慶應での経験からリポジトリを考える

リポジトリという用語の整理
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リポジトリという用語は
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機関リポジトリは
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デジタルアーカイブは
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2002年から千葉大で始まった国内の機関リポジトリという
運動は、メタデータデータベースのバックヤード・オープ
ンアクセス運動や国立大学法人化での図書館の主張・目的
など、いろいろな目的を混在させて提起された。
オープンアクセス運動は重要な課題であるが、機関リポジ
トリと直結させることは無理がある。
私大のリポジトリでは、私大の筋書きとして、大学アーカ
イブという意味を含め検討することも重要である。
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慶應での経験からリポジトリを考える
入江 伸
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電子書庫というだけの意味でつかわれている
それぞれの機関の電子書庫という意味
和製用語なので、リポジトリと同意で使われることもある。
デジタル・インターネットによる社会構造の変化
学術コミュニケーションの変革
プレーヤー
ロールの変化
Serials Crisis
大学の競争時代
1998
SPARC
(ARL)
図書館の役割の変化
2003
SPARC japan
(NII)
2004
国立大学
独立法人
E science
グリーンジャーナル論
奈良先端
電子図書館
2003 国立図書
館協議会
新たな潮流
90年代電子図
書館の総括
筑波
紀要電子化
紀要電子化中止
CiNii
NII
2004
千葉大
リポジトリ
メタデータ
データベース
電子図書館という用語
を避ける傾向
グローバルILL
政策
EPICWIN
紀要が大事論
CiNiiはやめるかも
紀要電子化
なんでも論
2002
MIT Dsapce
200?
早稲田
IMAS
(Dspace)
2006
北大
リポジトリ
2007
慶應
リポジトリ
KOARA-A 分離
2005年当時の国立リポジトリ運動について
これまでのリポジトリ運動の変遷
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北大の主張
オープンアクセス運動の役割を果たさない機関リポジトリは無意味
y 筑波大学の紀要電子化は意味がない? なんで
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独立法人の評価としての戦略
法人化にともなう図書館の役割を強調
アクセスログ、データ量への競い合い
y eジャーナルの危機がオープンアクセス運動で解決するような姿勢?
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私立大学として国立大図書館への違和感を感じていた。
オープンアクセス運動は重要であるがゆえに、図書館の立場
でどのように関わるかの整理が必要であった。
オープンアクセス運動からグリーンジャーナル論
法人化における 図書館の露出論
| ILL統計からの紀要が大事論
| e- science から、何でも入れよう論
| ILLの効率化からのILL資料を登録論
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機関リポジトリ(学術コミュニケーション変革)と
大学アーカイブ・教育資料を分けるという考え方が
先行してしまったことで、図書館における電子デー
タでの公開、保存のための図書館での仕組みつくり
という視点が曖昧になった。
2005年CSI事業への慶應提案書
キーワードは連携
1998年 写真データベース
2002年 RLG CMI Project
| 2005年に3つのデジタルプロジェクト
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貴重書デジタル化と公開
紀要・学内出版物の電子印刷とサイト構築
y 150年記念事業のデジタル化
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慶應の取り組み経過
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2005年 慶應でのCSI事業、リポジトリの考え方
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国立大リポジトリ運動への違和感
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3つのデジタルプロジェクトの流れでCSI委託事業へ
オープンアクセス運動、グリーンジャーナル論一色
Webサイトでの信頼性保証?
