会社概要編 (PDFファイル / 2.24MB)

Vision Statement
企業理念
チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー・リミテッド 日本支店は、
プロフェッショナルなスキル、そして責任感と統制力を備えた、思いや
りのある献身的なスタッフにより構成され、
「ケア」と「イノベーショ
ン」の精神に根差した会社を目指します。
卓越した業務運営と倫理基盤に立脚し、先進的な商品・サービスを
提供し、継続的かつ収益性の高い成長を遂げることにより、当社の
目指す市場をリードする保険会社となるべく、邁進してまいります。
Contents
目次
05
06
07
10
12
14
15
17
20
21
27
30
33
ごあいさつ
Greeting from CEO - Makoto Ozeki
主要な業績・財務状況
Financial Highlights
2008年トピックス
2008 Topics
チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー・リミテッド 日本支店概要
Zurich Insurance Company Ltd, Japan Branch Profile
チューリッヒ・ファイナンシャル・サービシズ グループ概要
Zurich Financial Services Group Profile
多様なビジネススタイル
Diversified Businesses
主な取扱商品・サービス
Products and Services
お客様の声を活かす取り組み
Voices of Customer Initiatives
ガバナンス体制
Corporate Governance
運営体制
Management Policy
損害保険のしくみ
Insurance Basics
チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー・リミテッド(スイス本店)決算ハイライト
Zurich Insurance Company Ltd, (Switzerland) Financial Statements
チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー・リミテッド 日本支店資料編
Zurich Insurance Company Ltd, Japan Branch Financial Data
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
03
その時、一番必要なHelpPointをあなたに。
私たちはお客様を、私たちの全ての行動の中心におきます。
チューリッヒのHelpPointはお客様に対し、その考えを実践することにより、
いざという時、チューリッヒがお客様の期待に応えることを表したものです。
お客様の期待に応えること。それがチューリッヒのHelpPoint。
万一の時に、あなたの前に次々と出現する困難、不安、疑問…、
こうしたひとつひとつに、きちんと答えを出せる保険サービスを提供すること。
それがチューリッヒのHelpPointです。
「ケア」の視点で保険内容を充実させ、
「イノベーション」の発想で斬新なサービスにチャレンジする。
この創業以来のチューリッヒの精神は、
「HelpPoint」という、
さらに新しいアプローチを手に、再び大きく進化し始めています。
きめ細かく、従来の保険の枠にとらわれない
数多くのソリューションをチューリッヒは追求し続けます。
04
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
Greeting
from CEO Makoto Ozeki
ごあいさつ
チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー・リミテッド 日本支店
日本における代表者および最高経営責任者
小関 誠
わが国の経済情勢は、2008年秋以降の世界経済の急激な悪
めて高度な知識と豊富な経験を日本のお客様に提供するため、
化の影響を受け、企業収益が急減、家計の雇用・所得環境の落
独自性のある高度なリスクエンジニアリング及び引受技術をも
ち込みによる個人消費低迷で、未曾有の厳しい状況となりまし
とに、世界基準のリスク管理やグローバルプログラム、特殊な
た。損害保険業界におきましても、主力の自動車保険市場が低
リスク向け保険等のソリューションを提供しお客様のニーズに
迷するなど極めて厳しい事業環境の中、一段と競争が激化し経
着実に対応してまいりました。
営統合や業界再編の動きが活発化しました。
その一方で、内部管理体制並びにコンプライアンスをはじめと
こうした 経 営 環 境 の 中 で、チューリッヒは、2008年 度に、
する社内体制の強化に向けた組織づくり、人的資源の充実、
「チューリッヒはお客様が必要な時にお客様の期待に応えてい
管理・牽制態勢の強固な基盤構築を持続的に取り組んできまし
く」という考えを核とした“チューリッヒのHelpPoint”
という新
た。内部監査の独立性と実行性を高めつつ、各部門においては、
しいブランドコンセプトをスタートさせました。日本支店創立以
自主的に内部統制活動を高めるしくみを取り入れ、業務プロセ
来の「ケア」と「イノベーション」の企業理念を遂行するととも
ス改革の推進、わかりやすい保険商品説明の徹底、確実な保険
に、あらゆる接点においてお客様の期待とニーズに応えてい
金のお支払い、親身な事故解決への支援などを通じた高い業務
くことを目指すものです。
品質の維持向上に努めています。
自動車保険では、
QRコードを使用したZステッカーによる事故受
グローバルな経済環境は引き続き予断を許さない状況にありま
付サービス等いち早く、モバイルによる革新的なサービスを提
す。チューリッヒは、社会や消費者の価値観が激しく変化するこの
供してまいりました。本年度は、新しいお客様との接点の拡大を
時に、お客様を深く理解することにより、あらゆる接点でお客様の
目指し、業界で初となる、モバイル上で自動車保険の新規契約及
期待に応える保険会社として、様々な変化に対し的確に対応して
び契約更新が完結できる、画期的なモバイルサービスを開始し
まいります。今後とも、事業の一層の効率化を図り、目指す市場に
ました。
おいてお客様に選んでいただける保険会社として、競争力のある
また、高度なダイレクトマーケティング手法による提携事業につ
独自性の高いサービスや商品、
ソリューションを提供してまいりま
いても順調に推移し、パートナーである提携企業の会員様に対
す。また、多岐にわたるお客様との接点において工夫を重ねること
するサービス展開に貢献すると共に、傷害保険を中心に順調な
を忘れず、お客様からの信頼を深める努力を進めてまいります。
事業進展を図ることができました。
引き続き皆様のご支援とご愛顧を賜りますよう宜しくお願い致
企業保険分野では、業界をリードするチューリッヒグループの極
します。
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
05
Financial Highlights
主要な業績・財務状況
■ 総収入保険料
種目別構成(2008 年)
単位:億円
500
8%
400
自動車保険
傷害保険
13%
300
火災保険
その他の保険
200
0
59%
20%
100
年 度
2004
2005
2006
2007
2008
自動車保険
261
274
279
294
288
傷害保険
52
66
74
80
100
火災保険
41
48
50
58
66
そ の 他
60
66
62
36
38
合 計
413
454
465
468
当 期 の 総 収 入 保 険 料は、傷 害 保 険 などの 売 上げも伸ばし、
491億円を計上しました。
491
単位未満:四捨五入
■ 保険契約準備金
■ ソルベンシー・マージン比率
単位:億円
%
300
400
200
300
200
100
100
0
2004
2005
2006
2007
2008
責任準備金
213
232
239
260
254
支払備金
80
79
151
182
年 度 197
0
年 度
Solvency margin
支払余力(%)
2004
2005
2006
2007
2008
351.8
279.3
399.4
340.0
356.1
単位未満:四捨五入
06
お客様への保険金支払準備を充分に確保するため、支払備金を
引き続きリスク管理の強化に努めた結果、
ソルベンシー・マージ
15億円増額計上しました。
ン比率は356.1%に上昇しました。
Zurich Insurance Company Ltd Business Report 2009
2008 Topics
2008年トピックス
業界初!
自社モバイル公式サイト内での自動車保険契約サービスを開始
2008年12月より、当社モバイル公式サイトにて業界初とな
る自動車保険の契約サービスの提供を開始いたしました。
このサービスにより、お客様が必要とする時、場所を問わずに
自動車保険ご加入の見積りから契約締結まで、そして万一の事
故、故障の際のGPS(位置情報機能)緊急システムを通じた対
応に至るまで、モバイル完結型のサービスのご利用が可能とな
りました。
また、モバイルによる契約締結においても、
インターネットに
よる契約と同様に新規契約の場合は最高7,000円、継続契約
においても一律1,500円の割引が適用されます。
電話・インターネットに続く、モバイルという新たな販売チャ
ネルにより、
また異なる層の新しいお客様にも当社の利便性に
優れた新サービスがご利用いただけることになりました。
ウェブサイトをリニューアル
2009年1月、お客様との最大の接点であるウェブサイトを
一新し、
サービス機能を充実させ、
お客様の利便性とユーザビリ
ティを大幅に改善いたしました。
リニューアルを実施するにあた
り、当社コールセンタースタッフからの聞き取り調査に始まり、
お客様アンケートで蓄積されたお客様の声、
ログ解析による問
題点の把握など、お客様の視点で一からサイト構造の見直しを
図りました。
リニューアル内容は次のとおりです。
■ 目的や必要な情報に早くたどりつく導線を強化
より使いやすいサイトとするために、お客様の目的や必要に
合わせて導線をわかりやすくし、見積りや申し込み画面等お客
様の操作が必要なページでは右上に「操作ガイド」を常に掲示
することにより、見積りから契約まで迷うことなく手続きができ
るサポートをご用意しました。
■ 「早分かりナビ」開設
条件別の「保険料例」から、
「ロードサービスの他社比較」、
「事
故対応メニュー」、
「補償内容」までお見積り前に必要なサービ
ス内容に関する情報を、簡潔にわかりやすく一覧でご覧いただ
ける「早分かりナビ」を開設しました。
■ 困った時のお問い合わせがわかりやすく
各ページに、それぞれ関連した内容のお客様からよくお問い
合わせをいただく項目を掲載し、お電話の手間をわずらわせる
ことなく、その場でお客様の質問や疑問にお答えするしくみをご
用意しました。
■ 用語集の充実
お客様により便利に利用していただけるよう、保険に関する
用語集をさらに充実させました。
Zurich Insurance Company Ltd Business Report 2009
07
2008 Topics
2008年トピックス
GPS(位置情報機能)緊急システムを拡充
2008年11月より「スーパー自動車保険」の付帯サービス
の特定、損害状況の画像送付に今回の上記のサービスが加わる
の1つである携帯電話のGPS機能の、事故・故障時におけるお
ことにより、耳や言葉の不自由なお客様に、事故や故障時の一
客様の操作の簡略化とサービスを拡充いたしました。
番必要な際に、
より一層安心できるサポートの提供が可能とな
当社が既に提供していたGPS緊急通報アプリ内に、新たに事故・
りました。さらに耳や言葉の不自由なお客様に向け、電話での通
故障時の通報内容の選択肢とショートメール機能を追加。これによ
話を必要としない以下のサービスも提供開始いたします。
り、選択画面から事故や故障の種類を簡単に伝えることができ、
ま
①専用無料ファックスを通じた各種変更手続き・事故受付
たショートメール機能により通話せずに事故・故障状況の連絡がで
②メールによる担当者との事故対応連絡
き、
さらに利便性の高いサービスのご利用が可能となりました。
③チューリッヒの公式ウェブサイト(www.zurich.co.jp)に説明
また、既存のサービスであるGPS機能による事故・故障場所
ページを新設
銀行でのダイレクトメールによる契約完結型傷害保険の販売開始
2008年4月よりイーバンク銀行株式会社との共同企画によ
募り、顧客がダイレクトメールに同封されている申込書を返送
り、通信販売による契約完結型の団体傷害保険の取り扱いを開
することにより契約締結を完了するしくみは、銀行が代理店と
始いたしました。これは「イーバンク フリーケア・プログラム」
なり銀行の顧客向けに販売される傷害保険において、
日本初の
という、
イーバンクを団体契約者としてイーバンクの顧客が任意
導入となりました。イーバンクよりイーバンクマネーカードを
