ガートナービジネス・インテリジェンス、アナリティクス

ガートナー ビジネス・インテリジェンス、アナリティクス&情報活用 サミット 2016
IoTに向けた
生産ライン品質向上・予防保全ソリューション
「マドラー」のご紹介
~ データ分析戦略 ~
株式会社オージス総研
2016年5月24日
目次
1. 会社概要
2. データ利活用を実践するための「データ分析戦略」
・ OGISデータ分析戦略フレームワーク
・ データ分析においてはプロセス(方法論)が重要
3. 製造業におけるデータ分析とは
・ 製造業の現状と課題
・ データ分析による歩留まりの改善の利点
・ 「異常予兆検知」とは
・ 「不良要因の解析」とは
4. 一般的な異常予兆検知の手法
・ 従来の異常検知方法
・ SPC管理図による異常予兆検知の問題点
・ 異常予兆検知手法の高度化への課題
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5. 異常予兆検知に対するオージス総研の取り組み
・ 生産ライン向けソリューション:マドラーの特長
6. 事例紹介
(宇部興産様:化学プラントでのアプローチ)
・ 事例の概要
・ 評価のポイント(スクリーンオンリー)
・ 実現フロー(スクリーンオンリー)
・ 実際の異常予兆手法のご紹介
(スクリーンオンリー)
7. まとめ
・ 重要ポイント
・ マドラーのアプローチ
1
1.会社概要
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2
会社概要
株式会社オージス総研
代表者:
代表取締役社⻑ ⻄岡 信也
設 ⽴:
1983年6月29日
資本⾦:
4億円 (大阪ガス株式会社100%出資)
事業内容:
システム開発、プラットフォームサービス、
コンピュータ機器・ソフトウェアの販売、
コンサルティング、研修・トレーニング
主な事業所
本 社:
東京本社:
千⾥オフィス:
名古屋オフィス:
大阪府
東京都
大阪府
愛知県
大阪市⻄区千代崎3-南2-37 ICCビル
港区港南2-15-1 品川インターシティA棟
豊中市新千⾥⻄町1-2-1
名古屋市中区錦1-17-13 名興ビル
売上実績:
649億円(連結) 359億円(単体)
従業員数:
3,227名(連結) 1,386名(単体)
関連会社:
さくら情報システム(株)、 (株)宇部情報システム、 (株)システムアンサー、
OGIS International, Inc. (米国) 、上海欧計斯軟件有限公司(中国)
オージス総研グループ 売上構成比(連結)
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(2015年度)
取得許可認定
3
経済産業省と東京証券取引所による「攻めのIT経営銘柄」
経済産業省のHP http://www.meti.go.jp/press/2015/05/20150526003/20150526003.html
本件の概要
経済産業省は、我が国企業の戦略的IT利活用の促進に向けた取組の一環として、東京証券取引所と共同で、「攻めのIT経営銘柄」を選定し、
本日公表しました。
「攻めのIT経営銘柄」は、長期的な視点からの企業価値の向上を重視する投資家にとって魅力ある企業を紹介するものであり、今後、多くの企業
が「攻めのIT経営」の取組を推進するインセンティブとなることを目指します。
1.「攻めの
「攻めのIT経営銘柄」とは
「攻めの 経営銘柄」とは
「攻めのIT経営銘柄」は、東京証券取引所の上場会社の中から、収益拡大や事業革新等のための積極的なIT投資や活用を実施する「攻めの
IT経営」に取り組む企業を、業種区分毎に選定して紹介するものです。
いち早く「攻めのIT経営」に取り組む企業は、新たなビジネスモデルの創出や収益力の強化等を通じ企業価値向上や中長期的な成長を実現する
とともに、投資家から適切な理解と評価を得ることにより、株価の向上にもつながることが期待されます。
選定に当たっては、各社におけるIT活用の取組実態を評価するため、経済産業省において、東京証券取引所に上場する全ての企業に対して実
施した「攻めのIT活用・投資を実現する「攻めのIT経営」に関するアンケート調査」の回答内容から、以下の5つの項目についてスコアリングするととも
企業名
業種
に、財務状況によるスクリーニングを行い、最終的に18社を選定しました。 銘柄コード
1.
2.
3.
4.
5.
