2014北方領土返還要求 北海道・東北国民大会の開催結果について 北方領土返還要求北海道・東北国民大会実行委員会 平成26年8月22日、北海道並びに東北六県の関係機関、団体が結集し、北方四島の早期返 還実現を求める声を挙げ外交交渉を強力に支援するとともに、確固たる意思の下粘り強く返還要 求運動を推進し、国民世論の結集を図るため、次のとおり「北方領土返還要求 北海道・東北国 民大会」を開催いたしました。 ■大会概要 ◇主 催 北方領土返還要求北海道・東北国民大会実行委員会 (大会長 北海道知事 高橋 はるみ) ◇後 援 外務省、内閣府北方対策本部、北海道・東北六県議会議長会、東北市議会議長会、 北海道・東北町村議会議長会、北海道議会、北海道市議会議長会、 北海道町村議会議長会、北海道教育委員会 ◇日 時 平成26年8月22日(金) 13:00~15:45 ◇場 所 道新ホール(札幌市中央区大通西3丁目) ◇内 容 第1部 13:00~14:00 あいさつ(大会長、東北六県知事代表、来賓)、元島民の声 元島民後継者キャラバン隊決意表明、大会宣言、大会決議 等 第2部 14:00~15:45 アトラクション 映画上映「ジョバンニの島」 ■開催結果 ◇参加者 約700名 【ご来賓】 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策) 山本 一太 様 (代理:内閣府北方対策本部審議官 山本 茂樹 様) 外務大臣 岸田 文雄 様(代理:外務省欧州局参事官 武藤 顕 様) 自由民主党北海道支部連合会会長 衆議院議員 伊東 良孝 様 公明党北海道本部代表 衆議院議員 稲津 久 様 (代理:代表代行 衆議院議員 佐藤 英道 様) 民主党北海道総支部連合会代表 衆議院議員 横路 孝弘 様 (代理:代表代行 参議院議員 徳永 エリ 様) 日本維新の会北海道第2支部支部長 衆議院議員 高橋 みほ 様 みんなの党北海道支部支部長 安住 太伸 様 (代理:幹事 札幌市議会議員 木村 彰男 様) 日本共産党北海道委員会委員長 青山 慶二 様(代理:副委員長 春木 智江 様) 社会民主党北海道連合代表 道林 實 様(代理:幹事長 三谷 直樹 様) 新党大地代表 鈴木 宗男 様(代理:秘書 五十嵐 誠 様) 衆議院議員 町村 信孝 様(代理:事務所所長 藤部 英一 様) 衆議院議員 今津 寛 様(代理:秘書 今津 寛史 様) 衆議院議員 吉川 貴盛 様(代理:秘書 大倉 諭 様) 衆議院議員 伊東 良孝 様 衆議院議員 高木 宏寿 様 衆議院議員 武部 新 様(代理:秘書 私市 範子 様) 衆議院議員 中村 裕之 様(代理:秘書 中鉢 淳二 様) 衆議院議員 船橋 利実 様 衆議院議員 堀井 学 様(代理:秘書 大槻 香織 様) -1- 衆議院議員 衆議院議員 衆議院議員 衆議院議員 衆議院議員 衆議院議員 衆議院議員 衆議院議員 参議院議員 参議院議員 参議院議員 参議院議員 参議院議員 渡邊 孝一 様(代理:事務所所長 安田 昌幸 様) 清水 誠一 様(代理:札幌事務所所長 藤野 進一 様) 勝沼 栄明 様(代理:秘書 高橋 秀典 様) 稲津 久 様(代理:秘書 前川 隆史 様) 佐藤 英道 様 横路 孝弘 様(代理:秘書 佐藤 まゆみ 様) 高橋 みほ 様 鈴木 貴子 様(代理:秘書 五十嵐 誠 様) 伊達 忠一 様(代理:秘書 篠原 茂晴 様) 長谷川 岳 様(代理:札幌事務所所長 青木 誠太郎 様) 小川 勝也 様(代理:秘書 佐藤 尚登 様) 徳永 エリ 様 紙 智子 様 (代理:日本共産党国会議員団北海道事務所所長 岡田 北海道・東北六県議会議長会代表 青森県議会議長 阿部 広悦 様 (代理:青森県議会副議長 越前 北海道議会北方領土対策特別委員会委員長 小松 茂 様 北海道議会北方領土対策特別委員会副委員長 松山 丈史 様 北海道議会北方領土対策特別委員会委員 高橋 文明 様 