加入する団体傷害保険となります。
お持ちのお客様に対して、順次ダイレクトメールにて案内して
ダイレクトメール等の通信手段にて団体傷害保険への加入を
います。
保険金支払い例サイト「知っ得保険金ナビ」のサービスを追加
2007年2月に開設した「チューリッヒの安全と安心の情報サ
イト」において、そのサービスの1つである「事故ゼロ教室」の
新しいコンテンツとして、保険金支払い例サイト「知っ得保険金
ナビ」のサービスを2008年4月より追加しました。このサイト
では様々な事故例においての自動車保険の補償範囲や保険金
額の計算等に対する顧客理解を高めることを意図しています。
「知っ得保険金ナビ」は、アンケートなどを通じて集約された顧
客ニーズに応えたもので、自動車保険契約者にとって関心の高
い「事故発生時の損害額の目安」や「過失割合や属性によって
異なる保険金の計算」、
「車両保険のメリット」などについて具体
例を挙げてわかりやすく解説しています。また、実際にケガの程
度や車の損害の事例に合わせて、保険金の支払い例を紹介して
います。
「チューリッヒの安全と安心の情報サイト」及び「知っ得
保険金ナビ」はチューリッヒのホームページにアクセスいただけ
ればどなたでも無料でご利用いただくことができます。
08
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
「インターネット操作サポート」新登場
お客様がチューリッヒのケアスタッフとウェブ画面を共有しな
がら、自動車保険の見積りサイトの説明やサポートが無料で受
けられるサービス「インターネット操作サポート」を2008年5
月より提供開始いたしました。
「インターネット操作サポート」
は、
チューリッヒ公式ホームページの見積り画面内に設置された
バナーより、専用ソフトウェアをインストールしてご利用いただ
くサポートサービスです。お客様が閲覧されているインターネッ
トの画面を共有しながら、遠隔操作を行いお客様の質問にお答
えしたり、
お見積りの方法や内容についてご案内することが可能
です。当社のデータによると、チューリッヒのホームページ上で
見積り画面を訪れたお客様のうち約半数の方が、操作の不慣れ
や、内容における疑問などの理由により、手続きを完了されず、
途中で中止されています。このサービスは、そのようなお客様に
も、
チューリッヒの見積りサイトをストレスなく積極的にご利用し
ていただくために開発されました。
大好評「エコカー割引」
損害保険事業の公共性に鑑み、環境保護と低公害自動車の
普及、促進する観点より1999年よりエコカー割引を導入し、
最近特にご好評頂いています。今後も市場環境とお客様のニーズ
にあわせたサービスを提供していきます。
対象車種:ハ
イブリッド自動車・電気自動車・メタノール自動車・
天然ガス自動車
割 引:上
記の低公害車を対象に対人・対物賠償保険・搭乗
車傷害保険・車両保険について、3%の保険料割引を
適用します。
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
09
チューリッヒ・インシュアランス・
カンパニー・リミテッド 日本支店概要
Zurich
Insurance Company
Ltd, Japan Branch
Profile
企業データ
チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー・リミテッド 日本支店
オフィス 一覧
名称
(チューリッヒ保険会社)
東京
信濃町
03-5361-2580
Zurich Insurance Company Ltd, Japan Branch
調布
042-440-8950
設立年月日
1986年(昭和61年)8月
大阪
江坂
06-6821-8111
本社
〒160-8585 東京都新宿区信濃町35 信濃町煉瓦館
千里
06-4863-3510
電話
03-5361-2580(大代表)
名古屋
052-218-7110
代表者
日本における代表者および最高経営責任者(CEO)小関 誠
福岡
092-432-8680
事業内容
保険業
従業員数
約850人(パートスタッフ含む 2009年3月末現在)
国内事業拠点
東京(信濃町、調布)、大阪(千里、江坂)、名古屋、福岡
沿革
1986年 日本支店開設 損害保険事業免許取得
2001年 ウィンタートウル・スイス保険会社の保険契約包括移転完了
1987年 日本支店営業開始
2002年 生命保険商品の募集代理店業務開始
1990年 大阪支店開設
2003年 福岡損害調査オフィス開設
1997年 カスタマーケアセンター開設(ダイレクト事業本部営業開始)
1998年 「スーパー自動車保険」販売開始
2004年 名古屋損害調査オフィス開設
2000年 オールステート社の保険契約包括移転完了
2006年 貿易保険の引受開始
大阪カスタマーケアセンター設立
スーパー自動車保険保有契約数50万件突破
「スーパーバイク保険」販売開始
メディアによる評価
2003年
2月
アフターサービス調査 総合ランキングNo.1<日経ビジネス3月10日号>
2004年
7月
自動車保険顧客満足度No.1<J.D. パワー アジア・パシフィック>※1
2005年
自動車保険金請求対応満足度No.1<J.D. パワー アジア・パシフィック>※2
7月
自動車保険顧客満足度No.1<J.D. パワー アジア・パシフィック>※1
9月
2006年
6月
7月
自動車保険顧客満足度No.1<J.D. パワー アジア・パシフィック>※1
2007年
7月
自動車保険顧客満足度4年連続No.1<J.D. パワー アジア・パシフィック>※1
2008年
自動車保険金請求対応満足度No.1<J.D. パワー アジア・パシフィック>※2
自動車保険サイトランキング3期連続No.1<ゴメス株式会社>
「アフターサービス満足度ランキング2006年版」自動車の任意保険部問No.2<日経ビジネス6月26日号>
自動車保険事故対応満足度No.1<J.D. パワー アジア・パシフィック>※2
12月
オリコンDD株式会社 自動車保険・顧客満足度調査(CS)ランキング第1位
※1 (自動車保険顧客満足度)
出典:J.D.パワー アジア・パシフィック2004〜2007年日本自動車保険顧客満足度調査SM。契約時の経験や商品・サービスの内容に関して自動車保険契約者から回答を得た結
果。2004年:12,316名、
2005年:12,340名、
2006年:13,831名、2007年:12,044名からの回答による。
(2004年は同率1位。)www.jdpower.co.jp
※2 (自動車保険事故対応満足度)
(自動車保険金請求対応満足度)
出典:J.D.パワー アジア・パシフィック2004、
2005、
2007年日本自動車保険顧客満足度調査SM。自動車保険契約者で保険会社の事故対応経験者から回答を得た結果。
2004年:3,937名、
2005年:4,050名、
2007年:5,199名からの回答による。www.jdpower.co.jp
10
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
組織
Organizational
Structure
チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー・リミテッド 日本支店 組織 (2009年7月1日現在)
日本における代表者および最高経営責任者(CEO)/小関 誠
●個人保険部門
COO
内部
監査部
営業部
ホールセール事業本部
マーケティング部
エージェンシー事業本部
ストラテジック・インターミディアリー・ビジネス部
事務統括部
マーケティング部
カスタマー・ケア・センター(ダイレクト営業部)
保険計理人
SVP
ダイレクト事業本部
プランニング部
代理店開発部
オートグロース企画部
●企業保険部門
ビジネスプランニング&オペレーション部
営業部
国際保険業務部
企業保険事業本部
業務部
新規事業開発部
CEO/
日本における
代表者
CUO
●損害サービス部門
損害サービス業務・企画統括部
自動車損害サービスフィールド統括部
損害サービス本部(チーフ クレームズ オフィサー)
傷害火災新種損害サービス部
企業保険損害サービス部
CFO
プロジェクト
マネージメント
オフィス
●商品管理部門
商品数理部
自動車保険部
商品開発管理本部
マネージメント・
コミッティー
内部統制・
渉外担当 VP
コンプライアンス委員会
オペレーショナルリスク管理委員会
引受リスク管理委員会
財務リスク管理委員会
傷害火災保険部
●管理部門
財務部
チーフ リスク オフィサー
コンプライアンス部
チーフ コンプライアンス オフィサー
代理店管理部
チーフ HR オフィサー
人事・総務部
事務管理部
人事委員会
広報部
商品委員会
損害サービス本部 拠点一覧
自動車損害サービスフィールド統括部
カスタマーサービス部事故受付センター(東京 調布) 0120-860-001
西日本サービスセンター(大阪 千里)
06-4863-3450
カスタマーサービス部車両集中センター(東京 調布) 042-440-8819
中部サービスセンター(名古屋)
052-218-7110
カスタマーサービス部被害事故相談センター(東京 調布) 042-440-8755
九州サービスセンター(福岡)
092-432-8680
自動車損害サービス1部(東京 調布)
042-440-8194
傷害火災新種損害サービス部(東京 信濃町)0120-300-993
自動車損害サービス2部(東京 調布)
042-440-8190
(東京 調布) 042-440-8193
自動車損害サービス3部(東京 調布)
042-440-8191
企業保険損害サービス部(東京 信濃町)
03-5361-3940
日本におけるグループ会社
チューリッヒ・ライフ・インシュアランス・カンパニー・リミテッド 日本支店(チューリッヒ生命)
所在地
東京都新宿区
出資割合
100%
事業の内容
生命保険業
資本金(スイス本社)
6,000 万スイスフラン
日本における設立年月日
1996 年 8 月 15 日
1)
1)
チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー・リミテッドが100%出資しています。
有限会社チューリッヒ・スマートテクノロジー・サービス
所在地
東京都新宿区
設立年月日
2001 年 8 月 2 日
事業の内容
コンピューター・システムの開発・
出資割合
100%
保守・管理ならびに関連業務
資本金
300 万円
2)
2)
チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー・リミテッドが100%出資しています。
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
11
チューリッヒ・ファイナンシャル・サービシズ
グループ概要
Zurich
Financial Services
Group Profile
1872 年、金融の先進国スイスで誕生
チューリッヒ・ファイナンシャル・サービシズグループは、保険
お客様のニーズなどに合った商品サービスを開発し、多様な
事業を中心とした金融グループであり国際的なネットワークを
保険ビジネスを展開しています。
誇ります。1872年の設立より、スイスのチューリッヒ市を拠点
いかなる分野においても、
まずお客様のニーズを知り、その
に、170ヵ国以上でサービスを提供しており、約60,000人の
上でそれぞれのお客様のために個別に設計したソリューション
従業員を有しています。
を提供するというグループの基本姿勢は共通です。チューリッヒ
チューリッヒグループの2008年度の総収入保険料は519
グループでは、135年以上の歴史と経験に立脚し、あらゆる可
億USドル(4兆7,244億円)※に達し、強固な財務基盤とグロー
能性を鑑み、変化を続けるこの世界で、時代に合った、安心の保
バルな強みをフルに活かしながら、世界各地域の文化・特質・
険ソリューションを提供し続けてまいります。
チューリッヒグループ概要(2008年度)※換算レート:1USドル=91.03円(2008年12月31日)
グループ本社所在地
スイス連邦チューリッヒ市
最高経営責任者
ジェームス・シロー(James J. Schiro)
サービス提供網
世界 170 ヵ国以上
従業員数
約 60,000 人
総収入保険料
約 519 億 USドル(4 兆 7,244 億円)※
総資産
3,279 億 USドル(29 兆 8,487 億円)※
主な事業内容
保険業・金融業
代表的な経営指標
株主資本
事業利益の推移
7,000
6,707
25,587
6,035
6,000
5,186
25,000
5,000
22,426
22,103
3,947
4,000
3,000
28,945
単位:100万USドル
単位:100万USドル
20,515
2,988
20,000
2,000
1,000
0
12
15,000
2004
2005
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
2006
2007
2008
2004
