフィカルインタフェースを使用してライセンスサーバを管理するツール
です。Lmutil.exe はライセンスサーバ管理をコマンドラインインタフェースを使用して行います。
lmtools.exe および lmutil.exe を使用して、以下のサーバ管理作業を行うことができます。
25 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
ホスト名、ホスト ID 等システムの設定の確認
プログラムのバージョンの確認
サーバの起動、停止およびライセンスファイルの再読み込み
サーバの状態の表示
サーバの状態の診断
ライセンスファイル、デバッグログファイルの設定
3-1. LMTOOLS の起動
［スタート］－［プログラム］－［オートデスクライセンス管理］－［ツール］－［lmtools.exe］を選択すると
LMTOOLS が起動されます。
26 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
3-2. ホスト名、ホスト ID 等システムの設定の確認
［Configuration using Services］をチェックし、［System Setting］タブを選択します。
27 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
3-3. プログラムのバージョンの確認
［Utilities］タブを選択します。
［Browse］ボタンをピックし、プログラム（例：lmgrd.exe）を指定し、［File Version］ボタンをピックします。
28 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
3-4. サーバの起動、停止およびライセンスファイルの再読み込み
［Start/Stop/Reread］タブを選択します。
29 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
3-5. サーバの状態の表示
［Server Status］タブを選択します。
［Perform Status Enquiry］ボタンをピックします。
30 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
3-6. サーバの状態の診断
［Server Diagnostics］タブを選択します。
［Perform Diagnostics］ボタンをピックします。
31 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
3-7. ライセンスファイル、デバッグログファイルの設定
［Configure Services］タブを選択します。
32 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
4. デバッグログファイル
デバッグログファイルとは、AdLM 起動時に、［Path to the debug log file］の欄に入力したファイルで
す。
デバッグログファイルは次の目的に使用します。
設定の問題の診断
デーモンソフトウェアエラーの診断
※ デバッグログファイルは、SAMreport-Lite を使用して使用状況等のレポートを作成するため
のものではありません。
デバッグログファイルは、AdLM をスタートするごとに上書きされます。
以下に、デバッグログファイルの例を示します。
15:37:10 (lmgrd) ----------------------------------------------15:37:10 (lmgrd) Please Note:
15:37:10 (lmgrd)
15:37:10 (lmgrd) This log is intended for debug purposes only.
15:37:10 (lmgrd) There are many details in licensing policies
15:37:10 (lmgrd) that are not reported in the information logged
15:37:10 (lmgrd) here, so if you use this log file for any kind
15:37:10 (lmgrd) of usage reporting you will generally produce
15:37:10 (lmgrd) incorrect results.
15:37:10 (lmgrd)
33 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
15:37:10 (lmgrd) ----------------------------------------------15:37:10 (lmgrd)
15:37:10 (lmgrd)
15:37:10 (lmgrd) Detecting other lmgrd processes...
15:37:20 (lmgrd) FLEXlm (v7.1f) started on nakanote (IBM PC) (8/13/2001)
15:37:20 (lmgrd) FLEXlm Copyright 1988-2000, Globetrotter Software, Inc.
15:37:20 (lmgrd) US Patents 5,390,297 and 5,671,412.
15:37:20 (lmgrd) World Wide Web: http://www.globetrotter.com
15:37:20 (lmgrd) License file(s): C:¥Program Files¥AdLM¥License¥ACAD2002.lic
15:37:20 (lmgrd) lmgrd tcp-port 27000
15:37:20 (lmgrd) Starting vendor daemons ...
15:37:20 (lmgrd) Starting vendor daemon at port 2080
15:37:20 (lmgrd) Started adskflex (pid 396)
15:37:20 (adskflex) Server started on nakanote for:
41100ACD_2002_0F
15:37:32 (adskflex) OUT: "41100ACD_2002_0F" nakagak@NAKANOTE
15:37:45 (adskflex) IN: "41100ACD_2002_0F" nakagak@NAKANOTE
4-1. デバッグログファイル内のメッセージ
以下にデバッグ
ログ
ファイル内のメッセージの例を示します。（詳細は、
…¥AdLM¥Docs¥FlexUser¥all.htm の「付録 F ログファイルのデバッグ」を参照してください。）
DENIED: num_lic feature to user
user は、feature のライセンスへのアクセスを拒否されました。
EXPIRED: feature
Feature のライセンスが、期限切れです。
IN: "feature" user
user は、feature のライセンスにチェックインしました。
OUT: "feature" user
