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Midwest Stand Up!!
留学先大学:コー大学 (Iowa, USA)
志村 拓瑠
まず初めに留学から帰ってきた僕が思うのは、時が経つという
のは自分の想像しているものよりはるかに早いということです。ちょうど一年前の今
頃、僕は何をしていたのだろうとふと振り返ってみると、留学という自分にとっての
未知の領域に足を踏み入れることに緊張しつつも留学先でどのような生活が待ってい
るのだろうという期待に胸を躍らせながら出発の日を待っていたような気がします。
今思えば、あっという間の一年間でした。毎日が新鮮で楽しく、日本に居ては決して
経験できないようなことも数多く経験できたように思います。僕はアメリカ、アイオ
ワ州にあるコーカレッジ(Coe College)で11ヶ月間ほど学びました。コーの環境は
留学するのにはベストなものと言えると思います。なぜならば、学校の周りに自分を
誘惑するような施設が存在しないからです。悪く言えば「何も無いただの田舎町」で
すが、僕は英語の勉強ができれば周りに何があろうが無かろうが関係なかったので気
にはなりませんでした。それから、コーの ESL(English as a Second Language)プ
ログラムはとてもしっかりしていて留学を推奨するような雑誌にも載っているほどで
す。とにかく勉強熱心な生徒が多く日々刺激されていました。
僕の中で、今回の留学は大きく3つの部分に分けられると思いました。ですので、
これからそれらについて順を追って書いていきたいと思います。1つ目として、8月
上旬から下旬にかけてコーカレッジで行われた Summer Orientation です。このプロ
グラムはこれから1年ほど留学するという日本人生徒が集まって3週間ほどの研修を
行うというものです。また、2つ目としては、コーカレッジで過ごした秋学期
についてです。そして最後に僕にとって最も重要で、貴重で、楽しかったコーカレッ
ジでの春学期について書きたいと思います。
この体験記を読んでくださった生徒の皆さんが一人でも多く留学を目指していただ
ければ嬉しいです。
(1) Summer Orientation
(07/31/2006 ~ 08/19/2006)
何故、僕がこのサマーオリエンテーションを1つのター
ニングポイントとして選んだかというと、このプログラ
ムを通して自分がいかに英語が出来ないかということを
自覚させられたからでした。僕は留学に行くまでまともに英語で文章を書いたことが
ありませんでした。そのため、コーに着いた次の日にエッセイの宿題が出されたとき
は焦りました。はっきり言って何から手をつければよいのか全く分からずいっぱいい
っぱいの状態でした。他のクラスメートはすでにエッセイの基本的な書き方や規則を
知っているにもかかわらず、自分は全く知らなかったので大分遅れをとったような気
がしてなりませんでした。アメリカの大学では、ひとつのエッセイを他の生徒や先生
に見て貰いながら何回か書き直す「リバイス」というものが頻繁に行われます。僕自
身もクラスメートや担当の先生に何度か見て貰いながら数回書き直しました。時には、
朝の6時まで友達とパソコンとにらめっこしながらどういう風に書いたら論理的で説
得力のあるエッセイを書けるのかと話し合ったこともありました。それまでの僕は
TOEFL のスコアを上げることばかりに躍起になっていたので、このような文章を書
くという練習をほとんどしていませんでした。ご存知のように、この学校内で受けら
れる TOEFL 試験ではライティングは含まれていないため、僕はそれに向けた勉強を
避ける傾向にありました。向こうへ行ってから苦労しないように今のうちから少しず
つ英語を書くということをやってみてください。絶対に役に立つはずです。とりあえ
ず、僕はこのサマーオリエンテーションで留学というものが自分の思っていたほど甘
くは無いことを思い知らされました。
(2) Fall Semester
(08/21/2006 ~ 12/15/2006)
当時、僕は学校で受けられる TOEFL 試験である
程度の点数を満たせば、アメリカの大学へ留学する
