卒業論文データベースにおける検索機能の強化について

卒業論文データベースにおける検索機能の強化について
電子工学科 第11研究室 指導教員 新井 浩志 助教授
提出者 0105010 有馬 裕樹
1.目的
本研究では 2003 年度に構築された卒業論文データベースの検索機能強化について研究した.
2003 年度のデータベースは全文検索ソフトの Namazu で構築されており,検索方法は全文検索
しか行えない.このためキーワードを打ち込むと,そのキーワードが含まれた全データが出力され
てしまい,自分が必要としないデータまで出力されてしまうという問題点がある.
これは Namazu がデータベース機能を持っていないためである.そこで本年度は MySQL や
PostgreSQL などといった SQL(Structured Query Languege)で構成される SQL データベースを新た
に構築する.これによって Namazu では行うことのできない項目別検索を実現させることで卒業論
文データベースの検索機能強化に繋がると考えられる.
2.概要
まず SQL データベースを作成するにあたって PostgreSQL を導入した.この理由としてデータベ
ースのデータを Web 表示させる際に必要な PHP(Hypertext Preprocessor)との連携が容易であるこ
とが挙げられる.今回この PostgreSQL を用いて名前,学籍番号,卒業年度,指導教員など 10 の
項目を持ったテーブルを一つ作成し,このテーブルにサンプルとして幾つかの年度の学生データ
を入力した.また実際にその学生の卒業論文データを表示させるために中間発表項目部分と卒
業論文項目部分,そして梗概項目部分には Namazu で利用されているデータに直接リンクを張っ
ている.SQL データベースにデータをひとつひとつ登録するには膨大な時間と手間がかかってし
まうため,Microsoft Excel や Open Office などといった表計算ソフトでデータをカンマ区切りで扱う,
CSV(Comma Separated Values)方式を用いて一括登録を行った.しかし,これらのデータを閲覧
するには Web 経由でデータベースにアクセスして表示させなければならないため,PHP で表示ス
クリプトを作成した.
3.結果
PostgreSQL にはまだサンプルとして入力した 10 数人分のデータしか入力されていないが,今ま
で Namazu で利用してきた学生データを PostgreSQL にも登録することで SQL 型のデータベース
として完成するものと考えられる.またデータベースには検索機能がなくてはならないため今後の
課題として,表示スクリプトだけではなく各項目の検索の他,研究分野別の検索機能を持ち合わ
せた検索スクリプトが必要である.
図1.PostgreSQL のデータ表示画面