user は、feature のライセンスをチェックアウトしました。
RESERVE feature for USER user
RESERVE feature for HOST host
feature のライセンスが user または host のいずれかに予約されています。
5. オプションファイル
オプションファイルを使用すると、ライセンス管理者は、FLEXlm のさまざまな操作パラメータをコントロ
ールできます。ユーザは、ユーザ名、ホスト名、IP アドレス、または PROJECT(LM_PROJECT 環境
変数で設定)によって識別できます。
34 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
オプションファイルを使用することにより次のことができます。
フィーチャーの使用の許可
フィーチャーの使用の拒否
ライセンスの予約
デバッグログファイルに記録される情報量のコントロール
レポートログファイルの有効化
オプションファイルを使用すると、ライセンス管理者は、ライセンスに対して厳重になることもオープンにな
ることもできます。
オプションファイル内の行の長さは、2048 バイトです。
また、オプションファイル内の記述を見やすくするために、継続文字として行の最後に円記号(¥)を使用
できます。
5-1. オプションファイルの作成
任意のエディタ（例：メモ帳）を使用してオプションファイルを作成することができます。
オプションファイルを作成する場合のファイル名および配置場所は以下のとおりです。
ファイル名
： adskflex.opt
配置場所
：ライセンスファイルと同じフォルダ（例：C:¥Program Files¥AdLM¥License）
※ オプションファイルを有効にするには、AdLM を再起動する必要があります。
5-2. オプションファイルの構文
オプションファイルの構文の概要は次のとおりです。
EXCLUDE
指定したフィーチャーのライセンスを使用することを拒否します。
EXCLUDEALL
すべてのフィーチャーのライセンスを使用することを拒否します。
GROUP
ユーザグループを定義します。
HOST_GROUP
ホストグループを定義します。
指定したフィーチャーのライセンスを使用することを許可します。
INCLUDE
INCLUDE 文の中にないユーザは、そのフィーチャーのライセンスを使用できませ
ん。
INCLUDEALL
LINGER
MAX
すべてのフィーチャーのライセンスを使用することを許可します。
INCLUDEALL 文の中にないユーザは、ライセンスを使用できません。
AutoCAD がライセンスをチェックインするか終了した後、ライセンスをそのユーザの
ために保持する時間を指定します。
最大に使用できるライセンス数（実際のライセンス数以下）を指定します。
35 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
MAX_OVERDRAFT
オートデスク製品ではサポートされていません。
NOLOG
デバッグログファイル内の特定項目の記述を行わないよう設定します。
SAMｒeport-Lite（または SAMreport（別売））にて使用するレポートログファイル
REPORTLOG
を作成するよう設定します。
RESERVE
ライセンスを予約します。
TIMEOUT
指定したフィーチャーのタイムアウトを指定します。
TIMEOUTALL
すべてのフィーチャーのタイムアウトを指定します。
オプションファイル内にコメントを入れるには、各コメント行をシャープ記号(#)で始めます。オプション
ファイル内ではすべて、大文字と小文字が区別されます。
次のオプションキーワードは、どのユーザがライセンスを使用できるか、またはどこでライセンスを使用で
きるかを制約します。 EXCLUDE 、 EXCLUDEALL 、 INCLUDE 、 INCLUDEALL 、 MAX 、
RESERVE これらのオプションは引数 type をとり、この引数は制約が USER、HOST、DISPLAY、
INTERNET、または PROJECT に基づくかどうかを指定します。
USER
：プログラムを実行しているユーザ名
HOST
：アプリケーションを実行しているマシン
DISPLAY
：アプリケーションが表示されているディスプレイ
※ AutoCAD では DISPLAY は PC のホストとなります
INTERNET
：アプリケーションを実行中のマシンの IP アドレス
(IP アドレス内でワイルドカードを使用可)
PROJECT
：プログラムを実行しているユーザによって設定される LM_PROJECT 環境変数
5-3. オプションファイルの詳細および使用例
1) EXCLUDE
EXCLUDE feature[:keyword=value] type {list | group_name}
指定したユーザまたはグループ等が、指定したフィーチャーのライセンスを使用すること拒否し
ます。EXCLUDE は INCLUDE に優先します。
feature
フィーチャー名
type
USER、HOST、DISPLAY、INTERNET、
PROJECT、GROUP、HOST_GROUP のいずれか 1 つ
list
ライセンスの使用を拒否する名前
group_name
ライセンスの使用を拒否するグループ名
36 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
【使用例】
以下例では、ユーザ ichiro が 41100ACD_2002_0F（AutoCAD 2002）のライセンスを使用す
ることを拒否します。
EXCLUDE 41100ACD_2002_0F USER ichiro
2) EXCLUDEALL
EXCLUDEALL type {list | group_name}
指定したユーザまたはグループ等が、すべてのフィーチャーのライセンスを使用すること拒否し
ます。
type
USER、HOST、DISPLAY、INTERNET、
PROJECT、GROUP、HOST_GROUP のいずれか 1 つ
list
ライセンスの使用を拒否する名前
group_name
ライセンスの使用を拒否するグループ名
【使用例】
以下の例では、マシン pc1 のすべてのユーザがすべてのフィーチャーのライセンスを使用する
ことを拒否します。
EXCLUDEALL HOST pc1
3) GROUP
GROUP group_name user_list
INCLUDE、INCLUDEALL、EXCLUDE、EXCLUDEALL、RESERVE オプション行の
中で使用するユーザのグループを定義します。
group_name
定義されるグループの名前
user_list
ユーザ名のリスト
【使用例】
以下の例では、ユーザ ichiro と sasaki を Mariners というグループに定義します。
GROUP Mariners ichiro sasaki
4) HOST_GROUP
HOST_GROUP group_name host_list
37 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
INCLUDE、INCLUDEALL、EXCLUDE、EXCLUDEALL、RESERVE オプション行の