のにレギュラークラス(現地の生徒と一緒に受ける
クラス)を受講できるという風に聞いていたのでと
てもわくわくしていました。しかし、蓋を開けてみ
ると実際に重要視されていたのは TOEFL のスコ
アではありませんでした。それは、他でもないライ
ティングの能力でした。先ほども述べましたように、僕はライティングの勉強を出来
るだけ避けてきたため、案の定レギュラークラスを受講することが出来ませんでした。
学校によっては ESL が存在しないため、最初からレギュラークラスを受講するという
場所もありますが、コーではまず ESL で基礎知識やアメリカの大学の授業の進め方な
どをしっかりと学び、それからレギュラークラスへ、というのが普通なようでした。
コーは比較的日本人が多く、これら ESL のクラスはほとんど日本人のみで構成されて
おり、秋学期が始まってまもなくは留学に来た気がせずモチベーションがなかなか上
がりませんでした。しかし、運がいいことに、僕の所属していたクラスは日本人でも
自分とは違う大学から来ていた勉強熱心な生徒ばかりだったのでいい刺激を受けるこ
とが出来、また自分の人脈を広げるよいきっかけにもなりました。
今になって思えば、この秋学期の準備期間が無く、新学期早々からレギュラークラ
スを受講していたとしたら恐らく自分の不甲斐なさに落ち込み、何の思い出も残らな
いつまらない留学になっていたかもしれません。
(3) Spring Semester
(1/10/2007 ~ 4/25/2007)
そして、僕にとって一番充実し、吸収するものが多かったのがこの春学期です。こ
の時期になってようやくレギュラークラスを受講することが許可され、僕は
「Fundamentals of Public Speaking」、「The Essay」、「The Civil War」という3つ
のクラスを受講しました。どのクラスも全てレギュラークラスですから、今までとは
違って周りのほとんどは現地の生徒です。最初は今までとは全く違ったこの雰囲気の
中でうまくやっていけるのかどうかとても不安でした。しかし、クラスメートや担当
の先生方は自分たちを留学生としてではなく、一人のクラスメートとして見てくれ、
何事にも親身になって相談に乗ってくれたり、力を貸してくれたりしました。僕が特
に印象に残っているのは、「The Civil War」という授業でお世話になった担当の
Melody Miyamoto 教授です。彼女はハワイの出身で、容姿は日本人なのですが日本語
は全く話せないそうです。この授業はアメリカで起こった南北戦争についてアメリカ
人の視点から細かく学んでいきました。日本ではこれほどまでに詳しく南北戦争につ
いて勉強しなかったのでとても興味深いものでした。この授業において Miyamoto 教
授は常に自分のことを考えてくれ、授業後にオフィスを訪ねるといつも笑顔で迎え入
れ、その日の講義で分からなかったことや大事なポイントなどをゆっくりかつ分かり
やすく教えてくれました。そのおかげで僕はこの授業で「B」を取ることが出来まし
た。また、
「Fundamentals of Public Speaking」の授業では人前に立って発言するこ
との難しさを改めて思い知らされました。この授業の目的は公共の場や人前でのスピ
ーチをいかに緊張せず、うまくやりきるかというものでした。ですから、春学期を通
して4回ほど人前で発表する機会がありまし
た。そのうちの1回は数人でのグループ発表
だったのですが、現地の生徒は僕ら留学生を
快くメンバーに誘ってくれ、彼らと同じ様に
仕事も割り振ってくれました。僕はそれがと
てもうれしくてとても感動し、協力すること
の大切さやすばらしさを知りました。それか
ら、
「The Essay」のクラスでは英語で文章を
読むというのが如何に大変なことかが良く分
かりました。この授業ではアメリカやイギリ
スの有名な作家が書いたエッセイを読んで自
分なりの感想を書いたり授業中に討論をした
り、という授業でした。しかし、僕はこの授
業では留学生としての利点を最大限に利用していました。という
のも、担当の教授が僕には難しくて読めないであろうというエッ
セイについてはやらなくていいという風に言ってくれたので。少
