Structured Finance

Structured Finance
グローバル
格付基準レポート
証券化商品の回収率格付基準
アナリスト
要約
スチュワート ジェニングス
+44 20 7417 6271
[email protected]
ラルス イェプイェルク
+44 20 7417 6289
[email protected]
アンドレアス ヴィルゲン
+44 20 7417 6332
[email protected]
アタナシオス ミトロプーロス
+44 20 7417 4317
[email protected]
イアン リネル
+44 20 7417 4344
[email protected]
グレン コステロ
+1 212 908 0307
[email protected]
本格付基準レポートは、ディストレストおよびデフォルトした証券化商品に対する回
収率格付(RR)付与のための、フィッチ・レーティングス(フィッチ)の手法を説
明するものである。本レポートにおいて、ストラクチャード・ファイナンス(SF)
の回収率格付は、事業会社およびパブリック・ファイナンスで使用している尺度と同
じ「RR1」から「RR6」で表される。本格付レポートは、2006 年 4 月 25 日付で公表
された、「ディストレスト回収率格付」に関するレポート「Structured Finance
Distressed Recovery Ratings」に代わるものである。
本格付基準レポートにおける主な変更点は次のとおりである。
•
RR は、「RR1」から「RR6」の尺度で付与される。本尺度は、事業会社およびパ
ブリック・ファイナンスの RR でも使用されている。従来の SF のディストレスト
回収率格付は、「DR1」から「DR6」の尺度で付与されていた。
•
RR は、「CCC」格以下のディストレストまたはデフォルトした証券に付与される。
従来の DR は、「B-」格以下の証券に付与されていた。
•
フィッチの基本的な文字尺度で表される信用格付と RR との関連性は、もはや存
在しない。従来のディストレスト証券の信用格付は、DR で表される証券の回収
見込みに基づく想定損失を反映しており、デフォルトの蓋然性を表象する信用格
付より上位または下位の格付となる場合があった。
•
フィッチでは、各資産クラスで個別に、RR の適用に関して詳述したレポートを
公表する予定である。
•
フィッチでは、資産クラスごとに、RR の算出テンプレートの公表を予定してい
る。本テンプレートは、RR 決定時における想定について、一層の透明性を提供
するのみならず、投資家独自の想定に基づく変更が可能となっている。
ジェニファー ストーリー
+1 212 908 0302
[email protected]
ベン マッカーシー
+61 2 8256 0388
[email protected]
工藤 仁章
03 3288 2630
[email protected]
黒田 篤
03 3288 2692
[email protected]
本格付基準レポートは、
ディストレストまたはデ
フォルトした SF 資産クラス
の証券に対して回収率格付
(RR)を付与するための包
括的な原則である。フィッ
チでは、各 SF 資産クラスへ
の RR の適用に関して、個別
レポートの公表を予定して
いる。
RR は、現在、ディストレストまたはデフォルトした証券について、将来を見据えた
回収率の想定を提供するものである。ディストレスト証券は、償還期日またはそれ以
前にデフォルトが現実の可能性として認められる証券と定義される。当該証券には、
格付定義上、「CCC」格以下が付与される。
RR は、予定された支払または担保換価によるものか、そしてその原資が元本または
利息回収金であるかを問わず、当該証券の将来想定されるすべてのキャッシュ・フ
ローに基づいて決定され、フィッチが想定する将来の損失および金銭の時間的価値に
ついても考慮される。当該キャッシュ・フローと格付された証券の元本残高を比較し
て、回収率が導出される。
RR は、「RR1」(最高位)から「RR6」(最低位)の尺度を用いて付与され、ディス
トレストまたはデフォルトした証券の回収見込みの範囲を示す。1 当該ディストレス
ト回収率格付は、SF 証券の長期信用格付(LTCR)に加えて公表され、継続的なサー
ベイランスが実施される。
1
「RR1」から「RR6」の格付の定義については 2 ページを参照。
www.fitchratings.com / www.fitchratings.co.jp
2009 年 8 月 17 日
Structured Finance
回収率格付基準の要点は次のとおりである。
RR はディストレスト状態の
SF 証券に付与され、正常な
証券に付与される LS 格付を
補完する。
•
RR は、「B」カテゴリー以上の正常な SF 証券に付与される損失度格付(LS 格
付)とは異なる。
•
RR は、案件の残存期間中に生じうるすべての元利金によるキャッシュ・フロー
を考慮したうえでの将来を見据えた回収見込みを表している。
•
RR は、当該証券に将来生じうる損失に関するフィッチの想定に基づいて算出さ
れる。
•
RR は、10%の固定割引率を用いて金銭の時間的価値を考慮している。2