中で使用するホストのグループを定義します。
group_name
定義されるグループの名前
host_list
ホスト名のリスト
【使用例】
以下の例では、マシン tokyo と seattle と auckland を Pacific というグループに定義します。
HOST_GROUP Pacific tokyo seattle auckland
5) INCLUDE
INCLUDE feature type {list | group_name}
指定したフィーチャーのライセンスを使用することを許可します。
INCLUDE 文の中にないユーザは、そのフィーチャーのライセンスを使用できません。
EXCLUDE は INCLUDE に優先します。
feature
フィーチャー名
type
USER、HOST、DISPLAY、INTERNET、
PROJECT、GROUP、HOST_GROUP のいずれか 1 つ
list
ライセンスの使用を許可する名前
group_name
ライセンスの使用を許可するグループ名
【使用例】
以下例では、ユーザ ichiro が 41100ACD_2002_0F（AutoCAD 2002）のライセンスを使用す
ることを許可します。
INCLUDE 41100ACD_2002_0F USER ichiro
6) INCLUDEALL
INCLUDEALL type {list | group_name}
すべてのフィーチャーのライセンスを使用することを許可します。
INCLUDEALL 文の中にないユーザは、ライセンスを使用できません。
type
USER、HOST、DISPLAY、INTERNET、
PROJECT、GROUP、HOST_GROUP のいずれか 1 つ
list
ライセンスの使用を許可する名前
38 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
group_name
ライセンスの使用を許可するグループ名
【使用例】
以下の例では、マシン pc1 のすべてのユーザがすべてのフィーチャーのライセンスを使用する
ことを許可します。
INCLUDEALL HOST pc1
7) LINGER
LINGER feature seconds
AutoCAD がライセンスをチェックインした後、seconds で指定した時間（秒）ライセンスをそのユ
ーザのために保持します。
他のユーザがそのライセンスを使用する場合は、そのユーザが AutoCAD を終了し、LINGER
で指定された時間が経過するまで待たなければなりません。そのため、LINGER を用いると、
余分なライセンスを使用する結果となる場合があります。
【使用例】
以下の例では、41100ACD_2002_0F（AutoCAD 2002）を終了した後、30 秒間ライセンスを
そのユーザのために保持します。
LINGER 41100ACD_2002_0F 30
8) MAX
MAX num_lic feature type {list | group_name}
指定したユーザまたはグループ等に対して最大に使用できるライセンス数（実際のライセンス数
以下）を指定します。
num_lic
ライセンス数の最大値
feature
フィーチャー名
type
list
USER、HOST、DISPLAY、INTERNET、
PROJECT、GROUP、HOST_GROUP のいずれか 1 つ
対象となる名前
group_name 対象となるグループ名
【使用例】
以下の例では、グループ Autodesk が使用できる 41100ACD_2002_0F（AutoCAD 2002）の
ライセンス数の最大値を３に設定します。
MAX 3 41100ACD_2002_0F GROUP Autodesk
39 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
9) MAX_OVERDRAFT
オートデスク製品ではサポートされていません。
10) NOLOG
NOLOG { IN | OUT | DENIED }
デバッグログファイル内の、指定されたイベントタイプの記録を停止します。
ライセンス管理者はこのオプションを使用して、デバッグログファイルのサイズを減らすことが
できます。
【使用例】
以下の例では、チェックインの記録を停止します。
NOLOG IN
11) REPORTLOG
REPORTLOG [+]report_log_path
SAMｒeport-Lite（または SAMreport（別売））にて使用するレポートログファイルを指定しま
す。 report_log_path の前に + 記号を付けて、ログエントリを追加することをお勧めします。
この記号を付けないと、AdLM を起動するたびレポートログファイルが上書きされます。
【使用例】
以下の例では、レポートログファイルが C:¥Program Files¥AdLM¥Log フォルダに
Report.rl というファイル名で作成されます。
REPORTLOG +”C:¥Program Files¥AdLM¥Log¥Report.rl”
12) RESERVE
RESERVE num_lic feature type {list | group_name}
指定したユーザにライセンスを予約します。
num_lic
指定したユーザまたはグループ等に予約するライセンスの数
feature
フィーチャー名
type
list
USER、HOST、DISPLAY、INTERNET、
PROJECT、GROUP、HOST_GROUP のいずれか 1 つ
対象となる名前
group_name 対象となるグループ名
40 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
【使用例】
以下の例では、グループ Mariners のために 41100ACD_2002_0F（AutoCAD 2002）のライ
センスを 2 つ予約します。
RESERVE 2 41100ACD_2002_0F GROUP Mariners
13) TIMEOUT
TIMEOUT feature seconds
指定したフィーチャーのタイムアウトを指定します。（使用されていないライセンスが返還を要求
されるまでの時間（秒）を設定します。）
最小値（900 秒(15 分)）より短いタイムアウト値を指定した場合、最小値が使用されます。
オプションファイル内でタイムアウト値を指定しない場合、タイムアウトはありません。
feature
フィーチャー名
seconds
使用されていないライセンスが返還を要求されるまでの秒数
【使用例】
以下の例では、41100ACD_2002_0F（AutoCAD 2002）のタイムアウトを 1 時間（3600 秒）に
設定します。
TIMEOUT 41100ACD_2002_0F 3600
14) TIMEOUTALL
TIMEOUTALL seconds
すべてのフィーチャーに適用される点を除き、TIMEOUT と同じです。
【使用例】
以下の例では、すべてのフィーチャーのタイムアウトを 1 時間（3600 秒）に設定します。
TIMEOUTALL 3600
41 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
6. シングルサーバの設定
