(平成26年1月号)[PDFファイル/553KB]

H260125
Sodate 242号
〒947-0031 小千谷市土川1丁目5番53号
小千谷市
青少年育成センター
第242号
Tel 0258-82-6750 Fax 0258-82-6750
相談専用電話 82-6771
e-mail: [email protected]
URL http://www.city.ojiya.niigata.jp/s-center/
小千谷市立総合支援学校の開校
小千谷市教育委員会学校教育課
管理指導主事 鷲尾哲郎
平 成 26 年 度 、 小 千 谷 市 立 総 合 支 援 学 校 が 開 校 し ま す 。 旧 塩 殿 小 学 校 の 校 舎 を 再
利用し、スロープ、エレベータ、多目的トイレを設置するなど、特別支援学校用に
改修しました。すべての教室から越後三山を望むことができる自然環境に恵まれた
学校です。
これまで小千谷の子どもは、電車やバスを乗
り継いだり、親の会で送迎バスを運行したりし
て、県立小出特別支援学校に通っていました。
市立総合支援学校ではスクールバスを運行する
ことにより、通学の負担を大きく軽減します。
市 立 学 校 の メ リ ッ ト は 、「 小 千 谷 の 子 ど も を 小
千 谷 で 育 て る 」と い う 基 本 的 な 願 い に 基 づ い た 教
育が可能になることだと考えています。乳幼児
期からの子育て支援をスムーズに引き継ぐこと
ができます。市内の施設を有効に活用し、関係
機関や事業所との連携を密にした教育活動が期
校舎からの越後三山
待されます。市内小中学校との交流活動にも取
り組みます。卒業後は支援者による継続的な支援につなげていきたいと思います。
特に、近年、高等部では就労を視野に入れた教育が広がりを見せ、作業学習に加
え、各種事業所での現場実習が増えています。小千谷市においても、小出特別支援
学校の進路指導の先生が実習の受け入れ先を開拓してこられました。今後は、小千
谷市地域自立支援協議会や行政も協力して、就労支援を行っていくことが求められ
ます。
さて、国では学校教育法施行令が一部改正され、個々の児童生徒の障害の状況等
を踏まえた総合的な観点から就学先を決定する仕組みとなりました。これにより、
今まで以上に幅広い選択肢から、子どもにとって、より適切な学習環境を検討でき
ることになります。市立総合支援学校の開校と学校教育法施行令の一部改正が同一
時期に重なったことが、小千谷の特別支援教育の
大きな転換期となることに間違いありません。早
期からの、継続した相談支援がますます重要にな
ると言えます。
市立総合支援学校の設立は、関係者の長年にわ
たる尽力により実現しました。今後は、おぢやっ
子教育プランの<心豊かにたくましく生きる小千
谷の子ども>に向け、生まれたばかりの学校を夢
のある学校に育てていきたいと思います。校歌の
歌詞のように、子どもが「きらきらと、のびのび
と」成長するために、市民の皆様からの一層の支
総合支援学校校舎
援をお願いします。
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Sodate 242号
「おぢやこいこい100円笑店街に参加して」
東小千谷中学校生徒会
11月2日(土)
、おぢやこいこい100円笑店街に参加し、「東小千谷中学校のお店」を出店
させていただいたことで、私たちは多くのことを学びました。
まず、どんなお店にするか考えること
から始まり、商品の仕入れ、販売方法な
どたくさん考えることがありました。と
くに仕入れは、野菜や果物などの品質や
サイズ、原価や利益などを考えながら、
何をどのくらい仕入れるのかを決めまし
た。お店の準備にとても苦労しましたが、
お客さんがたくさん来店してくれたとき
は、とてもうれしかったです。
当日の販売では、ものを売ることの大
変さを学びました。どうすれば買っても
らえるのか考え、工夫しなければならな
