親子の面会交流を実現する全国ネットワーク 平成2016年度総会資料 2016年6月11日(土) 豊島区民センター プログラム 【1】 資格審査 (10:00∼10:05) 【2】 議長選出 (10:05∼10:10) 【3】 2015年度活動報告 (10:10∼10:50) ①代表(佐々木) ②全国連絡会(眞有) ③システム(齋藤(雅)) ④広報・企画・イベント(笠原) ⑤会報(篠田) ⑥総務(岡野) ⑦祖父母の会(中西) 【4】 2015年度決算報告 (10:50∼11:00) 【5】 2015年度決算監査報告 (11:00∼11:05) 【6】 2016年度役員の推薦 (11:05∼11:20) 【7】 2016年度活動方針案 (11:20∼11:25) 【8】 2016年度予算案 (11:25∼11:35) 1 【3】2015 年度活動報告 ①代表(佐々木) 1.親子断然防止法(仮称)について 2015 年度は、親子断絶防止議員連盟の保岡会長、馳事務局長(現文部科学大臣)他、多くの国会議 員の先生方および秘書、関係者の皆様の多大なご尽力と、当事者団体としての全国連絡会(親子ネット所 属)の奮闘により、5 月 10 日には議連総会にて(仮称)親子断絶防止法の骨子案が発表されました。親 子ネットでも法案成立に向け、全国連絡会と協働し、国会議員の先生方への陳情、当事者団体としての要望 書作成を行いました。2016 年度は、日本の家族法が大きく変わる転換期になることでしょう。 更に、2016 年3月 29 日には、千葉家裁松戸支部において、「フレンドリー・ペアレント ルール」を親権者決 定に明確に採用した判決が下されました。 日本の裁判所は親権者を指定するにあたり「監護の継続性」をことさら重視し、現に監護をしている親に親権 を与えてきました。そのため、離婚を考える親が、離婚後の親権を得るために、片親に無断で子どもを連れ去り 別居し、引き離してしまう事例が多発しています。また単独親権ですから、裁判では「相手方が親権者として如 何に不適切であるか」を主張しあうことになります。こうして、両親の葛藤は益々高まります。今回の「フレンドリ ー・ペアレント ルール」による親権者決定判決が、高裁でも支持され、親子断絶防止法(仮称)が成立し、 両親が互いに「子どもの健全な発育のために何ができるのか?」を主張し合うことが、日本の司法に定着するこ とを願っています。子どもには栄養(養育費)と愛情(頻繁で継続的な面会交流)が必要だからです。 2.自治体での取り組みについて(地方議会から法整備を求める意見書提出と明石市モデルの普及) 明石市では、子どもの最善の利益の実現のため「子ども養育合意書」「子ども養育プラン」「養育手帳」などの 配布し、相談体制の充実化のため、専門相談員による子ども養育相談のための窓口設置。離婚前講座(子 供養育ガイダンス)の実施など、先進的な取り組みを実施しています。 これまで、親子ネット及び、全国の当事者団体、個人などが全国の地方議会に請願・陳情した成果として、 「実効性のある面会交流が可能となるよう速やかに法整備を講じるように、国の関係機関に対する意見書」等 が、地方議会から国に提出されています。 2015 年度に入り、千葉県柏市、千葉県松戸市、東京都世田谷 区、長野県大町市、千葉県印西市、栃木県塩谷町、埼玉県新座市、埼玉県富士見市など着実に、その数を 増やしています。 更に、「兵庫県明石市の取り組みを参考に、別居・離婚後の面会交流に対する公的支援策の実施と相談体 制の整備」を求めた結果、柏市などは、HPでも確認できますが、首都圏の自治体で初めて、明石市の書式 を使った「子どもの養育に関する合意書」などの配布を始めました。 これも、親子ネットおよび会員の皆様と一体となった活動の具体的な成果の現れです。 2 ②全国連絡会(眞有) 親子ネットは、親子断絶防止法 全国連絡会の構成団体であり、緊密に連絡を取りながら、全国連絡会の方 針に従って署名活動や陳情活動を行っています。 署名活動に関しましては、14,418 筆の署名を集め、請願署名に賛同頂きました多くの国会議員の方より、第 189 回国会で衆議院議長・参議院議長宛てに「別居・離婚後の親子の断絶を防止する法整備に関する請願」 を提出致しました。 陳情活動に関しましては、会員の皆様方と運営委員が協力し、皆様方の地元で「実効性のある面会交流が 可能となるよう速やかに法整備を講じるように、国の関係機関に対する意見書の提出」の請願と「兵庫県明石 市の取り組みを参考に、別居・離婚後の面会交流に対する公的支援策の実施と相談体制の整備」の陳情を行 いました。 