職業的曝露評価のための計測装置 © 2010, TSI Incorporated 概要 • ヨーロッパとアメリカにおけるPM又はPNの作業環 境ガイドライン – 決定、あるいは検討中の事項 – 国毎の例 • 計測対象粒子毎の正しい装置選択が重要 • 研究機関によるPM (PN) の試験結果 © 2010, TSI Incorporated ナノ粒子の適用例 • 生体、医療でのナノ粒子の適用 – 蛍光試薬等ナノ粒子 (直径100 nm以下の粒子) による高分子タンパク質、抗 体、核酸等の細胞反応検出の視覚化や、生体内反応の定量化 – ドラッグデリバリーでは、様々なアプローチでより効果のある吸入剤を試して いる。リポソーム、重合ミセル、デンドリマー、セラミックナノ粒子、酸化鉄、プロ テイン、共有結合化合物、吸着作用、接合管、カプセル充填等 – ガン治療薬 – 遺伝子治療薬 Environ Health Perspect. 2006 December; 114 (12) : 1818-1825. Published online 2006 August 18. doi: 10.1289/ehp. 8871. Nanoparticles: Health Effects – Pros and Cons Maureen R. Gwinn and Val Vallyathan National Institute for Occupational Safety and Health, Morgantown, West Virginia, USA © 2010, TSI Incorporated ガイドラインの必要性 • ナノパーティクルガイドラインは使用者の健康リスクと環 境保護を目的としている – トピックが非常に広範囲渡っており、その為ガイドライン作成の 進展は遅いが着実に進んでいる • 作業者はナノパーティクル製造工程や、その他工程 (処 理工程、パッキング等) において接触する可能性がある – 人体混入の可能性は肌への接触あるいは呼吸により生じる • 様々な相互知識が不足している – 毒性的な関連性 – 粒径、濃度、物質構造、形、表面加工等に関する生物学的機能 – ナノ粒子の製造、使用、処分中のナノ粒子汚染の増加 © 2010, TSI Incorporated ヨーロッパとアメリカにおけるPM又は PNの作業環境ガイドライン © 2010, TSI Incorporated REACH – 化学物質 • REACH; Registration (登録), Evaluation (評価), Authorisation (許可), restriction of Chemicals (化学物 質の規制) • ヨーロッパでは2007年6月に規制を開始 • European Chemicals Agency, echa.europa.eu • ナノ粒子=化学物質か? 議論中である • FAQ; 2.6 ナノスケールの化学物質はREACHの範囲内 なのか? – 範囲内である。健康・環境の詳細はREACH規制の規定により 評価されるべきである。~以下略~ © 2010, TSI Incorporated PM又はPNの作業環境ガイドライン – クリーンルーム • クリーンルームは製品, 地球環境, 労働者を汚染から守る • クリーンルーム内の粒子に関する新しい規制: ISO 14644, FS-209e, EU GMP • クリーンルームクラスと測定方法は ISO 14644等で定め られている: パーティクルカウンターを使用した粒子個数濃度が – Class 1-9 : 粒子径範囲 0.1~5 μm – Class 1-3 : 粒子径範囲 0.3~5 μm – Class 9 : 0.5 μm以下最大35.2e6 m-3 (35.6 cm-3) 5 μm以下 最大 293e3 m-3 • ナノ粒子は100 nm 以下か、300 nm 以下とするのか © 2010, TSI Incorporated 国際社会におけるPM又はPNの 作業環境ガイドライン • ISO/TC 229 Nanotechnology – http://www.iso.org/iso/iso_technical_committee?commid=381983 • ナノテクノロジー分野での標準化 TCワーキンググループがフォーカスしてる点 – – – – – – マテリアル構造・詳細毎の一般命名と機能的な命名 計測と計器 分析 ; テスト方法 毒性学 環境への影響 リスクマネージメント © 2010, TSI Incorporated 国際社会におけるPM又はPNの 作業環境ガイドライン • ISO/CD 28439 大気環境 (TC 146, SC2) ~超微エアロゾル/ナノエアロゾルのキャ ラクタリゼーション~ 走査型電気移動度粒径分析器を利用した粒 径分布と個数濃度の決定 • ISO/TR 27628 : 2007 作業環境中ナノエアロゾルの暴露と最新の技術水準表記によるキ ャラクタリゼーション (特にナノサイズの直径を持つ粒子を重点に おいた物) におけるガイドラインを含んでいる © 2010, TSI Incorporated ヨーロッパにおけるPM又はPNの作業 環境ガイドライン – プリンター排気 • Blue Angel: 消耗品マーケット – – – – 1977年ドイツにて初めに世界向けにラベルされた 環境維持と消費者の保護を明言 BMBF, ドイツ環境省, RAL にて 1994年 Global Ecolabelling Network (GEN) – 約3,600の製品とサービスが登録 – 製品の範囲 – 製品の詳細 (例; 低排出, 低電力消費, 低騒音等) © 2010, TSI Incorporated ヨーロッパにおけるPM又はPNの作業 環境ガイドライン – Blue Angel • Blue Angel にて認証されたプリンター等 – デバイスにより5つのカテゴリーに分けられる • RAL-UZ122 – 排気ダストの重量法による排気量の決定 – 将来的に個数計測法による排気レベルを検討 • 科学出版 – Wensing et al (2006) ; 108 ~1013 個/時。医学的な適応は現 状では無い。 © 2010, TSI Incorporated アメリカにおけるPM又はPNの 作業環境ガイドライン • NIOSHによる推奨 – National Institute for Occupational Safety (NIOSH)は Department of Health and Human Services, Washington D.C. に所属するCenters for Disease Control and Prevention の一部である研究機関である • 暴露モニタリング&作業場の評価 – – – – 様々な角度からアプローチ (個数、質量、表面積等) リアルタイムデータ バックアップVS大気発生ナノ粒子の生成プロセス CPCとOPCを組合わせて使用 Source; Approaches to Safe Nanotechnology: An Information Exchange with NIOSH, December 2006 © 2010, TSI Incorporated 国際的なプロジェクト • 数々の大手企業内で調査され、それぞれ独自のSOPs (standard operation procedures) がある • これらのSOPsと他の活動は、大きなプロジェクト内で話合いがされている – NanoSafe 2 – 製品の安全とナノマテリアル利用 – 目標 • 検出と同定技術 • 健康有害性評価 • 安全な利用と工業的な製造システム安全性の向上 • 社会的/環境的見地 – Nano Care (www.nanopartikel.info/) • NanoCareプロジェクト, ドイツ2006-2009, はナノマテリアルの健康有害 性抑止の可能性を公開式の質問で扱っている – DaNa • 編集, 評価, 出版と社会的関係性のあるデータと知識を公開 © 2010, TSI Incorporated ヨーロッパとアメリカにおけるPM又は PNの作業環境ガイドライン © 2010, TSI Incorporated 測定器の選出 • 粒子径分布 – 走査型電気移動度粒径分析器 (SMPS) – 粒径範囲 : 2 nm~1,000 nm – シングル粒子計数法 • ダイナミック粒子径分布 – 高速電気移動度粒径分析器(FMPS) – 粒径範囲 : 5.6 nm~560 nm © 2010, TSI Incorporated 測定器の選出 • 0.3 μm以上の粒子径分布 – パーティクルカウンター Model 9303, 9306 • 高分解能レーザーエアロゾルスペクトロメーター – 90 nm~7,500 nm (7.5 μm) © 2010, TSI Incorporated 測定器の選出 • 携帯型ナノ粒子カウンター – Model 3007 – 最大検出濃度 : 105 個/cm3 – 粒子径範囲 : 10 nm~1 μm • ナノ粒子の選択的捕集 – ナノ粒子サンプラー (NAS) – 粒子径範囲 : 2 nm~100 nm – TEM or SEM © 2010, TSI Incorporated 測定器の選出 • 質量測定 – DustTrak DRX – – – – 粒子径毎の質量濃度比率を同時測定 PM1, PM2.5, PM10, 呼吸モードの測定 0.1~15 μm シングルナノ粒子だけでなく凝集粒子も測定 • 吸引ナノ粒子の測定 – AeroTrak9000 or NSAM – 10 nm~1,000 nm © 2010, TSI Incorporated まとめ • ナノ粒子分布測定 : SMPS, FMPS, LAS – SMPS : 比較的安定した粒子濃度環境にて高性能な 測定が可能 (2.5 nm~1,000 nm) – FMPS/EEPS : 1秒/0.1秒の高速粒子径分布計測 – DustTrak DRX : PM1, PM2.5, 呼吸, PM10, TMP の 同時測定 – LAS : 90 nm~7.5 μm, 高速・高分解能測定 • 肺沈着ナノ粒子 : NSAM, AeroTrak 9000 © 2010, TSI Incorporated 研究所におけるOH&S中のPN(PM)研 究結果 © 2010, TSI Incorporated 研究所におけるOH&S中のPN (PM) 測 定結果 • 2008年 : バー, レストランでのタバ コ測定 • Berufgenossenschaft Nahrung / BGN (D), Dr. Rietschel Accident Prevention & Insurance Association © 2010, TSI Incorporated 結果 – バー, レストラン • タバコ以外にもキャンドル等の他発生源もあった © 2010, TSI Incorporated 結果 – プリンター排気 • 1 m3 の環境テストチャンバー (左) にてレーザープリンターを測定 した。SMPSを使用した (右) 4) 4) Quantitative Characterization of Nanoparticle Emissions from Office Machines with Printing Function. S. Seeger et al., UFIPOLNET conference (2008) © 2010, TSI Incorporated 結果 – プリンター排気 • 2台の異なるレーザープリンターからの排気を比較した 4) Quantitative Characterization of Nanoparticle Emissions from Office Machines with Printing Function. S. Seeger et al., UFIPOLNET conference (2008) © 2010, TSI Incorporated 結果 – 飛行機からのエンジン排気測定 Source : Carsten Mohlmann, BGIA © 2010, TSI Incorporated 結果 – 飛行機からのエンジン排気測定 Source : Carsten Mohlmann, BGIA © 2010, TSI Incorporated 結果 – PVCの溶接時 Source : Carsten Mohlmann, BGIA © 2010, TSI Incorporated 結果 – パン屋での作業環境濃度 Source : Carsten Mohlmann, BGIA © 2010, TSI Incorporated ナノテク関連工場の近年の動き • 2009年Q1期に予備調査が終了 • ターゲット : クリーンルームシミュレーターと工場のワーク ショップによるナノ粒子ソースの検出 • ナノテク協会と製薬会社への見通し→高性能装置の使 用 : SMPSとAPS © 2010, TSI Incorporated ナノテク関連工場の近年の動き • 工場のワークショップ結果 © 2010, TSI Incorporated より詳しい結果は © 2010, TSI Incorporated 要約 • オンライン測定器は既に用意されており、様々な測定基 準の要求に対して日々進化している。 • エアロゾルの暴露と健康 – Dr. Thomas Kuhlbusch, iuta (Institute for Energy and Environmental Technology), EAC 2009 歴史上で追及されてきた様々な測定技術, エアークオリティ, 暴露 評価, モデリング, 吸入研究, 疫学/毒性学, はその多くが達成され てきた。私たちは既に基礎は知っている。しかしすべてでは無い。 様々なアプローチの統合が必要である。異なる暴露測定基準, 異 なる暴露評価, 異なる終点, 異なる天候的条件, 異なる社会性など © 2010, TSI Incorporated お問い合わせ・資料請求はこちらへ http://www.t-dylec.net/ e-mail:[email protected] 東京本社 〒160-0014 東京都新宿区内藤町1 内藤町ビルディング TEL 03-3355-3632 FAX 03-3353-6895(代表) TEL 03-5367-0891 FAX 03-5367-0892(大気環境) つくば営業所 〒305-0035 茨城県つくば市松代4-9-26-101 TEL 029-850-3056 FAX 029-850-3058 西日本営業所 〒601-8027 京都市南区東九条中御霊町53-4-4F TEL 075-672-3266 FAX 075-672-3276 © 2010, TSI Incorporated
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