新政権発足後のミャンマー投資法制 政権発足後のミャンマー投資法制

「新政権発足後のミャンマー投資法制度」
政権発足後のミャンマー投資法制度」
ゼバスティアン・パヴリータ
ゼバスティアン・パヴリータ ・ 2016年6月6日
外国直接投資
主な法源
ミャンマー会社法(Companies
Act)、
)、1914年
年1月
月1日
日
ャンマー会社法(
)、
特別会社法(Special
特別会社法(
Company Act)、
)、1950年
年11月
月10日
日
)、
国有経営企業法、 1989年
年3月
月31日
日
外国投資法、2012年
年11月
月2日
日
外国投資法、
外国投資規則
年1月
月31日
日
外国投資規則、2013年
特別経済区法、2014年
年1月
月23日
日
特別経済区法、
特別経済区規則、
経済区規則、2015年
年8月
月27日
日
区規則、
外国投資の対象分野に関するミャンマー投資委員会通達、
外国投資の対象分野に関するミャンマー投資委員会通達、
2016年
年3月
月21日
日
外国直接投資
投資方法
投資方法
ミャンマー会社法のみに基づく会社設立
ミャンマー会社法に基づく会社設立 + ミャンマー投資委
員会の投資許可(「MIC許可」)
許可」)
員会の投資許可(「
ミャンマー会社法に基づく会社設立 + 特別経済区の管
理委員会の投資許可
ミャンマー会社法及び特別会社法に基づく会社設立
ミャンマー会社法に基づく支店設立
会社法のみに基づく会社設立
主なメリット
手続は簡単+早い
最低投資額は50,000
最低投資額は
USDで割と低い
で割と低い
主なデメリット
主なデメリット
原則として、サービス業へ
則として、サービス業への投資の場合にのみ可能
業への投資の場合にのみ可能
土地・不動産の長期的賃貸は不可能
税務優遇措置はない
将来に法律又は政策の、外国投資家において不利な変更
があっても、外国投資家は保護されていない
会社設立+
許可
社設立+MIC許可
立+
主なメリット
特別経済区における投資を除いて、サービス業等以
特別経済区における投資を除いて、サービス業等以外に
業等以外に
MIC許可なしで投資はできない
許可なしで投資はできない
土地・不動産の長期的賃貸は可能
税務優遇措置あり
「MIC許可の有効期間中に事業を国営化しない」と明文化
許可の有効期間中に事業を国営化しない」と明文化
主なデメリット
主なデメリット
最低投資額がMICの裁量により、割と高い
の裁量により、割と高い
最低投資額が
手続が面倒
会社設立+特
会社設立+特別経済
立+特別経済区投
別経済区投資許可
区投資許可
主なメリット
ティラワは
ティラワは、割
ワは、割と高レ
、割と高レベル
と高レベルのイ
ベルのインフラ設備開発の見込みあり
のインフラ設備開発の見込みあり
土地・不動産の長期的賃貸可能
税務優遇措置あり
「投資許可の有効期間中に事業を国営化しない」と明文化
MIC許可より手続が簡単・早い
許可より手続が簡単・早い
主なデメリット
主なデメリット
最低投資額が管理委員会の裁量により、割と高い
土地の賃貸料は前払いで割と高い
市場参入
国家において有利な外国投資は理論上全て可能。実務上、
MIC及び関連省庁等の裁量は広い。
及び関連省庁等の裁量は広い。
外国投資細則及びMIC通
通達26/2016で
では、(i)外国投資が禁
外国投資細則及び
は、( )外国投資が禁
止されている分野、(ii)外国投資はミャンマー人との合弁で
止されている分野、( )外国投資はミャンマー人との合弁で
のみ可能である分野、(iii)その他に条件のある分野が列挙
のみ可能である分野、( )その他に条件のある分野が列挙
される
外国投資が禁止されている分野においても、ミャンマー人と
の合弁を前提に、例外として外国投資が許される
市場参入
ミャンマー人との合弁が必要な場合、外資・内資の比率は
最終的に関連の省庁の裁量による
実務上、外国資本の企業は、貿易を行うことはできない(
実務上、外国資本の企業は、貿易を行うことはできない(例
外あり)
利益の海外送金
利益の海外送金は実際に可能
MIC許可で営業を行う会社の場合:
許可で営業を行う会社の場合:MICの事前承認が必要
の事前承認が必要
許可で営業を行う会社の場合:
ティラワ特別経済区で営業を行う会社の場合:特別経済区
の管理委員会の事前承認が必要
会社法のみで設立された会社の場合:その会社が口座を
持っているミャンマーの銀行は、利益の海外送金を行う前に、
ケースバイケースでミャンマー中央銀行の意見を聞く
利益の海外送金については、源泉徴収税はない
海外からの貸付
海外からの貸付については、MIC、ティラワ特別経済区の管
、ティラワ特別経済区の管
海外からの貸付については、
理委員会、または中央銀行の事前承認が必要