し、悔しい気持ちもありましたが実力が無いので仕方ないと割り
切り、与えられた課題だけはしっかりこなしました。そのおかげ
で、日本では身につけるのが難しかったライティングの能力が大分ついたように思い
ます。
この春学期での経験によって自分の留学がとても充実したものになったと感じてい
ます。留学に行く前の目標の一つにレギュラークラスを受けて全てパスするというも
のがあったのでそれが達成できてうれしく思います。
中期留学報告書
~始めての海外生活~
Middle Tennessee State University
11F2067
平岩 美里
私は8月20日から 12月 13日まで Tennessee 州にある Middle Tennessee
大学に留学していました。大学に入ったら留学するということは高校の頃から
思っていたことだったので、4月に留学決定の知らせが来たときは本当にうれ
しかったです。でも、実際に出発の日が近づいてくるとうれしい期待と反面、
初めての海外ということで不安もありました。
ついに出発の日、私の友達もたまたま同じ大学に中期留学だったので一緒に
行くことにしました。中部国際空港に着き、家族が見送りに来てくれていたの
ですが、これから4ヶ月も会えないと思ったらすごく複雑な気持ちでした。名
古屋を出発して 13 時間、Nashville 空港に着きました。着いたときには現地時
間の 14 時半で、大学からの迎えが 21 時頃だったので、それまで時間を潰さな
ければいけませんでした。でも、Nashville の空港には何もなく、来たばかり
なので近くに何があるのかとかも分からず、とりあえず、空港内のバーガーシ
ョップでご飯を食べました。それから、迎えまでの約5時間、空港内のベンチ
に座って、ひたすら待っていました。空港はクーラーがすごくかかっていて、
夏なのに寒くて、時差ぼけからかすごく眠くなり早くも日本に帰りたいという
気分になっていました。でも、友達が一緒だったのでとても心強かったです。
22 時近くになってようやく大学からの迎えが来て、フランス、スペイン、韓国
の留学生と一緒に車に乗り、大学に向かいました。寮には机とベッドくらいし
かないということだったので、大学の近くにある、アメリカでは一般的な Wal
Mart に行き、シーツ、枕やちょっとの食料を買って、ようやく大学に着きまし
た。その時点で既に 24 時を過ぎていました。その日から寮に入ったのですが、
オートロックにもかかわらず、鍵を中において出てしまって、しかも、カウン
ターには誰もいなくて取り残されてしまい、本当に泣きそうでした。でも、隣
の部屋に、韓国人の留学生の子たちがいたので、焦って英語が出てこなかった
のですが、なんとか通じて、それから寮の RA の人の部屋に一緒に来てもらい、
無事その日は部屋に入ることができました。このハプニングのおかげで、韓国
人の留学生の子たちと初日から友達になることができました。それから5日間
くらいはオリエンテーションでした。説明はもちろん英語なので、全然聞き取
ることができず、自分の英語力の低さを実感しました。でも、初めはたくさん
パーティーがあって、そこで友達を作ることができました。パーティーを開く
頻度や食事は、さすがアメリカだな と感じました。私のルームメイトは
freshman の blond でとてもかわいい子でした。私に気を遣ってくれたり、すご
くいい子だったので、ルームメイトはどんな子かと心配していたのですが、安
心しました。こうして、私の留学生活は始まりました。
無事に授業も決まり、英語の授業3つと、中国語、体育の授業を2つとりま
した。履修登録のときも、先生が親身になって私たちに合った授業を薦めてく
れたので、全部希望通りの授業をとることができました。英語を第二言語とす
る生徒のための writing for ESL students という授業では、1セメスターで4
つの essay を書きます。draft を何回か書いて、その draft を writing center
に行って見てもらいました。先生の奥さんが日本人だったのでたまに日本語を
話す面白い先生でした。reading のクラスは1セメスターで 1500 ページ以上の
