活動報告書

ご挨拶にかえて
新しい伝統を作っていこう
第8回全国大学生環境活動コンテスト実行委員長 岡 島 成 行
2010 年の ecocon が無事終了した。毎年のことながら、学生主体でよくここ
まで運営できるものだと感心する。ちょっとしたクラブ活動なのだろう。自分
自身の学生時代の経験から考えても、長い伝統が教えてくれることが多くあ
り、新設間際のクラブでは何かとギクシャクするものだ。ecocon はまだ 10
年にも満たない新しい組織だ。だから、まだまだ形ができていない、という
か腰が定まらないことが多いだろう。
伝統のあるクラブであれば、例えば、先輩からの寄付が集まったり、先輩が
スポンサー探しに一役買ってくれることが多い。当日の運営についても様々な
試行錯誤の上に出来上がったスタイルというものが確立されている。新鮮味が
ないと言えばそうだが、何よりも運営がやさしい。規約や慣例、そして組織
そのものが完成されている。ビデオやパソコン、その他もろもろの機材がそ
ろっているし、ソフトのノウハウにも積み重ねがあり、様々なプログラムが詰まっている引き出しが豊富だ。その
ような支援があるからこそ学生が年々変わっていってもある程度のレベルが保てていけるのだ。
ecocon はこれからの団体だと思う。今は小さく固く実践しているが、あと 10 年したら大きく変化していること
と思う。まず、
地方大会のようなものが出てくるだろう。地方の新聞やテレビで取り上げられるようになるだろう。
そして東京のキー局が取り上げる。参加する大学の数もグループの数も増え、地方大会を勝ちぬいたグループが全
国大会の決勝を目指して東京にやってくる。環境大臣賞や総理大臣賞などが並び、高校野球の甲子園大会のように
なる。実践発表とともに、実践活動そのものを競う形が出てくるだろう。いわば種目別である。そしてついには国
際大会となっていく。アジア大会、世界大会とつながっていく可能性は十分にある。
2011 年度には北海道や中部地方などで、ecocon に関連したイベント(ecocon plus)の開催が予定されている。徐々
に盛り上がれば、地方予選、種目別へと進化するだろう。これらすべての運営を学生主体でできるようになればす
ばらしい。
今書いていることは夢物語に思える人がいるかもしれないが、実行委員長として私は本気で ecocon の可能性を
信じている。若者、学生主体の環境活動は「いまや遅し」と待っている人が多い。旗が掲げられれば必ず支持が集
まり拡大していくだろう。高らかに ecocon の旗を掲げていこう。恐れずに進んでいけば輪は広がる。大河は小さ
な流れが集まってできる。
2010 年の成果が一つの発火点であり、そのエネルギーが 2011 年に引き継がれ、全国に広がっていくことを期待
したい。
もくじ
8
活動展示コーナー・エコパ
1
ecocon とは
9
エコット
2
ecocon2010 の想い
10
最終選考
3
2日間のタイムテーブル
12
受賞団体コメント
4
グループ選考
17
8年間の流れ
6
グループ選考委員
18
実行委員会
7
発表団体
20
1年間の動き
とは
とは
平成 22 年 12 月 26・27 日
全国から延べ 1000 人が
参加しました
大学生の環境活動を活性化することを目標に、大学生の社会への影響力を高め、持続可能な社会をはじめとした
より良い社会の実現を目指す場、それが ecocon です。全国各地で繰り広げられる大学生の環境活動には、魅力溢
れるものがたくさんあります。
「自分たちの活動が自己満足で終わってないか確かめたい」「全国の活動を知り今後
の活動に活かしたい」「自分たちの活動を伝えたい」などの声にこたえ、2003 年に第1回コンテストを開催しました。
ecocon の中核企画であるコンテストでは、出場団体の発表や質疑応答、グループワークなどをもとに、環境に関
する様々な分野で活躍する選考委員や参加者による公開選考が行なわれ、活動を多角的に評価・表彰します。選考
の過程では、活動についてアドバイスがもらえるだけでなく、学生・社会人でネットワークを作ったり、アイディア・
知識・ノウハウを交換したりすることで、新しい活動への可能性を生み出していくこともできます。
コンテスト以外にも、分科会(エコット)や活動展示、交流会(エコパ)の開催や、年間を通してインターネッ
トによる情報発信・交換の場の提供などを行なっています。
ecocon
参加者
開催概要
会 場 立正大学 大崎キャンパス(東京都品川区)
開催日 平成 22 年 12 月 26 日(日)・27 日(月)
選考(活動の発表とディスカッション)
分科会、展示、インターネットを通じた情報発信・交換の場など
参加者同士の交流
活動や自身の振り返り
新たな行動のヒント
参加者 発表団体・選考委員・見学者など、2日間延べ 1000 人
参加費 無料(ただし、エコパ参加費 2,000 円)
主 催 全国大学生環境活動コンテスト実行委員会
共 催 東京電力株式会社、全国青年環境連盟(エコ ・ リーグ)
後 援 環境省 文部科学省 経済産業省 農林水産省
大学生の環境活動の活性化
持続可能な社会をはじめとした
より良い社会の実現
共同通信社 読売新聞社 日本経済新聞社
全国大学生活協同組合連合会 社団法人日本青年会議所
環境自治体会議 私立大学環境保全協議会 3R 活動推進フォーラム
ecocon 2010
1
2010の想い
2010の想い
~駆け上がれ!未来を拓く 次への一歩~
ecocon の開催目的は、学生環境活動の活性化です。ecocon2010 では、学生環境活動全体が活性化するプロセスを
以下のとおり考えました。
● 学生環境活動「全体」が活性化するプロセス
個々の学生環境活動の認知度が高まりa、学生環境活動全体の社会における存在感が増しb、他の主体(企
業や行政、地域コミュニティなど)にお互いに影響を与え、協働する事cで、より発展的な学生環境活動への
“正のスパイラル”が続く状態
斬新
● 個々の学生環境活動に求める3つの要素
学生環境活動全体の活性化のため、個々の学生環境活動は以下の3つの要素を軸とした活動を進めてほしいと考
えています。ecocon2010 では、「斬新」「動かす」「信頼」という3つの要素を軸として選考を進めました。
① 他者から斬新と認められる
② 他者を動かす
③ 他者から信頼される
他者から斬新と認められる活動を
環境問題の解決には、自分たちだ
学生環境活動全体の存在感を増
行う学生環境団体は社会の注目を
けではなく、周りの社会を巻き
すためには、個々の学生環境団
集め、彼らの活動を通じて学生環
込み、活動を行うことが重要で
体が社会的な信頼を得る必要が
境活動の認知度が高まります。斬
す。他の学生や地域住民、行政、
あります。個別の学生環境活動
新性は学生環境活動の社会的認知
NPO 等をどのように動かしてい
を日々行う中で、他者から信頼
度向上のための1つの重要な要素
るかという要素は、学生環境活動
される団体であるかという要素
と考えています。
全体の活性化にとっても重要な要
も重要です。
素です。
2
ecocon 2010
2日間のタイムテーブル
2 日間のタイム テーブ ル
11:00 ~
受付
・~ 18:00 活動展示コーナー
11:45 ~ 12:15
開会式
・コンテストの流れ、選考の進め方等の説明
・選考委員紹介
12:30 ~ 17:00
グループ選考
・活動発表(1グループあたり6~7団体、発表5分・質疑応答3分)
・団体分析タイム(グループワーク)
・バトルタイム
・投票(最終選考に進出する1団体の選出)
18:00 ~ 20:00
エコパ(ecocon PARTY)
・立食形式の交流会(2会場)
8:45 ~
受付
・~ 15:00 活動展示コーナー
9:00 ~ 11:30