経営計画における攻めのIT活用・投資の位置づけ
攻めのIT活用・投資の企画に関わる社内体制 及びIT人材
攻めのIT活用・投資の実施状況 (事業革新のためのIT活用)
攻めのIT投資の効果 及び事後評価の状況
攻めのIT投資のための基盤的取組
2.選定企業一覧(18銘柄、業種順)
右記)
2.選定企業一覧(18銘柄、業種順) (右記
右記
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4
1928
2502
3402
7947
5108
5411
6301
6501
7201
7731
7862
9532
9020
9467
8031
8316
積水ハウス株式会社
アサヒグループホールディングス株式会社
東レ株式会社
株式会社エフピコ
株式会社ブリヂストン
JFEホールディングス株式会社
株式会社小松製作所
株式会社日立製作所
日産自動車株式会社
株式会社ニコン
トッパン・フォームズ株式会社
大阪ガス株式会社
東日本旅客鉄道株式会社
株式会社アルファポリス
三井物産株式会社
株式会社三井住友フィナンシャルグループ
建設業
食料品
繊維製品
化学
ゴム製品
鉄鋼
機械
電気機器
輸送用機器
精密機器
その他製品
電気・ガス業
陸運業
情報・通信業
卸売業
銀行業
8766
東京海上ホールディングス株式会社
保険業
8439
東京センチュリーリース株式会社
その他金融業
「攻めのIT経営銘柄」 大阪ガス
大阪ガスHP http://www.osakagas.co.jp/company/press/pr_2015/1223770_15658.html
■大阪ガスは「攻めのIT経営銘柄」に選定されました
2015年5月26日 大阪ガス株式会社
大阪ガス(社⻑:本荘 武宏)は、事業⾰新や競争⼒の強化のためにITを積極的に活用している企業として、東京証券取引
所と経済産業省がこのたび新たに創設した「攻めのIT経営銘柄」に選定されました。
今回の「攻めのIT経営銘柄」選定にあたっては、当社がかねてよりお客さまサービスの向上や業務の効率化のために、社内
で保有する各種データを分析し、課題解決に役⽴ててきた点が評価されました。
従来、当社では各組織が様々なデータを活用して業務に取り組んできましたが、より効果的な課題解決を
目的として、2006年に社内にデータ分析・活用の専門部署(情報通信部ビジネスアナリシスセンター、以
下「BAC」)を設置しました。BACでは、データ分析を元に、専門家が各組織と協⼒しながら現場の業務プ
ロセスの変⾰を⽀援します。現場で日常的に実施されている業務フローを理解し、データから⾒出された傾
向や規則性を元に、解決策を導くのが特徴です。具体的な事例として、ガス機器の修理時間の短縮や緊急⾞
両の効果的な配置などを実現しています。
また、グループ全社員を対象に、自らデータを加工して業務に活用することを目的として、データ分析
の考え方・手法などの実践的な社員教育に取り組んでおります。2009年度以降3種類11講座を開講し、
2014年度までの間に、グループ内でのべ5,000人以上の受講実績があります。
当社は、これからも積極的なIT活用を通じて、継続的な事業⾰新に努めてまいります。
<ご参考>
「攻めのIT経営銘柄」とは、東京証券取引所と経済産業省が、経営⾰新や競争⼒の強化のためにITの積極的活用に取り組ん
でいる企業を、東証一部上場企業から選定するものです。企業の選定にあたっては、「経営計画における攻めのIT活用・投資
の位置づけ」「攻めのIT活用・投資の企画に関わる社内体制及びIT人材」「攻めのIT活用・投資の実施状況(事業⾰新のため
のIT活用・投資)」「攻めのIT投資の効果及び事後評価の状況」「攻めのIT投資のため基盤的取組(情報セキュリティ対策
等)」の5つの観点から評価を⾏います。平成26年度に新設され、初年度となる今回は、18業種から18社が選定されました。
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5
オージス総研のビッグデータ分析の取り組み
お客様ニーズ
(窓口機能)
非定型で
高度な分析
高度な分析
アナリティクス
出向など
密接な連携
ビジネス・アナリシス・
センター (BAC)
データ分析専門集団
大阪ガス
ユーザー
部門
・
大阪ガス
グループ
データアナリシス部
連携
データ分析コンサルティング
ビッグデータIT技術