2005
2006
2007
2008
チューリッヒグループの戦略
当社は、戦略を遂行することにより、いかなる市場環境におい
てもトップレベルの業績を達成してまいります。そしてその業績
は、顧客ニーズへの深い理解と収益性の高い成長の追求、そし
て全組織にわたり、常に変革の手をゆるめない社員によって導
かれます。
■ 収益性の高い成長
あらゆる市場環境に対応し、市場のニーズにあった商品開発
チューリッヒ・インシュアランス・
カンパニー・リミテッド
■ チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー・リミテッドの株主
発行済株式総数8,250万株(2009年6月10日現在)
チューリッヒ・グループ・ホールディング
Zurich Group Holding
49,000株
Zurich Financial Services
(0.06%)
トミー デ スワーン
する市場においては買収等により、収益性の高い成長を目指し
Thomas Escher
チューリッヒグループのあらゆる領域において、
より効率的か
1株
(0.00%)
マンフレド キンデル
1株
Manfred Kindle
(0.00%)
ドナルド ニコライセン
1株
Donald Nicolaisen
取り組み日々進化させています。
Armin Meyer
ます。お客様を知り、
ニーズを深く理解することによって、お客様
1株
(0.00%)
Manfred Gentz
アルミン マイヤー
全社員がお客様をすべての行動の中心に置き、業務を推進し
(0.00%)
マンフレド ゲンツ
つ効果的な業務運営を目指し、様々な手法を組織的・体系的に
■ お客様第一主義
1株
Tommy de Swaan
トーマス エスチャー
■ 業務変革
(99.94%)
チューリッヒ・ファイナンシャル・サービシズ
力、優れたサービス提案力と販売網を維持し、
またターゲットと
ます。
82,450,989株
(0.00%)
1株
(0.00%)
フィリップ ピドー
1株
Philippe Pidoux
(0.00%)
ヴァーノン サンキー
1株
Vernon Sankey
(0.00%)
スーザン ビー
1株
Susan Bies
だけでなくチューリッヒにとっても高い価値を生み出します。
ロルフ ヴァッター
■ 人材開発
ビクター シュー
(0.00%)
1株
Rolf Watter
(0.00%)
1株
Victor Chu
(0.00%)
適切なスキル・経験を持った人材を的確に配置し、個人の持
つ能力を最大限に引き出すことにより、より高いレベルの結果
を達成できるよう導きます。
保険財務力格付
保険財務力格付は、保険契約者の保険金請求に応える能力
に基づいた、第三者機関による保険会社の財務的健全性の評
価です。2009年3月31日現在におけるチューリッヒ・イン
シュアランス・カンパニー・リミテッドの格付は以下のとおりです。
格付機関
保険財務力格付
格付見通し(outlook)
A.M. Best
A
安定的
Fitch Rating
A+
ネガティブ
Moody's
A1
安定的
Standard & Poor's
AA-
ネガティブ
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
13
Diversified
Businesses
多彩なビジネススタイル
個人向けビジネス
Consumer Business
■ ホールセール事業本部
Wholesale Business Unit
■ ダイレクト事業本部
Direct Business Unit
ダイレクト・マーケティング手法を活かして、主としてクレジッ
ダイレクト事業本部では、支社や営業所を介さず、電話やイン
トカード会社、銀行、
インターネットプロバイダー、通信販売会社
ターネットを通じてお客様と保険会社とが直接やり取りするダ
などの会員の皆様に、個人の生活に有益な損害保険を提供して
イレクトビジネスモデルを展開し、中間コストを軽減するほか、
います。ダイレクト・マーケティングとは、文字どおり保険会社が
業務の効率化および集中化によるコスト削減を実現していま
直接お客様に接する販売方法ですが、その手法のひとつに、
す。これにより、
よりリーズナブルな保険料の提供を可能にする
“カード会社等他業種企業との提携による販売”があります。
だけでなく、
常にサービスの拡充を図っております。専門知識を
1986年の日本支店設立より大手クレジットカード会社、百貨店
備えた熟練したカスタマーケアスタッフは、当社の企業理念の
などの他業種との提携を進めてきました。お客様に新たな保険
「ケア」と「イノベーション」を実現すべく、常にお客様の立場に
加入の機会を提供したばかりでなく、ユニークで質の高いサー
立って対応するよう教育されています。チューリッヒは、
「リスク
ビスと高度な販売戦略は、提携企業のサービス事業展開に大い
細分型」の利点を最大限に活かして個々のお客様のニーズに
に貢献しています。十分にトレーニングを積んだプロフェッ
合った最適な補償を提供しています。
ショナルなスタッフと高度なITシステムを背景にマーケティング
戦略の立案から実行まで、提携企業の個々のニーズに合った
相応しいハイレベルな提案を行っています。
2008年度は、
フリー保険プログラム、
テレマーケティング等、
提携先企業の事業戦略にそった販売方法によるプロモーション
を積極的に推進しました。
■ エージェンシー事業本部
Agency Business Unit
エージェンシー事業本部は火災保険販売を中心とし、ユニー
クな付加サービスを開発し、販売代理店である不動産会社から
高 い 評 価 を 得 て います。ビジネスモ デ ル 特 許 を 出 願 中 の
「 ス マ ートレントシステム」は、業 界でも非 常にユニークな
火災保険販売のしくみのひとつです。
企業・法人向けビジネス
Corporate Business
■ 企業保険事業本部
Corporate Business Unit
企業保険事業本部は、海外にも拠点をお持ちの国際企業の
お客様や、複雑なリスクへの対応が必要とされる法人のお客様
向けに、
チューリッヒグループのネットワーク、経験やノウハウを
駆使して、
リスク・マネージメントの精神に基づいた、世界水準
の高品質な保険商品やサービスを提供しています。
1986年の日本支店開設当初から、法人のお客様に保険商
品およびサービスをご提案してまいりましたが、
それぞれの企業
にテーラーメードで設計する提案は、
これまでもお客様より高い
信頼と評価をいただいてまいりました。
また、当社のグローバル・プログラムに加入いただいている外
資系企業のお客様には、
チューリッヒグループ独自のバックアッ
プ体制によって、日本での個別ニーズに応える保険商品やサー
ビスを提供しています。
14
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
Products and
Services
主な取扱商品・サービス
ホールセール事業本部
ダイレクト事業本部
個人の生活に有益な保険として、傷害保険を中心に、個人賠
■ 自動車保険(スーパー自動車保険)
償責任保険、
ゴルファー保険などの保険商品を提供しています。
■ 傷害保険
ほとんどすべての事故によるケガを保障する普通傷害保険
と主に交通事故によるケガを保障する交通事故傷害保険、そし
て、それぞれの家族版である家族傷害保険とファミリー交通傷
害保険を中心にお客様のライフスタイルに合わせた各種のプラ
ンを組んで提供しています。
*傷害保険の特約として「疾病入院保険金支払特約」
・
「疾病手術保険金支
払特約」を開発しました。ケガの保障に加え、病気の保障にも簡単な告知
のみでご加入いただくことができるようになりました。
■ 個人賠償責任保険
最高 1 億円の大型保障を年払方式で提供しています。
■ ゴルファー保険
大型ホールインワン保障に加え、用品損害やプレー中のケガ
による死亡・後遺障害などの費用を保障します。
エージェンシー事業本部
■ 住宅総合保険(ハイライフ保険)
住宅や家財に関わる様々なリスクを補償する住宅総合保険
を地震保険と併せてご用意。
賃貸住宅居住者のための補償プランには、
カギ・水周り、
ガラ
スのトラブルに対応する質の高いサービス※1を提供していま
す。また、
ジャックスカードと提携し、賃貸不動産管理会社のため
に入 居 者 の 賃 料を保 証する独自の 仕 組 み(スマートレント
システム※2)を開発し、住宅総合保険とパッケージで販売して
います。
※ 1:本サービスは当社が提携するサービス会社が提供します。
※ 2:スマートレントシステムはビジネスモデル特許を出願中です。
ドライバーの年齢、居住地などのリスクを細かく分析し、それ
に応じた保険料を設定する新しい保険料算出方法であるリスク
細分型を導入した直販型自動車保険。
1998 年の発売開始より日本市場に新たな価値を提供し
続け、そのクオリティの高さはいまや揺るぎないものとなりまし
た。事故だけでなく故障時も迅速に対応するロードサービス※
は 24 時間 365 日の万全な体制です。また、
常にケアに根差し
たサービス体制の拡充を行っており、今後も革新的なサービス
と安心を進化させています。
※ロードサービスは当社が提携するロードサービス会社が提供します。
■ バイク保険(スーパーバイク自動車保険)
リスク細分による保険料算出とダイレクト販売チャネルに
より、
リーズナブルな保険料でありながら競争力のある補償を
提供する 125cc 超の自動二輪自動車を対象とする保険。
対人・対物賠償、人身傷害、搭乗者傷害などの基本の補償に加
えて、携行品担保特約や車両盗難時臨時費用担保特約など、自
動二輪自動車保険としてはユニークな補償を提供しています。
■ 傷害保険(スーパー傷害保険)
日本で初めてダイレクト販売による割引を導入した「スー
パー傷害保険」は、2004年4月より、日本初のインターネット
による契約締結サービスを開始いたしました。保障もお客様の
ライフスタイルにより選べる従来の「パーソナルタイプ」
「ご夫
婦タイプ」
「ファミリータイプ」に、それぞれ「ベーシックプラン」
と「治療に手厚く備えるプラン」をご用意しています。
■ 生命保険販売業務 募集代理店業務
チューリッヒ生命のガン保険
My終身ガン保険
ガン診断保険
医療保険
終身医療保険ケアプラス
*グループ会社であるチューリッヒ生命の募集代理店として保険契約締結の
媒介を行っています。保険契約締結の代理権はございません。
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
15
Products and
Services
主な取扱商品・サービス
企業保険事業本部
■ 貨物海上保険
企業のお客様を対象として、火災保険、動産総合保険、建設工事
義務、危険負担、および保険付保の必要性に関して、一般的には
保険、機械保険、PL保険、施設賠償責任保険、傷害保険、労働災害
国際商業会議所の制定している
「インコタームス
(Incoterms)」
総合保険、運送保険、貨物海上保険などの従来型の一般的な保険
が用いられます。チューリッヒは、国際貿易取引において保険付
商品はもとより、
チューリッヒではお客様のリスク・マネージメントにお
保が必要なお客様に対して、
グローバルなネットワークでサポー
役に立てる、特徴的な保険商品・サービスを幅広く提供しています。
トいたします。
■ 企業財物総合保険
■ ポリティカルリスク保険
企業財物総合保険はオールリスク対応型の火災保険であり、
国内の銀行、商社、輸出者向けに、新興国の債務者や取引先が、
スタンダードな火災保険の補償内容である火災、落雷、破裂、爆
政府による担保資産の収容、国有化、
また国外への送金停止、通貨
発などの補償に加えて、機械設備の電気的・機械的事故、破壊
兌換停止、あるいは担保資産への政治的暴力により不払いを起こ
行為による損害など、従来の火災保険とは比較にならない補償
したことに起因する損害をカバーする商品です。お客様の銀行の
の範囲で、企業経営を広範囲にプロテクトします。
貸付契約や輸出者となるお客様の決済契約に個別に対応できるよ
■ 総合賠償責任保険(CGL保険)
国際貿易取引においては、輸出者(売主)と輸入者(買主)の
う、中長期にわたって保険料や保険金額を設定する事が可能です。
企業活動に起因する賠償責任を幅広く補償する複合型の賠償責
■ グローバル・プログラム
任保険です。総合賠償責任保険(CGL)は、アメリカにおいて一般的
海外にも事業拠点をお持ちのお客様向けに、
「海外拠点のリスク
に 使 用 さ れ、また 国 際 的 にも 広く通 用して い る米 国I.S.O
管理」、
「世界中の拠点を網羅する統一化された補償内容」、
「各海外
(Insurance Service Office)の標準約款を、日本に導入したもの
拠点の契約内容・保険事故対応状況などの情報の一元管理」を可
であり、英文賠償責任保険とも呼ばれます。一般的には、和文の賠償
能にするグローバル・プログラムという保険プログラムを提案してい
責任保険約款よりも広い補償範囲となっているのが特徴です。
ます。グローバル・プログラムは火災保険などの財物保険、賠償責任
