RCレポート 2009

A 日本ポリプロ株式会社
BCD
RCレポート 2009
環境・安全・社会貢献への取り組み
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
1
目 次
A 日本ポリプロ株式会社
ごあいさつ
1.会社概要
■工場・技術センター概要
■ケミストリープラザ四日市の紹介
■ポリプロピレンの種類と用途
2.RC活動
■RCに関する方針
■RC推進体制
■マネジメントシステム
■‘08年度 RC活動結果
3.具体的な取り組み
■『人と環境にやさしい素材 ポリプロピレン』の紹介
■製造エネルギー原単位の改善
■CO2排出量の削減
■オフィス・家庭での取り組み
■環境・安全を考慮した製品開発
■グリーン物流の推進
■3Rの推進(自社の活動)
■3Rの推進(業界の活動)
■廃棄物削減の取り組み
■PRTR・VOC削減の取り組み
■大気・水の汚染防止の取り組み
■化学物質の管理
■品質保証活動
4.工場・センター諸活動
■工場・技術センター紹介
■安全成績
■保安防災活動
■労働安全活動
■安全活動(事例紹介)
■作業環境改善
■近隣地域とのコミュニケーション
5.社会の信頼・社会への貢献
■CSRに対する考え方
■コポレート・ガバナンス
■リスク管理
■コンプライアンス
■人権・雇用
■社会とのコミュニケーション
BCD
3
4
7
11
24
30
“レスポンシブル・ケア(RC)”
レスポンシブル・ケア(RC)”とは、化学物質を扱うそれぞれの企業が化学物質の開発から製造、物流、使用、
最終消費を経て廃棄に至る全ての過程において、自主的に「環境・安全・健康」を確保し、活動の成果を公表
し社会との対話・コミュニケーションを行なう活動です。
2
A 日本ポリプロ株式会社
ごあいさつ
BCD
日本ポリプロは、2003年10月に、日本ポリケム株式会社
とチッソ石油化学株式会社のポリプロピレン樹脂部門の事
業統合により、国内最大級のポリプロピレンメーカーとして
発足いたしました。
日本ポリプロのミッションは、次のとおりです。
◇世界トップレベルの技術でお客様と共に 新たな価値を
創造する。
・多彩なポリプロピレンを通じて豊かな暮らしに貢献する。
・持続的な安定収益基盤を確立し、企業価値を高める。
・社会規範を遵守し環境との調和を図る。
・社員の自主性や創造性を尊重する企業文化を大切にする。
取締役社長
阿部正浩
これらの目標実現に向けて、中期経営計画(2008-2010)の基本方針の第1番目に環境
対応力強化を掲げ、地球環境問題(CO2削減、3R)への戦略的・能動的Solution具現化を
目指します。
とりわけ環境への影響を定量的、客観的に評価する手法であるLCA(ライフ サイクル
アセスメント)の考え方からも、日本ポリプロ社の製品であるポリプロピレンは、生産工程が
シンプルで、生産時のエネルギー消費量(CO2排出量)が比較的少なく、成形加工も容易
で、加工段階のエネルギー消費量も少ないという優れた製品であります。今後ともライフサ
イクルを通じた環境への優位性を更に追求していくことが、当社の果たすべき役割である
と認識しております。
加えて、昨今の化学物質規制対応や食品衛生問題等について、お客様に安心してお使
い頂ける信頼される品質保証体制の確立や、製品安全の確保に当社の総合力を発揮して
いきます。最後に、当社は2005年度から毎年『RCレポート』をご報告申し上げて参りまし
たが、昨今、企業が果たすべき社会的責任が拡大していることに鑑み、より幅広い視点か
ら取り組みをご報告することと致しました。
この『RCレポート2009』が多くの皆様とのコミュニケーション
の良きツールとなり、率直なご意見を賜ることができれば幸い
と存じます。
2009年10月
3
A 日本ポリプロ株式会社
1.会社概要
BCD
日本ポリプロの概要・事業内容です。
(平成21年4月1日現在)
・商号
日本ポリプロ株式会社
Japan Polypropylene Corporation
・発足
平成15年10月1日
・資本金
50億円
・事業内容 ポリプロピレン樹脂の製造、販売および研究開発
・生産能力 ポリプロピレン 1,082,000T/Y(+鹿島新プラント試運転中)
・売上高
約2,000億円
●日本ポリケムグループの成り立ち
・従業員数 約700名
・株主
日本ポリケム株式会社(65%)
昭和電工
新日本石油化学
三菱化学
チッソ石油化学株式会社(35%)
日本ポリケムグループは、平成15年8月、日本ポリエチレン株式会社および日本ポリプロ株式会社
の発足に伴い、新たに両社の持株会社としてスタートした日本ポリケム株式会社で構成されます。
35%
65%
チッソ石油化学
100%
日本ポリオレフィン
■工場・技術センター概要
日本ポリケム(JPC)
42%
日本ポリエチレン(JPE)
☆☆ ISO9001&14001認証取得事業所
☆
ISO9001認証取得事業所
但し川崎工場浮島地区はエクソンモービル
OIMSを運用。
58%
65%
35%
日本ポリプロ(JPP)
(注)数字は出資比率を表す
☆ 本社
名古屋支店
☆☆ 鹿島工場
大阪支店
☆☆ 五井工場
☆☆ 川崎工場
☆☆ 四日市工場(霞地区)
☆☆ 水島工場
