第4回住民地域環境調査の報告書(PDF:141.1KB)

要点録
住民地域環境調査
第4回
平成 20 年 8 月 2 日開催
■事業のねらい
本事業は、平成 21 年度以降に策定予定の「島本町環境基本計画(仮称)の策定を円滑
にすすめるため、以下の 3 点を狙いとして行う。
・基礎資料の創出
・住民参画による策定への住民理解の拡大
・住民が地域の事を理解し関心を高める
また、平成 19 年度に実施した「しまもと環境まちづくりセミナー」の受講者の活動実践
の場として位置づけて年間に渡る調査の企画を共に行うことにより、今後予定される計画
策定時の中心的立場を担える存在へとエンパワーメントすることも期待される。
■実施主体
島本町都市環境部環境課および各課、平成 19 年度セミナー受講者有志、
NPO 法人環境市民
■対象
中学生以上で島本町在住・在勤・在学の人
■第 4 回の概要
ね ら い:地下水の現状を知り、水の利用や保全のあり方を考える。
日
時:平成 20 年 8 月 2 日(土) 午前 10 時から午後 4 時
場
所:島本町役場地下第 5 会議室、大藪浄水場、水無瀬神宮
参加者数:29 人(町民 23 人、町職員 6 人)
案 内 人:中川康一さん
(NPO 法人 地盤・地下水環境 NET 理事長、大阪市立大学大学院理学研究科客員教授)
■タイムテーブル
10:00 開始 あいさつ
10:05
ガイダンス、今日のナビゲーション
10:10
【ワーク】「水とのかかわり」をふりかえってみましょう。
10:25
【レクチャー】「島本(大阪府北部)の地下水について」
11:25
質疑応答
11:35
【紹介】各地自治体による水源保全の取り組み事例紹介
11:50
【紹介】島本町地下水利用対策協議会について紹介
11:55
午後の案内
12:00
昼食
12:45
バスで浄水場に出発
12:55
浄水場到着
1
13:00
【見学】浄水場見学
14:00
浄水場から水無瀬神宮へ移動
14:10
水無瀬神宮着
【調査】水質調査を実施
15:00
水無瀬神宮出発
15:10
【ワーク】ふりかえり(於:町役場会議室)
16:00
終了
■配布資料一覧
・ タイムスケジュール
・ ワークシート「自分自身と島本の水(地下水)との関わりを整理する」
・ レクチャー資料「NPO 法人地盤・地下水環境 NET2005 春季見学会『島本町の地
下水をたずねる』について」
・ レクチャー資料「大阪府島本町における水無瀬川表流水の地下水涵養について」
・ 参考資料「特定非営利活動法人地盤・地下水環境 NET 会報第 1 号」
・ 参考資料「『日本の環境首都コンテスト先進事例集』より地下水に対する自治体
の先進的取組みを抜粋」
・ ワークシート「美味しい水くらべシート」
・ 参考資料「離宮の水保存会パンフレット(コピー)」
・ ふりかえりシート
■ 主な内容
○ ワーク「自分自身と島本の水(地下水)との関わりを整理する」
(立藤 慶子 氏 ・ NPO 法人 環境市民)
水の問題を「自分事」としてとらえるため、自分にとって島本の水がどういう存在で
あるのかを振り返る個人ワークを行った。方法としては、次の 2 項目が書かれたワーク
シートを各個人で記入した。
・ 島本の水(地下水)とどのように触れ合い、過ごしてきましたか?自分自身のこ
れまでの暮らしにおける島本の水(地下水)との思い出や、それらがあなたの暮ら
しに与えた影響を、思い出せるだけ書き出してみましょう。
・ 現在どのような水の使い方をしていらっしゃいますか(※選択式で回答)
記入内容は資料 1 の通りである。
○
レクチャー「島本(大阪府北部)の地下水について」(中川 康一 氏 ・ NPO 法人 地
盤・地下水環境 NET 理事長、大阪市立大学大学院理学研究科客員教授)
一般的な地下水保存構造、高度浄水処理
のしくみ、塩素副生成物の水源別生成状況、
地下水の水質組成、地表水と地下水の交流
関係といった地下水全般に関する情報のほ
か、それらの島本における特徴について、
情報提供された。最後に、島本の良質な水
を守るためには、水無瀬川の流量を枯渇さ
せないこと、そのためには、森林をまもら
2
なくてはならないことが強調された。以下、レクチャーの要旨である。
・ 島本には上水道水源井戸が 9 井戸ある(その位置を地図上で確認)。なお、取水
深度は砂礫層の位置に応じてばらばらに設けてあり、鳥合、水無瀬といった A
