農業用水路再生モルタルライニング工法

農業用水路再生モルタルライニング工法
SHO-BOND AG Mortar lining Method
ARIC農業農村整備民間技術情報データベース No.258
■補修工学○R ――構造物の総合メンテナンス企業
*本工法は(独)農業・食品産業技術総合研究機構農村工学研究所との共同開発工法です。
■ 概要・特徴
●AGモルタルライニング工法の概要
AGモルタル
(ポリマーセメントモルタル)
)
AGプライマー
(湿潤面用エポキシ樹脂系プライマー)
躯体
コンクリート水路躯体
10mm
▲躯体表面の脆弱部
AGプライマー(白色部)が躯体表層にある浮き
石等の脆弱部に入り込み、硬化します。
●特
徴
1.農業用コンクリート水路に生じる様々な摩耗・断面欠損に適用でき、粗度係数の改善が図れます。
2.AGプライマーを使用することにより、湿潤面施工に対応できるとともに、脆弱化した既設水路躯体との
一体化を長期に確保できます。
3.AGモルタルは、適量の水と混練するだけで使用でき、特殊な技能は不要です。
●標準配合例
1m3 配合
AGモルタル
水
1,800kg
300ℓ
4.耐摩耗性に優れ、高耐久性を発揮します。
5.CFRPグリッド筋の併用により、断面の補強ができます。
■ 施工手順
1.前 工 程
施工箇所を高圧洗浄
します。
2.プライマー塗布
AGプライマーを塗布
します。
1.前工程
2.AGプライマー塗布
3.AGモルタルによる断面修復
4.仕上げ
3.断面修復
AGモルタルを1回当
り2~15mm の厚さ
で施工します。
4.仕 上 げ
養生剤を散布し、
仕上げます。
5.完
成
5.完 成
■ AGプライマーの耐久性
AGプライマー*は、水環境に長期間さらされても接着強さは低下しません。
接着強さに関する耐久性について、汎用の水性プライマーと比較した試験結果です。
試験 No.
1
2
3
4
5
6
7
8
プライマー
AG
プライマー
汎用の
水性
プライマー
モルタル
AGモルタル
塗布厚
5mm
気中養生
(日) ①
28
1
3
7
28
1
3
7
*AGプライマーは、ショーボンドマテリアル㈱の製品です。
水中浸漬
(日) ②
-
28
-
28
接着試験材齢
(日) ①+②
28
29
31
35
28
29
31
35
接着強さ
(N/mm2)
3.3
3.2
3.0
3.0
2.4
試験不可能
(接着力なし)
AGモルタルライニング工法
■ 性能評価・物性値
●AGモルタル*1(繊維混入ポリマーセメントモルタル-プレミックスタイプ)
農業用水路での様々な摩耗・断面欠損に対応できるように、モルタル骨材粒度分布を調整・改良し
て、薄付けを可能としました。AGモルタルの物性は下表の通りです。
要求性能
中性化抑止性
付着性
品質項目
中性化深さ
付着強度
試験方法
JIS A 1153 (4週間)
JSCE-K 561
試験結果*2
2 mm
標準条件
1.7 N/mm2
多湿条件
2.8 N/mm2
低温条件
2.3 N/mm2
水中条件
2.5 N/mm2
乾湿繰返し条件 (10サイクル)
2.5 N/mm2
温冷繰返し条件 (10サイクル)
2.5 N/mm2
一体化性
圧縮強度
JSCE-K 561 (28日養生)
寸法安定性
長さ変化率
JIS A 1129
耐凍害性
相対動弾性係数
JIS A 1148 (A法300サイクル)
通水性
粗度係数
実験水路による計測 (高知大学)
耐摩耗性
摩耗深さ
50.8 N/mm2
0.04 %
表面被覆材の水砂噴流摩耗試験(案)
(材齢28日、10時間経過後)
100 %
0.0106
0.74
*1:AGモルタルは、ショーボンドマテリアル㈱の製品です。 *2:試験結果は測定値であり、規格値ではありません。
●CFRPグリッド筋による補強
・CFRPグリッド筋を併用することにより、水路トンネルなどの補強を行うことができます。
・表面粗度が大幅に改善されるため、補強前の通水量も確保することができます。
●取扱い営業所
〒103-0015 東京都中央区日本橋箱崎町 7-8 TEL.03(6861)8101(代表)
http://www.sho-bond.co.jp
★品質改良のため、製品規格の一部を変更する場合がありますので、ご了承ください。
H‐18
2015年1月版