☆☆ 四日市地区(東邦地区)
(一部、五井地区にセンター機能あり)
・重合技術センター
・第1材料技術センター
・第2材料技術センター
4
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■ケミストリープラザ四日市の紹介
お客様のソリューション実現のため、三菱化学㈱グループの技術基盤とソリューション事例の
両面から技術・製品・用途を紹介し、体感していただくためのケミストリープラザ棟が2008年10月
に三菱化学㈱の四日市事業所内に新設され、当社も参画しています。
2008年10月オープン
お客様 の 『様々な視点と要望』 に対し、
『Solution』 を生み出す機能を集約
プラザエリア
お客様とのインターフェース
~製品開発力と
技術の深みをご紹介~
CPY棟(ケミストリープラザ四日市)
機能集約エリア
材料解析・評価
◇全自動測定システム
◇最先端技術による構造解析
5
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■ポリプロピレンの種類と用途
日本ポリプロでは、あらゆる用途に応じた原料ポリプロピレンを製造しています。
自動車部材
一般射出
コンテナ-
フィルム
NEWCONTM
WELNEXTM
シート
繊維
NEWFOAMERTM
リアクタ-TPO
WINTECTM
高溶融張力PP
メタロセンポリマ-
製品開発
NEWSTRENTM
ガラス長繊維強化PP
NOVATECTM
FUNCSTERTM
基盤技術
触媒、重合プロセス、成形加工、複合化
6
A 日本ポリプロ株式会社
2.RC活動
BCD
■RCに関する方針
環境・安全に関する理念
事業活動における環境・安全の確保は経営の基盤をなすものであり、企業に課せられた必
須かつ重大な社会的責務である。あらゆる事業活動において、「環境・安全の確保」を最優
先のものとし、関係する諸法規を遵守するとともに、事故・災害を未然に防止し、もって従業
員の生命ならびに生産施設を守り、地域・公共の環境保全および安全を確保する。
RCに関する方針
1.事故・災害のゼロ目標
2.地域環境保全・地球環境保護の推進
3.省資源・省エネルギーの推進
4.廃棄物の排出削減
5.化学物質の適正管理の推進
6.「環境・安全」のための研究開発、技術開発、品質保証
7.製品情報の収集と提供
8.社会からの信頼向上
RC情報交換会
日本ポリプロでは、保安・安全・環境・化学品管
理などに関する様々な活動を深化させるため、
常に最新情報を入手するよう努めており、得られ
た情報は社内に積極的に水平展開しています。
右は、三菱化学グループで定期的に開催され
るRC情報交換会の写真で、様々な情報交換や
討議が行なわれます。
RC活動のネットワーク
日本ポリプロでは、下表に示すように行政、親会社、関係会社、関係業界及び団体との
情報網を整備し、RC活動を円滑に行うための仕組みを形成しています。
所轄行政
・経済産業省
・総務省消防庁
・厚生労働省
・他関係省庁
環境安全情報網
・三菱化学環境安全情報
・NTTエコロジー情報
・他
関係業界
・(社)日本化学工業協会
・石油化学工業協会
・(社)プラスチック処理促進協会
・ポリオレフィン等衛生協議会
日本ポリプロ
親会社・関係会社
・三菱化学
・チッソ石油化学
・日本ポリケム
・日本ポリエチレン
情報開示(社外)
・ホームページ
・問合せコーナー
その他団体
・中央労働災害防止協会
・LCA日本フォーラム
・他
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■RC推進体制
RC推進体制・活動について
日本ポリプロの各工場・センターは、各親会社事業所内にあることより、環境保全・保安防
災等の管理業務は親会社に委託して、各事業所で一体運営を行っています。
日本ポリプロでは、それらを踏まえて、各親会社と協調しながら、全社で必要とする横断
的なRC活動を、社長を議長とするレスポンシブル・ケア(RC)推進会議で、前年度RC活動
の実績評価を行い、次年度RCに関する方針や計画を審議決定して活動しています。
日本ポリプロ
本社
三菱化学
鹿島事業所
三菱化学
四日市事業所
チッソ石油化学
五井製造所
日本ポリエチレン
川崎工場
日本ポリプロ
支店
鹿島工場
技術センター
五井工場
川崎(千鳥)
工場
三菱化学
水島事業所
チッソ石油化学
四日市工場
東燃化学
川崎工場
水島工場
四日市工場
川崎(浮島)
工場
注:技術センターは重合技術、第1材料技術、第2材料技術センターの3センター。支店は大阪、名古屋支店
RC活動のPDCA
RC活動を円滑に、かつ有効に機能させていくためには“PDCAサイクル”が不可欠で、活
動が着実に行われているか、問題点があれば、早期に是正し、改善して新たに進めること
が必要です。
各工場では各親会社により、定期的にRC監査が実施されており、日本ポリプロからも、
適宜監査に参画しています。
PLAN
2008年度 各場所RC監査状況
新たなRC活動計画&目標!
工場・センター名
PLAN
RC活動計画&目標を立てる!
ACTION
活動状況を確認し、見直す!
DO
目標達成の為に努力!
CHECK
活動内容や計画進捗を確認!