系井戸は比較的浅層部分からの取水、B 系統は深度 100m に達するものもある。
・ 高度浄水処理は、オゾン処理、粒状活性炭素処理をするところに特徴がある。
・ 塩素副生成物は、地下水系、湖沼水系、河川水系の順に大きくなる傾向があり、
地下水は最もきれいな水源であること。ただし大地が汚染された場合には長期
にわたり地下水汚染が続く場合もある。
・ A 系井戸はバランスの良い水質組成をしている。
・ 地下水と河川水の関係として、境内地の地下水位が河川水水位よりも高ければ地下
水が河川水を涵養し(得水河川)、地下水位が河川水位よりも低ければ河川水が地
下水を涵養する(失水河川)となる。水無瀬側は失水河川であり、浅層の地下水のか
なりの量は、水無瀬川表流水の伏没により涵養されていると考えられる。さらに、河川
付近で地下水を揚水することによって「誘発涵養」(=強制的に表流水が地下水に伏
没する現象)が発生していると考えられる。このことから、地下水保全のためには、水
無瀬川水量を枯渇させないようにすること、そのためにはさらに森林を守ることが重要
である。
○
紹介「各地自治体による水源保全の取り組み事例紹介」
(内田 香奈 氏 ・ NPO 法人環境市民)
NPO 法人環境市民が 2001 年から毎年実施している「日本の環境首都コンテスト」
において先進的とされた、地下水保全の参考事例を紹介した。熊本県熊本市、福井
県大野市、東京都三鷹市、神奈川県秦野市、愛媛県松山市、静岡県三島市の政策概
要の資料を配布。特に熊本市の事例を DVD 映像にて情報提供した。
熊本市は、67 万人の上水道水を 100%地下水でまかなっている。行政区分を越え
上流住民との連携で水田涵養に取り組んだり、行政側からの公募で生まれたパート
ナーシップ組織が中心となって節水キャンペーンを実施したりしている。キャンペ
ーンの様子はウェブサイトにて公開され、キャンペーン参加者に取り組みの結果を
すぐに知らせる情報提供の方法も工夫されている。
○
紹介「島本町地下水利用対策協議会について」
(乾
義彦
氏 ・ 島本町都市環境部次長)
島本町の取り組みとして、島本町地下水利用対策協議会の概要が説明された。
島本町地下水利用対策協議会は、島本町と上下水道部と民間企業 12 社、計 14 の組
織で構成される。全国に同様の協議会が存在するが、それらが行政指導で発足したの
とは違い、島本町の場合は、関係者有志で昭和 49 年に発足した。活動内容としては、
地下水水準点測量調査が主である。島本町内の企業が良質の水を同じ帯水層から汲み
上げると過度な揚水となり地下水位が低下するため、それを防ぐために各企業が自主
規制を行っている。島本町全体(工業用水と生活用水の合計)で年間 1000 万トンあ
った汲み上げ量は現在 550 万トンまで下がっているが、町民の数は増加傾向にあった
ことから工業用水が大きく下がっていると考えられる。景気の問題や企業努力による
ものだと考えられる。
3
○大藪浄水場見学(芝原 広 氏 ・ 島本町上下水道部大藪浄水場 場長)
大藪浄水場で町内の水道がどのように処理されているのかを見学した。島本町水道
部の芝原氏から説明を受けながら見学した。説明の概要は次の通りである。
・ 島本町の水道水は、A 系統(比較的浅い層
から汲み上げた地下水を水源とする浄
水)、B 系統(深い層から汲み上げた地下
水を水源とした浄水)、さらに大阪府の
高度浄水処理水の3種類を大薮浄水場で
ブレンドし、供給している。ブレンド率
は A 系統が 40%、B 系統が 50%、府営水
が 10%である。
・ A 系統の水源は 3 井戸で、良好な水質を維持している。現在はろ過設備を持た
ない塩素滅菌のみによる処理である。
・ B 系統の水源は、6 井戸で、前塩素処理による鉄・マンガンの酸化、PAC(ポリ
塩化アルミニウム )による凝集沈澱処理をしている。
・ B 系統の水位は減少傾向にある(60 トンの水を 5 つのポンプで汲み上げている
状態)
・ A 系統にはろ過設備がないため、濁度・色度等の水質変化に対応できないこと
からより監視の強化を必要とし、濁り等があれば直ちに放流といった処置で対
応している。放流せずにその地下水を利用し、安全で安定した供給を目指して、
平成 22 年 1 月から A 系統と B 系統の水を合わせてろ過できるよう、現在施設整
備の工事を進めている。
○