エコット(ecocon TALK)
11:30 ~ 12:30
休憩
・学食臨時営業
12:30 ~ 17:50
最終選考
・活動発表(8団体、発表5分・質疑応答3分)
・選考
・投票
17:50 ~ 18:15
表彰式・閉会式
・各賞の表彰
ecocon 2010
3
グループ選考
グループ選考
ecocon は、毎年議論を重ねて選考方法を設定しています。
●「より結果に納得できる」選考を目指して
グループ選考では、より多くの学生が参加する「グループワーク」や、もっと白熱した議論ができるように工夫
した「バトルタイム」を導入しました。
●グループワークの導入
グループ選考前半の「団体分析タイム」では、会場全体でグループワークを行いました。グループワークを通じ
て自団体の良い点や改善点を再認識し、また、他団体から学びを得ることができました。グループワークでは参加
者間で活発な意見交換が行われました。
●活動発表内容に統一的なテーマを設定
選考の時間を有意義なものにするため、活動発表内容にテーマを設けました。以下の「4つの問いかけ」に対す
る回答と、現在の活動の 「目標達成度」 を発表に含むようにしました。
4つの問いかけ
Q1.どうして、その活動を始めましたか?
Q2.活動を通じてどのようなことを達成したいと思っていますか?
Q3.今現在、その目標はどの程度達成できていますか?
また、達成する中でどのように努力をしましたか?
Q4.今達成できていない部分はこれからどのようにすれば達成できると考えてい
ますか?
Q1. 活動のきっかけ
Q3. 活動の過程とその成果
ecocon2010
Q4. 未達成の課題
Q2. 達成したい理想
4
ecocon 2010
目標達成度
%
グループ選考の流れ
50 団体
活動発表
全国から集まった 50 団体が、8グループに分かれて選考に臨みました。
・発表団体は、自らの取り組みについて5分間でプレゼンテーションを行いました。
・発表の後、3分間の質疑応答が行われました。
・会場全体で少人数のグループに分かれて発表団体を分析する時間を設けました。
・10 分ずつ、2回のグループワークを行いました。
・参加者は、自分が興味を持った団体について分析をするグループに移動しました。
団体分析タイム
・グループに分かれての分析では、GUTTO・MOTTO の2つのテーマで行いました。
GUTTO(ぐっと):団体の良い点、グッドな点、ぐっときた点
MOTTO(もっと)
:団体に足りていないと思う点、もっとできると思う点
・グループワークを通じて、各発表団体は、他者からどのように見られているかを知る
時間となりました。
・選考委員から、「斬新」「動かす」「信頼」別の No.1団体の発表が冒頭で行われました。
バトルタイム
・No.1 に選ばれなかった団体から選ばれた団体に対して質疑などを行いました。
・他の発表団体の活動に対して、良い部分を褒め、弱い部分を指摘するリレー討論を行
いました。
・今後の抱負など最終アピールを行いました。 ・選考委員及び発表団体は、選考での議論の内容を踏まえて最終的な考えを投票で示し
ました。
投票・振り返り
・選考委員は1団体に対して5段階の☆で絶対評価を行いました。
・発表団体は、他の団体に対して☆1票を投じました。
・投票の結果により、グループの代表として最終選考に進出する1団体を選出しました。
・投票理由などを中心に選考委員が寸評を行い、グループ選考を振り返りました。
8団体
各グループから選出された1団体が、最終選考に進みました。
ecocon 2010
5
グループ選考委員
グループ選考委員
(40 名)
Group
A
Group
B
Group
C
Group
D
Group
E
Group
F
Group
G
Group
H
滝口 直樹 (
(独)環境再生保全機構)
石川 世太 (エコ・リーグ代表理事)
錦澤 滋雄 (東京工業大学准教授)
丹野 亜紀 (東京電力(株)環境部環境交流グループマネージャー)
学 竹下 織子 (法政大学3年)
○
江間 直美 (
(株)電通パブリックリレーションズ)
美濃部真光 (NPO 法人地球と未来の環境基金)
百武ひろ子 (早稲田大学芸術学校客員講師)
澤 克彦 (九州環境パートナーシップオフィスコーディネーター)
学 江口 健介 (東京農業大学4年/国際青年環境 NGO A SEED JAPAN 共
○
同代表)
米村 洋一 (NPO 法人地域交流センター副代表理事)
アーナンダ クマーラ (鈴鹿国際大学学長補佐)
宇郷 良介 (日本電気(株)環境推進部統括マネージャー)
宝珠山恭子 (群馬県環境森林部自然環境課尾瀬保全推進室主幹)
学 間瀬 快 (獨協大学4年/エコ・リーグ関東事業部事業部長)
○
鹿住 貴之 (NPO 法人 JUON ネットワーク理事・事務局長)
恵 小百合 (江戸川大学社会学部ライフデザイン学科/江戸川大学総合福祉
専門学校長)
杉浦 正吾 (杉浦環境プロジェクト(株)代表取締役)
藤波 博 (
(財)廃棄物研究財団調査部長)
学 大木 博文 (東北大学大学院修士1年/エコ ・ リーグ東北事業部長)
○
小清水宏如 (環境政策ネットワーク副代表幹事)
浅利 美鈴 (京都大学環境保全センター助教)
松井 史郎 (
(株)日経 BP 環境経営フォーラム事務局事務局長)
吉田 信昭 (全国大学生活協同組合連合会機関運営部)
学 坂本 卓司 (大阪大学大学院修士1年/エコ・リーグ理事)
○
本藤 祐樹 (横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授)
関根 健吾 (
(財)キープ協会環境教育事業部主任)
赤池 円 (
(有)グラムデザイン代表取締役)
服部乃利子 (静岡県地球温暖化防止活動推進センター事務局長)
学 上地 成就 ○
(早稲田大学5年、早稲田環境コンソーシアム運営委員代表)
土田 平和 (慶應義塾大学通信教育部教務担当係主任)
江尻 京子 (NPO 法人東京・多摩リサイクル市民連邦事務局長)
花村 周寛 (大阪府立大学 21 世紀科学研究機構准教授)
高田 友美 (元 ・(株)地球の芽)
学 岡田 彩 (東京農工大学修士1年/エコ・リーグ全国事務局員)
○
村山 史世 (麻布大学生命・環境科学部環境科学科専任講師)
松岡 夏子 (NPO 法人ゼロ・ウェイストアカデミー理事)
出雲 充 (
(株)ユーグレナ代表取締役)
増原 直樹 (環境自治体会議環境政策研究所研究員)
学 篠原 光礎 (東京農工大学大学院修士1年/エコ・リーグ)
○
学は事前公募によって決まった学生選考委員
※敬称略、○
6
ecocon 2010
発表団体
発表団体
(50 団体)
Group
石垣島を元気にするプロジェクト(芝浦工業大学)
学生 NPO 農楽塾(早稲田大学)
日本学生グローバルサミット 2010(長崎総合科学大学、長崎大学、長崎県立大学、ほか)
Deco(獨協大学)
学生団体 FeeLink(近畿大学)
環境 ISO 学生組織えこ FIT(福岡工業大学)
A
Group
九大環境サークル Ecoa(九州大学)
東京理科大学環境サークル エコタスク(東京理科大学)
山梨エコユースフォーラム(山梨県立大学、山梨大学、山梨学院大学、ほか)
環境ロドリゲス主催第二回環境学生討論会(早稲田大学、ほか)
雑木林を楽しむ会(福井大学)
もみちゃんず☆を守る会(千葉大学、東京都市大学)
Climate Youth Japan(インカレ)
大阪府立大学環境部エコロ助(大阪府立大学)
Act On Impulse(中村学園大学、福岡大学、西南学院大学、ほか)
Forest Nova ☆(麻布大学、桜美林大学)
ハマコン実行委員会(慶應義塾大学、横浜国立大学、ほか)
ASIATO(東京薬科大学)
北上 eco つくろう隊(岩手大学)
最終選考へ!
