家庭系ごみの有料化(案)の概要 は じ め に 天理市環境クリーンセンターでは、本市域から排出されるごみのほか、山添村、川西町、 三宅町の燃やせるごみ・燃やせないごみ及び粗大ごみ、川西町、三宅町の資源ごみを受け 入れています。 ごみ焼却処理施設は、昭和 57 年 3 月の稼働開始以来、30 年が経過しており、平成 12 年にはダイオキシン対策として焼却炉の全面改修を行っていますが、12 年が経過し、焼 却能力の衰えが目立ってきています。また、ごみを搬入するプラットホームは、昭和 57 年当時のものを使用していることから、施設全体の劣化が激しくなってきており、基幹的 な整備を行うと共に、将来に向けての建て替えの検討が必要となっています。 また、焼却残渣(焼却灰)については、山辺広域行政事務組合の「山辺広域一般廃棄物 第 2 最終処分地」及び「大阪湾フェニックス」にて埋め立て処分を行っています。 【1】天理市のごみ処理の現状 (1)ごみの排出量 天理市のごみ排出量は、平成 15 年度をピークに平成 19 年度までは微減の状態が続 き、平成 20 年度から平成 23 年度まではその減少幅が大きくなっています。 これは、平成 20 年 9 月に起きたリーマン・ショックによる景気後退が影響している と考えられます。特に事業系ごみの減少は大きく、平成 18年度と比較して平成 23 年 度は約 64%に減少しています。一方、家庭系ごみは約 89%に減少しています。 また、家庭系ごみの資源は、平成 18 年度に実施した分別細分化により、実施年度は 3 倍強と増加しましたが、平成 23 年度は 2 倍強と減少傾向になっています。(図 1) ごみの排出量は減り続けていますが、市民 1 人 1 日当たりに換算すると、ごみ全体の 排出量は 1,109g で奈良県下の市では 3 番目に多く、家庭系ごみは687g で6番目、 事業系ごみは 332g で5番目になっています。(平成 22年度比) 【9】 ごみ量の推移(家庭系・事業系別) 図1:家庭系・事業系別ごみ量の推移(単位:t) 8 30,000 231 16 (単位:t) 12 234 5 229 事業系資源 180 25,000 12,631 4 1 事業系不燃 155 12,034 10,686 185 9,812 事業系可燃 8,231 8,007 1,905 1,724 1,316 1,277 13,303 13,216 20,000 15,000 2,660 2,421 1,690 1,549 13,804 14,139 2,161 2,100 1,455 1,409 13,799 13,734 家庭系資源 家庭系不燃 10,000 5,000 0 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 分別細分化 家庭系 可 燃 家庭系 不燃 家庭系 資 源 -1- 事業系 可 燃 事業系 不燃 事業系 資 源 家庭系可燃 (2)分別方法と処理方法 天理市環境クリーンセンターでは、燃やせるごみは、ごみ焼却処理施設、燃やせないご み・粗大ごみは、粗大ごみ処理施設、資源ごみのプラスチック製容器包装は、民間業者で 選別等を行い容器包装リサイクル協会に処理委託、有害ごみ及び発泡スチロールは、民間 業者に処理委託、ペットボトル、新聞・雑誌類、ダンボール、牛乳パック、古着類は売却、 飲料カン・飲料用びんは、資源化施設にて中間処理を行い売却し資源化を行っています。 (表1)及び(表2) 表1:家庭系ごみの分別区分と処理方法 分別区分 処理方法 燃やせるごみ 燃やせないごみ 粗大ごみ 有害ごみ 資 源 ご み 処理施設・方法 焼却 環境クリーンセンター 破砕・選別 環境クリーンセンター 破砕・選別・リサイクル 民間業者へ処理委託 プラスチック製容器包装 選別・リサイクル 容リ協へ処理委託 発泡スチロール 一時貯留・リサイクル 民間業者へ処理委託 新聞・雑誌・ダンボール 一時貯留・売却 牛乳パック 一時貯留・売却 古着類 一時貯留・売却 飲料カン・飲食用びん 選別・売却 ペットボトル 選別・売却 環境クリーンセンター 民間業者へ処理委託 計 家庭系ごみ合計 表2:資源の売却実績と処理費用 品目 プラスチック製容器包装 発泡スチロール 搬出量(t) 400 売却・費用 実績(千円) 品目 ▲ 10,001 スチール缶(注1) (注1) 36 ▲ 5,368 びん(3色分別) 新聞 351 5,618 ペットボトル 雑誌類 156 2,183 破砕アルミ(破砕施設) ダンボール 207 3,083 破砕鉄(破砕施設) 古着類 116 牛乳パック(注1) アルミ缶 (注1) 347 処理困難物(金属粗大) 18 140 炉鉄(焼却施設) 72 7,999 (注1)の処理費用 合計 搬出量(t) 売却・費用 実績(千円) 40 1,111 165 129 204 117 51 2,344 441 9,890 14 360 102 1,096 ▲ 10,032 2,373 9,016 ※この表は、天理市・川西町・三宅町の合計。