アメリカの作家と公共図書館 講師 菱川 摩貴 (ひしかわ まき) アメリカの公共図書館では、作家イベントが、活発に行われている。どうしてなのか、どのようないきさつで行われるようになっ たのか。アメリカ在住のジャーナリストである菱川さんに報告をしていただく。 ベストセラー複本問題、無料貸本屋批判などが公共図書館に対して行われているが、別の視点を提案することができるのではな いだろうか。 時間 6月4日(火) 6時45分開場、7時開演 終了予定9時 場所 文京区 シビックホール(シビックセンター)3階 会議室 (丸の内線・南北線 後楽園、三田線・大江戸線春日下車) 資料代 1000円 主催 進化する図書館の会 申し込み先 fax03-5978-6610 [email protected] 進化する図書館の会のホームページで、前日にご確認下さい。 http://fleamarket.shohyo.co.jp/sinka-l/ ---------------------------------------------------------------- アメリカの作家と図書館 (要旨) 「シカゴで生まれ育った私にとって、図書館は幼い時から重要な一部だった。図書館はエネルギーを蓄え、想像をかきたてる。図 書館は世界に扉を開き、私たちを探索・達成へと駆り立て、生活の質を高めてくれる。図書館は人生をより豊かに変えてくれる」 ―シドニー・シェルダン アメリカの公共図書館では作家イベントが盛んだ。アメリカ図書館協会調査によると、対象図書館約1500館のうち、約60 %が大人向けに館内で作家イベントを開催、95.4%にのぼる図書館が今後もイベントに対する需要が「同じ」または「増える」と 答えたという。 アメリカの作家は、図書館内イベントに現れ、一般読者を相手にするだけではない。アメリカ図書館協会が主催する展示会、会 議などにも顔を出し、図書館員を相手に自分の作品を語り、売り込む。こうした場では、どんな売れっ子作家でも必ず自分の幼 いころを振り返り、町の図書館が自分にとってどんなに大切な存在だったかを熱っぽく語るのだ。 なぜ、アメリカの作家は図書館イベントに積極的に参加し、売り込むのか。その理由を説明するにあたり、アメリカの出版業界 の変遷、現状を見る必要がある。1970―80 年代、アメリカ出版社の合併・吸収、1990 年代初めの巨大書店チェーン拡大が、大 量販売の見込めない、いわゆる「ミッドリスト」と呼ばれる作家たちにどのような影響を与えたのか? 出版社による図書館市 場の認識はどのように変化したのか?出版社、作家、図書館以外に、こうした図書館イベントにはどんな団体、業者が存在し、協 力しているのか? そもそも、こうした作家イベントはアメリカでは図書館に限って盛んなのか? こうした疑問に答える形で、アメリカの図書館における作家イベントの現状について、エピソードを交えて解説する。 略歴 1967 年広島生まれ。東京外国語大学大学院を卒業後、日本経済新聞社に入社。文化部記者として、出版、文芸を担当。退社後、 米国ワシントン DC に渡り、フリーで執筆活動中。5 年前より米国出版業界の現状を取材し、業界誌、新聞などに寄稿している。 ---------------------------------------------------------------※ 事前申し込みをお願いします。 参加者 ご住所 所属 電話番号 e-mail 好評既刊 進化する図書館へ 菅谷明子ほか 本体 600 円 近刊 税金を使う図書館から作る図書館へ 松本功 本体 1000 円 ひつじ書房より
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