高知大学環境サークル ESWIQ(高知大学)
東海大学白川エコロジカル・ネットワーク(東海大学)
アカシアの木(東洋大学)
アトム通貨(早稲田大学)
芝浦工業大学生協学生委員会(芝浦工業大学)
じ~な(麻布大学)
Green College(東京都市大学)
RNECS(東北大学、白百合女子大学、東北学院大学)
東京家政大学ジアス -THE EARTH-(東京家政大学)
環境サークル kooga(国学院大学、筑波大学、東京農業大学)
みっちぇるず☆(獨協大学、杉野服飾大学)
山手アクション(明治大学、ほか)
B
Group
C
Group
D
Group
E
Group
F
Group
G
Group
H
信州大学工学部環境 ISO 学生委員会(信州大学)
チャリさがさいせい(佐賀大学)
東海大学 環境キャラバン隊(東海大学)
環兵衛(一橋大学)
慶應義塾大学環境サークル E.C.O.(慶應義塾大学)
がけっぷちの生物多様性キャンペーン実行委員会(首都圏を中心とした全国の複数の大学)
forever18(九州産業大学)
CASE 学生環境サミット(東京農業大学、成蹊大学、大同大学、ほか)
にこぷん(女子美術大学)
大阪大学環境サークル GECS 壁面緑化班(大阪大学)
東京農業大学 ISO14001 関連学生環境団体いそべや -ISO の部屋 -(東京農業大学)
はたけ王子&やさい姫(東京農工大学)
東京大学環境三四郎みずプロジェクト(東京大学)
Reco.lab(立命館大学)
東京都市大学 ISO 学生委員会(東京都市大学)
環境サークル STEP UP ↑(横浜市立大学)
埼玉環境ループ D.N.A.(跡見学園女子大学、獨協大学、日本工業大学)
思惟の森の会(早稲田大学)
チーム新大 ECO 学園祭(新潟大学)
ecocon 2010
7
活動展示コーナー
活 動展示コ ー ナー
活動展示コーナーは、全国の魅力的な団体や優秀な事例を知る場、交流の場、新たな情報発信・吸収の場、発表
団体に留まらない多様な団体の参加の場となることを目的に設けたものです。
団体の出展の他にも、ユニクロの CSR 活動である古着回収や、後援団体のイベント案内、協賛団体の活動紹介
などを行い、選考の合間に一息つける場となりました。
出展団体(12 団体)
日本獣医生命科学大学生協学生委員会&読書マラソン委員会(日本獣医生命科学大学)
Forest Nova ☆(麻布大学、桜美林大学、帝京科学大学)
環境保護・国際支援サークル CHOVORA!!(大阪市立大学)
高知大学環境サークル ESWIQ(高知大学)
Climate Youth Japan(横浜市立大学、早稲田大学、京都大学、東京大学、千葉大学)
CASE 学生環境サミット(東京農業大学、大同大学、成蹊大学)
にこぷん(女子美術大学)
クッチャロ湖プロジェクト(東京大学)
青年里山フォーラム 2011(静岡大学、南山大学、名城大学、ほか)
チャリさがさいせい(佐賀大学)
3E cafe プロジェクトチーム(筑波大学)
EA21 学生委員会(山口県立大学)
エコパ
エコパ
1日目の夜は、立食パーティーであるエコパ(ecoconPARTY)を開催しました。約 400 人の参加者が2会場に
分かれ、学生同士がアドバイスしあったり、社会人と意見交換をしたりと、交流・親睦を深めました。また、マイ
カップやマイ箸を持参して使う「ecocon のエコ」への賛同者も多く見られ、参加者の環境配慮意識の高さを見る
ことができました。
8
ecocon 2010
エコット
エ コ ット
2日目の午前中には、交流やスキルアップを目的とした5つの分科会エコット(ecoconTALK)を実施しました。
プチ*ecocon
ecocon × CSR feat. UNIQLO
■企画概要■
解決したい問題を抱える団体や、まだ団体を立ち上げたばかりで
ecocon に出場する自信のない団体に対して、講師の方々を進行役に
団体・参加者でグループワークを行い、団体の抱える問題・課題・悩
みを共有し、解決法を話し合った。
■講 師■
村山 史世(麻布大学生命・環境科学部環境科学科専任講師)
佐藤 健明(ERM 日本(株)コンサルタント)
草野 竹史(環境 NGO ezorock 代表理事)
平野 温子(社会起業プロジェクトチー
ム SOL)
■発表団体■
・To SKY(東洋大学)
・にこぷん(女子美術大学)
・KITeco(北見工業大学 )
僕の/私の生き方はどれ?
