タイ王国視察報告書 H19,10,04 訪問先 :チェンマイ・パヤオ・チェンライ・バンコク 訪問期間:H19 月 28 日(木)∼10 月 3 日(水) 1 日目(9/29)(チェンマイ県) <・メーオン地区フーアイボン村に家庭訪問する。> カレン族の織物で生計をたてており、製作に時間がかかるわりには、値段が安く、1日 100 バーツ の貧しい日々を送っている。少しでも織物の価値をあげるために、足踏みミシンで綻ばないように縫い 物ができればよいと話していた。 母Aさん(30 歳)子ども(7 歳)小学校 2 年生の 2 人暮らしである。 父は HIV で死亡、母も HIV であり。体調が思わしくないため子どもが母の面倒をみている。 家は今にも壊れそうで雨漏りもひどい。村人が可哀相だと、寄付を集めてくれて補修をしてくれた。 <・サンカンペン地区フワイサーイ・ドイスィックビレッジ村> 村には、12 名のHIVで飼育グループと、縫製グ ループ別れて収入を得ている。 グループの人は全員 HIV の患者である。 他に HIV で両親を亡くした子ども 16 名の世話も している。 6名の縫製グループは足踏みミシンと一緒に仕事 を渡され、学生服のスカートを縫製している。 足踏みミシンは、借り物であり、自分たちのミシ ンで、利益の高い仕事がしたいと話をしていた。 スカートの縫製も安い値段で作っているが、辞め ると収入がなくなるので、続けるしかないと話しし ていた。 <・チェンライの「ラックス・タイ」が活動しているホテルを見学> 女性たちが殆どで、スタッフ(正社員)とボランティア(非社員)のグループで構成されている。視 察したときには、HIV について討論会を行っており、どうやったら理解できるか、抑制できるかなどを パワーポイントで使って行っていた。 活動を視察後、ラックス・タイの車で 3 時間車で走り、パヤオ県に移動 2 日目(9/30)(パヤオ県) <・チェンカム村視察> 1 箇所目のグループは(エイズプロジェクト)を立ち上げており、かなりエイズに関しては村人の 理解が高い。 エイズの女性グループが医療センターの一角を借りて、センターを作っている。(事務所) 寄付されたミシンが 1 台ありフルに活用されていた。巾着、雑巾など完成したものは、町の祭りな どで売られ、センターの活動費としている。 この地区には 20 名以上の感染者がおり、多くの子どもたちも多く感染している。 2 箇所目のグループは、ラッククス・タイの寄付で建てたアクテビィティーセンターを視察。 管理はエイズ患者の大人 2 名が世話をしている。 センターに来る集まる子どもたちは、エイズ患者はもちろん、普通の子ども混じって遊んでいる。 これは、エイズは普通の生活では感染しないと村の理解があるからである。 生活の貧しい子どもたちは、センターで足拭きマットを作っており、1 枚作るごとに、30 バーツもらっ ていた。足踏みミシンがあれば、足踏みマットだけではなく、他の縫製技術も覚え収入になり家庭を助 けられる。とセンターの人は話していた。 <・ラックス・タイ、パヤオ事務局にて> これからの足踏みミシン受入れ先、ミシンの関税問 題などを打ち合わせた。 学生を訪問させた際の問題点として、環境的に安全 であるか?食事、宿泊施設など、どの様にすればよい かなどを討論する。 3 日目(10/1)(パヤオ県ムアン地区バンマイ村) 子どもファンド用にお寺の集会場を借りてセンターの運営を行っている。 バンマイ村でエイズ委員会の会長宅にミシンがあるとの話しで、自宅に訪問する。 また、他の宅にもミシンがあることがわかり訪問する。 古いミシンが各家庭に眠っているのがわかるが、修理する技術もなく、お金もないので、そのままに放 置されている。 足踏みミシンが関税の状況で搬入できない場合には、現地のミシンを修理し、その技術を村の子どもた ちに伝授する方向も検討する。 視察途中、ラックス・タイが気にかけているおばあ ちゃんと孫の 2 人暮らしの家を訪問。 両親をエイズで亡くし、遠い親戚の家を訪ね、この 村で古い家を借りて暮らしているが、親戚とのおり 合いが悪く、追い出されそうになっている。その村 の尊重が、あまりにも可哀相だと村人を集めボラン ティアで家を立てていた。 4日目(10/2)(バンコク) 足踏みミシン輸送ルートを探るべく JTB バ ンコク支店、日本大使館を訪問 <・JTB バンコク支店 W氏> 足踏みミシン1台とかであれば、引越しの荷 物として関税なしに持ち込めるが、台数が多く なると、ビジネスとして捕らえられるので、関 税がかかる。 ミシンのほかでも同じであり、台数が多くなれ ば、ビジネスとして発生するので、関税がかか る。 バンコクには、ドゥアンプラティープ財団と大 きなボランティア団体があり、バンコクのスラ ム街の子どもたちを対象に活動を行っているの で、そちらにも問い合わせてみてはとのことで ある。 <・日本大使館 1 等書記官 T氏> 大使館側としては、足踏みミシンの関税に関しては 一切関与できないとのことである。 他に、いろいろな情報を入手できた。 草の根無償という寄付金を各村などにおくる活動、ビ ジネスにならないものであれば、関税がかからない。 例えば、消防自動車など、歯科医師会が歯の治療ボラ ンティアでバンコクに来た際には、医師免許等のため、 日本大使館が動きタイとの医師免許の調整を行った事 例がある。しかし、歯ブラシを大量に持ち込んだ際に は関税がかかり支払ったとのこと。
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