水質調査(於:水無瀬神宮)
水無瀬神宮に到着後、水の飲み比べにて味・匂い
をチェックした。用意された水は次の通りである。
・ 離宮の水(水無瀬神宮)
・ 島本町水道水
・ 大沢特設水道水
・ 大山崎町水道水
・ 京都市水道水
・ 高槻市水道水
・ 茨木市水道水
・ 大阪府営水
・ 松尾大社の水
・ ミネラルウォーター(evian;仏ダノン社、
Volvic;仏ダノン社)
「大沢の水が一番おいしい」と感じた人が最多で
あった。飲み比べのあとはグループに分かれて、
成分分析を簡易水質調査(パックテスト)にて行
った。分析項目は、残留塩素、pH、全硬度である。
調査結果は資料 2 に示す。
4
○
調査結果の共有
町役場に戻り、各グループで観測された残留塩素、
pH、全硬度の値を共有した。結果は資料 2 のとおり
である。また、結果について次のような意見・コメ
ントが出された。
・ 大沢の水がいちばん美味しかった
・ 大沢の水に比べると離宮の水は硬度が高い。
・ 離宮の水、島本の水、ミネラルウォーター
は似た傾向?
・ この指標だけでは見られない美味しさの基
準があるのでは。それも考えたい。
○
ふりかえり
ふりかえりシートに以下の 4 項目を記入したのち、6、7 人グループに分かれ意見交換を行っ
た。全体を通じて気づいたこと、感じたこと。
・「島本の川・水」について、いいと思うこと、問題だと思うこと。
・「島本の川・水をこうしたい」というイメージ。
ふりかえりシートに記入された内容は、資料 3 を参照のこと。
第 5 回の案内を行ったのち終了。
以上
5
(資料 1)
「自分自身と島本の水(地下水)との関わりを整理する」
ワークシート記入内容
Q1. 島本の水(地下水)とどのように触れあい、過ごしてきましたか?自分自身のこれまでの暮らし
における島本の水(地下水)の思い出や、それらがあなたの暮らしに与えた影響を、思い出せ
るだけ書き出してみましょう。
・職場で昼食時に入れるお茶に使っている。
・職場のお茶は島本の水で作る。水無瀬神宮の清掃。府内で唯一の名水百選に登録されてい
る。
・小中の野球部のとき水をキンキンに凍らせて持って行き、休憩のときに飲むと格別だった。
・上水がおいしいということで島本町に住むようになった。水無瀬川の水を使って野菜(家庭菜
園)を作っている。地下水の水源である島本の山を緑豊かにする活動に努めたい。名水と水を
守る会に参加
・家庭を持つと同時に水のおいしい島本に住み始めた。家に来た若者がコーヒーの味にびっく
りしていた。香港に住むことになり、島本の水ホームシックにかかった。飲料水のみならず、お
風呂、トイレの排水にも貴重な地下水を当たり前のように使用していたことに思いあたる。再び
島本に住み、以前の水のおいしさが失われていると感じる。府営水 10%導入に失望し、それ
が本当にやむを得ないことなのか疑問に思う。一時期節水に努め我が家の水道代は3千円を
下回っていた。(数年間、家族2.3人)家族が5人いたらと考え風呂の水は2回使う。台所でも
そうじでも合成洗剤は使用しない
・島本町での暮らしは20年になります。当時地下水 100%を飲料水としていることに魅かれて転
居したのも理由の1つです。節水コマを蛇口につけてできるだけ浪費しないようにしています。
水無瀬川の伏流水も地下水源ということなので川を汚さないよう合成洗剤や塩素系洗剤を使
用せず石鹸にしています。
・島本の水はウィスキーを作っている水、おいしい水ということで引っ越してきた。山歩きを楽し
んでいるが水無瀬川の水に癒されることが多い。淀川の水をまぜている必要があるの?おいし
い水(硬水)で家族2人尿道結石になった。島本に多いと聞く。他の水道水を飲んでみると島
本の水がおいしいことがよくわかる。
・居宅を求めるについて水を中心に考え、16年前に転居してきた。水がおいしく、水質
に不安を感じない。生活に欠くことのできない水。豊富に使っている。
・島本の水を使って 30 年くらいだが、1番おいしいと思っている。出張での都会の水、東京、大
阪、名古屋などはおいしさが感じられなかった。昔は山に行って流れている川の水も飲めたが
今は少なくなっている。
・島本の水は地下水だから夏は冷たく冬温かく、そしてもちろんおいしいという評価は昔から定
着しており、それには住民として一種誇らしい気持ちでいる。なぜなら島本という地の暮らしよ
さの表れの1つだからだ。他地域の人々に自慢するだけでなく、水筒に入れて分けてあげたこ