•
他の格付同様、RR についても継続的なサーベイランスを行う。
•
アナリストは、ディスカウント・キャッシュ・フロー分析および定性的判断に
よって、RR の決定および更新を行う場合がある。定性的判断の重要度が相応に
ある場合、プレスリリース上で当該分析内容を開示する。
表 1: 回収率格付の定義
RR1
債務不履行に陥った場合、予想回収率が極めて高い。
元利に対する回収率が 91 ~ 100% となった証券と同様の特徴を有する。
RR2
債務不履行に陥った場合、予想回収率が非常に高い。
元利に対し回収率が 71 ~ 90% となった証券と同様の特徴を有する。
RR3
債務不履行に陥った場合、予想回収率が良好な水準にある。
元利に対し回収率が 51 ~ 70% となった証券と同様の特徴を有する。
RR4
債務不履行に陥った場合、予想回収率が平均的な水準にある。
元利に対し回収率が 31 ~ 50% となった証券と同様の特徴を有する。
RR5
債務不履行に陥った場合、予想回収率が平均を下回る。
元利に対し回収率が 11 ~ 30% となった証券と同様の特徴を有する。
RR6
債務不履行に陥った場合、予想回収率が低い。
元利に対し回収率 0 ~ 10% となった証券と同様の特徴を有する。
フィッチの格付定義(www.fitchratings.co.jp)を参照されたい。
回収率格付は序列を表す尺度であり、一定水準の回収率を正確に予想することを意図したものではない。フィッチでは、上記のレ
ンジに基づき回収率格付を付与するが、個別証券の実際の回収率は、見込みまたは過去の平均と大幅に異なる可能性がある。
出所: フィッチ
情報開示
フ ィ ッ チ は 、 RR の 付 与 時
に、回収率の想定で根拠と
なった補完的な情報を公表
する。
フィッチは、RR の公表時に追加情報を開示する。透明性の向上は有益であり、市場
参加者が自らの想定に基づいて、回収見込みをよりよく評価できるようになると、
フィッチでは考えている。資産クラスごとにレポート様式が定められる予定であり、
その中で報告される情報については、資産クラスによって異なり得る。レポートには、
通常、次の情報が含まれる。
2
証券化商品の回収率格付基準
2009 年 8 月
割引率は、少なくとも年に一度は見直され、変更される場合がある。
2
Structured Finance
表 2: 回収率格付レポーティング
(括弧内は例)
証券名および格付(Woodland Trust 2009-1 クラス A1、「CC」)
回収率格付 (「RR4」)
直近の報告日における元本残高 (2 千万米ドル)
元本回収額の現在価値 (償還期日に受領予定の 8 百万米ドル)
想定受取利息の現在価値 (8 支払期間で受領予定の 2 百万米ドル)
回収額の割引後の現在価値の合計 (1 千万米ドル)
割引前の回収額の合計 (1 千 3 百万米ドル)
注: 現在価値の算出には、年率 10%の固定割引率が用いられる。RR は割引後の価値に基づいている。元本残高には、元加され
た利息分の百万米ドルを含む。
出所: フィッチ
ディストレスト SF 証券の定義
RR は、ディストレスト証券に付与される。フィッチでは、SF 案件におけるディスト
レスト状態を、複数の方法で定義することができると考えている。第一に、最も明白
な例がデフォルトである。支払不履行または契約書上で規定されたデフォルトがこれ
に該当する。また、格付された証券の元利金に、近い将来、信用力の著しい悪化に
よって損失が生じる蓋然性が高まった案件も、ディストレスト案件に含まれる。
RR は「CCC」カテゴリー以
下の証券に付与される。
RR を付与するにあたり、フィッチでは、当初格付が「B」格以上であったが、フィッ
チが定める僅かなストレスでさえも、もはや耐えることができなくなり、償還期日に
デフォルトするであろう証券を、ディストレスト証券と定義している。当該債券は、
当然のこととして、「CCC」カテゴリー以下に格下げされている。また、当初から
「CCC」カテゴリー以下の格付が付与されている証券も、ディストレスト証券に含ま
れる。その結果、フィッチでは、「CCC」カテゴリー以下の格付を有するすべての証
券について RR を付与する。
フィッチでは、デフォルトした証券の情報提供が中断される等、RR を付与または維
持するために必要な情報が関係当事者から得られない場合には、RR の付与を行わず
(または、必要に応じて、証券に付与されている回収率格付を取り下げ)、その旨を
公表する。
デフォルトが、完全に一時的で、格付された債券がその後直ちに正常化する場合、通
常、RR は付与されない。半強制的な債務交換(Coercive Debt Exchange)がその一例
で、当初条件下で、デフォルト直前の案件が、一時的に「D」に格下げされた後、状
況改善のためにリストラクチャリングが実施され、「B」カテゴリー以上の正常な水
準の格付まで回復する場合である。3
RR の決定要因
RR の決定は、利息回収金を
含む割引後の将来の想定
キャッシュ・フローに基づ
いている。
フィッチの RR は、全 SF 資産クラスに用いられる標準的な算出枠組みに基づいてい
る。RR が付与されている証券は、ディストレストまたはデフォルトの状態で、その