RC監査日
主監査者
水島工場
09.2.1 ※
MCC事業所長
鹿島工場
08.11.11 ※
同上
五井工場
08.9.16
チッソ本社
四日市工場
08.9.24 ※
同上
川崎工場(千鳥)
08.10.21
JPE本社
川崎工場(浮島)
-
-
3技術センター
08.12.8 ※
MCC事業所長
※印は日本ポリプロ本社も参画
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■マネジメントシステム
環境マネジメントシステム ISO14001
環境マネジメントシステムは、親会社の事業所内に位置しているため、親会社とともに取
得しています。
環境マネジメントシステム登録状況(ISO14001)
工場・センター
取得年月
水島工場
2000年 3月
四日市工場
2001年 1月
川崎工場(千鳥)
1998年10月
川崎工場(浮島)
*1
五井工場
1999年12月
鹿島工場
2001年 3月
重合技術センター
1999年 7月
第1・2材料技術センター
写
*1:ISO項目を包含したエクソンモービル社OIMSを運用
注:登録証には事業所代表の社名が記され、付属書に関連会社
として、日本ポリプロの名前が記されています。
品質マネジメントシステム ISO9001
品質マネジメントシステムは、本社、全工場、各技術センターおよびコンパウンド(CP)
センターで取得し、運用されています。
品質マネジメントシステム登録状況(ISO9001)
本社・工場・センター
取得年月
本社
鹿島工場、五井工場
四日市工場、水島工場
川崎工場(千鳥、浮島地区)
第1材料技術センター
第2材料技術センター
CP生産管理センター
写
1995年 3月
労働安全衛生マネジメントシステム OHSAS18001
労働安全衛生マネジメントシステムは、各工場共に導入していませんが、実際の活動は
マネジメントシステムに準拠した活動をしています。
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■‘08年度 RC活動結果
2008年度日本ポリプロ㈱ RC活動結果報告
部門
■全般
項目
結果
判定 詳細
環境対応力強化
中期経営計画に織り込み
○
■具体的目標管理
CO2削減目標等を制定
○
-
■活動体制
年度RC計画に織り込み
全社組織の確立
○
記載
■活動情報公開
環境貢献策の纏め
本社に環境対応チームを編成
新たに、『人と環境にやさしい素材
ポリプロピレン』の紹介資料作成
維持更新中
○
記載
○
記載
○
記載
■ISO14001
■環境保護 ■製品による環境貢献
ISO14001維持更新
環境・安全を考慮した製品開発 顧客技術サービス継続中
記載
■省エネ推進(工場)
製造エネルギー原単位改善
稼働率低下で原単位悪化
×
記載
■省エネ推進(運輸)
グリーン物流の推進
特定荷主として活動中
○
記載
■省エネ推進(オフィス・家庭)
チームマイナス20%運動参加 クールビズ・オフィス消灯等実施中
○
記載
■省資源推進(自社活動)
包装資材リサイクル取組み
○
記載
■省資源推進(業界全般)
プラスチック処理促進協会参加 各種活動参画中
○
記載
■産業廃棄物削減
■PRTRの取り組み
10年度 ゼロエミ達成
来年度目標達成の見込み
○
記載
トルエンフリー化
トルエンは達成(今後は新規物質)
○
記載
■VOCの取り組み
10年度 削減目標達成
来年度目標達成の見込み
○
記載
■水質汚濁防止
管理基準以下
問題なし
○
記載
取組中
■大気汚染防止
管理基準以下
問題なし
○
記載
■流出ペレ防止
流出ペレットゼロ
問題なし
○
記載
■土壌汚染防止
汚染トラブルゼロ
問題なし
○
-
ISO9001維持更新
運用中
実行中
○
○
記載
■環境指向社会対応
GHS対応MSDS、REACH規制等 対応中
○
記載
■食品医療展開対応
安全基礎データ蓄積等
eFACE登録データ充実
○
○
記載
■品質情報の迅速提供
取組中
実行中
ゼロ達成
1件 (漏洩火災事故)
×
記載
■化学品 ■品質管理システム
・製品安全
■化学物質適正管理
■保安防 ■保安事故
災・労働安
全・作業環 ■保安防災訓練
■保安防災活動
境
■技術伝承活動
グリーン購買管理運用
記載
記載
防災・通報訓練実施
実行中
○
記載
事故水平展開の実施
実施中
○
記載
DB活用活性化
活用中
○
記載
■労働災害
ゼロ達成
2件 (協力会社員休業労災)
×
記載
■労働安全活動
労災水平展開の実施
活動中
○
記載
記載
■作業環境活動
粉じん作業環境の改善
取組中
○
■物流安全活動
製品特殊納入条件の見直し
取組中
○
-
運用継続
運用中
○
記載
運用継続
運用中
○
記載
■社会と信 ■コーポレートガバンス
頼・社会へ
■リスク管理
の貢献
■コンプラインアンス
備考
目標
■経営方針
研修参加、職場内教育実施
実施中(ホットライン確立済み)
○
記載
■人権
啓発活動実施
実施中
○
記載
■社会とのコミュニケーション
ホームページ活用・他
HP運用拡大・RCレポート発行等
○
記載
■地域とのコミュニケーション
積極参加
地域お祭り行事・清掃活動参加等
○
記載
詳細に”記載”項目はRCレポートに詳細を示しています。
上記の表は日本ポリプロとして、本社・工場および技術センターで行っている諸活動をまとめ、定性的に評
価したものです。
10
2.具体的な取り組み
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■『人と環境にやさしい素材 ポリプロピレン』の紹介
ポリプロピレンは、わたしたちの暮らしに身近で、欠かすことのできない素材であるととも
に、環境面でもすぐれた性質を持っています。このポリプロピレンのよさを皆様にもっと知っ
ていただくため、ポリプロピレンの特徴や用途、環境にやさしい性質などをまとめたパンフ
レット『人と環境にやさしい素材 ポリプロピレン』を作成しました。
日本ポリプロはこれからも、ポリプロピレン製品を通じて社会・地球環境に貢献するため、
皆様に正しい情報をわかりやすく伝える努力をしていきます。
資料のダウンロードは http://www.pochem.co.jp/jpp/rc/ecopp.pdf
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A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■製造エネルギー原単位の改善
(社)日本化学工業協会が業界の自主目標として、『2012年度までに製造エネルギー原
単位を1990年度の87%にする』という目標を掲げていますが、日本ポリプロでは、既に
1990年度の約60%と、目標をはるかに上回るエネルギー原単位の向上を達成しており、