■ 会社役員賠償責任保険(D&O保険)
保険、海上保険など幅広い保険種目への適用が可能であり、整合性
のあるリスク・マネージメントの実現にお役立ていただけます。グロー
取締役、監査役および執行役といった会社の役員等が、その職
バル・プログラムの運営にあたっては、世界中に張り巡らされた
務を遂行するための行為に起因して、損害賠償請求を提起された
チューリッヒの国際的なネットワークに加えて、MIP*といったチュー
場合の損害に備えるものです。和解金を含む法律上の賠償金や、
リッヒ独自のサポートシステムがお客様をバックアップいたします。
損害賠償請求にかかる争訟費用等について保険金をお支払いし
* MIPとは
ます。チューリッヒのD&O保険は、
グローバルな組織、およびそれ
らの組織の役員等などが抱える潜在的なリスクに対応可能です。
複数の国を包括するような保険契約には、補償の対象となるそれぞれの国に
おける保険関係の法令や税制等、注意しなければならないコンプライアンス
上の問題が存在しています。MIPとは、チューリッヒのグローバルなネット
ワークと弁護士・会計士等の専門家をフルに活用し、
これらのコンプライアン
■ 雇用慣行賠償責任保険(EPL保険)
会社が従業員を雇用するにあたり、不当解雇、不当な内定取
り消し、社内におけるハラスメントなどに起因して会社が従業員
から損害賠償請求を受けた場合に、保険金を支払うものです。
損害賠償金の他に争訟費用も保険の対象に含まれます。
■ 専門職業人賠償責任保険(PI保険)
弁護士事務所、会計事務所、建築設計事務所、
コンサルタン
ト、IT事業者などの専門的な職務に携わっているお客様向けに、
事業特有のリスクに対応する専門職業人賠償責任保険を提案
いたします。
16
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
ス上の問題を解消するチューリッヒ独自のシステムです。
■ リスクエンジニアリング・サービス
チューリッヒのご契約者、あるいはチューリッヒの保険をご希
望されているお客様に対しまして、
チューリッヒグループ共通の
理念とグローバル・スタンダードに基づいたリスクエンジニアリ
ング・サービスを提供しています。その品質マネージメント・シス
テムに関しては、
リスクエンジニアリング部門アジア地区として
※
ISO 9001の認証を取得しています。
※国際標準化機構
Voices of
Customer
Initiatives
お客様の声を活かす取り組み
チューリッヒでは多くのお客様によりご満足いただける各種
保険商品・サービスを開発、提供しています。そのためにお客様
の声であるご意見・ご要望・苦情は重要な経営資源のひとつで
お客様からのご意見、
ご要望を幅広くお寄せいただけるよう
様々な手段でお客様の声を集めるしくみを構築しています。
あると位置付けて、業務に取り組んでおり、お客様の声を経営に
反映させることに努めています。
お客様の声はチューリッヒにおける苦情対応管理部内である
カスタマーリレーションズに集約して分析、管理を行い、マネー
e-mail
インターネット
ファックス
郵送
フリーダイヤル
ジメントをはじめ、関係部内へ改善の提言をしています。
カスタマーリレーションズ
損害サービス部
コールセンター
お客様の声の
共有化
マーケティング
広報
各営業部 事業部
商品開発管理本部
お客様の声の受付状況
業務改善案策定
経営会議への報告
2008年度の苦情受付件数は1,860件となります。区分別
業務改善結果のフィードバック
では(1)契約の募集時に関する苦情が743件、
(2)契約の管
経営会議による業務改善案の検討
理に関する苦情377件、
(3)保険金のお支払い手続きに関する
業務改善プログラムの実行指示
苦情が697件となります。
業務改善策の実行
* お客様より、幅広くご意見、
ご要望、苦情をお寄せいただける体制の構築を
図る一環として、従来のインターネットによる苦情の受付体制を拡充いた
しました。
苦情の保険種類別・内容別件数(2008年度末)
自賠責・
自動車
火災
傷害
新種
積立
その他
合計
1. 契約・募集行為
650
2
84
3
0
4
743
前 年 同 期 の 件 数
552
57
3
16
628
2. 契約の管理・保全・集金
314
59
0
2
377
前 年 同 期 の 件 数
244
50
7
3. 保険金
636
57
4
前 年 同 期 の 件 数
568
50
7
4. その他
33
8
前 年 同 期 の 件 数
29
1
5
2
1,633
2
208
7
1,393
1
162
19
内 容
合
計
前 年 同 期 の 件 数
保険種類 0
0
2
301
0
0
697
625
2
43
4
41
2
8
1,860
0
20
1,595
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
17
Voices of
Customer
Initiatives
お客様の声を活かす取り組み
お客様の声を広く集めるために、保険契約後、保険金お支払い後にアンケートを送付してご意見をお願いしています。
■ 商品説明のわかりやすさなどコールセンター対応に関する満足度
「説明のわかりやすさ」については、全スタッフに対して、該当コールをわかりやすく言い換えたトーク例を示すなどの指導を重点的に行ってきたこと
で、わずかではありますが改善が見られました。
しかしながら、
「言葉使い・印象」
「好感が持てたか」については、
「良かった」
「持てた」という回答が昨
年を下回る結果となりました。この結果を受けて、業務知識の強化、サービスレベル向上を目指したモニタリングおよび研修を継続的に実施してい
ます。今後、引続き、お客様に安心して保険商品をご検討いただける保険サービスを目指して、社員教育の強化を通じた努力を続けてまいります。
2007年度の結果
2008年度の結果
調査対象期間:2007年4月∼2008年3月
調査対象期間:2008年4月∼2009年3月
0.9%
1.5%
3.1%
悪かった
2.6%
悪かった
持てなかった
15.7%
持てなかった
22.6%
普通
普通
24.2%
普通
72.7%
83.4%
30.4%
普通
75.9%
持てた
良かった
67%
持てた
良かった
言葉使い・印象
4.8%
わかりにくい
29.9%
好感が持てたか
言葉使い・印象
6.0%
3.6%
決め手にならなかった
65.3%
どちらとも
いえない
説明のわかりやすさ
決め手にならなかった
32%
35.9%
普通
61.7%
どちらとも
いえない
64.4%
決め手になった
わかりやすい
7.0%
わかりにくい
32.3%
普通
好感が持てたか
わかりやすい
スタッフの対応が決め手になったか
説明のわかりやすさ
57.1%
決め手になった
スタッフの対応が決め手になったか
【コールセンター対応に関する調査】回答者数:1,495名
(郵送アンケート/2008年4月∼11月 ウェブアンケート/2009年1月∼3月)
※2008年11月をもって郵送アンケートを終了し、
2009年1月よりウェブアンケートへ移行しました。
■ 事故の対応に関する満足度
事故対応に関するお客様の満足度は、前年度より2ポイント下回りました。この結果を受けて、損害サービス部門では、お客様サービ
ス向上への取り組みをこれまで以上に強化しました。また原点に立ち返り、電話対応マナーについて再教育を行うなど、教育・研修内
容の見直しを徹底いたしました。また、本部内に『CS向上プロジェクト』を立ち上げ、様々な角度からお客様サービス全般の見直しを
行うなど、更なる改善に向けて取り組んでおります。
総合評価
回答者数
2006
3,422件
68%
2007
4,606件
70%
14%
8%
5% 5%
不満
やや不満
普通
13%
8% 4% 5%
やや満足
満足
2008
18
3,198件
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
67%
13%
9%
5% 6%
お客様のご要望により当社が行った改善活動
お客様からのご意見、
ご要望
当社が行った改善活動
●パソコン初心者なので契約手続き画面に行くまでが難しかった。
●現状は特に不満はないが、
もっと見やすく快適に使えるように日々改善して
ほしい。
●今後さらなる使いやすさの追求をお願いします。
⇒当社ウェブサイトの大幅改訂
●コールセンタースタッフによる聞き取り調査やウェブアンケートなどを通じ
て蓄積されたお客様の声から、当社ウェブサイトの使い勝手や機能などに
関しての問題点の整理・分析を行いました。
お客様視点に立った検証の結
果、
サイト構造を見直し、
自社ウェブサイト
(www.zurich.co.jp)
を大幅に改訂
いたしました。
⇒ウェブサイトリニューアルの詳細はこちら www.zurich.co.jp
⇒インターネットによるご契約内容の変更手続き機能の拡充
●これまで、
インターネット上でご契約内容の変更手続きをしていただける項
目は限定されておりましたが、お客様からのご要望が多いことから、2009
年3月より、
変更可能な項目を大幅に拡張いたしました。
また、
ライフスタイ
ルの変化などによって生じる複数の変更が同時にできるよう改善しました。
⇒インターネットで手続き可能なご契約内容変更の詳細はこちら
http://www.zurich.co.jp/direct/contractor/contract/change.html
●インターネット申込みをしていましたが、
使用目的変更があったため
(ネット
で手続きしたかったが)
できず、電話申込みになりました。
●契約内容の変更で、電話で変更しなくても
(インターネットで手続きできる)
オプションを追加できたらもっと便利だと思う。
●保険の契約変更について電話で確認をしようとしたが、なかなかつながら
ず苦労した。
●電話がつながらず、
なかなか手続きを進められなかった。
何か対策をとって
ほしい。
●名義変更で一度電話しましたが、係の方につながるまでの待ち時間が考え
られないほど長い。
事故の際にも…と考えると不安になった。
⇒電話受付の迅速化
●電話がつながりにくい、
という状況の発生原因として、1スタッフあたりの対
応時間に着目し、手続きのご依頼やお問合せに対する、
スタッフの迅速か
つ正確な対応力を強化するためのスキルアップ研修を徹底して実施しまし
た。
さらに、お問合せ内容のレベルに柔軟に対応できるよう、人員の配置
を見直し、包括的なサービス水準の向上を図りました。
●(パソコンによる)
インターネットは利用していないので、携帯サイトでの継
続手続きにも、割引サービスを付けてほしい。
●携帯電話でも継続だけでなく、
見積り・申込み・変更等インターネットのよう
にできたらいいと思います。
⇒携帯サイトによるお手続きサービスの拡充
●お客様にとってより便利な手続き方法を選んでいただけるよう、携帯サイト
での手続き機能を拡充しました。新規のご契約を携帯サイトでお手続きで
きるように新機能を導入するとともに、従来の継続手続きにも、PCと同様
のインターネット割引を開始しました。
●(電話で)
見積りをした後にインターネット申し込みをする際、
また改めて車
の車種などや保険の条件を入力しなければならないのは面倒。
●郵便で見積りをとり、
その内容でインターネット申込みをと思ったら、見積
りからやり直さなければならず、
びっくりしました。管轄が違うなどの社内的
問題があるのでしょうが、
申込みはどの方法でも可能にしてほしいです。
⇒電話見積りのインターネット移行機能を導入
●お客様に無駄な手間をおかけすることなく当社のインターネットサービス
をご利用いただくため、
お電話で作成したお見積り結果の保存方法を改善
し、当社ウェブサイト上のお客様専用ページ
(MyZurich)
に見積り情報を移
行(同期)
させる機能を追加しました。
⇒お客様対応の迅速化と精度の向上
●ウェブアンケートにご回答いただいたお客様からのご意見を毎日確認し、
サポートを必要とするお客様へ対応するまでの時間を短縮しました。
また、
電話対応において、当社の説明がわかりづらい、
またはお客様の意図が
当社に通じているかどうかが不安であるなどのご意見をいただくことがあ
るため、
お客様とのきめ細かな意思の疎通を図るための社内研修を強化し
ました。
●オペレーターの方は丁寧な方ばかりで良かったです。
ただ電話での質問内
容が相手に通じたうえでの回答なのか(自分の説明下手も含めて)いつも
心配になります。
●事故後、
自分の車の処理について電話した時の担当者の方の話し方は少
なくともこちらの心情を察するような態度ではなかったです。安心できませ
んでした。
●事故処理担当者と話しが噛み合ない点があった。
自分たちのマニュアルど
おりに話を進めるのではなく、
こちらの話を聞きながら必要事項をチェックし
ていくという態度が必要。
●プロは、
自分がわかっていることでも、細かくていねいに説明すべきで、私
達から聞かれないと説明しない…というのは間違っていると思います。
●電話、
インターネット等での対応で問題解決されているようですが、
顔と顔
で面談できる窓口があればより親しみやすい保険会社になると思います。
会社が外資系なので、
日本人的な面談経営は無理ですかね?
