ビタミンB1製剤 - 扶桑薬品工業株式会社

日本標準商品分類番号
873121
※※2005年 4月改訂(第3版,薬事法改正に伴う改訂)
※2003年7月改訂
貯 法:室温・遮光保存
使用期限:外箱に表示の使用期限内
に使用すること
承認番号
薬価収載
販売開始
再評価結果
ビタミンB1製剤
R
(52AM)
235
1977年10月
1977年10月
1974年7月
Vitanon Powder
〈硝酸チアミン散〉
【組成・性状】
※1.
組成
化学名:3(4
- -ami
no-2-me
thy
l
pyr
imi
d
i
n-5-y
lme
thy
l)-5 (2-hydroxye
thy
l)-4-me
thy
l
th
i
azo
l
i
umn
i
t
ra
t
e
ビタノーン散「1mg」は1g中硝酸チアミン1mgを含む散剤であ
る。
構造式: H3 C
N
NH2
N
ビタノーン散「1mg」は芳香を有する白色の散剤である。
OH
NO3−
N
添加物としてバレイショデンプン,バニリンを含有する。
2.
製剤の性状
S
+
CH3
分子式:C12H17N5O4S
分子量:327.
36
融 点:約193℃(分解)
【効能・効果】
◇ビタミンB1 欠乏症の予防及び治療
◇ビタミンB1の需要が増大し食事からの摂取が不十分な際の補
給(消耗性疾患,甲状腺機能亢進症,妊産婦,授乳婦,はげ
しい肉体労働時など)
◇ウェルニッケ脳炎
◇脚気衝心
◇下記疾患のうち,ビタミンB1 の欠乏又は代謝障害が関与す
ると推定される場合:
● 神経痛,筋肉痛・関節痛,末梢神経炎・末梢神経麻痺
● 心筋代謝障害
上記の諸症のうちビタミンB1欠乏症の予防及び治療,ビタ
ミンB1の需要が増大し食事からの摂取が不十分な際の補給,
ウェルニッケ脳炎,脚気衝心以外の効能・効果に対しては,効
果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。
【用法・用量】
硝酸チアミンとして通常成人1回1∼10mg(本剤1∼10g)
を1日1∼3回経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。
【薬 効 薬 理】
チアミン(ビタミンB1)は,生体内でATPからピロリン酸の転移
を受けコカルボキシラーゼ(チアミンピロリン酸)となってピルビン
酸,あるいはα−ケトグルタール酸などの脱炭酸反応の補酵素として
作用する。またg
l
ucose代謝の直接酸化路に生じるt
ranske
t
o
l
a
t
i
on反
応の補酵素として働き,炭水化物の代謝に不可欠のビタミンである1)。
ビタミンB1欠乏は主として末梢神経系,消化器系及び心・血管系
の障害をもたらし,ヒトではいわゆる脚気症状を呈する。一方,アル
コール中毒にみられるウェルニッケ脳炎もB1欠乏症状と考えられて
おり,B1の神経機能に対する役割が示唆される2)。
【有効成分に関する理化学的知見】
一般名:硝酸チアミン
性 状:白色の結晶又は結晶性の粉末で,においはないか,又はわず
かに特異なにおいがある。水にやや溶けにくく,エタノール
(95)
に極めて溶けにくく,ジエチルエーテルにほとんど溶け
ない。
【包 装】
500g 1kg
【主要文献及び文献請求先】
1)
Harpe
r,H.A.
,
Rev
i
ew o
fPhys
i
o
l
og
i
ca
lChemi
s
t
ry,
16
thed.
,
158(1977)
2)島薗順雄 ほか,臨床薬理学大系,第13巻,85(1978)
[文献請求先]扶桑薬品工業株式会社 研究開発センター 学術部門
〒536-8523 大阪市城東区森之宮二丁目3番30号