更なる省エネを目指して日々技術改良・運転改善に取り組んでいます。
尚、2008年度については、前年度よりエネルギー原単位が若干上昇していますが、これ
は経済環境の変化による大幅な稼働率低下等の影響によるものです。
■CO2排出量の削減
京都議定書で定められているのは地球温暖化ガスの「絶対量の削減」のため、CO2排出
量の推移も示します。CO2排出量は生産量の増減に影響されますが、1990年以降、全
社の生産能力は増加しているにもかかわらず、設備の大型化とプロセス改良、および徹底
した省エネルギー活動の成果により、CO2排出量を順調に削減してきました。
日本ポリプロ エネルギー使用量の推移
製造エネルギー原単位の推移
120
7,000
100
6,500
90
6,000
80
5,500
70
5,000
60
4,500
50
40
4,000
1990
2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008
500
110
CO2排出量
対90年度%
400
100
300
90
200
80
100
70
0
対90年度%
110
CO2排出量,千トン
エネルギー使用量
エネルギー原単位
7,500
エネルギー原単位指数(対90年度%)
8,000
エネルギー使用量,TJ/年
日本ポリプロ CO2排出量の推移
CO2排出量の推移
60
1990
2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008
石化協 年度別報告データより
*2003年度以前のデータは、日本ポリプロ発足前の各工場データの合計値
最新気相法プラント 「JPPホライゾン」プロセス
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A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■オフィス・家庭での取り組み
オフィス・家庭での省エネ
エネルギー消費
(百万原油換算kl)
部門別のエネルギー消費の動向
500
GDP(兆円)
600
1990-2005比較
GDP
1.2倍
1.2倍
400
運輸部門
400
300
1.4倍
民生(業務・家庭)部門
200
200
100
産業部門
対策強化が必要
国内のCO2排出量は右の図で
も判るように、家庭・オフィス部門
でのCO2削減が重要である事が
判ります。
日本ポリプロでは、この分野で
も親会社の活動計画(チームマイ
ナス20%)に歩調を合わせて活
動しています。
1.0倍
0
0
1990
1992
1994
1996
1998
2000
2002
2004
(年度)
出典:総合エネルギー統計、国民経済計算年報
日本ポリプロ本社オフィス 電力使用量推移
25,000
電 力 量 K W H /M
オフィスでの取り組み
日本ポリプロ本社では、オフィス
の省エネ活動として、室温調整、
昼休みの消灯、クールビズ等を実
施しています。右図は電力使用量
の推移グラフですが、着実な成果
となって現われ、07年に対して、
08年は15%の電力使用量を削減し
ました。
20,000
'07電気
'07空調
'08電気
'08空調
'09電気
'09空調
2月
4月
15,000
10,000
5,000
0
1月
3月
5月
6月
7月
8月
9月 10月 11月 12月
家庭での取り組み
日本ポリプロでは、家庭も対象
に、環境省が提供している“我が
家の環境大臣”を活用して、家庭
での省エネ活動も始めました。
このホームページ内に「環境家
計簿(えこ帳)」があり、毎月の電
気、ガス、水道等の使用量の記録
が出来、またCO2排出量も判りま
す。
13
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■環境・安全を考慮した製品開発
日本ポリプロでは「環境」「安全」をキーワードとして、自動車、食品医療をはじめ様々な
分野において、広くお客様のニーズに応える材料開発に努めています。
◇自動車の軽量化、CO2削減へ向けて
高性能PPと複合化技術により自動車部材の軽量化を進めています。
高剛性・低比重・薄肉化、発泡成形による既存部品の軽量化
高性能化による金属等他素材からの代替による軽量化
軽量化による燃費向上
ニート PP
ゴム・フィラー強化 PP
フィラー強化 PP
メーターハウジング
デフロスターノズル
GF 強化 PP
バックトレー
コンソール
メーターパネル
インパネ
スピーカーボックス
ハンドルカバー
グローボックス
バッテリーケース
ファンシュラウド
ファン
ドアモジュール
エアークリーナーハウジング
フェンダーライナー
ホイールキャップ
エアコンハウジング
シロッコファン
ピラー
ラジエターグリル
ロッカーカバー
バンパー
ランプハウジング
エアースポイラー
フロントエンドモジュール
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A 日本ポリプロ株式会社
BCD
◇WINTECTM(メタロセンPP)による省資源、省エネ製品開発
メタロセン触媒技術を使用し、人と環境にやさしい製品開発を進めています。
【WINTECTMの特長】
低分子量(揮発分)、ベタツキ成分が少なく クリーンなPP
高透明・高光沢
剛性-耐熱の高バランス
超低フィッシュアイ
低抽出・低汚染
メタロセンPEとの接着性
低温成形、低温シール
容器の薄肉化
成形サイクル短縮
WINTEC 融点と剛性
押出シート引張弾性率(Mpa)
引っ張り弾性率
MPa
2000
2000
同一耐熱性で高剛性
1800
1600
1600
1400
WINTEC
Wintec
WINTEC
1200
1200
1000
Z/N
従来PP
800
800
←←←熱成形性良好
600
←←←熱成形性良好
400
400
120
120
130
140
140
150
融解ピーク温度(℃)
160
160
170
180
180
融点 ℃OC
融点
WINTEC
エコ
ロ ビ ュ ー シシートの熱成形最適温度領域と成形サイクル
ー ト 成 形 領 域 の 一 例 ( 0 .3 5 m m 厚 )
Wintec
加 熱 時 間 (s e c )
加熱時間(秒)
銘柄名
銘柄
25
303 0
25
353 5
現行グレード
ES5051
従来PP
範囲広化
メタロセンPP
WINTEC
ES5163
Wintec
低温成形可能
N ew
温 度 (℃ )
温度(℃)
|
125
125
|
130
130
単発式真空圧空成形機
単発式真空圧空成形機
ヒーター温度:
ヒ ー タ ー 温 度 設320℃
定 : 中 心 部 3 2 0 ℃
圧空圧力:
3.5kg/cm2
圧 空 圧 力 : 3 . 5 kg/cm 2