学生・社会人と語り合う、あなたの今と将来
■企画概要■
ワールドカフェ形式で語り合うことで、自己を知り、他を
知り、そして将来について
考える分科会。1 グループ
3 ~ 4 人という少人数のメ
ンバー入れ替え制で、ゆる
やかな雰囲気の中、双方向
のコミュニケーションを
重視した場を提供した。
私たちは○○を食べて、着て、住んでいる
~衣食住=命を見つめなおす~
■企画概要■
「衣食住」を支えているのは、
自然のつくり出す恵みであり、
生き物のつながり“生物多様
性”
。このような衣食住 = 命の
問題を意識し、自分たちの生
活と世界・生物多様性との関
連性を捉え、また生活の中で
わたしたちに何ができるのかを考えた。
■講 師■
川廷 昌弘(生物多様性条約市民ネットワーク(CBD 市
民ネット)運営委員普及啓発作業部会長)
■企画概要■
ユ ニ ク ロ の CSR
活動の説明やワー
クショップなどを
基に、活動を行う
際に社会のニーズ
を学生がどう把握
するか、そして自分達の行動が世界にどんな
影響を与えているのかグループに分かれて考
えた。ワークショップでは、実際に服の回収
とニーズに合った分別を行った。
■講 師■
菊池 佳代(
(株)ファーストリテイリング
CSR 部)
■講 師■
野口 裕一(元慶應義塾大学環境サークル E.C.O. 代表)
六辻 真知(元 ecocon 学生スタッフ)
亀田 享祐(元大阪府立大学環境部エコロ助)
石川 世太(エコ・リーグ)
美濃部真光(NPO 法人地球と未来の環境基金)
若田 謙一(エコ・リーグ)
太田 翔(エコ・リーグ理事、元 ecocon 学生スタッフ)
安倍 寛人(元 ecocon 学生スタッフ)
脇田 夏貴(「なごや環境大学」実行委員会事務局)
笠原 奨騎(元東京理科大学環境系サークル I.L.E. 副代表)
佐々木義仁(元大阪府立大学環境部エコロ助)
就職相談会
■企画概要■
環境に関する仕事をしている
社会人を招き、お話を伺った
り、学生が相談できる場を設
けたりすることで、環境に関
わる仕事とはどのようなもの
なのか知り、就職活動をする
際のヒントを得た。
■講 師■
近藤 大介(ニフティ(株)社会活動推進室)
三枝 ゆり(東京電力(株)環境部環境管理グループ)
津賀 高幸((株)ダイナックス都市環境研究所)
※敬称略
ecocon 2010
9
最終選考
最終選 考
学 は当日公募によって決まった学生選考委員
最終選考委員(7名)※敬称略、○
岡島 成行 第8回全国大学生環境活動コンテスト実行委員長/
(社)日本環境教育フォーラム理事長
岡本 光之 環境省総合環境政策局環境経済課環境教育推進室長
山岸 正裕 福井県勝山市長
鈴木 和哉 独立行政法人国際協力機構(JICA)地球環境部計画・調整課課長
藤森 涼子 NPO 法人気象キャスターネットワーク代表
影山 嘉宏 東京電力(株)環境部長
学 松井 宏宇 東京農工大学5年
○
最終選考の流れ
8団体
活動発表
ecocon 2010
・発表団体は、自らの取り組みについて5分間でプレゼンテーションをしました。
・発表の後、3分間の質疑応答を行いました。
選考
・選考の冒頭で、選考委員の評価のポイントを「斬新」「動かす」「信頼」の3つの要素
に絡めて紹介しました。
・会場からも評価のポイントを募集し、「斬新」「動かす」「信頼」に集約しました。
・
「斬新」「動かす」「信頼」の3つの要素ごとに、どの評価のポイントが会場に支持さ
れているかを明らかにしました。
・上記を踏まえた上で、選考後半では発表団体は 1 団体ずつ舞台上にあがり、3つの
要素別に自団体をアピールしました。
・舞台上の発表団体は、選考委員や会場からの質疑に答えた後、最後に1分間でアピー
ルを行いました。
投票
・選考委員は議論の内容を踏まえて、最終的な考えを投票で示しました。
・持ち票は、社会人選考委員・学生選考委員ともにひとり5票で、1つの団体に対して、
最大3票まで投じました。
・最終投票の結果により、最多得票の団体に『グランプリ・環境大臣賞』を、次点の団
体に『準グランプリ』を贈りました。
・選考委員以外の会場の参加者はひとり 1 票を投じ、最も得票の多かった団体に『会
場賞』を贈りました。
1団体
10
グループ選考で選出された、8団体がグランプリを目指しました。
グランプリのほか、準グランプリ、会場賞が決定しました。
グランプリ・環境大臣賞
山梨エコユースフォーラム
準グランプリ
チャリさがさいせい
会場賞
にこぷん
入賞
石垣島を元気にするプロジェクト、
Forest Nova ☆、高知大学環境サークル ESWIQ、
環境サークル kooga、Reco.lab
賞状、盾、活動助成金 10 万円
賞状、盾、活動助成金5万円
賞状
賞状
ecocon 2010
11
グランプリ
グ ラ ン プ リ ・ 環 境・
大環境大臣賞
臣賞
山梨エコユースフォーラム(グループB)
メンバー所属校:山梨県立大学、山梨大学、山梨学院大学、ほか
活 動 場 所:甲府市内を主とした山梨県内
●はじめに
こんにちは!山梨エコユースフォーラムです。
マヨネーズ姿で街中清掃、小学校で環境教育、福祉施設
でエコクッキング、サッカースタジアムのごみゼロ化、食
から環境を変える…私たちの活動は一貫性が無いように思
われがちですが、どれも 「地域の方に環境について考えて
もらいたい」 と始めたものばかりです。そんな私たちの活
動には、素晴らしい出会いがたくさん詰まっているんです!