クライアント展開ディレクトリに作成された setup.exe を実行し、クライアントへの AutoCAD のインストール
を行うと、AutoCAD をインストールしたフォルダに licpath.lic というファイルが作成されます。
licpath.lic はテキストファイルのため、任意のエディタを使用してファイルを編集することができます。
以下は、licpath.lic の例です。
SERVER NAKANOTE 0090960ca380
USE_SERVER
ここで、NAKANOTE はサーバのホスト名、0090960ca380 はホスト ID を示します。
AutoCAD は、ここで指定されたサーバのライセンスのみを使用します。そのため、他のサーバのライセン
スを使用したい場合は、licpath.lic に記述されているサーバのホスト名およびホスト ID を変更する必要
があります。
※
サーバのホスト名およびホスト ID を複数記述することはできません。
7. 分散サーバの設定
AutoCAD がライセンスサーバを検索する順番は、以下のとおりとなります。
優先順位1. ADSKFLEX_LICENSE_FILE にて指定されているサーバまたはライセンスファイル
優先順位2. 環境変数 LM_LICENSE_FILE にて指定されているサーバまたはライセンスファイル
優先順位3. licpath.lic ファイルで指定されているサーバ
7-1. ADSKFLEX_LICENSE_FILE
ADSKFLEX_LICENSE_FILE は以下のレジストリに存在します。
¥¥HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥FLEXlm License Manager
AutoCAD をインストールした直後は、レジストリに ADSKFLEX_LICENSE_FILE は存在しません。そ
の後、AutoCAD を起動するとそのとき使用した環境変数 ADSKFLEX_LICENSE_FILE の１番目の値、
環境変数 LM_LICENSE_FILE の１番目の値、または licpath.lic が存在するフォルダが設定されます。
通常であれば、C:¥Program Files¥AutoCAD 2002¥licpath.lic ファイルに記述されているサーバが
使用されるため、以下の値となります。
C:¥Program Files¥AutoCAD 2002
42 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
また、環境変数にて ADSKFLEX_LICENSE_FILE を設定することも可能です。
ADSKFLEX_LICENSE_FILE の値としては、以下のものを指定できます。
@サーバホスト名
ライセンスファイル
環境変数にて指定した場合は、指定されたサーバが、レジストリの ADSKFLEX_LICENSE_FILE の記
述の最初に追加されます。
※
ADSKFLEX_LICENSE_FILE の値として複数指定する場合は、“；”（セミコロン）で区切って指定
します。
※
ADSKFLEX_LICENSE_FILE に記述されている順番に AutoCAD はライセンスを検索します。
【環境変数での値の設定例】
以下の例では、サーバ server1 のライセンスを最初に検索し、もしライセンスを取得できなければライセン
スファイル¥¥server2¥License¥2002.lic のライセンスを検索します。
@server1;¥¥server2¥License¥2002.lic
7-2. 環境変数 LM_LICENSE_FILE
LM_LICENSE_FILE の値としては、以下のものを指定できます。
@サーバホスト名
ライセンスファイル
※
LM_LICENSE_FILE の値として複数指定する場合は、“；”（セミコロン）で区切って指定します。
※
LM_LICENSE_FILE に記述されている順番に AutoCAD はライセンスを検索します。
7-3. クライアント
クライアントマシンでの設定
以下の条件で分散サーバを使用する場合は、クライアントマシンにおいて以下の設定例のような設定を
行う必要があります。
【条件】
Licpath.lic では server1 が指定されている。
ライセンスを検索する順番を server1→server2→server3 の順に設定したい。
43 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
【設定例】
1)
AdLM を起動する。
2)
AutoCAD を起動する。
このとき、レジストリの ADSKFLEX_LICENSE_FILE の値として AutoCAD 2002 をインスト
ールした（licpath.lic が存在する）フォルダが設定されます。
3)
環境変数 LM_LICENSE_FILE の値を @server2;@server3 に設定する。
※
その後、ライセンスを検索する順番を server4→server5→server6 の順に変更したい場合は、
licpath.lic の設定を server4 に変更し、環境変数 LM_LICENSE_FILE の値を
@server5;@server6 に変更する。
7-4. 分散サーバの設定での注意事項
前述の設定例において、環境変数 LM_LICENSE_FILE を設定する前に AutoCAD を起動しています
が、インストール後、一度も AutoCAD を起動せずに環境変数 LM_LICENSE_FILE の設定を行い、そ
の後 AutoCAD を起動すると、レジストリの ADSKFLEX_LICENSE_FILE の値として“@server2”が設
定されます。
その結果、ライセンスを検索する順番は server2→server3→server1 の順になってしまいます。
もし、意図しないライセンスの検索順になっている場合は、レジストリの以下の内容を確認し、修正を行っ
てください。
¥¥HKEY_LOCAL_MACHINE¥SOFTWARE¥FLEXlm License Manager¥ADSKFLEX_LICENSE_FILE
【重要】
レジストリエディタの操作を誤ると、Windows が起動できなくなる等重大な問題を引き起こす可能性
があります。オートデスクはレジストリエディタの使用によって発生した如何なる問題に関してもいっ
さい保証およびサポートはいたしません。そのため、レジストリエディタの操作に関しては、使用者
の責任のもとで行ってください。
また、インストール後、最初に AutoCAD を起動する際、何らかの原因（例：server1 の AdLM を起動せ
ずに AutoCAD を起動してしまった等）で server1 以外のライセンスを取得して起動した場合も同様の現
象となります。
44 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
8. 冗長サーバの設定
8-1. 動作環境
OS
： Windows NT 4.0 Server Edition または Windows 2000 Server Edition
※ Windows 98、Windows ME、および Windows NT/2000 Workstation はサポートされて
いません。
パケット： TCP
※ UDP はサポートされていません。