キャッシュ・フローについても、通常、極めて不透明であるため、算出枠組みは実際
のところ目安としての役割に留まり、透明性向上、モデル・リスクの最小化および利
用者の利便性向上のために、幅広い想定が用いられることが多い。多くの場合、格付
の過程で定性的な検討が重視されるが、場合によっては、キャッシュ・フロー分析に
完全に取って代わることもある。
RR の算出枠組みにおける主な構成要素は次のとおりである。
•
証券の現在残高と案件のウォーターフォールにおける優先順位
•
将来想定されるキャッシュ・フロー
3
証券化商品の回収率格付基準
2009 年 8 月
2009 年 6 月 3 日に公表された「Coercive Debt Exchange Criteria for Structured Finance」を参照。
3
Structured Finance
•
将来想定される損失と回収時期
•
割引率
•
その他の分析上の想定
資産からの回収には、想定されるあらゆる元本回収の金額とタイミングおよび債券へ
の支払が見込まれるあらゆる利息金額が反映されている。
フィッチでは、まず、将来におけるデフォルトおよび回収に関するフィッチの想定を
反映して(想定ケース)、すべての資産回収の正味現在価値を算出して、ディストレ
スト債券の回収率を見積もる。次に、フィッチでは元加された利息を含む元本の現在
残高を確定のうえ、資産回収額の正味現在価値を当該金額で除することで回収率を導
出する。この回収率に基づいて、債券に対する回収率格付が付与される。(前出の表
1 を参照)
多くの投資家は、ディストレスト証券を評価するにあたり、当初ストラクチャーの条
件にかかわらず、総回収分析に立ち返る。元本と利息の区別なく証券から得られるす
べてのキャッシュを回収の一部として扱うことによって、ディストレスト債券を比較
するうえで、より明確な基準が得られる。そのためフィッチでは、利息を評価対象に
含めるだけでなく、全体を構成要素に分解する。
回収額を評価するうえで関連するキャッシュ・フローについて、複数の期間が考えら
れる。例えば、証券の期間(発行から償還期日まで)、投資家が証券を購入した時点
からまたはディストレスト状態となった時点からが、算出期間となりうる。
投資家は、証券を発行時に購入した場合もあれば、発行後に購入した場合もあるため、
保有する案件の期間も異なりうる。満期保有目的の投資家もいれば、流通市場で積極
的に取引する投資家、ディストレスト市場に対象を絞る投資家もいる。すべての投資
家にとって的確で一貫性のある回収額が得られる単一の期間を決めることは、ほとん
ど不可能である。
こうした理由から、フィッチでは、RR の付与以降に想定されるすべてのキャッシュ・
フローの金額およびタイミングに基づいて、RR を算出する。
証券の現在残高およびウォーターフォールにおける優先順位
RR 算出の第一段階は、証券の現在残高を確定することである。これは直近のトラス
ティーまたはサービサー・レポートから得られ、償還や元本毀損によって、発行以降
発生した元本の減少分についても反映される。さらに、元加された繰延利息(PIK)
による元本増加分も現在残高に反映されるべきであるが、元加されない場合、すでに
生じている未払いの繰延利息残高については、含まれないこととなろう。案件の
ウォーターフォール上で、当該証券より上位にある証券の金額は、証券の現在残高か
ら想定されるあらゆる回収の金額およびタイミングに対して大きな影響を与える。
将来想定されるキャッシュ・フロー
フィッチでは、RR 決定時に、当該リスク要因に対する一貫した想定を行うために、
対象証券の分析時点における将来パフォーマンスを想定のうえ、将来キャッシュ・フ
ローを分析する。フィッチは、想定されるすべての将来キャッシュ・フローを RR 決
定にあたって考慮する。ディストレスト証券に対して支払可能なキャッシュ・フロー
の金額とタイミングは、証券化プールに残存する不良および正常資産のパフォーマン
スに依拠している。
ディストレストおよびデフォルトした証券に想定されるパフォーマンスは、当然、当
初信用格付を付与した時点で想定したパフォーマンスとは大幅に異なるであろう。
フィッチでは、案件の定期レビューの都度、想定の見直しを継続する。
証券化商品の回収率格付基準
2009 年 8 月
4
Structured Finance
以下の表 3 の例は、共に現在残高が 20,000 米ドルである異なる案件の 2 つの証券を
示している。証券 A には、120 ヶ月間、毎月 100 米ドルの利払いが想定されるが、償
還期日に元本が償還される見込みはない(合計で当初残高の 60%にあたる 12,000 米
ドルを受領)。証券 B については、利払いはないが、120 ヶ月後に 12,000 米ドルが
償還される見込みである(当初残高の 60%)。元本のみを考えれば、証券 A の回収
額は、証券 B の回収額を下回るが、キャッシュ・フロー全体を考えると、証券 B と同
額になる。4
表 3: 回収額の 2 つの算出例 – 回収額に利息を含む証券と含まない証券 (割引前)
(米ドル)
証券 A
証券 B
元本の
名目残高
20,000
20,000
償還期日
までの 受取利息の
合計金額
月次利息
月数
100
120
12,000
—
120
—
元本の