●初めて事故報告をして
(土曜日の夜)
から事故処理担当者から電話をいた
だくまで
(月曜日朝)何の連絡もないことが気になりました。
連絡がもう少し
早ければ、
もっとうれしかったです。
週末でしかたなかったのでしょうか。
●日曜日に事故を起こしたので、
週明け連絡があるまでとても不安だった。
⇒損害サービススタッフの電話対応研修
●事故対応を迅速・確実に実行するだけでなく、不安を抱えておられるお客
様を精神的にサポートできるよう、
損害サービススタッフの電話対応研修を
導入しました。
●信頼できる修理工場を紹介してほしい。
●万一のため、指定修理工場とその所在地を調べたかったが、
ホームページ
で調べることができなかった。
●自分の住んでいる地域に指定の修理工場があるのか心配です。
またあった
としても夜間や休日に対応してくれるのか気になります。
⇒ウェブサイトでの当社指定修理工場検索
●当社の指定修理工場での修理をご希望のお客様が、最寄りの工場の場所
を知りたいとのご要望が多いため、当社ウェブサイトで簡単に検索できる
ようにしました。
⇒事故時の休日訪問サービス開始
●週末に起きた事故の場合、土日に不安を感じたままであるというお客様か
らのお声から、
週末の万が一の事故時に安心していただけるよう、
ご要望さ
れるお客様へは夜間・休日でもご自宅を訪問し事故の流れを説明するサー
ビスを開始いたしました。
※アンケート原文より一部文言を加筆修正しています。
チューリッヒへのご意見・ご要望・苦情は
カスタマーリレーションズ 電話:0120-860-697 平日9:00 ~ 17:00 祝日を除く
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
19
Corporate
Governance
ガバナンス体制
経営全般
法令等遵守
当社のマネージメント・コミッティーは、
チューリッヒ・インシュ
当社のコンプライアンス委員会は、
チーフ・コンプライアンス・
アランス・カンパニー・リミテッド本店に指名されたCEO(最高
オフィサーが議長を務め、
マネージメント・コミッティーを補佐し、
経営責任者)を補佐し、日本支店の経営に関わる基本方針を定
社会的責任と公共的使命等を柱とした企業倫理の構築と、それ
め、その業務の執行を監督すると共に、内部管理体制の整備を
を具体的に担保するためのコンプライアンス及びコーポレート・
図ることを目的とし、本邦におけるコーポレート・ガバナンス
ガバナンス体制の構築、及びコンプライアンスの重要性を強調・
及び事業戦略全般に関わる責任を負います。
明示する風土の醸成を図ります。
マネージメント・コミッティーは、CEOが議長を務め、議決権を
持つ委員会メンバーであるCOO(最高執行責任者)、CFO
(最高財務責任者)
、
CUO(チーフ・アンダーライティング・オフィ
サー)、個人保険部門統括本部長により構成されます。
内部監査
当社の内部監査部はグループ・オーディット(本社監査部)に
直接報告し、
日本支店のCEO、
管理部門、
ビジネス部門から独立
リスク管理
した立場で監査を行っています。
1. 当社のリスク管理体制は、引受リスク管理委員会、財務リスク
管理委員会、オペレーショナルリスク管理委員会の3つの委員会
が、業務執行に関わる主なリスクとして、以下のリスクを認識する
当社内部監査部は、日本支店の監査を管轄します。監査は、
グループ・オーディット規程に従って、
日本支店の直面するリスク
を評価し策定される監査計画を基に実施されています。
とともに、各リスクについて管理方針を規定します。またこれらの
リスク管理を、チーフ・リスク・オフィサーが統括しています。
1)保険引受リスク
外部監査
2)市場・信用リスク
財務報告の適正性を評価する年次財務諸表監査に際し、財務
3)流動性リスク
情報に関係する内部統制やシステムも評価し、
リスクレベルに応
4)オペレーショナルリスク
じた外部監査が実施されています。
2. 事務管理部及びコンプライアンス部が主体となり、全社を対
象とした、部門責任者主導によるコントロールセルフアセスメント
(CSA)を2008年度から実施。この定期的なアセスメントプロ
セスにより、組織横断的、総合的なリスク管理を行っています。
■ 日本におけるコーポレートガバナンス
日本における代表者 CEO
(最高経営責任者)
マネージメント・コミッティー
(経営委員会)
コミッティーメンバー
COO
(最高執行責任者)
CUO
(チーフ・アンダーライティング・オフィサー)
CFO
(最高財務責任者)
個人保険部門統括本部長
内部監査部
各リスク管理委員会
●引受リスク管理委員会
●財務リスク管理委員会
●オペレーショナルリスク管理委員会
20
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
各業務執行部門
コンプライアンス委員会
Management
Policy
運営体制
リスク管理の体制
保険会社として適切に事業を運営するため、経営環境の変化
自らの内部管理体制の強化に役立てることができるように統合
などの様々なリスクを的確に把握・管理することが重要であると
的なリスク管理体制を構築しています。
の認識のもと、当社ではリスクを定量的・定性的観点から分析し
リスク管理の方針
チューリッヒグループでは、
グループにおけるリスク管理の基
本方針としてチューリッヒ・リスク・ポリシーを定め、日本支店を
各リスク管理委員会
リスク区分
含むすべての組織はそれを踏まえたリスク管理を行っていま
引受リスク
管理委員会
保険引受リスク
す。チューリッヒグループにおいてグループのチーフ・リスク・
オフィサーを任命し、その指揮の下にリスク管理の周知・徹底を
図っています。年1回、会社戦略目標にかかるあらゆるリスクを
総合的に分析し・対応するチューリッヒグループの所有する
トータル・リスク・プロファイリング®と呼ばれるプログラムを実
施しています。また、四半期毎のリスク管理レポートなどにより、
リスク管理状況を把握する体制を整え、
グループ全体で新たな
CEO
財務リスク
管理委員会
財務リスク
市場リスク
信用リスク
流動性リスク
マネジメント・
コミッティー
リスクを把握するとともに、
リスク低減策を適切に実施する体制
オペレーショナルリスク
管理委員会
を確立しています。
日本支店においては、引受リスク管理委員会、財務リスク管理
オペレーショナルリスク
事務リスク
システムリスク
風評リスク
危機管理
委員会、
オペレーショナルリスク管理委員会を設置して、重要な
リスクの把握、分析、評価、対応に努めています。さらに日本支店
CRO
全体の重要なリスクを統括すべく、
チーフ・リスク・オフィサーの
役職を設置しています。日本において保険事業を営む者として、
CRO(チーフ・リスク・オフィサー)
によるリスク管理の統括
チューリッヒグループより求められるリスク管理に加えて、日本
の各種法令等に則って事業の健全かつ適正な運営を確保し保
険契約者の保護を図るべく、各種のリスクに相応しい管理体制
の確立に努めています。
■ 各種リスクへの対応
保険引受リスク
財務リスク
保険引受リスクとは、保険料設定時の想定を上回る保険金発
財務リスクとは、保有する資産を運用する際に生じる資産価
生により損失を被るリスクをいいます。保険事故発生頻度、損傷
値の変動のリスクなどをいい、
「信用リスク」
「流動性リスク」
「市
度の分析等を行い、適切な保険料水準の確保に努めています。
場リスク」などがあります。また、資産と負債のミスマッチにより
また、損害保険会社の財務状態に重大な影響を与える可能性の
損失を被るリスクも財務リスクに含まれています。
ある自然災害については、工学的なモデルによる分析を定期的
に行っています。この分析結果をもとに、適切な保有水準となる
よう再保険スキームを設定しています。
(注)日本支店では、医療保険、
がん保険、介護保険などの長期の第三分野保
険を取り扱っていないため、責任準備金の十分性に関する「ストレステ
スト」および「負債十分性テスト」の該当はありません。
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
21
Management
Policy
運営体制
市場リスク
信用リスク
市場リスクとは、市場のリスクファクターの変動により、当社
信用リスクとは、急激な経済環境の変化等により信用供与先
が保有する資産の価値が変動するリスクのことを言います。
の財務状況が悪化し、それに伴い当社の資産の価値が減少ない
市場の代表的なリスクファクターとして、金利の変動、有価証券
し消失し財務的な損失が生じるリスクのことを言います。
リスク
等の価格の変動、為替の変動などが挙げられます。
の度合いに応じて信用リスクリミットの設定や格付けなどの
当社におきましては、基本方針として安全性と流動性に重点
モニタリングにより適切にこれを管理しています。
を置いた資産運用を行うとともに、資産と負債の状況をモニ
ターするALM管理を行っております。財務リスクの管理状況を
定期的に把握し、必要に応じて適切な対応を実施して、保険会社
としての健全な財務基盤の構築に努めています。
流動リスク