外販の
お客様
(データサイエンスセンター)
データ分析
データ分析
ソリューション提供
ソリューション提供
定型的な分析
BI
DUSHセンター
データ統制&
データ統制&支援
データ分析基盤
オージス総研がワンストップで
データ分析ソリューションを提供
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6
データ分析の連載を寄稿
日経BigData 「会社を動かすデータ分析戦略」6回連載(2014年度)
(データ活用実践教室として書籍化)や、
日経コンピュータ 「オージス総研が実践する、ビッグデータ活用勘所」
3/19号より5回連載(2015年)、
日経情報ストラテジー「ビジネスで成果を出すデータ分析戦略」
2016年5/28号より5回連載を予定
データ
分析戦略
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7
複製不可
2.データ利活用を実践するための
「データ分析戦略」
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8
データ分析戦略
データ分析戦略
OGIS データ分析戦略フレームワーク
ビッグデータの時代になり、データ分析は現状分析から、データマイニングや将来予測、最適化・
シミュレーションが実施できるようになりました。
オージス総研では、データ利活⽤やシステム開発(SI)で培ったノウハウをフレームワーク化し、
体系だったプロセス論に基づいてソリューションを提供しています。
オージス総研のデータ分析戦略は、
「データ分析の先に、データ利活⽤の施策として実装されたITを通じて、事業現場が『気づきや
学び』とともに、日々、業務改善や効率化がなされる状態を提供すること」 をゴールとしていま
す。
データ分析のアウトプットを施策化し、良好な結果が得られれば、業務への活⽤の定着化として
の業務系システムや情報系システム(データ分析基盤)へ組み込む開発を⾏い、データ利活⽤の
業務への定着をおこないます。
データ分析
計画⽴案・実施
データ利活⽤
ロードマップ策定
第2ライフサイクルへ
(継続的活⽤の定着へ)
(データ分析のコンサルティングや
テクニカルサポート、
基盤の運営・維持管理)
データ分析基盤構築
計画⽴案・実施
(プラットフォーム)
お客様とともに、IT
お客様とともに、ITを通したデータ利活用の文化を醸成
ITを通したデータ利活用の文化を醸成
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9
データ分析戦略
データ分析戦略
フレームワーク概要
OGISデータ分析戦略フレームワーク
方向付けフェーズ
推敲フェーズ
OGIS BA Strategy Framework
実施フェーズ
データ
分析系
データ分析
計画⽴案
データ分析
(PDCAイテレーション)
データ分析基盤構築⽴案
(プラットフォーム)
データ分析基盤構築
(イテレーション開発)
移⾏フェーズ
データ分析
(分析モデルの
システム組込み)
データ利活⽤
ロードマップ策定
第2ライフ
サイクルへ
分析
基盤系
■ 需要予測
iPREDICTION
■ 電⼒需要予測
iPREDICTION-p
■ マドラー
(生産品質向上、予防保
全)
データ分析基盤構築⽴案
(継続的利⽤の仕組み:
体制、啓蒙・操作教育、
利便性向上)
ご参考:当社が考える「データ分析による業務改革の『3本柱』」
データ分析基盤構築⽴案
(継続的利⽤の仕組み:
データマネジメント)
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10
データ分析戦略
データ分析戦略
データ分析においてはプロセス(方法論)が重要
オージス総研は実践可能なデータ分析の方法論を保有し、データ分析戦略フ
レームワークにまとめています。初めに手掛けるのは、データ分析のテーマ(目
的となる課題)の抽出です。
要件定義
•
•
•
課題整理
目的・ゴール(目標
目的・ゴール(目標)
・ゴール(目標)を明確化
データ準備・分析データ設計
データ
モデリング
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課題の
課題の
ブレイクダウン
見える化
11
11
分析計画書
3.製造業におけるデータ分析とは?