想定回収額
—
12,000
元本の 総回収率 b
回収率 a (%)
(%)
0
60
60
60
a
元本の回収率は、元本の想定回収額を元本の現在残高で除して算出する。
総回収率は、利息の想定受取額と元本の想定回収額の和を元本の現在残高で除して算出する。
出所: フィッチ
b
これは極端な例であるが、多くの SF 案件では、(予定分または繰り延べ分の)利払
いへの充当または IO 証券(将来における元本弁済がない)への支払のために、発行
代わり金の事実上の流用が認められている。そのため、残余の名目元本金額を減らす
ために充当可能とされる資金を検討するだけでは、証券の保有者が受け取る金額のす
べては捕捉しないこととなるため、投資家に対して真の総回収に関する見解を示すこ
とができない。
将来想定される損失および回収時期
RR は、ディストレスト証券
から将来得られる元利金に
関して、フィッチの想定を
反映している。
フィッチは、将来を見据えたうえで、RR を決定する。RR は、当該格付が付与されて
から証券の最終償還期日までに今後受領が見込まれる回収金額を反映している。
証券がディストレスト状態となる(RR が付与される)のは、SF 案件が、当初想定に
比し著しく高いデフォルト率もしくは延滞率に直面しているまたはその見込みがある
場合である。格付が性質上、将来を見据えたものであることを考えると、証券がディ
ストレスト状態となり、RR が付与される時点における裏付資産の信用力の悪化のみ
を考慮するだけでは、通常、不十分である。証券化ポートフォリオ内の実現損および
延滞額に加えて、証券のパフォーマンスは、裏付資産における追加の延滞とデフォル
トの金額とタイミング、実際の回収の金額とタイミング、正常資産の元本返済率、金
利の変化およびその他の案件別要因による影響を受ける。
RR 付与にあたっては、各資産クラスで類似の証券を分析するために用いられた
フィッチの想定および慣行に従って、将来想定されるデフォルトの金額とタイミング
が決められることとなる。
フィッチは、裏付ポートフォリオ内の将来におけるデフォルトおよび延滞の水準とタ
イミングを推定する。例えば、証券が裏付ポートフォリオのパフォーマンス以外の理
由(主要なカウンターパーティの債務不履行など)でディストレスト状態になってい
る場合、将来想定されるデフォルトの水準は、緩やかなストレス・シナリオ(当初の
「ベース・ケース」は、通常「B」格ストレスに相当)を基準に当初想定した水準と
同等となる場合がある。その他の場合、ディストレスト証券で想定される損失額が当
初の「ベース・ケース」より著しく大きくなる。例えば、裏付資産が当初の想定より
早いペースで継続的に悪化する懸念がある場合には、比較的高いデフォルト確率が適
用されうる。
4
証券化商品の回収率格付基準
2009 年 8 月
後出の表 4 で示すとおり、金銭の時間的価値を考慮に入れると、証券 A の回収の方が優っている。
5
Structured Finance
ディストレストまたはデフォルトした証券について、潜在的な回収額を見積もること
は、高い不確実性に影響される、極めて主観的な作業である。分析時点で不良債権と
なったまたはデフォルトした裏付資産の回収額およびタイミングは、担保換価時の市
場価格、第三者による評価またはフィッチ内部の試算など、複数の情報源から見積も
ることができる。フィッチが最適な資産回収想定を決定するにあたっては、流通また
はディストレスト市場における流動性および価格の妥当性、スペシャル・サービサー
または第三者評価者が決定するときの慣行などに基づく場合がある。固定回収率の
CDO または外部信用補完を享受できる証券の場合、資産回収の一部または全部が、
案件の契約条項に従って決定される場合がある。
将来における回収額を評価するにあたり、考慮すべき重要な点は、キャッシュを受け
取るタイミングである。将来キャッシュ・フローのタイミングは不確かな場合がある。
一部のディストレスト証券は、現在の利払いを継続するが、他の証券ではクーポンの
支払を繰り延べる場合がある(PIK)。キャッシュ・フローのタイミングは、デフォ
ルト事由となるトリガー、コール・オプションまたは信用上の保護の有無といった、
構造的な要因によってさらに影響を受ける場合がある。そのため、将来におけるすべ
ての利払いおよび元本回収の正確なタイミングについて確信を持って示すことは不可
能であろう。
割引率
多くの市場参加者は、ディストレスト状態となった投資対象の評価にあたり、割引を
行う。しかし、割引率の選択については、議論の余地がある。
裏付資産のキャッシュ・フローのタイミングと規模が極めて不透明であるという認識
から単純化のため、そして証券間の比較を容易にするといった目的から、固定の割引
率が用いられている。フィッチは、金銭の時間的価値の概念を取り入れる目的と割引
率がディストレスト証券におけるある程度のリスクを反映すべきとの認識から、通常、
年率 10%の割引率を適用する。
RR の算出に用いられる 10%
の割引率は、少なくとも年 1
回見直される。
使用される割引率は、資産クラスおよび具体的証券によって、異なる可能性がある。
10%以外の割引率が適用される場合、その旨およびその理由が当該 RR のプレスリ