流動性リスクとは、巨大災害での資金流出の増加や、風評被
害による大量ないし大口解約に伴う解約返戻金支出の増加によ
り資金繰りが悪化し、資金の確保のために著しく不利な価格で
の取引を余儀なくされるリスクのことを言います。保険収支
予測や資産運用予測などをモニタリングし、その状況に応じた
対応手続きを定め、
流動性リスクを管理しています。
オペレーショナルリスク
オペレーショナルリスクには、主に事務リスク、システムリス
ク、風評リスクなどがあり、下記のとおり対応に努めております。
また、
自然災害や人的災害に備えて、危機管理体制の整備・強化
に取り組んでいます。
22
事務リスク
風評リスク
事務リスクとは、当社ないし業務委託先などの役職員が正確
風 評リスクとは、当 社 な いし当 社と関わりを持 つ 会 社 /
な事務を怠る、あるいは事故・不正等を起こすことにより損失が
関 係者に関する否定的な評価や評判が流布されることで当社
発生するリスクのことを言い、狭義のオペレーショナルリスクに
のブランド価値などが悪化し損害を被るリスクのことを言いま
あたります。当社ではこれらの事故を未然に防ぐために、作業マ
す。インターネットなどの各種メディアにおける当社にかかる情
ニュアルの策定、定期的な自主検査を行っています。
報をモニターするなど、
風評リスク対応に取り組んでいます。
システムリスク
危機管理体制
システムリスクとは、コンピュータシステムのダウンまたは
当社では地震に代表される自然災害、火災、あるいは新型イ
誤作動等、
システムの不備等に伴い損失が生じるリスク、
さらに
ンフルエンザなどの事業継続に多大な影響を与える事態が発生
コンピュータが不正に使用されることにより損失を被るリスクの
した場合に備え、各種のBCP(事業継続計画)を策定していま
ことを言います。主要システムの二重化や各種の管理規程・
す。保険契約者保護の観点から保険金支払いを最優先業務と位
ルールなどを通じシステムと情報の安全確保に努めています。
置づけ、
常にその内容の向上に努めています。
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
個人情報保護の管理体制について
1)お客様情報保護の基本方針
3)委託先における個人情報保護態勢
当社の個人情報保護の基本方針として「プライバシーポリ
当社では、お客様情報を含む業務を当社外に委託する場合
シー」を公表するとともに、基本方針に定めた内容を実践し、
は、業者選定にあたり、当社独自の個人情報管理基準に基づき
お預かりしたお客様情報の保護を図るために、
「 個人情報の安
審査を行っています。また契約締結後も、委託先に対して、個人
全管理にかかる取扱規程」を定め、お客様情報の適切な取り扱
情報管理の実施状況について実地検査を含む様々な方法で
いに努めています。
定期的に確認しています。
2)個人情報保護の体制
当社では個人情報保護法をはじめ、関連法令等を遵守し、社
内及び外部委託先での個人情報の保護及び安全管理措置の推
進を図るため、当社の個人情報管理責任者として、顧客情報統
括管理責任者を任命するとともに、各部門に個人情報監督者を
任命し、当社の個人情報保護の管理体制の整備、強化に取り組
んでいます。
プライバシー・ポリシー
チューリッヒでは、お客様からの信頼を第一と考え、チューリッヒ・
当社および当社グループ会社が提供する商品・サービス
ファイナンシャル・サービシズ グループの指針および我が国の
①損害保険
関連法規・規定を遵守しながら、次のとおりお客様の個人情報の
②生命保険
適正な管理、利用およびその保護に努めております。
③イベント・キャンペーン・セミナー等各種情報のご案内
④その他、
上記商品・サービスに付帯・関連するサービス
【1. 個人情報の収集と利用】
チューリッヒは、お客様により良い商品やサービスをご提供
共同利用する個人情報の項目
するために、お客様に関する必要最小限の情報を収集させ
氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、生年月日、性別、
ていただいております。
保険の種類、
契約日、
契約の状態
これらの情報は、次の目的でのみ利用いたします。
①当社の保険の募集、お引受け、
ご継続および保険金・給付
金のお支払い ②当 社の保険契約の保全管理およびこれに関連・付随する
業務
③当社およびグループ会社の商品やサービスのご紹介
管理責任者は、チューリッヒ・ライフ・インシュアランス・カンパニー・リミ
テッドのお客様の個人情報については、チューリッヒ・ライフ・インシュア
ランス・カンパニー・リミテッド社、
チューリッヒ・インシュアランス・カンパ
ニー・リミテッドのお客様の個人情報については、チューリッヒ・イン
シュアランス・カンパニー・リミテッド社です。
* チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー・リミテッド、チューリッヒ・
ライフ・インシュアランス・カンパニー・リミテッド(の2社)
④当 社内部における市場調査および保険商品・サービスの
開発・研究
* 保険の引受けには、審査の結果、引受けに至らなかった場合も含みます。
日本におけるグループ会社として、当方2社*の間でお客様の
個人情報を相互に利用させていただくことがあります。
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
23
Management
Policy
運営体制
【2. 情報の収集方法】
チューリッヒは、資料請求や保険契約にかかるお手続きの際
底させています。同時に、委託先における個人情報取り扱い
の管理を徹底するとともに監督・監査を適切に行っています。
に、お客様等が記載および入力された情報もしくはお客様等
より電話等で聴取した情報を収集しています。
【7. お客様からの開示、訂正、利用停止のご請求手続】
チューリッヒは、お客様の情報を正確、最新なものにするよう
【3. 情報の第三者への提供】
適切な措置を講じています。お客様から、お客様ご本人の個人
チューリッヒでは、次の場合を除いて、お客様の情報を外部
情報の開示、訂正もしくは利用停止をお申し出いただいた場
に提供することはありません。
合には、請求者がご本人であることを確認させていただいた
①お客様がご同意されている場合
うえで、所定の手続に基づき、可能な限り対応させていただい
②利用目的の達成に必要な範囲内において、業務委託先等
ております。お手数ですが、次の部門へ、
ご連絡ください。
に提供する場合
③法令により必要と判断される場合
④公共の利益のために必要であると考えられる場合
チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー・リミテッドのお客様
情報セキュリティ相談室 0120-860-695
午前9時から午後5時(月~金曜日/土日祝日除く)
チューリッヒ・ライフ・インシュアランス・カンパニー・リミテッドのお客様
【4. 契約内容登録制度・契約内容照会制度および契約等情
報交換制度について】
チューリッヒは、保険契約に関する個人情報について、保険契
お客様相談室 0120-860-129
午前9時から午後5時(月~金曜日/土日祝日除く)
【8. お客様からのご意見等】
約の締結ならびに保険金支払の健全な運営のために、
( 社)
お客様から、お客様ご本人の個人情報の取り扱いに関し、
ご
日本生命保険協会および(社)日本損害保険協会への登録、生
意見・ご要望をお寄せいただく場合には、
お手数ですが、
次の
命保険会社等の間および損害保険会社等の間で交換を実施
部門へご連絡ください。
することがあります。このような制度の詳細につきましては、
( 社 )日本 生 命 保 険 協 会 のホームペ ージ(http://www.
seiho.or.jp/)
もしくは(社)日本損害保険協会のホームページ
(http://www.sonpo.or.jp/index.html)をご覧ください。
チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー・リミテッドのお客様
カスタマー・リレーションズ 0120-860-697
午前9時から午後5時(月~金曜日/土日祝日除く)
チューリッヒ・ライフ・インシュアランス・カンパニー・リミテッドのお客様
お客様相談室 0120-860-129
午前9時から午後5時(月~金曜日/土日祝日除く)
【5. 代理店等情報の確認業務について】
チューリッヒは、損害保険代理店の適切な監督や当社の職員
【9. 有限責任中間法人外国損害保険協会】
採用等のために、損害保険会社との間で、損害保険代理店等
当社は、認定個人情報保護団体である有限責任中間法人外
の従業者に係る個人データを共同利用しています。また、
国損害保険協会の対象事業者です。同協会では、対象事業
損害保険代理店への委託等のために、
(社)日本損害保険協
者の個人情報の取り扱いに関する苦情・相談を受け付けてお
会が実施する損害保険代理店試験の合格者等の情報に係る
ります。
個人データを共同利用しています。詳細につきましては、
( 社 )日本 損 害 保 険 協 会 のホームペ ージ(http://www.