|
135
135
|
140
1401 4| 145
5 (赤 外 線 反 射 温 度 計 )
シート厚み:0.35mm
15
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■グリーン物流の推進
輸送での活動
06年4月に施行された「改正省エネル
ギー法」に対応し、特定荷主としてエネ
ルギー原単位の年率1%削減を目標に
船輸送の拡大、バルクコンテナ輸送へ
の切り替え等のテーマに取り組んでい
ます。
08年度のエネルギー原単位実績は
27.5kl/千トンキロとなり、06年度に比較し
3.1%を削減しました。
消費エネルギー原単位
(KL原油換算/千トンキロ)
物流での削減実績
28.5
BM
△1%削減
28.0
△2%削減
削減目標
27.5
実績原単位
27.0
06年
船輸送
160
05年を100とした比率
船輸送拡大によるCO2削減
現在国内専用船6隻を使用し船輸送
を行っています。この国内専用船の活
用を更に進め、従来のトラック輸送を船
輸送にモーダルシフト(Modalshift)※
すべく取り進めています。
その結果、08年の船輸送量は05年比
約1.4倍となり、モーダルシフトが図られ
CO2削減に寄与しました。
07年
08年
船輸送比率
140
120
100
80
60
05年 06年 07年 08年
※モーダルシフト:トラックによる幹線貨物輸送を「地球
に優しく、大量輸送が可能な海運または鉄道に転換」す
ること。
バルクコンテナ輸送
バルクコンテナ輸送比率
300
05年を100とした比率
バルクコンテナ輸送によるCO2削減
従来の1ton入りバッグや25kg紙袋で
の納入を、16tonのバルクコンテナ輸送
に切り替え、輸送単位量を上げる事に
よりCO2の削減ができる事から、バル
クコンテナ輸送へのシフトに取り組んで
います。
その結果、08年のコンテナ輸送量は
05年比約2.5倍となりCO2削減に寄与
しました。今後とも、バルクコンテナ輸
送の拡大に努めます。
250
200
150
100
50
05年 06年 07年 08年
16
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■3Rの推進(自社の活動)
使用済包装資材のリサイクル
使用済の包装資材(ワンウェイフレコ
ン及びインナーバルクコンテナの内袋)
について、循環型リサイクルを目指し、
マテリアルリサイクルを取り進めていま
す。
製品包装
に使用
JPP/JPE
お客様
パレットフレコン回収システムを活用
回収
循環型 包材のリサイクル
包材メーカー
再生メーカー
パレットメーカー
フィルム加工メーカー
ワンウェイフレコンにつきましては、回
収、売却を行っておりましたが、これを
メーカーと協力して、パレットへの再使
用を取り進めています。
具体的には、サンドイッチガスアシスト
成型法により樹脂パレットのコア材とし
て再使用をしています。この樹脂パレッ
トを購入・使用することで、マテリアルリ
サイクルを取り進めています。
リサイクル
樹脂パレットにリサイクル
⇒
リサイクル
フレコン
一方、インナーバルクコンテナ内袋に
つきましては産業廃棄物処理を行って
おりましたが、これを破砕して原料とし、
フィルムに再加工し、当社製品の防塵
用カバーに使用してマテリアルリサイク
ルを進めています。
製品容器の再生使用状況
紙製容器
プラスチック
容器
容器種別
紙袋
ランニングフレコン
ワンウエイフレコン
インナーバルクコンテナー内袋
パレットフレコン
回収システムを
活用
樹脂パレット
防塵用カバーにリサイクル
⇒
リサイクル
インナーバルクコンテナー内袋
防塵用カバー
再生使用状況
事業系一般廃棄物処理
洗浄して最使用中
再生使用を取り組み中
再生使用を取り組み中
17
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■3Rの推進(業界の活動)
業界の活動について
(社)プラスチック処理促進協会は、廃プラスチックを適切に処理し、資源として有効に利
用するシステムを確立するための研究開発を行い、その普及を図る様々な活動を行ってい
ますが、日本ポリプロは協会の主たる会員企業として、協会活動に参画しています。
協会のホームページアドレス
http://www.pwmi.or.jp/home.htm
技術開発支援
(社)プラスチック処理促進協会は、使用済みプラスチックのリサイクル使用を高めるため
毎年、適切なテーマで技術開発を行っており、そのワーキンググループに日本ポリプロも参
加しています。
年度
開発テーマ
2007年
一般廃棄物系プラの乾式選別装置を用いたRPF用原料の開発
2008年
積層樹脂フィルムの相溶化による高効率材料リサイクル成形技術の開発
協会の活動事例
(社)プラスチック処理
促進協会は、リサイクル
に関することや、子供たち
の教育資料も作成してい
ます。日本ポリプロはこれ
らの活動に協力していま
す。
18
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■ 廃棄物削減の取り組み
16
廃プラ
汚泥類
鉱さい
瓦礫等
目標値
2 50
2 00
廃油
廃アルカリ
鉄くず
埋立率
14
12
10
1 50
8
6
1 00
埋立率 %
2008年度の最終処分率は約3%
でした。廃プラスチックは順調に削減
してきましたが、定期修理時に発生
する“汚泥”や“がれき”等が残る課
題となっています。
■工場外埋立量推移
3 00
処分量 T/ Y
産業廃棄物の排出削減
日本ポリプロでは、両親会社と同じ
方針で、2010年度までに「ゼロエミッ
ション*」を達成するとういう目標を
掲げて、汚泥や廃プラスチックなど
の産業廃棄物の削減を推進してい
ます。
4
50
2
0
0
'01
'02
'03
'04
'05
'06
'07
'08
年別統計値
今後も2010年度の目標達成に向
けて、きめ細かな排出量の削減やリ
サイクル率向上への取り組みを続け
ていきます。
*ゼロエミッション:”産業廃棄物の発生量を削減し、廃棄物の最終埋
立処分量を廃棄物発生量の1%以下とすると定義しています。
日本ポリプロ 産業廃棄物の処理構成
リサイクル量(有価)
工場内
外部リサイクル量
工場外
77%
17.6%
廃棄物等発生量
工場排出廃棄物量
100%
23%
外部減量化量
外部埋立処分量
2.6%
2.6%
ゼロエミ達成への取り組み内容
例:発生場所(冷却水塔)
取り組み
・頻度・性状
例:処理委託先での処理方法
燃焼熱も利用(発電)←
・委託先調査
・処理法確認
・残渣物確認
・残渣利用法
燃殻も利用 ←
19
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■ PRTR・VOC削減の取り組み