リース上で開示される。証券がディストレストまたはデフォルトした時点から、回収
率の分析が実施されることから、全ての検討対象となる証券は、概して、類似する信
用リスクを有することとなり、根本的に異なる割引率を適用するには理由に乏しい。
単一の割引率を適用することで、すべての SF の RR 算出において、一貫性と比較性
が得られる。フィッチでは、割引率が市場の標準レートと大きく乖離することで誤解
を招かないように、少なくとも年 1 回の見直しを行う。市場レートとの乖離が認め
られた場合、フィッチは、RR の付与に適した割引率が維持できるように更新を行う。
分析上のその他の想定
正常資産の分割償還
SF 案件の資産の分割償還は、期限前返済の想定によって異なりうる。フィッチでは、
RR を決定するために、裏付資産の適切な分割償還のケースについて検討する。ディ
ストレスト状態の SF 案件から生じうるキャッシュ・フローを評価するにあたって、
フィッチでは、分割償還の想定と案件の現時点における想定ケースを組み合わせて、
格付委員会で決定する。
利率
将来におけるデフォルトの想定に加えて、SF 案件は利率変更の影響を受ける。RR を
付与するために、フィッチの格付委員会では、適切な想定利率を決定する。
RR の算出
既述のすべての要素を用いて、フィッチは、現時点から償還期日までに生じうるディ
証券化商品の回収率格付基準
2009 年 8 月
6
Structured Finance
ストレスト証券の全キャッシュ・フローを算出する。ディスカウント・キャッシュ・
フロー(分子)を証券の残高(分母)で割った値が回収率になる。こうして算出した
値を、2 ページ(表 1)の「RR1」から「RR6」の尺度に当てはめる。
下の表 4 は、前出の表 3 の例の続きであるが、割引価値が用いられている。
表 4: 回収額の 2 つの算出例 – 回収額に利息を含む証券と含まない証券 (割引後)
(米ドル)
証券 A
証券 B
元本の
名目残高
20,000
20,000
償還期日
までの 受取利息の
月数
月次利息
合計金額
100
120
7,567
—
120
—
元本の
想定回収額
—
4.433
元本の 総回収率 b
回収率 a (%)
(%)
0
38
22
22
a
元本の回収率は、元本の想定回収額を元本の現在残高で除して算出する。
総回収率は、利息の想定受取額と元本の想定回収額の和を元本の現在残高で除して算出する。
出所: フィッチ
b
証券 A:
•
現在、格付が付与されている名目元本残高: 20,000 米ドル。
•
毎月 100 米ドルの利息が償還期日までの 120 ヶ月間支払われることを想定。
•
元本の支払は見込まれない。
•
元利金キャッシュ・フローを年率 10%で割引後の現在価値(PV): 7,567 米ドル。
•
RR: 7,567 米ドル/20,000 米ドル = 38%すなわち「RR4」。
証券 B:
•
現在の格付が付与されている名目元本残高: 20,000 米ドル。
•
償還期日までの残存期間 120 ヶ月間、利払いは行われない。
•
12,000 米ドルの元本がすべて 120 ヶ月後に償還予定。
•
元利金キャッシュ・フローを年率 10%で割引後の現在価値(PV): 4,433 米ドル。
•
RR: 4,433 米ドル/20,000 米ドル = 22%すなわち「RR5」。
RR は、分析時点でディストレストまたはデフォルトした証券の回収率を示唆するも
のである。
RR を算出するためにこの公式が存在する一方、フィッチが当該証券について想定す
る回収率またはキャッシュ・フローの正確な予測をするうえでの潜在的な不確定要素
を、より適切に反映するために、格付委員会では、算出した RR に定性的な調整を加
える場合または定性的手法のみを用いる場合がある。回収率に関する不確定要素(特
にキャッシュ・フローが遠い将来にまで亘る場合)または将来、残余のポートフォリ
オにある程度の損失が想定される場合に、このような定性的手法または調整が認めら
れる。
「AAA」尺度で表される債務格付との関係
フィッチの基本的な尺度で表される債務格付は、格付されたすべての証券に付与され
る。SF 証券の信用格付は、案件および格付を付与された証券の契約条項に内在する
デフォルト・リスクを対象としている。
RR の算出で用いられる主要な想定の多くは、債務格付でも適用される(将来におけ
るデフォルトの想定、適用可能な場合は期限前返済のスピード、利率の想定、デフォ
ルトした資産からの回収額の導出など)。しかし、債務格付は、通常、幅広い潜在的
なパラメータ値およびストレス・テストに基づいて導出されるが、RR は想定パラ
証券化商品の回収率格付基準
2009 年 8 月
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メータ値のみに基づいている。
RR とフィッチの基本的な尺
度によって付与される債務
格付の間に、直接的な関連
性はない。
非投資適格級の債券格付とかつてディストレスの回収分析に用いられていた DR カテ
ゴリーとの間の関連性は解消された。すべての SF 債券格付は、非投資適格・投資適
格にかかわらず、完全にファースト・トゥ・デフォルト(デフォルト率のみに着目し
た、いわゆるファースト・ダラー・ロス)に基づいて付与されている。そのため RR
