筋電位をトリガーとする磁気刺激リハビリテーション装置の開発

筋電位をトリガーとする磁気刺激リハビリテーション装置の開発
阿部利彦(アベ トシヒコ) 1)
高木敏行(タカギ トシユキ)3)
鈴木栄三郎(スズキ エイザブロウ)5)
出江紳一(イズミ シンイチ)2)
金高弘恭(カネタカ ヒロヤス)4)
八島和美(ヤシマ カズミ)1)
1) 株式会社IFG
2)東北大学大学院医工学研究科
3)東北大学流体科学研究所 知的流動評価研究分野
4)東北大学大学院歯学研究科
5)東北大学大学院医学系研究科
脳血管障害による麻痺肢の機能回復を促進するためにIVES(Integrated Volitional Electrical Stimulation)が
目的
用いられている。本研究では電気刺激に伴う疼痛の低減を目指し、筋電位をトリガーとする連発磁気刺激で
末梢神経を刺激して大きな筋収縮を得るリハビリテーション装置を開発した。
電気刺激法
磁気刺激法
1.Functional electrical stimulation, FES
Transcranial Magnetic Stimulation, TMS
2.Transcutaneous Electrical Nerve Stimulation, TENS
磁気刺激法を骨格筋に適用して
3. Integrated Volitional Electric Stimulation, IVES
パルス磁場強度測定器を開発
B1 B2
A
C
少ない疼痛で大きな筋収縮
E
D
Search coil
印加電圧~1kV
A
1
108
H
Vdt ( AT / m) 
Vdt (Oe)

 0 nS
nS 
パルス巾 ~0.2ms
パルス磁場強度
R
B
0.2~0.5T
C
図1 磁気刺激装置の電源回路
図3 磁気パルス A:図1のB2を使う バイフェーズ,
A:高圧電源, B1, B2 : 整流器, C: コンデンサ
D:サイリスタ .E : 磁気刺激コイル.
B
A
B:上記不使用のモノフェーズ
図2 CR積分型パルス磁
場
強度測定器を開発
電極と磁気刺激コイ
ルは近いほどリハビリ
効果が大きい
複数のトリガーおよび
遅延トリガーも可能
図4 前腕で測定した筋電位 EMG
A
図5
B
磁気コイルAと筋電位計電極Bの配置
A: 安静時, B こぶしを強く握る
EMG
1
Switch
Electrode
EMG
2
3
Coil
4
Power
図6 磁気パルスからの筋電位計回路の保護.
磁気パルスが発生する間、switchが回路を切る
PP MEP CMAP
PP MEP
CMAP
Coil
Power
80ms
80ms
AA
80ms
BB
図7 単パルス(A)と2連続パルス(B)で
上腕を磁気刺激した時に生じた筋電位
CMAP:Compound Muscle Action Potentials
被験者の腕のわずかな動きによる筋電位を検出、これをトリガーとして骨格筋
を磁気刺激することで、疼痛を伴うことなく大きな筋収縮を起こすことができた。
単発磁気パルスよりもパルスの連発数が増すほど筋収縮が増大した。
お問い合わせ(東北大学 流体科学研究所 知的流動評価研究分野)
Mail: [email protected]
Web: http://www.ifs.tohoku.ac.jp/asel/