y 筑波大での紀要デジタル化を否定
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2005-2008のコンテンツ系の活動
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全学体制の確立
出版社・学会との連携推進で図書館の役割を明確にする
CSI委託費で呼び水つくり
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著作権懇談会
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学会、紀要委員会との切り分け
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業務モデルの構築
最近はCINIIの影響力で増加
当初は、紙と一緒にCDで受入ライン
目録ラインの隙間で対応していたが限界になり、再編
運用当初の反応
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PDF(電子媒体)
メタデータ
公衆送信権の許諾
電子化にはコストをかけない、印刷工程を電子化する
遡及は学会(設立100年の学会もあるので、論文数が多い)
著作権処理も学会(規定改定を先行)
デジタル化は学会(電子出版を推進、出版社・印刷屋との交渉を代理)
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本
主要な学会との懇談会で理解の推進と規定改定
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電子データの図書館受入・目録作成の実践
PDFを前提とした印刷工程への対
応
コスト削減
メタデータ作成支援
登録が遅れるとクレームがくる
メタデータだけの論文の全文提供依頼がくる
| CiNiiが影響力を持つことで、登録依頼が増える
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KOARAとKOARA-Aを分けるという判断
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PDF標準仕様
レーベル標準仕様
納品標準方法
K-RIS OPAC
他データデータベースとの連携
運用5年でどうなったか
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KOARA運用規程
著作権の取り扱い
保存方法(フォーマット、媒
体)
メタデータ
投稿規定の見直し
著作権 公衆送信権の許諾
紀要電子化事業で登録されたCiNiiのデータを一括登録
ILLの多いグレードキュメントをデジタル化
紀要委員会への根回しお試しでデジタル化して掲載
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学内出版物における取り組み
慶應大学出版会・図書館との連携モデル KOARA
三田地区での紀要の電子化は進んでいる
慶應法学 三田学会雑誌 三田商学 などはバックナン
バーを全部対応
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学位論文への対応によって、OPAC、KOARAなどの登録フ
ローの再整理が必要となっている
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登録数が増えて、紙の目録担当から電子担当へ移管
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メタデータだけの登録もOKにしたら・・・
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学内だけの全文公開も可能としたら・・・
論文と大学アーカイブを分ける
なんでXOONIPS を採用したか
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コンセプトがすき
コミュニティーとして維持するには、日本語で開発者と話したかった
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コンテンツマネージメントシステムにデータベース層をつくる。
理研
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システムは進化していくがデータが大事
特徴だせる Dspace と違うグループの可能性
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採用するときは、結構不安でしたが、臼井先生の微笑みを信頼して。
学位論文
電子提出での受け皿
学術情報流通の支援
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裏話
業績データベース
研究成果報告書(科学研究費報告書)
電子提出の受け皿
教務系組織との連携
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理研が許してくれるか
図書館と対等に話してくれるか
システム的な利害が対立しないか
メンテナンスが続くか?
学内出版物の電子化
学会との窓口
研究支援系組織との連携
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BSIグループとの付き合いへの興味
不安点
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慶應出版会との連携
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MODSでデータを作成する
CiNii のデータを活用したかった
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リポジトリを核として新しい役割
利点
y 図書館の目録データとの整合性を重視したかった。
大学における学術情報流通の専門家として学会との連携
学内学術雑誌の方針議論への参加要請
大学出版会との連携
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教育コンテンツの電子的な提供のための連携
出版会への連携や学術電子書籍実験へのつながり
これまでの連携の取り組み
何から始めるか
私大の文脈で始めよう
2007/11/19
MLA+理研
2008/3/12
大学出版会との連携
2008
学内連携
福澤研究センター
出版会
図書館
私大のリポジトリは多様でいいのでは
国立大は富国強兵で工学部が多い 理学部も歴史がある。
論文数は多い。
| 国立大学法人化に伴なう戦いがある。
| これと同じ考え方で私大は取り組めない
| 学術コミュニケーション変革よりも大学アピールのほう
がインパクトがあるかも
| 研究論文より教育資料のサービスのほうが重要だったり
する
| 大学アーカイブ・教育アーカイブとしての意味が大きい
| 学内出版物を電子出版することと、著作権処理は早く
やっておいたほうがいい
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1990年代の電子図書館とは何が違うのか
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社会システムとの関係
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1990年代は図書館内でクローズ
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デジタル生産への変革
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デジタル化、公開のために図書館での付加コストが発生
奈良先端 筑波大の電子図書館
新聞DBやeジャーナルの歴史で学ぶことは、製造工程が
デジタル化が進み、デジタルデータが直接生産される
ことが重要
教育のデジタル化が必要
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eラーニングを進めるためには、教育教材のデジタル化、
教育のデジタル化が必須