フランス日本語教師会便 フランス日本語教師会便り 日本語教師会便り Association des Enseignants de Japonais en France 第2号 会員の 会員の皆様 ー設立の報告が事務局に寄せられましたの 3月の声を聞くやいなやすっかり春めい で、お知らせの欄に掲載いたしました。こ てまいりました。皆様には相変わらずお忙 のような皆様からの情報をどんどんお寄せ しい毎日をお過ごしのこととご推察いたし ください。 それでは、勉強会で、またトゥールのセ ます。 ミナーで皆様にお会いするのを楽しみにし さて、本年より「フランス日本語教師会 ております。 便り」を隔月で発行することにし、新年の ご挨拶とともに第1号を皆様にお届けして 役員一同 から早2ヶ月、第2号をお送りする時期と なりました。 お 知 ら せ 本会の活動としては全国レベルのイベン トとして年1回の「日本語教育セミナー」 の開催があります。また今年からこの「教 2000年度 2000年度 第1回 勉強会 師会便り」に加えて、第1号でお知らせし たように、隔月に勉強会を継続して実施し ていく方針です。その第1回勉強会を3月 本年度第1回勉強会を下記の通り実施いた 25日 (土) に開催することになりました。 します。 詳しくはお知らせ欄をご覧ください。皆様 の積極的な参加をお待ちしております。 日時 2000年3月25日(土) 尚、この勉強会は原則として2ヶ月に1 14時30分~16時30分 回、開催日は最終土曜日の午後2時30分 会場 パリ日本文化会館 2階 第2教室 から4時30分まで、会場はパリ日本文化 101 bis, quai Branly, 会館の教室を使用させていただくことにな 75740 Paris りました。 会員の皆様とはなかなか顔を合わせる機 プログラム 会がありません。この勉強会が会員間の情 報交換を活発にし、協力体制を強化し、日 1.日本における日本語教師養成と実技研 本語教師としての技術を高めるための場と 修の現状 -アルク教員派遣プログラムを なることを願っております。さらには地方 中心に- でも分会としてこのような勉強会を定期的 リール科学技術大学研修生 岡本綾 にもつようにしたいと考えております。皆 同 教員 萬代宰 様からのご提案をお待ちしております。 また、本号ではレンヌ大学でご活躍の雨 2. ビデオシリーズ「日本語授業の実際」 宮裕子さんよりレンヌ日本文化研究センタ 1 ◇新しいメディアを使った日本語の授業 1 CAI による日本語学習、ビデオによるロ 加できずにいます。また今年から同封の「レ ールプレイング、他。 ンヌ日本文化研究センター」を始動させ、今 ◇文型と導入の練習 – 受身、使役、使役 月は10日に仏教美術のセミナーを開くと 受身。 いう具合で超多忙です。5月になればレンヌ ◇場面・役割を与えた表現練習 大の来年度の人材探しでまた頭を悩ませな 上記のテーマを扱った教授法ビデオを見な ければならないので、AJF の“お便り”はと がら皆さんと討論したいと思います。 ても参考になります。 それでは、皆様のご活躍を心からお祈り申 ● 教室準備の 教室準備の都合上、 都合上、予め参加人数を 参加人数を文化 し上げます。 会館に 会館に知らせなければなりません。 らせなければなりません。参加ご 参加ご希 雨宮裕子 望の方は事前に 事前に事務局までご 事務局までご連絡 までご連絡ください 連絡ください。 ください。 コ ラ ム 授業見学 現在私が勤務しておりますリール科学技 日本語教師、 日本語教師、私の場合 術大学に日本のアルクから研修生が派遣さ れています。この研修生受け入れは今回で2 斎藤多香子 回目になります。受け入れの手続きなどを含 日本では、美学・美術史(日本と西洋の両 めての説明は勉強会でお話いたしますが、研 方を資料の範囲としては勉強させられる)を、 修生の希望でフランス日本語教師会の諸先 お茶の水女子大で専攻し、修士まで終えまし 生方の実際の授業を見学させていただけな た。その後、東京のある私立女子大で西洋美 いでしょうか。