処理費用が発生する場合は▲表示 ※プラスチック製容器包装については、処理費用(11,943千円)-合理化交付金(1,942千円)で計算 -2- (3)ごみの処理経費 環境クリーンセンターのごみ処理経費(灰処分費用含む)は、近年 7 億円台で推移し ています。その内修繕費は、施設の老朽化により増加し、平成 22 年度は 1 億 1,500 万円になっています。本市の焼却施設は、約 34 億円をかけて平成 12 年度にダイオキ シン対策を終えていますが、すでに 12 年が経過し基幹改修工事を行う時期にきていま す。 ごみ処理経費を市民 1 人当たりに換算すると、年間 11,468 円になり、4 人家族で すと 1 世帯あたり約 46,000 円になります。 図2:塵芥処理費と修繕費の推移(単位:百万円) ごみ処理経費 修繕費 1,200 120 115 修繕費 1,070 107 ごみ処理経費 1,000 100 858 85 793 800 769 751 739 72073 753 794 742 80 65 600 58 400 60 40 40 35 30 25 200 20 0 0 平成13年度 平成14年度 平成15年度 平成16年度 平成17年度 平成18年度 平成19年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度 ごみ処理経費 修繕費 (4)最終処分場の状況 天理市では、ごみの直接埋め立ては行っておらず、ごみ焼却処理施設から出る焼却残 渣(焼却灰)を埋立処分しています。粗大ごみ処理施設及び資源化施設から出る残渣に ついてもごみ焼却処理施設で焼却しているため、最終処分を行っているものは焼却残渣 のみです。 本市が埋め立てを行っている最終処分場としては、山辺広域一般廃棄物第 2 最終処分 地及び大阪湾フェニックスの 2 つがあり、大阪湾フェニックスについては平成 39 年度 途中で受入終了となる見込みです。したがって、それ以降は全量を山辺広域一般廃棄物 第 2 最終処分地で埋め立て処分しなければならず、図 3 に示すように平成 40 年度まで は埋立可能と予測されますが、最終覆土等を考慮すると平成 41 年度以降は新しい最終 処分場が必要になります。 -3- 図3:山辺広域第 2 最終処分地残余容量 埋立量(m3) 残余容量(m3) 6,000 50,000 45,000 埋立量 5,000 40,000 4,000 残余容量 残余容量は、 最終覆土分 5,000m3以上 としている 平成27年度途中で 田原本町持込終了 3,000 35,000 30,000 25,000 平成39年度途中で フェニックスの受入終了 2,000 20,000 15,000 10,000 1,000 5,000 0 0 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27 H28 H29 H30 H31 H32 H33 H34 H35 H36 H37 H38 H39 H40 埋立量 残余容量 【2】家庭系ごみ有料化の目的(案) 現在、家庭から出るごみの収集・処理費用は主として税金により賄われていま す。これは、ごみの減量を考えず多量にごみを出している人も、生ごみ処理器を 購入するなどの費用負担を行い減量のために努力している人も、ごみ処理のため の費用負担は変わらないということを意味します。ごみ処理の費用負担のあり方 としては、さまざまな方法がありますが、本市では「ごみの減量」、「リサイクル の推進」、「負担の公平性」、「増大するごみ処理施設の修繕費及び建て替え費用」 という観点から、どのような方法が望ましいのかについて検討を行ない、「家庭 系ごみの有料化」の導入を進めることにしました。 〔参考資料:ごみ有料化等検討委員会報告書(平成 16 年 10 月)、ごみ問題市民 円卓会議提言書(平成 21 年8月)〕 (1)ごみの減量とリサイクルの推進 ごみを有料化することにより、費用負担を軽減しようとするインセンティブ (動機付け)が生まれ、ごみの排出量の抑制が期待できます。 ごみの排出量の大小は、焼却施設や最終処分場など処理施設の規模や整備時 期に大きな影響を与えるものであり、排出量を抑制することができれば、整備 が必要となる施設の規模は小さく抑えられ、最終処分場の延命化を図ることも 可能となります。また、焼却処分量の削減は、温室効果ガスの排出抑制にも寄 与するものです。 