国政レベルでは、宮城県、静岡県、福岡県、千葉県、神奈川県、大阪府、東京都などで陳情を行いました。 地方議会では、千葉県 印西市/我孫子市/松戸市/柏市、神奈川県 横浜市/川崎市、埼玉県 川口市/ さいたま市/行田市、福島県 いわき市、茨城県 坂東市/つくば市/常総市/古河市/境町/阿見町/下妻市、 北海道 岩見沢市、長野県 大町市、栃木県 塩谷町、東京都 武蔵野市/武蔵村山市/東久留米市/あき る野市/世田谷区/板橋区/目黒区/中央区/豊島区/練馬区/江戸川区/江東区/文京区/渋谷区/杉並区 /台東区/大田区などで請願・陳情活動を行いました。 結果「別居・離婚後の親子の面会交流の法制化と支援を求める意見書」や「離婚後の共同親権・共同監護 の法制化を求める意見書」等が、東京都世田谷区、長野県大町市、千葉県印西市/我孫子市/松戸市、栃木 県塩谷町、福島県から国に提出されました。また、千葉県柏市と埼玉県新座市において、明石モデルの導入が 開始されました。 今年度の陳情活動の大きな成果は、地域ごとに会員の皆様方と運営委員とが一丸となって組織だった活動を 始めたことです。具体的には、陳情・請願の標準資料を作成し、陳情・請願活動へ手を挙げてくださった会員の 方の地元でさらにメンバを募り、連絡網を整備し、陳情・請願先を探し、会う約束を取り付け、実際の陳情・請 願に運営委員がアドバイスあるいは同行させて頂くなど、を実施しました。ご協力頂いた皆様方にはこの場をお借 りして深く御礼を申し上げます。今後もこういった組織だった協力体制を組める地域を広げて参りたいと思います ので会員の方々も是非ご協力をお願い致します。 親子断絶防止法に関しましては、親子断絶防止議員連盟の2016年5月10日並びに 5 月26日の総 会に出席致しました。 親子断絶防止法は、残念ながら第190回通常国会での法案成立はありませんでしたが、改めていうまでも なく、法案成立は、私たちの活動なくして、実現しません。私たち当事者が声をあげ、行動し、国政レベルに声を 届けなければなりません。今年は選挙の年です。私達の声を国政に届けるとても大切な機会です。次の国会で 必ず親子断絶防止法が成立するよう、今年度も親子断絶防止法全国連絡会と緊密に連絡を取りながら活動 していきます。 会員の皆様方も是非手をあげて頂きたい、声を挙げて頂きたいと思います。請願・陳情活動にご協力いただける 方は、親子ネット定例会や掲示板などにて、お近くの運営委員に是非ご相談ください。それでは、今年度もどうぞ よろしくお願い申し上げます。 3 ③システム(齋藤(雅)) システム担当は HP を通して会員の皆様にイベントや有益な情報等の発信やツール利用時の運用及びサポー トを主な活動として行ってきました。2015 年度は親子断絶防止法の活動や千葉家裁松戸支部のフレンドリー ペアレントルールによる親権者決定に関する報道等があり、今後の変化に希望が持てる状況になってきていると 感じています。引き続き皆様に良い情報を届けられることを願っています。 1. HP の更新 2015 年度は親子ネットの HP に最新情報&レポートを 52 件、関連記事を 42 件、会報を 4 件、当事 者の『声』を 3 件、掲載してまいりました。HP のアクセス数は 1 日平均 156 件程度になります。 2. 会員登録情報の管理 会計担当と連携をして、会員登録情報の管理を行いました。 3. 会員用公式グループ運用管理 グループウェア「サイボウズ Live」を利用した「親子ネット会員用公式グループ」の運用管理を行いま した。顔写真の掲載を徹底した上で、現在 174 名の方に利用頂いております。 ④広報・企画・イベント(笠原) 本年度は下記イベントを実施しました ●5 月 30 日講演会:離婚後の子ども養育に関して出来る事 東京国際大学人間社会学部の小田切紀子教授、および、翻訳家で家事調停委員の丸井妙子先生に「離 婚後の子ども養育に関して出来ること」についてご講演頂きました。 再婚家庭の場合でも、子どもが混乱するからという理由で会わせないより、離れて暮らす実親との関係を続け た方が子どもにとって良好だという研究結果がある中、まだまだ面会が子どもにとって本当に必要かどうかなど、 子どもと同居している親と離れて暮らす親の認識に差があります。 やはり親教育が必要であり、離婚前や離婚後の家族プログラムを明石市などで実施していると具体的なお話 も出ました。 ●8 月 22 日:講演会「みんなで支える離婚後の子ども養育∼親子断絶防止法の立法化と自治体による面会 交流・養育費支援の取組」 馳 浩 衆議院議員と明石市 泉房穂市長をお迎えし、親子の絆を守る法案の現状、これからの展開を講 演頂きました。 馳議員からは立法府での取り組みを熱い言葉でお話頂き、泉市長からは現状でも実施している自治体での 取り組みを具体的にご説明頂きました。 ●3 月 26 日:講演会「実例から学ぶ離婚後の共同養育のあり方」 ∼実例報告と臨床心理士・法律家からの提言 離婚後も共同養育を実践している 2 つのケースをご紹介しました。 小学校低学年の息子さんがすでに 20 歳を超え、『振り返ってみると両親が離婚した後も自分と父親、そして 母親との関係性は変わらなかった事が自分にとって良かった』とおっしゃる息子さんの言葉が印象的だったお話 や、現在も共同養育を実践している元ご夫婦が離婚後にどう子どもの事を共有して協力して取り組んでいるか、 4 離婚に至る夫婦の感情とどう向き合いながらいるのかを具体的に伺いました。 そうは言っても共同養育を実践されている方々と自身の現状に大きな違いがあると感じた方も多かったと思い ます。臨床心理士の石垣秀之氏から共同養育を進める上での問題点や葛藤、何が必要かを説明頂き、最後に 弁護士の棚瀬孝雄氏から現在の法案に期待することを伺いました。 私達当事者にとって悲願の法改正がなされようとしています。また法案が通る前でも出来ることがあるとやすで に成果を出している明石市の政策を聞いて自分の住んでいる自治体にも働きかけをして同じ様な取り組みが出 来ないかと行動を始めた会員の方もたくさんいらっしゃいます。時代が変わっていく節目にいるからこそ、子どもに 自分が今出来ることは何か?これからどう取り組めばもっと子どもと関わりをもち、別居や離婚の影響を少しでも 軽減できるかを考えるイベントを企画してきました。 ひとつでも行動を起こすきっかけや、個々の現状でこれからどう取り組んでいくかの参考にして頂けたらと願ってい ます。 ⑤会報(篠田) 編集委員:佐々木、岡野、大谷、斉藤(昌)、篠田、宮本、鈴木 1.親子ネット会報「引き離し」について 会報「引き離し」は、親子交流に関連する様々なシンポジウム・イベントの報告をはじめ、当事者レポート、国会 議員・地方議会に対する陳情・請願レポート、親子交流に関する行政・立法・司法の動向、有識者に対するイン タビュー、親子ネット関連団体の紹介等の様々な情報を、親子ネット会員、国会議員、地方議員、マスコミ等の 関係者の皆様方に周知することを目的としています。3ヶ月に1回の頻度で 8P の会報を企画・制作し、紙媒体 の印刷物を各方面に郵送にて配布しています。 2.2015 年度活動報告 2015 年度は、「親子断絶防止法」制定という、日本の家族法が大きく転換する年になることが期待されてい ました。会報「引き離し」は、その動きを正確に記録することで、お父さん・お母さんたちは親子ネットの会員として、 日本の子どもたちのために懸命に努力を続けてきたということを、将来、自分の子どもに伝えたいとの思いで、編 集委員一同、真摯に取り組んでまいりました。当事者、有識者、議員、マスコミ、行政と、様々な方々の心に訴 えかけられるような記事を掲載し、親子引き離しの問題解決の一助となる会報を作成するよう、心がけてまいり ました。 2015 年度の会報「引き離し」の発行状況は以下の通りです。 『引き離し』第 36 号 『引き離し』第 37 号 『引き離し』第 38 号 『引き離し』第 39 号 2015 年 7 月 26 日発行 2015 年 11 月 15 日発行 2016 年 3 月 5 日発行 2016 年 5 月 14 日発行 会報「引き離し」の発送作業は、親子ネット運営委員や会員の皆様方によるボランティアにて行っております。 2015 年度の会報「引き離し」の発行・発送にご協力を頂きました皆様方、原稿をお寄せくださいました関係者 の皆様方、インタビューを快くお引き受けくださいました皆様方に、心より感謝申し上げます。 ※過去の会報は、親子ネットホームページから閲覧することが可能です 5 ⑥総務(岡野) 2015 年度は、大村、笠原、眞有、岡野の4名体制で対応を行いました。 問い合わせ対応の他に定例会や総会、講演会、運営委員会、イベント及び各種懇親会の会場手配、議事録 作成、告知、当日の運営を行いました。 昨年度までは会場手配に手間取る事が多かったので、今年度は定例会と運営委員会を同日に行うなどして効 率的な運営を行いました。 