家計の年間決算シート

家 計 簿 を つ け て い な く て も 大 丈 夫!
お金が貯まる家計になる
「家計の年間決算シート」
家計の決算と聞くと、
「家計簿をつけていないから、決算なんて無理
……」と思う方が多いのですが、このシートは誰でも決算できる仕組
みになっています。
お金を使うとき、出所は
「お財布」か
「銀行口座引き落とし」
「クレジッ
トカード払い」のいずれかです。このうち
「口座引き落とし」と
「クレジッ
トカード払い」は、通帳やカードの請求明細を見れば、使った金額を
把握することが可能です。つまり、家計簿をつけていないと把握でき
ないのは、
「お財布支出」のみ。そこで、お財布から出ていった現金は、
何に使ったのか明細を気にせず、
「お財布支出」でまとめるのがこの決
算シートの特徴の一つです。その他の支出項目についても、何らかの
明細が残っていたり、大きな出費であれば覚えていたりするものなの
で、決算シートを埋めていくことが可能なのです。
途中つまづきかかっても気にせず、まずは決算シートを埋めることを
目標に、気軽に取り組んでみてください。このシートを埋めることが
「現
状把握」につながり、
「お金が貯まる家計」への第一歩になります。
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■お金が貯まる家計になる!「年間決算シート」記入例
決算書は年間のお金の出入りをつかむ
のが目的なので、記入は1000円~1万
円単位で、端数は無視してOK。
項目
生活費は、お金の
出所ごとに大きく
次の3つに分けて
集計を。月によっ
てばらつきがある
場合は、平均的な
金額を記入。
支出
年数回
生活費❶ 公共料金など、口座引き落としや
クレジットカードで払っている生活費
電気代、
ガス代、水道代、携帯電話代、固定電話代、
プロバイダー料金、有料放送視聴料、新聞代、NHK視聴料等
A
B
生活費❷ お財布からの出す生活費
食費、日用品、その他
生活費❸ クレジットカードで払っている
食費・日用品費
クレジットカードで払っている食費・日用品費
年間合計
(毎月×12+年数回)
円
C336万円
7万円
円
84万円
2万円
円
24万円
12万円
30万円
174万円
3万円
住居費
家賃または住宅ローン、管理費・修繕積立金、固定資産税、
火災・地震保険料等
クルマの維持費
駐車場代、
ガソリン代、税金、自動車保険、車検費用等
2万2000円
20万円
46万4000円
生命保険料
民間保険の保険料(死亡・医療保障)
1万8000円
円
21万6000円
子どもの教育費
保育料や学費、塾や習い事の費用
3万円
円
36万円
3万円
円
36万円
3万円
円
36万円
1万円
20万円
32万円
円
15万円
15万円
38万円
85万円
541万円
28万円
80万円
416万円
15万円
20万円
200万円
43万円
100万円
616万円
5万円
15万円
75万円
支出項目はあくま
小遣い
【配偶者】
で一例。家計の状
況に応じて、
「趣味
費」
「自己投資」
「美
その他支出
交際費、帰省費用等
その年だけの特別支出
家電買い替え費用、旅行費等
支出合計
手取り収入
【本人】
毎月の手取り額とボーナスの手取り額
手取り収入
【配偶者】
世帯の手取り収入合計
収支
=
毎月
毎月の小遣い
収入
毎月
(A)
×12+年数回
(B)
内容
小遣い
【本人】
容費 」等、自由に
設定を。
年間合計
(C)
−
=世帯で貯蓄できる額
「年間支出額が
思った より多 い」
と 感じ る 項 目は、
支出をカットして
貯蓄に回せないか
どうか 検 討しま
しょう。特 に、固
定費は要チェック。
理論上は年75万円
貯 め ら れ る は ず。
実際にこの金額が
貯蓄できているか
どうかチェック。
毎月の支出のほかに、年数回の特別支出
がどれくらいあるか確認を。ボーナスでま
かなえているかどうか、毎月の収支を圧迫
していないかをチェック。
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■決算シートの書き方
●決算書は年間のお金の出入りをつかむのが目的なの
で、記入は1000円〜1万円単位で、端数は無視してOKです。
●生活費の内訳を細かく把握する必要はありません。お
金の出所ごとに、大きく次の3つに分けて集計しましょう。
月によってばらつきがある場合は、平均的な金額を記入し
てください。
生活費① 公共料金や通信費など、
口座引き落としまたは
クレジットカード払いの生活費
生活費② 食費、日用品など財布から現金で
支出する生活費
生活費③ 食費、日用品などをスーパーの
クレジットカードで支払っている場合、
②と別に集計してみてください
(カード払いしていないならここは
空欄でOK)
●クレジットカード支出、銀行口座引き落とし分はそれぞ
れ利用明細や取引明細を見ると記入できます。
●財布から出す現金は、通帳から把握しましょう。ATM等
で引き出している現金は、大きな買い物以外ほとんどが
財布に入っているはずですね。通帳を見ながら、1カ月に
いくらお財布に入れ、使っているのかを集計してみましょ
う。財布から出すお金のうち、生活費以外に使っている分
があっても、使途は気にせず
「財布支出」としてまとめて
記入してください。初めての決算では、まず
「1カ月に財布
からいくら支出しているのか」を知ることが大事です。
