第7号紙面はこちら - 茅ヶ崎商工会議所

平成23年9月 茅ヶ崎商工会議所商業部会発行
商業部会だより
茅ヶ崎商工会議所商業部会
茅ヶ崎市新栄町13−29
電 話:0467-58-1111
FAX:0467-86-6601
Mail:[email protected]
<第7号>
∼ 節 電 の 夏 ∼
茅ヶ崎商工会議所商業部会
議員 山 本 泰 然(株式会社フジプロ 代表取締役)
この夏は、どの企業も節電対策で大わらわだったと思います。大変だ大変だ
と思わずに、前向きに節電をとらえてはいかがでしょう。この状況を前向きに
捉えて生かすのか、後ろ向きにとらえるのかで企業体力に大きな差が出てくる
ように思います。
実際に、電力の「見える化」を行い、成果を上げている会社が多くあります。
その一例を紹介しましょう。
導入事例
電気の使用量、料金がリアルタイムに PC でグラフ表示により確認できるシ
ステムを導入し、月別・日別・時間別に電力消
費(Kw)
、最大電力、昨年対比や、昨年実績・
今年実績・予想値のグラフ化など、電力を「見
える化」した。
あらかじめ設定した目標値を超えそうにな
るとメールで警報し、エアコンや電気を消すな
どの対応をとることができる。
これら節電の取り組みは、毎月の会議で削減
目標の達成度・実績を報告し合い、取り組みを
確認し全社で共有している。
成 果
*現在は、全合計で15%の節電を達成できそうである。
*見える化したことで、社員・従業員の認識が統一された(
「このくらいだろう」
的な個々人の感覚ではなく、数値として効果が認識できた)
。標準化されること
で全社挙げての取り組みが図れるようになった。
見える化することで、行動の実績を把握し、次の行動に移せている。より見
える化することで成果が上がっている。
この事例をよく見ると、全社を挙げてプロジェクトを行い達成することによ
って社員のレベルが上がっていると感じませんか?見える化できるのは電気使
用量だけではありません。
いろいろな事柄が数値化できます。
数値化できれば、
見える化ができます。何となくではなく、数
字で表すと今まで見えなかったものが見えて
きます。たとえば、ある個人の月の売り上げ
目標が80万円だったとしましょう。これは
数字ですが見える化されている数字ではあり
ません。月80万円だとしたら、一日4万円
売り上げなければいけない、一日4万円売り
上げるためには、毎日10件は顧客訪問しなければいけない。このように落と
し込んでいきます。そうすると、毎日の目標がはっきりし、行動指針がたちま
す。
今回の震災を受けて、節電は誰もが重要だと思う事柄です。社員みんながベ
クトルを共有するある意味ではまたとないチャンスです。
災い転じて福となす。
この考えかたで節電に取り組んでいきましょう。
現状では定期点検に入った原子力発電所の再稼働のめどが立っていないの
で、この夏を乗り切ればという状況にはないようです。下手をすると当分の間
ぎりぎりの状態が続くかもしれません。
― 終わり―
略 歴
1983年 早稲田大学大学院理工学研究科卒業(工学修士)
大手金属会社研究所勤務をへて、1994年藤沢プロパン瓦斯㈱(現㈱フジプロ)入社。研究開発から中小企業経営
へ転身。米国にて資格取得研修を受け、2002年IREM全米不動産管理協会より不動産管理に関する最高峰の資
格CPM®として認定される。2003年資産コンサル会社 Tiger&Associate㈱を設立。現在に至る。著書:
「知
ってほしいお金とのつきあい方」
(日経PB)
辻堂駅前に建設中の湘南 C-X・A-1 街区(事業者代表:住友商事株式会社)の路面
店感覚で並ぶ「湘南ヴィレッジ(仮称)
」とフードコートのテナントが、6月21日(火)
に発表され、大型核店舗では、既に発表されている14店舗に加えて、
「H&M」
(ファ
ッション)の出店も発表されました。
