資料1 総合教育会議の設置の趣旨と役割について 地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正(H27.4.1 施行) 旧法の問題点 ①教育委員長と教育長のどちらが責任者かわかりにくい。 ②いじめ等の問題に対して必ずしも迅速に対応できていない。 ③地域の民意が十分に反映されていない。 ④地方教育行政に問題がある場合、国が最終的に責任を果たせるようにする必要がある。 新法での対応策 ①,② → 教育委員長と教育長の職を一本化 ②,③ → 総合教育会議の設置、大綱の策定 ④ → 条文(第 50 条 是正の指示)の見直し 総合教育会議とは 趣 旨…地方公共団体の長と教育委員会が十分な意思疎通を図り、地域の教育の課題 やあるべき姿を共有して、より一層民意を反映した教育行政の推進を図るこ とを目的とする。 構 成 員…地方公共団体の長、教育長及び全ての教育委員とする。 位置づけ…地方公共団体の長と教育委員会という執行機関同士の協議と調整の場とする。 定 協議とは、自由な意見交換として幅広く行えるもの。 調整とは、教育委員会の権限に属する事務について、地方公共団体の 義 長の権限と調和を図ること。 ※協議・調整事項の具体例 ○教育行政の大綱の策定に関すること。 ○教育を行うための諸条件の整備など重点的に講ずべき施策に関すること。 ○児童・生徒等の生命、身体に現に被害が生じ、又はまさに被害が生ずるおそれがあ ると見込まれる場合等の緊急の場合に講ずべき措置に関すること。 いじめ問題により児童生徒の自殺事案が発生し た場合や通学路で交通事故死が発生した場合の 再発防止を行う必要がある場合を想定 ※協議の議題とすべきでない事項の具体例 ○教科書の採択や個別の教職員の人事など、特に政治的中立性の要請が高い事項。 ○日常の学校運営に関する些細な事項。 ○地方教育行政の組織及び運営に関する法律(抜粋) 〔昭和三十一年六月三十日法律第百六十二号〕 (総合教育会議) 第一条の四 地方公共団体の長は、大綱の策定に関する協議及び次に掲げる事項についての 協議並びにこれらに関する次項各号に掲げる構成員の事務の調整を行うため、総合教育会 議を設けるものとする。 一 教育を行うための諸条件の整備その他の地域の実情に応じた教育、学術及び文化の振 興を図るため重点的に講ずべき施策 二 児童、生徒等の生命又は身体に現に被害が生じ、又はまさに被害が生ずるおそれがあ ると見込まれる場合等の緊急の場合に講ずべき措置 2 総合教育会議は、次に掲げる者をもつて構成する。 一 地方公共団体の長 二 教育委員会 3 総合教育会議は、地方公共団体の長が招集する。 4 教育委員会は、その権限に属する事務に関して協議する必要があると思料するときは、 地方公共団体の長に対し、協議すべき具体的事項を示して、総合教育会議の招集を求める ことができる。 5 総合教育会議は、第一項の協議を行うに当たって必要があると認めるときは、関係者又 は学識経験を有する者から、当該協議すべき事項に関して意見を聴くことができる。 6 総合教育会議は、公開する。ただし、個人の秘密を保つため必要があると認めるとき、 又は会議の公正が害されるおそれがあると認めるときその他公益上必要があると認めると きは、この限りでない。 7 地方公共団体の長は、総合教育会議の終了後、遅滞なく、総合教育会議の定めるところ により、その議事録を作成し、これを公表するよう努めなければならない。 8 総合教育会議においてその構成員の事務の調整が行われた事項については、当該構成員 は、その調整の結果を尊重しなければならない。 9 前各項に定めるもののほか、総合教育会議の運営に関し必要な事項は、総合教育会議が 定める。
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