本を読まなくてはいけませんでした。また、週末にはテキストの宿題が出て、
授業では自分の能力に合ったテキストをやるので、とても大変だったのですが、
すごくためになったと思います。本を読んでいくうちに洋書に興味が出てきて、
日本に帰ってからも本を読み続けたいと思いました。あともう一つ、英語の授
業をとったのですが、それは voice and diction という授業です。よりよい
speech をするために、発音の練習をしたり、3、4分みんなの前で speech を
する練習をしました。人前で話すことがもともと得意ではなかった上に、アメ
リカ人の前で英語の speech だったのですごく緊張しましたが、speech の練習
を重ねていくうちに、クラスの子や先生から英語の発音が上達してきていると
言われすごくうれしかったです。中国語は、NGU でも勉強していたので、
intermediate のコースを取りました。中級レベルだったので、人数は少なかっ
たのですが、その分、質問もすぐできたので深く勉強できたと思います。他に
も、yoga や badminton の体育の授業をとり、体育の授業は、英語がうまく話せ
なくてもチームになって一緒に play することで友達ができるので、体育の授業
はとった方がいいと思いました。
私の行ったミドルテネシー大学は、留学生のための ESL の授業が writing の
一つしかなかったので、それ以外はレギュラーコースの授業でアメリカの学生
と一緒に授業を受けました。授業が始まって1ヶ月ほどは、先生が説明してく
れても英語が理解できず、
宿題も毎日あって、それがストレスになったりして、
本当に帰りたいと思っていました。私のルームメイトは、実家が大学から近か
ったので週末には家に帰って、平日も寮にあまりいませんでした。だから、寮
に一人で、宿題に追われて泣いたこともありました。でも、週末には友達の家
でパーティーをしたり、友達が shopping に連れて行ってくれたりしたので、そ
れが息抜きという感じで、9月は過ごしていました。
10 月に入って、だいぶ授業にも慣れて、友達もできてきたので日々の生活が
楽しくなってきました。10 月には FALL BREAK といって、4日間の休みがあっ
たのでその休みを利用して、カリフォルニアのディズニーランドにいきました。
休みが短かったので、2日間しか滞在できませんでした。帰りの飛行機に乗り
遅れて、朝までベンチで寝て過ごしたというハプニングもありましたが、有意
義な時間を過ごせました。この FALL BREAK が終わってから、時間が経つのが本
当に早く感じました。というのも、アメリカ人の友達と、日本人の友達と 3 人
で遊ぶことが多くなって、毎日が楽しくてすごく充実していたからです。みん
なの授業の関係上、夜に集まって、図書館で宿題をしたり、学校にある映画館
に行ったりしました。宿題で分からないことがあると、その子が教えてくれま
した。10 月にはハロウィンもあって、アメリカ文化を経験することができまし
た。日本では、ハロウィンはそんなに大きなイベントという感じではないので、
仮装したこともなかったのですが、せっかくアメリカで経験できるハロウィン
だったので仮装をしてダンスパーティーに行きました。11 月にもアメリカ文化
である thanksgiving day を、あるとこで知り合った家族の家に行って、伝統的
な thanksgiving day を経験しました。thanksgiving day では、お店はセール
をして、家族は実家で豪華な料理を食べるといった日本でいうお正月のような
行事でした。私が行った家族は、奥さんと旦那さんが MTSU の卒業生で、ボラン
ティアで私たちのような留学生にアメリカの文化を体験してもらおうとして、
家へ招待してくれました。朝から奥さんの実家に行き、夜は旦那さんの実家に
行き、豪華な料理を頂き、こんなにも親切にしてもらってみんなすごく優しい
方々でした。こうして 11 月もあっという間に過ぎてしまい帰国する 12 月を迎
えてしまいました。12 月に入ったら、final exam があるので、毎日テスト勉強
をして、final exam が終わったらパーティー、そして寮を出る準備と、とても
