構造生物 Vol.8 No.1 2002 年 5 月発行 自 己 紹 介 PF 物質科学第二研究系 松垣直宏 物質科学第二研究系の助手の松垣直宏と申します。赴任は一昨年(2000年)の12月 でしたので、ずいぶんと遅い自己紹介となります。若槻教授を中心とする構造生物 グループの一員として雇われたわけですが、私の主な仕事のひとつはPF-AR北西棟 に現在建設中のたんぱく質結晶構造解析専用ビームライン(通称NW12)を完成させ て使いものになるようにすることです。いま(3月末)ちょうど北西棟が竣工したと ころで、実験ホールにはまだ何もありませんが、これから一年弱で装置を並べて調 整をして回折実験ができるようにしなければなりません。 PFに着任する前は、阪大たんぱく研の月原先生のところでポスドクをやっていま した。SPring-8のBL44XUというたんぱく研の専用ビームラインが立ち上がり真近と いうときで、最終調整のお手伝いなどをしていました。そういうわけで、ビームラ インに接する機会には恵まれていたわけですが、いかんせん飲み込みが悪く、こち らに来てからも分からない/知らないことのオンパレードで苦労しています。みな さんに関わりのあるところでは、鈴木さん五十嵐さんとの3人交代でたんぱく当番 を回していて、BL6Bのトラブル対処を行うことになっています。しかし、最近は大 きなトラブルもない(?)ようで、逆にそういう重大なトラブルに適切に対処できる か正直なところ自信がありません。トラブルメーカーのIPリーダーが5台と redundantなので、イザというときは使用停止にしてしまえばいい、という状況に 救われているという感じです。 私も学生の頃は巨大ワイゼンベルクカメラのユーザーの一人で、BL18Bなどで丸 2日ビームタイムを頂いて二人(戦力不足のため)でひたすらIP交換をフラフラに なってやった経験があります。もう思考停止してひたすら実験マシーンの一部にな りきろうとするわけですが、悲しいかな人間は機械のように優秀ではなく、IPの置 きかたがバラバラになって、結果Denzoの連続データ処理ができなくなるという二 重の苦しみを味わうことになりました。当時の遅いコンピュータで巨大なIPイメー ジを一枚一枚OPENして中心(fiducial)位置メモるという作業は私には耐えがたく (何せmonoclinicでイメージが180枚くらいあった)、ピークサーチを行ってビーム センターの位置を返してくれる簡単なプログラムを書きました。センター近傍(指 定可能)しかメモリに読み込まないため、あっという間に100枚200枚のイメージの センター位置をリストしてくれ、Denzoのスクリプトとうまく組み合わせると自動 (バッチ)処理も可能です。たんぱく研の一部のひとたちの間で細々と利用されてい ましたが、昨年ロシュの深見さんがソースコード全部書き変えてくれ、6Bユーザー に公開してくれているようです。 構造生物 Vol.8 No.1 2002 年 5 月発行 登山が趣味(?)でいかにして土日祝祭を計画するかに頭を悩ませています。平日 はつくばのユーワールドの室内人工壁に行ったりしています(年会員です)が、最近 あんまり行く暇がなくて悩んでいます。6番付近で悩んでいるような眠っているよ うな人間をみかけましたらそれが私ですので遠慮なく声をかけてやってください。 よろしくおねがいします。
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