北海道議会北方領土対策特別委員会委員 平出 陽子 様 北海道議会北方領土対策特別委員会委員 丸岩 公充 様 北海道議会北方領土対策特別委員会委員 池本 柳次 様 北海道議会北方領土対策特別委員会委員 大谷 亨 様 北海道議会北方領土対策特別委員会委員 斉藤 博 様 北海道議会北方領土対策特別委員会委員 勝部 賢史 様 北海道議会北方領土対策特別委員会委員 中司 哲雄 様 北海道議会北方領土対策特別委員会委員 広田 まゆみ 様 北海道議会北方領土対策特別委員会委員 松浦 宗信 様 北海道議会北方領土対策特別委員会委員 荒当 聖吾 様 北海道議会北方領土対策特別委員会委員 八田 信之 様 北海道議会北方領土対策特別委員会委員 三好 雅 様 北海道議会北方領土対策特別委員会委員 村木 中 様 北海道教育委員会教育長 立川 宏 様 晋一 様) 陽悦 様) ◇プログラム 第1部 ~次世代を担う私たちからのメッセージ~ 芦崎 未帆 様 [メッセージは別紙1] 1 開会のことば 北方領土返還要求北海道・東北国民大会実行委員会委員長 佐藤 和子 2 大会長あいさつ 副大会長 公益社団法人北方領土復帰期成同盟会長 堀 達也 [あいさつは別紙2] 3 東北六県知事代表あいさつ 宮城県知事 村井 嘉浩(代読 宮城県副知事 三浦 秀一) [あいさつは別紙3] 4 来賓紹介 5 来賓あいさつ 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策) 山本 一太 様 [あいさつは別紙4] (代読 内閣府北方対策本部審議官 山本 茂樹 様) 外務大臣 岸田 文雄 様 [あいさつは別紙5] (代読 外務省欧州局参事官 武藤 顕 様) -2- 北海道・東北六県議会議長会代表 6 7 8 9 10 11 青森県議会議長 阿部 様 [あいさつは別紙6] 青森県議会副議長 越前 陽悦 様) (代読 祝電披露 元島民の声 色丹島元島民 小田島 梶子 様 元島民後継者キャラバン隊決意表明 キャラバン隊 白﨑 賢哉 様 大会宣言 札幌市副市長 生島 典明 大会決議 北方領土返還要求運動福島県民会議会長 齋藤 幸子 閉会のことば 北方領土返還要求北海道・東北国民大会実行委員会副委員長 第2部 アトラクション 広悦 [元島民の声は別紙7] [決意表明は別紙8] [大会宣言は別紙9] [大会決議は別紙10] 髙田 正志 映画上映「ジョバンニの島」 平成26年2月22日に、一般社団法人日本音楽事業者協会の創立50周年を記念して「ジ ョバンニの島」という映画が公開されました。 この映画は、北方領土の元島民であり、今も「語り部」として活躍される(千島連盟根室 支部理事である)得能宏氏の経験を踏まえたものです。 主人公(純平という少年)のモデルが得能氏とされている色丹島を舞台にしたアニメーシ ョン映画となっています。 【作品について】 ストーリー:色丹島を舞台に、主人公たち少年の視点から、ソ連軍が進駐する光景や島民 の不安、ソ連側の人々とのふれあい、家族の絆を描く。 企画・製作:一般社団法人日本音楽事業者協会 原作・脚本:杉田 成道 氏(『北の国から』の演出・脚本を担当) 監 督:西久保 瑞穂 氏(作品:『宮本武蔵-双剣に馳せる夢-』 『アタゴオルは猫の森』) 音楽(メインテーマ):さだまさし キャスト(声優):市村 正親、仲間 由紀恵、ユースケ・サンタマリア、北島 三郎、 柳原 加奈子などの豪華キャスト -3- ■北方領土返還要求北海道・東北国民大会役員 顧問 北海道市長会会長 東北市長会会長 北海道町村会会長 北海道東北六県町村会協議会会長 名誉大会長 青森県知事 岩手県知事 宮城県知事 秋田県知事 山形県知事 福島県知事 大会長 北海道知事 副大会長 札幌市長 根室市長 独立行政法人北方領土問題対策協会理事長 公益社団法人千島歯舞諸島居住者連盟理事長 青森県北方領土返還促進協議会会長 北方領土返還要求運動岩手県民会議会長 