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12
3-1. 製造業の現状と課題
製造業の置かれている現状と課題
•
•
•
•
製造業はIndustry4.0をはじめとするグローバルの潮流にあり、生産ラインのさらなる⾼度化・効率化が求
められている。
現場の知⾒を⽤いた⼈⼿によるプロセス改善は以前から継続的に為されており、伸び代が少ない。
IoTをはじめとするセンサーデータの収集・蓄積技術が進歩し、生産ラインの様々な部位の状態を計測で
きるようになった。
データの活⽤によるプロセス改善のブレイクスルーが期待されており、特に『異常予兆検知』、 『不良要因の
解析』 による歩留まり改善に注目が集まっている。
生産ライン
工程履歴
DB
品質管理
DB
イベント
情報DB
生産実績
DB
データの蓄積
既存の工場情報系システム
センサーデータ
PLC/DCS
装置ログファイル
ブレイクスルーの期待
装置ログデータ
販売実績
DB
サポート
情報DB
既存の基幹系システム
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13
3-2. データ分析による歩留まり改善の利点
【人手による歩留まり改善 と データ分析による歩留まり改善の比較】
分析内容
人手による歩留まり改善
データ分析による歩留まり改善
異常予兆検知
装置の限界や製品の設計マージンから
計測値の正常範囲を設定。
過去のセンサーデータの傾向から
統計的に正常範囲を設定。
不良要因の解析
少数の不良品の物理解析+製造プロセ
スや装置に関する知見から要因を推定。
大量の製品のセンサーデータから不良品
の発生しやすい条件を網羅的に探索。
【データ分析による歩留まり改善に期待されるブレイクスルー】
•
•
•
人間とは視点が異なるので、これまで見落としていた異常の予兆や不良要因に気付く
現場担当者の勘や経験に依存する部分が少ないので、海外のコピー工場などへの展開が容易
効果の定量化が容易であり、施策の優先度を客観的に決定可能
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14
3-3. 「異常予兆検知」とは
【定義】
定義】
センサーデータの何らかの傾向から生産ラインにおける異常の発生を自動的に検知し、人に知らせる事。
異常発生前の予備動作を検知する場合、「異常予兆検知」と呼ぶ。
【目的】
目的】
突発的な異常による良品率の低下や、装置異常などによる生産数の低下を抑制する。⇒生産効率の維持
【基本的な分析手法】
基本的な分析手法】
正常時のデータを基準にして、統計的に発生頻度が低いと考えられるデータを異常として検知する
【分析結果の運用方法】
分析結果の運用方法】
リアルタイムに近い時間で異常を検知する必要がある為、生産システムに組み込んで運用
正常:生産ライン全体が意図通りの製造プロセスを実行している状態。
異常:ハードウェアの破損/ソフトウェアの不具合/外部環境の変化など様々な理由で生産ラインの少なくとも
一部が意図通りの動作ができない状態。
いつもと違う挙動が発生
⇒ 異常の予兆
計測値2
異常
計測値1
良品率
正常時の値の範囲
関連性
計測値2
良品率低下
を抑制
装置異常による
良品率低下
異常予兆時の値
計測値1
運転日時
計測値3
【異常予兆検知による歩留まり改善】
【異常予兆検知の概念】
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3-4. 「不良要因の解析」とは
【定義】
定義】
生産ラインにおいて、不良判定された製品を処理した際のセンターデータを収集・分析することで、不良
の発生頻度が高くなる条件(特定の設備、処理条件の範囲など)を推定する事
【目的】
目的】
不良頻度が高くなる条件に入らないように装置の製造処理を制御することで生産ラインの想定歩留まりを向上
させる。⇒ 生産効率の改善
【基本的な分析手法】
基本的な分析手法】
良品・不良品の両方を処理した際の全てのセンサーデータから、不良の発生頻度が特に高くなる項目と値を網
羅的に探索する
【分析結果の運用方法】
分析結果の運用方法】
装置の処理条件や製品設計にフィードバックする。恒久的な活動施策になるため、手法の構築が難しい。
ある期間の生産データ
不良の発生しやすい処理条件を抽出
改善後の良品率
計測値1
良品率
想定歩留まりを改善
計測値2
改善前の良品率
計測値3
運転日時
【不良要因解析による歩留まり改善】
【不良要因解析の概念】
不良要因の解析は回帰分析や決定木などの一般的な予測・分類手法が適用可能な場合が多い。
以後は異常予兆検知にフォーカスして説明。
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16
4.一般的な異常予兆検知の手法
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17
4-1. 従来の異常予兆検知方法(単項目による検知)
•
•
•
SPC(Statistical Process Control)管理図と呼ばれる方法が主流。
各項目について、固定の管理限界(過去の平均値±3σなど)を設定し、管理限界外の値は異常と判断する。
理論がわかりやすく、100個程度の過去事例があれば運用可能であるため、生産現場に導入する際のハード
ルが低く、日本では1960年代から現在まで広く使われている。
上方管理限界(UCL)
管理限界外の値を異常と判定
計測値
3σ
中心線(CL)
3σ
【その他の異常判定基準の例】
・連続n点が中心線の片側にないか?