い店員を経験し、ものを売る側の大変さに気付きました。その中で私たちは、ものを売る人は、
笑顔でお客さんと接することが大切であると思いました。笑顔でたくさんのお客さんと話すこと
は、とても楽しかったし、やりがいがありました。
また、一日あきんど体験を通して、人の温かみを直に感じることができました。商品を買った
お客さんが「ありがとうね」とおっしゃってくださった時、通りすがりの方が「がんばれよ」とお
っしゃってくださった時。いろいろな場面で元気づけられ、商店街の温かさがより好きになりま
した。
そして、一緒に参加した仲間の意外な一面を新発見することができました。集客をするた
めに普段あまり出すことのない大声を出している時。お客さんに商
品を上手にすすめているとき。綿あめをすご
く上手につくっている時。売れるような商品
の陳列を考えついた時。今でも、そんな仲間
の様子を思い出します。参加した東中生がみん
なで協力して、商店街を盛り上げました。
おぢやこいこい100円笑店街を通して、い
ろんな人と話すことができる商売の楽しさ、み
んなで協力して成し遂げる達成感を味わうことが
できました。協力してくださった大勢の皆様、あ
りがとうございました。
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平成25年度 子ども・若者育成支援のための地域連携事業中央研修会に参加して
青少年育成センター青少年相談員 高橋 憲子
昨年11月25日(月)から26日(火)の二日間、国立オリンピック記念青少年総合センターを会場にして内閣府主催
の上記研修会が開催され、全国から400名余りが参加しました。毎年11月は「子ども・若者育成支援強調月間」にあ
たり、その関連事業の一つとして開催されてきたものです。子どもを取り巻く環境の変化、社会情勢の変化によって子ど
もは三つの間、仲間、時間、空間を失ったと言われて久しくなりますが、今回の研修ではこれからの青少年健全育成のあ
り方を考えるいい機会となりましたので、その一部をお伝えします。
1日目
シンポジウム「青少年が生き生きと、幸せに生きる力を育む
~放課後の居場所・体験活動の場づくりを通じて~」
赤石要一千葉大学名誉教授の基調講演に続き、二名のパネリストの発表があった。
平岩国泰放課後NPOアフタースクール代表理事からは、預かり機能と本物に触れる機会と異世代交流を目的にした放
課後支援の取組について、菊川 律子九州大学理事(男女共同参画・教育社会連携担当)からは、これからの社会教育の
特徴と課題について発表があった。
まとめ・子どもの健全育成は家庭、学校、地域三者トライアングルで
縦の関係(親子)横の関係(教師と子ども)斜めの関係(親戚のおじいちゃん、おばあちゃん、いとこ、近
隣の大人)がかかせない。今、斜めの関係が希薄になってきている。それに替わる体験の場を作ることが求め
られる。
・体験のゴールデンエイジは小学校3, 4年生
ギャングエイジと言われる年齢である。この時期、仲間との遊びを通してコントロールする力を身につけて
いく。
2日目
午前
「『いじめ』を社会学で考える」
駒沢大学総合教育研究部教授 伊藤 茂樹氏
いじめはここ30年の間に社会問題化してきたが、いまだに解消されていない。頭痛にも様々な原因があるように、い
じめも原因や背景は様々である。一般論として即効性にある対策はない。ではどうすればいいのだろうか。一人一人が一
市民としていじめについてどう考えるか、社会全体で取り組むことである。一つの例として、「いじめは日本に特有の現
象である」という通説があるが、安易に日本文化の問題にしない。集団を形成するうえで起こっている現象で、先進諸国
共通に見られる。ただ日本とイギリス・オランダとを比較した時、後者では大人になるほど仲裁者が増え傍観者が減る。
これに対して、日本では仲裁者が減り、傍観者が増えるという結果がある。この違いは何によるのか。一人一人が社会を