また、8月25日(木)には、施設名称、開店日等も発表されました。
・施設名称:
「Terrace Mall(テラスモール)湘南」
・開 店 日:平成23年 11 月 11 日(金)午前 11 時
・テナント(6/21 発表)
核店舗(追加)
:H&M(ファッション)フロア:2F
湘南ヴィレッジ:
ロンハーマン(ファッション)
、フラレフア(ハワイアンストア)
、
Biggy(ベーカリー)
、スポーティフ(ファッション(メンズ・レディス)
)
、
インナチュラル(ガーデニング専門店/ 生活雑貨/衣料販売)
、
ペットプラス(ペットショップ)
、アクタス(インテリア/オリジナル家具)
フードコート(潮風キッチン)
:
KUGENUMA SHIMIZU(和スイーツ)
、プレンティーズ(クレープ・アイ
スクリーム)
、しらす問屋 とびっちょ(しらす料理)
、Coco Loco Kitchen
@RiKi RiKi DELi(ハワイアンフード)
、野の実(ラーメン)
、梅欄(中華料理)
、
グリル おくう(ステーキ・ハンバーグ)
、石焼ビビンパの店 李家 むっとり(
石焼ビビンパ)
、そばと野菜 鎌倉峰本 芳露庵(創作そば)
路面店:MINI(カーショールーム)フロア:1F、バイシクル セオ(自転車)フロ
ア:1F、J:COM 湘南(ケーブルテレビ局)フロア:2F、スルガ銀行(銀
行)フロア:1F、横浜銀行(銀行)フロア:1F
※その他のテナントは、湘南辻堂プロジェクトのホームページ(http://iza-shonan.jp/)をご覧ください。
★湘南C−X・A−1街区計画概要
敷地面積 約59,150㎡
延床面積 約170,000㎡
駐 車 場 約2,500台
店舗数/店舗面積 約281店/約63,000㎡
階
数 地上4階建て一部5階建て(立体駐車場除く)
※掲載内容は、本紙編集時点でのものです。今後変更となる可能性があります。
いまさら聞けないネットのあれこれ
「検索機能ってどのくらい使われているの?」
Yahoo! JAPAN
小澤 富士男
「インターネットの検索機能ってどのくらい使われているの?」と、疑問に
思ったことはないだろうか。総務省の情報通信政策研究所の調査によると、検
索エンジンの月間延べ利用者数は、平成 14 年の1646万人から 20 年には
4775万人と約3倍に伸びており、これはインターネット利用者の伸びを上
回っているという。また、インターネット活用人口は現在9091万人で、こ
の5割を超える人がネット検索を行っていることから、今や普通に使われつつ
あるといえる。
インターネット上には、膨大な量の情報がある。前述の調査では、20 年時
点でその量は6877TB(テラバイト)といわれている。米 Microsoft の
C. Gordon Bell 氏の計測によれば、人間が1日に見たり聞いたり触れたりす
るもの全てをデジタル換算しても1TB程度とのことだから、とてつもない量
である。この膨大な情報の中から、自分の欲しいものを探し出してくれるのが
検索機能だ。インターネット上の「コンシェルジュ」といったところだろうか。
ひとくちに検索といっても、今ではさまざまな種類がある。Yahoo! JAPAN
でも、
「ウェブ」
「画像」
「動画」
「ブログ」
「辞書」
「知恵袋」
「地図」
「登録サイ
ト」
「ニュース」
「ショッピング」
「オークション」
「人物名鑑」
「百科事典」
「ア
プリ」
「リアルタイム」と、15もの種類がある。
検索は単なる便利機能ではなく、ビジネスにも大いに活
用されている。利用者が検索した結果画面に、検索の際に
入力したキーワードに関連した広告を表示させる検索連動
型の広告は、自社の広告を表示させたいキーワードに対す
る広告費を入札で購入するという特徴を持つ。自分の商売
に関係するキーワードを入力して、皆さんの同業社がどのような広告を出して