ともよくありました。
6
・25 年ほど前に島本が来ましたが、淀川の水1割入る前までは電気ポットのまわりが硬水のため
かざらざらしてよく洗っていました。またトイレの水道管パイプが青さびて青っぽくなった。しか
し淀川の水が入って以来このようなことが起こらなくなった。
・平成9年12月島本町内新築マンションに転居。井戸水 100%の水道のおいしさ、真冬なのに
温かいのにびっくり。真給水ならもっとおいしかったのに・・・高度処理水が 10%混入されること
になった島本水道、やはり冬はつめたく夏は温かくなったような気がしてがっかりするのを思い
出す。
・昭和47年に大阪市内から引越ししてきた。夏ごろだった。新築の台所の水道の蛇口に水滴が
ついていて水の冷たさと口あたりの良い水に感動した。水洗便所に流す水もおいしい水を流
すことに罪悪感を感じます。
・島本で働いて1年少しで島本の水がどのようなものかはっきりとはわかりませんが、自分の暮ら
している高槻では淀川の水を使用しているためかカルキの味が際立っているように感じます。
一方島本では地下水を使用しているためか嫌なにおいは全くせずおいしく飲めます。
・貸農園を借りて20年余り家庭菜園を楽しんでいますが、整備された水路にいつも感心してい
ます。作られた人々の苦労が偲ばれます。
・就職してから初めて島本の水を飲んだときすごくおいしいと感じたのを覚えている。仕事では
あるが、水無瀬駅前で打ち水を行い、地球温暖化対策の一環としても使用させていただいて
いる。
・結婚する前に妻の家(青葉)に遊びに来て冷たい水道水をよく飲んだ。義父が亡くなり義母1
人暮らしをしていたので家を建て替えて同居するようになったが、いざ住んでみるといつの間
にかブレンド水道水で昔の水道水をなつかしく思う。生まれも育ちも豊中市だが、仕事は当初
池田市勤務でその頃も水は水道水を直接飲んでいた。その後大阪市等で淀川水系の水道水
となり、生水は飲まなくなった。できたら以前のように地下水の水を多く飲みたい。
・島本に住むきっかけは会社の寮が島本に移転したことによるもので意識したものではなく、そ
の後も住み続けたのはやはり水がおいしかったということ、夏水が冷たいということ。田舎も水
道水は地下水だったので夏の水は冷たいのがいい。
・かつては地下水だけの水道水だったのでとてもおいしかった。この状態に戻せないか。
水道水を水洗トイレや打ち水に使っているが、もったいないと思う。飲料用と2つに分けて使う
ことは考えられないか。
・昔30数年前は家の隅に地下水があり、夏はやかんをつけてお茶を冷やして飲んでいた。井
戸では自由に水が汲めて庭木の管理に使用していた。
・子どもと沢ガニを採取。飼育器で育てた。水無瀬神宮の湧き水を持ち帰り、飲料水や炊飯、お
茶等に使ってきた。水道財政の問題を含め、わき水+淀川水と混合になったことは残念。水
道水がどの町よりもおいしいことが島本町の自慢だった。
・島本の水道水が地下水 100%とは知らず引っ越してきた(34年前)
大阪で生まれ、池田市(結婚後)にも暮らしたが、初めて水道水をごくごくとおいしく飲んだ。名
水百選に選ばれてうれしかった。大阪から親戚が来ると必ず水をお土産に持ち帰った。府営
水導入時に再び島本の水の良さを認識した。それだけに府営水のブレンドは残念!成長し他
県に住む子どもたちが居住地でふるさとの水を自慢している。
・20歳まで京都市内に住んでいたときはまだ自分の家に水道が引かれていなかった。飲料水
および暮らしの中で庭の花の水遣り等に使用していた水は井戸あり、手動式のポンプでくみ
上げていた。その水の味が忘れられない。20∼50 歳ごろは高槻に住み、水道の生水を飲んで
いたがおいしくなかった。10年島本に住んで町の水道が地下水であったので昔を思い出した。
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これからも島本の水を大切に使っていきたい。
・島本に転居して46年になる。他地域の人に緑と水は抜群と自慢している。飲料水○○の水と
いったものは一度も買ったことがない。近辺の山を歩き回り、川のせせらぎに癒されている。浄
水器の販売セールスに「必要ありません」と胸をはって断っている。
・生まれ育ったのが岐阜濃美平野のちいさな町。つい先日も実家から出かけ、上流のヤナ場で
鮎料理を楽しんだが、川の水に恵まれた環境で本当に小さな頃は洗濯機はあっても「すすぎ」