sonpo.or.jp/index.html)をご覧ください。
お問合わせ先
有限責任中間法人外国損害保険協会 事務局
所在地:〒105-0001 東京都港区虎ノ門3-20-4 虎ノ門鈴木ビル7F
電話:03-5425-7854
受付時間:午前9時から午後5時(月~金曜日/12時から13時及び土日
【6. 情報の安全確保】
お客様の個人情報を漏洩、毀損等しないよう、安全管理にかか
る基本方針・取り扱い規定・実施態勢を作成・整備し、個人情報
(データ)の取得・利用・保管等の各段階に応じた組織的・人的・
技術的安全管理措置を含む必要かつ適切な措置を講じてお
り、社員ならびに代理店に対しては、十分な教育を行い周知徹
24
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
祝日を除く)
ホームページアドレス http://www.fnlia.gr.jp/
上記ポリシーは、
「 個人情報の保護に関する法律(2003年
5月30日法律第57号)に基づく「個人情報保護指針(プラ
イバシー・ポリシー)
」です。
コンプライアンスの体制
勧誘方針
チューリッヒグループでは、契約者、取引企業、
ならびに株主と
1 当 社は、金融商品の販売等に関する法律、消費者契約法、
の信頼関係をより強固なものにするためには、法令、社会規範
保険業法その他関係法令等を遵守いたします。
および社内規程を遵守するとともに、
より高い企業理念を確立
2 当社は、お客様の知識、経験、財産の状況、目的その他お客
することが重要であると考え、
チューリッヒベーシックス(行動規
様からお伺いいたしました事項を総合的に考慮し、お客様
範)をはじめ様々な基準を定め、社員への周知徹底を行って
のニーズに沿った商品を説明および提供させていただくこ
います。日本 支店におきましてもグループの一員としてこうし
とに努めます。
たスタンダード等の実践を図るとともに、日本の法規制や監督
3 当社は、お客様自身が商品についての重要事項を正しくご
当局の趣旨を踏まえた独自のコンプライアンス・マニュアルを
理解いただいたうえでご自身の判断と責任において当社
作成し、日本における代表者を頂点としたコンプライアンス体
の保険にご契約いただけるよう、商品内容やリスク内容等
制を整備し、社員のコンプライアンス等の教育、管理を推し進
の重要事項について、商品および販売の形態に応じ、適切
めています。
な説明に努めます。特に、変額年金等市場リスクが存在す
保険事業は消費者の生活や社会経済と非常に密接な関係を
る商品については、お客様の年齢、知識、投資経験、財産の
もつ、公共性の高い事業です。事業の運営にあたっては会社の
状況、収入等に照らして、最適と考えられる商品をお勧め
社会的責任の大きさを十分認識し、健全で公正な事業運営を通
するとともに商品内容やリスク内容等について適切な説明
してお客様の信頼を得るよう、社員一人ひとりが自覚を持ち、法
に努めます。
令遵守を遂行できる環境作りを常に目指しています。
4 当社は、事実と異なる情報の提供など、お客様の誤解を招く
ような勧誘は行いません。
損害サービス体制
チューリッヒグループではチューリッヒ・グローバル・クレーム・
ポリシーに基づき、世界規模でハイレベルで均質なサービスを
展開しています。
企業理念である「ケア」を実現し、いざという時にお客様に
ご安心いただけるよう質の高いサービスの提供を目指していま
す。また、保険金支払いにあたっては「親切で迅速かつ適正な
支払い」を行うニ重三重のチェック体制で臨んでおり損害サー
ビスのさらなる適正化と機能の拡充を図っています。
5 当 社は、深夜や早朝などお客様のご迷惑となるような時間
帯、
場所、
方法による勧誘は行いません。
6 当社は、お客様の信頼と期待を裏切らないよう、
また適切な
情報提供を行うため、教育、研修体制等を充実し、適切な業
務を行うために必要な知識技能の習得、
研鑚に努めます。
7 当社は、お客様のご意見・ご要望を真摯に受け止め、販売活
動に活かします。
以上の方針は、
「金融商品の販売等に関する法律」
(2000年
法律第101号)に基づく「勧誘方針」です。
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
25
Management
Policy
運営体制
反社会的勢力に対する取り組み
保険の引受け
当社は、保険会社が持つ社会的・公共的責任及び義務を十分
当社では、損害保険の元受けならびに再保険の引受けを行っ
に認識し、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力
ています。損害保険は種類も多く内容も複雑ですが、お客様一
に屈することなく、毅然とした姿勢で対応することを経営理念の
人ひとりのニーズにより細かく対応するためにも、企業保険事
実践における基本的事項と考え、反社会的勢力に対する対応規
業部門、個人保険事業部門のそれぞれの専門性をいかし、様々
定を定めると共に、犯罪収益によるものと疑われる取引への適
なリスクに対し、
より速やかにかつ十分な提案を行い、万一事故
切な対応を行うことによりマネーローンダリングの防止を図っ
に遭遇された場合には迅速で確実な損害調査処理を提供でき
ています。
るよう取り組んでいます。
また、反社会的勢力への対応にあたっては、弁護士や警察等
主な取扱い商品名
関係当局とも連携し、組織的に対応することとし、反社会的勢力
火災保険/傷害保険/自動車保険/賠償責任保険/動産総合
との関係遮断および不当要求に対してはこれに屈することなく
保険/労働者災害補償責任保険/海上保険/運送保険/ポリ
断固たる決意をもって取り組んでいます。
ティカルリスク保険/保証保険/機械保険/建設工事保険/
盗難保険/費用・利益保険/原子力保険
資産の運用
保険料として収受した金銭等を、主として預金、国債、および
事業債等で運用しています。
業務の代理・事務の代行
当社は、チューリッヒ・ライフ・インシュアランス・カンパニー・
リミテッド 日本支店の募集代理店として生命保険契約締結の媒
介、
およびそれに付随する業務を行っています。
国債等の窓口販売業務等
該当業務はありません。
配当性向
該当はありません。
26
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
Insurance Basics
損害保険のしくみ
保険のしくみ
約款
1. 損害保険のしくみ
1. 約款とは
保険制度とは、偶然な事故による損害を補償するために、多
約款とは、保険会社と契約者・被保険者(補償を受けられる方)
数の人々が統計学に基づくリスクに応じた保険料を支払うこと
双方の権利や義務等保険契約の内容を具体的に定めたもの
によって、事故が発生し、損害を被った場合に保険金を受取るこ
で、基本的な内容を定めた普通保険約款と、個々の契約におい
とができるしくみです。
て普通保険約款の規定や内容を補足、変更する特別約款(特約)
このように損害保険とは「大数の法則」を利用し、相互にリス
により構成されるのが一般的です。
クを分散して、経済的補償を得、個人の生活や企業経営の安定
約款では主に以下の内容が規定されています。
に資するものといえます。
① どのような事故が補償の対象となるのか
この制度を利用すれば、災害に備えて莫大な貯蓄をしなくて
② どのような事故が補償の対象とならないのか
もごくわずかの負担で万一のとき大きな安心が得られます。
③ 支払われる保険金の内容と保険金の額
「一人は万人のために、万人は一人のために」という言葉はこの
損害保険の制度のしくみをよく表しています。
2. 損害保険契約とは
保険契約とは、偶然な一定の事故によって生じる損害を保険
会社が補償することを約束して、保険契約者がその報酬として
保険料を支払うことを約束する契約を結ぶことをいいます。
従って、有償・双務契約であり、
また当事者の合意のみで成立す
④ 契約時に保険会社に正しく申し出る必要のある重要な
事項(告知事項)
⑤ 現在の契約内容に変更があった場合に保険会社に正し
く申し出る必要のある重要な事項(通知事項)
⑥ 契約が無効または失効となる場合
⑦ 契約が解除となる場合。また解除となる場合の保険契
約者および保険会社の権利や義務
る諾成契約ですが、原則として、当社では契約引受の正確を期
2. ご契約時の留意点
すため、保険契約申込書への記入および捺印をお願いしており
ご契約にあたっては、約款の内容および保険契約の申込書等
ます。保険会社はその契約の証として保険証券を発行します。
の記載内容を十分にご確認のうえご契約いただくことが必要で
3. 再保険について
す。特に保険契約の申込書等は、保険会社と契約者・被保険者
(補償を受けられる方)双方を拘束する重要なものであり、記載
再保険とは引受けた危険の一部または全部を他の保険会社
内容が事実と相違していた場合は、保険金がお支払いできない
に移転すること(出再)および他の保険会社の危険を引き受け
ことがありますので、
ご契約時に十分ご確認ください。
ること(受再)をいいます。チューリッヒグループでは財務の安
定と資本効率の観点から、再保険を適切かつ効果的に活用して
3. 約款に関する情報提供方法
おります。日本支店では、
グループの方針に則して、契約条件・
約款の記載事項の中でも特に内容をよく理解いただく必要
信用度などを慎重に検討したうえで、再保険取引を行ってお
のあるものについては、
「パンフレット」
「
、重要事項説明書(契約
ります。
概要・注意喚起情報)」等を作成しております。
「パンフレット」
、
「重要事項説明書(契約概要・注意喚起情報)」
等に十分目を通し、記載内容をご理解いただきますようお願い
いたします。
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
27
損害保険のしくみ
Insurance Basics
保険料のお支払い
保険料は、当社の案内に従って所定の払込方法(銀行振込や
■ インターネットからのお申し込み
ホームページ http://www.zurich.co.jp
クレジットカード支払い等)でお支払いいただきます。
なお、保険期間が始まった後でも、保険料をお支払いいただ
く前に生じた事故については、保険金はお支払いできません。
また、保険料を分割してお支払いいただく契約につきましては、
2 回目以降の保険料が定められた期日までに払込まれない場
合は、保険金をお支払いできません。
保険料の請求・返還
保険期間中に保険契約の内容に変更が生じた場合は、当社
は、追加保険料の請求や保険料の返還を行います。また、保険
契約が失効した場合や解除された場合には、保険料を約款の規
定に従いお返しいたします。
ただし、お返しできない場合もありますので、詳しくは約款等
■ モバイルサイトからの
お申し込み
モバイルサイト
https://www.zurich.co.jp/
mobile/auto/startQuotation
をご確認ください。
保険料
■ クーリングオフ制度
保険料は、事故が発生したときに保険会社が支払う保険金に
お客様に安心してご契約いただけますようインターネットで
充てられる「純保険料」と、保険会社の運営や募集の経費など
のご契約には「クーリングオフ制度」を設けております。
に充てられる「付加保険料」から成り立っています。そして、金
保険証券を受け取られた日より 8 日以内にお申し出を行うこと
融庁からの認可取得または同庁への届け出を経たうえで使用
により、お申し込み(ご契約)の撤回・解除を行うことができます。
されています。純保険料は、過去の保険データなどをもとに、数
理的手法を用いて将来の事故の支払額を予測することによっ
て算出されます。
契約内容確認の取り組み
保険契約を正しく締結するためには、保険内容を理解し保険料
契約締結のしくみ
インターネットまたは電話等を通じて契約を締結するダイレ
クト販売が主となります。
■ 電話でのお申し込み
自動車保険
バイク保険
傷害保険
0120-505-505
0120-505-505
0120-083-830
算出に必要な情報を、保険会社、
ご契約者が互いに正確に確認し
なければなりません。当社はこれまでこの確認が必ずしも十分で
なかったことを考慮し、火災保険の場合「ご契約者チェックシート」
を使用し、お客様のご意向、保険金額、割引内容、
(建物の)構造級
別が正しいかを確認し、正しい保険契約の締結に努めています。
また、2007年より過去の契約も含め検証し、誤りのあった火災保
険契約は正しい契約に改めてきました。自動車保険や傷害保険で
も、契約更新時に前契約の内容に不備がなかったかお客様に確認
するようにしています。また自動車保険ではリスク細分項目(例え
ば、居住地域、使用目的、免許証の色など)の確認に加え、特に重
要な項目である記名被保険者、年齢条件、家族限定、車両保険の
種類を確認いただいています。傷害保険でもお客様のご意向に沿
う契約内容になっているか確認していただくよう努めています。
28
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
事故受付から保険金のお支払いまで
当社は、
お客様のために全力で迅速かつ的確にそしてきめ細やかに事故対応に取り組みます。
■ 保険金お支払いまでの一般的な流れ(自動車保険の場合)
1
事故発生の一報をチューリッヒにご連絡ください。
様々な安心とサービスでお応えするチューリッヒケアプ
ラスカードをご契約者全員にお届けしています。ケアプ
ラスカードの裏に事故・故障受付専用ダイヤルが記載さ
れています。また、携帯電話でQRコードを読み取る方法
でもご連絡いただけます。事故・故障受付専用ダイヤル
は24時間365日受付ていますのでご安心ください。
5
保険金支払い後
4
保険金をお支払いします。
当社にて事故対応が完了したお客様を対象にアンケー
トを実施しています。
実際に事故に遭われたお客様から当社のサービスに対
しての生の声をお伺いすることにより、損害サービスの
さらなる向上に努めてまいります。
▼
専任担当者からご連絡します。
当社の事故対応は①人身事故の専任担当者、②物損事故
の専任担当者が行います。専任担当者は豊富な経験と知
識を活かし、状況に応じた的確な解決と示談を行います。
▼
当社は先進の保険金支払いシステムを導入し、保険金
支払い期間の短縮を実現しました。必要書類を受領し
手続きが完了次第、お客様のご指定の支払い先にお支
払いいたします。また、迅速に保険金をお支払いするた
めに 2 つのサービスを行っています。
①無料事故証明書取得代行サービス
示談交渉を始めます。
当社はダイレクトだからこそ、
「お客様の声」を直接お伺いす
ることができるという自負があります。事故の一報を受けてか
ら保険金をお支払いするまで、
「事故状況の把握」
「正確な情
報収集」
「お客様の立場に立ったアドバイス」等、どんな事故
にでも迅速で的確な対応をいたします。当社がお客様の代わ
りに行う示談交渉中の進行状況は、随時ご報告いたします。
お客様の手を煩わせることのないよう、保険金支払い
に必要な「事故証明書」を当社が代行取得するサービ
スを行っています。
②保険金請求書省略サービス
▼
3
▼
2
車両保険と対物賠償保険に関しては、原則として「保険
金請求書」を省略して保険金をお支払いします。
