1 電子書籍-e-book09W1405012J 玄 鋒 2 目次 • • • • • • www.company.com 1.電子書籍とは 2.歴史 3.現状 4.電子書籍のメリット・デメリット 5.考察 6.参考文献 3 電子書籍とは? 電子書籍(e-book, 電子ブック, デジタルブックetc...) ⇒書籍の内容をデジタルデータにし、PCや携帯情報端末(PDA)、 携帯電話などで読めるようにしたもの。 ex. Kindle(Amazon), PRS(Sony), iPad(Apple) etc... www.company.com 4 歴史 1971年 プロジェクト・グーテンベルク(Project Gutenberg) 誕生 M. ハートの発案、著作権の切れた書籍の内容を電子化し、インターネッ トで公開⇒書籍の電子化運動 1990年 ソニー、世界初の電子書籍リーダー「データディスクマン」発売 8cm CD-ROMを使用。1993年にはカシオが3.5 FD使用の「デジタルブッ クプレーヤー」を発売⇒現在のリーダーの原型 2000年 ADSLの普及が本格化、インターネットの利用が手軽に 2007年 アマゾン、キンドル第1世代発売 3G通信を経由し、ダウンロード型販売のモデルを構築 2009年 総務省、教科書の電子化ガイドラインを作成 2015年までにすべての小中学校にデジタル教科書を配布 2010年 アップル、iPad発売。iBooksで電子書籍市場に参入 本「も」読める多機能情報端末。 www.company.com 現状-市場規模(日本) 5 市場規模の推移(日本) ( 億円 ) 700 市場規模は年々拡大 2010年には574億円に 市場規模 (インプレスR&D発表データより 作成) 574 600 500 464 400 355 300 182 200 94 100 0 10 18 2003 2004 45 www.company.com 2005 2006 2007 2008 2009 2010 6 現状-フォーマット争いの激化 EPUB (iPad) .book (ボイジャー) XMDF (シャープ) CEBX AZW (Kindle) PDF HTML txt www.company.com 製品ごとに対応するフォーマットが異なり、ま た国によってもデファクトスタンダードが変わっ てくる。 7 現状-出版社の動向(日本) 電子書籍の流通=既存の出版社を介さず出版が可能に ⇒既存の出版社や書店への大打撃。無視できない存在 2010年、31の出版社からなる「日本電子 書籍出版社協会」発足、アマゾン等ネット 書店に対抗 「...紙か電子かのゼロサムで考える必要はなく、 優れたコンテンツを読者に提供する手段が増える ことはむしろ望ましいこと。...」 ⇒本と電子書籍の共存を目指すとした www.company.com アマゾン社、印税を70%と設定 8 電子書籍のメリット・デメリット メリット ・かさばらない ・絶版が生じない ・資源の節約になる ・老朽化しない ・本で買うよりも安い ・いつでも/どこでも手に 入れられる デメリット ・不正コピーが容易 ・品揃えが少ない ・書き込みができない ・目が疲れる ・所有欲が満たされない ・複数の書籍を同時に見 ることができない 電子書籍がもたらすのは必ずしもメリットだけではない。特に電子化 することで著作権の管理が今まで以上に複雑になる可能性が高い。 www.company.com +α 電子化と知的財産権 電子化された著作物の抱える問題 複製・改変の容易性 アナログ的な性質のものとは異なり個人でも容易に、しかも劣化させることなく 複製/改変ができてしまう。 流通の即時性 一旦web上にデータを載せれば即座に世界中に発信されてしまう。また各個人が そのデータに対価を払わず閲覧できるようになってしまう。 不可逆性 ダウンロードされてしまったデータを逐次回収することは限りなく不可能に近い。 www.company.com etc... +α デジタル著作権管理(DRM) デジタル著作権管理(Digital Rights Management) ⇒デジタルデータの著作権を保護、利用や複製を制限する技術。 Ex. コピーコントロールCD・有料ソフトウェアのライセンスetc… 批判 ⇒複製以外の利用も制限する場合がある (複製や配布の容易性の観点から) ⇒企業の囲い込みに利用される可能性 消費者の権利を不当に制限しているのでは? www.company.com +α 知的財産権と独占禁止法の関係 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(通称:独占禁止 法)第21条 ⇒著作権法、特許法、実用新案法、意匠法又は商標法による権利の 行使として認められる行為は、独禁法の適用除外 ⇒どこまでが上記の権利の行使として認められるかはケースバイ ケース 絶対的な判断基準が存在しない www.company.com 9 考察 利便性や印税の観点からみると非常に魅力的ではある が、企業間のプラットフォーム争いや著作権等、乗り 越えなければならない問題も数多く存在する。一義的 に「良い」ものとみなすのではなく、既存の環境とど う折り合いをつけてゆくのか、しっかり議論を深めて 運用すべきである。 www.company.com 10 参考文献 村瀬拓男, (2010), 『電子書籍の真実』, 毎日コミュニ ケーションズ 横山三四郎, (2003), 『ブック革命-電子書籍が紙の本 を超える日』, 日経BP 平野晋, (2007), 『アメリカ不法行為法』, 中央大学出 版 www.company.com 11 ご清聴ありがとうございました www.company.com
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