に時折近所の川に母と行った思い出がある。水田の間をまわってくる小川(用水路)は U 字管
などはられておらず、夏は乱舞する蛍のアーケードの下くぐりぬけた記憶が映像として鮮明に
ある。島本で初めて蛇口の水をひねった時、味はもちろんにおいと温度になんの違和感もな
かった。これがこの町に住み続けている大切な理由かもしれない。
Q2.現在、どのような水の使い方をしていらっしゃいますか?最もあてはまる( )に○をつけてみ
ましょう。
【生活水全般の使い方について】
節水のことは考えず、豊富に使っている 0人
節水は必要だと思いながらも豊富に使っている 3人
・どうしても勢いよく流れる水に慣れ親しんでいるので、ふんだんに水を流してしまう。
・昔は各家庭に井戸があり、水は自由にいくらでも使えるという概念が残っている。
・町は地下水を昔から使用している。汚水処理を整備してから下水処理代がすごく高い。家計負
担も大きい。(法人税が入る豊かな町の割りに税金が高い)コスト削減を自治体がしてくれるの
であれば節水も協力したいを考える。
多少節水をしながら使っている 20人
・洗濯に風呂の残り水を使っている
・風呂のあとの水を洗濯に使用。
・水も有限である。島本の水を長く使用できるようにしたい。
・水は大切なものであるから。
・資源というものは無限にあるとは思っていないから。また水道代節約のため。
・資源を大切にするという感謝。経済的な節約。
・水道代の節約。水資源の効果的利用
・100%地下水ではないので地下水が今後も継続して使用できるよう多少の節水は心がけるよう
にしている。
・9割が地下水なので限りある資源を大切に使いたい。地下水が枯渇すれば府営水に頼らざる
をえなくなるため。
・自分自身どれくらい大切な水を節水できるかと生活している。
・「もったいない」という気が多少節水の動機だと思います。
・料金が高い。トイレの水を同時使用
・クーラーが不調な我が家。省エネ対策もかねて打ち水をしている。お風呂の残り水や洗濯機
最終すすぎ水を利用している。
・一時期まめに節水しすぎて家が暗くなった(気がする)。風呂の水は2日使用。そうでなければ
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洗濯に使う。夏場はシャワーのみの日も。体をゴシゴシ泡で洗わない。化粧をしない(→落とさ
ない)
・私個人は風呂に入って入浴が好きだが、最近は家族全体がシャワーを使うようになり、多く水を
使っているように思う。浴槽の残り湯を洗濯の水に利用できる。
・エコ推進のため節水に気をつけている。しかし仕事の都合上水をよく使用してしまう。
・節水の大切さを認識しているが、ついつい余分に使っている。理由がつけられないところが理
由。
・水の大切さを実感していない。アフリカ等の生活をテレビで見て反省しながら適当に水を使う
自分が情けない。
まめに節水している 2人
・我が家では炊事、洗濯、手洗い、洗顔、入浴時折の散水すべての生活用水に無駄を極力省く
よう常に心がけています。
・エコのため。経済的な面も。野菜を洗った水等は庭の植木に。洗濯は風呂の水で。雨水をため
て植木に。
【飲み水として利用している水】
水道水を蛇口をひねってそのまま飲んでいる 14人
・おいしい水と思っている。
・何の違和感もなくおいしい。
・昔からそういう風に飲んでいるので、今から浄水器等にかけようとは思わない。
・ごく普通のことと考えている。
・淀川の水が 10%混入されるようになったとはいえ、まだまだ島本の水への信頼感が大きいか
ら。
・現実には浄水器や井戸など必要は感じない。
・1番安全、安心。しかも島本の水道水はまだまだおいしい。
・そのままでおいしい。安全、安心。
・毎年水質の情報は公開されている。まだまだそのまま飲める状態だと思うので。
・島本の水は臭いもなく名水 100 選ということもあり、おいしい水なのでそのまま飲んでいる。
・健康に支障を及ぼさない水、おいしい水として飲んでいる。
・生水に雑菌が入っている場合を考えるとやや不安
・夏場は冷水を空いたペットボトルで湯冷ましを冷やすのが習慣になっている。以前は冷たくて
たいていそのまま生水を飲用していたが、今は淀川の水ブレンドで生ぬるくなってしまったの
で。
水道水を市販の浄水器にかけたり煮沸して飲んでいる 9人
・洗面の水にも浄水器を使っています。洗顔後つっぱりません!
