(04)教材の開発 -Ⅱ 講演番号:2F25 アムール川に沿った東北アジア、モンゴル、極東ロシアの 水に関する環境教育教材の開発 'HYHORSPHQWRI(QYLURQPHQWDO(GXFDWLRQ7H[WFRQFHUQHG:DWHU LQ1RUWKHDVW$VLD0RQJROLDDQG)DUHDVW5XVVLDDORQJWKH$PXU5LYHU ○福地賢治※1 南 優次※1 加茂義明※ .HQML)8.8&+,<XML0,1$0, <RVKLDNL.$02 キーワード:アムール川,環境教育教材,水 .H\ZRUGV$PXUULYHU(QYLURQPHQWDOHGXFDWLRQWH[W:DWHU モンゴル科学技術大学客員教授の加茂義明 年 はじめに 本研究は、 「東北アジア地域の環境保全技術者育成用 英文教材開発」を目的とする。将来東北アジア地域の 製造業に従事することを目指して学術交流に参加する 学生対象に、共通して学習可能な英文教材を開発する。 具体的には、 (1)日中韓露の相互交流の事前準備から 報告会までの全行程に関する 3'&$(計画・実践・評価・ 改善)用の英語プレゼンテーション 337 ファイル作成、 (2)日中韓露蒙の環境保全技術者集団育成のための 英文テキストを完成させる。更に、日中露の学者レベ ルのアムール川の保全活動は、源流のオノン川(モン ゴル)保全活動に取り組む方針である。 すなわち、アムール川を中心とする東北アジア地域 の水環境を保全するために、モンゴル、ロシア、中国 の水に関する環境の現状を比較しながら、水を守るた めの『環境保全技術者育成』の英文教材の開発を目指 す。本研究では、その中でもアムール川の源流である モンゴルのオノン川とヘルレン川に焦点を当て、現地 調査も含めて紹介する 1,2)。以上の科学研究費基盤研究 (C)の代表者である南優次の分担者として、福地が 2013 年 9 月 1 週間のモンゴル滞在、2014 年 8 月 1 週 間、2015 年 4・5 月の活動の内容を報告する 2-5)。 年月と年月訪問・回目 回目のモンゴル訪問の目的は、次の つであった。 1)モンゴルにおける水事情上水・下水 2)モンゴルの大気汚染の状況 3)モンゴルの廃棄物の状況 4) .現在日本が期待しているレアアースメタル6F< などの状況 5)モンゴル科学技術大学の視察 ※ 宇部工業高等専門学校 ※ モンゴル科学技術大学 公益社団法人日本工学教育協会 平成 28 年度 工学教育研究講演会講演論文集 月末の宇部高専での環境・物性・材料のシンポジウ ムにも来日と具体的な共同研究を進めるために、実地 調査も含めていろいろな実地調査と検討をした。とく にアムール川源流のヘンティ県のオノン川とヘルレン 川の実態を調査することもできた。今後の展開をさら に進めるために、詳細な地図も購入した。 回目の 年秋では最大の目的であったアムール 川源流のモンゴルヘンティ県のビンデルとダダルに 月6~ 日の 泊 日でチンギスハーンの故郷のオノ ン川周辺の実地調査ができた。モンゴルでは人口の 割以上がウランバートル都市に集中していて、飲み水 の確保が深刻な問題になっている。水源の確保のため に、自然を守ることや水の性質なんでも溶かすを大 学生に授業水の基本、吸着による浄化技術、水循環型 燃料電池をする機会を得た。 年 月訪問 回目:科研 年目 月 ・ 日福岡空港→北京首都空港→ウランバー トル空港→ウランバートル市内ホテル 泊 月 日 滞在中の課題・研究内容を研究教育支援セ ンター加茂教授と打ち合わせ 月 ・ 日 市内のトーラ川とセルベ川の流域視察、 セルベ川北部流域のゲル集落の実態調査 月 日 市内の上水飲料水および排水に関する調 査 月 日 調査結果の検討 月 日 上水・下水に関するまとめと今後の課題 トーラ川沿いの地下 P 前後の井戸 ~ 箇所 より一日 ~ 万m 取水していて、現状はウラン バートル ~ 万人の飲み水を確保している。