キノコ栽培と健康補助食品

バイオ・医療ステーション-6
キノコ栽培と健康補助食品
工学部 技術科学研究所 長尾研究室
株式会社フジワラテクノアート
新谷精豊
keyword:カバノアナタケ、チャガ、チャーガ、ハナビラタケ、トキイロヒラタケ
1.開発目的
昔から民間薬として用いられてきたキノコ、機能性成分の含有が明らかになったが、栽培が困難で
あるキノコ、また、機能性成分含有の有無が調べられていないキノコ等、健康食品及びその素材とし
て安定供給するために培養・栽培方法の確立を目的とした。
2.各キノコの特徴
写真1 白樺の樹に生えてきたカバノアナタケ
写真2 カバノアナタケ菌糸体の液体培養
写真1は、白樺の樹に寄生したカバノアナタケです。
カバノアナタケはサルノコシカケ科と近縁のキノコで、
昔からロシアや北海道では健康茶として煎じて飲まれて
きました。写真2は、カバノアナタケの菌糸を液体培養
している風景です。約 30 日で培養液が黒褐色に着色して
きます。この黒褐色の培養液には免疫賦活効果、抗酸化
作用があることが判っています。
写真3は、大鋸屑菌床栽培によるハナビラタケの子実
写真3 菌床栽培中のハナビラタケ
体です。ハナビラタケは食用キノコの内、安定栽培の難
しさと免疫賦活効果があるといわれているβ-1,3-グル
カンの含有量の多さでは、トップクラスです。
写真4は、大鋸屑菌床栽培によるトキイロヒラタケの
子実体です。食用キノコとして以前より栽培されてきま
したが、専ら彩りを添えるためだけに使われていました。
しかし、総β-グルカン量はハナビラタケに勝るものが
あり、この内β-1,3-グルカンの割合がどれだけになる
のか期待のキノコの一つです。
連絡先
写真4 菌床栽培中のトキイロヒラタケ
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