・水道水には薬品や微生物が混水されているため殺菌や薬品をとばすためいったん煮沸 して
いる。
・そのときの気分で市販の水と半々くらい。
市販のミネラルウォーターを買って飲んでいる 5人
・基本的に市販の水を飲んでいますが、市販の水が家にないときに限っては水道水を飲みま
9
す。
・黒い異物が出てくる。浄水器を取り付けている。水道局の人に調査してもらったが配管の接続
部が悪いのではないかということであった。リフォーム時水道配管の交換を考えている。
・水道水はごはんを炊くとき。ミネラルウォーターはボランティア活動で山作業のときに飲料水と
して使用している。
・時々炭酸水を。
湧き水・井戸水を汲んで飲んでいる 0人
その他 2人
・煮沸してお茶にして飲んでいる。
・水道水をコップに入れて朝晩2回に分けて3杯飲んでいる。健康上の理由から。水のおいしい
町に住んだことの幸せを感じている。
10
(資料 2)
水質調査結果の記録
※同じ水を複数グループが調査している場合、1つの欄に全グループの観測指標を明記。
離宮の水
島本町水道水
大沢特設水道水
残留塩素
0.1、0.2、0.2、0.4、
0.4、0.4
0.2、0.4
pH
7.0、7.0、7.0、7.0、
7.3、8.0
7.2、8.0
全硬度
100、100、100、100、
100、150
100、50
大山崎町水道水
0.1、0.2、1.0、1.0、 6.5、6.5、6.5、6.5、 15、20、20、20、
1.0
6.5
20
0.2
6.5 から 7.0
100
京都市水道水
0.1、0.1
6.9、7.0
20、30
高槻市水道水
0.1
7.0
50
ミネラルウォーター
(evian)
0.1
7.5
100
11
(資料 3)
参加者のふりかえりシート
Q1.
今日一日をふりかえって、どんな発見がありましたか?
・きき水をしたが、離宮の水が1番おいしかった。
・大沢の水は水道水としての処理がされていないので他の水道水と何か違う感じがした。
大山崎町の水は複雑な感じの味がした。
・水道水のおいしさ、安全性、安定給水のために単に清い水だけではないことを改めて
認識した。
・島本の水のおいしさを改めて再認識した。深い井戸の水が飲むのに適しているとは限
らないことを知った。
・やはり島本の水は他の水と比べておいしい水だと実感した。
・飲み比べということを今までしたことがなかったが、今日やってみて改めて島本の水
がおいしいということがわかった。目の前にずっとあるものなので水のおいしさはこ
れが当たり前だと思っていたが違った。
・改めて水の大切さ、節水の大切さを感じた。
・大藪浄水場の見学では浄水・配水のシステムがわかりやすく身近に感じられた。
・町内の水管理や井戸の流れがよく理解できた。浄水場は初めて見学できた。老朽化が
気になった。
・蛇口の向こうを探ることができた。住民の意識と取り組みが行政や関係者とのパート
ナーシップによって向上することがわかった。地域によって同じ飲料水でも違いがあ
ることを実験によって検証できたことは意識の裏づけとなって成果があった。
・おいしい水が家庭に届くまでの仕組みがよくわかった。
・浄水場の仕組みは大変参考になった。中川先生のお話は島本の水事情がよくわかりま
した。ありがとうございました。
・水の大切さ。水に従事している人への感謝
・島本町の上水の水源地と地下水の管理状況、地下水利用協議会の取り組み。離宮の水
の水質調査によるおいしさの追求。地下水と地震の震度との関わり。
・良い井戸の水は塩素処理だけで一級の水道水になる
・地下水に A 系統、B 系統という区分があること。地下水位によって地盤の堅固さに違
いが出ること。
・水道水には A 系統 B 系統の2つがあること。処理は別々で行われている。今後 AB とも
同じ処理を行うようになること。水源は水無瀬川であること。水源は流域全体の森で