は、完全に補足的情報であり、債務格付に対して、まったく影響を与えない。
制約
RR の制約については、大要において、損失度格付および「AAA」尺度で表される債
務格付の制約と類似している。(フィッチの格付の定義およびその制約についての考
察に関する 2009 年 3 月付の定義集「格付及びその他尺度の定義」を参照)
さらに、将来シナリオを予測して、そこからディストレストおよびデフォルトした証
券の想定キャッシュ・フローを導出するうえで、別のリスクが存在する。例えば、将
来におけるキャッシュ・フローは、(ディストレスト状態の証券であることから)当
初予定どおりとなる可能性が低い。そのため、その金額とタイミングは、極めて不透
明となる場合がある。
フィッチでは、継続的なサーベイランスを行う一方、見直しの頻度によっては、証券
に対する回収想定の変更(または証券の元本残高の変更)に、元本の増額・減額のプ
ロセスなどを含め、1 から 2 期間のタイムラグが生じる場合がある。
RR は将来想定される元利払いを反映しているが、時間の経過と共に変更される可能
性がある。例えば、償還期日までに支払われる利息が少なくなった結果、RR が格下
げされる場合がある。反対に、償還期日における元本金額といった、将来の(未払い
の)回収金額の現在割引価値は、時間の経過と共に上昇する。時間の経過による RR
への影響は、プラスにもマイナスにもなり得るが、変わらない場合もある。(個々の
要素の影響度についての概要は、以下の「RR のサーベイランス」の項を参照)
RR の算出に必要な、単純化したストラクチャー上の分析では、とりわけ複雑なディ
ストレスト案件について、キャッシュ・ウォーターフォールの変更を完全に捕捉する
わけではない。多くの場合、ディストレスト証券は、債務リストラクチャリングに関
する議論の対象となり、RR の根拠となるストラクチャー上または契約上の条件が変
更される場合が多い。債務リストラクチャリングの取組みに大きな影響を与えうる場
合であっても、フィッチは、債権者の動向を格付に考慮することができない。しかし、
RR では、この要因によるキャッシュ・フローのタイミングと規模への影響度合いに
関して、直近の予測を反映する。
RR のサーベイランス
RR は、サーベイランス対象
であり、格付された証券に
関する想定が更新される都
度、見直される。
証券化商品の回収率格付基準
2009 年 8 月
RR はすべてのディストレストまたはデフォルトした SF 証券に対して付与される。す
べての公開 RR の変更について、プレスリリースが公表され、フィッチのウェブサイ
ト(www.fitchratings.com)から入手可能となっている。
フィッチは、ディストレスト証券の信用格付および回収率格付について、継続的な
サーベイランスを行う。ディストレスト信用格付および回収率格付は、案件の状況の
変化に従って、継続的に見直しされる。個別格付の詳細については、フィッチの購読
者向けサイト www.fitchresearch.com 上の SMART を参照されたい。
8
Structured Finance
既述のとおり、信用格付および RR は、時間の経過と共に変更される可能性がある。
RR は、将来における想定キャッシュ・フローの現在価値を示しているが、時間の経
過と共に変更される場合がある。それは、キャッシュ・フローの実現、そしておそら
く最も重要なこととして、将来の回収元本およびクーポン支払額の想定が変わること
によるものである。案件に影響を与える他のリスク要因によって、RR が変更される
可能性もある。他の条件が同じ場合に、影響を与えうる各要因は次のとおりである。
•
時間の経過によって将来のキャッシュ・フロー発生時期が近づくにつれて、将来
キャッシュ・フローの割引による影響が小さくなる。これ自体は、RR は改善する
こととなる。(しかし、将来利用可能なキャッシュ・フローは減少しうる)
•
RR は、将来を見据えて算出されるため、すでに実現した利払いについては計算
に含まれない。時間が経過すると、将来受領予定の利払いの合計金額は減少する
こととなり、RR にとってマイナス要因となる。
•
反対に、元本のキャッシュ・フローによる償還は、債券の残高を減少させ、RR
は改善することとなる。
•
証券の元本減額は、将来の回収額が、減額後の残余元本に対して充当されること
となるため、RR は改善することとなる。
•
将来における元本回収額および元利払いの可能性が明確になるにつれて、フィッ
チは、想定されるキャッシュ・フローの合計を前回の想定から増減させる可能性
がある。RR はより正確になるが、RR への影響は正負いずれもありうる。
•
金利や為替など案件に影響するその他のリスク要因が、キャッシュ・フローを変
えることもある。RR に対する影響は正負いずれもありうる。
さらに、証券がディストレスト状態から回復する可能性もある。これは、正常なポー
トフォリオ資産の信用力改善、デフォルトしたポートフォリオ資産の回収率が想定よ
り高い場合、案件ストラクチャーの変更または外部サポートの提供による場合がある。
証券が改善によりディストレスト状態から脱した場合、RR は取り下げられ、プレス
リリース上で公表される。