いるかをチェックしてみると、意外なライバルが見えてくるかもしれない。
略 歴
1960年生まれ。システム開発、中小企業向けのコンサルティングを経て、その後、ヤフー株式会社に入社。ネッ
トショップ関連のシステム開発に従事するとともに、各地の商工会議所でネットビジネス計画立案セミナーを開催し、
ネットショップ開設の支援を実施している。著書には『日本列島データマップ』(2006 年版・ダイヤモンド社・共著)、『面白 日本列
島-データで見る都道府県の秘密-』(ネクストパブリッシング・共著) などがある。
東日本大震災で被災されました皆様へ心よりお見舞い申し上げます。
商業部会では、4月と5月、7月の3回にわたり、震災後と最近の状況、
それぞれの事業への影響などについて懇談しました。物資の不足や計画停
電など、茅ヶ崎の商売にも様々な影響があります。
懇談日 第1回:4月7日(木)
・第2回:5月10日(火)
第3回:7月12日(火)
―震災直後からの状況について:第1回
・地震発生当初は、東北に生産工場の多い納豆などは品薄。最大の問題は停
電。チラシの印刷もできない状況。
(スーパーマーケット)
・震災から週が明けた14日月曜日から買いだめが始まった。卸に電話して
も電話に出てくれない状況になった。電話1本で何でも届くという便利さ
があだになったと思う。
(米穀)
・震災直後はパニックで、買いだめに走
った人が多かった。商品が集まらず、
チラシが出せない。集まりやすい商品
でチラシを再開した状況。
(スーパーマ
ーケット)
・計画停電で3月中は5日間閉店、他の
日も営業時間を短くするなどのため対
昨年同期で3割程度売上が減少した。
通常の停電時は、ドライアイスを大量に準備して保冷の対応をしているが、
これから夏となるとドライアイスも足りなくなる。夏の計画停電対応に苦
慮している。
(専門店)
・計画停電で電気が切れると、改めてコンピューターやつり銭等の設定に時間
がかかる。通電して早く給油したい来店客への対応に苦労した。
(ガソリン
スタンド)
・計画停電や自粛のため、どの店も売上は半減。特に歓送迎会シーズンであり
影響が大きい。
(食料品・商業ビル管理)
・祝い事、卒業式、ホワイトデーなども中止のため生花がまったくといってい
いほど売れない。生産者への打撃も大きい。
(生花)
・この震災や計画停電等により人々の生活スタイルが変わっていくのではない
か。
(仕出し・弁当・飲食)
―計画停電の影響や4∼5月の状況について:第2回
・一時期納豆など特定の商品の調達が難しい状況もあった。
だいぶ回復したが、
特定の商品によってはまだ供給が不安定、品薄等の状況により特売ができな
い。
(スーパーマーケット)
・3 月は計画停電により売上が減少したが生活必需品は昨年並みに売れた。そ
れ以外は、4 月下旬に動き出し、末には昨年並みに回復した。
停電が食事時間にかかると飲食店は営業できない。厨房が温まるまでの時間
もかかる。
(食料品・各種商品)
・節電については、夏を前に実験的に空調を控えている。このため暑くて売れ
ない、食べないということにつながっている面もあるかと思う。今後、食品
の安全もあるので、どこまで空調をコントロールできるかが心配。
(専門店)
・催し物が中止になったため影響が大きい。3月、4月と受注のキャンセルが
発生している。
(仕出し・弁当・飲食)
・5月に入り客数は回復したが単価は下がった。ケーキは冷蔵庫、冷凍庫をフ
ルに使うので、
停電すると商売にならない。
(洋菓子)
・飲食店が不振のため、外食への納めの影
響が大きい。
(米穀)
・これからの季節、野菜と同じく生花も東
北産にシフトしていく時期で、産地が壊滅
し、
出荷そのものがないという状況もあり、
先行きに不安がある。
(生花)
―節電の取り組みや5∼6月の状況について:第3回