理委員会、または中央銀行の事前承認が必要
事前承認を得なかった場合、借主は、貸付けられた金額を
口座から引き出せない
口座から引き出せない
海外への利子の支払いには、15%の源泉徴収税がかかる
海外への利子の支払いには、 %の源泉徴収税がかかる
ライセンス契約、サービス契約
日本の親会社等と結んだライセンス契約、サービス契約等
については、ミャンマーの行政機関等の承認は原則として
不要
ライセンス料、サービス料等の海外送金を行う前に、ミャン
マーの銀行はケースバイケースで中央銀行の意見を聞く
マーの銀行はケースバイケースで中央銀行の意見を聞く
海外へのライセンス料・サービス料の支払には、20%(ライ
海外へのライセンス料・サービス料の支払には、 %(ライ
センス料)または3.5%(サービス料)の源泉徴収税がかかる
センス料)または %(サービス料)の源泉徴収税がかかる
税務
法人税:25%
法人税: %
MIC許
許可で営業を行う企業には、優遇措置あり(特に、法人
可で営業を行う企業には、優遇措置あり(特に、法人
税について5年間の免除)
税について 年間の免除)
ティラワ特別経済区で営業を行う企業にも、優遇措置あり
(特に、輸出のため製造している企業については、7年間の
(特に、輸出のため製造している企業については、 年間の
法人税免除、その後に税率の引き下げ)
個人所得税の税率:0~
個人所得税の税率: ~25%(居住
%(居住者・非居住者を
%(居住者・非居住者を問わず
者・非居住者を問わず)
問わず)
商業税:売
taxを
を相殺できないことが
業税:売上の5%(
上の %(input/output
%(
相殺できないことが
多い)
印紙税
印紙税
土地・不動産
土地・不動産に関する法規定
土地・不動産に関する法規定・行政の実務は非常
・行政の実務は非常に複雑
外資系
外資系企業は、土地・不動産の所有は認められておらず
企業は、土地・不動産の所有は認められておらず、
賃貸(リース)のみで土地・不動産を利用
賃貸(リース)のみで土地・不動産を利用することができる
ミャンマー人についても、土地・不動産の所有は例外を除い
て認められていないが、所有権
て認められていないが、所有権に近い制度あり
制度あり
リース契約を結ぶ
リース契約を結ぶ前に、土地・不動産の実際の”
前に、土地・不動産の実際の”所有者”
所有者”、
実際の面積
実際の面積等を調べ
等を調べる必要がある
調べる必要がある
合弁の場合、ロ
合弁の場合、ローカルの合弁相
ルの合弁相手が「土地を現物
手が「土地を現物出資す
現物出資す
る」という制度
る」という制度はなく、
制度はなく、当該
はなく、当該土地を合弁会社にリースするとい
当該土地を合弁会社にリースするとい
う形のみで利用
のみで利用させることができる
労働法
労働法は、
労働法は、労働
法は、労働者をあまり保護していないので外国投資家
労働者をあまり保護していないので外国投資家
にとっては問題点
にとっては問題点はそれ
問題点はそれほど
はそれほどな
ほどない
実際に優秀
際に優秀な人材
な人材を見つけるのに苦労
を見つけるのに苦労する場合あ
苦労する場合あり
する場合あり
MIC許可またはティラワ特別経済区で営業を行う場合には、
許可またはティラワ特別経済区で営業を行う場合には、
ミャンマー人の「skilled
workers」を
」を採用
ミャンマー人の「
」を採用する必要がある
採用する必要がある
社会保険
社会保険への掛
への掛け金:
雇用者
雇用者側: 月額9,000チ
月額
チャット(約9米ド
ャット(約 米ドル)まで
米ドル)まで
労働者
チャット(約6米ド
労働者側: 月額6,000チ
月額
ャット(約 米ドル)まで
米ドル)まで
日本とミャンマーの投資協定
2013年
年12月
月15日に
日に締
日に締結された
結された
協定によって日
協定によって日系
企業の市場参入は保
参入は保障
されておらず、保
によって日系企業の市
は保障されておらず
護されているのはミャンマーの行政機関等が認めた投資の
み
救済手続は非常
済手続は非常にコストが高く、所要時
ストが高く、所要時間は長いため大
間は長いため大規
模投資についてしか機能を果
投資についてしか機能を果たさない
コンタクト
Sebastian Pawlita
Managing Director
Lincoln Legal Services (Myanmar) Ltd.
La Pyi Wun Plaza, Room 103 (ground floor),
37, Alan Pya Pagoda Road, Dagon Township,
Yangon, Myanmar
Phone:
E-mail:
+95-9-262546284
[email protected]