* 当社が必要と判断した際には、保険金請求書をご提出いただく
* 対人・対物賠償責任が発生する場合に限ります。
場合もあります。
* 被害事故の場合も被害事故相談センターにてお客様のご相談
を承っております。
(財)自賠責保険・共済紛争処理機構
自賠責保険(自賠責共済)の保険金(共済金)の支払いをめぐる紛争の、公正かつ適確な解決を通して、被害者の保護を図
るために設立され、国から指定を受けた紛争処理機関として、
(財)自賠責保険・共済紛争処理機構があります。同機構では、
自動車事故に係る専門的な知識を有する弁護士、医師、学識経験者等で構成する紛争処理委員が、
自賠責保険(自賠責共済)
の支払い内容について審査し、公正な調停を行います。同機構が取扱うのは、あくまで自賠責保険(自賠責共済)の保険金
(共済金)の支払いをめぐる紛争に限られますので、
ご注意ください。
詳しくは、同機構のホームページ(http://www.jibai-adr.or.jp)をご参照ください。
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
29
Zurich Insurance
Company Ltd,
(Switzerland)
Financial Statements
チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー・
リミテッド(スイス本店)決算ハイライト
本年度の業績概要 Overview
チューリッヒ・インシュアランス・カンパニ ー・リミテッド( 以 下
であるZFSグループの英国生命保険事業の持ち株会社です。
ZIC)の2008年12月31日までの当期利益は2007年の14億スイ
同じ買収の一端としてZICはまた、チューリッヒグループ・ホール
スフランに対して、6億5,600万スイスフランという結果になりました。
ディングよりファーマーズグループ社の議決権を87.9%取得しま
2008年ZICはトルコの損害保険会社TEBシゴルタA.S社を買収
した。ファーマーズグループ社はZFSグループのファーマーズビジ
いたしました。その買収には(ターク・エコノミ・バンカシA.S社含む)
ネスの持ち株会社であり、
ZFSグループが所有ではなく、経営管
TEBマリ・ヤティリムタルA.Sの子会社数社との損害保険商品のトル
理を行っているファーマーズ・エクスチェンジは含まれません。
コにおける独占販売についての販売契約も含まれています。
またアシュリカム株式会社はその親会社だったZICに統合さ
TEBシゴルタA.S社は社名を変更し、チューリッヒ・シゴルタ
れました。その結果、今までのアシュリカム株式会社の子会社
(チューリッヒ生命保険会社、
チューリッヒ・インターナショナル・
A.S社として業務運営を行っています。
上記買収に加え、
チューリッヒ・ファイナンシャル・サービシズ
ライフ・リミテッド社、アライド・ダンバー・インターナショナル・
(以下ZFS)グループの組織体制の簡素化を推し進める中で、
ファンド・マネジャーズ・リミテッド社)はZICが直接保有します。
ZICはチューリッヒグループ・ホールディングよりアライド・チュー
さらに、
ZICはアシュリカム株式会社が保有していた株式により、
リッヒホールディングス(ジャージィ)リミテッド社を100%取得し
以下の会社(チューリッヒ・ライフ・リヒテンシュタインAG社、
ました。アライド・チューリッヒホールディングス(ジャージィ)
リミテ
チューリッヒ・インターナショナル(バミューダ)社、
BGインベストメ
ッド社は主要保険会社がチューリッヒ・アシュアランス・リミテッド社
ント社、マノン・ビジョン株式会社)の直接の保有率を増やしました。
損益計算書 Statement of Income
自 2008年1月1日
至 2008年12月31日
1CHF(スイスフラン)=86.28円
CHF'000'000
30
(単位百万円)
Revenues
収 益
Gross written premiums and policy fees
収入保険料
26,605
2,295,479
Less premiums ceded to reinsurers
出再保険料
△2,543
△219,410
Net written premiums and policy fees
正味収入保険料
Net change in reserves for unearned premiums
未経過保険料の繰入
Net earned premiums and policy fees
正味既経過保険料
Net Investment income
資産運用収益
Net realized capital gains (losses) on investments and write-downs
有価証券等評価損
Other income
その他経常収益
Total revenues
収益合計
Benefits, losses and expenses
費用
Insurance benefits and losses, net of reinsurance
正味発生保険金及び損害調査費
Policyholder dividends and participation in profits, net of reinsurance
保険契約者配当金及びその他利益戻し
Underwriting and policy acquisition costs, net of reinsurance
24,063
2,076,156
△1,194
△103,018
22,869
1,973,137
4,126
355,991
△1,612
△139,083
961
82,915
26,344
2,272,960
△17,172
△1,481,600
△78
△6,730
営業費
△4,898
△422,599
Administrative and other operating expenses
一般管理費
△1,433
△123,639
Other expenses
その他経常費用
△1,158
△99,912
Interest expense on debt
支払利息
△907
△78,256
Interest credited to policyholders; and other interest
保険契約者予定利息及びその他の利息
Total benefits, losses and expenses
費用合計
Net Income before taxes
Taxes
Net income
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
△280
△24,158
△25,925
△2,236,809
税引前当期利益
419
36,151
税金
237
20,448
当期利益
656
56,600
貸借対照表 Balance Sheet
2008年12月31日現在
1CHF(スイスフラン)=86.28円
Assets
Investments
Cash and cash equivalents
Equity securities
Debt securities
Real estate
Mortgage loans
Policyholders' collateral and other loans
Investments in subsidiaries and associates
Short-term investments
Other investments
Total investments
Other assets
Deposits made under assumed reinsurance contracts
Accrued assets
Receivable from agents and outstanding premiums
Receivable from insurance and reinsurance companies
Other receivables
Furniture and equipment
Intangible assets
Other assets
Total other assets
Total assets
資産の部合計
Liabilities and shareholders' equity
Short-term liabilities
Deposits received under ceded reinsurance contracts
Amounts due to reinsurance and other insurance companies
Prepaid premiums and other creditors
Bank overdrafts
Accrued liabilities
Other liabilities
Total short-term liabilities
Long-term liabilities
Provisions
Bonds
Debt related to capital markets and banking activities
Senior debt
Subordinated debt
Total long-term liabilities
Insurance reserves, net
Reserves for losses and loss adjustment expenses, net
Reserves for unearned premiums, net
Actuarial and other insurance reserves, net
Total insurance reserves, net
Total liabilities
Shareholders' equity (before appropriation of available earnings)
Share capital (fully paid)
General legal reserve
General free reserve
Retained earnings:
Beginning of year
Dividend paid
Net income
Retained earnings, end of year
Total shareholders' equity (before appropriation of available earnings)
Total liabilities and shareholders' equity
負債及び資本の部
CHF'000'000
(単位百万円)
投資
現預金
株式
債券
不動産
不動産貸付金
保険契約者貸付金
関連会社投資
短期投資
その他運用資産
投資合計
7,819
2,506
31,466
1,691
1,773
1,705
29,950
757
852
78,520
674,623
216,218
2,714,886
145,899
152,974
147,107
2,584,086
65,314
73,511
6,774,706
4,215
650
1,807
1,567
1,912
210
857
7
11,226
89,746
363,670
56,082
155,908
135,201
164,967
18,119
73,942
604
968,579
7,743,285
その他資産
再保険預託金
繰延保険募集費用
代理店貸等
再保険貸等
その他未収金
有形固定資産
無形固形資産
その他の資産
その他資産合計
資産の部合計
CHF'000'000
(単位百万円)
流動負債
再保険預り金
再保険借
前払再保険料
短期借入金
未払金
その他短期負債
流動負債合計
929
1,447
1,628
2,903
1,198
2,053
10,158
80,154
124,847
140,464
250,471
103,363
177,133
876,432
203
1,500
17,515
129,420
固定負債
その他負債
社債
銀行関連債務等
優位弁済債務
劣位弁済債務
固定負債合計
-
-
12,220
10,132
24,055
1,054,342
874,189
2,075,465
31,554
5,559
6,617
43,729
77,941
2,722,479
479,631
570,915
3,772,938
6,724,749
825
485
8,591
71,181
41,846
741,231
保険契約準備金
支払備金
未経過保険料準備金
その他責任準備金
保険契約準備金合計
負債の部合計
資本の部(利益処分前)
資本金
法定準備金
任意積立金
繰越利益
前期繰越利益
支払配当金
当期利益
当期未処分利益
資本の部合計(利益処分前)
負債及び資本の部合計
3,147
271,523
△ 1,900
△ 163,932
656
1,904
11,805
89,746
56,600
164,277
1,018,535
7,743,285
Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009
31
2008年12月31日現在の取締役および監査人 Board of Directors and Auditors
取締役員
会長:マンフレド ゲンツ
任期
ドイツ╱ベルリン
2009 年
スイス╱ヴォード地方╱ローザンヌ
2009 年
アメリカ╱サウスカロライナ╱ランドラム
2010 年
中国╱香港
2010 年
スイス╱チューリッヒ地方╱ウィティコン
2009 年
スイス╱シュウィーツ地方╱フライエンバッハ
2011 年
スイス╱チューリッヒ地方╱エレンバッハ
2009 年
アメリカ╱ニュージャージー╱カリフォン
2009 年
イギリス╱ファーンハムコモン
2009 年
オランダ╱アムステルダム
2011 年
スイス╱チューリッヒ地方╱タールヴィル
2010 年
Manfred Gentz, Chairman
副会長:フィリップ ピドー
Philippe Pidoux, Vice Chairman
スーザン ビー
Susan Bies
ビクター シュー
Victor Chu
トーマス エスチャー
Thomas Escher
マンフレド キンデル
Manfred Kindle
アルミン マイヤー
Armin Meyer
ドナルド ニコライセン
Donald Nicolaisen
ヴァーノン サンキー
Vernon Sankey
トミー デ スワーン
Tommy de Swaan
ロルフ ヴァッター
Rolf Watter
役員会事務
ハンス ウルリッヒ ショーホ
Hans-Ulrich Schoch, Secretary to the Board of Directors
監査人
プライスウォーターハウスクーパース AG
PricewaterhouseCoopers AG
チューリッヒ・インシュアランス・カンパニー・リミテッドの名誉会長であるフリッツ ゲルバーは、その確かなリーダーシッ
プと会社への奉仕の精神が評価され名誉理事に抜擢されました。この役職は特に業務や権利を負うものではなく、役職手当を受
けることもありません。
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Zurich Insurance Company Ltd, Business Report 2009