8-2. ライセンスファイルおよび Master サーバ
以下は、冗長サーバのライセンスファイルの例です。
SERVER server1 009027ec65d6 27005
SERVER server2 0008c7d36a15 27005
SERVER server3 0090960ca380 27005
USE_SERVER
VENDOR adskflex port=2080
INCREMENT 41100ACD_2002_0F adskflex 1.000 permanent 1 ¥
VENDOR_STRING=commercial:permanent SUPERSEDE DUP_GROUP=H ¥
ISSUED=15-aug-2001 ck=220 SN=220-00000004 SIGN=E5F2D4B6D5CA
3 台のサーバで全く同じ内容のライセンスファイルを使用してください。
このとき、ライセンスファイルの最初に記述されているサーバ（上記例では server1）が Master サーバと
なります。そのサーバがシャットダウンした場合は、その次に記述されているサーバ（上記例では
server2）が Master サーバとなります。最後に記述されているサーバ（上記例では server3）が Master
サーバとなることはありません。
8-3. licpath.lic ファイルの修正
冗長サーバを使用するには、各クライアントマシンの licpath.lic ファイルを修正し、3 つのサーバのそれ
ぞれのサーバ情報を取り込む必要があります。以下に、冗長サーバを使用するように修正した
licpath.lic ファイルの内容の例を示します。
SERVER server1 009027ec65d6 27005
SERVER server2 0008c7d36a15 27005
SERVER server3 0090960ca380 27005
USE_SERVER
45 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
※ server1、server2、server3 は 3 台の冗長サーバのホスト名です。
※ 0090960ca380、0090960ca381、0090960ca381 は 3 台の冗長サーバのホスト ID です
※ 冗長サーバを使用する場合、各サーバにポート番号(既定値は 27005)を指定する必要があります。
9. UDP を使用する方法
規定値では TCP が使用されます。特別な理由がない限り、TCP を使用することをお勧めします。
UDP を使用するには、クライアントマシンにて以下の設定を行う必要があります。
環境変数
： FLEXLM_COMM_TRANSPORT
値
： UDP
10. SAMreportSAMreport-Lite
SAMreport-Lite は、SAMreport のバージョンのひとつで、ネットワークライセンスの使用状況を調べる
ことができます。SAMreport-Lite は、GLOBEtrotter Software のレポート作成用の製品である
SAMreport が持つ機能のいくつかを提供しています。 SAMreport-Lite を利用すると、“ Usage
Summary”と呼ばれる、FLEXlm ライセンス技術を使用したオートデスク製品のネットワークライセンス
使用状況レポートを作成することができます。SAMreport-Lite は、HTML、テキスト、レポート交換形式
（Report Ｉｎｔｅｒｃｈａｎｇｅ Format）といった様々な出力形式で、使用状況レポートを生成します。
1010-1. SAMreportSAMreport-Lite 用のライセンスファイルの取得
ファイルの取得
SAMreport-Lite をインストールするには、SAMreport-Lite 用のライセンスファイルを取得する必要が
あります。
以下に、2001 年 8 月 24 日現在のライセンスの取得方法の例を示します。
1.
LMTOOLS.EXE を使用してライセンスサーバのホストＩＤを確認します。（「3-2. ホスト名、ホスト ID
等システムの設定の確認」参照）
2.
以下の URL を表示します。
http://www.globetrotter.com/japan/autodesk.htm
3.
記載されている内容を確認し、http://www.globes.com/autodesk.html を選択します。
46 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
4.
ユーザ情報を登録するために「new customer」をクリックします。
47 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
5.
必要事項を入力し、［Submit］ボタンをピックします。
48 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
6.
内容を確認し、［Generate A License］ボタンをピックします。
7.
内容を確認し、［Fulfill License］ボタンをピックします。
49 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
8.
上記１で確認したホスト ID を入力し、［Generate_License］ボタンをピックします。
9.
上記操作を行うと、GLOBEtrotter Software 社よりライセンスファイルが E-mail にて送付されま
す。
以下にライセンスファイルの例を示します。
INCREMENT SAMreport_lite gsi 3.0 1-jan-0 0 4C5A5F1579E880EA4C8B ¥
VENDOR_STRING="VENDOR:adskflex HOSTID:0090960ca380" HOSTID=ANY ¥
NOTICE="For use only by Autodesk SN=W194" ck=3
10. 送付されたライセンスファイルを任意のエディタ（例：メモ帳）を使用し、任意のフォルダに任意のフ
ァイル名で保存します。ただし、拡張子は dat 、 lic 、 txt の何れかを使用します。（例：
C:¥License¥SAMreport-Lite.lic）
1010-2. Java™
Java™ 2 Runtime Environment のインストール
SAMreport-Lite を使用するためには、Java Runtime Environment (JRE)がインストールされている
必要があります。以下に、AutoCAD の CD-ROM に含まれている Java Runtime Environment (JRE)
のインストール方法を示します。
※ SAMreport-Lite は「10-1. SAMreport-Lite 用のライセンスファイルの取得」にてライセンスファイ
ルを取得する際に登録したホスト ID のライセンスサーバで作成されたレポートログファイルに対し
てのみ使用可能です。そのため、Java Runtime Environment (JRE)も、そのライセンスサーバに
インストールしてください。
50 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
1.
