2014年7月10日 与えられた一度の人生 教育事業への思い ③ バッカーズ寺小屋では、答えを覚える教育よりも考えさせる教育をしていま す。社長講話の中からどういうメッセージを塾生が拾うか。私たち話す方も緊 張します。というのも、直後に塾生から『麻生社長の講話を聞いて』というレ ポートを貰い、その中には、社長さんたちの共通点という感じで、今までの社 長講話と比較したコメントもあるし、私が云わんとしたのはこの点であったと 纏めてくれていたり、社長の特徴、印象なども書いてあります。 塾長はもともと国語の先生であることもあって、レポートの書き方として、 「特徴を3つあげて書くと纏まりやすいよ」という指導もあるのでしょう、割 とそういうスタイルのレポートが多いようです。 私は子どもたちを見ていて、聞き方の変化、聞き方上手には感心します。 萩合宿について行った際に、塾長が、ガイドの話を聞く態度が悪いと塾生に 注意していました。 「君たちの誰かが聞いていなかったり、疲れたような顔をし ていたから“疲れているようですので、この辺で”という終わり方だった。み んなでしっかりと聞こう。」と教えていました。 講話の際も、 「耳だけで聞くのではないぞ。目で聞くこと。そして心で聞くこ とが大事です」という教えはなるほどと思います。塾生たちは目を輝かせて聴 講しています。そうなると私も話に気合が入ります。 私も目が大事だと思います。この人はどういう人だろうかと判断する時や、 言葉が通じない外国人とのコミュニケーションも同様ですが、目の輝きや動き がかなりの情報分析の材料となります。 スピーチにも力を入れています。いわゆるアウトプットする力の大切さです。 アピールしていく力が日本人は弱い。文章を書き、スピーチをすることで人を 動かす、リードすることが出来ます。アウトプットをするためにはインプット する力も大切だということで、聞く力、読む力の重要性を教えています。 年に2回のスピーチコンテストがあり、塾生全員が1つのテーマで準備して きた内容を話します。1回目は「感謝の気持ちを伝える」というテーマで、半 年後の2回目には「日本の未来」です。そして、卒塾式の時には「バッカーズ 寺子屋で学んだこと」というタイトルで、参列している保護者の前で話します。 スピーチコンテストにも保護者が参加することも可能です。 30回近い講座の際にも、頻繁にマイクが回ってきて意見を述べ、社長講話 の際には、質問をすることの大切さも教わっているので多くの手が挙がります。 自分の感じたことや疑問点をアピールすることでかなり話す力をつけて卒塾 していきます。 毎年行うホームカミングディーで卒塾生の話を聞くと、学生の代表になった り、自薦他薦でリーダーになっている人も多数います。海外を志向する学生が 多いのも嬉しい傾向です。 人前でのスピーチも2回目、3回目となると、数人は全くメモを持たず、論 旨をしっかりと頭に入れ、アイコンタクト、デリバリーの手法も身につけ、 「3 つあります」と言って、指を3本出して1つ1つ上手に説明する塾生も出てき ます。 「日本の未来」というテーマで考えてみるというのも、小学生にとってな かなか手ごわいと思いますが、頑張って考える経験を積み重ねること、それが 私たちの期待する志の教育に繋がっていくのです。 麻生 泰
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