ecocon では斬新さや巻き込みなどの面で評価していただ
きましたが、私たちメンバーひとりひとりの、そして地域
の方々の努力の積み重ねがあってこそグランプリをいただ
けたのだと思っています。
した。ecocon をひとつのステップアップとして、今後につ
●“気づき”
“共有”
“伝える”
なげていきたいです。
ecocon に出場するにあたり、改めて1年間を見直し、活
12
動の魅力や課題をメンバーで何度も話し合いました。このよ
●これから
うな振り返りも兼ねて ecocon には毎年参加しています。ま
エコユースフォーラムは、楽しく、新しいエコ活動をし
た、私たちは多くの人々に興味を持ってもらえるように、
「楽
よう!という目的のもと設立されました。今までの活動の
しくエコを伝える」ということを大切にしているため、プ
継続も大切ですが、常に新しさを求めて活動の幅を広げて
レゼンテーションはとても重要な要素でした。5分間でエ
いきたいのも確かです。また、啓発活動ならではの成果の
コユースフォーラムの魅力や活動成果を伝えることには大
見えにくさも課題となっています。
変苦労しましたが、ぎゅっと内容を詰め込んで発表させて
しかし、今回グランプリを受賞したことは大きな成果で
いただきました。
すし、メンバーのモチベーションはもちろん、山梨でも環
当日は、全国の皆さんに私たちの活動を知ってもらうこ
境活動への関心がさらに高まっています。これからも人と
とができ、本当に充実した時間になりました。また、どの
人、人とエコのつなぎ目として、山梨の若者が集っての環
団体も魅力的で「すごい!是非、温暖化のこと詳しいこと
境活動、
「山梨エコユースフォーラム」の活動を展開してい
教えて欲しい!」
「甲府市の放置自転車も問題だよね…」
「森
きたいと思います。また、他団体それぞれの活動地域は異
に行ってみたいなぁ」etc…と、山梨のことを考えたり、他
なるけれど、抱える想いや理想の形は同じだと思うので、
団体に遊びに行きたくなったり、発表を見るのもとても楽
これからも私たち学生で、それぞれの地域から日本全国の
しかったです。そんな風に様々なエコの形はあるけれど、
環境活動を盛り上げていけたらと思います。
皆思いは同じで「自分たちの団体・活動が大好きで、環境
最後に、エコユースフォーラムのみんな、地域の皆さん、
をよくしようと一生懸命なこと」は共通していると感じま
ecocon スタッフの皆さん、選考委員の皆さん、応援や助言
した。そんな環境活動に励む全国の仲間たちと、あの場を
をしてくれた皆さん、関わってくれたすべての皆さん…本
共有できたことを大変嬉しく思います。私たちを含め、ど
当に、本当にありがとうございました! ecocon はゴールで
の団体も魅力はもちろん、課題があるのが当たり前という
はありません。グランプリに慢心せず、批評や課題の部分
ことにも気づくことがでました。評価を頂いたことで改め
にも目を向けながら、今後も私たちらしい、楽しく自由な
て自分たちの強みを再認識でき、確かな自信にも繋がりま
活動を展開していきたいと思います。
ecocon 2010
準グランプリ
準グランプリ
チャリさがさいせい(グループF)
メンバー所属校:佐賀大学
活 動 場 所:佐賀大学大学会館
●結成までの動機
私は、佐賀大学で長く自転車生活を過ごしてきました。
しかし、私たちが普段利用する駐輪場には放置自転車が占
め、それらは最終的に産業廃棄物として処分されていると
耳にしました。その中には修理をすればまだ乗れるものも
たくさんありました。そんな中、佐賀環境フォーラムの報
告会の場で長崎大学での自転車再生活動を知り、
「佐賀大学
でも出来るはずだ!」と奮起しました。そして、佐賀市内
の NPO 法人の手助けや、佐賀大学サイクリング部の助けを
得て活動が本格化していきます。
●再生自転車
主に大学等から自転車を引き取ります。それらはメンバー
卒業時に要らなくなった自転車はどうすれば?答えは簡単
自らの手により整備をします。中には修理不能な悲しい自
です。私たち「チャリさ」へ預けて頂くことです。雨風に
転車も多くありますが、それらの使用できる部品は修理で
さらされてない自転車を整備し、再び新入生等の必要な方
きるものの糧となり、魂は後世へ引き継がれるのです。
へ循環させることが可能となるのです。
「放置するくらいな
再び利用価値を得たものを私たちでは「再生自転車」と
らチャリさに持ってこい!」です。
呼んでおります。これらは、新入生等の必要とする方へ販
売しております。販売時には、新規に防犯登録をしており
●大切に長く自転車と付き合おう
ます。また、後述する「パーク&サイクル」での活動にお
再生自転車の販売やレンタルの他に、学生や市民の方が
いて地域に再生自転車を活用します。
すでにお乗りになっている自転車の修理依頼もお受けして
おります。「パンクしたから新しい自転車が欲しい!」とは
●パーク&サイクル(チャリさ造語)
いきません。先ず、今の相棒を大切にすることを訴えてお
手元にある再生自転車をさらに活かそうと、佐賀に活か
ります。
すことを考えました。
「パーク&サイクル」とは、観光地へ
自動車で直接乗り入れるのではなく、一旦、観光地の入り
●全国大学生環境活動コンテスト(ecocon)
口にあたる駐車場等の拠点で自転車に乗り換えて観光地内
私は ecocon を環境活動のプラットホームのように感じま
を細やかに巡ることです。自転車特有のスロービューを楽
した。ecocon の場には多方面で活躍する環境団体が集結し
しんでいただくことが出来ます。さらに、地域振興につな
ます。これらの団体はここで他団体について知り、互いに
がり、観光地内が車でごったがえすことも減ります。この
情報共有できます。さらに交流によって相互連絡を行うよ
「パーク&サイクル」の実践のため、佐賀城下ひなまつりや
うになりネットワークが形成されます。つまりは、互いの
佐賀インターナショナルバルーンフェスタでレンタサイク
団体が自らを見直すキッカケを得ることになるのです。集っ
ルを実施しております。
た団体は再び自らの活動に戻っていきます。これが、私た
ちにとっての ecocon というものでもあります。
●放置自転車撲滅
最後に、私たち「チャリさ」に良い機会を与えて下さっ
現状では主に放置自転車を引き取り活動しています。し
たことに心より感謝いたします。
かし、放置自転車は元々あってはならないものです。では、
ecocon 2010
13
入賞
入 賞 ・・
会 会場賞
場賞
にこぷん(グループG)
メンバー所属校:女子美術大学
活 動 場 所:キャンパス内、近隣の小学校・高校
にこぷんはアート&デザインの力で様々な問題を解決す
を当て、魅力あるものに変えていこうとする豊かさが必要
ることを目指す団体です。今回 ecocon では 30 人のにこ
です。私たちはあたりまえの中にある新しい発見から、主
ぷんメンバーがお揃いの白いユニフォームで、にこぷんと
体的な行動のできるひとりひとりが生まれるのだと確信し
いう活動体の在り方や想いについてプレゼンテーションさ
ています。
「心地よい方向」に動かすためのきっかけとし
せていただきました。大きな会場でパフォーマンスを観て
て私たちのワークショップはあります。
いただき、入賞だけでなく会場賞までいただけたことにメ
ンバー一同大変喜びました。ありがとうございます。
環境問題を解決する上で重要なのは、地球に住んでいる
ひとりひとりが自分の身の回りをどれだけ「心地よい方
気持ちのよい環境を誰もが求めていると思います。この
先日本で顕著になるであろう高齢化や病気、資源、農業な
どの問題と向き合い「心地よい方向」へ変えていく力がアー
ト&デザインにあるのです。
向」に動かせるかを考え、実践することだと思います。自
今後もにこぷんはさらなる仲間を増やしながら、たくさ
分の住んでいる地域、着ているものや食べもの、近くにい
んの人を巻き込み、大きなコミュニティとなっていきたい
る人々など当たり前だと思っているものにスポットライト
と思います。
入賞
入賞
石垣島を元気にするプロジェクト
(グループA)
メンバー所属校:芝浦工業大学
活 動 場 所:沖縄県石垣島
私たちは今回の ecocon が初参加でした。ecocon の存
でき、今後の活動で改善していこうと思いました。グルー
在は知っていたのですが、応募に間に合わず、2009 年は
プ選考で勝ち上がった時には、一緒に戦ったAグループの
代わりに最終選考会を見に行きました。そこでは、全国
方々から最終選考頑張ってね!と応援メッセージをもらい
から集まった学生がそれぞれの活動に関して熱く発表し
ました。グランプリをとる事はできませんでしたが、環境
ており、とても刺激的でした。そして、来年は ecocon
活動を行っている多くの仲間を作る事ができたので、参加
に参加してあの舞台で発表したいと思いました。今回は
して本当に良かったと思います。
一年越しの思いを達成する事ができ、とてもうれしく思
います!!