作っているという意識や、市民の義務を涵養するような教育がなされているからである。
午後
「現代日本社会における子どもから大人への移行~子ども・若者の発達支援~」
千葉大学教育学部付属教員養成開発センター 保坂 亨氏
現代日本社会において、大人と子どもの線引きが昔ほど明確にできなくなっている。低年齢化する第二次性徴の発現に
心の成長が伴わず(いわゆる10歳から14歳の前思春期の喪失)、何歳から社会的大人かについての合意形成が難しくな
っている時代である。
フロイトの精神分析理論に基づく子どもの心の理解とこれからの子育てのポイント
1 心の構造 超自我(ブレーキ)
○
自
我(現実判断能力)
イ
ド(本
能)
2 心を育てる ~自律から自立へ~
○
3歳から9歳 超自我を育てる時期「ダメなものはダメ」みんなが一致して言えるか。
超自我を身につける根っこには我慢がある。
10歳
発達の節目
11歳から
自我を形成する時期
小3~小4超自我の一つのピーク
自分も人も許せない
敏感になる時期
自分の判断力を育てる。
自律と自立をバランスよく身につけていくことで、心理的な大人へと成長していく。
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Sodate 242号
小千谷市立図書館から新刊案内
図書館に新しく入った図書の中からおすすめの本を紹介します。
*一般向け
・『想像ラジオ』いとうせいこう/著
耳を澄ませば、彼らの声が聞こえるはず。ヒロシマ、ナガサキ、トウキョウ、コウベ、トウ
ホク…。生者と死者の新たな関係を描く、鎮魂と再生の物語。
・『凄母 あのワーキングマザーが「折れない」理由』
佐藤留美/著
各社で大活躍のワーキングマザー11人のインタビューから、仕事も育児もあきらめない生き方と知的サバイバル
戦略を伝授する。
・『下町ボブスレー 僕らのソリが五輪に挑む』 奥山陸/著
大田区の町工場がソチオリンピックを目指し奮闘を続けてきた800日の記録。見たことも触ったこともないボ
ブスレーと出会い、ものにできるかどうかの確証もないままソリの設計製作に手をつけた一部始終を収録する。
*中高生向け
・
『目に見えないもの』星の王子様と 10 人の探究者たち/著
旅の途中、地球にとどまった星の王子さまがナビゲーター役をつとめ、「目に見えないもの」を
解き明かそうと、日々、研究や努力を続ける 10 人の探究者に、時間、ゼロ、運、ユーモア、
神さま、放射能・エネルギー、常識、うそ、オバケ・霊、幸せ、記憶、
愛という 12 のテーマ
について問いを投げかけます。
・『オリンピック裏話
あなたもこれで五輪雑学博士』
伊藤公/著
2020年東京オリンピック招致活動の舞台裏をはじめ、オリンピアンたちの素顔、オリンピック組織・人事
の実態など、オリンピックにまつわるエピソードが満載。
・『キラキラデイズ』 香月日輪・後藤みわこ他/著
汗も涙も吐く息もまぶしい時間…。めっちゃ光ってる、ウチら。「ひかりもの」をテーマに、様々な10代の姿
を描いた人気作家たちの青春アンソロジー。
*児童向け
・『たべものくらべっこえほん』 高岡昌江/文 柳田幸枝/監修
たらこ・かずのこ・いくら。何の魚の卵か、わかりますか?目からウロコのたべものえほん。
・
『うんこはごちそう』
伊沢正名/写真と文
山口マオ/絵
イノシシが食べる、アリが食べる、ミミズが食べる、きのこが生える。うんこは汚いカス
じゃない、うんこから見えるいのちの循環。
・『レンタルロボット』
滝井幸代/著
(第 19 回小川未明文学賞大賞受賞作品)
学校の帰り道、「ロボットかします」という店を見つけた健太は、自分のこづかいで弟ロボットをレンタルする。
弟が欲しいという願いが叶って楽しい日々が続いたが、兄として我慢しなければならないことも出てきて…。
寒い毎日が続いています。インフルエンザ・ノロウイルスの予防には、うがいや手洗いを行い、
バランス良い食事で免疫力をつけましょう。充実した 3 学期にしましょう。