重 ◆◆◆◆ 要 な お 知 ら せ 医薬品の適正使用に欠かせない情報です。必ずお読みください ◆◆◆◆ 2004年12月 化学的殺菌・消毒剤(医療用器具・機器・装置専用) 規制区分 劇薬 指定医薬品 製造・発売元 (フタラール製剤) 東京都千代田区西神田 3 丁目 5 番 2 号 R ディスオーパ 消毒液 0.55%を用いて殺菌・消毒を行った膀胱鏡を繰り返し使用した膀胱癌既往歴 を有する患者にショック、アナフィラキシー様症状があらわれたとの本剤との関連性が否定できな い重篤例を含む症例が 2001 年 11 月の発売以来 10 例報告されています。 本年4月に軟性膀胱鏡の消毒に本剤を使用する際にすすぎをじゅうぶんに行うよう、「使用上 の注意」を改訂し注意喚起を図ってまいりましたが、 今般、重篤例の発生を未然に防ぐため「効 能・効果に関連する使用上の注意」に「経尿道的検査又は処置のために使用する医療器具類には本 剤を使用しない」旨を追加記載しました。 また、細孔を有する等構造の複雑な医療器具類につきましても、消毒後に本剤が器具に残留しな いよう、これまで「使用上の注意」を改訂するなどして注意喚起を図って参りました。今般、すす ぎをじゅうぶんに行うことなどの注意喚起の徹底を図るべく「使用上の注意」を再度改訂いたしま した。 1. 経尿道的検査又は処置のために使用する医療器具類に は本剤を使用しないこと 本剤にて消毒を行った膀胱鏡を繰り返し使用した膀胱癌既往歴を有する患者に、シ ョック、アナフィラキシー様症状があらわれたとの報告があるので、経尿道的検査 又は処置のために使用する医療器具類には本剤を使用しないこと。 2. 消毒前後の洗浄・すすぎをじゅうぶんに行うこと 本剤にて消毒を行った術中経食道心エコー(TEE)プローブ等の医療器具を使用 した患者に、口唇・口腔・食道・胃等に着色、粘膜損傷、化学熱傷等の症状があら われたとの報告があるので、特に、細孔を有する等構造の複雑な器具類では、消毒 を行う前に水または酵素洗浄剤を用いてじゅうぶんに洗浄し、消毒終了後は多量の 水で本剤をじゅうぶんに洗い流してください。 本剤のご使用にあたっては2-3頁の添付文書改訂箇所対照表をご参照のうえご使用下さいま すようお願い申し上げます。 − 1 − 有害事象発現症例の概要 軟性膀胱鏡検査後のショック・アナフィラキシー様症状 患 者 性 経過及び措置 転帰 軟性膀胱鏡検査10分ほどで全身の痒み、膨疹が出現した。d-マレイ 回復 使用理由 年齢 軟性膀胱鏡 男 の 70 代 殺菌・消毒 ン酸クロルフェニラミン及びグリチルリチン・グリシン・システイン 剤を静注し、痒みが軽快したが、静注約20分後に気分不快を生じた。 薬物療法及び酸素吸入を併用し、症状が回復したため翌日退院した。 担当医はアナフィラキシーショックと診断した。本薬により殺菌消毒 した軟性膀胱鏡が使用された。 併用薬:グルコン酸クロルヘキシジン、グリセリン、塩化ベンザルコニウム 軟性膀胱鏡検査1時間後に陰茎包皮内板の浮腫が生じて全身のそう 男 60 代 軟性膀胱鏡 痒感が出現し、1時間30分後に冷汗、顔面蒼白で血圧 60mmHg 台の の ショック状態とあり、担当医は急性循環不全及びアレルギーショック 殺菌・消毒 と診断した。静脈ライン確保、酸素投与、薬剤治療を行い、症状は回 回復 復した。本薬により殺菌消毒した軟性膀胱鏡が使用された。 併用薬:塩酸リドカイン、ベシル酸アムロジピン、カンデサルタンシレキセチル、一硝酸イ ソソルビド、硝酸イソソルビド 添付文書改訂箇所対照表[改訂内容(変更部分抜粋)] 「効能・効果に関連する使用上の注意」及び【使用上の注意】の「重要な基本的注意」の改訂 下線部:改訂 改 訂 前 改 訂 後 <効能・効果に関連する使用上の注意> <効能・効果に関連する使用上の注意> (1) 本剤にて消毒を行った超音波白内障手術器具類を使 (1) 本剤にて消毒を行った超音波白内障手術器具類を使 用した患者に,水疱性角膜症等があらわれたとの報告が 用した患者に,水疱性角膜症等があらわれたとの報告が あるので,超音波白内障手術器具類には本剤を使用し あるので,超音波白内障手術器具類には本剤を使用し ないこと. ないこと. (2) 本剤にて消毒を行った膀胱鏡を繰り返し使用した膀胱 癌既往歴を有する患者に,ショック・アナフィラキシー様症 状があらわれたとの報告があるので,経尿道的検査又は 処置のために使用する医療器具類には本剤を使用しな いこと. (3) 用途 (2) 用途 本剤は微生物又は有機物により汚染された器具の化学 左記と同じ。 