14
私たちにとって、ecocon はネットワークを広げる、また、
さまざまな質問や意見を聞くことで活動をさらに高める事
ecocon に参加するにあたっての目的は「私たちの活動
のできる素晴らしい場でした。このような場を企画・運営
をたくさんの方に知ってもらう」ということでした。選考
してくださった ecocon スタッフの方々には本当に感謝し
会では他団体との意見交換ができる企画が多く、知っても
ています。ありがとうございました!!来年はグランプリ
らうだけでなく、たくさんの活動を知ることができまし
がとれるように、また1年間頑張って活動していこうと思
た。また、今後の活動に重要な意見もたくさん頂くことが
います!!
ecocon 2010
入賞
入賞
Forest Nova ☆(グループC)
メンバー所属校:麻布大学、桜美林大学
活 動 場 所:神奈川県相模原市相模湖の森
Forest Nova ☆は、
“日本の荒れた森をなんとかしたい”
いう信頼があったからだと改めて気付かされました。
という思いから様々な大学の学生が集まった学生団体で
昨年 ecocon に参加した時は、惜しくも1票差で最終選
す。現在は、「森と人との共助共生社会を目指す」という
考まで進むことができませんでしたが、今回はグループ選
理念の下、
「森をつくる」
「森をいかす」
「森をつなぐ」「森
考において「斬新」「動かす」「信頼」の全ての点で良い評
を知る」という4つの活動方針に沿って、相模湖付近の1
価をいただき、入賞することができました。しかし、まだ
ヘクタールの森を中心に、人工林の整備や国産材の普及・
まだ日本の森林問題、そして森を手入れすることの大切さ
啓発活動、環境教育などを行っています。
を伝えきれていないと実感しました。
2010 年は、「森と人との共助共生社会を目指す」とは何
2011 年は国際森林年です。今年も Forest Nova ☆はよ
かを一から考え直し、この理念を達成するための活動を
り多くの人に森について知ってもらい、行動までつなげて
行ってきました。私たちにとって ecocon は理念達成のた
もらえるように活動していきたいと思います。そして少し
めに1年間行ってきたことを振り返る良い機会でした。そ
でも、森林問題が解決されることを願っています!
最後になりますが、ecocon2010 実行委員の方々、あり
の中で、私たちが今こうして活動することができているの
は、今まで3年間相模湖の森で森林整備を継続してきたと
がとうございました。
入賞
入賞
エスウィック
高知大学環境サークル ESWIQ
(グループD)
メンバー所属校:高知大学
活 動 場 所:高知市
私たち高知大学環境サークル ESWIQ は、地域の方や大
ど他団体の方との交流を通して、大変刺激になりました。参加
学生を対象に、着られなくなった服を持って来てもらい、
者の皆さんからアドバイスを受けたり、活動をする上での問題
自由に無料で服を持って帰ってもらう、
「服もってけおい
に共感していただいたりして、今後の活動への糧となりました。
てけ市」
というイベントを開催しています。
布製品のリユー
ecocon のような場に参加することが出来て良かったです。あり
スと、リサイクルの地産池消を行うことで、リデュースに
がとうございました。
繋げ、3R を達成するシステムづくりを目的としています。
ecocon に参加して、環境問題は、あきらめを感じている人を、
なぜ、服のリサイクルなのか?それは、多くの人が環境活動へ
「何かすれば解決できるのでは?」という意識に変えていくこと
の取り組みを「難しい」と感じており、
「服の交換会」という限り
が大切だと改めて実感しました。皆が身近な所から自分が無理
なく敷居を低くしたイベントを開催することで、誰もが興味を持っ
なく出来ることをすれば、環境は良い方向へ変化していくと信じ
てもらえると考えたからです。また、着られなくなったまま眠って
ています。
いる服「タンスの肥やし」の資源化が可能だと考えました。
ecocon 一日目は発表や他団体との議論を通して、これまでの
最後になりましたが、ecocon2010 実行委員の皆様、始終サ
ポートしていただき、本当にありがとうございました。
自分たちの活動を振り返ることが出来ました。また、エコパな
ecocon 2010
15
入賞
入賞
クーガ
環境サークル kooga
(グループE)
メンバー所属校:国学院大学、筑波大学、東京農業大学
活 動 場 所:千葉県富津市金谷大沢集落
環境サークル kooga は、千葉県富津市金谷の人口 33 人
達 kooga にとってプラスになりました。また、自分達の
の限界集落を拠点に活動しています。月2回のペースで集
活動を振り返るという意味でも、ecocon に出場して良かっ
落を訪れ、集落の方々に農作業について教えていただいた
たなと思います。
り、一緒に道路整備をしたりと住民の皆さんと一緒になっ
選考委員の方々からも言われたように、
「kooga の行っ
て活動しています。そんな中、私達は、机上の空論や上か
ている地域に根ざした活動」は、人と人とのつながりが大
ら目線で集落を活性化する従来の「村おこし」ではなく、
切であって、責任が伴うものです。このように、これから
集落の方々と一緒に集落の未来を考える「ムラのこし」と
の活動に必要なことを ecocon で再発見することが出来て
いう考えをモットーに掲げて、活動しています。
本当によかったと思います。
私たちは今年、はじめて ecocon に参加したのですが、
最後になりますが、予選からずっと一緒に付き添ってく
発表の際パソコンがフリーズしてプレゼンがうまくいかな
れた ecocon スタッフの方をはじめ、選考委員の方々、そ
かったということが一番悔いに残っています。ですが、反
してその他の実行委員の方々には本当に感謝しておりま
対に、プレゼンを通して自分達の活動を様々な人に伝える
す。ありがとうございました。
事が出来たことと、他の団体との交流が出来たことは、私
入賞
入賞
レコラボ
Reco.lab(グループH)
メンバー所属校:立命館大学
活 動 場 所:びわこ・くさつキャンパス内
私達は大学内で主に学生に対して活動している団体で
ecocon に参加した人達の中でも多くはないのではと思い
す。ecocon2010 では、今年度の主な活動成果である学内
ます(どの職場でも関われる可能性はあるとは思いますが
での野菜の生産と供給の様子とその広報についてプレゼ