北方領土返還要求宮城県民会議会長 秋田県北方領土返還促進協議会会長 山形県北方領土返還促進協議会会長 北方領土返還要求運動福島県民会議会長 公益社団法人北方領土復帰期成同盟会長 ■北方領土返還要求北海道・東北国民大会実行委員会構成団体 青森県 根室市 青森県北方領土返還促進協議会 根室町村会 秋田県 根室市北方領土返還要求推進協議会 秋田県北方領土返還促進協議会 福島県 岩手県 北海道 一般財団法人北海道連合遺族会 北海道市長会 一般財団法人北海道老人クラブ連合会 北海道商工会連合会 一般社団法人札幌市老人クラブ連合会 北海道女性団体連絡協議会 一般社団法人北海道商工会議所連合会 北海道森林組合連合会 一般社団法人北海道水産会 北海道青年団体協議会 一般社団法人全国樺太連盟北海道支部連合会 北海道中小企業団体中央会 公益社団法人隊友会北海道隊友会連合会 北海道町村会 公益社団法人日本青年会議所北海道地区協議会 北海道・東北六県町村会協議会 公益社団法人北海道青少年育成協会 北海道農業協同組合中央会 公益社団法人全国自衛隊父兄会北海道地域協議会 北方領土返還要求運動岩手県民会議 公益社団法人千島歯舞諸島居住者連盟 北方領土返還要求運動福島県民会議 札幌市 北方領土返還要求宮城県民会議 札幌市女性団体連絡協議会 宮城県 札幌市連合遺族会 山形県 日本労働組合総連合会北海道連合会 山形県北方領土返還促進協議会 東北市長会 北方領土復帰期成同盟札幌支部 独立行政法人北方領土問題対策協会 公益社団法人北方領土復帰期成同盟 根室管内漁業協同組合長会 (五十音順) 北方領土返還要求北海道・東北国民大会実行委員会 事務局 公益社団法人 北方領土復帰期成同盟 -4- 別紙1 次世代を担う私たちからのメッセージ 私には今危機感を持っていることが二つあります。 一つめは、若い世代の多くが、四島の名前しか知らないことです。知らないから、ニュースを 見ても、他人事にしか思えない。 もう一つは、返還運動をされている方々と若い世代の間に距離があることです。 そこで、まず、元島民一世の皆様にお願いがあります。どうか、体験したことや、悲しかった、 辛かったというお気持ちを、胸の中にしまったままにしないでください。そのお気持ち、そして 返還運動に携わるお気持ちを身近な人たちに伝えていますか?言いづらくても、少しずつでも、 若い世代へと、息子さん、娘さん、お孫さんへと引き継いでください。 次に、若い世代の方にお願いです。私たちは元島民一世の生の声を聞く機会にできるだけ参加 し、言葉を引き出し、伝えていかなければいけません。まずは一人一人が、行動し情報を集めて、 友達、そして周りの人にどんどんつなげていきましょう。難しいことは考えなくていいと思いま す。今日ここに参加していること。それが貴重な第一歩です。皆さんで、今日のできごとを発信 してみませんか。そして応援して協力してくださる方々を増やしていきましょう。 返還運動の原動力となる思いを、世代を問わず共有することが、今私たちに必要なことだと考 えます。 平成26年8月22日 芦崎 -5- 未帆 別紙2 大会長あいさつ 本日、「2014北方領土返還要求北海道・東北国民大会」に道内各地はもとより東北各県よ り御参加いただき、また、御来賓の皆様方におかれましては、大変お忙しいところ御出席をいた だき、ありがとうございます。 我が国固有の領土である北方四島が、当時のソ連に不法に占拠されてから今年で69年目を迎 えました。 この間、島での生活を奪われた元島民の方々は、問題の解決を見ずに既に半数以上の方が亡く なられております。 元島民の平均年齢は80歳近くになり、残された時間は決して長くはありません。 自分の足で故郷に帰り、生まれ育った地の土を踏むため、北方領土問題の解決を固唾をのんで 待ち望んでおられます。 