PRTR物質 排出量推移(届出分)
排出量 Kg/Y
PRTRの取り組み
PRTR制度は、化学物質を取り扱う
事業者が、化学物質の排出量、移動量
の届出を義務づける制度で、化学物質
の自主的な管理を促進し、環境保全上
の支障を未然に防止する事を目的とし
ています。
日本ポリプロでは、今後とも、排出量
の削減に取り組んでいきます。
14,000
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
クロロシ ゙フル オロメ タン
トル エン
'01 '02 '03 '04 '05 '06 '07 '08
PRTR(Pollutant Release and Transfer Register)
VOC削減の取り組み
日本ポリプロでは、大気の環境を改善
し、光化学スモッグ発生抑制等を図る環
境規制の一つであるVOC排出抑制にも
取り組んでいます。
対象となる法規制設備におけるVOC
排出量は、H22年期末の目標とされる
30%減(法規制+自主規制分)を大幅に
上回る見込みです。
また、新プラントでは高機能VOC除去
設備を設置しています。
炭化水素
◆自動車NOx・PM法:自動車から排出される窒素酸化物と粒子状
物質を規制する法律。
◆VOC(volatile organic compound):排出規制:大気中でガス状にな
る揮発性を有する有機化合物で、それらの排出を規制する法律。
新ポリプロピレンプラント VOC除去設備
VOC削減(乾燥設備)計画&実績
10 0
100
94
88
82
削減率 %
80
76
70
60
削減計画(自社)
40
削減実績(自社)
20
削減計画(国)
0
'00
'02
'04
'06
'08
'10
20
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■大気・水の汚染防止の取り組み
大気・水の汚染防止に対する取り組み
日本ポリプロの各工場は、ポリプロピレン樹脂の生産に必要な主原料や蒸気、水および
電気等のユーティリティーの大部分を隣接する親会社事業所、近隣企業から供給を受けて
います。
また、排水設備等も親会社の事業所と共通設備で、公共河川や海水に流れる前に処理
しています。これらが、環境マネジメントシステムを親会社の事業所と一体取得する理由と
なっています。
親会社 事業所敷地
ここでは、ボイラー設備等を独自に保
有している四日市工場の大気、水質デ
ータについて報告いたしますが、全項
目共に基準値以下に入っています。
特定排水施設 A
日本ポリプロ㈱
工場敷地
プラント洗浄水等
中和処理施設
各プラント
事業所 合同処理場
公共水域へ
プラント冷却水
(特定施設外)
雨水・他
項目
工
場
排
水
一
般
項
目
公共水域へ
(語句の説明)
水質 単位:(mg/l) ph除く
pH
COD(化学的酸素要求量)
SS(浮遊物質)
n-ヘキサン
窒素
リン
油・浮遊物分離施設等
自主基準 実績(最大値)
2006
2007
5.8~8.6
7.5~8.2 7.5~8.0
16 mg/L 14.0
13.0
50 mg/L
6.0
11.0
1 mg/L
0.5
0.5
5 mg/L
3.0
2.0
3 mg/L
1.0
0.5
2008
7.7~8.2
14.0
11.0
0.5
2.0
0.8
大気 項目
硫黄酸化物
ボイラー ばいじん
窒素酸化物
自主基準 実績(最大値)
2006
2007
0.010
0.25 Nm3/Hr 0.010
3
0.001
0.001
0.15 g/Nm
180 ppm
82
81
2008
0.010
0.001
89
海洋汚染防止=ペレット漏出防止
日本ポリプロの製品は、主にペレットと呼ばれる粒状
の形にして、お客様にはフレコンバッグや紙袋に充填し
て出荷しています。
このペレットが河川や海に流れ出すと海洋生物が飲
み込む恐れをもありますので、流出を防止するための
漏出防止設備や設備点検等を行ない、漏出防止に努
めています。
21
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■化学物質の管理
法規制への対応
日本ポリプロでは、国内規制の改正に
対する適切な対応はもちろんのこと、国際
的な化学物質規制に対しても整備を進め
ています。
EUの規制であるREACH(*)については
予備登録作業を終え、いよいよ本登録に
向けた対応を進めています。
また、GHS(化学品の分類・表示に関す
る世界調和システム)に対応したMSDS
(製品安全データシート)の整備をとり進
めています。
国内外化学物質規制への対応
国内外化学物質規制への対応
REACHの例
REACHの例
REACH
施行
予備
登録
期間
1000 ton1000 ton
100-1000 ton
1-100 ton
Non Phase -in 物質
06/01
2007
06/01
2008
11/30
2010
12/01
2008
05/31
2013
05/31
2018
*REACH:EUにおける”化学物質の登録、評価、認可、制限”の法律
グリーン管理のPDCAサイクル
グリーン管理
日本ポリプロでは、製品環境規制の世
界的な広がりにより高まりつつあるお客
様からのグリーン管理(製品含有化学物
質管理)のニーズを的確に捉え、体制を
整備し、さらなる製品の安全安心の向上
に努めています。
顧客
ニーズ
年間
年間
計画
計画
年間活動
年間活動
RC報告&
RC報告&
G管理
G管理
監査
監査
事業
計画
ISO9001MR
MR
ISO9001
製品の安全性に関する情報を提供
日本ポリプロでは、 MSDS (製品安全データシート)などの提供を迅速に行う為、インター
ネットを利用した双方向情報交換システム、eFACE (efficient application for customer)
の運用を開始しています。 また、その他の製品安全に関するお客様からのお問合せに
適切に対応し、製品の安全・安心 を提供できるように努めています。
お取引先様
日本ポリプロ
弊 社
システムへ情報入力
ログインID
パスワード
登録
22
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■品質保証活動
お客様満足への取り組み
日本ポリプロでは、お客様満足度向上への取組みの一つとして、品質マネジメントシステ
ム(ISO9001:2000)の認証を取得するなど、品質の維持向上に努めてきました。今後も引
き続き、市場の変化を捉えつつ、お客様満足度向上に向け、用途、分野に応じた品質保証
活動を実施していきます。
用途、分野に応じた管理体制
日本ポリプロでは、様々な特性を備えたポリプロピレンを様々な用途、分野に提供して