慌しい日々でした。
留学を振り返って思うことは、もっとミドルテネシーで留学したかった!!と
いうことです。Tennessee の人々はとてもフレンドリーで、本当に優しい人ば
かりでした。私が 12 月で帰らなければならないということを話すと、「帰らな
いで。」とか、
「なんでもっと長い期間にしなかったんだ。」ということを言われ
ました。帰る間際は、本当に帰りたくないという気持ちでいっぱいでした。す
ごく短い期間でしたが、アメリカでの経験は、すごく勉強にもなったし、たく
さんの思い出でいっぱいです。また、海外には日本に興味を持っている子がた
くさんいるんだなということを知りました。しかし、自分の英語力のなさにも
気づかされました。今度、外国の友達が日本に来たときに、英語で流暢に日本
を案内できるようにこれからも英語を学び続けたいと思います。そして、留学
したことをいい経験だったと終わることなく、将来に繋げていきたいと思いま
す。
毎週火曜日に PSF という free dinner を食べられる場所。
ここは、International student のための場所で、ここでは英語しか話して
はいけないというルールがある。
中期留学報告書
~人生で一番濃かった4ヶ月~
マドンナ大学
11F0048 壁谷 実沙紀
○留学決定~アメリカ到着
中期留学の交換留学生に決まったというメールが届いた時、正直、留学の申し込みをしたこと
を後悔しました。大学入学当時から留学をしたいとは思っていましたが、実際 TOEFL を受験してい
くうちに、なかなか点数はあがらず、何回も何回も受験しましたが自分の目標としていた点数には
達しず自分の実力に不安があったからです。こんな状態で4ヶ月も外国で生活できるのかとても
不安でした。
留学決定からアメリカ出発まで、自分がアメリカに留学できるなんて、なにかの間違いだろうと
思っていたので、留学の準備にも身が入らず、決定した4月から出発の8月まで、留学に向けて特
別勉強したわけでもなく、今思えばとても無駄な時間を過ごしてしまったと思います。そしてあっと
いう間に出発の日、8月28日。空港で家族全員に見送られましたが、それでも実感はなく、まった
く悲しくありませんでした。NGU から一緒に行くもう 1 人の子と一緒に出発しました。飛行機のなか
でも、なんで自分がここにいるのか不思議な感じでした。そして気づいたらアメリカに到着していま
した。
空港では以後とてもお世話になったカレンさんのお母さんが出迎えてくれました。一旦車でマド
ンナ大学の寮まで連れていってくれました。ここで初めてアメリカに来てしまったのか…と思いまし
た。なぜなら、カレンさんのお母さんの英語が全くといっていいほど理解できなかったのです。日本
にいた時は、ネイティブの授業でしか外国人の英語を聞いたことがなかったので、完全に準備不
足だと思ったし、同時に絶望的な気持ちになりました。でもなぜかその時はすごくプラス思考で、
全くの「無」のほうがいろいろなことを吸収できるだろうと思い、焦りもすぐに消えました。
○始めの1週間
今思えば夢のような時間でした。8月28日に到着しましたが、入寮は9月1日。約5日間はカレ
ンさんの家でホームステイさせていただきました。カレンさんは高校で日本語を教えているので、
少し日本語がしゃべれます。日本がとても好きみたいで、夕食ではご飯とみそ汁をいただきました。
日本食スーパーで買った材料なのでとてもおいしく、ホームシックにはなりませんでした。
カレンさんには2人の息子さんがいて、その子たちのサッカーの試合に連れってってくれたり、
近くのショッピングモールに連れてってくれたりもしました。寮生活で必要なものなどの買出しも手
伝ってくれました。そして乗馬にも連れてってくれました。人生初乗馬はとても怖かったです。
カレンさんは、私たちが寮に入ってからも時々連絡をくれて、いろいろなところへ連れてってくれ
たり、夕食を誘ってくれたりと、とても優しい方でした。
○マドンナ大学
周りは住宅街で静かな学校でした。一番近くのコンビニも1マイル先で、歩いていけば片道20
分くらいかかります。寮と校舎の間には大きな池があり冬には池は凍り、石を投げて遊びました。