なお、資源ごみを無料とすることで、分別の促進及び資源回収量の増加が期 待できるほか、ごみの排出量に応じて費用負担が発生することから、ごみの発 -4- 生が少ない商品の選択や製品の再使用の促進など、発生抑制効果が期待できま す。 (2)負担の公平性の確保 金銭的・時間的な負担をしてごみ減量に協力する人は、そうでない人と比べ てごみ減量のために多くの負担をしているにもかかわらず、税によって処理費 用が賄われるしくみの中では、その負担がなんら評価されないという不公平性 も存在します。排出量に応じて手数料を徴収する有料化を導入することで、よ り費用負担の公平性が確保できます。 また、借金によって施設を建設し、その元本・利息の返済を将来世代に負わ せていた従来のごみ処理施設建設のあり方を変え、その施設規模を決める責任 を有する現在の市民が、ごみの排出量に応じて施設建設費を負担すると考えら れるので、将来世代との費用負担の公平性も確保できます。 (3)増大するごみ処理施設の修繕費及び建て替え費用 税収の落ち込み等により、本市の財政状況も平成 27 年度までの間に 21 億 円の財源不足が見込まれています。 一方で、現在のごみ焼却処理施設は、昭和 57 年3月に稼働を開始し、30 年 が経過しています。平成 12 年には焼却炉の全面改修を行っていますが、その 後 12 年が経過し、毎年修繕費がかさんできていることから、基幹的な整備が 必要になっています。 また、基幹改修後 10 年から 15 年先には施設の新設を行う必要があります。 施設を新設するとなると建設費だけで 60 億円程度 (※1)の費用が見込まれ、現行 の国の補助率が適用されたとしても 40 億円程度の負担が必要となってきます。 そこで、本市では有料化による手数料収入を新施設建設に備えての積立金及び ごみ減量リサイクル等の廃棄物関連施策の財源に充てることで、循環型社会構 築に向けた一般廃棄物に係る施策の充実が期待できます。 (※1) 60 億円程度 現在、天理市の焼却施設の規模は 110 トン炉が2基ですが、各種排出抑制施策を 実施することにより、新施設の規模は 60 トン炉が2基と想定しており、施設建 設費は約 60 億円と見込んでいます。 ( 参 考 ) 奈良県の家庭系(可燃)ごみの有料化率 ○66.7%(39 市町村中 26 が有料化) ○12 市の状況 ・6市有料 大和高田・橿原・桜井・五條・御所・宇陀 ・6市無料 奈良・大和郡山・天理・生駒・香芝・葛城 ※全国(市町村):60.6%(H24.4.1現在) -5- 【3】家庭系ごみ有料化の制度内容について(案) (1)有料化の範囲 ・燃やせるごみ(可燃ごみ)と燃やせないごみ(不燃ごみ)及び粗大ごみについ て有料化を実施します。 ・資源ごみについては、「分別をきちんと行えば無料」との経済的インセンティ ブを与え、分別の徹底を促し、リサイクルの推進を図るため無料とします。 ・有害ごみについては、燃やせないごみから確実に分別し処理しなければならな いため無料とします。 (2)手数料の負担方法のあり方 ①手数料の負担方法 手数料の負担方法には、排出量に応じてごみ処理手数料を徴収する「単純 従量制」、一定量を超えた場合、その超えた部分につき排出量に応じてごみ処 理手数料を徴収する「超過量従量制」及び排出量に関係なく定額のごみ処理 手数料を徴収する「定額制」があります。本市では検討の結果、「超過量従量 制」では、居住者の把握が必要で事務処理が困難なこと、「定額制」では、負 担の公平性が保たれないことの理由により、利用した分に応じて袋を購入す るため居住者の把握が不必要な「単純従量制」を採用します。 ②手数料の支払い方法 手数料の支払い方法としては、一般に指定袋制かシール制がありますが、 「燃やせるごみ・燃やせないごみ」については、ごみ量と料金関係がわかり やすく負担の公平が確保できるほか、事務手続きに要する負担が比較的軽易 と考えられる指定袋制を、「粗大ごみ」についてはシール制を導入すること とします。 (3)指定袋の単価について 本市の家庭系ごみの処理経費は次のとおりです。 平成21年度 処理経費(円) 排出量(t) ごみ処理原価 (円/㎏) 1袋当たりの 処理経費(円/袋) 平成22年度 平成23年度 603,905,225 486,748,643 497,694,636 17,243 16,524 16,217 35 29.5 30.7 262.7 220.9 230.2 ※ごみ袋は 45ℓ 袋とし、1袋 7.5 ㎏で換算。 上記のように、過去3年間のごみ袋(45ℓ )1袋当たりの処理経費の平均 は 237.9 円となります。 