■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ Vol.5 定額制音楽配信の時代がついに到来!? ■ ■ ■ ■ 文・飯尾洋一 ■ ■ ■ 「Jupiter」2013 年 10・11 月 第 142 号 掲載■ ■ ■ ネットで遊ぶ、クラシック! ¥有料 POINTS! ■膨大な曲数 ■格安 ■スマホでも聴ける 飯尾洋一 音楽ジャーナリスト。 著書に『クラシック BOOK』『クラ シックの王様 ベスト 100 曲』(と もに三笠書房・王様文庫刊)。 雑誌、放送、ウェブなどで幅広 く活動。 クラシック音楽サイト CLASSICA にてブログ発信中。 http://www.classicajapan.com/ 時代は変わる。LP レコードが CD にとってかわられたように、 CD の次はインターネットを通じたダウンロード販売の時代がやっ てくる……。と、数年前までは思っていたが、思わぬ伏兵があら われた。定額制音楽配信だ。 ダウンロード販売では、リスナーは欲しい音源をインターネッ トを通して購入する。買った音源はパソコンやスマホなどに格納 される。 「手元に残る」という意味では、従来の CD と本質的には 違わない。 ところが定額制音楽配信はぜんぜん別の種類のサービスだ。一 定金額を支払うとライブラリにある音楽をいつでも好きなだけ聴 ける。しかし音源はダウンロードではなくストリーミングという 方式で配信される。つまり、聴く度にその都度、音源データを受 信しながら再生する。ダウンロードのように待つ必要がない代わ りに、聴き終わってもデータは手元に残らない。所有する楽しみ はないが、膨大なライブラリを格安で楽しめるのが定額制音楽配 信の魅力だ。近年、日本でも様々な種類の定額制音楽配信がスタ ートして、急速に存在感を高めている。 その中でクラシック音楽を聴けるサービスとなると選択肢は限 られている。現時点でもっとも強くおすすめできるのは、この分 野の草分け、 「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」。ほぼク ラシックに特化されたサービスで、月額 1890 円(税込)で CD 約 7 万枚のライブラリーを利用できる。 サービスを提供するのはナクソスだが、ナクソス・レーベルの 音源だけを聴けるわけではない。なんと、世界中から 600 を超え るレーベルが参加している。 音声フォーマットは AAC+ 128kbps を採用。圧縮音源なので CD と完全に同一とは行かないが、ほとんどの人にとっては十分なク ォリティだろう。 もう一つサービスを挙げるなら、SONY の Music Unlimited。こち らはオールジャンルの定額配信サービスで「最新のヒット曲から 名曲まで 1500 万曲以上のラインナップ」をそろえる。一見、クラ シックの音源はなさそうに見えるが、実は豊富に含まれる。ただ 曲名やアーティスト名がほとんど日本語化されていないため検索 の難度が高い。音声フォーマットは高音質モードなら 320kbps AAC。月額 980 円(税込)は格安だ。 ただし両サービスともに泣きどころが一つ。トラックとトラッ クの間に短い無音(ギャップ)が発生する。切れ目なくつながる 楽章や、細かくトラックが分けられた曲だと落ち着かない。この 点は改善してほしいところ。 ■ナクソス・ミュージック・ ライブラリー http://ml.naxos.jp/ 海外盤の曲名やアーティス ト名も日本語化されているの がうれしい。図書館や音楽 大学などでも活用されてい る。参加レーベルもますま す増えている。 ★ナクソス・ミュージック・ライ ブラリーには無料試聴の機 能がある。いずみホールの ホームページではこの機能 を利用して、一部主催公演 曲目の試聴が可能になって いる。 ■Music Unlimited http://www.sony.jp/m usic-unlimited/ SONY が開始したオールジ ャンルの定額制音楽配信。 PC や ス マ ホ 以 外 に PlayStation や ブ ラ ビ ア 、 Android 搭載ウォークマンか らもアクセスできる。
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