ある。
・表層の地下水は利用し、循環させたほうがよいこと。それがヒートアイランドの緩和
になること。
・表層地下水コントロールシステムで地下水を調整して地震との対応を軽減する方法。
水は生命の根源であることを再認識。名水と水道水との差が少なく、全硬度の差で味
が変わることがわかった。
・表層地下水と地震震度の関係。表層地下水の管理コントロール利用は興味深い新知識
だった。NPO 活動のすばらしさを知った。それにしても「封印」とはびっくりだった。
CO2 キャンペーンのほかに日本独自の H2O キャンペーンを始めるべきだと思う。建築
12
基準に表層水の中水道利用を組み込み、ソーラーシステムとセットにしてシステムを
可能にするとか。公共の施設などで可能ならすばらしいと思う。
(例えば島本町に住
・改めて島本町の住民の方が水に対する感心が高いことを実感した。
むことになったきっかけが水がおいしいということや今回離宮に行ったときにたくさ
んの人が水を汲みにきていたことなど)
・参加者の水へのこだわりがよく感じられた。
・島本の人は水にアツい!「街の水はつくられている」という認識をついつい日ごろは
忘れ、当たり前の感覚で使っているなあ・・・。水づくりの方法。違和感を感じても
反論根拠がなかなか持てない状態は一種の無関心かもしれない。
「あなた作る人、私飲
む人」でいいのだろうか。
・発見などと問われても戸惑う。レクチャーはほとんど理解の外。ただ最後の本題と離
れた部分で表層地下水の水位と地盤の安定と震度の相互関係の話は印象的だった。し
かし、島本町ではどうするか、住民はどうすればいいかとなると結局今日の話は「あ
るべき論」に終わるのではないか。
・とでも参考になった。地下水に関すること。
・NPO 法人、中川康一氏による説明をいただき、島本の地下水の良さがよくわかった。
地下水は昔 100 万トン、現在は 550 万トンに対して生活6、工業用水4。水比べは大
沢の水がうまかった。島本町大藪のポンプ場、芝原氏による内容を聞き、府営水が 10%
入っていることで地下水を 100%使用できないとの話で少しでも府営水を少なくして
もらいたい件で自分自身少し熱くなった。
Q2.あなたにとって、島本の地下水とはどのようなものですか?
・大切な資源、宝、PR には欠かせない
・大切な宝物
・大切なものであり守っていかなければならない。
・大阪府下でも唯一地下水が多く使用されているので貴重な水
・地下水は今となっては貴重な資源であり、生活していくうえで必要不可欠なもの
・生活に必要不可欠なもの
・町民、企業にとって大切な生活水
・きれいに見えて懐かしい感じがした。
・生命、生活の基本の1つ。美味な水は島本町の誇るべき財産の1つ。
・生活必需品であり、島本の全動植物の命の源
・人間の命を左右するもの
・命の源
・おいしい水道水のもと
・生命の根源。生活の根本。町の最大のチャームポイント。島本町に住む最大の魅力。
都市部の水道水としては抜群の奇跡的なおいしさ。
・島本のシンボル
・島本の誇り。自慢できるもの。
・楠正成の家紋(菊水)と島本町の町章が似ているのは単なる懐古ではなく、水がこの
町にならなくてはならないものということが感じられた。
・命の水。生活の糧。島本のアイデンティティ。未来に継承すべき大切なもの
・次世代に残していかなければならないもの
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・水に惹かれて安住の地としたのでこれからもすばらしい水であってほしい。
・他に自慢のできる上水道
・冬あたたかく、夏冷たい水。カビ臭や塩素臭に顔をしかめることなく口にできる水の
源。島本に暮らし続ける大きな理由。「誇り」
Q3.Q2 でお答えになったような「島本の地下水」は、今後どうあって欲しいですか?
