P05

飛行学校で艦船雷撃の訓練を積んできたからです。
ところが沖縄戦になると九州の基地を飛び立つて開聞岳の上空で集結し編隊を
組 ん で 奄 美 列島 の 島 伝 え で 飛 べ る 地 文 航 法 な の で 洋 上 で あ っ て も 飛 行 で き 、特 攻 攻
撃に陸軍の戦闘機
隼、飛燕、も参加できるようになり、磐城飛行隊の飛行訓練
も激しくなった。
この頃の操縦士養成は大半が学徒動員で建前は志願制であったが、実際は総動
員 令 に よ る 強制 的 な 徴 兵 で あ り 、学 業 半 ば で 大 学 、 高 等 専 門 学 校 の 学 生 が 引 っ 張 り
出され、速成の飛行訓練でやっと水平飛行が出来る程度で戦場へ送り出されたの
だから人間爆弾となって体当たりを義務付けられた学生諸氏は国家のエゴの犠牲
者でしかない。
未だ一人前の操縦士になってない未熟な
パイロットのまま洋上を飛び死地に追いや
られたわけですが、敵艦隊が集結している
海域近くまでベテランパイロットが操縦す
る戦闘機が誘導する作戦でしたが、対空レ
-ダ-が発達していたため、開門岳付近ま
で探知でき、編隊を組んでいる頃から機動
艦隊に察知され、三段構えで邀撃戦闘機が
待ち構えていましたから、艦隊上空に達する前に洋上に散華してしまった。
ですから作戦を変え、単機ばらばらに低空で散在する島々を抜けるような航法
を 執 っ た の です , が 、 性 能 の 悪 い 飛 行 機 、 松 根 油 混 じ り の 粗 悪 な 燃 料 、 250k 爆 弾 を
-5-