寮と校舎はとても近く、寮から2,3分で教室に着きます。学校は看護や手話、美術など様々な専
攻がありました。校内に教会があり、学校や寮で多くのシスターを見かけました。
○寮生活
カレンさんの家でのホームステイを終え、入寮しました。初めてアメリカ人の友達ができると期
待していたルームメイトは、NGU から一緒に行った子でした。日本人ということで若干の安心はあ
りましたが、せっかくアメリカに来たのだから、ということですぐにルームメイトの変更を希望しまし
た。でも1週間経っても結局変えてもらえませんでした。寮のアドバイザーの韓国人のおばさんは
頼りになりませんでした。寮にはアメリカ人はもちろん、留学生では韓国人がたくさん住んでいまし
た。カフェテリアのご飯は想像していたよりもおいしかったと思います。ただ種類は少なく、またこ
れか、という日がよくありました。寮では月に1回くらいパーティーが開催されたり、リンゴ狩りやボ
ーリングなどのイベントがあったりで、それらのイベントを通じてたくさんの友達ができました。
○授業
私は ESL の授業を4つとヨガのクラスを取りました。ESL のクラスは Placement Test できまりま
す。クラスには私たち日本人のほかに韓国人、エジプト人、メキシコ人、ブラジル人などとても国際
色豊かなクラスで、それぞれの国の人たちと話をすることがとても楽しかったです。
授業はとにかく宿題が多かったです。どの授業も毎回たくさん宿題があり、それにプラス、次の
授業の予習があり、もうおかしくなりそうでした。日本にいた時は、正直勉強は嫌いでこんなに勉
強をしたことはありませんでした。ESL の授業を受け始めたころは、とにかく必死で宿題を終わら
せました。どんなに頑張っても前日までかかってしまい、夜遅くまで宿題に追われる日も多かった
です。でも慣れてくると、宿題の量も苦ではなくなり、逆に大量の宿題が少しずつ終わっていくこと
が嬉しくなり、宿題をやることがとても楽しかったです。そう思い始めるとすいすい進み、予習をす
る余裕が生まれ、前日まで宿題に追われることもなくなりました。こんなに勉強をしたことは今まで
なかったし、大量の英語を読むことも嫌っていたのに、不思議と楽しくなりました。
大変だった思い出は、プレゼンテーションです。ただでさえ緊張するのに、それを英語でプレゼ
ンなんて…という気持ちでした。プレゼンは全部で4つありました。その中でも News プレゼンテー
ションはとても印象に残っています。
私のプレゼンの日にちは11月4日でした。アメリカの大統領選の投票日です。政治のことなど
全くの無知だった私は、なぜこの日を自分のプレゼンの日に選んでしまったのか、とても後悔しま
した。私はプレゼンに備え、1週間以上も前からインターネットや新聞で情報収集に取り掛かりまし
た。思っていた通り、かなり難しい話題で、アメリカの政治の仕組みから調べないと全く記事の内
容が理解できないくらいでした。なぜこんなにも選挙期間は長いのか?そもそも候補者は誰か?
どちらが優勢か?…など、とにかく一から調べました。こんなことなら日本にいる時からニュースを
見ておけばよかったです。そしてプレゼンの当日。かなり詰め込みの知識だったけど、インターネ
ットで各候補者の獲得州の地図を見せながら、それぞれの州がなぜオバマ支持、マケイン支持な
のかを説明し、自分なりの選挙結果、次期大統領はどちらか、などをプレゼンした。クラスメイトか
ら拍手をもらうことができた。とても厳しくて私が大っ嫌いだった先生からも、「Misaki !!! Nice
presentation !! Good Job !」といっていただき、初めて自分の力ですごいことができたんだ!と思
い、達成感でいっぱいでした。この先生の授業は私にはレベルが高すぎて、テストも難しく点数が
とても悪かったけど、プレゼンテーションの点数はとてもよく、この先生の授業の単位を無事とれた
のも、このプレゼンテーションのおかげだと思いました。難しいことに挑戦して、成功できてよかっ
たです。自分成長したな、と思いました
また週に1度、地元の女子高校生とおしゃべりをするクラスもありました。単位はでませんが、
本当に楽しい授業でした。授業のように堅苦しいテーマがあるわけでもなく、最近の映画の話や、