昨年4月、安倍総理がロシアに公式訪問して以降、これまで5度の日露首脳会談が重ねられて きており、平和条約の締結に向け期待をしていたところでありますが、昨今のウクライナ情勢も あり、日露関係が後退し、北方領土問題の解決が取り残されるのではないかと危惧しております。 北方領土問題は、元島民の皆さんだけの問題ではなく、我々日本国民全体の問題であります。 この問題の解決に、これ以上、時間を掛けることは出来ません。 政府においては、1日も早く平和条約を締結し、元島民の皆さんが故郷へ帰れるよう、強い姿 勢で北方領土問題の解決に向けた交渉をお願いしたいと思います。 そして、私たちは政府の外交交渉を下支えし、これまで以上に返還要求運動を推進し、国民世 論の高揚に努めるため、声高らかに北方領土返還を訴えて行く所存であります。 終わりに、本大会に御出席いただきました御来賓の皆様にお礼を申し上げるとともに、御参集 いただいた皆様には、今後とも北方領土返還要求運動への御協力をお願いし、挨拶といたします。 平成26年8月22日 北方領土返還要求北海道・東北国民大会 副大会長 公益社団法人北方領土復帰期成同盟会長 -6- 堀 達也 別紙3 東北六県知事代表あいさつ 本日、「2014北方領土返還要求北海道・東北国民大会」が、多くの御来賓並びに関係の皆 様の御出席の下、このように盛大に開催できますことを、東北六県を代表し厚く御礼申し上げま す。 また、皆様方には、日頃より返還運動に熱心にお取り組みいただいておりますことに対し、深 く感謝申し上げる次第でございます。 皆様御存じのとおり、1855年に調印された日魯通好条約により、北方領土は国際的にも我 が国の領土とされてきました。にもかかわらず、終戦時、旧ソ連により不法に占拠されたまま現 在に至っているこの状況は、到底納得のいくものではありません。 「鮭になっても帰りたい。鳥になっても戻りたい。」宮城県に住んでおられた元島民の方々の 切実な言葉であります。北方領土には、終戦時17,291人の方々が住んでおられました。 私たちはこの方々の思いを決して忘れることがあってはなりません。また、北方領土の返還は、 元島民の方々だけではなく、日本国民全体の悲願でもありますので、私たち国民が政府の外交交 渉を後押しし、問題解決につなげていくため、国民世論の結集こそが、最も重要であると考えま す。そのためにも、北海道・東北六県の皆様が一堂に会するこの機会を活かし、皆様とともに粘 り強く運動していくことが必要であります。是非とも、御協力を賜りますようお願い申し上げま す。 結びに、北方領土の早期返還とともに、御参集の皆様方の今後ますますの御健勝、御活躍を心 から祈念申し上げまして、東北六県代表のあいさつといたします。 平成26年8月22日 北方領土返還要求北海道・東北国民大会 東北六県知事代表 -7- 宮城県知事 村井 嘉浩 別紙4 来賓あいさつ<内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策)> 「2014北方領土返還要求北海道・東北国民大会」の開催に当たり、御挨拶を申し上げます。 まず始めに、本大会に御出席の皆様方におかれましては、我が国固有の領土である北方領土返 還実現のため、日頃より返還要求運動の推進に、多大な御尽力を賜り、心から感謝申し上げます。 さて、北方四島は、祖先から受け継いできた我が国固有の領土であり、かけがえのない土地で ある北方領土の返還は国民にとっての悲願です。 安倍内閣発足から、これまで5回の日露首脳会談を開催し、平和条約締結交渉を加速化させる ことが合意され、返還交渉の進展が期待されております。ロシアのクリミア併合などのウクライ ナ情勢により予断を許さないものの、私としては、このような情勢下にあっても、より一層の国 民世論の啓発強化を図り、返還に向けた環境整備に積極的に取り組み、外交交渉を強力に後押し してまいりたいと考えております。 