…)
。しかしプレゼンすることに対する経験や慣れ、良い
ンさせていただきました。学内で作物を育てられるよう
プレゼンを聞いたことは今後の生活や仕事に必ず生かせる
になるまで、色々な試行錯誤と長い時間がかかりました
知識だと思います。実際2日目の最終選考に出場した団体
が、最終的に学内の生徒のみんなに作った野菜を食べて
のプレゼンはもちろん1日目のグループ選考も工夫を凝ら
もらえ、成果を大勢の人達の前で発表できたことで今ま
した素晴らしいプレゼンばかりで自分たちが発表するのも
での苦労が一つ実を結んだように感じます。
忘れ聞き惚れていました。
今回私達は ecocon でたくさんのものを得ることができ
これからも本当に環境にいい活動とは何なのか考えなが
ました。他団体や選考委員の方々からの評価や質問はもと
ら、今回の経験をプロジェクトの更なる改善にいかしてい
より、あのような大きな舞台で自分たちの活動を紹介した
きたいと思います。最後になりましたが、ecocon を運営
という経験も私達にとっては大きな収穫です。今取り組
してくださったスタッフの方々、ありがとうございました。
んでいることがそのまま将来仕事につながるという人は
16
ecocon 2010
8年間の流れ
8年間の流れ
2003 年3月、環境活動に取り組む大学生と、大学生による環境活動を支援するために何かできることはないか
と考えていた東京電力とが、意見交換を行う機会がありました。そこで、環境活動を社会に向けて発表し、社会か
ら評価を受ける場となる「全国大学生環境活動コンテスト」を開催することが大学生の環境活動全体の活性化につ
ながるのではないかとの結論に達し、このコンテストが実現しました。
・全国初の学生環境活動コンテスト開催
第1回 ・スキルアップトレーニング、講演会、交流会方式
(2003)
グランプリ「雑木林を楽しむ会(福井大学)」
・エコット(ecoconTALK)を導入
第2回 ・交流会をエコパ(ecoconPARTY)と命名
(2004)
グランプリ「川名里山レンジャー隊(日本大学)」
・アシスタントコーディネーター導入
第3回 ※アシスタントコーディネーターとは、社会人選考コーディネーターの
補佐を行なう学生スタッフ。
(2005)
グランプリ「滋賀県立大学環境マネジメント事務所(滋賀県立大学)」
第4回 ・学生選考委員制度を導入
(2006) グランプリ「サステなフリーマガジン sus + eco(慶應大学、他)」
・コンテスト当日の運営にグリーン電力を使用
・ポータルサイト「ここエコ」運用開始
・手作りのエコ名札導入
第5回
(2007)
グランプリ「6類エコプロジェクト-環境クイズ作成委員会(東京大学)」
・活動展示コーナーの導入
第6回 ・最終選考に意思表示カード(3色カード)を導入
(2008)
グランプリ「エコネクスなごや(南山大学、名城大学、他)」
・メールマガジン配信開始
第7回 ・グループ選考学生選考委員公募制を導入
(2009)
グランプリ「もみちゃんず☆(千葉大学)」
・環境配慮の取組み「ecocon のエコ」を制定
第8回 ・グループ選考にグループワークを本格導入
(2010)
グランプリ「山梨エコユースフォーラム(山梨県立大学、他)」
ecocon 2010
17
実行委員会
実行委員会
実行委員会は、大学生の環境活動を支援している学識経験者や企業、NPO などの社会人と学生スタッフのリー
ダーにより組織されています。実行委員会では、ecocon の企画内容や選考方法などの審議・決定を行ないます。
また、学生スタッフや社会人スタッフが所属している事務局は、実行委員会のもとに設置され、企画案の作成か
ら広報、コンテストの運営まであらゆる実務を主体的に執り行っています。
実行委員
岡島 成行
実行委員長/(社)日本環境教育フォーラム理事長
石川 世太
全国青年環境連盟(エコ・リーグ)代表理事
江尻 京子
NPO 法人東京・多摩リサイクル市民連邦事務局長
滝口 直樹
百武ひろ子
藤波 博
(独)環境再生保全機構
早稲田大学芸術学校客員講師/ NPO 法人合意形成マネジメント協会理事長
(財)廃棄物研究財団調査部長
本藤 祐樹
横浜国立大学大学院環境情報研究院准教授 村山 史世
麻布大学生命・環境科学部環境科学科専任講師 吉田 信昭
全国大学生活協同組合連合会機関運営部
米村 洋一
NPO 法人地域交流センター副代表理事
丹野 亜紀
東京電力(株)環境部環境交流グループマネージャー
佐久間信一
(株)ダイナックス都市環境研究所取締役副所長
姜 ソンウ
慶應義塾大学3年/学生スタッフ代表
栃下 紘子
明治学院大学3年/学生スタッフ副代表
笠井浩太朗
慶應義塾大学3年/学生スタッフ広報リーダー
中本 滋巳
獨協大学3年/学生スタッフ企画リーダー
阿部 紘士
神奈川大学2年/学生スタッフ選考リーダー
学生スタッフ
18
ecocon 2010
石井 謙多
中央大学1年
清水 飛翔
慶應義塾大学4年
上前 沙織
東京女子大学1年
水津 龍耶
明治大学2年
牛島有希乃
東京都市大学4年
関口 綾子
文教大学3年
枝廣 紀子
日本大学4年
関原 礼奈
東京理科大学1年
大西 崇弘
早稲田大学4年
瀬戸 陽香
中央大学3年
角川 昇吾
東京都市大学3年
高木修太郎
東京理科大学修士1年
鼎 理英子
慶應義塾大学2年
中原 大輔
中央大学4年
加納 直彰
学習院大学2年
丹羽 彪瑠
明治大学1年
桔梗 聖子
法政大学3年
平野 愛弥
武蔵野美術大学3年
酒井 麻佑
東京大学3年
廣瀬 望
成城大学4年
真田竣太郎
多摩大学2年
森 紀将
東京工業大学修士2年
篠崎 桂奈
女子美術大学3年
江尻 京子(第2回~第8回実行委員)
第2回コンテストから参加していますが、なによりも魅力を感じるの
は、当日までの学生スタッフの活動です。若さゆえ、学生ゆえの提案
に社会人実行委員から「そんなことできるの?」
「本気でやる気なの?」
と突っつかれても、突っつかれてもへこたれない。結果は、大成功の
こともあり、大きな反省になることも。しかし、それがすべて、学生
たちの血となり、肉となっているのは確かなことです。
そんな様子を見てしみじみ思うのは、単位と関係のない活動だから
こそ、思いっきり行動できるのでは・・ということ。特に1、2年生
から関わり始めた学生の2年後3年後の変化には、社会人のひとりと
して拍手を送りたいほどです。
一方、発表団体はだんだん点数の取り方が上手になってきたように思