事業会社と SF への適用上の違い
事業会社と SF の RR の手法は、主に次の 4 つの理由から異なる。
•
SF 証券は、デフォルト・リスクを反映しているが、想定損失については反映して
いない。つまり SF 格付では、回収率を反映するための、IDR に対するノッチ調整
は行っていない。そのため、証券化商品の RR はデフォルトに基づく SF 証券格付
に対して、全く影響を与えない。
•
SF の RR の手法は、将来における元利金の割引後の合計金額に基づいているが、
事業会社の RR は、発行体の事業継続価値または清算価値の評価に基づいている。
•
SF の手法は、回収期間を明確に考慮している。これは回収期間が案件のストラク
チャーおよび元本減額によって大幅に異なるためである。この特徴は、事業会社
の社債では、通常、見られない。
•
SF 証券では、「CCC」格以下のディストレスト証券にのみ RR が付与されるが、
事業会社の RR は、「B+」格以下の正常な企業とデフォルトした企業の両方に付
与される。
詳細については、フィッチのウェブサイト www.fitchratings.com から、事業会社の
「RR」に関するフィッチの格付基準レポートを参照されたい。
証券化商品の回収率格付基準
2009 年 8 月
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Structured Finance
付属資料
主な質問
ディストレストまたはデフォルトした資産の回収額をどのように算出するのか。
フィッチは、ディストレストおよびデフォルトした資産の価値を決定するにあたって、
案件の通常のレビューと同じ手法を用いる。ディストレスト資産について、フィッチ
では、デフォルトまでの期間と、その間の想定キャッシュ・フローを考慮する。デ
フォルト資産について、フィッチは、市場における入札価格、第三者による評価サー
ビス(鑑定機関、スペシャル・サービサーなど)、マネージャーおよびオリジネー
ターとの協議、第三者による価格サービスおよびフィッチ内部の予測を始めとする多
様な手法を用いる。また、通常の分割償還から回収金が得られる場合がある。最終的
には、評価、入札および決済における制限ならびにリザーブ勘定または他の第三者に
よる補完の利用といった、案件個別の制約が考慮される。
フィッチはどのように RR で用いるキャッシュ・フローを導出するのか。
キャッシュ・フローは、案件の残存期間に関するフィッチの想定を反映のうえ、案件
をモデル化して導出される。キャッシュの配分は、案件ごとに異なるウォーター
フォールに従うこととなる。フィッチは、場合によってはキャッシュ・フローについ
て定性的な想定を行う。ディストレスト・トランシェに支払われるべきキャッシュは、
当該期間における回収金とみなされ、現在価値に基づく回収率を導出するために割り
引かれる。
なぜ RR の算出にキャッシュ・フローの現在価値を用いるのか。
RR は、ディストレスト・キャッシュ・フローおよび関連する回収金の現在価値から導
出される。これは、回収額が同一であるものの、回収期間が著しく異なる 2 つの証
券について、投資家にその違いを示すために重要となる。
なぜ単一の割引率を用いるのか。
RR の導入にあたって、フィッチは、複数の主要な市場参加者と考えられる手法につ
いて議論した。すべての参加者が、何らかの形で現在価値の概念を取り入れていたが、
その割引率については、個々の投資家の必要性に応じて多様であった。フィッチでは、
単一の割引率を用いることで、市場参加者が RR を比較することができると考えてい
る。SF 案件間の比較を容易にするために、年率 10%の割引率が単一の基準値として
選ばれた。
時間の経過と共にフィッチでは割引率を変更するのか。
フィッチは現在のところ、RR の算出のための基準レートである 10%の割引率を変更
する予定はない。フィッチでは、基準レートを市場で用いられている実際の割引率に
合わせる必要はないと考えているが、市場金利またはクレジット・スプレッドに大き
な変化が生じた場合、割引率を変更する可能性がある。何らかの理由により、当該割
引率を変更する場合、フィッチでは、ホームページ上で、その旨を発表するとともに
既存の RR に対する影響を具体的に説明する。
時間の経過と共に RR は変更されうるか。
変更されうる。RR には、継続的なサーベイランスが実施され、以下を含む複数の理
由から変更される可能性がある。
証券化商品の回収率格付基準
2009 年 8 月
•
残余の担保から将来想定されるキャッシュ・フローに変更があった場合
•
実際の回収額に増減があった場合
•
格付されたトランシェと裏付資産の相対的なバランスに変更があった場合
•
金利に大幅な変動があった場合
•
案件に関連する基本的な想定に変更があった場合
10
Structured Finance
フィッチの損失度(LS)格付と RR の違いとは。
LS 格付は、「B」カテゴリー以上の正常な証券に対して付与される一方、RR は、
「CCC」格以下のディストレストまたはデフォルトした証券に対して付与されること
から、LS 格付と RR は異なる。LS 格付は、証券化案件の個々のトランシェにおける
相対的な損失度に関する評価を提供する。RR は、当該トランシェのデフォルト時に