います。 お客様の要望に耳を傾けながら、食品用途に対してはポジティブリスト(PL
確認証明書)の取得等、或いは電気用品用途の場合は、電気用品安全法への適合、UL
(Underwriter‘s Laboratolies Incorporated)規格認定の取得等の対応を行っていま
す。
品質情報の提供
日本ポリプロでは、先に述べたeFACEによ
り、グレードの物性表、ポリプロピレンの一般
的な性質等、様々な技術情報の提供(開示)
し、顧客満足度向上に寄与しています。
http://www.pochem.co.jp/
業界としての取組みへの貢献
日本ポリプロは、ポリオレフィン等衛生協議
会、石油化学工業協会等の活動にポリプロ
ピレン樹脂の主たるメーカーとして主導的に
参画しています。
ポリオレフィン等衛生協議会HP
http:/www.jhospa.gr.jp/Index.html
23
A 日本ポリプロ株式会社
4.工場・センター諸活動
BCD
■工場・技術センター紹介
日本ポリプロの各工場や技術センターでは、「環境保護」「保安防災」「労働安全衛生」「品質保証」「製品安
全」の5本柱からなる化学物質を扱う事業者が“自主的に環境・健康・安全を確保する活動”である「RC活動」
を展開しています。下記に各職場の従業員とともに、日々の諸活動に取り組んでいる各工場、各技術センター
を紹介します。
各技術センターでは、「不安全状態・行動
の早期発見、早期対応、基本行動ルール
遵守、作業前の確認」で、ゼロ災を継続しま
す。また、環境に配慮した研究活動に努め
ます。
第2材料技術センター長
江頭明彦
第1材料技術センター長
藤田祐二
重合技術センター長
田谷野孝夫
三重県四日市市(東邦地区)
・重合技術センター
・第1材料技術センター
・第1材料技術センター
四日市工場長
長脇紳二
四日市工場
鹿島工場長
宍戸正人
四日市工場では、「安全常
に」をモットーに、「安全」、「環
境」及び「品質」を従業員一人
ひとりが自分の役割・責任と
自覚し行動します。
鹿島工場
鹿島工場では、親事業所と
の一体運営により、『「気づく」
「伝える」「守る」そして「変わ
る」「変える」』を行動の基本と
し、安全・安定・安心運転を
遂行します。
川崎工場
五井工場
水島工場
水島工場長
森田剛史
水島事業所では、安全・安
定運転の達成及びお客様へ
の安心をお届け出来る様に、
「MVP2010」活動を通して、
ものづくり現場力の向上を
図ります。
川崎工場長
高木学
川崎工場では、Challenge
To Change Kawasaki」のス
ローガンの下、「無事故・無災
害・環境事故ゼロ」に取組み、
工場の使命である『安定操業』
を遂行します。
五井工場長
石井利昌
五井工場では、「安全常に」
をモットーに、安全安定安心
運転に努めます。また自動車
業界の品質マネジメントシス
テムへの適合に向け取り組
んでいます。
24
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■安全成績
保安事故実績
日本ポリプロは、2008年11月に火災事故を
引き起こしました。当社は、今回の事故を真
摯に受け止め、全社を挙げて安全管理を徹
底し、再発防止に努めています。
労働災害実績
2008年度は2件の協力会社員労災が発生
しました。この事実を受け止め、さらなる安
全意識の向上をはかり、たゆまず安全活動
を推進していきます。
保安事故件数推移(年度)
件数
03
04
05
06
07
08
0
0
0
1
0
1
労働災害 休業件数推移(年度)
03
04
05
06
07
08
社員
0
0
0
1
0
0
協力会社員
0
1
0
0
0
2
●休業度数率推移(社員)
日本ポリプロ 社員
国内製造業
三菱化学Gr
1.5
1.0
災害時の対応
事故や労災が発生した時は、類似危険性
が無いか、必ず全社水平展開を実施し、必
要な対策を取っています。下記の表は08年
度の特別安全活動項目です。
0.5
0.0
’03
’04
’05
’06
’07
’08
休業度数率=労働災害による死傷者数/労働時間×1,000,000
保安安全に関する特別活動項目(‘08年度)
分野
安全活動項目
全般
副社長の各工場訪問による“安全対話”
保安防災
廃液処理作業の実態調査・安全見直し
保安防災
取扱い物質再教育・映像鑑賞等
労働安全
全場所 場内ピット危険作業の洗い出し
労働安全
請負作業 安全管理実施内容確認
労働安全
回転機械巻き込まれ類似危険場所抽出
上記の写真は‘08年度協力会社員労働災害
により、ピットへの落下防止柵です。
安全見直し活動
日本ポリプロの基本的な安全活動を下記
に示します。
分野
安全活動項目
SR活動
セーフティレビュー(運転や作業の安全見直し)
SA活動
セーフティアセスメント(新規・変更設備の事前確認)
4M変更管理
4M(人、機械、材料、方法)変更時管理
危険源堀起し
HAZOP・HAZチャート・その他
四日市工場での機器HAZOP活動
25
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■保安防災活動
各工場・技術センターでは、防災訓練等を計画的に行ない、社員の防災意識を向上させ
非常時に円滑に対応できるよう努めています。
防災訓練
四日市:工場防災訓練
消火訓練
五井:所内初期消火大会
避難訓練
水島:定期修理時に実施
デモ見学
川崎:有機アルミ消火デモ
有機アルミメーカーの火災デモに地元消防も含めて総勢150名参加
センター:センター内防災訓練
保護具着用訓練
五井:空気呼吸器装着競技大会
救急訓練
川崎:消防署員による心肺蘇生+AED取扱
想定訓練
五井:様々な内容に応じ、緊急対応訓練
26
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■労働安全活動
各工場・技術センターでは、社員及び協力会社員の方も含み、様々な安全活動に取り組
み、怪我のない明るい職場を築くよう努めています。
朝夕の呼びかけ運動
五井:朝の安全呼びかけ活動
定修工事 安全大会
鹿島
定修工事 立会者教育
水島:工事中の立会者教育
工場安全大会
川崎:千鳥工場(JPE&JPP合同開催)
水島:帰宅時の交通安全立哨活動
定修工事 安全説明会
四日市
健康チェック
鹿島
交通安全
センター:警察署による交通安全講話
27
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■安全活動(事例紹介)
日本ポリプロの工場・センターでの様々な保安防災、労働安全、及び労働衛生面の活動
事例を紹介します。
ノーホワイ集
KY(危険予知)活動
ヒヤリハット活動
体感研修
日本ポリプロでは、親会社で行なわれる体感教育研
修に積極的に参加しています。実験の見学や実経験は