・管理限界から1/3の範囲に連続n点中m点がないか?
・連続n点で上昇傾向/下降傾向がないか?
下方管理限界(LCL)
日時
管理対象となる全ての計測値に管理限界を設定する
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18
4-2. SPC管理図による異常予兆検知の問題点
•
データ収集・蓄積技術の進歩により管理対象の項目数が増えたことで、SPC管理図の課題が顕在化。
① 誤報の常態化
例) 管理限界を過去の平均値±3σに設定すると、0.3%が異常判定。
⇒ 計測値が300項目程度あれば正常時でもほぼ1項目は誤判定される。
② 管理限界のメンテナンスに必要な作業が増大
装置の経時変化や外的要因による変動に合わせて管理限界のメンテナンスが必要だが、項目数が増
加に伴って作業工数が増加し、管理が困難になる。
異常予兆検知手法の高度化が求められている
【高度化の主なアプローチ】
高度化の主なアプローチ】
計測値2
異常判定
計測値2
最新データ
最新データ
軸2
UCL
軸とスケール
を変換
UCL
過去事例
中心からの距離
で異常判定
過去事例
LCL
LCL
最新データ
最も近い過去事例との
距離で異常判定
軸1
過去事例
計測値1
計測値1
LCL
LCL
UCL
項目間の相関関係を利用した異常予兆検知
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UCL
過去の正常事例との類似性を利用した異常予兆検知
19
4-3. 異常予兆検知手法の高度化への課題
•
異常予兆検知の高度化に対するニーズが高まる一方で、下記の課題から、生産ラインへの導入はあまり進ん
でいない。
【技術的な課題】
手法によって想定している異常や適用な可能な条件が異なるため、現場の課題に合わせた手法の
現場の課題に合わせた手法の
構築が難しい。
構築が難しい
【運用面での課題】
パラメータや結果の意味が直感的にわかりにくいので、現場導入へのハードルが高い
現場導入へのハードルが高い。
現場導入へのハードルが高い
【表:生産ラインの異常予兆検知で用いる代表的な手法】
アプローチ
名称
何を
見ているか?
同時に扱える
項目数
必要な
データ数
経時変化 理解の
への対応 しやすさ
(○:多,×:少) (○:少,×:多)
マハラノビス
-タグチ法
項目間の
相関関係を利用
PCA-MSPC法
スパース
構造学習法
過去事例との
類似性を利用
JITモデリング法
値の変動
値の変動と
相関関係のズレ
過去と現在の
相関関係の差
過去の正常値
との類似性
想定する異常が異なる
想定する異常が異なる
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20
×
○
×
○
×
○
×
△
○
△
△
×
△
×
○
○
適用可能な条件が異なる
理解のしやすさが異なる
5.異常予兆検知に対するオージス総研の取り組み
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21
5-1. 生産ライン向けソリューション:マドラーの特長
【生産ライン向けの
生産ライン向けのソリューション
ライン向けのソリューション “マドラー”
マドラー” 】
(MAnufacturing Dynamic Operational Intelligence & Realtime Analytics)
最適な分析手法の構築
•
データ分析を生産現場で活用するには、
分析手法に対する信頼
の3つの要素が不可欠。
実運用可能な仕掛け
様々な分野で培ってきたデータ分析力/システム開発力と生産ラインやプラントの製造理論を
オージス総研のノウハウ(知恵やアイデア)を介して結びつけることで実現
解決すべき
課題
統計解析
精度の高い
分析結果
最適な分析手法の構築
データ
分析
スキル
生産ラインの理解
機械学習
製造プロセス
…
生産システム
データベース
お客様の
導入判断
分析手法に対する信頼
実運用可能な仕掛け
組織/運用体制
システム
開発
スキル
BI
…
…
オージス総研の持つ知恵、アイデア
現場への
導入
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22
6.事例紹介
(宇部興産様 化学プラントでのアプローチ)
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23
6-1. ニュースリリースのご紹介
http://www.ogis-ri.co.jp/news/1249554_6734.html
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24
6-2. 宇部興産様の概要
【会社概要】
会社概要】
社 名 宇部興産株式会社(英文名 Ube Industries, Ltd.)