指定袋の単価(ごみ処理手数料)は、袋の仕入れ値程度からごみ処理経費 -6- の全額までの範囲が考えられますが、「ごみ有料化等検討委員会」では処理費 用の 20%とすることが提案されました。これをもとに、過去3年間の処理経 費に置きかえて 45ℓ 1袋の単価を算出しますと 48 円になりますが、今日的 な経済状況から市民にとって過重な負担とならないように配慮する一方、近 隣自治体とのバランスも考慮して下記の金額としました。 ●45ℓ 袋 1 枚:45 円●30ℓ 袋 1 枚:30 円●15ℓ 袋 1 枚:15 円になります。(燃 えるごみと燃えないごみ共通) (4)ボランティア袋と手数料の減免について ①ボランティア袋 ボランティアとして街角を清掃している人や団体については、自治会長や 登録団体からの申請に基づき、ボランティア袋を無料配布することとします。 ②手数料の減免について 家庭系ごみの有料化は、生活保護受給世帯等の社会的弱者にとって過度の 負担にならないようにすることが望ましいと考えます。また、乳児や介護が 必要な高齢者等を抱えておられる世帯については、紙おむつの使用でごみ量 が増えて負担が大きくなることが予想されることから、子育て支援や高齢者 福祉など市で重視している施策との関係を踏まえて、一定の減免措置をする 必要があると考えます。そこで、生活保護世帯や、0歳児、市が紙おむつを 支給している世帯に対して、次のとおり減免措置をすることとしました。 ●生活保護世帯 →燃やせるごみ:年間 100 枚 燃やせないごみ:年間 20 枚 (いずれも 30ℓ 袋) ●0歳児を抱えておられる世帯 →燃やせるごみ:年間 50 枚(30ℓ 袋) ●市が紙おむつを支給している世帯 →燃やせるごみ:年間 70 枚(30ℓ 袋) (5)粗大ごみについて 粗大ごみの処理経費は次のとおりです。 平成21年度 処理経費(円) 平成22年度 平成23 年度 45,549,883 39,265,473 39,931,081 430 387 376 ごみ処理原価(円/㎏) 105.9 101.5 106.2 小さな粗大ごみ1品当たりの 処理経費(円/1品) 1,059 1,015 1,062 排出量(t) ※基準として 10 ㎏/1品で換算。 -7- 上記のように、過去3年間の小さな粗大ごみ1品当たりの処理経費の平均 は 1,045 円となります。 粗大ごみについても、可燃ごみ・不燃ごみと同様に 20%程度(小さな粗大 ごみで 200 円)の費用を負担していただくものです。大きさや重量も様々な ため、品目ごとに5種類の料金を設定し、それぞれ有料のシール(1枚 200 円)を必要枚数購入いただき、粗大ごみに貼って出していただきます。 ●小さな粗大ごみ:200 円 600 円 ( 参 ●中ぐらいの粗大ごみ:400 円 ●特大の粗大ごみ:800 円 ●大きな粗大ごみ: ●特殊な粗大ごみ:1,000 円 考 ) ごみ有料化に関するアンケート調査の結果 ① 平成 23 年1月、「平成 23 年度ごみ処理基本計画」策定の資料とするため、市 民のごみ処理・リサイクルに関する意識、将来のごみ処理のあり方等につい てアンケートを実施しました。対象は区長・自治会長等約 400 人。 (配布数 426 回収数 336 回収率 78.9%) ○家庭ごみの有料化についてどう思いますか? ・賛成する……………………………6.8% ・料金など内容によっては賛成……36.3% ・賛成できない………………………49.4% ・わからない…………………………5.7% ・未回答………………………………1.8% ○賛成の理由(複数回答) ・不法投棄や不適正排出を防止する対策を充実すれば………………63.4% ・ごみの減量化に努めるようになり、環境負荷が軽減される………52.4% ・ごみの量に応じて費用負担する仕組みになる………………………50.3% ・クリーンセンター建設など積立金になれば…………………………22.1% ・有料化による収入で他の行政サービスがよくなれば………………17.9% ○賛成できない理由(複数回答) ・不法投棄が増え、環境悪化が心配……………………………………73.5% ・家計の負担が増える……………………………………………………43.4% ・自家焼却が増え、環境悪化が心配……………………………………37.3% ・ごみの減量化にはつながらない………………………………………27.1% ・ごみ処理は税金でまかなうべき………………………………………24.7% -8- ② 平成 23 年 10 月に市民 3,000 人を対象に行われた「市政アンケート調査」の 中で、家庭ごみ有料化について聞きました。 (配布数 3,000 回収数 1,236 回収率 41.2%) ○家庭ごみの有料化についてどう思いますか? ・賛成する……………………………5.7% ・料金など内容によっては賛成……37.5% ・賛成できない………………………49.1% ・わからない…………………………6.1% ・未回答………………………………1.7% ○賛成の理由(複数回答) ・不法投棄や不適正排出を防止する対策を充実すれば………………60.6% ・ごみの減量化に努めるようになり、環境負荷が軽減される………55.5% ・ごみの量に応じて費用負担する仕組みになる………………………37.7% ・クリーンセンター建設など積立金になれば…………………………28.3% ・有料化による収入で他の行政サービスがよくなれば………………28.1% ○賛成できない理由(複数回答) ・家計の負担が増える……………………………………………………77.3% ・特に理由はない…………………………………………………………56.7% ・ごみ処理は税金でまかなうべき………………………………………35.4% ・ごみの減量化にはつながらない………………………………………33.8% ・不法投棄が増え、環境悪化が心配……………………………………31.6% 二つのアンケートは、対象者の年齢層、男女比等が異なるが、ほぼ同様の結果 となりました。 【4】行政収集による事業系ごみ有料化の制度内容について(案) 1回の市の収集での排出量が2袋以下の小規模事業所に対して、市の施策とし て事業系袋による行政収集を実施します。 (1)有料化の範囲 ・小規模事業所から排出される燃やせるごみ(可燃ごみ)と燃やせないごみ(不 燃ごみ)について有料化を実施します。 ・粗大ごみ(事業系一般廃棄物)については、直接搬入していただき、事業系の 持込料金となります。 ・資源ごみについては、「分別をきちんと行えば無料」との経済的インセンティ ブを与え、分別の徹底を促しリサイクルの推進を図るため、家庭と同程度の排 出量については無料とします。 -9- (2)事業系ごみの処理体制 本市の事業系ごみの処理経費は次のとおりです。 平成21年度 処理経費(円) 平成23年度 216,382,528 131,761,868 134,839,686 9,997 8,391 8,194 21.6 15.7 16.5 162.3 117.8 275,046,212 263,553,092 266,783,945 15,702 15,091 14,925 17.5 17.5 17.9 131.4 131.0 134.1 …B 188.6 144.0 150.2 排出量(t) ごみ処理原価 (円/㎏) 1袋当たりの 処理経費(円/袋) 収集経費(円) 平成22年度 排出量(t) ごみ処理原価 (円/㎏) 1袋当たりの 処理経費(円/袋) A+B×0.2 123.4 …A ※ごみ袋は 45ℓ 袋とし、1袋 7.5 ㎏で換算。 ※収集経費は家庭系から算出。 袋の単価については、処理費用は 100%負担(上記のAの額)、収集費用は 20%負担(上記のBの額×0.2)の合計金額で設定しています。 上記のように、過去3年間のごみ袋(45ℓ )1袋当たりの平均は 160.9 円と なりますが、近隣自治体とのバランスも考慮して事業系袋(45ℓ )の単価を 150 円と設定します。 小規模事業所が市の収集に出す場合は、事前に登録をしていただいたうえで、 1回の排出について2袋までの制限をし、事業系ごみ袋で排出することとしま す。 上記の制限以外の事業所は、一般廃棄物収集運搬許可業者と個別契約し、処 理していただくか、自ら環境クリーンセンターに持ち込んでいただくことにな ります。 【5】有料化の実施時期(案) 平成 25 年 10 月からの実施を予定しています。 - 10 - 【6】懸念される課題への対応(案) 有料化が導入された場合には、不法投棄や野焼き等の問題が懸念されるところ であり、不適正処分の実態等の情報を提供することにより市民モラルの向上を促 すとともに、監視体制を整えるなど、次のような対策を行います。 (1)パトロールの強化 職員による日常の巡回パトロールの強化により、不法投棄・野焼きの未然防 止に努めるとともに、これらの不適正処分を発見した場合には、迅速な処理・ 対応を実施します。 (2)不法投棄が発生しやすい場所への看板等の設置 不法投棄が絶えない場所には、警告看板等を設置します。また、場合によっ ては監視カメラの設置等更に進んだ対策を行います。 (3)適正処理に関する情報の提供 不適正処分されるものの中には、適正な処理が困難であるため、どうしてい いのかわからなくて処分されるものがあります。こうした不適正処分を防ぐた めに、適正処理が可能な委託先情報等の広報を行います。 - 11 -
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