昨年実施した特別世論調査の結果にも表れているように、次代を担う若い世代に対し、北方領 土問題の正しい理解と関心を高めることが重要であり、内閣府としては、平成26年度予算にお いて、若者が北方領土隣接地域への視察等を通じ、様々な形で領土問題を発信してもらう内容の プログラムを盛り込むなど、若い世代を対象にした啓発や教育機会の拡充に努めております。 併せて、北方領土教育の重要性が高まりつつある現状に鑑み、北方領土問題に関する研修への 参加や学習教材集の活用について、文部科学省と協力し、各都道府県教育委員会や全国の小中学 校の校長で組織される校長会、社会科教育の充実を目指す教員の全国的な研究組織に対して直接 働きかけを行っているところです。 さらに、親しみやすく、分かりやすい運動の展開として、「エリカちゃん」を活用した動画の 配信など、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの活用などにも、引き続き、きめ細やかに 取り組んでまいります。 本大会御出席の皆様方におかれましては、今後とも、北方領土の早期返還実現のため、返還要 求運動に御尽力を賜りますよう心からお願い申し上げますとともに、返還要求運動が更に大きく 発展することを祈念いたしまして、御挨拶といたします。 平成26年8月22日 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策) 北方対策本部長 -8- 山本 一太 別紙5 来賓あいさつ<外務大臣> 「北方領土返還要求北海道・東北国民大会」の開催に当たり、一言御挨拶申し上げます。 高橋北海道知事はじめ、本日の大会に参集されている皆様におかれましては、北方四島の返還 に向けた国民世論の啓発と結集にかかる様々な活動に御尽力いただき、心から感謝申し上げます。 昨年4月末の安倍総理の訪露以降、日露間では着実に対話を進めてきました。昨年11月、私 は訪日したラヴロフ外相と会談を行い、今年は、1月に日露次官級協議、そして2月に安倍総理 がソチ・オリンピック開会式の際にプーチン大統領と会談しました。 その後生じたウクライナをめぐる問題は、アジア太平洋地域も無関係ではなく、我が国として、 力を背景とした現状変更は決して容認できません。7月17日にはマレーシア航空機撃墜事件が 発生し、298名もの尊い命が奪われました。我が国は、G7で連携しつつ、すべての当事者に 対してウクライナ情勢の平和的解決に向けて行動することを強く求めています。 このウクライナ情勢は、日露関係にも影響を及ぼしていますが、平和条約締結問題に関しては、 昨年4月に安倍総理が訪露した際の共同声明における合意を踏まえつつ、北方四島の帰属の問題 を解決し、ロシアとの平和条約を締結するよう、腰を据えて交渉に取り組む決意です。政府がロ シアとの交渉を強力に進めていく上で、北方領土返還要求が日本国民の総意であることを明確に 示し続けることが重要です。 本日御出席の関係者の皆様におかれましては、四島交流を通じた四島住民との相互理解の促進 など、様々な形で北方領土問題の解決に向けた環境整備に御協力いただいており、この場を借り て改めて深く感謝申し上げます。 北方領土返還の実現に向け、引き続き御支援と御協力を賜りますよう改めてお願い申し上げ、 私からの挨拶とさせていただきます。 平成26年8月22日 外務大臣 -9- 岸田 文雄 別紙6 来賓あいさつ<北海道・東北六県議会議長会代表> 「2014北方領土返還要求北海道・東北国民大会」が盛大に開催されますことを、北海道・ 東北六県議会議長会を代表して、心からお祝い申し上げます。 はじめに、全国民の願いである北方領土の早期返還実現のため、日頃から、各地域において、 北方領土返還要求運動に懸命に取り組まれている皆様に、心から敬意を表し、感謝申し上げます。 また、本日の北海道・東北国民大会の開催に当たり、大会長を務める北海道の高橋知事、実行 委員会の佐藤委員長をはじめ、関係皆様の御尽力に、深く敬意を表します。 