的殺菌・消毒に使用すること. (4) 対象器具 (3) 対象器具 内視鏡類,レンズ装着の装置類,麻酔装置類,人工呼 内視鏡類,レンズ装着の装置類,麻酔装置類,人工呼 吸装置類,外科手術用器具,産科・泌尿器科用器具,歯 吸装置類,外科手術用器具,産科用器具,歯科用器具 科用器具又はその補助的器具,注射筒,体温計並びに 又はその補助的器具,注射筒,体温計並びにゴム・プラ ゴム・プラスチック製器具類等で加熱による殺菌・消毒が スチック製器具類等で加熱による殺菌・消毒ができないも できないもの.ただし,生体の無菌域に使用される医療器 の.ただし,生体の無菌域に使用される医療器具類は適 具類は適切な滅菌処理を行うこと. 切な滅菌処理を行うこと. − 2 − 改 訂 前 改 (4) 本剤との適合性 訂 後 (5) 本剤との適合性 ・ 人工透析用ダイアライザー等,再使用が推奨されてい ない医療器具には使用しないこと. 左記と同じ。 ・ 材質適合性に注意すること. 1)∼4) ニッケルでメッキされ た金属やステンレス鋼では,1 ヶ月にわたる長期の浸漬 でわずかに変色が観察されたことがある. 【使用上の注意】 【使用上の注意】 1. 重要な基本的注意 1. 重要な基本的注意 (1) 人体には使用しないこと. (1) 人体には使用しないこと. (2) 本剤にて消毒を行った軟性膀胱鏡,経食道心エコー (2) 本剤にて消毒を行った術中経食道心エコー(TEE)プ (TEE)プローブ等の医療器具を使用した患者に,アナ ローブ等の医療器具を使用した患者に,口唇・口腔・食 フィラキシーショック,食道・胃の粘膜損傷,化学熱傷, 道・胃等に着色,粘膜損傷,化学熱傷等の症状があらわ 口腔内の着色等の症状があらわれたとの報告 16) がある れたとの報告がある 16)ので,下記の点に注意すること. 1) 消毒を行う前に,医療器具等に推奨されている方法 ので,下記の点に注意すること. によ り、 水 又 は 酵 素 洗 浄 剤 を 用 い てじ ゅう ぶ ん に洗 浄し洗い流すこと。 1) 消毒終了後は多量の水で本 剤を十分に洗い流すこ 2) 消毒終了後は多量の水で本剤をじゅうぶんにすすぐ こと。 と. 2) 細 孔 を有 する 等 構 造 の複 雑 な器 具 類 では,十 分 に 3) 細孔を有する等構造の複雑な器具類では,特に注意 してじゅうぶんにすすぐこと。 洗浄されない恐れがあるので,特に注意すること. 3) 本 剤 又 は フ タ ラ ー ル に 対 し 過 敏 症 の 既 往 歴 の あ る 4) 本剤又はフタラールに対し過敏症の既往歴のある者 者には,本剤にて消毒を行った医療器具等を使用し には,本剤にて消毒を行った医療器具等を使用しな ないこと. いこと. (3) 本剤を取り扱う際には,下記の点に注意すること. (3) 本剤を取り扱う際には,下記の点に注意すること. 1) 本剤またはフタラールに対し過敏症の既往 歴のある 1) 本剤またはフタラール又は他の化学物質に対し過敏 症の既往歴のある者は,本剤を取り扱わないこと. 者は,本剤を取り扱わないこと. 2) 蛋白結合性があるので,本剤を素手で取り扱わない 2) 蛋白結合性があるので,本剤を素手で取り扱わない こと.また,人体に直接接触しないよう注意すること. こと.また,人体に直接接触しないよう注意すること. 本 剤 を取り扱う場 合 には,ゴム手 袋,ゴーグル,ガウ 本剤を取り扱う場合には,ゴム手袋,ゴーグル,マス ク,ガウン等の保護具を装着すること. ン等の保護具を装着すること. 3) 皮 膚 に 付 着 し た とき は 直 ち に 水 で 洗 い 流 す こ と . ま 3) 皮膚に付着したときは直ちに水洗いすること.また, た,眼に入った場合には,直ちに流水で 15 分以上洗 眼に入った場合には,直ちに流水で 15 分以上洗った った後,専門医の処置を受けること.コンタクトレンズ 後,専門医の処置を受けること.コンタクトレンズ装用 装用の場合はコンタクトレンズをはずした後,十分な の場合はコンタクトレンズをはずした後,じゅうぶんな 洗 眼 を行 い,専 門 医 の処 置 を受 けること.また,取り 洗眼を行い,専門医の処置を受けること.また,取り外 外したレンズは再使用しないこと. したレンズは再使用しないこと. 表記の整備 表記の整備 十分 じゅうぶん お問合せ先 ASPジャパン ICPマーケティング TEL: 0120-327-100(フリーダイヤル)/03-4411-6245 − 3 −
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