おける証券の予想回収率と関連するものである。
証券に一旦 RR が付与されたら、状況が著しく改善した場合であっても、RR が
付与され続けるのか。
「AAA」尺度で表される債務格付が「CCC」カテゴリー超に格上げされた場合、RR は、
通常、取り下げのうえで LS 格付が付与されることとなる。証券には常に LS 格付また
は RR が付与されることとなるが、両方が同時に付与されることはない。
フィッチは、どのように RR の分母を算出するのか。
フィッチでは、トラスティー・レポート上の現在残高を用いる。分割償還または元本
減額によって分母が減る場合や、元本増額または回収金の実現(場合によっては)や
PIK 利息の発生によって分母が増える場合がある。
PIK 利息が繰り延べられたが元加されなかった場合はどうなるのか。
その場合、フィッチはトラスティー・レポート上の PIK 利息を含まない元本残高を分
母に用いる。
「CCC」格以下の証券はすべてディストレスト状態とみなすのか。
「CCC」格以下の債券は、デフォルトが現実の可能性として認められる、不可避であ
るまたは差し迫っている、と定義される。当該範囲で最上位の「CCC」では、債券が
まだ履行を継続していることから市場によって正式にディストレスト状態とみなされ
ない場合がある。しかし、フィッチでは、格付定義に従って、当該カテゴリーが RR
の付与を開始するにあたって最も適切であると考えている。
フィッチでは、将来キャッシュ・フローのストレス水準をどのように決めている
のか。
フィッチは、案件の残存期間について想定ケースを用いる。しかし、各案件は個別に
見直され、案件ごとに異なる想定をする場合もある。
フィッチは、当初格付付与時に複数のシナリオを用いることがあっても、単一の
シナリオ(すなわち、利率、ベースとする期限前返済)を用いるのはなぜか。
RR は、予想されうる回収率の範囲を評価するもので、厳密な予測やディストレス
ト・トランシェの価格についての指標を提供するものではない。また、当初の格付分
析で用いられた格付ストレスを反映することを意図したものではない。RR が、
フィッチの想定を市場に対して容易に説明できる有意な記号とするため、フィッチで
は、想定を単純化することとした。
SF の RR は他の債務格付と関連しているのか。
SF の RR と「AAA」尺度で表される債務格付には、関連性がない。かつて「AAA」尺
度で表されたディストレスト SF 証券とのみ DR は関連していた。非投資適格級の中
でも低い SF 格付について、特にデフォルトに重点を置くような変更があったため、
こうした関連性はもはや存在していない。
証券化商品の回収率格付基準
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Structured Finance
(本レポートは 2009 年 8 月 17 日に公表された英語版「Criteria for Structured
Finance Recovery Ratings」を翻訳したものです。内容に関するご質問・ご不明の点
は、上記の担当アナリストにお問い合わせください。)
フィッチの全信用格付は、所定の制約および免責の対象となっています。弊社ウェブサイトから当該制約および免責事項をご
覧ください(www.fitchratings.co.jp :「格付の定義」>「格付の概要」>「信用格付を理解する:利用と制約」)。さらに、
格付の定義および利用規約は弊社のウェブサイト www.fitchratings.com / www.fitchratings.co.jp (日本語)に掲載されていま
す。公表された格付、格付基準、格付手法も同サイトに常時掲載されています。フィッチの行動規範、守秘義務、利益相反、
関連会社間のファイアウォール、コンプライアンスおよびその他の方針・手続き等も www.fitchratings.com 上の「Code of
Conduct」でご覧いただけます。
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に対する証券の販売を目的として収集、検証、提供した情報を代替するものではなく、また目論見書でもありません。本資料に記載された格
付は、今後何らの通知なく変更、停止又は取り下げられることがあります。フィッチはいかなる場合も投資助言を行いません。本資料に記載
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した額)の範囲内であることが一般的です。また、当社は年間一括手数料を受領し、特定の発行者による発行案件や、特定の保険者又は保証
者による保険、保証対象となる発行案件の全部もしくは一部について格付することもあります。その場合の手数料の金額は 1 万米ドルから
150 万米ドル(米国以外の通貨に関しては、当該国通貨に換算した額)の範囲内となることが予想されます。米国証券法、2000 年英国金融
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証券化商品の回収率格付基準
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