さて、我が国固有の領土である北方四島が不法占拠され、既に69年もの歳月が過ぎようとし ています。 北方領土問題は、我が国の外交にとって極めて重要な課題であり、政府によるロシアとの交渉 が続けられてきていますが、四島返還という国民の悲願はいまだ達成されておらず、誠に遺憾で あります。 最近の外交交渉の動きを見ますと、日本の総理大臣としては10年振りとなる昨年4月のロシ ア公式訪問をはじめとして、本年2月のソチでの首脳会談まで、安倍総理とプーチン大統領との 首脳会談が1年足らずの間に5回も行われており、両国首脳間の信頼関係の深まりを感じさせ、 今後の交渉の進展が大いに期待されていたところです。 しかしながら、近頃のウクライナ情勢の影響を受けて、様相は大きく変わり、交渉の停滞が危 惧される事態となっています。 このような状況にあっても、北方領土問題を解決するためには、政府が強い意志をもって、粘 り強くロシア政府との交渉を続けていかなければなりません。そして、この交渉を後押しする最 大の力は、北方領土の返還を求める国民の一致した世論であります。 青森県は、北海道の隣県であり、古くから北方領土周辺海域を漁場としてきており、また、県 内には北方四島を追われた方も数多く居住していることから、これまで積極的に返還要求運動を 展開してきました。 青森県議会といたしましても、今まで以上に、北方領土問題に対する理解の促進を図り、世論 の喚起を図るため、引き続き努力して参ります。 皆様方におかれましても、北方領土返還の一日も早い実現に向け、今後とも、より一層の御尽 力を賜りますよう、お願い申し上げ、御挨拶といたします。 平成26年8月22日 北海道・東北六県議会議長会代表 青森県議会議長 - 10 - 阿部 広悦 別紙7 元 島 民 の 声 私は、色丹島色丹村斜古丹出身の 小田島 梶子 と申します。北方四島の元島民を代表しまし て、北方領土返還の思いを訴えさせていただきます。 69年前、私達の故郷である北方四島は、終戦後に当時のソ連によって不法に占拠され、私の 目の前でソ連兵によって日の丸の国旗が引き裂かれたという記憶は、今でも鮮明に残っておりま す。 そして、その後、元島民は北方四島から強制的に追い出されたのです。 以来、私達元島民は、辛く、苦しい日々を強いられながらも、北方四島の一日も早い祖国への 復帰をひたすら願い、北方領土返還運動の先頭に立ち、その役割を果たして参りました。 終戦時、約1万7千名いた元島民は、既に約1万名が物故者となり、更に、高齢化が進んでお りますが、私達の祖国復帰への願いは今なお実現を見ておりません。 しかし、日露首脳会談が行われるなど、領土問題の解決への期待が高まっているところであり ますが、ウクライナ情勢が混沌とする中、平和条約締結交渉に向けて、先行きは決して楽観出来 ない状況となっております。 このため、私達の切なる願いは、絶対に諦める訳にはいかないのです。「北方領土の早期一括 返還」が実現するその日まで、多くの皆様の御理解と御協力をいただきながら、領土返還運動を 粘り強く訴え続けていくことをお誓い申し上げ、「元島民の声」とさせていただきます。ありが とうございました。 平成26年8月22日 色丹島元島民 - 11 - 小田島 梶子 別紙8 元島民後継者キャラバン隊決意表明 私達「後継者キャラバン隊」22名は、本日、この「2014北方領土返還要求北海道・東北 国民大会」を出発して、宮城県に向かい、宮城県知事及び仙台市長を表敬訪問し、千島連盟の理 事長からのメッセージを手交すると共に、仙台市において街頭啓発活動を行いながら、25日ま での4日間にわたり、地域の皆さんに北方領土問題に対する理解と協力を訴えてまいります。 歴史的にも、国際法上からも明らかに我が国、固有の領土である北方四島は、元島民にとって ふるさと は父祖伝来の地として受け継がれてきたかけがえのない故郷であり、私達後継者にとっても心の ふるさと 故郷であります。 