・保全していきたい、このままでいい。
・安全でおいしい水を維持していきたい。
・ 地下水と水道水の混入はやむをえないが、地下水の枯渇を防ぐ対策をとってほしい。
原因とその対策を明らかにしていくための広報に期待。
・筍生産農家以外の竹を早く伐採してさらにおいしい水にしたい。
・森林整備により水源確保し、水質を保つためにも工場等により土壌汚染が起こらない
よう周知が必要。
・地下水を守っていく
・町民の誇りとしてきれいでおいしい地下水を保護していきたい。
・里山、緑を人工的な道路その他建造物で自然を壊さないでほしい。
・こんこんと湧き出て美しいもの
・減量することなく品質低下することなく住民の飲み水として湧出する。
・日常潤沢に使えること。大事に保全されること(地下水量とその質)
・汚染の不安のない、水量に不安のない地下水であってほしい
・いつまでも「おいしい島本の水」であり続けてほしい。
・町内で永く利用できる上水であってほしい。
・いつまでも豊富であってほしい。
・いつまでも島本の地下水 100%で地下水位が下がらない。
・現状を維持してこのままずっとおいしい水であり続けてほしい。欲を言えば府営水道
を入れずに地下水 100%にしてもらったほうが・・・
・地下水 100%の飲料水に戻してほしい。いつまでも島本町の誇りとなっていってほし
い。
・未来の世代への平等感覚としてここで生まれ育つ次世代が将来にわたっておいしい水
を飲めるよう住民と行政の意識の高さをキャンペーンしていく最重要のテーマの1つ
であってほしい。熊本市(人口 70 万人近く)の取り組みを参考モデルにして、行政、
住民、企業が同じ方向性で前向きになれるスタイルとしての「島本の地下水」であっ
てほしい。府営水導入についてフレックスな考え方を府と連携してほしい。
・全住民が地下水に感謝する日を設けてほしい(例えば7月1日は島本町水の日)
・湧水地が各所にあるようになってほしい
・冷たくおいしく安全な地下水を蛇口から直に飲むぜいたくはもう味わえないのだろう
か。人間の営みで一旦汚してしまった水の層は簡単には戻らないかもしれないが、少
しでも早く戻していければと思ってしまう。
Q4.Q3 で描いた島本の地下水のありようを実現するために、あなたには何ができるでし
ょうか。
・節水、汚水を少なくする、ISO14001の推進
・量的な拡大に追いつくためには取り水の質、浄水方法も選んでいられなくなる(実際
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には成り立っているが)節水は何事においても基本中の基本。
・水の使い方を改善し、無駄な水は使わぬよう考えていきたい。
・無駄な使用を少なくする
・限りある資源なので自分も含めて一人一人が無駄のないように水を使っていくことが
大事。また、具体的に何をすればいいのかわからないが山を守ることが大事。
・引き続き家庭での節水と排水への心得。塩素系漂白、合成洗剤、シャンプー不使用。
風呂水の利用。里山の整備。住民の暮らしが地下水保全に大切であることをささやか
でも友人知人に発信していく。節水に関する「しまもと H2O キャンペーン」
(セミナー、
イベント、水とのふれあい科学実験、節水グッズフェア、エコサイエンス)の可能性
をイメージしておく。
・里山の保全、水無瀬川流域の整備に参加。上水の有効利用(再利用、風呂の水、雨水)
・島本水道水の使用節水。節水の町民への働きかけ。水源の森の保全活動への参画。
・中川先生の言っていた里山保全。河川の涵養。水の大切さを啓発。家庭での節水。
・水を大切に使いたい。時々里山をウォーキングしているが、最近手入れに力を入れて
おられるよう。誰が、どこをされているのかと気にかけている。参加できるプログラ
ムはあるのか?
・里山・深山の清掃活動をお手伝いしたい。
・森林整備に参加
・里山の環境を少しでも守って今後もボランティア活動を続けていきたい。
・節水。フィルターの役をなす水無瀬の地を汚さず、里山を守り、涵養機能を保つ活動
を続ける。
・節水。森林保全、自然環境保全への関心と協力。街を汚さない。
・節水。生活排水の浄化。森林の間伐等による里山保全。
。無駄遣いをもっ
・農薬、有機化合物、重金属などで汚さない暮らし方を広める(排水)
と律して暮らす(節水)。森、里山の保全再生に協力(創水、保水)
・節水。飲み水とトイレ、まき水を分ける。
・利用用途別に取水の仕方を変える。
・水の節水。効果的な利用(飲料用水と雑用水に分けて利用できるようにする)。水源の
確保(特に植物や水田の利用、保存等。
・カーボンニュートラルを含め有害物質やごみの排除など町役場との連携で自然の恵み
と調和のとれる街づくりに協力したい。
・水施策、水道事業に関する情報とさらなる情報収集。節水意識、取り組みの向上。継
続的な関心、取り組みの持続。森林、里山の保護。
・里山の保全。島本町13ヶ所の川の美化。水を大切に使う。
・庭への植樹
・行政は「フォレスト島本」のメンバーが多くなるように積極的で継続した育成に努め
てほしい。(桜井地区では頂上から中間から上まではびこってきている。)
以上
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