AutoCAD の CD-ROM の ¥Netsetup¥support¥AdLM¥SAMreport-Lite フォルダにある
jre1_2_2_007-win-i.exe を実行します。
※ 同じフォルダにある jre1_2_2-001-win.exe は英語版の OS 用のインストーラーです。
2.
製品ライセンス契約を確認し、すべての条項に同意する場合は［はい］ボタンをピックします。
3.
インストール先のフォルダを指定し、［次へ］ボタンをピックします。
51 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
4.
インストールが開始されます。
1010-3. SAMreportSAMreport-Lite のインストール
※ SAMreport-Lite は「10-1. SAMreport-Lite 用のライセンスファイルの取得」にてライセンスファイ
ルを取得する際に登録したホスト ID のライセンスサーバで作成されたレポートログファイルに対し
てのみ使用可能です。そのため、SAMreport-Lite はそのライセンスサーバにインストールしてくだ
さい。
1.
AutoCAD の CD-ROM の ¥Netsetup¥support¥AdLM¥SAMreport-Lite フォルダにある
SAMreport.exe を実行します。
52 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
2.
［Next］ボタンをピックします。
3.
［Next］ボタンをピックします。
53 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
4.
「10-1. SAMreport-Lite 用のライセンスファイルの取得」の手順 10 で作成した SAMreport-Lite
用のライセンスファイル（例：C:¥License¥SAMreport-Lite.lic）を選択し、［開く］ボタンをピックし
ます。
5.
インストール先のフォルダを指定し、［Next］ボタンをピックします。
54 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
6.
［はい］ボタンをピックします。
7.
［Next］ボタンをピックします。
8.
［Next］ボタンをピックします。
55 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
9.
［Finish］ボタンをピックし、インストールを完了します。
※ インストールを行うと、手順 4 にて指定した SAMreport-Lite 用のライセンスファイルは、自動的に
C:¥Gsi¥ SAMreport¥machind¥license¥license.dat として保存されます。そのため、手順 4 にて
指定したライセンスファイル（例：C:¥License¥SAMreport-Lite.lic）は削除してもかまいません。
1010-4. SAMreportSAMreport-Lite の使用
SAMreport-Lite を使用するには、レポートログファイル（注：デバッグログファイルではありません）
が必要です。レポートログファイルの作成方法に関しては、「5-3. オプションファイルの詳細および使
用例」の「11」 REPORTLOG」を参照してください。
1.
［スタート］－［プログラム］－［SAMreport］－［SAMreport］を選択し、SAMreport-Lite を起動しま
す。
56 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
2.
［Browse］ボタンをピックします。
57 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
3.
レポートログファイルを選択し、［開く］ボタンをピックします。
※ このとき指定するレポートログファイルは、SAMreport-Lite のライセンスファイルを取得した
ライセンスサーバで作成されたものでなくてはなりません。
58 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
4.
Output File を入力し（拡張子は入力しないでください）、ファイル形式を選択し、［Generate
Report］ボタンをピックします。
※ Summarize（Feature, User, Host）を変更することにより、異なるタイプのレポートを作成するこ
とができます。
59 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
以下に、作成される HTML と Text ファイルの例を示します。
【HTML ファイルの例】
【Text ファイルの例】
FLEXlm License Usage Report
2001/08/23 06:06 午後 JST
Produced by SAMreport v3.0g/LITE
Input Report Log: C:¥Program Files¥AdLM¥log¥report.rl
Output File Name: c:¥report¥test.txt
Report Log(s) Start: 水, 8 22, 2001 13:23:28 JST
Report Log(s) End : 木, 8 23, 2001 17:59:58 JST
Report Start Date : 水, 8 22, 2001 13:23:28 JST
Report End Date
: 木, 8 23, 2001 17:59:58 JST
Uptime: 14 hours 21 mins 58 secs
Vendor: adskflex
60 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
Breakdown by: user
Event Filters: None
Features With Usage:
41100ACD_2002_0F
Features Without Usage: none
=======================================================================
Summary For 41100ACD_2002_0F
=======================================================================
Time Period
--Available-max
hours
----------License Requests-------- -----Used----total
iss que den unsup %den max hours %hrs
-------------------------------------------------------------------------------Summary For: All
Total
5
68
28
28
0
0
0
0
2
3.9 5.7
0
0
1
2.5 3.7
0
0
1
0.0 0.0
0
0
1
1.4 2.0
-------------------------------------------------------------------------------Summary For: Administrator