しかし、戦後69年を迎えた今なお、北方領土問題は具体的な進展がなく、元島民の高齢化と 減少化が続く中、焦燥感を募らせているところであります。 昨年来、日ロ首脳会談が行われるなど領土問題の解決への期待が高まっているところでありま すが、現在、ウクライナ情勢が混沌とする中、平和条約締結交渉に向けて、先行きは決して楽観 出来ない状況となっております。 このため、日本政府には早期の領土問題解決に向けて、具体的かつ実質的な成果の見える交渉 を行っていただくとともに、全力を挙げて確固たる対応をお願いするものであります。 このような状況の中、国民一人ひとりが、重要な課題であるとの意識を持ちながら、積極的に 北方領土返還要求運動に参加することが重要であり、元島民の熱い思いを受継ぐ私達「後継者」 の役割と責任は極めて大きいものであると自覚しております。 本日は、この大会に北海道内を始め、三年前の東日本大震災で被災され、復興に向けて頑張っ ておられる東北地域からも参加された皆様方の熱意をしっかりと心に受け止めて、私達、後継者 キャラバン隊員一同はこれからの北方領土返還要求運動を更に積極的に取り組んでいくことを誓 いまして、決意表明といたします。 平成26年8月22日 「2014北方領土返還要求後継者キャラバン隊」 - 12 - 別紙9 大 会 宣 言 択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島からなる北方四島は、私たちの先人が血と汗で開拓した 地として受け継いできたものであり、いまだかつて一度も外国の領土となったことがない我が国 固有の領土である。 政府は、これまで強い意志をもってロシアと粘り強く外交交渉を重ね、さらに、昨年4月、安 倍総理がロシアに公式訪問したことを契機に首脳会談が重ねられており、北方領土問題の解決へ 向け交渉が進展することを期待しているが、解決への道筋は未だ見えないままである。 北方四島を追われ、一日も早い故郷の祖国復帰を望む元島民の半数以上の方が既に他界されて おり、生存されている方も高齢化が進んでいる中、これ以上、領土問題の解決に歳月を費やすこ とは許されない。 私たちは、今後とも北方四島の一括返還の実現を目指し、政府の外交交渉を後押ししていくと ともに、新たな決意のもとに粘り強く北方領土返還要求運動に取り組み、更なる世論の喚起を図 ることを、本大会の名において宣言する。 平成26年8月22日 北方領土返還要求北海道・東北国民大会 - 13 - 別紙10 大 会 決 議 北方領土、すなわち択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島は、歴史的にも法的にも我が国固有 の領土であるにもかかわらず、いまだロシアに不法占拠されており、北方領土問題の解決は日本 国民の悲願である。 し ま 特に、父祖伝来の地として受け継いできた四島を追われた元島民は、一日も早い北方領土の返 還を一心に願っている。 この願いが、北方領土返還要求運動の源であり、さらに国民一人ひとりの領土返還を求める思 いが込められた返還要求署名は8千6百万人を超えている。 私たちは、返還を切望する元島民や後継者をはじめ、日本国民の心情を重く受け止め、より一 層国民世論の結集に努める決意である。 政府、国会においては北方領土問題の早期解決のため、次の措置を講ずるよう強く要望する。 一 北方四島の一括返還の実現に向け、毅然たる姿勢で外交交渉に臨むこと。 一 国内世論の高揚と結集及び国際世論の喚起促進を図ること。 一 北方領土教育の拡充強化と青少年に対する啓発活動の促進を図ること。 一 北方四島交流等事業の円滑な推進を図ること。 一 北方四島周辺水域における安全操業を確保すること。 以上決議する。 平成26年8月22日 北方領土返還要求北海道・東北国民大会 - 14 -
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