近くのショッピングモールの話、好きなブランドの話など、その日その日で盛り上がったことなどを
話すだけのクラスです。英語にあまり接する機会がなかった私には、とても有意義な時間でした。
地元の女子高生はとにかく明るく、毎回笑わせてくれました。しかも毎週同じペアだったので、同じ
話題で盛り上がるし、とにかくこのクラスは大好きでした。
○友達
マドンナ大学には日本語のクラスがありました。その日本語クラスを受講している2人のアメリ
カ人と友達になりました。Ruth と Nita です。2人の専攻は美術だったので、1 度だけその美術の授
業を見学させてくれました。ESL とは違い、アメリカ人の生徒ばかりでとても新鮮な感じでした。授
業中も先生の言っていることを Ruth が簡単に説明してくれ、とても親切でした。私たちがもっとア
メリカ人と話す機会が欲しいというと、じゃあ一緒にランチしよう、と誘ってくれて、学校のラウンジ
で昼ごはんを食べながら、ミシガンのことやショッピングのことを話しました。買い物にも連れてっ
てくれたしデトロイトに観光に連れてってくれたし、映画にも連れてってくれました。私は Final Exam
が終わり、寮を出たあとも2日間、Ruth の家でホームステイしました。わたしの勝手なお願いにも
答えてくれて Ruth&Nita には感謝です。
他にも寮や授業で韓国人の友達がたくさんできました。国が近いので話題が合うようで、いろ
いろ話しました。お互いの言語を教えあったりもし、最後の頃は、韓国人には韓国語で挨拶し、韓
国人は私たちに日本語で挨拶するという不思議な現象も起こりました。記念に適当その人のイメ
ージだけで日本人の名前をあげました。とても喜んでいました。そしたら次の日、私に韓国人の名
前をくれました。とても気に入っています。これも留学ではないと味わえない楽しみだと思います。
○旅行
Thanksgiving の休日は、寮のカフェテリアは営業していないので、旅にでました。計画を立てる
のが遅かったので、アメリカ人の友達は誘えず、NGU3人組で隣の州イリノイ州の Chicago へ 2 泊
3 日で行きました。電車の予約やホテルの予約はカレンさんに助けてもらいながらしました。
Chicago はミシガンとは全く違い、都会でした。高いビルがたくさんでした。Thanksgiving の日はどこ
の店も休業日でしたが、その次の日の Black Friday はどこのお店もセールで、朝早く暗いうちから
店の前に並び、買い物しました。ミシガン湖を見に行ったり、とにかく歩き疲れましたがとても楽し
かったです。
Fall semester が終了してからは、わたしは個人的に知り合いの家に約10日間ホームステイし
ました。同じミシガン州に住んでいますが、とても遠く、待ち合わせ場所まで Ruth &Nita が連れっ
てってくれました。Grand Rapids という街です。マドンナのある Livonia より寒く、膝まで雪が積もっ
ていました。そこではアメリカのクリスマスを体験しました。小さな子供が5人もいて、かなり crazy
なクリスマスを体験できました。
○4ヶ月間を振り返って
最初はとにかく実感がなく、アメリカに来てもまだ、自分がこれから4ヶ月もこの国で生活してい
くということが信じられなくて、空っぽな感じでした。でも授業が始まり、大量の宿題に追われていく
うちに、自分がこの国に来た目的がはっきりしてきて、今しかできないことを、とにかくたくさん吸収
して、何倍にも大きくなって帰りたいと思いました。こんなに勉強したことも人生初だったし、日曜日
なのに学校の図書館で朝から夕方まで勉強したことも初だったし、言葉が通じない国での生活も
初だったし、親元を4ヶ月も離れたのも初だったし、自分から積極的に外国人に話しかけたことも
初だったし、とにかく 4 ヶ月で自分は大きく成長できたと思います。これだけ充実していた4ヶ月は
他になかったと思います。あらためて留学を決意してよかったと思いました。帰国して空港にお迎
えに来てくれたお母さんの涙を見た瞬間、一気に達成感と安心感が沸いてきて、自分頑張ったな
ぁと思いました。4ヶ月で自分はとても強くなれたと思います。留学してよかったです。