また、会としても、これを一 学・美術史担当講師の仕事に就くことができ、 つのきっかけに会員間の情報交換、交流の場 さらに、その間にフランスに1年留学できる として定着させたいと思います。もし、見学 ことになり、パリに来ました。その1年間、 を許可してくださるようでしたら、電話番 あるフランス人の学校の寮に寄宿したので 号:0320575123にご連絡ください。 すが、フランス人学生に日本のことを、随分 さらにこの研修生派遣プログラムに興味の 質問され、フランスでの日本についての情報 ある方は、是非勉強会に参加お願いいたしま の不足や、フランスの若い人たちが日本につ す。 いて知的好奇心をとてももっていることを リール科学技術大学経済学部 強く感じました。確かに、もう 10 年以上も 萬代 宰 前のその頃は、日本のことが、テレビニュー スからにしろ、ラジオからにしろ、聞こえて くることなど、今より本当にずっと少ない頃 レンヌ日本文化研究 レンヌ日本文化研究センター 日本文化研究センター創設 センター創設 でした。この1年の間に、美学の基礎学問で 雨宮裕子さんよりセンター創設紹介パン ある哲学の勉強がしたくて、パリ第1の授業 フレットが送られてきましたので、同封いた に通ううちに、後にテーズの指導教官になっ します。また、お手紙も届いておりますので、 てくださる教授に出会いました。哲学の領域 ここにご紹介いたします。 では、日本の哲学者たちを紹介する仕事がフ ランス語圏では全くと言っていいほど無い 日本語教師会事務局の皆様 ことも、発見。(アメリカ、ドイツの方が、 フランス日本語教師会の活動に興味はある この分野では日本紹介が進んでいます。)1 ものの、大学の事務は仕事が多くなかなか参 年たち、日本の大学には戻る約束がしてあっ 2 たので、一応、東京に戻りましたが、その仕 ということに驚きました。(日本の大学との 事は1年後に辞めて、パリに哲学の勉強を続 制度の違いは、本当に想像を絶するものがあ けるために再び来ました。日本に戻った1年 ります。)それ以来、フランス人に日本につ の間に、フランスで仕事になるかもしれない、 いて何らかの話をすることが、とても楽しく、 と思い、『日本語教育能力検定試験』を受験 また、学生たちの反応のお陰で、私自身が日 するための研修に通い、無事試験に受かりま 本を相対化して見られることも、大きな収穫 した。直後に、企業人向け日本語教師を東京 です。テーズを書いている間は、企業人向け で始めることができ、初めての学生さんはド の日本語教師をしてきて、去年、テーズを提 イツ人でした。 出。(テーマは『九鬼周造における時間の概 さて、パリに戻って、パリ第1の哲学課程 念』)その直後の 98 年の秋から、ル・アーブ で DEA を終えた直後に(テーマは『高橋里美 ル大学国際学部の Institut des Langues et における“現在”の概念』 ) 、運良く、INALCO Civilisations Orientales (ILCO)と、エコ で、répétitrice として仕事を始めることが ール・ポリテクニックで日本語の授業をもた できました。(91 年から 94 年間で計4年) 。 せてもらっています。反応をすぐ表現するフ フランス人学生は、それまで教えた経験のあ ランス人の学生に教えられることに、本当に った東京の私立女子大の学生に比べて、とて 満足しています。さらなる希望は、日本の思 も、勉強する意欲がはっきりあり、教室がこ 想や、日本人の価値観などについて話しする れほど熱気のこもったものでありうるのか、 時間をもっと持ちたい、ということです。 フランス日本語教師会便り 第2号 発行:2000年3月発行 発行人:フランス日本語教師会 Association des Enseignants de Japonais en France (AJF) 2, impasse Archin, 92240 Malakoff Tél : 01 46 55 04 22 Fax : 04 46 57 39 44 Email : [email protected] 3
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