様式 2 平成 26 年度ブリュッセルオフィスを拠点とするワークショップ等助成事業報告書 部局名 国際文化学研究科 プ ロ ジ ェ ク ト 名 日 本 の 伝 統 を 現 代 国 際 社 会 の 中 で 考 え る 実 施 時 期 2015年 2月 16日 〜 3月 1日 所属部局 代 表 者 国際文化学研究科 職 名 教 授 氏名 寺内 直子 実施内容および成果 この事業は、フランスを中心とする EU 圏の地域における日本文化紹介事業で、パリ日本文化会館 との協同事業である。パリ日本文化会館は、会館の性質上、芸術文化を中心とする日本文化のプレ ゼンテーションを中核に据えている。申請者は館長との折衝の結果、「日 本 の 伝 統 を 現 代 国 際 社 会 の 中 で 考 え る 」をテーマに、講演会とワークショップを複数回行った。当初、渡航期間の前半に も事業を入れる予定であったが、今年はあいにく、ヴァカンス・スコレール(vacance scolaire) という、大学等の中間休み期間にあたり、大学等での日本文化紹介事業実施の調整がつかなかった。 このため、前半では、パリ日本文化会館での打ち合わせ等準備に十分な時間を費やすことができ た。一方、現地で日本語、日本文化を発信している機関を訪問し、その活動を調査することもでき た。日本文化発信機関の一つ、天理日仏文化協会では、コンサート、展覧会などの活動に関する聞 き取りを行った。また、フランス国立図書館のオーディオ部門を訪ね、音源のデジタル公開事業な どについて、調査、資料収集を行った。前者は、1971 年から日本語教室を開き、年間 700 名程度の 大人と子供に日本語を教えている。また「Butoh 舞踏」のヨーロッパにおける拠点として、ワークシ ョップなども開催し、日本の現代舞踊の紹介に努めている。フランス国立図書館では日本、アジア の古い録音も多数所蔵するが、その音源公開事業が現在進んでいる。日本の国立国会図書館のデジ タルライブラリーの音源公開と同種の事業で、申請者は 3 月に両機関の担当者、その他、研究者を 招聘したシンポジウムを神戸大学で開く予定である。 日 本 文 化 紹 介 事 業 は 期 間 の 後 半 に 集 中 し た 。 2 月 25 日 、 リ ヨ ン の コ ン セ ル ヴ ァ ト ワ ー ル (Conservatoire Supérieur Musique et Danse de Lyon)で、雅楽の講義と楽器ワークショップを各 1 回ずつ、パリの日本文化会館では、ワークショップを 2 回(26 日、27 日)、講演会を 1 回(28 日) 行った。講演会はリヨンでは 60 名、パリでは 120 名(いずれも満員)、ワークショップは各回 16 ~20 名程度(楽器の数に制限があり 21 名まで)の参加があり、事業終了時には、多数の質問が出て、 日本文化に対する関心の高さがうかがわれた。その結果、パリ日本文化会館からは、来年度も引き 続き同種の事業を行ってほしい旨の依頼を受けた。
© Copyright 2024 Paperzz