連結業績
創 業 1897年(明治30年)6月
売上高
営業利益
経常利益
当期純利益
総資産
従業員数
設 立 1942年(昭和17年)3月
資本金 584億円(2016年3月末現在)
2016年3月期
2015年3月期
連結
単独
連結
単独
6,417
3,018
6,417
3,065
414
258
241
148
396
277
232
175
191
117
146
82
6,797
4,716
7,115
4,859
10,764人 3,693人 10,702人
3,726人
(単位:記載ないものは全て「億円」)
【事業内容】
事業内容】
UBEグループは『化学』 『医薬』 『建設資材』 『機械』 『エネルギー・環境』の5事業を展開しています。
国内の工場は、宇部工場のほかに千葉、堺、伊佐(山口)、苅田(福岡)。海外ではスペイン、タイにカプロラクタムやナイロン樹脂、
ファインケミカルなどの生産拠点を設け、グローバルな市場で活動しています。
※全て宇部興産様webサイトより引用
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25
7.まとめ
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26
7-1. まとめ
• オージス総研のデータ分析戦略とフレームワークをご紹介
「データ分析の先に、データ利活⽤の施策として実装されたITを通じて、事業現場が『気づきや学び』とともに、日々、業
務改善や効率化がなされる状態を提供すること」 をゴールとしている
• データ分析を生産現場で活⽤するための3要素をご説明
最適な分析手法の構築
分析手法に対する信頼
実運⽤可能な仕掛け
“生産ラインの課題や環境に合わせた最適な分析⼿法”
“現場担当者の分析⼿法への信頼”
“実運⽤可能なソリューション”
• オージス総研の生産ライン向けのソリューション“マドラー”と
3要素を実現するためのオージス総研の3つの⼒をご説明
データ分析⼒
生産ラインやプラントの製造理論の知識・経験
システムインテグレーション⼒
IT
ビジネス
分析
• “マドラー”の事例として、宇部興産様での異常予兆検知の進め⽅と評価のポイントをご紹介
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27
7-2. マドラーのアプローチ
■アプローチ
プリセールス
・対象製品の確認
・現状課題のヒアリング
・顧客組織の調査
判断
判断
①フィジビリティ・スタディ
・環境確認/課題定義
・データ分析
・分析結果の効果測定と可視化
②プロトタイプ作成
・システム要件定義
・データ収集・蓄積/アルゴリズム組込検証
・ラインへのフィードバック
③開発・導入
④運⽤
・データ分析プラットフォーム構築
・既存システムとの連携
・スキルトランスファー
・保守
・追加分析
■システム構成例
マドラー
(MAnufacturing Dynamic Operational Intelligence & Realtime Analytics)
生産ライン
工程履歴
DB
品質管理
DB
イベント
情報DB
生産実績
DB
Data Lake
装置ログファイル
BI
機械学習
既存の工場情報系システム
PLC/DCS
解析エンジン
統計解析
センサーデータ
装置ログデータ
販売実績
DB
サポート
情報DB
技術部門
生産部門
品質部門
既存の基幹系システム
※お客様のご要望に合わせて設計
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28
7-3. アプローチの補足
①フィジビリティ・スタディ
プリセールス
・
・
・
・
お客様が生産している製品を確認する
生産工程の概要と特徴を確認する
現状課題を確認する
お客様における生産関係の組織を確認する
プリセールス
・対象製品の確認
・現状課題のヒアリング
・顧客組織の調査
①フィジビリティ・スタディ
・環境確認/課題定義
・データ分析
・分析結果の効果測定と可視化
・ 作業計画を作成する
・ 環境の詳細確認、(取り扱う)課題の定義を目的に、ヒアリングを
⾏う
・ お客様から必要なデータを取得する
・ 解析環境を整える
・ データ分析:(製造)装置異常の予兆や、(製品)不良要因の解析
を⾏う
②プロトタイプ作成
・システム要件定義
・データ収集・蓄積/アルゴリズム組込検証
・ラインへのフィードバック
③開発・導入
・データ分析基盤構築
・既存システムとの連携
・スキルトランスファー
②プロトタイプ作成
・
・
・
・
データ収集と蓄積機能のプロト開発、分析アルゴリズムの仮組み込みを⾏う
仮組み込みのプロトタイプを使って検証を⾏う
検証結果を評価する
結果が良好であれば、次工程に移る
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④運⽤
・保守
・追加分析
ご清聴、ありがとうございました
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株式会社オージス総研 ソリューション開発本部 データアナリシス部 部長
吉田 隆光([email protected])
)
隆光(
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