Total
5
68
16
16
0
0
-------------------------------------------------------------------------------Summary For: TEST
Total
5
68
2
2
0
0
-------------------------------------------------------------------------------Summary For: nakagak
Total
5
68
10
10
0
0
--------------------------------------------------------------------------------
1010-5. SAMreportSAMreport-Lite 使用時の注意点
SAMreport-Lite を使用するとき、レポートログファイルの 2～数倍のメモリが必要です。
ライセンスファイルを取得したライセンスサーバのレポートログファイルにのみ SAMreport-Lite
を使用することができます。
61 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
1010-6. SAMreport（別売）について
SAMreport（別売）について
SAMreport はマクロヴィジョンジャパンアンアジア株式会社より購入することができます。
SAMreport は SAMreport-Lite より高度なレポート機能を備えています。（詳細は、
http://www.globetrotter.com/japan/autodesk.htm を参照してください）
11. AutoCAD 2000i の AdLM（
AdLM（Élan）と
lan）と AutoCAD
2002 の AdLM（
AdLM（FLEXlm）の主な違い
FLEXlm）の主な違い
AutoCAD 2000i までの AdLM（Élan）と AutoCAD 2002 の AdLM(FLEXlm)の主な違いを以下に示
します。
FLEXlm
動作環境
Élan
Windows NT 4.0（SP5 以上）
Windows NT 4.0（SP3 以上）推奨
Windows 2000
Windows 2000
※何れも Server Edition 推奨
Windows 95 OSR2
Windows 98
複数のネットワークインター ○サポート
×ノンサポート
フェースカード
○ネットワークインターフェース △ネットワークプロパティの変更等
カードが変更されなければ、ネッを行うと、再オーソライズが必要とな
オーソライズの安定性
トワークプロパティの変更などをる可能性がある。
行っても再オーソライズが必要と
なることはない。
パケット
○TCP（規定値）および UDP
△UDP
冗長サーバ
○３台のみ
◎３，５，７台等の奇数台
NetWare サーバ
×ライセンスサーバとしてはノン ○サポート
サポート
62 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
12. その他（FAQ
その他（FAQ）
FAQ）
1212-1. AutoCAD 2000i 以前の AdLM（
AdLM（Élan）と
Élan）と AutoCAD 2002 の
AdLM（
AdLM（FLEXlm）を同一サーバ上にインストールできますか？
FLEXlm）を同一サーバ上にインストールできますか？
はい、できます。
ただし、AdLM（FLEXlm）で AutoCAD 2000i 以前のライセンスを管理することはできません。また、
AdLM（Élan）で AutoCAD 2002 のライセンスを管理することもできません。
1212-2. 複数の製品（例：AutoCAD
複数の製品（例：AutoCAD 2002 と AutoCAD Mechanical
6）のライセンスを同一サーバ上で管理することはできますか？
はい、できます。
そのとき、複数の製品に対するライセンスファイルをひとつに結合する必要があります。
以下に AutoCAD 2002 と AutoCAD Mechanical 6 のライセンスファイルをひとつに結合する例を示し
ます。
＜AutoCAD 2002 のライセンスファイル＞
SERVER server1 0090960ca380
USE_SERVER
VENDOR adskflex port=2080
INCREMENT 41100ACD_2002_0F adskflex 1.000 permanent 5 ¥
VENDOR_STRING=commercial:permanent SUPERSEDE DUP_GROUP=H ¥
ISSUED=22-aug-2001 ck=185 SN=220-00000004 SIGN=B2ED9E88339E
＜AutoCAD Mechanical 6 のライセンスファイル＞
SERVER server1 0090960ca380
USE_SERVER
VENDOR adskflex port=2080
INCREMENT 40400AMECH_PP_6_0F adskflex 1.000 permanent 5 ¥
VENDOR_STRING=commercial:permanent SUPERSEDE DUP_GROUP=H ¥
ISSUED=22-aug-2001 ck=220 SN=220-00000005 SIGN=55684206F28A
＜結合したライセンスファイル＞
SERVER nakanote 0090960ca380
USE_SERVER
VENDOR adskflex port=2080
63 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
INCREMENT 41100ACD_2002_0F adskflex 1.000 permanent 5 ¥
VENDOR_STRING=commercial:permanent SUPERSEDE DUP_GROUP=H ¥
ISSUED=22-aug-2001 ck=185 SN=220-00000004 SIGN=B2ED9E88339E
INCREMENT 40400AMECH_PP_6_0F adskflex 1.000 permanent 5 ¥
VENDOR_STRING=commercial:permanent SUPERSEDE DUP_GROUP=H ¥
ISSUED=22-aug-2001 ck=220 SN=220-00000005 SIGN=55684206F28A
1212-3. クライアントアプリケーションが異常終了した場合、サーバは
ライセンスを解放しますか？
はい、クライアントシステム全体がクラッシュしないかぎり解放します。クライアントのコンピュータがライセ
ンスマネージャとの通信を継続可能な場合、ライセンスはただちに解放されます。クライアントシステム
全体がクラッシュした場合や、ライセンスがチェックインされる前にネットワークが切断された場合はライセ
ンスが解放されないため、lmutil.exe の lmremove オプションを使用してライセンスを解放してくださ
い。オプションファイルを作成して、クライアントアプリケーションとライセンスサーバとの間の通信が切
断されてからライセンスを解放するまでのタイムアウト値を設定することもできます。