・営業時間、特売等が通常に戻ったことにより、6月中旬から客数が戻ってき
ている。父の日は、焼き肉、手巻き寿司など、家庭で食卓を囲むメニューの
売れ行きが良かった。節電では節電工程表をつくりシステムを導入。全社で
削減に努めている。
(スーパーマーケット)
・照明を落としている分接客に努め、顧客を失わないようにしたい。買いだめ
の影響はなくなった。
(米穀)
・お客様ごとに節電、照明の基準が異なり、様々なご意見をいただく。冷蔵は
商品劣化等、安全への影響があるので、照明、空調での節電に努めている。
(スーパーマーケット)
・個人のお客様はほぼ元に戻ったと感じている。仕出しの注文はイベント中止
により苦戦している。
(仕出し・弁当・飲食)
・6月になり昨年並みに回復した。お客様
の購買意欲はよくなっている。
(専門店)
・ゴールデンウィーク以降回復し、6月か
らは平年並みになった。
(食料品・各種
商品)
・震災後、茅ヶ崎でも海側の戸建建物はほ
とんど売れていない。アパートの入居率
も落ちている。
(プロパンガス)
・大地震もあるが、通常の地震の時、什器や家具等の落下、倒壊で怪我をしな
いよう準備を充分しておきたい。
(衣料品)
―懇談は今後も継続していく予定です。部会員の皆様の節電等への取り組み
について、ぜひお知らせください。
メール:[email protected]/FAX:86-6601/電話:58-1111
◎平成23年度商業部会事業
・浜降祭インターネットライブ(7月18日)
茅ヶ崎の早暁の祭典である「浜降祭」を市内外に
周知し、茅ヶ崎のPRを図ることを目的として、茅
ヶ崎商工会議所ホームページより、浜降祭の模様を
動画配信しました。
・デジタルフォトコンテスト入選作品の展示会(5月17日∼22日)
茅ヶ崎市民ギャラリーにおいて、第1回から第6
回までの優秀作品を展示し、200名の方が来場さ
れました。
今年度は下記期間に作品を募集いたします。
・デジタルフォトコンテスト(8月1日∼10月31日)
茅ヶ崎らしい商店街の風景、茅ヶ崎の自然などを募集中です。
11月にプロカメラマンを含む審査会で会頭賞ほか作品を選考します。
ぜひご応募
ください。募集概要は、茅ヶ崎商工会議所ホームページをご覧ください。
・
「商業部会だより」の発行(9月15日)第7号
・秦野商工会議所商業部会との情報交換会(10月予定)
部会事業、市内商業に関する現状と課題等について情報交換
・視察見学会(11月予定)
・販売促進セミナー(共催)
(1月予定)
・公開講演会(2月予定)
・藤沢商工会議所商業部会との情報交換会(2月予定)
部会事業、湘南C−Xのオープン後の状況等について情報交換
・
「商業部会だより」の発行(3月15日)第8号
・経済講演会(共催)
(3月予定)
・ゆかたアロハ委員会事業への協力
茅ヶ崎商工会議所が行うゆかたアロハ委員会事業への協力。
商業部会新入会員のご紹介(平成23年4月∼平成23年9月)
・芝山信二(乳製品小売業)
・Azzurro cheese cake works(ケーキ製造販売)
編集後記
前号の記事を脱稿した直後、3月11日の東日本大震災が起こり、この半年で世の中
が大きく変わりました。
大地震、津波、原発事故、そして電気使用量の削減。我々の考え方、ライフスタイル
に大きな影響を及ぼしました。
それは、この茅ヶ崎市の中で商業者であると同時に消費者でもあるという、我々と地
域の結びつきを考えさせる一つのきっかけになったような気がします。我々は、商業者
として何ができるのか、答えは解りませんが、より良い答えを求めて行動していきたい
と思います。
(柴)
担当委員
委員長:柴
清 志(㈱サフラン)
委 員:長谷川 義 剛(㈲長谷川書店)
・伊 藤 和 明(㈱カギサン)
荒 波 英 雄(㈱たまや)
・藁 品 孝 久(㈱黄色いりぼん)
※掲載内容は、本紙編集時点(平成23年7∼8月)でのものです。