安全に対する感性を高められます。
鹿島研修センターにて受講する五井工場社員
研修項目
1
火災爆発の怖さ
2
可燃物の取扱いの怖さ
3
バルブ操作の危険・他
4
安全装置作動体験
5
液封の怖さ
6
配管取外しの怖さ
7
高圧ガス取扱いの怖さ
8
突沸の怖さ
9
トラブル事例体験
10
液噴出被液体験
11
熱傷・薬傷の怖さ
12
酸欠の怖さ
13
AED・心肺蘇生法
14
有機溶剤の怖さ
15
保護具の取扱いの怖さ
16
挟まれの怖さ
17
4ラウンドKY
18
高所・墜落の怖さ
19
工具取り扱いの怖さ
20
電気取扱いの怖さ
技術伝承・安全情報データベースの活用例
社内外災害情報
各工場伝承データ
本社DB
各工場DB
各種教育資料
相互閲覧可
各工場教育資料
28
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■作業環境改善
日本ポリプロでは、粉塵などの取り扱い場所の作業環境を改善し、より快適な作業が
出来るように努めています。
五井工場 改善例
局所吸引装置の効果を挙げる工夫を行い、粉体調合作
業時の飛散防止の改善を行いました。
四日市工場 改善例
湿式集塵機及び排水分離升を新設し、粉体充填作業時
の飛散防止と流出防止の改善を行いました。
■近隣地域とのコミュニケーション
四日市:工場周辺緑地の清掃に参加
四材技セ:近隣地区ごみゼロ運動に参加
水島:市主催の一斉ゴミゼロキャンペーンに参加
五井:近隣各社主催の臨海祭りに参加
29
5.社会の信頼・社会への貢献 A
日本ポリプロ株式会社
BCD
■CSRに対する考え方
日本ポリプロは、ステークホルダーの皆様と対話を図りながら、多彩な製品・サービス・技
術を通じて社会に貢献していくことが企業の社会的責任(CSR:Corporate Social
Responsibility)であると考えています。
そして「RC活動」「企業統治(コーポレートガバナンス)」「リスク管理」「企業倫理(コンプラ
イアンス)」「人権・雇用」「情報開示/コミュニケーション)」などの取り組みを「事業活動を支
える基盤」と位置づけて活動しています。
■コーポレート・ガバナンス
取締役会、監査役会、経営会議を通じて、経営における意思決定や業務執行の効率性の
確保、経営責任の明確化、コンプライアンスの強化に取り組んでいます。
■リスク管理
日本ポリプロは、リスク管理規程を定め、事業活動に伴うリスクの顕在化を防ぐとともに、
万一リスクが顕在化した場合は、危機管理委員会基本綱領に基づき危機管理委員会を設
置し、その損害を最小限に止めるよう適切な運用に努めています。
( 顕 在 化 の 防 止 )
( 顕 在 化 時 の 対 応 )
リ
危機管理委員会基本綱領
ス
ク
管
理
規
程
リスク管理統括執行責任者
取 締 役 社 長
危機管理委員会運営マニュアル
委 員 長
取 締 役 社 長
部門リスク管理責任者
部門長・部長
リスク管理委員会規則
リスク管理委員会
・リスク洗出し
・リスク評価
・対策検討
副委員長
副 社 長
委 員
全取締役
危機管理委員会
・危機の特定
・対応組織機能の決定
・対策検討
30
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■コンプライアンス
企業倫理規程
企業は、自己と社会の双方の利益を調和さ
せつつ事業活動を行い、社会を支え、社会と
ともに歩む「良き企業市民」としての役割を果
たすことが求められております。
企業倫理規程を基本規程とし、企業として
の社会的存在を十分自覚し、その責任を全う
するため、事業活動が影響を及ぼすすべて
の関係者から信頼を得るべく、常に、信義誠
実を重んじ、公正で清廉な行動をとることを
定めています。
推進体制
社長をコンプライアンス推進責任者とする
推進体制を整備するとともに、コンプライアン
ス推進委員会を開催し、推進体制の整備並
びに関連規程改訂を審議実施しています。
企 業 倫 理 規 程
基本規程
・企業倫理
・行動規範
・コンプライアンス体制
コンプライアンス推進委員会規程
コンプライアンス推進責任者
取 締 役 社 長
推進体制
コンプライアンス推進リーダー
部門長・本社(部長・室長・センター長)
コンプライアンス推進担当者
本社GM、支店・工場・室長
実施内容
・JPCグループのグループマネジャー(GM)・グループリーダー(GL)研修の実施
全場所のGM・GLを対象に、職場内教育の実施を依頼するとともに、内容の理解浸透
を図りました。
・JPCグループ職場内教育の実施
全構成員を対象にGM・GLによる職場内教育を実施しました。
・三菱化学グループコンプライアンスネット研修の実施
全構成員と対象としたイントラネットを使用した研修を行い、コンプライアンスに係わる
理解浸透を図りました。
・三菱化学グループコンプライアンス意識調査の実施
全構成員を対象の意識調査を行い、コンプライアンスの自己診断を行いました。
ホットライン
下記の方法で相談できる体制を確立しています。
(1)職制~各職場の責任者(上司)を通じてコンプライアンス推進責任者への申出。
(2)直接、コンプライアンス推進責任者に原則として電子メールまたは、データベース
(コンプライアンス関連データベースのC.ホットライン)での申出。
(3)三菱化学顧問弁護士への申出。
31
A 日本ポリプロ株式会社
BCD
■人権・雇用
「人間尊重」の理念の下、従業員一人ひとりが、個性を発揮し、やりがい・働きがいをもって
働くことのできる、職場づくりに取り組んでいます。
人権啓発活動体制
人権小委員会を中心に、経営幹部を
はじめ、全従業員に対する研修や啓発
に取り組み、人権意識の高い企業を目
指し、人権啓発活動を推進しています。
又、人権相談員を設け従業員の相談に
迅速に対応しています。
人権啓発推進要綱
・個人情報取扱規則
基本規程
・プライバシーポリシー
・従業員等の個人情報に関する取
り扱い方針
人 権 小 委 員 会
取 締 役 社 長
推進体制
人 権 相 談 員 制 度
(活動状況)
・人権啓発フォロー研修会の実施。
・人権啓発推進連絡会への参画。
・人権相談委員研修の実施。
上は社内の人権委員会での研修です。
■社会とのコミュニケーション
ホームページのご紹介
日本ポリプロでは、2004年8月にHPを
開設し、HPを通して、さまざまな情報を
発信していきます。
アドレスは次の通りです。
http://www.pochem.co.jp/jpp/index2.html
編集後記 第5号発行に当たり
レスポンシブル・ケアレポートの第5号です。日本ポリプロは2003年10月に発足して、5年目を迎えている会社ですが、
日本ポリプロとしてのRC活動をまとめました。
皆様のご意見を次年度のRCレポートに反映できればと存じますので、よろしくお願いいたします。
32