います。発表テクニックも上達してきました。その分、強烈な個性を
ぶつけてくる団体が減ったように感じます。私が選考委員として関わり初めたころ、活動内容に対して答えにくい質問
をしたり低い点数を入れたりすると、グループ選考終了後のエコパで意見をぶつけてきた学生がずいぶんいました。彼
ら彼女らは、自分たちの何が伝えられなかったのか、活動のどこが問題なのかを真剣に追求していました。しかし、こ
このところ、そんな学生は本当に少なくなりました。単に時間を守って発表し、台詞を間違えなければそれでいいので
しょうか。ぐいぐいと迫ってくるようなエネルギッシュな発表を期待しています。
ecocon 2010
19
1年間の動き
1年間の動き
8/10∼11
8月合宿
4月
・新スタッフ説明会
4/8
第1回学生MT
実行委員有志に参加し
5月
・「ecocon の大きな未来を
語る会」実施
・山手アクション参加
てもらい、選考案を議論。
6月
・6月合宿
・「ecocon のエコ」制定
・ecocon しおり配布
8/26
エコリーグの全国
ギャザリングで
ecocon plus 開催
新代表のもと、ecocon2010 キックオフ。
2010 学生代表 姜ソンウ
環境活動を始めてからまる3 年。
日本の学生環境活動をさらに盛り
上げるために、代表になりました。
全国ギャザリング
(京都)
にて学生
全国の熱い思いに出会えたこの
環境活動応援プロジェクト
1 年、とても嬉しかったです。
4月
6/21
第1回実行委員会
岡島実行委員長就任。
学生企画案の提出。
5月
ecocon plus を開催。
6月
7/30
夏ユニフォーム完成
FDI(フレンドリーデーインターナショ
ナル)のリユースTシャツで夏のユニ
フォームを作成。
20
ecocon 2010
7月
8月
9/3
ecocon plus 開催
東京電力横浜火力発電所(トゥイ
ニーヨコハマ)にて、ecocon plus
を開催。
8月
・びっくり!エコ 100 選参加
9月
ホームページ
・デザインリニューアル
・Twitter 開始
・動画配信
広報
・読売新聞特集広告掲載
・チャンネルJ動画配信
・キャンパスシティ動画配信
・発表団体エントリー開始
12/26∼27
ecocon2010 開催!
!
11/5
冬ユニフォーム
完成
8回目となるコンテストも大盛況のうち
に無事終了。
ユニクロとのコラボで実現し
たスタッフパーカーが完成。
9月
<プログラム>
発表
グループワーク
投票
交流会(ランチ)
フィールドワーク
10月
11月
10月
・susteco vol.12 掲載
・生協環境セミナー参加
・10月合宿
・COP10参加
・スキルアップ講習
・新スタッフ説明会
12月
12/16∼
紀伊國屋書店 ×ecocon
ブックフェア開催
紀伊國屋書店新宿南店にて、スタッフや選
11月
・11月合宿
考委員、過去の入賞団体がお勧めする“ 私
と環境をつなぐ ”約60冊を設置。
12月
・ever blue No.31 掲載
・エコプロダクツ出展
・リハーサル
・新メーリングリスト
配信開始
ecocon 2010
21
ecocon2010
発表団体一覧
石垣島を元気にするプロジェクト
芝浦工業大学
関東
学生NPO農楽塾
早稲田大学
Deco
獨協大学
東京理科大学環境サークル エコタスク
Climate Youth Japan (CYJ)
インカレ
全国インカレ
東京理科大学
環境ロドリゲス主催第二回環境学生討論会
早稲田大学 等
もみちゃんず☆を守る会
RNECS
千葉大学 東京都市大学
東北
東北大学 白百合女子大学 東北学院大学
Forest Nova☆
麻布大学 桜美林大学
ハマコン実行委員会
北上ecoつくろう隊
慶應義塾大学 横浜国立大学 横浜市立大学 東京都市大学
神奈川大学 関東学院大学 等
岩手大学
ASIATO
東京薬科大学
アカシアの木
中部
山梨エコユースフォーラム
東洋大学
山梨県立大学 山梨大学 山梨学院大学 都留文科大学 等
アトム通貨
雑木林を楽しむ会
早稲田大学
福井大学
芝浦工業大学生協学生委員会
信州大学工学部環境ISO学生委員会
芝浦工業大学
信州大学
じ∼な
チーム新大ECO学園祭
麻布大学
新潟大学
Green College
東京都市大学
東京家政大学ジアス -THE EARTH東京家政大学
環境サークルkooga
近畿
学生団体FeeLink
近畿大学
国学院大学 筑波大学 東京農業大学
Reco.lab
みっちぇるず☆
大阪府立大学環境部エコロ助
山手アクション
大阪大学環境サークルGECS 壁面緑化班
東海大学 環境キャラバン隊
獨協大学 杉野服飾大学
立命館大学
大阪府立大学
明治大学 等
大阪大学
東海大学
環兵衛
一橋大学
高知大学環境サークルESWIQ
慶應義塾大学環境サークルE.C.O.
四国
慶應義塾大学
がけっぷちの生物多様性キャンペーン実行委員会
高知大学
慶應義塾大学 等
CASE学生環境サミット
東京農業大学 成蹊大学 大同大学 神奈川大学
にこぷん
九州・沖縄
女子美術大学
日本学生グローバルサミット2010
東京農業大学ISO14001関連学生環境団体いそべや(ISOの部屋)
長崎総合科学大学 長崎大学 長崎県立大学
活水女子大学 純心大学 ウエスレヤン大学
東京農業大学
はたけ王子&やさい姫
環境ISO学生組織えこFIT
東京農工大学
福岡工業大学
東京大学 環境三四郎 みずプロジェクト
九州大学
東京都市大学ISO学生委員会
九大環境サークルEcoa
東京大学
Act On Impulse
東京都市大学
中村学園大学 福岡大学 西南学院大学 九州大学
九州産業大学 第一薬科大学
環境サークルSTEP UP↑
横浜市立大学
東海大学白川エコロジカル・ネットワーク
埼玉環境ループ D.N.A.
東海大学
跡見学園女子大学 獨協大学 日本工業大学
チャリさがさいせい
思惟の森の会
佐賀大学
早稲田大学
forever18
九州産業大学
ecocon2010 で使用する電力 2,000kWh は、バイオマス発電によるグリーン電力を使用しました。
第8回全国大学生環境活動コンテスト 活動報告書
発 行
発行者
製 作
事務局
エココン_2010.indd
22
2011年3月
東京電力株式会社
全国大学生環境活動コンテスト実行委員会
東京都港区西新橋2-11-5 TKK西新橋ビル3階 (株)ダイナックス都市環境研究所内
2011/03/16
19:17:20