サーバを停止し、再起動することによってもライセンスを解放できますが、この方法はお勧めしません。
1212-4. サーバが停止した場合、どうなりますか？
AutoCAD が動作しつづけていれば、ライセンスサーバが復旧したかどうか約 15 分間確認を行いま
す。ライセンスサーバが依然としてダウンしている場合、各クライアントワークステーションはライセンスが
失われたという警告を受信し、終了する前に作業を保存するようユーザに促します。
1212-5. チェックアウトはどれくらいの速さで起こるのですか？
チェックアウトはどれくらいの速さで起こるのですか？
チェックアウトの速さは、当然のことながら OS およびシステムまたはネットワークの負荷によって異なりま
す。一般的なシステムでは、約 1/50 秒( 20ms ) でチェックアウトが行われます。
1212-6. FLEXlm のライセンス管理はネットワークに高い負荷を与えま
すか？
いいえ。通常のチェックアウト要求の場合、クライアントとサーバの間で 5 つのメッセージおよび応答が発
生しますが、各メッセージは 150 バイト未満です。
また、サーバが要求を受け取っていない時、CPU を使用することはありません。
64 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
1212-7. FLEXlm は ATM、
ATM、ISDN、
ISDN、TokenToken-Ring において動作します
か？
これらは公式にはサポートされていませんが、一般的には FLEXlm に影響を与えることはありません。な
ぜなら、FLEXlm に必要なのは TCP/IP であり、TCP/IP が動作していれば FLEXlm は動作するためで
す。
1212-8. FLEXlm を WAN 上で使用する場合、性能を向上させるに
はどうすればよいですか？
ライセンスの設定を分散サーバとしてセットアップしてください。
1212-9. 複数のネットワークインターフェースカードが装着されてい
る場合、ホスト ID はどのようになりますか？
複数のネットワークインターフェースカードが装着されていると、下図のように Ethernet Address が複
数表示されます。
オーソライゼーションコードの申請を行う際は、ホスト ID としたい Ethernet Address をひとつ選び、記
入してください。
65 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
※ ホスト ID としたネットワークインターフェースカード以外のネットワークインターフェースカードを外
しても、オーソライゼーションコードが変わることはありません。
1212-10. 複数のベンダの製品に異なるバージョンの FLEXlm が組
み込まれている場合、これらのバージョンを一緒に使用する上で注
意すべきことはありますか？
異なるベンダのライセンスファイルを結合していない場合、最も簡単な方法はライセンスファイルを別々
に動作させることです。そのとき、各ベンダから送られてきたツール(特に lmgrd とベンダデーモン)を
必ず使用するようにしてください。
新しいバージョンの lmgrd は、古いバージョンのベンダデーモンおよびアプリケーションをサポートし
ています。2 つのベンダのライセンスファイルを結合した場合、新しい方のバージョンの lmgrd を使用
しなければなりません。
同じベンダの製品の 2 つのバージョンを持っている場合、最新のバージョンのベンダデーモンを使用
しなければなりません。古いバージョンのベンダデーモンを使用すると、通信エラーが発生することがあ
ります。
1212-11. 2 つの企業から FLEXlm のライセンスファイルを受け取
った場合、結合しなければならないのですか？
ライセンスファイルを結合する必要はありません。複数のライセンスファイルがあっても、それぞれ別の
lmgrd サーバプロセスがサポートします。lmgrd は負荷の軽いプロセスなので、システム管理者のい
ないサイトでは通常、この方法が最も簡単です。
1212-12. ライセンスファイルを結合した方がよいのはどのような場合
ですか？
多くのシステム管理者（特に大規模サイトの管理者）は、ライセンスファイルを結合して FLEXlm のライ
センス管理を容易にすることを好みます。これはまったく好みの問題です。当社はライセンスファイルを
別々に動作させることを推奨しています。
66 ページ
AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
13. 現時点で判明している問題点
1313-1. 代替のサーバを指定してもライセンスを取得できない
【概要】
AutoCAD 起動時に、ライセンスサーバを見つけられなかったとき、以下のダイアログが表示されます。
ここで、ライセンス
サーバまたはライセンス
ファイルを指定することにより、
ADSKFLEX_LICENSE_FILE、LM_LICENSE_FILE、licpath.lic に指定されていないライセンス
サーバのライセンスを取得することができます。（注：この方法にて起動した場合、
ADSKFLEX_LICENSE_FILE の最初にそのライセンスサーバ名またはライセンスファイルが自動的
に追加され、次回起動時からそのライセンスサーバから優先的にライセンスを取得します。）
しかし、上記ダイアログにてライセンスサーバを指定した場合、AutoCAD がライセンスを取得できずハン
グアップしてしまい起動することができません。（Winodws 2000 上のみ）
【原因】
Windows 2000 の問題により、本現象が発生します。
詳細は、Microsoft 社の Knowledge Base Article「Q297110 - Program May Hang When It Calls
the ioctlsocket() Function 」を参照してください。（ 2001 年 8 月現在では、
http://support.microsoft.com/support/kb/articles/Q297/1/10.ASP にて閲覧できます。）
【回避方法】
ライセンスサーバ（Specify the License Server）ではなく、ライセンスファイル（Specify the License
File）を指定することによりライセンスを取得することができます。
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AutoCAD 2002 ネットワークライセンス管理
【注意】
本資料に記載されている仕様、機能等に関して、予告なく変更または削除される場合がありますのであらかじめご了承ください。
Autodesk, the Autodesk logo and AutoCAD are registered trademarks of Autodesk, Inc., in the USA and/or other countries.
All other brand names, product names, or trademarks belong to their respective holders.
© Copyright 2001 Autodesk, Inc. All rights reserved.
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