【Q3】海外から購入した機器に不具合があり、海外のメーカ-に送り返す場合も手続きが必要ですか? 【A3】 海外から送られてきたものでも、日本から外国に送り返す場合は輸出となるため、外為法の適用を受け ます。したがって、以下の例 1~3 のような、本学が管理する必要があると認められるものについては、電子申 請等の学内手続きをしてください。 (例 1)外国製品が購入したが、製品に不具合があったため、交換のために外国のメーカーに返送する。 (例 2)外国からの研究者が研究サンプルや機材を本国から持参したが、出国時に持ち帰る。 (例 3)留学生等が本国から持ち込んだものを、帰国に際し持ち帰る。 注 1)“例 2”では、一般的には来日した研究者自身が管理することになりますが、必要に応じ日本の法令(輸出 規制等)について、助言や支援することが必要な場合もあります。なお、リスト規制該当品であっても、特定のも のは、無償特例(※1))が使える場合があります。 注2)(※1)・・・「無償で輸出すべきものとして無償で輸入したもの」にあたり輸出に際し許可不要となる特例で あり、たとえば、自ら使用するために持参した暗号機能を有する情報端末などがあります。また、国内で開催さ れる展示会等への出品物についても適用できる場合があります。なお、“例 1”では通常適用できません。 【Q4】通関業者が非該当と言っているので、輸出許可を取らず輸出していいでしょうか? 【A4】 輸出にあたっては、必ず輸出者自らリスト規制に該当するか否かを判定する(該非判定)ことが必要で す。通関業者が非該当であると言っただけで自らも該非判定を行わず輸出してしまい、後日許可が必要な貨物 であることが判明したとしても、輸出者自身が違反の責任を負うことになります。つまり、通関業者から指摘が なかったということは、免責の理由とはなりません。 したがって、輸出の際は必ず自ら該非判定するか、購入品ではメーカーの該非判定書を入手しで確認する 必要があります。ただ、該非判定は法令知識も必要で、頻繁に改正されたり、難解なところもあって、法令違反 の主要因となってるため、本学では自己使用するパソコン等の一部機器を除き、電子申請していただき、輸出 管理部門でも確認することとしています。 【Q5】大学の輸出管理の特徴、特に注意すべき点はなんでしょうか? 【A5】 企業では製品の輸出が中心であるため、輸出管理は主に製品を中心とする貨物について行なわれて います。したがって、該非判定も製品を中心に比較的限られた範囲で行われることが多くなっています。 一方、大学は教育・研究活動において、海外の大学や研究機関との交流や、留学生や外国人研究者などを 受入れ、指導や技術討議等が行われます。このため、技術の提供の機会が多く、また様々な分野の技術が提 供されます。すなわち、大学は企業に比べ、技術を中心とする管理が必要と考えられます。 しかしながら、技術は広範囲であり、また見えにくい部分が多く、貨物が通関という関があるのに比べ、技術 の提供は、有形無形、いつでもどこでもできるなど多様な形態となるため、管理が難しい点があります。 つまり、技術の提供を適切に管理するためには、結局のところ技術を保有し、提供する立場にある教員等の 当事者が輸出管理に対する知識と意識を持っていただくことが不可欠と考えられます。 本学では、このような観点から、様々な機会、方法により啓発活動に注力して取り組んでおりますので。今後 とも、教職員の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。 1
© Copyright 2024 Paperzz