●電子マネーは、クレジットカードや現金からチャージし
た時点で支出とみなしまし、
「財布支出分」または
「クレジッ
トカード支出分」に記入しましょう。
●支出項目はあくまで一例です。家計の状況に応じて、
「趣
味費」
「自己投資」
「美容費」等、自由に設定しましょう。
「子
どもの教育費」は、お子さんの人数にあわせてそれぞれ1
行ずつ項目を立ててください。小学生にかかる教育費と、
中学生、高校生では金額に大きな差があります。教育費
を1人ずつ分けて把握しておくと、
「来年
(または数年後)、
2人とも中学生になるとこれくらいかかる」などと予測しや
すくなります。
●「生命保険料」の項目には、
「死亡保障の生命保険」と
「医
療保険」
、
「共済」の保険料・掛金を記入します。損害保
険はここに含めず、火災・地震保険料は
「住居費」に、自
動車保険料は
「クルマの維持費」に入れましょう。このよ
うに分類するのは、生命保険は
「家族の属性」によって入
り方が変わるものであり、損害保険は
「保険の対象」が変
わると入り方や保険料が変わってくるからです。
●「使い過ぎかもしれない」
と気になっている支出項目
(“通
信費”“自宅近くのコンビニでの買い物”“飲み代”“外食費”
など)があれば、その項目を独立させて決算書に書き込
んでみましょう。気になる支出項目だけ、レシートをとって
おいたり、手帳にメモをしておき、1カ月あたりいくら使っ
ているかを集計すると、
たいていの場合
「無駄遣いの温床」
となっていることが明らかになります。
できあがった決算
書のチェッ
クポイント■
■「年間支出がいくらか」
「年間貯蓄額はいくらか」等、お金
の動きを年単位でとらえると家計の見通しが立てやすくなり
ます。
■「年間支出額が思ったより多い」と感じる項目は、支出を
カットして貯蓄に回せないかどうか検討しましょう。特に、固
定費である生命保険料やクルマの維持費、通信料
(携帯電話、
固定電話、プロバイダー料、有料放送視聴料等)は要チェッ
クです。
通信費は、表では
「生活費①」のなかにまとめていますが、“使
いすぎかな”と感じる場合は、通信費だけで年間集計してみて
ください。携帯電話1台分が月3000〜5000円でも、通信費を
合計すると月に3万円、年間36万円といった額になるご家庭
は少なくありません。年36万円にもなっているなら、要見直し
です。
■毎月の支出のほかに、年数回の特別支出がどれくらいある
か確認を。ボーナスでまかなえているかどうか、毎月の収支
を圧迫していないかをチェックしてください。逆に、毎月支出
を毎月収入でまかない切れず、ボーナスの収入で補填してい
る家計は貯蓄計画が崩れやすいので要注意。
■記入例の場合、理論上は年間75万円貯められる計算。実
際に貯められている額のほうが少ない場合は、“使途不明金
(無意識の無駄遣い)”があるということです。
「理論上、貯め
られるはずの額」を年間貯蓄額に設定し、
「毎月積立貯蓄す
べき額」
「ボーナス時に貯蓄に回す額」を逆算して、先取りで
貯めるようにすると無駄遣いを上手にカットできます。
■年間貯蓄額は、専業主婦世帯の場合、少なくとも年間60
万円、共働き世帯なら少なくとも年間100万円以上を目標に
しましょう。年単位で合計した支出を見ながら、固定費で大
きく削れるところを探すと、日々の節約に追われることなくラ
クに貯蓄額をアップできます。月々の積み立てのほか、ボー
ナスからも定期的に貯蓄することを心がけてください。
■設定した貯蓄額を先取りで貯められたら、残りは全部使っ
てOKです!
(少し、気が楽になりますね)。
Copyright © 生活設計塾クルー 深田晶恵
お金が貯まる家計になる!「年間決算シート」
項目
内容
円
円
円
生活費❷ お財布からの出す生活費
食費、日用品、その他
円
円
円
生活費❸ クレジットカードで払っている
食費・日用品費
クレジットカードで払っている食費・日用品費
円
円
円
住居費
家賃または住宅ローン、管理費・修繕積立金、固定資産税、
火災・地震保険料等
円
円
円
クルマの維持費
駐車場代、
ガソリン代、税金、自動車保険、車検費用等
円
円
円
生命保険料
民間保険の保険料(死亡・医療保障)
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
小遣い【配偶者】
円
円
円
自由項目
円
円
円
自由項目
円
円
円
自由項目
円
円
円
自由項目
円
円
円
保育料や学費、塾や習い事の費用
子どもの教育費(第3子)
小遣い【本人】
毎月の小遣い
その他支出
交際費、帰省費用等
円
円
円
その年だけの特別支出
家電買い替え費用、旅行費等
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
円
支出合計
手取り収入【本人】
毎月の手取り額とボーナスの手取り額
手取り収入【配偶者】
世帯の手取り収入合計
収支
(毎月×12+年数回)
電気代、
ガス代、水道代、携帯電話代、固定電話代、
プロバイダー料金、有料放送視聴料、新聞代、NHK視聴料等
子どもの教育費(第2子)
収入
年間合計
年数回
生活費❶ 公共料金など、口座引き落としや
クレジットカードで払っている生活費
子どもの教育費(第1子)
支出
毎月
−
=世帯で貯蓄できる額
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