塩素 殺菌が最近では行われている。古いアパートの漏水 やゲル集落への給水車による水の確保など問題が多い。 ゲル集落からの下水の問題もあり、市内のセルべ川 ― 388 ― ノンNP、オノン→ビンダーNP、ビンダ―→ ガバノール→ウランバートルNPを 日間で走破 できた写真 。 を汚染している。 年 月訪問 回目:科研 年目 昼に到着して、空港~トーラ川沿いに調査視察 約 時間かけて、ウランバートル滞在のイドレゲスト ハウスに到着した。加茂と滞在中の課題・研究打ち合 わせ等を行った。 日 市内のトーラ川とセルベ川の流域視察、トーラ 川東部ザイサンの丘→トブロー視察調査写真 日 午前セルベ川の流域視察写真 、午後ウラン バートル→テレルジ NP 移動 テレルジ 泊写真 日 テレルジ川トーラ川上流流域調査写真 日 午前テレルジ→ウランバートル移動 月 日土~ 日月 アムール源流南部域テレル ジ北部の実地調査 トーラ川上流のテレルジ川の視察調査を行った。 ウランバートルの都市部の南を流れるトーラ川の 西側 NP8% 空港~ 8% 中心部 と、トーラ川東側 NP8% 中心部南~トブローを徒歩による視察調査を 行った。 セルベ川の河原(8% 北部から南へ流れ、直角に西 に流れを変える場所)の調査を行った写真 。 写真 トーラ川 写真 セルベ川 写真5 ビンダ―の丘の上でオノン川北西を臨む 以上の現地調査の後、ウランバートルに戻り市内を流 れるセルベ川両岸の環境整備等に首都ウランバートル が、力を入れていることを確認できた。 おわりに 「東北アジア地域の環境保全技術者育成用英文教材 開発」南主担当の科学研究費採択が 年から 年まで予定されている。 年度は、 月上旬から中 旬でモンゴルに出張して、 年に続いてオノン川源 流ともう 本の大河ヘルレン川ハーンヘンティを訪 問することを計画している。この訪問によってアムー ル川の源流の分水嶺を確認する予定である。 謝辞:本研究に対して、科学研究費補助金基盤研究 &代表南優次 &の研究分担者 として、支援をいただき、宇部高専校長裁量経費を平 成 ・ 年度にいただき、深く感謝します。 参考文献 写真 テレルジの亀石 写真 テレルジ川 年 ・ 月訪問 回目:科研 年目 南と福地の 名で 月 日~ 月 日までの滞在中、 ~ の 泊 日でアムール川源流のオノン川上流に 近い村オノンとその東側下流のビンダ―を各 泊して、 オノン川の肥沃な土地に生い茂る森林地帯を調査した。 ヘンティ県ビンダ―は 年に訪れたヘンティ県ダ ダルと並んで、チンギスハーン所縁の土地あり、多く の史跡が整備されていた。この行程中 月の残雪もあ る厳しい道のりで、:' による川渡りや泥濘へのタイ ヤ埋没などもあり、ドライバーの技量を要求されるこ とも多々あった。どうにか 日間ウランバートル→オ 福地賢治:「高専紀行第 回宇部高専」,アロマテ ィックス 巻,夏季号,SS 福地南,加茂:「東北アジア地域の環境保全技術者 教育育成用英文教材開発―モンゴル編―」,平成 年度高専教育フォーラム$3 福地賢治: 「学習燃料電池の改良及び環境・エネルギ ー問題のモンゴル・中国との共同研究の推進」,宇部 高専特別教育研究費 年度報告書,SS 福地賢治: 「学習燃料電池作成の研究および環境問題 のモンゴル・中国との共同研究の推進」,宇部高専特 別教育研究費 年度報告書 .HQML)8.8&+,DQG<XML0,1$0,”'HYHORSPHQWRI HQYLURQPHQWDOHGXFDWLRQFRQFHUQHGZDWHULQ QRUWKHDVW$VLD0RQJROLDDQGIDUHDVW5XVVLD DORQJWKH$PXUULYHU”3&9,*1,7( 3HQDQJ 0DOD\VLD ― 389 ―
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