開催日開催 日 内容内容 開催日開催日 内容内容 2015/4/4 4 月度運営委員会 2015/9/12 9 月度運営委員会、定例会 2015/4/11 4 月度定例会 2015/10/17 2015/5/9 2015/11/14 2015/5/30 5 月度運営委員会 2015 年度「総会」、「講演 2015/12/12 会」 10 月度運営委員会、定例 会 11 月度運営委員会、定例 会 12 月度運営委員会、定例 会 2015/6/13 6 月度運営委員会、定例会 2016/1/16 1 月度運営委員会、定例会 2015/7/11 7 月度運営委員会、定例会 2016/2/13 2 月度運営委員会、定例会 2015/8/8 2016/3/5 3 月度運営委員会 2016/3/26 「講演会」 8 月度運営委員会 2015/8/22 「講演会」 また親子ネットホームページのお問合せフォーム、入会申し込みフォームを介して、会員・非会員の方々から 2015 年度は合計 155 件(前年度 114 件)のお問い合わせをいただきました。入会に関する問い合わせや 定例会の問い合わせの他に、弁護士紹介の依頼や深刻な現状を報告・相談される内容のものなど内容も多岐 にわたり、毎回当番の運営委員が『相談者に寄り添い、なるべく丁寧に』を心がけて対応にあたりました。 30 2015年度問い合わせ件数 総数:155件 23 20 17 14 11 14 11 11 9 10 13 13 12 2月 3月 7 0 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 6 11月 12月 1月 ⑦祖父母の会(中西) 今期は5名の祖父母の方の問い合わせがありました。そのうち3名の方が入会されました。 請願関係につきましては、昨年 6 月 15 日にわが印西市で、[離婚・別居後の親子の断絶を防止する法整備と 支援を求める請願]が全会一致で採択されました。意見書も国に上げて頂きました。かねてからわたくしの選挙区 において、ある衆議院議員にお話しを聞いて頂いていました。今年 4 月頃に議連の仲間に参加して下さいまし た。 平成 27 年 8 月 22 日の[みんなで支える離婚後の子ども養育]の勉強会のお手伝いを致しました。平成 28 年 3 月 26 日の[実例から学ぶ離婚後の共同養育のあり方]の勉強会のお手伝いを致しました。 最後に祖父母の運営委員に、野村あつみさんが加わって下さることになりました。祖父母の会の運営委員も2 人体制となり、これからも当事者の皆さまを支えて行くと同時に、祖父母も孫と障害なく自然に会える社会が来 るように、活動して行きたいと思います。 7 【4】 2015 年度決算報告 8 【5】 2015 年度決算監査報告 9 【6】 2016 年度役員の推薦 代表 副代表 運営委員 監事 顧問 佐々木 昇 平久保善之 眞有 浩一 秋庭響 浅井 真紀子 新井裕之 有井なみ 飯田 琢也 大村真治 大谷格司 岡野哲也 笠原麻紀 斎藤雅敏 斉藤昌宏 篠田裕美 島井雄人 清水 久貴 鈴木裕子 高橋 弘之 武田典久 出口きみのぶ 中西アイ子 野村 あつみ 平田晃久 藤田尚寿 宮本敏久 (会社員) (会社員) (会社員) (会社員) (会社員)(新任) (会社員) (会社員) (会社員)(新任) (会社員) (会社員) (会社員) (会社員) (会社員) (会社員) (団体職員) (会社員) (会社員)(新任) (団体職員) (会社員)(新任) (会社員) (会社員) (介護福祉士) (会社員)(新任) (会社員) (会社員) (会社員) 片 哲也 (会社員) 青木聡 (大正大学教授、臨床心理士) コリン P.A.ジョーンズ(同志社大法科大学院教授) ※運営委員は上から五十音順、個人情報保護の観点から一部仮名が含まれます。 10 【7】 2016 年度 活動するにあたって(佐々木) 2015 年度は上記のように確実な成果をあげた年となりました。2016 年度は、先ずは、秋の臨時国会での 親子断絶防止法の成立を目指します。その後、面会交流のガイドラインの作成、家裁での運用状況の調査、中 期的目標である、共同親権の実現、自治体での各種取り組みの促進など、まだまだやるべきことは山積みです。 しかしながら、運営委員と会員の皆様、協力者の皆様の具体の行動で歴史は変わりつつあります。今後も、引き 続きご協力をお願いいたします。 【8】2016 年度予算案 11 メモ欄 親子の面会交流を実現する全国ネットワーク 12
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